JPH07261047A - 二重マスキングを用いて集積光導波管構造を形成するための方法および付属するマスク・パターン対 - Google Patents

二重マスキングを用いて集積光導波管構造を形成するための方法および付属するマスク・パターン対

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JPH07261047A
JPH07261047A JP7070341A JP7034195A JPH07261047A JP H07261047 A JPH07261047 A JP H07261047A JP 7070341 A JP7070341 A JP 7070341A JP 7034195 A JP7034195 A JP 7034195A JP H07261047 A JPH07261047 A JP H07261047A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二重マスキング技術を用いて、対称成分構造
と、非対称X接合のような非対称成分構造をもつ導波管
構造の整列容易な形成法を提供する。 【構成】 全導波管構造が、続けて乗せられ相互に重な
り合う位置に乗せられる2つの異なるマスク・パターン
、Pによって形成される。この2つのマスク・パ
ターンは対称成分構造の対称軸に平行(Z軸)および垂
直(X軸)な整列方向に従って互いに整列される。各マ
スク・パターンは第1非対称成分パターン32、35と
第2非対称成分パターン31、33、34、36とから
なる。第1成分パターン32、35は各々、非対称成分
構造のセパレート部を形成する。第2成分パターン3
1、33と34、36は互いに鏡像をなし、対称軸に垂
直(X軸)な整列方向の予め決められた整列正確さW
に依存する成分形状33、36からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集積光学に関するもので
ある。より詳しくは、二重マスキングを適用する、対称
部と非対称部を有する導波管構造の製造方法および、該
方法を用いる一対のマスク・パターンに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術とその問題点】コヒーレントな受光器の光入
力部において局部発生レーザー光信号と入力光通信信号
とを混合するための混合部材がある。D.A.スミ他
「コヒーレント受光器のためのモード発生型集積光ビー
ム結合器」IEEE光技術レター、第3巻第4号(19
91年4月)339〜341頁に、この型の光入力部の
集積形においてそのような混合部材は、単モード導波分
岐をもち二重モード接続路を通して結合する対称・非対
称Y接合からなる非対称X接合として構成され得ること
が示されている。この型の非対称X接合は偏光にも波長
にも依存せず、高度の製造公差(許容範囲)を有し、そ
の作用は二重モード導波路の長さに依存しない。非対称
Y接合の機能はモード・フィルターあるいはスプリッタ
ーの機能である。このように作用させるため、非対称Y
接合の単モード分岐がたとえば幅の相違によって異なる
伝播定数をもつ。二重モード導波路において、基本導波
モードに従って非対称Y接合の方向に伝播する光信号か
ら、最高の伝播定数をもつ非対称Y接合の分岐に伝播し
続け、一方、二重モード導波路において1次導波モード
に従って伝播するそのような光信号はもう一方の分岐を
伝播し続ける。しかし、もしそのような非対称Y接合の
交差部が、とくに製造工程の間不適切に限定されたフォ
トリソグラフィーの解像力によって十分鋭くなされてい
ないなら、フィルター(スプリット)作用は不十分とい
うのは公知の問題である。Y.シャーニー他「InP上
の鋭角の交差部をもつ埋めリブ受動導波管Y接合」IE
EE光技術レター、第3巻第3号(1991年3月)2
10−212頁および、本発明の優先日には公開されて
いない本出願人のオランダ特許出願第9301071号
(1993年6月18日出願)に、この問題に対する解
決策が二重マスキングの技術に基づいて開示されてい
る。これらの解によれば、鋭角の交差部をもつ非対称Y
接合は、Y接合の2つの分岐を互いに重なりあう異なる
マスク層に置くことによって得る。もし非対称X接合の
供与に適用するなら、第1マスク・パターンは対称Y接
合、二重モード接続路および非対称Y接合の分岐を形成
し、第2マスク・パターンは非対称Y接合の残りの分岐
を形成する。上記オランダ特許出願はまた、9頁1〜6
行目に、2つのマスク・パターンが必要な配列形状をな
すが、2つの分岐相互の相対位置というよりも、非対称
Y接合の2つの分岐の間の角度に関するものであるとい
うことを開示している。相互のマスク・パターンの方向
に対する位置配列公差は、製造工程の間、最も都合がよ
い。ビーム伝播法という名で知られている方法によれ
ば、非対称Y接続のシミュレーションが、接続路の単一
伝播方向に従う方向において上記配列公差が確かに存在
するが、それに垂直な方向においては、互いに数μmが
オーダーの2つのマスク・パターンの相対変位がモード
抑制の大きな変動になることを示している(典型的に
は、最も好ましい位置に対して、±1μmのシフトに対
し、−16dBから−30dBの変動)。しかし、非対
称X接合の波長にも偏光にも存在しない作用に対し、概
して、そのような変動は、非対称Y接合のモード抑制に
おいてのみのもとだとしても、受け入れ難い。非対称X
接合の配列公差のある製造を可能にするため、非対称Y
接合のモード抑制は、しかし、全公差範囲にわたって、
設定値(典型的には−30dB)よりも良くなければな
らない。その場合、X接合のスプリット比は、コヒーレ
ント受光器の混合部材として使われるとき、50:50
の分布から許容範囲(典型的には0.5dB)内で常に
偏位することにより、コヒーレント検出の低下を限界
(通常1dBまで)内に保つ。
【0003】上記シミュレーションはさらに、モード抑
制における変動は非対称Y接合それ自身にはそれほど依
存せず、非対称Y接合の頂点からできるだけ離れた二重
モード接続路の対称破壊遷移に依存するということを示
している。その対称破壊は、上記遷移において、ゼロ次
と1次の導波モードの間の結合を可能にすることによ
り、モード抑制が負に影響される。対称破壊の範囲は、
遷移の形状に密接に関係し、製造される間、互いに用い
られる2つのマスク・パターンの相対位置に対し、顕著
に変わり得る。図1を用いてこれを説明する。図1は平
面図で、処理される積層の上面1に対し、第1マスク・
パターン2と、それと重なる第2マスク・パターン3が
適用されて、共に非対称Y接合を形成する。第1マスク
・パターン2は、それぞれ非対称Y接合の二重モード幹
と側方分岐の一方とを形成するため、第一部2.1と第
二部2.2からなる。第2マスク・パターン3は、非対
称Y接合のもう一方の側方分岐を形成する。第1マスク
・パターン2の第二部2.2と第2マスク・パターン3
との間の上面1の空間は、交差角αをもつ交差部V
なす。上面1に対し、XZ座標系が特定され、そのZ軸
は第1マスク・パターン2の第一部2.1の対称軸と一
致する。Z軸方向に見られるように、3つの部分が上面
1の適用範囲において区別され得る。すなわち、対称部
、対称破壊遷移部S、および交差部Vからの非
対称Y接合それ自身である非対称部Sである。S
長さと形状は、第1マスク・パターンに関し、第2マス
ク・パターンの位置に強く依存する。すなわち、製造の
間、その正確さの度合いに応じ、マスク・パターンが互
いに整列される。モード・スプリッターとして機能する
非対称Y接合に対し、交差角が小さい(一般にα≒5m
rad)ので、特に対称軸(Z軸)に垂直な方向(X
軸)における配列の正確さは、対称軸方向におけるそれ
よりも重要である。そのような対称破壊遷移部の構成
は、特にX軸方向において互いに非常に高い配列の正確
さで位置している2つのマスク・パターンによって相殺
される。対称破壊遷移部が形成されないそのような配列
の正確さは実際には達成され得ない。あるいは、そのよ
うな対称破壊効果は非対称Y接合およびその集積形にお
ける非対称X接合の好ましくない延長につれて、伴わな
ければならない交差角αの一層の減少によって小さくな
り得る。
【0004】
【課題を解決するための本発明の構成】本発明の目的
は、それ自身は公知である配列の容易な二重マスキング
技術にもとづいて非対称X接合の組立を可能にすること
にある。さらに一般的には、本発明の目的は、対称成分
構造と、該構造に隣接する非対称成分構造からなる導波
構造の配列容易な組立を可能にすることにある。本発明
はこれを、互いに相手の鏡像であり、最も臨界的な配列
方向の望ましい配列正確さに基づくことにより許容範囲
内で遷移部の対称破壊が起こらない形状と大きさをもつ
2つのマスク成分パターンによって形成れさる遷移部を
もつことにより達成する。そうすることにおいて、本発
明は互いに相手が鏡像である2つの形状が常に対称軸を
もつ1つの形状に結合され得るという事実を利用する。
本発明は導光層を含む積層上(内)の光導波管構造の製
造方法を提供する。その積層は以後、基板と呼び、導波
管構造は非対称分岐成分構造を有し、本発明の方法は、
導波管構造の一部を形成するため、第1マスク材料の第
1マスク・パターンを基板の表面に乗せ、第1マスク・
パターンと一緒に完全な導波管構造を形成するために第
2マスク材料の第2マスク・パターンを、第1マスク・
パターンを与えられている基板の表面に、一部第1マス
ク・パターンと重なる位置に乗せ、基板材料を部分的に
変える部材の助けを借りて、第1・第2マスク・パター
ンに覆われていない基板の表面部分を処理するステップ
からなり、前記導波管構造がさらに、対称テーパをもつ
中間導波管によって非対称分岐成分構造に結合される対
称分岐成分構造を有し、前記マスク・パターンがそれぞ
れ、第1非対称成分パターンと第2非対称成分パターン
を有し、第1成分パターンがそれぞれ非対称成分構造の
不可欠のセパレート成分を形成し、後者のすべてを一緒
に形成し、第2成分パターンが互いに相手の鏡像である
形状をもち、前記第2マスク・パターンを乗せるステッ
プが、組み立てられる導波管構造の対称分岐成分構造の
対称軸に平行および垂直な配列方向に従って、第2マス
ク・パターンが第1マスク・パターンに配列されるサブ
ステップを含み、第2成分パターンの形状が対称軸に垂
直な配列方向の予め定められた配列許容度に依存するこ
とを特徴とするものである。
【0005】好ましい実施態様はサブクレームに要約さ
れている。
【0006】本発明は導波管のRIE処理と完全互換性
があり、すべての3−5族半導体に対し適用され、他の
どんなエピタキシー層も要らず、非対称X線接合が非常
に良いスプリット比と安定な動作をもって得られ、偏光
にも波長にも依存せず、他の機能と容易に集積できる組
立方法を提供する。
【0007】
【実施例】本出願人によるオランダ特許出願第9301
071号(1993年6月18日出願)は、たとえばI
nPのような3−5族半導体の基板上(内)の非対称Y
接合のような分岐導波管構造の組立方法を開示してい
る。この公知の方法は、結合マスク・パターンを形成す
るため、2つの異なるマスク材料の2つの異なるマスク
・パターンが一部互いに重なり合う部分に乗せられる多
くのステップからなる。次のステップにおいて、結合マ
スク・パターンは所定の分岐導波構造を得るために使わ
れる。同一の方法がこの型の基板上(内)の非対称X接
合のようなチャンネル型導波管の一部対称分岐・一部非
対称分岐導波管構造を組み立てるために使われ得る。
【0008】図2は、それ自身公知の非対称X接合を概
略的に表している。それは2つの同一の単モード収束入
力チャンネル11、12をもつ対称Y接合と、2つの非
同一の単モード発散出力チャンネル13、14をもつ非
対称Y接合、およびこの2つのY接合を「背中合せに」
つなぐ二重モード結合チャンネル15からなっている。
出力チャンネル13、14の間の非対称Y接合の交差部
はVで示されている。Z軸が対称Y接合の対称軸に一
致して選ばれている。正しく機能させるため、このよう
な非対称X接合は収束入力チャンネルが相互作用間隔d
内で接近する所から非対称Y接合の交差部Vまで正確
に対称である必要がある。入・出力チャンネル幅は数μ
mのオーダーである。入力チャンネルが収束する角度は
20mradのオーダーで、入力チャンネルの長さは数
十mmのオーダーである。出力チャンネルが発散する角
度は5mradのオーダーで、出力チャンネルの長さは
数mmのオーダーである。「入・出力チャンネル」とい
う用語は、このタイプの非対称X接合の機能が正確に両
方向に同一なので、「出・入力チャンネル」としてもよ
い。
【0009】2つのマスク・パターンを互いに整列させ
るため、両パターンは付加的に、整列する間互いに正し
く重ね合わせられねばならない整列形状をもっている。
これは常にある不正確さを伴っておこるので、非対称X
接合に必要な正確な対称は公知の方法で使われたマスク
・パターンによっては容易に達成され得ない。特に、対
称軸に垂直な方向の整列はこの場合、非常に困難であ
る。以後、上記非対称X接合のような一部対称・一部非
対称な分岐導波管構造の組立てに対し、特定ペアのマス
ク・パターンを説明する。このマスク・パターン対は、
公知のプロセスの助けを借りて、対称軸に垂直な方向の
実用的な整列許容差内で常に非対称二股の交差部まで正
確に対称な導波管構造を組立てさせ得る。
【0010】図3は、X−Z座標系の2つの平面パター
ンPとPを示している。Z軸よりも上にある第1パ
ターンPは、長方形ABFGで表される広帯状部31
を有している。長方形ABFGは辺BFの上に、短辺B
Cの長さがWである平行四辺形BCQPで表される狭
帯状突出部32と、底辺DFの長さもWである頂点
D、E、Fをもつ三角突出部33を有している。第2パ
ターンPは、長方形HJMNで表される広帯状部34
を有している。長方形HJMNは、辺JMの上に短辺J
Kの長さがWの平行四辺形JKSRで表される広帯状
突出部35と、底辺KMの長さがWで頂点K、L、M
をもつ三角突出部36を有している。多角形ABDEF
GとHJKLMNは、Z軸を対称軸として互いに鏡像を
形成している。長方形ABFGの辺AB、FGおよび長
方形HJMNの辺HJ、MNはZ軸に平行である。三角
形DEFとKLMは直角βをもつ二等辺三角形である。
三角形DEF(KLM)の辺DE(ML)は広帯状突出
部35の辺KSとJRに平行である。一方、他辺FE
(KL)は狭帯状突出部32の辺CQとBPに平行であ
る。辺AGとHNは長さがW=W+Wである。パタ
ーンP、PがX軸に平行にかつZ軸に関し対称に、
三角形DEFの頂点Eと三角形KLMの頂点Lがそれぞ
れ広帯状突出部と狭帯状突出部内に入り込むまで互いに
重なり合うように滑るなら、適切に大きさを取られれ
ば、その結合パターンは非対称Y接合の組立に対するマ
スク・パターンとして非常に適切に形成される。この結
合パターンが互いにパターンP、Pの3つの異なる
位置に対してそれぞれ図4〜6に描かれている。区別す
るため、パターンPは破線、パターンPは実線で表
している。2つのパターンの外形(輪郭)が一致する点
においては、破線と実線が互いに隣り合うように描いて
ある。図4で三角形KLMの頂点Lは狭帯状突出部32
内の1/2幅のところにある。パターンPの輪郭AB
PQCDEFGAとパターンPの輪郭HJRSKLM
NHは、同一の垂直線で上にある3つの点T、V、Wで
交差している。またVは、結合パターンにおいて、狭帯
状突出部32と広帯状突出部35が発散してもはや重な
り合わない点でもある。図4のそれと同じようにして、
図5及び6は、特に辺KLが狭帯状突出部32の一辺C
Qまたは他辺BPと一致するように互いに極端な位置を
取っているパターンP、Pを描いている。(注−輪
郭の一致点はこの場合、コンマで区切って各頂点を表す
英大文字で示してある)これらの図から、変位の間、垂
直方向にどんな位置を取っても図5及び6の極限の位置
取りの範囲内でパターンPとPは互いに相手を受け
入れ、垂直線での左側の結合パターンの輪郭すなわちT
MNGFWは常に対称で、一方、垂直線での右側では両
帯状突出部32と35が発散するということが分かる。
非対称X接合の組立用にこのようなパターンP、P
を使うため、P、Pはさらに、結合して対称Y接合
を形成し得る部分をもって拡張されなければならない。
このような拡張は2つの仕方で可能である。第1の可能
性を図7に示す。図7は、Z軸に関し互いに他の鏡像に
なっている非対称パターンP(破線)、P(実線)
を示している。パターンP、Pは図4のパターンP
、Pの各点AとG、HとNにおける、それぞれパタ
ーンP、Pの直接の続き部分を形成している。パタ
ーンP、Pの各々は、それぞれZ軸に平行な広帯状
部51、52を有し、該部51、52はそれぞれZ軸に
対し+1/2γ、−1/2γの角度をもった狭帯状突出
部53、54と合体している。完全な非対称X接合を形
成するためのこの第1拡張可能性の利点は、つなげるこ
との簡単さと対称Y接合の鋭角の交差部である。しかし
欠点は、2つの連続するマスキング・ステップを使う場
合には、対称Y接合の入力チャンネル(図2の11、1
2)の形成に対する狭帯状突出部53、54の大きさが
異なり、その結果、対称が壊されたままだということで
ある。第2の可能性を図8に示す。図8は互いに鏡像を
なし、対称部と非対称部とからなる2つのパターンP
(破線)、P(実線)を表している。パターンP
対称部は2つの収束する狭帯状突出部62、63と合体
する広帯状部61からなり、パターンPの対称部は2
つの収束する狭帯状突出部65、66と合体する広帯状
部64からなる。これら2つの対称部はともに、それぞ
れが対称Y接合を形成することができる。パターン
、Pは、図4のようにパターンP、Pが互い
に中間位置にあるとき、パターンP、Pの対称位置
が正確に重ね合わせられるように、パターンP、P
の続き部を形成しなければならない。上記中間位置にお
いて、図4のパターンP、Pの点AとN、HとGが
一致していないので、パターンP、Pの広帯状部6
1、64はパターンP、Pの長方形ABFGとHJ
MNの直接のつながり(続き部)を形成することができ
ず、その代わりに非対称調整が必要になる。パターンP
に対し、その調整は広帯状部61と負のX方向の長方
形ABFGの辺AGとの間にある非対称片67からな
り、一方パターンPに対する調整は、広帯状部64と
正のX方向の長方形HJMNの辺HNとの間にある非対
称片68からなる。両片67、68はZ軸に関し互いに
鏡像をなしている。該片のX方向の絶対長さは、互いに
中間位置にあるパターンP、Pにおける点NとAの
間の距離の半分、すなわち1/4Wに等しい。片6
7、68はパターンP、Pの極限位置内で、少なく
とも断熱導波テーパ片を共に形成できるようなZ軸方向
の長さをもっている。これはつまり、Z軸方向の導波テ
ーパ片の幅の変化はモード変換が起こらないように、徐
々に生じなければならないということである。従って、
片67、68の各方向の間の角δは最大値になるべきで
ある。狭帯状突出部62、63、65、66の各幅は、
結合パターンにおいて、極限位置内で、パターンP
のどんな位置に対しても常に、突出部62、65と
63、66が単モード導波管を形成するように選ばれね
ばならない。
【0011】第2可能性の例を図9〜11を参照してさ
らに詳しく説明する。図9〜11の各々は非対称X接合
の組立用のパターンP(破線)、P(実線)から形
成される結合パターンを示している。この結合パターン
において、パターンP、Pの輪郭は実線部において
のみ一致するということに注意しなければならない。パ
ターンPはパターンP(図3)、P(図8)に対
応する2つのパターンからなり、パターンPはパター
ンP(図3)、P(図8)に対応する2つのパター
ンからなる。この2つのパターンP、Pは、マスキ
ング・パターンとしての二重マスキングの公知技術に従
って、非対称X接合に適切な導波管構造をその上(内)
に形成するため、処理層に続けて、一部は互いに重ね合
わせて乗せられる。図9〜11は互いに異なる3つの配
列位置におけるパターンP、Pを示している。これ
らの位置はそれぞれ、図4〜6のパターンP、P
おける中間位置と2つの極限位置に対応する。パターン
、Pの各部はパターンP、P、P、P
各部に対応して番号を付けられている。パターンP
は処理層すなわち基板70の上面に乗せられてお
り、図9〜11で長方形部は上面から表されている。ま
た、XZ座標系はZ軸が各結合パターンの対称部の対称
軸に一致するように選ばれている。パターンPはそれ
に付加される4つの整列形状71−74をもち、パター
ンPはそれに付加される4つの整列形状75−78を
もっている。そのような整列形状は、それらが付加され
るパターンと同時に基板に乗せられる。整列形状の位置
は、整列の間、パターンP、Pが中間位置にあると
き、互いに正確に重ね合わせられるようにされる。非対
称X接合の形成に適切な結合マスク・パターンを達成す
るため、整列形状71−74を含むパターンPは、第
1マスク材料において基板70の上面にまず置かれる。
次にパターンPが、一部パターンPと重ね合わされ
て第2マスク材料内に乗せられる。その際、整列形状7
5−78は整列形状71−74とできるだけ正確に、す
なわち所定の整列精度内で、重ね合わせられなければな
らない。図1を参照すると、臨界部を演じるX方向にお
ける整列精度しか示していない。パターンP、P
Z方向の正確な整列のみならず、X方向の整列域(以
後、垂直整列域という)内においても示している。この
垂直整列域は狭帯状突出部32の幅Wによって決定さ
れる。三角突出部36の頂点Lが突出部32の側方境界
の外に出ない限り、パターンP、Pから形成される
結合パターンは、図4〜6および図8を用いてすでに詳
述したように、常にZ軸方向に関し、垂直線Vの左側は
完全に対称である。
【0012】上記結合パターンを用いて組み立てられる
非対称X接合用の導波管構造は、狭帯状突出部32の幅
によって決定される垂直整列域にわたってシミュレート
されている。このシミュレーションは、ビーム伝播法と
呼ばれる公知のシミュレーション法を用いて実行され
た。その際、InPのような3−5族半導体基板におけ
る「リッジ負荷型」チャンネル導波管を含んで実行され
た。図12はInPからなる上記タイプのチャンネル型
導波管の断面を示している。ともにInPからなる基板
81と上層82との間に、厚さtでInGaAsPか
らなる導光層83がある。上層82は導波管の長さにわ
たって、高さh、幅Wのリッジ状突起82.1を部分的
に有している。この突起は、たとえば初めから厚さt
で上層を作っておき、不要部分をエッチングで除去する
ことにより作られる。
【0013】図9〜11は非対称X接合に対する上記結
合パターンを段階的に示している。該パターンの長さは
Z軸方向に〔mm〕で示され、パターンの幅はX軸方向
に〔μm〕で示されている。このような結合パターンに
よって作られた導波管構造が信号スプリット動作につい
てシミュレートされた。このシミュレーションは次のデ
ータを用いた: 光信号の波長λ:1.5μm 屈折率:InPは3.1751 InGaAsPは3.
4116 導光層83(InGaAsP)の厚さt:460nm 上層82(InP)の厚さ(t−h):250nm 上層82の上のリッジ高さh:250nm 狭帯状突出部62、63、65、66の幅:2.2μm 突出部62と63、65と66の間の収束角γ:26.
3mrad(=1.5°) 広帯状部31、34、61、64の幅W=5.2μm 片67、68の各方向の間の角δ:17.5mrad
(=1゜) 狭帯状突出部32の幅W(三角突出部33、36の底
辺の長さ):2μm 広帯状突出部35の幅W:3.2μm 突出部32、33の間の発散角β(三角突出部33、3
6の頂角):4.9mrad(=0.28°) ここで、広帯状突出部31、34、61、64の長さは
問題でなく、実用上は、非対称X接合の全長をできる限
り小さく押さえるため、上記長さは実質的にゼロに選ば
れるということに注意しなければならない。
【0014】X方向の整列域は2μmの長さである。す
なわち、パターンP、Pの中間位置における正確な
整列から高さ±1μmの変位が許される。
【0015】図13はシミュレーション結果を表してい
る。横軸に沿って、正・負のX方向における正確な整列
(0μm)からの変位がプロットされている。縦軸に沿
って、シミュレートされた非対称X接合の入力チャンネ
ル(図2の入力チャンネル11、12に相当)の1つに
入力した光信号の場合における、出力チャンネル(図2
の出力チャンネル13、14に相当)における2つの出
力信号のスプリット比が〔dB〕単位でプロットされて
いる。実線(TE)は純粋なTE偏光信号が入射したと
きの整列域にわたるスプリット比の変動を示し、一方破
線(TM)は純粋のTM偏光信号が入射したときの同変
動を示している。この2つの線は、全整列域にわたっ
て、スプリット比の絶対値が常に0.5dB以下である
ことを示している。
【0016】非対称X接合における入力チャンネルと出
力チャンネルの双方が、たとえばS字状のような曲線状
に形成し得るということに注意しなければならない。こ
の終端に、マスク・パターンの帯状突出部が対応する曲
線状に与えられなければならず、さらに三角突出部がこ
れに合う形状を得なければならない。
【0017】入ってくる、そして出ていくチャンネル型
導波管の相互作用域の外側を、また集積されるべき他の
導波管構造に接続することは、適切に選んだテーパ片に
よって簡単に実行できるということにも注意しなければ
ならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による基板処理の上面図である。
【図2】それ自身は公知の非対称X接合の上面図であ
る。
【図3】本発明によるXZ面の第1パターン対を示す上
面図である。
【図4】図3のパターン対の第1重なり位置を示す上面
図である。
【図5】図3のパターン対の第2重なり位置を示す上面
図である。
【図6】図3のパターン対の第3重なり位置を示す上面
図である。
【図7】図4の位置につながって一部重なり合う第2パ
ターン対を示す上面図である。
【図8】図4の位置につながって一部重なり合う第3パ
ターン対を示す上面図である。
【図9】非対称X接合の形成のための第1整列位置にあ
る一対のマスク・パターンを有する基板の上面図であ
る。
【図10】非対称X接合の形成のための第2整列位置に
ある一対のマスク・パターンを有する基板の上面図であ
る。
【図11】非対称X接合の形成のための第3整列位置に
ある一対のマスク・パターンを有する基板の上面図であ
る。
【図12】リッジ型導波管の横断面図である。
【図13】信号スプリット比に関するシミュレーション
結果を示すグラフである。
【符号の簡単な説明】
、P、P、P、P、P、P、P
(マスク)パターン 31、34、61、64:広帯状部 32、53、54、62、63、65、66:狭帯状突
出部 35:広帯状突出部 33、36:三角突出部 67、68:非対称片 70、81:基板 82:上層 82.1:リッジ状突起 83:導光層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導波管構造の一部を形成するため、第1
    マスク材料からなる第1マスク・パターンを基板の表面
    に乗せ、第1マスク・パターンとともに全導波管構造を
    形成するため、第2マスク材料からなる第2マスク・パ
    ターンを、一部第1マスク・パターンと重なり合う位置
    に、すでに第1マスク・パターンが乗せられている基板
    の表面に乗せ、基板材料を変形させる手段を用いて、第
    1・第2マスク・パターンがまだ乗っていない基板の表
    面部分を処理するステップからなり、前記導波管構造が
    さらに、対称テーパ部をもつ中間導波管によって、非対
    称分岐成分構造に結合される対称分岐成分構造を有し、
    前記マスク・パターンがそれぞれ、第1非対称成分パタ
    ーンと第2非対称成分パパーンを有し、第1成分パター
    ンはそれぞれ非対称成分構造の必須セパレート成分を形
    成するとともに、後者のすべてをともに形成し、第2成
    分パターンが互いに鏡像である形状をもち、前記第2マ
    スク・パターンを乗せるステップが、形成されるべき導
    波管構造の対称分岐成分構造の対称軸に平行および垂直
    な整列方向に従う第1マスク・パターンに関し第2マス
    ク・パターンが整列されるサブステップを含み、第2成
    分パターンの形状が対称軸に垂直な整列方向の予め定め
    られた整列許容度に依存することを特徴とする。導光層
    を処理層(上記基板をいう)上または内の非対称分岐成
    分構造を含む光導波管構造の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記導波管構造が、チャンネル型接続ガ
    イドによって結合された対称Y接合と非対称Y接合から
    なり、該接続ガイドを形成する第2成分パターンの一部
    が形状をもつことにより、対称軸に関し接続ガイドが拡
    張と締め付けを示し、断熱的に進んで整列許容度に達す
    るだけであることを特徴とする、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記非対称Y接合を形成する2つのマス
    ク・パターンの第1非対称成分パターンが、異なる幅を
    もつ帯状パターンによって形成され、直交整列許容度が
    2つの帯状パターンの最も狭いものの幅によって決定さ
    れることを特徴とする、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 前記第2非対称成分パターンがそれぞ
    れ、底辺が最狭帯状パターンの幅によって決定され、頂
    角がY接合の所定のスプリット角に等しい二等辺三角形
    拡張辺を含むことを特徴とする、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 前記第1・第2マスク・パターンの第2
    非対称成分パターンが、それぞれ対称Y接合のセパレー
    ト分岐を形成することを特徴とする、請求項2、3又は
    4の方法。
  6. 【請求項6】 前記第1・第2マスク・パターンの第2
    非対称成分パターンが、それぞれ対称Y接合の両分岐を
    形成することを特徴とする、請求項2、3又は4の方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の方法による光導波管構造
    の形成用の可変換形状における基板上のマスク・パター
    ン対。
  8. 【請求項8】 請求項2−6の方法によって得られる光
    導波管構造と同一の、非対称X接合を含む光導波管構
    造。
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