JPH07263133A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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Publication number
JPH07263133A
JPH07263133A JP5337994A JP5337994A JPH07263133A JP H07263133 A JPH07263133 A JP H07263133A JP 5337994 A JP5337994 A JP 5337994A JP 5337994 A JP5337994 A JP 5337994A JP H07263133 A JPH07263133 A JP H07263133A
Authority
JP
Japan
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heat
cap
temperature sensor
sensitive
induction heating
Prior art date
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Pending
Application number
JP5337994A
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English (en)
Inventor
Masao Kondo
正夫 近藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有底筒状の感熱部材内に設けられる温度ヒュ
ーズの動作信頼性を高めると共に、製造性の向上及びこ
れに伴うコストダウンを実現すること。 【構成】 有底円筒状の感熱キャップ21は、圧縮コイ
ルばね27によって鍋14の底部との当接方向へ常時付
勢されている。感熱キャップ21の下面開口部を覆う支
持板22は、一対のばね部材24、25及びアーム部2
6を切り起こし形成して成り、ばね部材24、25によ
って、温度センサ28及び温度ヒューズ29を感熱キャ
ップ21の内底部に押し付けた状態で保持している。ア
ーム部26は、カバー16側のガイド部材16bが有す
るガイド孔に挿入され、これによりアーム部26ひいて
は感熱キャップ21及び支持板22の一体物が上下方向
へ往復移動可能に保持される。アーム部材26の上方へ
の抜止めは、その先端の抜止め舌片26aが、ガイド部
材16b側のストッパ部に下方から当接することにより
行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍋などの被加熱体を高
周波磁界の印加により誘導加熱するようにした誘導加熱
調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば炊飯用の鍋を加熱コイ
ルからの高周波磁界によって誘導加熱するようにした炊
飯器においては、鍋の温度検出のために図8に示すよう
な構成を採用している。即ち、図8において、炊飯器本
体の内ケース1中央部に形成された円孔2には、有底円
筒状の感熱キャップ3が貫通状に配置されており、この
感熱キャップ3は、内ケース1に収納された鍋4の底部
に圧縮コイルばね5のばね力により当接する形態となっ
ている。上記感熱キャップ3は、良好な伝熱性と磁気遮
蔽効果を得るためにアルミニウム合金のような非磁性金
属により形成されており、サーミスタなどより成る温度
センサ6をサンドイッチ状に保持するために、外側キャ
ップ3a及び内側キャップ3bを備えた二重構造となっ
ている。この場合、内側キャップ3bには下方への膨出
部3cが形成されており、この膨出部3c内に上記温度
センサ6が位置する構成となっている。
【0003】上記感熱キャップ3を支持するための円筒
状支持部材7は、前記円孔2を下面から覆うように設け
られたカバー8内に設けられており、この支持部材7に
形成されたフランジ部7aとカバー8との間に前記圧縮
コイルばね5を配置することにより、当該支持部材7を
感熱キャップ3と共に上方へ付勢する構造となってい
る。尚、支持部材7の上方への抜止めは、その支持部材
7に形成された突起7bと、カバー8に形成された透孔
8aの縁部との係合により行われるようになっている。
そして、異常温度を感知したときに溶断して前記加熱コ
イルの電源を遮断するための温度ヒューズ9は、支持部
材7内にホルダ10を介して固定されており、その固定
状態で前記感熱キャップ3内の膨出部3cに当接する構
成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来構成
では、鍋4の熱が、温度センサ6に対して感熱キャップ
3を介して効率良く伝えられるようになるから、温度セ
ンサ6の感度向上を実現できることになる。しかしなが
ら、温度ヒューズ9は、鍋4の熱が膨出部3cを通じて
伝えられる構成であるため、温度応答性が悪いと共に周
囲温度の影響を受け易いという事情があり、その温度ヒ
ューズ9の動作信頼性が低くなるという問題点があっ
た。また、感熱キャップ3が二重構造となっているた
め、その製造に当たっては高い加工精度が要求されるこ
とになって、製造コストが高騰するという問題点もあっ
た。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、被加熱体が異常温度上昇を来たした
ときに電源を遮断するための温度ヒューズの動作信頼性
を高めることができると共に、製造性の向上及びこれに
伴うコストダウンを実現できるなどの効果を奏する誘導
加熱調理器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、磁性体製の被加熱体に高周波磁界を印加す
るための加熱コイルと、有底筒状に形成され底部相当部
が前記被加熱体に当接するように配置される非磁性材料
製の感熱部材と、前記感熱部材内にその内底部と接触し
た状態で配置され、その検出出力を前記加熱コイルの出
力制御に供するための温度センサと、前記感熱部材内に
その内底部と接触し且つ前記温度センサと隣接した状態
で配置され、異常温度を感知したときに溶断して前記加
熱コイルの電源を遮断する温度ヒューズと、前記温度セ
ンサ及び温度ヒューズを前記感熱部材の内底部に押し付
けた状態で支持するばね部材とを備えた構成としたもの
である(請求項1)。
【0007】この場合、前記感熱部材の開口部を覆う非
磁性材料製の支持部材を設け、この支持部材に前記ばね
部材を支持する構成としても良い(請求項2)。
【0008】また、上記支持部材を、ばね性を有する板
状の非磁性金属材料により形成し、その一部を切り起こ
すことにより板状のばね部材を備えた構成とすることも
できる(請求項3)。
【0009】温度センサ支持用のばね部材及び温度ヒュ
ーズ支持用のばね部材を個別に設けると共に、各ばね部
材を、支持部材の中心部に対して対称状配置となるよう
に設ける構成とすることもできる(請求項4)。
【0010】感熱部材及び支持部材の各々に複数個ずつ
の係合手段を形成した上で、それら係合手段間の係合に
応じて感熱部材及び支持部材を一体化する構成としても
良い(請求項5)。
【0011】支持部材から一体的に延出されたアーム部
と、このアーム部をその延出方向へ往復移動可能に保持
する保持手段とを備えた上で、上記アーム部に前記保持
手段からの抜止め手段を設ける構成とすることもできる
(請求項6)。
【0012】
【作用】請求項1記載の誘導加熱調理器では、加熱コイ
ルから被加熱体に高周波磁界が印加されると、その被加
熱体に渦電流が発生し、これに伴うジュール熱により被
加熱体の温度が上昇するという誘導加熱が行われる。こ
れに伴う被加熱体の発熱は、当該被加熱体に当接された
感熱部材を介して温度センサ及び温度ヒューズに伝えら
れるようになる。この場合、上記温度センサ及び温度ヒ
ューズは、ばね部材によって感熱部材の内底部に押し付
けられた状態で支持されているから、その感熱部材から
の熱が確実に伝えられるようになり、従って、温度セン
サの感度が向上すると共に、温度ヒューズの温度応答性
も良好になる。また、感熱部材は、単純な有底筒状に形
成すれば良いから、高い加工精度が不要となって製造コ
ストの抑制を実現できるようになる。尚、温度センサ及
び温度ヒューズは、非磁性材料製の感熱部材内に位置さ
れているから、加熱コイルからの高周波磁界による悪影
響を受け難くなる。
【0013】請求項2記載の誘導加熱調理器では、感熱
部材の開口部が非磁性材料製の支持部材により覆われて
いるから、その感熱部材内の温度センサ及び温度ヒュー
ズに対し、加熱コイルからの高周波磁界による悪影響が
及ぶ事態を効果的に防止できるようになる。
【0014】請求項3記載の誘導加熱調理器では、前記
温度センサ及び温度ヒューズを感熱部材の内底部に押し
付けるためのばね部材が、板状の非金属材料により形成
された支持部材の一部を切り起こすことにより形成され
ているから、部品点数の削減及びこれに伴う製造コスト
の低減を実現できるようになる。
【0015】請求項4記載の誘導加熱調理器では、温度
センサ支持用のばね部材及び温度ヒューズ支持用のばね
部材が個別に設けられているから、それら温度センサ及
び温度ヒューズが感熱部材の内底部に対し確実に押し付
けられるようになり、温度センサの感度及び温度ヒュー
ズの温度応答性を一層向上させ得るようになる。しか
も、この場合には、各ばね部材が、支持部材の中心部に
対して対称状配置となるように設けられているから、そ
れらばね部材により感熱部材と支持部材との間に作用す
る力の配分が均一化されることになって、感熱部材及び
支持部材間に不要なストレスが加わる虞がなくなる。
【0016】請求項5記載の誘導加熱調理器では、感熱
部材及び支持部材が係合手段により一体化されるから、
組み立て作業時にはそれら感熱部材及び支持部材を一つ
の部品として取扱い得るようになって、組み立て作業性
の向上を実現できるようになる。
【0017】請求項6記載の誘導加熱調理器では、支持
部材から一体的に延出されたアーム部が、保持手段によ
り往復移動可能に保持されると共に、そのアーム部の保
持手段からの抜止めが当該アーム部に設けられた抜止め
手段により行われるから、その支持部材の移動方向のガ
イド及び抜止めのための部品を別途に設ける必要がなく
なって、部品点数の削減を図り得るようになる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を炊飯器に適用した一実施例に
ついて図1〜図7を参照しながら説明する。図1におい
て、炊飯器本体11は、外ケース12a及び内ケース1
2bを互いの間に所定空隙を存して組み合わせて成る容
器部12と、この容器部12の上面開口を開閉する蓋部
13とを備えた構成となっている。内ケース12bに
は、被加熱体としての鍋14が収納されるものであり、
この鍋14は磁性ステンレスのような磁性体を主体に構
成されている。
【0019】内ケース12bの中央部には、円孔15が
形成されていると共に、この円孔15bを下方から覆う
ようにして、センサ支持台として機能する有底円筒状の
カバー16が取り付けられている。内ケース12bの外
側には、その底部及び当該底部からの立上がり部分にか
けて誘導加熱用の加熱コイル17が取り付けられている
と共に、側部に保温ヒータ18が巻装されている。尚、
外ケース12a及び内ケース12bは、例えばプラスチ
ックにより構成されるものであるが、内ケース12bに
おける上記保温ヒータ18の巻装部分は伝熱性が高い非
磁性金属により形成するようにしている。また、蓋部1
3にも保温ヒータ19が設けられる。さらに、内ケース
12bの下面には、上記加熱コイル17に高周波電流を
供給するためのインバータ装置20が取り付けられてい
る。
【0020】前記カバー16内には、本発明でいう感熱
部材に相当した感熱キャップ21が収納されるものであ
り、以下、この感熱キャップ21及びこれに関連した部
分の構成について図2〜図7も参照しながら説明する。
即ち、感熱キャップ21は、良好な伝熱性及び磁気遮蔽
効果を得るためにアルミニウム合金のような非磁性金属
により比較的浅底な有底円筒状に形成されたもので、前
記円孔15を貫通した状態で設けられることにより、そ
の底部相当部である平板部21aを鍋14の底部に当接
させるように配置される(図2参照)。尚、感熱キャッ
プ21の外径寸法は、円孔15の径寸法より小さく設定
されており、これにより感熱キャップ21及び円孔15
間に所定の間隙が存するようになっている。
【0021】感熱キャップ21の下面開口縁部には、例
えば4個のL字状突片21b(図3に2個のみ図示)
が、互いに等間隔を存した状態で一体に突出形成されて
いる。これらの突片21bは、本発明でいう係合手段に
相当するもので、上記感熱キャップ21と、当該感熱キ
ャップ21の下面開口部を覆う支持板22(本発明でい
う支持部材に相当)と一体化するために使用される。
【0022】上記支持板22は、ばね性を有する板状の
非磁性金属材料、例えば燐青銅板を、図4のような外観
となるように折曲して構成されたものである。つまり、
支持板22は、平板状の主体部23と、この主体部23
の両側から上方へ切り起こし形成された一対の板状ばね
部材24、25と、主体部22における上記ばね部材2
4、25の中間位置から下方へ切り起こし形成されたア
ーム部26とを備えた形状となっており、これにより、
上記ばね部材24、25は、支持板22の中心部に対し
て対象状配置となるように設けられている。
【0023】この支持板22において、各ばね部材24
及び25は、主体部23の両側から立ち上がる湾曲部2
4a及び25aの各先端部に、下方へ湾曲した円弧形状
の押え部24b及び25bを備えた形状となっている。
また、アーム部26は、主体部23と直交する方向へ直
線的に延出された形状となっており、その先端には、抜
止め手段としての抜止め舌片26aが切り起こし形成さ
れている。
【0024】さらに、上記主体部23には、前記感熱キ
ャップ21が有する4個の突片21bが挿入係合される
合計4個の係合孔23a(本発明でいう係合手段に相
当)が形成されている、この場合、感熱キャップ21と
支持板22とを一体化する際には、感熱キャップ21側
の突片21bを支持板22側の係合孔23aに挿入した
状態で、両者を円周方向へ相対的に回動させることによ
り突片21bを係合孔23aに係合させると共に、この
状態で突片21bを折曲するという手順を踏むようにし
ている。
【0025】尚、図5には、支持板22の展開形状が示
されており、同図中にA、Bで示した部分が前記ばね部
材24、25として構成されると共に、C、Dで示した
部分が前記アーム部26及び抜止め舌片26aとして構
成される。
【0026】一方、前記カバー16は、例えばプラスチ
ックの一体成形により構成されたもので、その中央部に
円筒部16aが立設されていると共に、当該円筒部16
a内に位置して本発明でいう保持手段に相当したガイド
部材16bが立設されており、また、円筒部16a内に
位置してリード線引出孔16cが形成されている。上記
ガイド部材16bには、図6に示すように、先端部に上
下方向へ指向したガイド孔16dを備えたストッパ部1
6eが形成されている。尚、図6中の16fは型抜き孔
である。
【0027】上記ガイド部材16のガイド孔16d内に
は、前記支持板22が有するアーム部26が上方から挿
入されるもので、これにより、当該アーム部26ひいて
は感熱キャップ21及び支持板22の一体物が、その延
出方向(上下方向)へ往復移動可能に保持される。上記
アーム部材26の挿入時には、その先端の抜止め舌片2
6aが弾性変形しながらガイド孔16dを通過するよう
になり、挿入後には、抜止め舌片26aの先端がストッ
パ部16eに下方から当接することにより、アーム部2
6ひいては感熱キャップ21及び支持板22の一体物の
上方への抜止めが行われることになる。
【0028】この場合、前記円筒部16aの周囲には、
圧縮コイルばね27が予め配置されるものであり、この
圧縮コイルばね27によって感熱キャップ21及び支持
板22の一体物を上方へ付勢するようにしている。これ
により、感熱キャップ21の平板部21aは、常時にお
いて鍋14の底部に確実に当接されることになる。
【0029】しかして、感熱キャップ21内には、サー
ミスタなどより成る温度センサ28と温度ヒューズ29
とが収納されるものである。この場合、温度センサ28
及び温度ヒューズ29は、感熱キャップ21内にその内
底部(平板部21aの下面)と接触した状態で互いに隣
接するように配置され、その配置状態で前記ばね部材2
4及び25の押え部24b及び25bと感熱キャップ2
1の内底部との間に挟みこまれた状態とされる。これに
より、温度センサ28及び温度ヒューズ29は、ばね部
材24及び25のばね力によって感熱キャップ21の内
底部に押し付けられることになる。
【0030】この場合、温度センサ28及び温度ヒュー
ズ29と感熱キャップ21の内底部との各間には、それ
らの間の温度抵抗を小さくするために伝熱性シリコング
リス30が介在される。また、温度センサ28は、図7
に示すように保護チューブ28a内に収納された構造に
なっていると共に、温度ヒューズ29も同様の保護チュ
ーブ29aに収納された構造となっており、それらのリ
ード線28b及び29bは、前記リード線引出孔16c
を通じて導出される。
【0031】尚、温度センサ28の検出出力は前記加熱
コイル17の出力制御に供するために設けられたもので
あり、また、温度ヒューズ29は、異常温度を感知した
ときに溶断して前記加熱コイルの電源を遮断するために
設けられたものである。
【0032】上記した構成によれば、加熱コイル17か
ら鍋14に高周波磁界が印加されると、その鍋14に渦
電流が誘起され、これに伴うジュール熱により鍋14の
温度が上昇するという誘導加熱が行われる。これに伴う
鍋14の発熱は、当該鍋14に当接された感熱キャップ
21を介して温度センサ28及び温度ヒューズ29に伝
えられるようになる。
【0033】この場合、上記温度センサ28及び温度ヒ
ューズ29は、それぞれに専用のばね部材24及び25
によって感熱キャップ21の内底部に押し付けられた状
態で支持されているから、その押し付け状態が安定した
ものとなって、感熱キャップ21からの熱が確実に伝え
られるようになり、従って、温度センサ28の感度が向
上すると共に、温度ヒューズ29の温度応答性も良好に
なる。また、感熱キャップ21は、単純な有底筒状に形
成すれば良いから、高い加工精度が不要となって製造コ
ストの抑制を実現できるようになる。しかも、この場合
には、各ばね部材24及び25が、支持板22の中心部
に対して対称状配置となるように設けられているから、
それらばね部材24及び25により感熱キャップ21と
支持板22との間に作用する力の配分が均一化されるこ
とになって、感熱キャップ21及び支持板22間に不要
なストレスが加わる虞がなくなる。
【0034】また、温度センサ28及び温度ヒューズ2
9を、非磁性金属製の感熱キャップ21内に配置すると
共に、その感熱キャップ21の開口部を非磁性金属製の
支持板22により覆う構成としているから、それら温度
センサ28及び温度ヒューズ29に対し、加熱コイル1
7からの高周波磁界による悪影響が及ぶ事態を効果的に
防止できるようになる。
【0035】しかも、温度センサ28及び温度ヒューズ
29を感熱キャップ21の内底部に押し付けるためのば
ね部材24及び25は、燐青銅板により形成された支持
板22の一部を切り起こすことにより形成されているか
ら、部品点数の削減及びこれに伴う製造コストの低減を
実現できるようになる。
【0036】さらに、感熱キャップ21及び支持板22
が係合手段である突片21b及び係合孔23aを通じて
一体化されるから、組み立て作業時にはそれら感熱キャ
ップ21及び支持板22を一つの部品として取扱い得る
ようになって、組み立て作業性の向上を実現できるよう
になる。
【0037】また、支持板22から一体的に延出された
アーム部26が、ガイド部材16bにより往復移動可能
に保持されると共に、そのアーム部26のガイド部材1
6bからの抜止めが当該アーム部26に設けられた抜止
め舌片26aにより行われるから、その支持板22の移
動方向のガイド及び抜止めのための部品を別途に設ける
必要がなくなって、部品点数の削減を図り得るようにな
る。
【0038】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、次のような変形または拡張が可能であ
る。炊飯器に適用した例を説明したが、電磁調理器など
のような他の誘導加熱調理器にも適用できる。感熱キャ
ップ21の材質は、伝熱性を備えた非磁性材料であれば
良く、また、支持板22の材質も、ばね性を有する非磁
性金属材料であれば良い。支持板22と一体のばね部材
24及び25を設ける構成としたが、別体のばね部材を
設ける構成としても良く、また、1個のばね部材により
温度センサ28及び温度ヒューズ29を押さえ付ける構
成とすることも可能である。感熱キャップ21の底部相
当部の形状は、鍋14との間の温度抵抗を極力小さくし
得る状態に設定されるものであって、鍋14の底部形状
に応じて決まるものであるから、本実施例の平板部21
aのように平板形状にする必要はない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の発明によれば、底部相当部が被加熱体に当
接するように設けられた有底筒状の非磁性材料製感熱部
材を設けると共に、検出出力を前記加熱コイルの出力制
御に供するための温度センサ及び異常温度を感知したと
きに溶断して加熱コイルの電源を遮断する温度ヒューズ
を、前記感熱部材の内底部に押し付けた状態で支持する
ばね部材を設ける構成としたので、温度ヒューズの動作
信頼性を高めることができると共に、製造性の向上及び
これに伴うコストダウンを実現できるという有益な効果
を奏するものである。
【0040】請求項2記載の発明によれば、前記感熱部
材の開口部を覆う非磁性材料製の支持部材を設け、この
支持部材に前記ばね部材を支持する構成としたから、感
熱部材内の温度センサ及び温度ヒューズに対し、加熱コ
イルからの高周波磁界による悪影響が及ぶ事態を効果的
に防止できるようになる。
【0041】請求項3記載の発明によれば、前記ばね部
材が、板状の非金属材料により形成された支持部材の一
部を切り起こすことにより形成されているから、部品点
数の削減及びこれに伴う製造コストの低減を実現でき
る。
【0042】請求項4記載の発明によれば、温度センサ
支持用のばね部材及び温度ヒューズ支持用のばね部材を
個別に設けると共に、各ばね部材を、前記支持部材の中
心部に対して対称状配置となるように設ける構成とした
から、それら温度センサ及び温度ヒューズを感熱部材の
内底部に対し確実に押し付けることができて、温度セン
サの感度及び温度ヒューズの温度応答性を一層向上させ
得るようになると共に、感熱部材及び支持部材間に不要
なストレスが加わる虞がなくなる。
【0043】請求項5記載の発明によれば、前記感熱部
材及び支持部材の各々に複数個ずつの係合手段を形成し
た上で、それら係合手段間の係合に応じて感熱部材及び
支持部材を一体化する構成としたから、組み立て作業時
において、それら感熱部材及び支持部材を一つの部品と
して取扱い得るようになって、組み立て作業性の向上を
実現できるようになる。
【0044】請求項6記載の発明によれば、前記支持部
材から一体的に延出されたアーム部と、このアーム部を
その延出方向へ往復移動可能に保持する保持手段とを備
えた上で、上記アーム部に前記保持手段からの抜止め手
段を設ける構成としたから、その支持部材の移動方向の
ガイド及び抜止めのための部品を別途に設ける必要がな
くなって、部品点数の削減を図り得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体の縦断面図
【図2】要部の縦断面図
【図3】感熱キャップの斜視図
【図4】支持板の斜視図
【図5】支持板を展開した状態で示す平面図
【図6】アーム部の抜止め構造を示す縦断面図
【図7】温度センサの斜視図
【図8】従来構成を示す図2相当図
【符号の説明】
図面中、11は炊飯器本体、14は鍋、16はカバー、
16bはガイド部材、17は加熱コイル、20はインバ
ータ装置、21は感熱キャップ、21aは平板部(底部
相当部)、21bは突片(係合手段)、22は支持板
(支持部材)、23は主体部、23aは係合孔(係合手
段)、24、25はばね部材、26はアーム部、26a
は抜止め舌片(抜止め手段)、27は圧縮コイルばね、
28は温度センサ、29は温度ヒューズを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体製の被加熱体に高周波磁界を印加
    するための加熱コイルと、 有底筒状に形成され底部相当部が前記被加熱体に当接す
    るように配置される非磁性材料製の感熱部材と、 前記感熱部材内にその内底部と接触した状態で配置さ
    れ、その検出出力を前記加熱コイルの出力制御に供する
    ための温度センサと、 前記感熱部材内にその内底部と接触し且つ前記温度セン
    サと隣接した状態で配置され、異常温度を感知したとき
    に溶断して前記加熱コイルの電源を遮断する温度ヒュー
    ズと、 前記温度センサ及び温度ヒューズを前記感熱部材の内底
    部に押し付けた状態で支持するばね部材とを備えたこと
    を特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 感熱部材の開口部を覆う非磁性材料製の
    支持部材を設け、この支持部材に前記ばね部材を支持し
    たことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】 支持部材は、ばね性を有する板状の非磁
    性金属材料により形成され、その一部を切り起こすこと
    により板状のばね部材を備えた構成となっていることを
    特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 温度センサ支持用のばね部材及び温度ヒ
    ューズ支持用のばね部材を個別に備え、各ばね部材は、
    支持部材の中心部に対して対称状配置となるように設け
    られることを特徴とする請求項2または3記載の誘導加
    熱調理器。
  5. 【請求項5】 感熱部材及び支持部材の各々に複数個ず
    つの係合手段を形成し、 それら係合手段間の係合に応じて感熱部材及び支持部材
    を一体化する構成としたことを特徴とする請求項2〜4
    の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  6. 【請求項6】 支持部材から一体的に延出されたアーム
    部と、 このアーム部をその延出方向へ往復移動可能に保持する
    保持手段とを備え、 前記アーム部には前記保持手段からの抜止め手段が設け
    られていることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記
    載の誘導加熱調理器。
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