JPH07263979A - 高周波増幅器 - Google Patents

高周波増幅器

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JPH07263979A
JPH07263979A JP6048295A JP4829594A JPH07263979A JP H07263979 A JPH07263979 A JP H07263979A JP 6048295 A JP6048295 A JP 6048295A JP 4829594 A JP4829594 A JP 4829594A JP H07263979 A JPH07263979 A JP H07263979A
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JP
Japan
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impedance
transmission line
harmonic
output load
fundamental wave
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JP6048295A
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Toru Maniwa
透 馬庭
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波を高効率に増幅する増幅器に関し、基
本波整合回路と高調波負荷回路をひとつにまとめること
によって回路の小型化を図り、基本波負荷回路を増幅素
子に近づけることで広帯域化を図る。 【構成】 増幅素子の出力端子側に二倍波又は三倍波直
列共振回路を出力負荷と並列接続する場合、その間に伝
送線路を挿入接続し、或いは増幅素子の出力端子にバイ
アス伝送線路を接続することにより該出力負荷と該直列
共振回路の基本波におけるインピーダンスとを合成した
インピーダンスを該増幅素子の効率が最大になるインピ
ーダンスに変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波増幅器に関し、特
に高周波を高効率に増幅する増幅器に関するものであ
る。
【0002】高周波増幅器の出力信号には高調波成分が
含まれるため、その増幅効率を高くするためには、奇数
次高調波を短絡(ショート)、偶数次高調波を開放(オ
ープン)として該高調波成分中からできるだけ基本波成
分のみを取り出して増幅動作する必要がある。
【0003】
【従来の技術】上記のように高い効率で動作させるため
の増幅器としては、従来より図17に示すようなF級増
幅器が知られている。
【0004】このF級増幅器では増幅素子(FET)3
1にバイアス用のコイル35,36を接続し、そのバイ
アスをピンチオフ近傍に設定している。
【0005】そして、この増幅素子31に基本波の1/
4波長の伝送線路32を接続し、この伝送線路32に基
本波並列共振回路33を接続すると共に高調波の負荷条
件に影響を与えないように後段に基本波整合回路34を
接続する。
【0006】この場合、二倍波以上の高調波では並列共
振回路33はほぼ短絡とみなせる。また、増幅器の出力
に含まれる高調波成分は二倍波と三倍波が大きいので、
通常は二倍波だけ、または二倍波と三倍波だけを考慮す
ればよいので、二倍波と三倍波について説明する。
【0007】二倍波の場合は伝送線路32の中点Bで開
放となるため増幅素子31の出力端子においては負荷を
短絡状態とし、三倍波の場合は伝送線路32の1/3点
Cで開放、1/3点Aで短絡となるため増幅素子31の
出力端子において負荷を開放状態とすることができる。
【0008】これにより、基本波整合回路34には高調
波は与えられず基本波のみが与えられて負荷と整合さ
れ、最大出力が取り出される。
【0009】また、図18に示す従来例の場合には、増
幅素子31と基本波整合回路34との間に三倍波並列共
振回路37を挿入すると共にこの並列共振回路37と整
合回路34の接続点と接地電位との間に二倍波直列共振
回路38を接続している。
【0010】従って、二倍波は三倍波共振回路37のコ
イルを通って直列共振回路38で短絡状態となるため増
幅素子31の出力端子では負荷を短絡し、三倍波の場合
は並列共振回路37で阻止されるため増幅素子31の出
力端子で開放状態となる。
【0011】更に図19の従来例の場合には、図18に
おける基本波整合回路34と増幅素子31の出力端子と
の間に1/12波長伝送線路39と1/6波長伝送線路
40を接続し、これらの伝送線路39と40の接続点と
接地電位との間に三倍波直列共振回路41を接続してい
る。
【0012】従って、この場合にも同様にして二倍波共
振回路38で二倍波が短絡され、三倍波共振回路41で
三倍波が短絡されるので、伝送線路40及び39を経由
する結果、増幅素子31の出力端子では、二倍波は短絡
状態となり、三倍波は開放状態となる。
【0013】このようにして、入力される高周波信号中
の基本波成分のみが増幅され、基本波整合回路34を経
由して出力される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の増幅
器は基本波、第二高調波、第三高調波に対する共振回路
をそれぞれ独立に設けている。また、基本波整合回路、
高調波共振回路、及び増幅素子に電源を供給するバイア
ス回路も独立した回路であるため、回路の小型化が難し
かった。
【0015】また、基本波の整合回路は高調波の負荷条
件に影響を与えないように高調波処理回路よりも増幅器
から遠い位置に設けなくてはいけなかったため、帯域を
広く取るのが難しいという問題点があった。
【0016】そこで本発明は、基本波整合回路と高調波
負荷回路をひとつにまとめることによって回路の小型化
を図り、基本波負荷回路を増幅素子に近づけることで広
帯域化を図った高周波増幅器を実現することを目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段及び作用】〔1〕本発明(その1):図1,図7 (1)手段:本発明では、図1に示すように、出力負荷
に並列接続され二倍波周波数で共振する直列共振回路1
と、増幅素子3と該出力負荷との間に接続され該出力負
荷と該直列共振回路1の基本波におけるインピーダンス
とを合成したインピーダンスを該増幅素子3の効率が最
大になるインピーダンスに変換する長さを有する伝送線
路2とを備えている。
【0018】(2)作用:図1に示した本発明(その
1)の構成は、増幅器効率を改善するための最も簡単な
構成で二倍波のみを考慮している。
【0019】通常、大きなインダクタを作るのは難しい
ので二倍波直列共振回路1は容量成分が大きくなる。し
たがって、共振周波数が二倍波から少し離れても十分短
絡状態となる。
【0020】例えば、基本波に必要な負荷は図7のスミ
ス図表に示すようになる。即ち、出力負荷の点Oから出
力負荷と二倍波直列共振回路1の基本波f0 におけるイ
ンピーダンスとの合成インピーダンスは点A1となる。
これに更に伝送線路2によりインピーダンスZ1分の位
相回転が行われることにより、予め実験等で求められて
いる最大効率を与える基本波f0 のインピーダンス点K
になる。
【0021】このようにして、伝送線路2の長さと直列
共振回路1の基本波f0 に対するインピーダンスの大き
さを基本波f0 の負荷条件に合うようにすると、基本波
0の位相は図7の点Kの位置となり、本高周波増幅器
を高効率動作させることができる。
【0022】上記の場合は基本波f0 についての最大効
率を得る負荷条件を示したが、二倍波2f0 の電力付加
効率についての位相範囲は図14に示したようになるの
で、この二倍波2f0 の場合も高効率動作が得られるか
否かを検討してみなければならない。
【0023】上記のように伝送線路2によって位相回転
させるとき、二倍波2f0 の負荷は図示の如く直列共振
回路1の二倍波におけるインピーダンス点R1から増幅
素子3から見た二倍波2f0 のインピーダンス点R2ま
で基本波の2倍に相当する位相回転を行う。図示の例で
は、インピーダンス点R2の位相は約100°である。
【0024】一方、図14は、FET等の増幅素子3の
二倍波の位相に対する電力付加効率を示しており、位相
が180°近辺では効率が悪いが、100°から小さく
なるに連れて効率が良くなっている。そして、100°
以下では位相が小さくなると効率がわずかに良くなって
いくが、ほんの1%である。
【0025】したがって、この場合、二倍波の位相を1
00°以下の位相にすればよいということになり、図7
に示したインピーダンス点R2はこれを満たしているこ
とが分かる。
【0026】〔2〕本発明(その2):図2,図8 (1)手段:本発明では、図2に示すように、出力負荷
に並列接続され二倍波周波数で共振する直列共振回路1
と、増幅素子3と該出力負荷との間に接続されインピー
ダンス変換する所定の長さを有する伝送線路4と、該増
幅素子3の出力端子に一端が接続され他端が高周波的に
短絡され、該伝送線路4と協動して該出力負荷と該直列
共振回路1の基本波におけるインピーダンスとを合成し
たインピーダンスを該増幅素子3の効率が最大になるイ
ンピーダンスに変換する波長路を有するバイアス伝送線
路5を設けることにより基本波の負荷を与えている。
【0027】(2)作用:高周波増幅器に必要とされる
特性で高調波の抑圧量というものがあり、これを大きく
とらなければならない場合がある。この場合は二倍波直
列共振回路1の共振周波数を二倍波に等しくしても基本
波の負荷は目標とする点Kからずれてしまう。
【0028】そこで、図2の様に伝送線路4に加えてバ
イアス伝送線路5の一端を高周波的に短絡し、増幅素子
3の出力に接続して、その長さを基本波の負荷を満たす
ように決定すれば増幅器が構成できる。長さは二倍波の
位相に影響を与えないように(例えば基本波の1/8波
長近辺)にする。
【0029】これを図8のスミス図表で説明すると、出
力負荷の点Oから出力負荷と二倍波直列共振回路1の基
本波f0 におけるインピーダンスとの合成インピーダン
スは点A2となる。これに更に伝送線路4によりインピ
ーダンスZ21分の位相回転が行われることによりイン
ピーダンス点B2になる。
【0030】この点B2からさらに、バイアス伝送線路
5の存在により図示の如く実数部が一定で虚数部のみイ
ンピーダンスZ22分変化させると、上記の最大効率を
与えるインピーダンス点Kに至る。
【0031】尚、図8には簡略化のため二倍波及び三倍
波についての負荷条件は示されていない。
【0032】〔3〕本発明(その3):図3,図9 (1)手段:本発明では、図3に示すように、出力負荷
に並列接続され三倍波周波数で共振する直列共振回路6
と、増幅素子(3)と該出力負荷との間に直列接続され
た第1及び第2の伝送線路7,8と、両伝送線路の接続
点で該出力負荷に並列接続され二倍波周波数で共振する
直列共振回路1と、を備え、該第1及び第2の伝送線路
7,8が、該出力負荷と該三倍波直列共振回路6の基本
波におけるインピーダンスとを合成したインピーダンス
が該第1の伝送線路7によって変換され、さらに該変換
されたインピーダンスと該二倍波直列共振回路1の基本
波におけるインピーダンスとを合成したインピーダンス
が、該第2の伝送線路8により該増幅素子3の効率が最
大となるインピーダンスに変換する長さをそれぞれ有し
ている。
【0033】(2)作用:上記の場合は二倍波の影響の
みを考慮したが、三倍波3f0 の抑圧量の条件も考慮す
る場合には、図3に示すように三倍波に共振する直列共
振回路6を図1の構成に付加すればよい。
【0034】前述したように、直列共振回路では容量成
分の方が大きいから、三倍波3f0に対する周波数の精
度はあまりいらない。三倍波に対する負荷条件はほぼ開
放(位相0°)であるが、位相の回転が基本波f0 に対
して三倍なので、図14に示す様な二倍波の位相になる
ように回路を構成すると三倍波の位相はほぼ十分な値に
なる。
【0035】これを図9のスミス図表で説明すると、出
力負荷の点Oから出力負荷と三倍波直列共振回路6の基
本波f0 におけるインピーダンスとの合成インピーダン
スは点A3となる。これに更に第1の伝送線路7により
インピーダンスZ31分の位相回転が行われることによ
りインピーダンス点B3になる。
【0036】この点B3のインピーダンスと二倍波直列
共振回路1の基本波f0 におけるインピーダンスとの合
成インピーダンスは点C3となる。これに更に第2の伝
送線路8によりインピーダンスZ33分の位相回転が行
われることにより上記の最大効率を与えるインピーダン
ス点Kに至る。
【0037】尚、この図9でも簡略化のため二倍波及び
三倍波についての負荷条件は示されていない。
【0038】〔4〕本発明(その4):図4,図10 (1)手段:本発明は図4に示すように、出力負荷に並
列接続され三倍波周波数で共振する直列共振回路6と、
増幅素子3と該出力負荷との間に直列接続された第1及
び第2の伝送線路7,8と、両伝送線路の接続点で該出
力負荷に並列接続され二倍波周波数で共振する直列共振
回路1と、該増幅素子3の出力端子に一端が接続され他
端が高周波的に短絡されたバイアス伝送線路9と、を備
え、該第1及び第2の伝送線路7,8及び該バイアス伝
送線路9が、該出力負荷と該三倍波直列共振回路6の基
本波におけるインピーダンスとを合成したインピーダン
スが該第1の伝送線路7によって変換され、さらに該変
換されたインピーダンスと該二倍波直列共振回路1の基
本波におけるインピーダンスとを合成したインピーダン
スが、該第2の伝送線路8及び該バイアス伝送路9によ
り該増幅素子3の効率が最大となるインピーダンスに変
換する長さをそれぞれ有している。
【0039】(2)作用:これは、三倍波の抑圧量の他
に二倍波の抑圧量を増やさなければいけない場合であ
る。二倍波の共振回路の周波数精度を高めた場合は、基
本波の負荷が目標とする値からずれてくるので、二倍波
及び三倍波の影響を受けないように基本波に対して例え
ば1/8波長程度のバイアス伝送線路9を用いて基本波
の負荷条件を合わせる。
【0040】この場合の負荷条件は図10に示す如く、
図9のインピーダンス点A3〜C3に対応するインピー
ダンス点A4〜C4を求め、これにさらに第2の伝送線
路8のインピーダンスZ43による位相回転を行い、こ
れにバイアス伝送線路9でのインピーダンスZ44によ
るインピーダンス変換を行うことにより基本波f0 での
最大効率点Kが得られる。
【0041】〔5〕本発明(その5):図5,図11 (1)手段:本発明では、図3に示した本発明(その
3)の高周波増幅器において、該三倍波直列共振回路6
と該二倍波直列共振回路1とを交換して用い、該第1及
び第2の伝送線路7,8が、該出力負荷と該二倍波直列
共振回路1の基本波におけるインピーダンスとを合成し
たインピーダンスが該第1の伝送線路7によって変換さ
れ、さらに該変換されたインピーダンスと該三倍波直列
共振回路6の基本波におけるインピーダンスとを合成し
たインピーダンスが、該第2の伝送線路8により該増幅
素子3の効率が最大となるインピーダンスに変換する長
さをそれぞれ有している。
【0042】(2)作用:本発明は図3において三倍波
直列共振回路6と二倍波直列共振回路1とを入れ替えて
用いたものであり、図9におけるスミス図表におけるイ
ンピーダンス点A3〜C3が本発明のスミス図表である
図11のインピーダンス点A5〜C5に対応しており、
考え方は同様である。
【0043】従って、基本波の負荷条件の実現し易さに
よって高周波増幅器の出力端子側に三倍波直列共振回路
を持ってきてもよいし、二倍波直列共振回路を持ってき
てもよい。
【0044】〔6〕本発明(その6):図6,図12 (1)手段:本発明では、図4に示した本発明(その
4)の高周波増幅器において、該三倍波直列共振回路6
と該二倍波直列共振回路1とを交換して用い、該第1及
び第2の伝送線路7,8及び該バイアス伝送線路9が、
該出力負荷と該二倍波直列共振回路1の基本波における
インピーダンスとを合成したインピーダンスが該第1の
伝送線路7によって変換され、さらに該変換されたイン
ピーダンスと該三倍波直列共振回路6の基本波における
インピーダンスとを合成したインピーダンスが、該第2
の伝送線路8及び該バイアス伝送路9により該増幅素子
3の効率が最大となるインピーダンスに変換する長さを
それぞれ有している。
【0045】(2)作用:この場合の負荷条件は図12
のスミス図表に示す如く、図11のインピーダンス点A
5〜C5に対応するインピーダンス点A6〜C6を求
め、これにさらに第2の伝送線路8のインピーダンスZ
63による位相回転を行い、これにバイアス伝送線路9
でのインピーダンスZ64によるインピーダンス変換を
行うことにより基本波f0 での最大効率点Kが得られ
る。
【0046】〔7〕本発明(その7):図13 (1)手段:本発明では、図2,4,6に示した本発明
(その2,4,6)の高周波増幅器において、該増幅素
子3の最大効率を与える二倍波の位相が180°より大
きいとき、該バイアス伝送線路が、基本波の1/4波長
より短い伝送線路としている。
【0047】(2)作用:増幅素子によっては図15に
示すように二倍波の位相が180°よりも大きい位相で
電力負荷効率が最大となるものもある。このような場合
は、図2,4,6の場合のバイアス伝送線路の長さを、
図13に示すように、基本波f 0 の1/4波長よりも少
し短いインピーダンス点R3(R4はバイアス伝送線路
がない場合のインピーダンス点)にすることで二倍波の
位相を目的の点Kにすることができる。
【0048】
【実施例】図16は、本発明に係る高周波増幅器のうち
の特に図4に示した高周波増幅器の実施例を示したもの
で、図中、図4と同じ部分は同じ符号で示している。
【0049】この高周波増幅器10において、直列共振
回路6は出力端子11に接続され且つスルーホール12
により接地されている。この出力端子11は第1の伝送
線路7を経由して直列共振回路1に接続され、この直列
共振回路1はスルーホール13により接地されている。
【0050】さらに、第1の伝送線路7は第2の伝送線
路8に接続され、この伝送線路8は増幅素子としてのF
ET3の出力端子14に接続されている。
【0051】この出力端子14にはバイアス伝送線路9
が接続され、さらに高周波短絡用のコンデンサ15より
スルーホール16に接続されている。また、このコンデ
ンサ15には電源端子17が接続されている。
【0052】この実施例では、直列共振回路1,6のコ
ンデンサにチップキャパシタを用いると回路を小型化で
きるが、この内部インダクタンスと接続ラインや半田付
け用のランドを合わせたインダクタの大きさが0.4〜
0.6nHであり、900MHz帯で本発明を実現する
のに適当な大きさである。
【0053】また、伝送線路7,8はほぼ基本波の0.
04波長の長さのマイクロストリップラインであり、片
側短絡のバイアスライン9の長さは0.11波長であ
る。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る高周波
増幅器によれば、増幅素子の出力端子側に二倍波又は三
倍波直列共振回路を出力負荷と並列接続する場合、その
間に伝送線路を挿入接続し、或いは増幅素子の出力端子
にバイアス伝送線路を接続することにより該出力負荷と
該直列共振回路の基本波におけるインピーダンスとを合
成したインピーダンスを該増幅素子の効率が最大になる
インピーダンスに変換するように構成したので、基本波
整合回路及び高調波負荷回路をまとめることができ、以
て回路の小型化が図られる。これにより、基本波負荷回
路を増幅素子に近づけることができ、広帯域化が実現さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波増幅器の原理構成(その
1)を示した回路図である。
【図2】本発明に係る高周波増幅器の原理構成(その
2)を示した回路図である。
【図3】本発明に係る高周波増幅器の原理構成(その
3)を示した回路図である。
【図4】本発明に係る高周波増幅器の原理構成(その
4)を示した回路図である。
【図5】本発明に係る高周波増幅器の原理構成(その
5)を示した回路図である。
【図6】本発明に係る高周波増幅器の原理構成(その
6)を示した回路図である。
【図7】本発明に係る高周波増幅器の作用(その1)に
おけるインピーダンス変換を行うためのスミス図表であ
る。
【図8】本発明に係る高周波増幅器の作用(その2)に
おけるインピーダンス変換を行うためのスミス図表であ
る。
【図9】本発明に係る高周波増幅器の作用(その3)に
おけるインピーダンス変換を行うためのスミス図表であ
る。
【図10】本発明に係る高周波増幅器の作用(その4)
におけるインピーダンス変換を行うためのスミス図表で
ある。
【図11】本発明に係る高周波増幅器の作用(その5)
におけるインピーダンス変換を行うためのスミス図表で
ある。
【図12】本発明に係る高周波増幅器の作用(その6)
におけるインピーダンス変換を行うためのスミス図表で
ある。
【図13】本発明に係る高周波増幅器の作用(その7)
を説明するためのスミス図表である。
【図14】高周波増幅素子の二倍波位相と電力付加効率
との関係を示した特性グラフ図である。
【図15】別の高周波増幅素子の二倍波位相と電力付加
効率との関係を示した特性グラフ図である。
【図16】本発明に係る高周波増幅器の構成(その4)
の実施例を示したチップ形成平面図である。
【図17】従来例(その1)を示した回路図である。
【図18】従来例(その2)を示した回路図である。
【図19】従来例(その3)を示した回路図である。
【符号の説明】
1 二倍波直列共振回路 2,4,7,8 伝送線路 3 増幅素子(FET) 5,9 バイアス伝送線路 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力負荷に並列接続され二倍波周波数で
    共振する直列共振回路(1)と、 増幅素子(3)と該出力負荷との間に接続され該出力負
    荷と該直列共振回路(1)の基本波におけるインピーダ
    ンスとを合成したインピーダンスを該増幅素子(3)の
    効率が最大になるインピーダンスに変換する長さを有す
    る伝送線路(2)と、 を備えたことを特徴とした高周波増幅器。
  2. 【請求項2】 出力負荷に並列接続され二倍波周波数で
    共振する直列共振回路(1)と、 増幅素子(3)と該出力負荷との間に接続されインピー
    ダンス変換する所定の長さを有する伝送線路(4)と、 該増幅素子(3)の出力端子に一端が接続され他端が高
    周波的に短絡され、該伝送線路(4)と協動して該出力
    負荷と該直列共振回路(1)の基本波におけるインピー
    ダンスとを合成したインピーダンスを該増幅素子(3)
    の効率が最大になるインピーダンスに変換する波長路を
    有するバイアス伝送線路(5)を設けることにより基本
    波の負荷を与えることを特徴とした高周波増幅器。
  3. 【請求項3】 出力負荷に並列接続され三倍波周波数で
    共振する直列共振回路(6)と、 増幅素子(3)と該出力負荷との間に直列接続された第
    1及び第2の伝送線路(7,8)と、 両伝送線路の接続点で該出力負荷に並列接続され二倍波
    周波数で共振する直列共振回路(1)と、 を備え、該第1及び第2の伝送線路(7,8)が、該出
    力負荷と該三倍波直列共振回路(6)の基本波における
    インピーダンスとを合成したインピーダンスが該第1の
    伝送線路(7)によって変換され、さらに該変換された
    インピーダンスと該二倍波直列共振回路(1)の基本波
    におけるインピーダンスとを合成したインピーダンス
    が、該第2の伝送線路(8)により該増幅素子(3)の
    効率が最大となるインピーダンスに変換する長さをそれ
    ぞれ有していることを特徴とした高周波増幅器。
  4. 【請求項4】 出力負荷に並列接続され三倍波周波数で
    共振する直列共振回路(6)と、 増幅素子(3)と該出力負荷との間に直列接続された第
    1及び第2の伝送線路(7,8)と、 両伝送線路の接続点で該出力負荷に並列接続され二倍波
    周波数で共振する直列共振回路(1)と、 該増幅素子(3)の出力端子に一端が接続され他端が高
    周波的に短絡されたバイアス伝送線路(9)と、 を備え、該第1及び第2の伝送線路(7,8)及び該バ
    イアス伝送線路(9)が、該出力負荷と該三倍波直列共
    振回路(6)の基本波におけるインピーダンスとを合成
    したインピーダンスが該第1の伝送線路(7)によって
    変換され、さらに該変換されたインピーダンスと該二倍
    波直列共振回路(1)の基本波におけるインピーダンス
    とを合成したインピーダンスが、該第2の伝送線路
    (8)及び該バイアス伝送路(9)により該増幅素子
    (3)の効率が最大となるインピーダンスに変換する長
    さをそれぞれ有していることを特徴とした高周波増幅
    器。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の高周波増幅器におい
    て、該三倍波直列共振回路(6)と該二倍波直列共振回
    路(1)とを交換して用い、該第1及び第2の伝送線路
    (7,8)が、該出力負荷と該二倍波直列共振回路
    (1)の基本波におけるインピーダンスとを合成したイ
    ンピーダンスが該第1の伝送線路(7)によって変換さ
    れ、さらに該変換されたインピーダンスと該三倍波直列
    共振回路(6)の基本波におけるインピーダンスとを合
    成したインピーダンスが、該第2の伝送線路(8)によ
    り該増幅素子(3)の効率が最大となるインピーダンス
    に変換する長さをそれぞれ有していることを特徴とした
    高周波増幅器。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の高周波増幅器におい
    て、該三倍波直列共振回路(6)と該二倍波直列共振回
    路(1)とを交換して用い、該第1及び第2の伝送線路
    (7,8)及び該バイアス伝送線路(9)が、該出力負
    荷と該二倍波直列共振回路(1)の基本波におけるイン
    ピーダンスとを合成したインピーダンスが該第1の伝送
    線路(7)によって変換され、さらに該変換されたイン
    ピーダンスと該三倍波直列共振回路(6)の基本波にお
    けるインピーダンスとを合成したインピーダンスが、該
    第2の伝送線路(8)及び該バイアス伝送路(9)によ
    り該増幅素子(3)の効率が最大となるインピーダンス
    に変換する長さをそれぞれ有していることを特徴とした
    高周波増幅器。
  7. 【請求項7】 請求項2、4、又は6に記載の高周波増
    幅器において、該増幅素子(3)の最大効率を与える二
    倍波の位相が180°より大きいとき、該バイアス伝送
    線路が、基本波の1/4波長より短い伝送線路であるこ
    とを特徴とした高周波増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8019306B2 (en) 2003-12-10 2011-09-13 Sony Corporation Amplifier and communication apparatus

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