JPH0726327U - ジッパーを備えた中仕切付包装箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 薬瓶を個別に収納する中仕切を有して、開封
したとき薬瓶の取出しを容易にし、ディスプレーとして
も利用可能にするジッパーを備えた中仕切付包装箱を提
供する。 【構成】 左・右側板２，４には、上端に内蓋７，８を
連設し、下端に固定片と、側底板１１，１２を連設し、
また前・後板３，５には、差込片１８を連設された蓋板
１９を連設し、下端に支持板２２，２２′、区画板２
５，２５′、及び固着板２６，２６′を、外方連設され
た中仕切板１６，２１を、外端に底板片１４，１４′を
突設させた底板１５を連設し、高さ方向の中央に曲切込
みからなるジッパーを設けると共に、後板５にジッパー
の両端を連結する折線を設けた包装箱。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バイアル瓶などの薬瓶を個別に収納する中仕切を有して、開封した とき頭部を大きく開口させて薬瓶の取出しを容易にすると共に、ディスプレーと しても利用可能にするジッパーを備えて、底部を形成した状態で中仕切と一緒に 偏平状に折畳みできる、ジッパーを備えた中仕切付包装箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ジッパー或は仕切線を設けて頭部を開口させる包装箱に関しては、多く 提案されているが、ジッパーにより頭部を大きく開口させてディスプレーとして も利用可能にする包装箱に関しては、全く提案されていない。 又底部を形成した状態で中仕切と一緒に偏平状に折畳みできる中仕切付包装箱 に関しては、可成多く提案されている。その代表的なものとして実開昭５３−２ ５８２６号公報がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の提案された中仕切付包装用箱は、構造が複雑なので組立てに工数を多く 要するため、どうしても高価になる欠点がある。 又この包装用箱は、頭部を開口したときディスプレーとして利用できないもの である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、従来のこのような問題点に着目してなされたものであって、構造を 簡単にして組立てを容易にすると共に、所要箇所にジッパーを設けて頭部の開口 を大きくできる、ジッパーを備えた中仕切付包装箱（以下単に付包装箱と略称す る）を提供することにより、上記課題を解決することを目的としている。

【０００５】 本考案は、右側板、前板、左側板、後板、及び貼着板を、折線を介して横一方 向に順次連設し、さらに左・右側板には、上端に折線を介して内蓋を夫々連設し 、下端に折線を介して、前・後板側に突設された固定片を、斜折線を介して連設 された側底板を夫々連設し、

【０００６】 また前・後板には、上端の何れか一方に折線を介して、外端に差込片を連設さ れた蓋板を連設し、下端に折線を介して、支持板、複数個の嵌挿孔を穿設された 区画板、及び固着板を、外方へ順次折線を介して連設された中仕切板を、両側に 切離された折線を介して外端に連設され且つ切離された折線間の外端に底板片を 突設させた底板を夫々連設し、

【０００７】 また後板を除く他の各板に亘って高さ方向の中央に曲切込みからなるジッパー を設けると共に、後板にジッパーの両端を連結する折線を設けて；各折線に従っ て各構成板を折曲げて、両固定板裏面を対応する前・後板に、両固定片を対応す る底板裏面に、右側板を貼着板裏面に夫々固着して形成された箱本体内に、両中 仕切板により中仕切を形成すると共に、開封したとき頭部を大きく開口する、付 包装箱である。

【０００８】

【作用】

付包装箱は、構造を簡単にして組立てを容易にしたため、組立て工数を節減し て原価低減を計ることができる。 又付包装箱は、後板を除く各板に亘って高さ方向の中央附近にジッパーを設け 、さらに後板にジッパーの両端を連結する折線を設けたため、開封したとき頭部 の開口が大きくなって、薬瓶の取出しが極めて容易になり、そのうえ各薬瓶が上 半分が露出して見易くなるので、ディスプレーとしても利用できる。

【０００９】 又付包装箱は、相対した中仕切が密接して外部からの衝撃に対しても動くよう なことがないため、嵌挿孔に収容された薬瓶が安定して保持されて、破損などの 事故を防止することができる。 又付包装箱は、蓋板部分を開口すると箱本体を中仕切と一緒に偏平状態に折畳 むことができるので、運搬や保管のさい極めて重宝である。

【００１０】

【実施例】

本考案を図１〜図１０に示す一実施例に基づいて以下詳述する。付包装箱１の 展開図を示す図１において、箱用板紙などを用いて、右側板２、前板３、左側板 ４、後板５、及び貼着板６を、折線ａ，ｂ，ｃ，ｄを介して横一方向に順次連設 している。

【００１１】 さらに、右・左側板２・４には、その上端に折線ｅ・ｆを介して、同一形状で 対称に方形状の内蓋７・８を夫々連設し、その下端に断続した切込みを備えた折 線（以下切込み折線と云う）ｇを介して、前・後板３・５側に突設された同一形 状の固定片９・１０を、斜めの切込み折線ｈ・ｈ′を介して連設した、同一形状 で三角形状の側底板１１・１２を夫々連設している。

【００１２】 又前板３の下端に切込み折線ｇを介して、外端１３の右寄りに所定の幅と高さ の底板片１４を突設した、下端の幅が狭い杯状の底板１５を連設すると共に、外 端１３の延長線上にある切離された両側の切込み折線ｉ・ｉ′を介して中仕切板 １６を連設している。尚、１７は底板片１４と略同形状の切欠部である。

【００１３】 又後板５には、その上端に折線ｆを介して、外端に折線ｊを介して差込片１８ を連設された蓋板１９を連設し、その下端に切込み折線ｇを介して、底板１５と 全く同一形状で、底板片１４′を突設した底板２０を連設すると共に、切離され た両切込み折線ｉ・ｉ′を介して、中仕切板１６と全く同一形状の中仕切板２１ を連設している。

【００１４】 両中仕切板１６，２１は、形状及び構成が同一であって、底板１５，２０の両 側端辺の延長線上で下端の幅が狭い支持板２２，２２′と、両側端部に所要径で 半円状の側嵌挿孔２３，２３′、及び両側の側嵌挿孔２３，２３′の間に等間隔 で下端に接し且つ側嵌挿孔２３，２３′と同径で複数個（図面では３個）の嵌挿 孔２４，２４′を穿設された区画板２５，２５′と、支持板２２，２２′の下端 と同幅の固着板２６，２６′とを、切込み折線ｋ・ｌを介して外方向に順次連設 して形成されている。

【００１５】 又後板５を除く他の各板２，３，４，６に亘って高さ方向の中央附近に、先端 が一方に折曲した曲切込み２７を所要間隙で直線状に配置した切込線２８の２本 を、折曲された先端を内側にして所要間隔で平行に配設したジッパー２９を設け ている。

【００１６】 又後板５には、左側板４に在るジッパー２９の端部を、断続した半円状の切込 み３０で連結して形成された引片３１と、左側板４と貼着板６とのジッパー２９ の下側切込線２８を連結する折線ｍとを設けている。尚、３２は貼着部である。

【００１７】 付包装箱１の組立方法について図２〜図８に基づいて以下説明する。先ず、中 仕切板１６の区画板２５、固着板２６を切込み折線ｋに従って内側に折曲げて底 板１５、支持板２２に重合させ、同様にして中仕切板２１の区画板２５′、固着 板２６′を切込み折線ｋに従って内側に折曲げて底板２０、支持板２２′に重合 （図２）させる。

【００１８】 次に、固着板２６の裏面の貼着部３２に同様な糊を塗布したのち、切込み折線 ｇに従って底板１５を内側に折曲げ、区画板２５、固着板２６を前板３に重合さ せて、固着板２６を前板３に固着し、同様にして底板２０を内側に折曲げ、区画 板２５′、貼着部３２に同様な糊を塗布された固着板２６′を後板５に重合させ て、固着板２６′を後板５に固着（図３）する。

【００１９】 続いて、切込み折線ｇに従って側底板１１を内側に折曲げて、側底板１１、固 定片９を右側板２に重合させ、固定片９を外側に折返し、同様にして側底板１２ を内側に折曲げて、側底板１２、固定片１０を左側板４に重合させ、固定片１０ を外側に折返（図４）す。

【００２０】 さらに、固定片１０の貼着部３２に同様な糊を塗布したのち、折線ｃに従って 後板５を内側に折曲げ、後板５に重合された底板２０、支持板２２′を、左側板 ４に重合された側底板１２、前板３に重合された底板１５、支持板２２に重合さ せて、固定片１０を底板２０の裏面に固着（図５）させる。

【００２１】 続けて、貼着板６の裏面、固定片９の夫々の貼着部３２に同様な糊を塗布した のち、折線ａに従って右側板２を内側に折曲げ、右側板２、側底板１１を底板１ ５、支持板２２、貼着板６に重合させ、固定片９を底板１５の裏面に、右側板２ を貼着板６の裏面に夫々固着（図６）して、偏平状の箱本体３３を組立てる。

【００２２】 偏平状の箱本体３３の左・右側板４・２に斜方向に力を加えると、偏平状から 底部３４の形成された箱状の箱本体３３に（図７）なる。箱本体３３の内部に支 持板２２，２２′、区画板２５，２５′、固着板２６，２６′からなる相対した ２個の中仕切３５が形成されている。

【００２３】 両中仕切３５の各側嵌挿孔２３…、嵌挿孔２４…に薬瓶を嵌挿したのち、折線 ｅ・ｆに従って内蓋７・８を内側に折曲げて、その上に折線ｆに従って内側に折 曲げた蓋板１９を重合させ、折線ｊに従って内側に折曲げた差込片１８を、両内 蓋７，８と前板３との間隙に挿入して頭部３６を形成し、蓋板１９或は差込片１ ８を適宜封印（図８）して使用される。

【００２４】 引片３１を引張ってジッパー２９を取除いて開封すると、頭部３６が後板５の 折線ｍから開くので、開口が大きくなって、各薬瓶の上半分が露出した状態にな る。

【００２５】 この場合、付包装箱１は、構造を簡単にして組立てを容易にしたため、組立工 数を節減して原価低減を計ることができる。 又付包装箱１は、左・右側板４・２及び前板３に亘って高さ方向の中央附近に ジッパー２９を設け、さらに後板５にジッパー２９の両端を連結する折線ｍを設 けたため、開封したとき頭部３６の開口が大きくなって薬瓶の取出しが極めて容 易になり、そのうえ各薬瓶の上半分が露出して見易くなるので、ディスプレーと しても利用できる。

【００２６】 又付包装箱１は、相対した中仕切３５が密接して外部からの衝撃に対しても動 くようなことがないため、側嵌挿孔２３，２３′及び嵌挿孔２４，２４′に収容 された薬瓶が安定して保持されて、破損などの事故を防止することができる。 又付包装箱１は、蓋板１９部分を開口すると箱本体を中仕切３５と一緒に偏平 状に折畳むことができるので、運搬や保管のさい極めて重宝である。

【００２７】 上記の一実施例において、後板２０の上端に、外端に差込片１８を連設した蓋 板１９を折線を介して連設したが、この代りに差込片１８を連設した蓋板１９を 、前板３の上端に折線を介して連設しても良い。

【００２８】 又両区画板２５，２５′に嵌挿孔２４，２４′を各３個穿設したが、付包装箱 １の使用目的により２個或は４個以上の複数個を設けても良い。 又両区画板２５，２５′は、両側端に側嵌挿孔２３，２３′を設けたが、付包 装箱１の使用目的により、区画板２５，２５′の幅を広げて側嵌挿孔２３，２３ ′をなくして嵌挿孔２４，２４′のみにしても良い。

【００２９】 又折曲げ易くするため切込み折線ｇ，ｈ，ｈ′，ｉ，ｉ′，ｋ，ｌを設けたが 、場合によっては切込みをなくして単なる折線にしても良い。

【００３０】

【考案の効果】

構造を簡単にして組立てを容易にしたため、組立工数を節減して原価低減を計 ることができるので、需要家に安価で提供することができる。

【００３１】 後板を除く各板に亘って高さ方向の中央附近にジッパーを設け、さらに後板に ジッパーの両端を連結する折線を設けることにより、開封したとき頭部の開口を 大きくして、薬瓶の取出しを容易にすると共に、ディスプレーとしても利用でき るようにしたので、需要家の購買意欲を刺戟して販売拡大に寄与する。

【００３２】 箱本体内の両中仕切が密接して外部からの衝撃に対しても動くようなことがな いため、各嵌挿孔に収容された薬瓶が安定して保持され、破損などの事故を防止 することができるので、極めて安全性が高く需要家の要望を充足することができ る。

【００３３】 蓋板部分を開口すると箱本体を、中仕切と一緒に偏平状態に折畳むことができ るので、運搬や保管のさい場所をとらず、間接経費の節減に貢献する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るジッパーを備えた中仕
切付包装箱の展開図。

【図２】本考案の一実施例に係るジッパーを備えた中仕
切付包装箱の組立方法を説明のための組立て途中の状態
を示す平面図。

【図３】図２に続く組立て途中の状態を示す平面図。

【図４】図３に続く組立て途中の状態を示す平面図。

【図５】図４に続く組立て途中の状態を示す平面図。

【図６】図５に続く組立て途中の状態を示す平面図。

【図７】本考案の一実施例に係るジッパーを備えた中仕
切付包装箱の上部を開口した平面図。

【図８】本考案の一実施例に係るジッパーを備えた中仕
切付包装箱の斜視図。

【図９】本考案の一実施例に係るジッパーを備えた中仕
切付包装箱のＡ−Ａ断面図。

【図１０】本考案の一実施例に係るジッパーを備えた中
仕切付包装箱の開封して頭部を開いた斜視図。

【符号の説明】

１ ジッパーを備えた中仕切付包装箱 ２ 右側板 ３ 前板 ４ 左側板 ５ 後板 ６ 貼着板 ７，８ 内蓋 ９，１０ 固定片 １１，１２ 側底板 １３ 外端 １４，１４′ 底板片 １５，２０ 底板 １６，２１ 中仕切板 １８ 差込片 １９ 蓋板 ２２，２２′ 支持板 ２３，２３′ 側嵌挿孔 ２４，２４′ 嵌挿孔 ２５，２５′ 区画板 ２６，２６′ 固着板 ２７ 曲切込み ２８ 切込線 ２９ ジッパー ３０ 切込み ３１ 引片 ３２ 貼着部 ３３ 箱本体 ３４ 底部 ３５ 中仕切 ３６ 頭部 ａ，ｂ……ｅ，ｆ，ｊ，ｍ 折線 ｇ，ｉ，ｉ′，ｋ，ｌ 切込み折線 ｈ，ｈ′ 斜め切込み折線

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 右側板、前板、左側板、後板、及び貼着
   板を、折線を介して横一方向に順次連設し、さらに左・
   右側板には、上端に折線を介して内蓋を夫々連設し、下
   端に折線を介して、前・後板側に突設された固定片を、
   斜折線を介して連設された側底板を夫々連設し、また前
   ・後板には、上端の何れか一方に折線を介して、外端に
   差込片を連設された蓋板を連設し、下端に折線を介し
   て、支持板、複数個の嵌挿孔を穿設された区画板、及び
   固着板を、外方へ順次折線を介して連設された中仕切板
   を、両側に切離された折線を介して外端に連設され且つ
   切離された折線間の外端に底板片を突設させた底板を夫
   々連設し、また後板を除く他の各板に亘って、高さ方向
   の中央に曲切込みからなるジッパーを設けると共に、後
   板にジッパーの両端を連結する折線を設けて；各折線に
   従って各構成板を折曲げて、両固定板裏面を対応する前
   ・後板に、両固定片を対応する底板裏面に、右側板を貼
   着板裏面に夫々固着して形成された箱本体内に、両中仕
   切板により中仕切を形成すると共に、開封したとき頭部
   を大きく開口する、ジッパーを備えた中仕切付包装箱。
2. 【請求項２】 両側端部に半円状の側嵌挿孔と、両側嵌
   挿孔の間に等間隔で下端に接して穿設された複数個の嵌
   挿孔とを設けられた区画板を備えたことを特徴とする請
   求項１に記載のジッパーを備えた中仕切付包装箱。
3. 【請求項３】 先端が一方に折曲した曲切込みを所要間
   隙で直線状に配置した切込線の２本を、折曲された先端
   を内側にして所要間隔で平行に配設したジッパーを設け
   たことを特徴とする請求項１または請求項２に記載のジ
   ッパーを備えた中仕切付包装箱。