JPH07263702A - 薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法

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JPH07263702A
JPH07263702A JP4902094A JP4902094A JPH07263702A JP H07263702 A JPH07263702 A JP H07263702A JP 4902094 A JP4902094 A JP 4902094A JP 4902094 A JP4902094 A JP 4902094A JP H07263702 A JPH07263702 A JP H07263702A
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Japan
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thin film
film transistor
gas
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semiconductor layer
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JP4902094A
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Teruhiko Ichimura
照彦 市村
Yasuhiro Nasu
安宏 那須
Tomotaka Matsumoto
友孝 松本
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 イオンシャワー方法により形成した薄膜トラ
ンジスタの特性劣化を改善すると共に、薄膜トランジス
タの小型化を図ることができる薄膜トランジスタマトリ
クスの製造方法を提供する。 【構成】 ゲート電極11上に、ゲート絶縁膜13、半
導体膜(動作半導体層)14及びチャネル保護膜15を
成膜する工程と、チャネル保護膜15の両側に半導体膜
14を露出する工程と、半導体膜14の露出部分に不純
物ドーピングを行う工程と、不純物ドーピングに連続し
て、不純物ガスを含む減圧下で発生させたプラズマ中に
半導体膜14を晒す工程と、プラズマ中に半導体膜14
を晒す工程に連続して、半導体膜14上にソース・ドレ
イン電極膜17を成膜する工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスタの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に市販されている薄膜トランジスタ
を用いた液晶ディスプレイ(TFT−LCD)におい
て、半導体活性層とソース・ドレインのコンタクトに用
いるn+層は、例えばモノシランガスと不純物を含むガ
スとの混合ガスをプラズマCVD(P−CVD)により
成膜する方法を用いて、形成されている。
【0003】近年、これに代わる技術として、非晶質シ
リコン(a−Si)に直接不純物イオンを注入する(イ
オンシャワー)方法が研究されている。この方法を用い
た場合のTFTの製造方法を、図10〜13を参照して
説明する。先ず、ガラス基板1上に、ゲート電極(兼走
査バスライン)2を形成した後、P−CVD装置により
モノシランとアンモニアの混合ガスを用いて窒化シリコ
ン(SiN)を400nm成膜し、ゲート絶縁膜3を形
成する。
【0004】続いて、動作半導体層4として非晶質シリ
コン(a−Si)をモノシランガスと水素ガスを用いて
15〜50nm成膜し、更に、チャネル保護膜5として
SiNを200nm成膜して、三層を連続形成する(図
10(a),12(a)参照)。次に、チャネル保護膜
5上全面にレジスト6を塗布した後、ガラス基板1の裏
面側から紫外線を照射し現像を行う。この結果、ゲート
電極2上にのみレジスト6が残る(図12(b)参
照)。
【0005】続いて、緩衝フッ酸水溶液にてレジスト6
で覆われていないSiN膜をエッチングし、レジスト6
を剥離する。次に、チャネル保護膜5をマスクとして、
イオンシャワー装置を用い、露出しているa−Si膜に
不純物イオンとして例えばPイオンを注入し(図10
(b),12(c)参照)、n+層4aを形成する(図
12(d)参照)。注入後、ソース・ドレイン電極材と
して、例えばチタン(Ti)をスパッタ法により100
nm成膜し、不透明導電膜7を形成する(図12(e)
参照)。
【0006】続いて、ソース電極7aとドレイン電極7
bの素子分離を行うと共に、ドレインバスライン8を形
成する(図10(c),12(f)参照)。その後、L
CDパネルにするため、ソース電極7aに透明導電膜
(ITO)からなる画素電極9を形成する(図10
(d),12(g)参照)。なお、ドレインバスライン
8の低抵抗化のためにドレインバスライン8のみ別途パ
ターニングを行う場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このイ
オンシャワー方法によりn+層を形成した場合、成膜に
よりn+層を形成した場合に比べて特性が劣っていると
いう問題点がある。即ち、図14に示すように、イオン
シャワー方法による場合のTFT静特性aの方が、成膜
によりn+層を形成した場合のTFT静特性bに比べて
立ち上がりが遅くなってしまう。
【0008】これは、コンタクト特性が充分ではないた
めであり、原因は、Pイオンを物理的に注入することに
より、a−Si膜のn+層とソース・ドレイン電極材と
がコンタクトする界面近傍のa−Si膜中に欠陥が生じ
ているものと考えられる。また、TFT−LCDの高画
質化を図るためには寄生容量(Cgs)を小さくするこ
と及び開口率を上げることが望ましく、これにはチャネ
ル長及びチャネル幅を小さくしてTFTを小型化するこ
とが必要であるが、従来の成膜により形成したn+層を
用いたTFTでは、小型化が困難であるという問題点も
あった。
【0009】これは、露光装置のステッパに多少の位置
ずれがあることから、ゲート電極のエッジにソース・ド
レイン電極のエッジを正確に合わせることが困難である
ためである。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、イオンシャワー方法により形成
した薄膜トランジスタの特性劣化を改善すると共に、薄
膜トランジスタの小型化を図ることができる薄膜トラン
ジスタの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ゲート電極
上に、ゲート絶縁膜、動作半導体層及びチャネル保護膜
を成膜する工程と、前記チャネル保護膜の両側に前記動
作半導体層を露出する工程と、前記動作半導体層の露出
部分に不純物ドーピングを行う工程と、前記不純物ドー
ピングに連続して、不純物ガスを含む減圧下で発生させ
たプラズマ中に前記動作半導体層を晒す工程と、前記プ
ラズマ中に前記動作半導体層を晒す工程に連続して、前
記動作半導体層上にソース・ドレイン電極膜を成膜する
工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタの製
造方法により達成される。
【0011】また、前記不純物ガスは、3価又は5価の
元素の水素化物又はフッ化物の何れかを含むガスと不活
性ガスとの混合ガスであることを特徴とする薄膜トラン
ジスタの製造方法により達成される。また、前記プラズ
マは、圧力0.1〜1Torr、RFパワー2kW以
下、非晶質シリコン中のピーク濃度1×1020〜5×1
21/cm3で発生させることを特徴とする薄膜トラン
ジスタの製造方法により達成される。
【0012】また、前記不純物ガスの代わりに、水素ガ
ス、不活性ガスまたは水素ガスと不活性ガスとの混合ガ
スの内の何れかを用いることを特徴とする薄膜トランジ
スタの製造方法により達成される。また、前記プラズマ
は、圧力0.1〜1Torr、RFパワー2kW以下で
発生させることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
法により達成される。
【0013】また、ゲート電極上に、ゲート絶縁膜、動
作半導体層及びチャネル保護膜を成膜する工程と、前記
チャネル保護膜の両側に前記動作半導体層を露出する工
程と、前記動作半導体層の露出部分に不純物ドーピング
を行う工程と、前記不純物ドーピングに連続して、水素
ガスを含む減圧下で前記動作半導体層をアニールする工
程と、前記動作半導体層をアニールする工程に連続し
て、前記動作半導体層上にソース・ドレイン電極膜を成
膜する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジス
タの製造方法により達成される。
【0014】また、前記水素ガスの代わりに、不活性ガ
ス、水素ガスと不活性ガスとの混合ガス、または3価又
は5価の元素の水素化物又はフッ化物の何れかを含むガ
スと不活性ガスとの混合ガスの内の何れかを用いること
を特徴とする薄膜トランジスタの製造方法により達成さ
れる。更に、前記不純物ドーピングでの不純物注入量
は、加速電圧30kV以下で、ドーズ量1×1015〜1
16/cm2であることを特徴とする薄膜トランジスタ
の製造方法により達成される。
【0015】
【作用】本発明によれば、ゲート電極上に、ゲート絶縁
膜、動作半導体層及びチャネル保護膜を成膜する工程
と、前記チャネル保護膜の両側に前記動作半導体層を露
出する工程と、前記動作半導体層の露出部分に不純物ド
ーピングを行う工程と、前記不純物ドーピングに連続し
て、不純物ガスを含む減圧下で発生させたプラズマ中に
前記動作半導体層を晒す工程と、前記プラズマ中に前記
動作半導体層を晒す工程に連続して、前記動作半導体層
上にソース・ドレイン電極膜を成膜する工程とを有する
ことにより、不純物ドーピングの際に生じた動作半導体
層の欠陥による薄膜トランジスタの特性劣化を改善する
ことができ、更に、シリサイド膜の形成が容易に行われ
て薄膜トランジスタの小型化を図ることができる。
【0016】また、前記不純物ドーピングに連続して、
水素ガスを含む減圧下で前記動作半導体層をアニールす
る工程を有することにより、不純物ドーピングの際に生
じた動作半導体層の欠陥による薄膜トランジスタの特性
劣化を改善することができ、更に、シリサイド膜の形成
が容易に行われて薄膜トランジスタの小型化を図ること
ができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例による薄膜トランジス
タの製造方法を図面を参照して説明する。 (実施例1)図1〜6は、薄膜トランジスタの製造方法
を示している。
【0018】先ず、ガラス基板(透明絶縁性基板)10
上に、ゲート電極11兼ゲートバスライン12のパター
ンを配設する。次に、プラズマCVD法により、ゲート
絶縁膜13として窒化シリコン(SiN)を約400n
m、更に半導体膜(動作半導体層)14として非晶質シ
リコン(a−Si)を約15〜50nm、更にチャネル
保護膜15として窒化シリコン(SiN)を約200n
m、連続成膜する(図1(a),4(a)参照)。
【0019】続いて、チャネル保護膜15上全面にフォ
トレジスト16を塗布し、ゲート電極11周辺にレジス
ト16が残るように、露光・現像を行う(図4(b)参
照)。次に、RIE(Reactive Ion Et
ching)による塩素系又はフッ素系のガスにより、
レジスト16で覆われていない部分のチャネル保護膜1
5及び半導体膜14を連続でエッチングする。又は、チ
ャネル保護膜15を緩衝フッ酸(BHF)水溶液により
ウェットエッチングした後、半導体膜14をRIEによ
る塩素系又はフッ素系のガスによりエッチングする。
【0020】続いて、レジスト16を除去せずに、ガラ
ス基板10の裏面側から紫外線を照射して現像を行う
(図4(c)参照)。この結果ゲート電極11上にのみ
レジスト16が残る(図4(d)参照)。更に、BHF
水溶液によりチャネル保護膜15をエッチングし、レジ
スト16を除去する(図1(b)参照)。このレジスト
16は耐熱用のもの(例えば、ヘキストジャパン製のイ
メージリバーサルレジスト)を用いている。また、エッ
チング後レジスト16を残したまま再露光を行っている
が、その都度レジスト16を除去して二度に分けて行っ
ても良い。
【0021】次に、チャネル保護膜15からはみ出し露
出している半導体膜14に、イオンシャワー方法による
イオン注入により不純物ドーピングを行う。イオン注入
は、例えばイオンシャワー装置にガラス基板10を仕込
み、加速電圧30kV以下、ドーズ量1×1015〜10
16/cm2で適当な量を注入する。このイオン注入によ
り、半導体膜14にn+層が形成される(図2(c),
5(e)参照)。
【0022】続いて、不純物ドーピングに連続して、不
純物ガスを含む減圧下で発生させたプラズマ中に半導体
膜14を晒す。即ち、例えば平行平板型のP−CVD装
置内にガラス基板10を仕込んで、基板温度300℃以
下(好ましくは200〜250℃)に加熱し、アルゴン
(Ar)をベースとしてホスフィン(PH3)濃度を5
%以下にした不純物ガスをP−CVD装置のチャンバ内
に導入して、ガス圧力を0.1〜1Torrの間で適当
な圧力に制御し、RFパワー1kW以下の投入電力によ
りプラズマを発生させて、このプラズマ空間中にガラス
基板10を晒す。なお、投入電力は、RFパワー2kW
以下であればよい。
【0023】また、半導体膜14である非晶質シリコン
中のピーク濃度は、1×1020〜5×1021/cm3
適当な値に制御する。なお、使用した不純物ガスは、例
えば、3価又は5価の元素の水素化物又はフッ化物の何
れかを含むガスと不活性ガスとの混合ガスである。ま
た、ベースとしては、アルゴンの代わりにヘリウム、ネ
オン、クリプトン等を用いても良い。
【0024】従って、不純物ガスを含む減圧下で発生さ
せたプラズマ中に半導体膜14を晒すことにより、イオ
ンシャワーで生じた半導体膜14を形成する非晶質シリ
コン(a−Si)中の欠陥を修復することができる。次
に、プラズマ中に半導体膜14を晒した後、チャンバ内
の真空を破らずに連続して、半導体膜14上にソース・
ドレイン電極材からなるソース・ドレイン電極膜17を
成膜する。このソース・ドレイン電極膜17により、後
述するドレインバスライン20も形成される(図2
(d),5(f)参照) ソース・ドレイン電極膜17は、例えば、クロム(C
r)をスパッタにより200nm成膜して形成する。こ
の際クロムシリサイド膜が形成されるが、イオンシャワ
ードーピングによりn+層上に成膜したクロム膜の場合
は熱処理が必要であるが、プラズマ空間中に晒した後に
クロム膜を成膜した場合は熱処理なしでも形成される。
また、成膜する金属膜は、クロムの他に、チタン(T
i)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)を用い
ても良い。
【0025】続いて、試料全面にレジストを塗布し、ソ
ース・ドレイン電極用のフォトマスクを用いて露光し現
像することによりレジストパターンを形成し、次に、塩
素系のガスを用いたRIEにより、又は硝酸セリウム第
二アンモンを主成分とした水溶液を用いて、クロムをエ
ッチングする。次に、不要部分がn+層化された半導体
膜14を、塩素系ガスを用いたRIEによりドライエッ
チングする。この場合のレジストパターンは、ソース電
極とドレイン電極が繋がった状態(図5(g)参照)に
あるため、ソース電極とドレイン電極を分離する必要が
ある。そこで、レジストを剥離せずにチャネル部近傍の
みを露光し現像する。
【0026】続いて、硝酸セリウム第二アンモンを主成
分とする水溶液によりクロムをエッチングし、レジスト
を剥離する。ここに、ソース電極18とドレイン電極1
9、及びドレイン電極19に接続するドレインバスライ
ン20が形成される(図3(e)参照)。この際、チャ
ネル保護膜15上のクロム膜はウェットエッチングによ
り除去され、同時にソース・ドレイン形成部のクロム膜
も除去されるが、その下にはクロムシリサイド膜21が
残ることとなる。このクロムシリサイド膜21は、硝酸
セリウム第二アンモンを主成分とする水溶液では除去さ
れない。
【0027】なお、この場合も、チャネル保護膜15の
パターニングと同様に、二度に分けてパターニングを行
っても良い。次に、試料全面に、例えばITOからなる
透明導電膜をスパッタにより80nm成膜する。続い
て、レジストを塗布した後、露光及び現像を行って画素
用のレジストパターンを形成し、透明導電膜を塩酸系の
水溶液でウェットエッチングすることにより画素電極2
2を形成する(図3(f),6(i)参照)。ここに、
薄膜トランジスタマトリクスが完成する。
【0028】なお、ソース・ドレイン電極の形成に用い
たレジストは耐熱用のもの(例えば、ヘキストジャパン
製のイメージリバーサルレジスト)であり、このレジス
トを用いれば、RIE中の基板温度の上昇によっても、
また、次の露光後の現像液にも溶解する。本実施例で作
成したTFTの特性を図7に示す。
【0029】図7に示すように、コンタクト特性が改善
されることにより、本実施例によるTFT静特性cは、
立ち上がりが速くなって成膜によりn+層を形成した場
合のTFT静特性bと同程度或はそれ以上となる。これ
は、イオンシャワーで欠陥ができた界面が、プラズマ中
の水素により修復されるか、或は燐(P)イオンが最表
面より存在していることによるものと思われる。
【0030】また、TFTの小型化は、プラズマ空間中
にガラス基板10を晒すと共に、真空を破らずに連続し
て金属膜(ソース・ドレイン電極膜17)を成膜するこ
とにより、シリサイド膜の形成が容易に行われるため、
このシリサイド膜を用いて簡単に形成することができ
る。なお、上記実施例では、プラズマを不純物ガスを含
む減圧下で発生させたが、この不純物ガスの代わりに、
水素ガス、又は不活性ガス、又は水素ガスと不活性ガス
との混合ガス、を用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0031】図8に、水素ガスを用いた場合のTFT静
特性dを示すが、TFT静特性dは、立ち上がりが速く
なって成膜によりn+層を形成した場合のTFT静特性
bと同程度或はそれ以上となる。この際、プラズマは、
圧力0.1〜1Torr、RFパワー2kW以下で発生
させる。
【0032】また、燐(P)のドーピングについて示し
たが、ボロン等を注入するP+化についても有効である
ことは言うまでもない。 (実施例2)この実施例に示す薄膜トランジスタの製造
方法は、不純物ドーピングに連続して、水素ガスを含む
減圧下で半導体膜(動作半導体層)14をアニールする
工程を有する他は、実施例1に示す薄膜トランジスタの
製造方法と同様の構成及び作用を有している。
【0033】即ち、不純物ガスを含む減圧下で発生させ
たプラズマ中に半導体膜14を晒す代わりに、水素ガス
を含む減圧下で半導体膜14をアニールする。半導体膜
14のアニールは以下に示す方法により行われる。実施
例1に示すように、チャネル保護膜15からはみ出し露
出している半導体膜14に、イオンシャワー方法による
イオン注入により不純物ドーピングを行う(図5(e)
参照)。
【0034】そして、不純物ドーピングに連続して、水
素ガスを含む減圧下で半導体膜14をアニールする。即
ち、例えばアニール装置内にガラス基板10を仕込ん
で、基板温度300℃以下(好ましくは200〜250
℃)に加熱し、水素ガスをアニール装置のチャンバ内に
導入して、ガス圧力を0.1〜1Torrの間で適当な
圧力に制御することにより、半導体膜14をアニールす
る。
【0035】従って、水素ガスを含む減圧下で半導体膜
14をアニールすることにより、イオンシャワーで生じ
た半導体膜14を形成する非晶質シリコン(a−Si)
中の欠陥を修復することができる。次に、半導体膜14
をアニールした後、チャンバ内の真空を破らずに連続し
て、半導体膜14上にソース・ドレイン電極材からなる
ソース・ドレイン電極膜17を成膜する(図5(f)参
照)。
【0036】図9に、本実施例によるTFT静特性eを
示すが、TFT静特性eは、立ち上がりが速くなって成
膜によりn+層を形成した場合のTFT静特性bと同程
度或はそれ以上となる。なお、水素ガスの代わりに、不
活性ガス、又は水素ガスと不活性ガスとの混合ガス、又
は3価又は5価の元素の水素化物又はフッ化物の何れか
を含むガスと不活性ガスとの混合ガスを用いて、これら
のガスを含む減圧下で半導体膜14をアニールすること
によっても、同様の効果を得ることができる。
【0037】以上、上記各実施例に示すように、イオン
シャワードーピングと、不純物を含むガスプラズマ空間
中にガラス基板10を晒すこと、又は、水素ガス中での
アニールとを連続で行えば、TFT特性を改善すること
ができる。また、TFTの小型化は、ウェットエッチン
グによってはエッチングされないシリサイド膜により、
ソース・ドレイン電極の一部を形成することで、パター
ン合わせのマージンが広がることとなり容易に小型化が
可能となる。
【0038】なお、本発明は上記実施例に限らず種々の
変形が可能であり、このドーピングは、例えは薄膜トラ
ンジスタについて示したが、太陽電池の燐又はボロン等
の注入にも使用でき、また、LSI等の結晶シリコンや
多結晶シリコンを用いた半導体装置、或はイメージセン
サ等にも応用が可能である。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、イオンシ
ャワー方法により形成した薄膜トランジスタの特性劣化
を改善すると共に、薄膜トランジスタの小型化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1による薄膜トランジスタの製
造方法の工程説明図(その一)である。
【図2】本発明の実施例1による薄膜トランジスタの製
造方法の工程説明図(その二)である。
【図3】本発明の実施例1による薄膜トランジスタの製
造方法の工程説明図(その三)である。
【図4】本発明の実施例1による薄膜トランジスタの製
造方法の工程説明図(その四)である。
【図5】本発明の実施例1による薄膜トランジスタの製
造方法の工程説明図(その五)である。
【図6】本発明の実施例1による薄膜トランジスタの製
造方法の工程説明図(その六)である。
【図7】本発明の実施例1による薄膜トランジスタの製
造方法によるTFT静特性の説明図である。
【図8】本発明の実施例1による他の薄膜トランジスタ
の製造方法によるTFT静特性の説明図である。
【図9】本発明の実施例2による薄膜トランジスタの製
造方法によるTFT静特性の説明図である。
【図10】従来の薄膜トランジスタの製造方法の工程説
明図(その一)である。
【図11】従来の薄膜トランジスタの製造方法の工程説
明図(その二)である。
【図12】従来の薄膜トランジスタの製造方法の工程説
明図(その三)である。
【図13】従来の薄膜トランジスタの製造方法の工程説
明図(その四)である。
【図14】従来の薄膜トランジスタの製造方法によるT
FT静特性の説明図である。
【符号の説明】
10…ガラス基板(透明絶縁性基板) 11…ゲート電極 12…ゲートバスライン 13…ゲート絶縁膜 14…半導体膜(動作半導体層) 14a…n+層 15…チャネル保護膜 16…フォトレジスト 17…ソース・ドレイン電極膜 18…ソース電極 19…ドレイン電極 20…ドレインバスライン 21…クロムシリサイド膜 22…画素電極 b…TFT静特性 c…TFT静特性 d…TFT静特性 e…TFT静特性

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート電極上に、ゲート絶縁膜、動作半
    導体層及びチャネル保護膜を成膜する工程と、 前記チャネル保護膜の両側に前記動作半導体層を露出す
    る工程と、 前記動作半導体層の露出部分に不純物ドーピングを行う
    工程と、 前記不純物ドーピングに連続して、不純物ガスを含む減
    圧下で発生させたプラズマ中に前記動作半導体層を晒す
    工程と、 前記プラズマ中に前記動作半導体層を晒す工程に連続し
    て、前記動作半導体層上にソース・ドレイン電極膜を成
    膜する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジス
    タの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の薄膜トランジスタの製造
    方法において、 前記不純物ガスは、3価又は5価の元素の水素化物又は
    フッ化物の何れかを含むガスと不活性ガスとの混合ガス
    であることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の薄膜トランジスタ
    の製造方法において、 前記プラズマは、圧力0.1〜1Torr、RFパワー
    2kW以下、非晶質シリコン中のピーク濃度1×1020
    〜5×1021/cm3で発生させることを特徴とする薄
    膜トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の薄膜トランジスタの製造
    方法において、 前記不純物ガスの代わりに、水素ガス、不活性ガスまた
    は水素ガスと不活性ガスとの混合ガスの内の何れかを用
    いることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の薄膜トランジスタの製造
    方法において、 前記プラズマは、圧力0.1〜1Torr、RFパワー
    2kW以下で発生させることを特徴とする薄膜トランジ
    スタの製造方法。
  6. 【請求項6】 ゲート電極上に、ゲート絶縁膜、動作半
    導体層及びチャネル保護膜を成膜する工程と、 前記チャネル保護膜の両側に前記動作半導体層を露出す
    る工程と、 前記動作半導体層の露出部分に不純物ドーピングを行う
    工程と、 前記不純物ドーピングに連続して、水素ガスを含む減圧
    下で前記動作半導体層をアニールする工程と、 前記動作半導体層をアニールする工程に連続して、前記
    動作半導体層上にソース・ドレイン電極膜を成膜する工
    程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の薄膜トランジスタの製造
    方法において、 前記水素ガスの代わりに、不活性ガス、水素ガスと不活
    性ガスとの混合ガス、または3価又は5価の元素の水素
    化物又はフッ化物の何れかを含むガスと不活性ガスとの
    混合ガスの内の何れかを用いることを特徴とする薄膜ト
    ランジスタの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7記載の薄膜トランジスタ
    の製造方法において、 前記不純物ドーピングでの不純物注入量は、加速電圧3
    0kV以下で、ドーズ量1×1015〜1016/cm2
    あることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012094851A (ja) * 2010-10-01 2012-05-17 Semiconductor Energy Lab Co Ltd トランジスタの作製方法

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