JPH0726085U - 光軸移動型レーザ加工装置 - Google Patents

光軸移動型レーザ加工装置

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JPH0726085U
JPH0726085U JP054072U JP5407293U JPH0726085U JP H0726085 U JPH0726085 U JP H0726085U JP 054072 U JP054072 U JP 054072U JP 5407293 U JP5407293 U JP 5407293U JP H0726085 U JPH0726085 U JP H0726085U
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optical
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浅実 森野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ加工ヘッドの軸ストローク全域に亘っ
て均一のエネルギ密度のもとに安定した加工性能が得ら
れるよう改良された光軸移動型レーザ加工装置を提供す
ることにある。 【構成】 レーザビームを加工部へ照射するレーザビー
ムノズル9を保持したレーザ加工ヘッド3が一つの座標
軸方向に移動可能に設けられている光軸移動型レーザ加
工装置において、レーザ加工ヘッド3の移動方向の両側
より各々レーザビームをレーザ加工ヘッド3の移動方向
に沿う光路A、Bを含んでレーザ加工ヘッドの両側に伝
播する光路手段15〜21と、レーザ加工ヘッド3に設
けられレーザ加工ヘッド3の両側に与えられたレーザビ
ームを一つのビームに結合する光結合手段25とを設
け、光結合手段25により結合したレーザビームをレー
ザビームノズル9に供給することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、光軸移動型レーザ加工装置に関し、特に光軸移動型レーザ加工装置 におけるレーザビーム伝播構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザ加工装置には、レーザビームを加工部へ照射するレーザビームノズルを 保持したレーザ加工ヘッドが横水平方向(Y軸方向)と垂直方向(Z軸方向)と に移動し、ワークテーブルにて加工物が前後水平方向(X軸方向)に移動する2 軸光移動1軸テーブル移動型の如き光軸移動型レーザ加工装置がある。
【0003】 光軸移動型レーザ加工装置においては、レーザ加工ヘッドがY軸方向、Z軸方 向に移動すると、レーザ発振器よりレーザビームノズルまでの光路長が変化する 。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
レーザビームは伝播過程にて広がりを生じ、光路長が長いほどビーム径が大き くなるから、光路長が変化すると、レーザ加工ベッドに設けられている集光レン ズに入射するレーザビームのビーム径が変化し、これに応じて集光レンズにより 集束されるレーザビームのスポット径が変化する。
【0005】 このためレーザ加工ヘッドの移動に伴い加工部に照射されるレーザビームのエ ネルギ密度が変化し、加工性能が変動すると云う現象が生じる。
【0006】 レーザ加工ヘッドのY軸方向の移動幅はZ軸方向のそれに比して大きいため、 レーザ加工ヘッドがY軸方向の一方のストロークエンドに位置している場合と他 方のストロークエンドに位置している場合とでは、レーザビームのスポット径が 比較的大きく変化し、これに起因して実害が生じるほど加工性能が変動すること がある。
【0007】 本考案は、従来の光軸移動型レーザ加工装置に於ける上述の如き問題点に着目 してなされたものであり、レーザ加工ヘッドの軸ストローク全域に亘って均一の エネルギ密度のもとに安定した加工性能が得られるよう改良された光軸移動型レ ーザ加工装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の如き目的は、本考案によれば、レーザビームを加工部へ照射するレーザ ビームノズルを保持したレーザ加工ヘッドが一つの座標軸方向に移動可能に設け られている光軸移動型レーザ加工装置において、レーザ加工ヘッドの移動方向の 両側より各々レーザビームを前記レーザ加工ヘッドの移動方向に沿う光路を含ん で前記レーザ加工ヘッドの両側に伝播する光路手段と、前記レーザ加工ヘッドに 設けられ当該レーザ加工ヘッドの両側に与えられたレーザビームを一つのビーム に結合する光結合手段とを有し、前記光結合手段により結合されたレーザビーム を前記レーザビームノズルに供給するよう構成されていることを特徴とする光軸 移動型レーザ加工装置によって達成される。
【0009】
【作用】
上述の如き構成によれば、レーザ加工ヘッドの移動方向の両側より各々レーザ ビームがレーザ加工ヘッドの両側に与えられ、このレーザビームは光結合手段に より一つのビームに結合されて一つのレーザビームとしてレーザビームノズルに 供給され、加工部におけるエネルギ密度は両レーザビームが重畳合成されたもの になる。
【0010】 レーザ加工ヘッドが1つの座標軸方向に移動すると、レーザ加工ヘッドの一方 の側に与えられるレーザビームの光軸長さが長くなることに応じてレーザ加工ヘ ッドの他方の側に与えられるレーザビームの光軸長さが短くなり、この両レーザ ビームの相補的作用により、当該両レーザビームによる加工部におけるエネルギ 密度はレーザ加工ヘッドの座標軸方向の移動に拘らず概ね一定のものになる。
【0011】
【実施例】
以下に本考案の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
【0012】 図1は本考案による光軸移動型レーザ加工装置の一実施例を示している。図1 において、符号1は本体フレームを示しており、本体フレーム1はレーザ加工ヘ ッド3を横水平方向、即ちY軸方向に移動可能に支持としている。
【0013】 レーザ加工ヘッド3は、Y軸ボールねじ5によりY軸方向に往復駆動され、ま た図示には示されていないが、従来と同様の上下動機構により垂直方向、即ちZ 軸方向に移動可能になっている。
【0014】 レーザ加工ヘッド3には集光レンズ7とレーザビームノズル9とが取り付けら れており、レーザビームノズル9は、集光レンズ7により集束されたレーザビー ムを与えられ、このレーザビームをワークテーブル11上に載置される加工物の 加工部へ照射する。
【0015】 ワークテーブル11は、図示されていないX軸駆動機構により、前後水平方向 、即ちX軸方向に駆動される。
【0016】 本体フレーム1のY軸方向ストロークの中央部には光分配器13が、Y軸方向 の左右両ストロークエンド部の上下には各々全反射ミラー15、17、19、2 1が各々固定配置されている。
【0017】 光分配器13は、ビームスプリッタ、プリズム、ミラー等の組み合わせにより 構成され、レーザ発振器23よりレーザビームを入射してこれをY軸方向の左右 両ストロークエンド部へ向かう左右二つのレーザビームに均等分割する。
【0018】 左右両ストロークエンド部の上側の全反射ミラー15、17は、各々光分配器 13よりの左右のレーザビームを入射し、これを下側の全反射鏡19、21へ向 けて反射する。
【0019】 左右両ストロークエンド部の下側の全反射ミラー19、21は、各々全反射鏡 15、17より左右のレーザビームを入射し、これを各々レーザ加工ヘッド3の 移動方向に沿う光路(Y方向光路)A、Bを含んでレーザ加工ヘッド3の両側へ 向けて反射する。
【0020】 レーザ加工ヘッド3には光結合器25が設けられている。光結合器25は、ビ ームスプリッタ、偏光板、プリズム、ミラー等の組み合わせにより構成され、全 反射ミラー19、21より左右のレーザビームを各々入射してこの二つのレーザ ビームを一つのビームに同心に結合し、一つのビームに結合したレーザビームを 集光レンズ7へ向けて出射する。
【0021】 上述の如き構成によれば、レーザ加工ヘッド3の移動方向の左右両側より各々 レーザビーム加工ヘッド3の光結合器25に左右のレーザビームが与えられ、こ の左右のレーザビームは光結合器25により一つのビームに同心に結合され、一 つのレーザビームとして集光レンズ7を経てレーザビームノズル9に供給される 。これにより加工部におけるエネルギ密度は左右両レーザビームが重畳合成され たものになる。
【0022】 レーザ加工ヘッド3がY軸方向ストロークの中央部に位置している場合は、左 右のレーザビームの光路長A、Bは互いに等しく、これによりレーザ発振器23 より光結合器25に至るまでの左右のレーザビームの全光路長も互いに等しくな る。この場合には光結合器25に到達する左右のレーザビームのビーム径は互い に等しいものになり、これに伴い図2に示されている如く、左右のレーザビーム のスポット径Sr、Slは互いに等しいものになり、加工部におけるレーザビー ムは、互いに同一のスポット径SrとSlによる左右のレーザビームが互いに同 心に重なり合ったものになる。
【0023】 レーザ加工ヘッド3がY軸方向左側へ移動すると、左側のレーザビームの光路 長Aが短くなり、これとは反対に右側のレーザビームの光路長Bが長くなる。こ り光路長の変化により、光結合器25に到達する左右のレーザビームのうち、左 側のレーザビームのビーム径は小さくなり、右側のビーム径は大きくなる。これ に伴い図2に示されている如く、左側のレーザビームのスポット径Slは大きく なり、右側のレーザビームのスポット径Srは小さくなる。
【0024】 これとは反対に、レーザ加工ヘッド3がY軸方向右側へ移動すると、上述の左 側への移動時と全く逆に、左側のレーザビームのスポット径Slは小さくなり、 右側のレーザビームのスポット径Srは大きくなり、何れの場合も、各スポット 径Sr、Slによる左右のレーザビームが互いに同心に重なり合って加工部に与 えられる。
【0025】 ここで、スポット径が大きいとエネルギ密度が低く、スポット径が小さいとエ ネルギ密度が高いが、スポット径Sr、Slによる左右両レーザビームはレーザ 加工ヘッド3の軸ストローク全域に亘って互いに同心に重なり合って加工部に与 えられるから、この左右両レーザビームの相補的作用により、加工部におけるエ ネルギ密度はレーザ加工ヘッド3のY座標軸方向の移動に拘らず概ね一定に保た れ、そのエネルギ密度の分布パターンはY軸方向ストロークの中央部に対して左 右対称のものになる。
【0026】 またレーザ加工ヘッド3のY座標軸方向の移動によるエネルギ密度の変動が少 ない上に、このエネルギ密度変動のストローク区間がレーザ加工ヘッド3のY座 標軸方向の全ストロークの1/2になる。
【0027】 これらのことにより、レーザ加工ヘッド3のY座標軸方向の移動によって加工 性能が大きく変動することが回避され、Y軸方向ストロークの中央部に対して左 右対称なほぼ一定の加工性能が得られるようになる。
【0028】 図3〜図6各々本考案による光軸移動型レーザ加工装置の他の実施例を示して いる。尚、図3〜図6に於いて、図1に対応する部分は図1に付した符号と同一 の符号により示されている。
【0029】 図3に示された実施例においては、レーザ発振器23がレーザ加工装置の一側 部に横置きされていることにより、光分配器13がY軸方向ストロークの一方の 側に片寄って配置されている。この場合にはレーザ加工ヘッド3がY軸方向スト ロークの中央部に位置している場合も、レーザ発振器23より光結合器25に至 るまでの左右のレーザビームの全光路長は互いに不均一になるが、これは必要に 応じて光結合器25の左右のレーザビームの分配比調整により補償されればよい 。
【0030】 図4に示されている実施例では、全反射ミラー15に代えてビームスプリッタ 27が配置され、ビームスプリッタ27にレーザ発振器23よりレーザビームが 与えられることにより、ビームスプリッタ27が光分配器をなしている。
【0031】 図5に示されている実施例では、レーザ発振器23が左右二つ設けられ、この 二つのレーザ発振器23が各々左右のレーザビームを個別に発生し、各々レーザ ビームを光結合器25に直接供給するよう構成されている。
【0032】 何れの実施例においても、左右両レーザビームはレーザ加工ヘッド3にて光結 合器25により一つのビームに結合されて加工部に与えられるから、上述の実施 例と同様の効果が得られる。
【0033】 また本考案による光軸移動型レーザ加工装置はレーザビームの伝播系にコリメ ータを使用したレーザ加工装置にも同様に適用されて有効である。
【0034】 以上に於ては、本考案を特定の実施例について詳細に説明したが、本考案は、 これらに限定されるものではなく、本考案の範囲内にて種々の実施例が可能であ ることは当業者にとって明らかであろう。
【0035】
【考案の効果】
以上の説明から理解される如く、本考案による光軸移動型レーザ加工装置によ れば、レーザ加工ヘッドの移動方向の両側より各々レーザビームがレーザ加工ヘ ッドの両側に与えられ、このレーザビームは、光結合手段により一つのビームに 同心に結合され、一つのレーザビームとしてレーザビームノズルに供給されるか ら、加工部におけるエネルギ密度は両レーザビームが重畳合成されたものになり 、この両レーザビームの相補的作用により当該両レーザビームによる加工部にお けるエネルギ密度はレーザ加工ヘッドの座標軸方向の移動に拘らず概ね一定のも のになり、レーザ加工ヘッドの軸ストローク全域に亘って均一のエネルギ密度の もとに安定した加工性能が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による光軸移動型レーザ加工装置の一実
施例を示す斜視図である。
【図2】本考案による光軸移動型レーザ加工装置におけ
るレーザビームの照射パターンを示す説明図である。
【図3】本考案による光軸移動型レーザ加工装置の他の
実施例を示す斜視図である。
【図4】本考案による光軸移動型レーザ加工装置の他の
実施例を示す斜視図である。
【図5】本考案による光軸移動型レーザ加工装置の他の
一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 本体フレーム 3 レーザ加工ヘッド 9 レーザビームノズル 13 光分配器 15、17、19、21 全反射ミラー 23 レーザ発振器 25 光結合器 27 ビームスプリッタ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを加工部へ照射するレーザ
    ビームノズルを保持したレーザ加工ヘッドが一つの座標
    軸方向に移動可能に設けられている光軸移動型レーザ加
    工装置において、 前記レーザ加工ヘッドの移動方向の両側より各々レーザ
    ビームを前記レーザ加工ヘッドの移動方向に沿う光路を
    含んで前記レーザ加工ヘッドの両側に伝播する光路手段
    と、前記レーザ加工ヘッドに設けられ当該レーザ加工ヘ
    ッドの両側に与えられたレーザビームを一つのビームに
    結合する光結合手段とを有し、前記光結合手段により結
    合されたレーザビームを前記レーザビームノズルに供給
    するよう構成されていることを特徴とする光軸移動型レ
    ーザ加工装置。
JP1993054072U 1993-10-05 1993-10-05 光軸移動型レーザ加工装置 Expired - Lifetime JP2590416Y2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8594141B2 (en) 2011-08-22 2013-11-26 Korea Electrotechnology Research Institute Femtosecond laser apparatus using laser diode optical pumping module
KR101445905B1 (ko) * 2008-05-08 2014-09-30 트룸프 베르크초이그마쉬넨 게엠베하 + 코. 카게 작동 범위가 확장된 레이저 가공 장치
US8989224B2 (en) 2011-08-22 2015-03-24 Korea Electrotechnology Research Institute Apparatus for femtosecond laser optically pumped by laser diode pumping module

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KR101445905B1 (ko) * 2008-05-08 2014-09-30 트룸프 베르크초이그마쉬넨 게엠베하 + 코. 카게 작동 범위가 확장된 레이저 가공 장치
US8594141B2 (en) 2011-08-22 2013-11-26 Korea Electrotechnology Research Institute Femtosecond laser apparatus using laser diode optical pumping module
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