JPH0726427Y2 - マンホール用鉄蓋の施錠具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、マンホール用鉄蓋の施錠具に関するもので
ある。

［従来の技術］ 従来、マンホール用鉄蓋の施錠具１は、第４図および第
５図に示すように、鉄蓋２の下面に、水平面内において
回転自在に取り付けられたフック３と、フック３の先端
が係合する凹部５を有する鉄蓋用受枠４と、鉄蓋２の下
面に、水平回転軸を中心として回転自在に取り付けられ
た、フック３の回り止め用レバー６とからなっている。

フック３の垂直な回転中心部には、鉄蓋２に形成された
鍵穴７と合致する手鍵挿入穴８が形成されており、フッ
ク３の前記回転中心部の下部には、レバー６の先端が挿
入される溝９が形成されている。

鉄蓋２を開けるには、鉄蓋２の鍵穴７内に手鍵10を挿入
して、レバー６の先端をフック３の溝９から外す。次い
で、手鍵10を回転させてフック３の先端を受枠４の凹部
５から外す。これによって、鉄蓋２の施錠が解除される
ので、手鍵10を引き上げれば、鉄蓋２を開けることがで
きる。

［考案が解決しようとする課題］ しかし、上述した従来の、マンホール用鉄蓋の施錠具
は、鉄蓋を閉めるときに手鍵によって、フックを元の位
置にまで回転させる必要があり、また、フックは水平面
内において回転するので、この回転部分に砂や小石が入
り易すく、フックの円滑な回転を阻害する。

従って、この考案の目的は、鉄蓋の施錠に際して手鍵を
必要とせず、しかも、砂や小石によってフックの円滑な
回転が阻害されることがない、マンホール用鉄蓋の施錠
具を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ この考案は、鉄蓋（２）の下面に、第１水平回転軸（1
3）を中心として回転自在に取り付けられた第１フック
（12）と、前記鉄蓋（２）の前記下面に、前記第１水平
回転軸（13）と平行な第２回転軸（15）を中心として回
転自在に取り付けられた第２フック（14）と、前記第１
フック（12）の、円弧状下面（12C）を有する先端（12
A）が係合する、前記鉄蓋（２）の受枠（４）の内側に
形成された突起（4A）とからなり、前記第２フック（1
4）の先端（14A）は、前記第１フック（12）の後端（12
B）の下方に位置し、前記鉄蓋（２）を前記受枠（４）
内に嵌め込む際には、前記第１フック（12）の前記円弧
状下面（12C）が、前記突起（4A）上を滑ることによっ
て前記第１フック（12）が回転して、前記第１フック
（12）と前記突起（4A）との係合が解除され、前記鉄蓋
（２）を前記受枠（４）内に嵌め込んだ後は、前記第１
フック（12）の前記先端（12A）は、自重により前記突
起（4A）の下部に位置し、且つ、前記第２フック（14）
の後端（14B）は、前記第２フック（14）の前記先端（1
4A）の自重によって回転して、前記鉄蓋（２）に形成さ
れた鍵孔（７）を塞ぐことに特徴を有するものである。

次に、この考案の、マンホール用鉄蓋の施錠具の一実施
態様を図面を参照しながら説明する。

第１図は、この考案の、マンホール用鉄蓋の施錠具の一
実施態様を示す正面図である。

第１図に示すように、この考案の、マンホール用鉄蓋の
施錠具11は、鉄蓋２の下面に、第１水平回転軸13を中心
として回転自在に取り付けられた第１フック12と、鉄蓋
２の下面に、第１水平回転軸13と平行な第２水平回転軸
15を中心として回転自在に取り付けられた第２フック14
と、第１フック12の、円弧状の下面12Cを有する先端12A
が係合する、鉄蓋用受枠４に形成された凹部５とからな
っている。

第２フック14の先端14Aは、第１フック12の後端12Bに係
合し、第２フック14の後端14Bは、鉄蓋２に形成された
鍵穴７の直下に位置し、鍵穴７内に挿入される手鍵（図
示せず）によって押し下げられる。

このように構成されている、この考案の、マンホール用
鉄蓋の施錠具の作用について説明する。

先づ、鉄蓋２の施錠を解除するには、第２図に示すよう
に、鉄蓋２に形成された鍵穴７から手鍵10をマンホール
内に挿入して、手鍵10の先端で第２フック14の後端14B
を下方に押し下げる。これによって、第２フック14は、
第２水平回転軸15を中心として、第３図に示すように回
転する。このように、第２フック14が回転すると、第２
フック14の先端14Aが第１フック12の後端12Bに係合し、
第１フック12は、その第１水平回転軸13を中心として回
転する。これによって、第１フック12の先端12Aが受枠
４の凹部５から外れて鉄蓋２の施錠が解除される。従っ
て、鉄蓋２を手鍵10によって持ち上げれば、鉄蓋２を開
けることができる。

一方、鉄蓋２を閉じれば、手鍵10を鍵穴７から抜いた状
態で、鉄蓋２を受枠４内に嵌め込む。第１フック12の先
端下面12Cは円弧状にわん曲しているので、受枠４の突
起4Aに当った第１フック12の先端12Aは、その自重に抗
して第１図中時計方向に回転し、続いて先端12Aは、再
びその自重によって凹部５内に入り込む。このようにし
て、鉄蓋２は自動的に施錠される。

第２フック14の後端14Bは、第２フック14の先端14Aの自
重によって鉄蓋２の下面に密着する。

［考案の効果］ 以上説明したように、この考案によれば、鉄蓋の施錠が
自動的に行え、しかも、第１および第２フックは何れも
垂直面内において回転するので、砂や小石によって第１
および第２のフックの回転に支障を来たす虞れはない等
有用な効果がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案のマンホール用鉄蓋の施錠具の一実
施態様を示す正面図、第２図および第３図は、同施錠具
の斜視図、第４図は、従来の、マンホール用鉄蓋の施錠
具の断面図、第５図は、第４図のＡ−Ａ矢視図である。
図面において、 １……従来の施錠具、２……鉄蓋、３……フック、４…
…受枠、５……凹部、６……レバー、７……鍵穴、８…
…手鍵挿入穴、９……溝、10……手鍵、11……本考案の
施錠具、12……第１フック、13……第１水平回転軸、14
……第２フック、15……第２水平回転軸。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実願昭60−100211号（実開昭62−7446 号）の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム（ＪＰ, Ｕ) 実願昭61−104836号（実開昭63−9345 号）の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム（ＪＰ, Ｕ) 実願昭61−48377号（実開昭62−159560 号）の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム（ＪＰ, Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】鉄蓋（２）の下面に、第１水平回転軸（1
   3）を中心として回転自在に取り付けられた第１フック
   （12）と、前記鉄蓋（２）の前記下面に、前記第１水平
   回転軸（13）と平行な第２回転軸（15）を中心として回
   転自在に取り付けられた第２フック（14）と、前記第１
   フック（12）の、円弧状下面（12C）を有する先端（12
   A）が係合する、前記鉄蓋（２）の受枠（４）の内側に
   形成された突起（4A）とからなり、前記第２フック（1
   4）の先端（14A）は、前記第１フック（12）の後端（12
   B）の下方に位置し、前記鉄蓋（２）を前記受枠（４）
   内に嵌め込む際には、前記第１フック（12）の前記円弧
   状下面（12C）が、前記突起（4A）上を滑ることによっ
   て前記第１フック（12）が回転して、前記第１フック
   （12）と前記突起（4A）との係合が解除され、前記鉄蓋
   （２）を前記受枠（４）内に嵌め込んだ後は、前記第１
   フック（12）の前記先端（12A）は、自重により前記突
   起（4A）の下部に位置し、且つ、前記第２フック（14）
   の後端（14B）は、前記第２フック（14）の前記先端（1
   4A）の自重によって回転して、前記鉄蓋（２）に形成さ
   れた鍵孔（７）を塞ぐことをことを特徴とする、マンホ
   ール用鉄蓋の施錠具。