JPH0725940U - アジテータの構造 - Google Patents

アジテータの構造

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JPH0725940U
JPH0725940U JP058069U JP5806993U JPH0725940U JP H0725940 U JPH0725940 U JP H0725940U JP 058069 U JP058069 U JP 058069U JP 5806993 U JP5806993 U JP 5806993U JP H0725940 U JPH0725940 U JP H0725940U
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    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C17/00Disintegrating by tumbling mills, i.e. mills having a container charged with the material to be disintegrated with or without special disintegrating members such as pebbles or balls
    • B02C17/16Mills in which a fixed container houses stirring means tumbling the charge
    • B02C17/163Stirring means

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メディアの噛込みを防止するとともに、処理
物の流動性及び混合性を向上させることができる粉砕機
のアジテータの構造を提供する。 【構成】 アジテータ6は、粉砕タンク1の粉砕室13
の中央部に回転可能に設けられるシャフト3と、これに
一体に取り付けられるアーム4、5とからなる。粉砕室
13には処理物12とメディア11が投入される。アー
ム4、5は、粉砕室13内に位置するシャフト3の部位
に水平状態で放射状に複数段設けられる。最下段アーム
5は、取付部5bと複数の翼部5aとを有する。翼部5
aは、その先端部が鋭角に、また、上面が傾斜面Fに形
成される。翼部5aの先端部と粉砕室13の底面との間
はメディア11の直径の1/3以下に設定し、取付部5
bと底面との間はメディア11の直径の2.5倍以上に
設定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はアジテータの構造に関し、特に、粉砕タンク内に投入された処理物 をメディアとともに攪拌して粉砕するために用いられるアジテータの構造に関す るものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】
従来知られている一般的な粉砕機を図5に示す。 すなわち、図5に示してある粉砕機は、竪型円筒状の粉砕タンク101にアジ テータ106を設けて形成してある。アジテータ106は、粉砕タンク101の 中心部で回転するシャフト103と、このシャフト103に複数段で取り付けら れる複数のアーム104、105とからなる。
【0003】 図5において、粉砕タンク101は、上方に開口する竪型の円筒状をなしてい て、その上方開口部には、蓋107がボルト108で着脱自在な状態で固着して ある。これにより、粉砕タンク101の内部に、処理物112を粉砕処理するた めの粉砕室113が形成されるようにしてある。
【0004】 この粉砕タンク101には、シャフト103と、複数のアーム104、105 とからなるアジテータ106が設けられる。 シャフト103は、その軸線を粉砕タンク101の軸線に一致させた状態で上 方から垂設され、蓋107を貫通する。このとき、シャフト103の下端部が粉 砕タンク101の底部近傍に達するようにしておく。このシャフト103は図示 しない外部の駆動源に連結されていて、この駆動源の駆動により、シャフト10 3が水平方向で回転するようになっている。
【0005】 粉砕室113内に位置するシャフト103の部位には、棒状をなす複数のアー ム104、105が一体に取り付けられる。アーム104は、シャフト103の 軸線を中心として径方向(水平方向)に放射状に配設されるとともに、その放射 状をなしたものがシャフト103の軸線方向へ向かって複数段に形成される。シ ャフト103の最下端には、最下段アーム105が水平方向に放射状に取り付け てある。
【0006】 なお、111はメディアであり、粉砕タンク101の粉砕室113に複数個収 容してあるものである。そして、このメディア111は、アジテータ106の回 転により、粉砕室113内に位置する処理物112とともに攪拌されて、処理物 112を効率的に粉砕することができるようにするものである。ここでは、メデ ィア111は鋼球が使用される。
【0007】 また、102はジャケットであり、粉砕タンク101の外側面に所定間隔をお いて覆うように設けられるもので、これにより、粉砕タンク101とジャケット 102との間に流通路を形成するようにしてある。そして、このジャケット10 2には、粉砕タンク101との間に形成された流通路に熱媒体または冷媒体を導 入するための導入口109が形成されるとともに、導入された熱媒体または冷媒 体を排出するための排出口110が形成される。
【0008】 上記のように構成された粉砕機は、粉砕タンク101の粉砕室113内に処理 物112を投入したのち、図示しない外部駆動源を駆動してアジテータ106を 回転させると、アーム104、105が水平方向で回転する。すると、アーム1 04、105は、粉砕室113内において処理物112をメディア111ととも に攪拌し、これによって、処理物112が粉砕されるようになっている。
【0009】 ここで、処理物112は、メディア111の衝撃力又は摩砕力によって粉砕さ れるので、これらの力が処理物112に対して有効に働くように粉砕室113内 の環境を設定する必要がある。また、処理物112全体を均一に粉砕するには、 処理物112の粒子が粉砕室113内で充分に混合・拡散される必要があり、そ のためには、処理物112をメディア111とともに攪拌する際に、これらの流 動性が確保されていなければならない。
【0010】 つまり、処理物112の流動性が悪くて混合・拡散がうまくなされないと、処 理物112は、粉砕室113の一部に滞って粉砕処理の進行が鈍くなったり、ま た、粉砕処理が進まないまま粉砕室113の底部に沈降したりする恐れがある。 このようになると、粉砕室113内の処理物112は、設計通りに粉砕される部 分と、あまり粉砕されない部分とに分かれることとなる。この結果、得られる製 品の中には、所定粒度に達していない粒子も含まれることとなるので、粒度分布 の幅が広くなり品質上好ましくない。
【0011】 製品としては、粒度分布が狭く、粒径が均一であるものが望まれているので、 粉砕室113内における処理物112の流動性および混合性を向上させることが 重要な課題である。 そこで、従来においては、アジテータ106の最下段アーム105を粉砕室1 13の底面に近づけた状態で配置する方法が考えられている。これにより、シャ フト103を回転させると、最下段アーム105が粉砕室113の底面に沿って 回転し、粉砕室113の底部に存在する処理物112を強制的に攪拌しようとす るものであった。
【0012】 しかしながらこの場合、最下段アーム105は、粉砕室113の底面に近いほ ど底部に存在する処理物112を隈なく攪拌することができるのであるが、上記 のタイプのアジテータでは、最下段アーム105を粉砕室113の底部にあまり 近づけることができないのが現状である。 すなわち、最下段アーム105は、断面が円形をなす棒状のものを使用してい たために、粉砕室113の底面との間の距離cを小さくしすぎると、最下段アー ム105の回転時に、回転方向先方側の最下段アーム105の部位と粉砕室11 3の底面との間にメディア111を噛み込む恐れがあった。このため、噛み込ん だメディア111を破壊したり、最下段アーム105の回転を止めてしまったり して、種々のトラブルの原因となっていた。
【0013】 したがって、メディア111の噛み込みを避けるためには、最下段アーム10 5と粉砕室113の底面との間の距離cをメディア111の直径よりも比較的大 きく設定しなければならないので、効果的に処理物112を攪拌することができ なかった。つまり、最下段アーム105は、粉砕室113の底面との間が離れて いることで、粉砕室113の底部に存在する処理物112に対して強力に攪拌作 用を及ぼすことができないので、処理物112全体としての流動性および混合性 を充分に確保することができなかった。 特に、処理物112の比重が大きい場合には、処理物112の粒子は粉砕室1 13の底部に沈降し易く、ほとんど粉砕されないまま底部に滞留していることが 多かった。
【0014】 この考案は上記のような問題点を解消し、メディアの噛み込みを防止するとと もに、処理物の流動性および混合性を向上させて均一な粉砕処理をすることがで きるアジテータの構造を提供することを目的とする。
【0015】
【問題点を解決するための手段】
この考案は上記の問題点を解決するために、第1の考案として、竪置き円筒状 をなす粉砕タンクの中心部に垂設されて回転可能となっているシャフトと、前記 粉砕タンク内に位置するシャフトの部位に水平状態で複数段に取り付けられると ともに、前記シャフトと一体に回転可能である複数のアームとからなり、前記粉 砕タンク内に投入された処理物をメディアとともに攪拌して粉砕するアジテータ の構造であって、前記アジテータの最下段アームは、その回転方向先方側が前記 粉砕タンクの底面に近接するとともに、回転方向後方に行くに従って前記底面か ら離間する上面および下面を有する翼部を有し、前記最下段アームの回転時に、 前記粉砕タンクの底部に存在する処理物およびメディアを翼部の上面に沿って押 し上げるという構成を有しているものである。
【0016】 また、第1の考案を含む第2の考案として、前記最下段アームは、前記シャフ トに固定するための取付部と、この取付部を中心に介在させた状態で一体に連結 される複数の翼部とで形成され、各翼部を回転方向へ同一状態で配置してあると いう構成を有しているものである。 また、第1の考案を含む第3の考案として、最下段アームの回転方向先方側の 前記翼部の端部と、前記粉砕タンクの底面との間の距離を、前記メディアの直径 の1/3以下に設定してあるという構成を有しているものである。 さらに、第1の考案を含む第4の考案として、前記最下段アームのシャフトに 対する取付部と、前記粉砕タンクの底面との間の距離を、前記メディアの直径の 2.5倍以上に設定してあるという構成を有しているものである。
【0017】
【作用】
この考案は上記の手段を採用したことにより、粉砕処理中の処理物の流動性お よび混合性を向上させることができるようになっている。 すなわち、最下段アームの翼部上面が傾斜面に形成されるので、処理物のうち 粉砕タンクの底部に存在するものは、最下段アームの回転に伴って、翼部の上面 に沿って押し上げられながら攪拌されるようになっている。 このため、処理物は、流動性が向上して粉砕タンク内を常に循環することとな り、その粒子は粉砕処理が進行しながら充分に混合・拡散されるようになってい る。
【0018】 また、アジテータの回転中にはメディアを噛み込まないようになっている。 すなわち、従来では、最下段アームは断面が円形をなしていたために、粉砕タ ンクの底面との間にメディアを噛み込むことがあった。この考案にあっては、最 下段アームの翼部の先端部が、鋭角で、かつ、粉砕タンクの底面に近接した状態 となるので、最下段アームの回転時には、メディアは、翼部で下面側からすくわ れるようにして押し上げられることになる。 したがって、特に、翼部の先端部と粉砕タンクの底面との間の距離をメディア の直径の1/3以下に設定した場合には、翼部と粉砕タンクとの間にメディアを 噛み込むことが確実に阻止されるようになっている。
【0019】 さらに、最下段アームの取付部と粉砕タンクの底面との間の距離を、メディア の直径の2.5倍以上に設定した場合には、最下段アームの取付部と粉砕タンク の底面との間にメディアが入り込んでも、メディアがシャフトの回転を阻害しな いようにすることができる。したがって、アジテータの安定した回転を維持する ことができることとなる。
【0020】
【実施例】
以下、図面に示すこの考案の実施例を説明する。 図1は、この考案によるアジテータの構造の一実施例を示す図であり、粉砕機 の概略を示してある。 すなわち、図1に示すアジテータ6は、竪型円筒状の粉砕タンク1の中心部で 回転するシャフト3と、このシャフト3に複数段で取り付けられる複数のアーム 4、5とからなる。このとき、最下段アーム5は複数の翼部5a、5aを有する 。この翼部5a、5aは、その上面と下面との間が鋭角をなすとともに、その先 端部が粉砕タンク1の底面に近接するようにしてある。
【0021】 図1において、粉砕タンク1は、上方に開口する竪型の円筒状をなしているも ので、図示しないが例えばフレーム等により固定されている。この粉砕タンク1 の上方開口部には、中央部に孔7aを有する蓋7を配設する。この蓋7は、粉砕 タンク1の上方開口部を閉塞可能な大きさ、形状で形成され、ボルト8により着 脱自在に設けてある。そして、この蓋7で粉砕タンク1の上方開口部を閉塞する ことで、粉砕タンク1の内部に、処理物12を粉砕処理するための粉砕室13が 形成されるようにしてある。
【0022】 この粉砕タンク1には、シャフト3と、複数のアーム4、5とからなるアジテ ータ6が設けられる。 シャフト3は、その軸線を粉砕タンク1の軸線に一致させた状態で上方から垂 設される。このとき、シャフト3は、蓋7の孔7aに挿通されて、その下端部が 粉砕タンク1の底部近傍に達するように配置される。また、シャフト3は図示し ない外部の駆動源に連結されていて、その駆動源の駆動により、シャフト3は、 粉砕タンク1の中心部においてその軸線を中心として水平方向で回転可能となっ ている。
【0023】 粉砕室13内に位置するシャフト3の部位には、棒状をなす複数のアーム4、 5が一体に取り付けられる。アーム4は、シャフト3の軸線を中心として径方向 (水平方向)に放射状に配設されるとともに、その放射状をなしたものがシャフ ト3の軸線方向へ向かって複数段に形成される。
【0024】 そして、シャフト3の下端部には、最下段アーム5が水平状態で取り付けられ る。この最下段アーム5は、図2および図3に示すように、取付部5bに、この 取付部5bを中心として複数の翼部5a、5aが等配に連結されて形成されたも のである。
【0025】 取付部5bは取付穴5c、5cを有し、この取付穴5c、5cにボルト14、 14を挿入してシャフト3の下端面に螺着することで、最下段アーム5がシャフ ト3に一体に固定されるようにしてある。したがって、最下段アーム5は、シャ フト3とともに同一方向へ一体に回転するようになっている。 なお、この場合、最下段アーム5の取付部5bと、粉砕室13の底面との間の 距離bは、後述するメディア11の直径の2.5倍以上となるように設定される 。
【0026】 翼部5a、5aは、粉砕室13内においてシャフト3の軸線を中心として径方 向外方へ向くように水平状態で配置されるもので、取付部5bと一体に形成され ている。各翼部5a、5aは、図4に示すように、その上面および下面が回転方 向X先方から後方に向かって順次粉砕室13の底面から離間するように形成され て、断面形状が回転方向X先方から後方に向かって順次肉厚となるようにしてあ る。これにより、回転方向X先方側の翼部5a、5aの先端部は断面形状が鋭角 をなすように形成され、その上面が、回転方向X後方側の粉砕室13の底面との 間でなす角θを鋭角にする傾斜面Fに形成されている。
【0027】 そして、最下段アーム5の取付時においては、翼部5a、5aの回転方向X先 方側の先端部を粉砕室13の底面に近接させる。好ましくは、翼部5a、5aは 、回転方向X先方側の先端部と、粉砕室13の底面との間の距離aが、後述する メディア11の直径の1/3以下となるように設定する。これにより、最下段ア ーム5は、その翼部5a、5aの回転方向X先方側の先端部が粉砕室13の底面 上をわずかな隙間aだけ離間した状態で周回するようになっている。
【0028】 なお、11はメディアであり、粉砕タンク1の粉砕室13に複数個収容してあ るものである。そして、このメディア11は、アジテータ6の回転により、粉砕 室13内に位置する処理物12とともに攪拌されて、処理物12を効率的に粉砕 するものである。ここでは、メディア11は鋼球が使用されるが、所定の硬度お よび大きさを有して処理物12に粉砕作用を及ぼすものであれば何でも良い。
【0029】 また、2はジャケットであり、粉砕タンク1の外側面に所定間隔をおいて覆う ように設けられるもので、これにより、粉砕タンク1とジャケット2との間に流 通路を形成するようにしてある。そして、このジャケット2には、粉砕タンク1 との間に形成された流通路に熱媒体または冷媒体を導入するための導入口9が形 成されるとともに、導入された熱媒体または冷媒体を排出するための排出口10 が形成される。
【0030】 次に、上記のものの作用を説明する。 上記のように構成された粉砕機は、アジテータ6を回転させると、アーム4、 5が粉砕室13内で処理物12をメディア11とともに攪拌し、これにより、処 理物12が粉砕されるようになっている。
【0031】 まず、粉砕タンク1の粉砕室13内に処理物12を投入したのち、図示しない 外部駆動源を駆動してシャフト3を回転させると、アーム4、5がシャフト3と 一体となって水平方向で回転する。すると、粉砕室13内の処理物12は、アー ム4、5の回転によってメディア11とともに攪拌され、この時に、アーム4、 5およびメディア11と処理物12との間に生じる衝撃力や摩砕力によって処理 物12が粉砕されるようになっている。 そして、上記の粉砕処理は、処理物12が所定の粒度となるまで所定時間継続 して行われる。
【0032】 なお、粉砕処理時においては、熱媒体または冷媒体が、導入口9から粉砕タン ク1とジャケット2との間に形成された流通路に供給されて排出口10から排出 され、媒体が粉砕タンク1に接触した状態で絶えず流通している。このため、粉 砕室13内の処理物12は、ジャケット2内を流通する媒体の作用によって常に 適温に保たれるようになるので、粉砕処理の均一化および効率向上を図ることが できるようになっている。
【0033】 そして、上記のアジテータ6の構造にあっては、処理物12の流動性および混 合性を向上させることができるようになっている。
【0034】 すなわち、最下段アーム5は、翼部5a、5aが粉砕室13の底面からわずか に離間した状態で配置されてあるので、粉砕室13の底部に存在する処理物12 が翼部5a、5aの回転で隈なく攪拌され、これにより、処理物12は、粉砕室 13内で充分に混合・拡散されるようになっている。
【0035】 つまり、最下段アーム5の翼部5a、5aは、その上面が、回転方向X後方側 の粉砕室13の底面とのなす角θを鋭角にする傾斜面Fに形成されているので、 最下段アーム5が回転すると、粉砕室13の底部に存在する処理物12は、傾斜 面Fで押し上げられながら回転方向X先方へ引きずられて流動するようになって いる。
【0036】 このため、翼部5a、5aの傾斜面Fで押し上げられた処理物12は、粉砕室 13の深さ方向の中央部付近に移動し、さらに、アーム4のレベルまで上昇する と、アーム4の回転によりさらに攪拌力が与えられて粒子が拡散し、処理物12 全体が混合されることになる。したがって、処理物12は、メディア11の衝撃 力および摩砕力で粉砕されながらアーム4、5の攪拌作用により上記の運動を続 け、粉砕室13内を絶えず循環することになる。この結果、処理物12全体に均 一な粉砕処理を行うことができるようになっている。
【0037】 また、上記のアジテータ6の構造にあっては、運転中にメディア11を噛み込 むことがないようになっている。
【0038】 すなわち、最下段アーム5は、回転方向X先方の翼部5a、5aの先端部が鋭 角に形成されるとともに、その先端部が粉砕室13の底面に近接するように配置 されてあるので、最下段アーム5の回転中に、翼部5a、5aと粉砕室13の底 面との間にメディア11を挟むことが阻止されるようになっている。
【0039】 つまり、先端部を鋭角に形成した翼部5a、5aを粉砕室13の底面に近づけ たことにより、最下段アーム5の回転中にその翼部5a、5aの先端部に接触し たメディア11は、翼部5a、5aの回転に伴って、下面側が翼部5a、5aの 先端部ですくわれたのち、傾斜面Fに沿って処理物12とともに押し上げられて 攪拌されることになる。このため、メディア11は、その流動性が常に確保され 、処理物12に対して継続的に摩砕作用を与えるようになっている。 特に、翼部5a、5aの先端部と粉砕室13の底面との間の距離aをメディア 11の直径の1/3以下に設定した場合には、メディア11の噛み込みを確実に 防止することができることとなる。
【0040】 しかも、この場合、翼部5a、5aの先端部と粉砕室13の底面との間の距離 aを小さくしたことで、最下段アーム5は、底部に位置するメディア11および 処理物12を粉砕室13の底面近傍から隈なく攪拌するようになるので、これら の流動性を向上させることができ、効率的に粉砕・混合をすることができるよう になる。 したがって、比重が大きく沈降し易い処理物12を粉砕室13に投入した場合 でも、底部から攪拌して充分に混合・拡散しながら粉砕をすることができるので 、粒度分布を狭くし、均一な製品を得ることができるようになっている。
【0041】 さらに、最下段アーム5の取付部5bと粉砕室13の底面との間の距離bをメ ディア11の直径の2.5倍以上に設定したことにより、取付部5bと粉砕室1 3の底面との間にメディア11が入り込んでも取付部5bがメディア11を噛み 込まないようになっているので、アジテータ6の回転を妨げることはない。
【0042】
【考案の効果】
以上のようにこの考案によれば、最下段アームは、回転方向後方側へ向かって 粉砕タンクの底面から離間する上面および下面を有する翼部を有しているので、 アジテータを回転した際、粉砕タンクの底部に存在する処理物を翼部の上面に沿 って押し上げるようにして攪拌することができる。このため、処理物の流動性お よび混合性を向上させることができる。 したがって、粉砕タンク全体としての均一な粉砕処理を行うことができるよう になり、この結果、粒度分布の狭い均一な製品を得ることができる。
【0043】 また、翼部の回転方向先方側の先端部が鋭角に形成されるとともに、その先端 部が粉砕タンクの底面に近接するようにしてあるので、アジテータの回転時に最 下段アームがメディアを噛み込まないようにすることができる。このため、メデ ィアの破壊が防止されるとともに、アジテータの回転がスムーズになるので、安 定した運転をすることができる。 しかもこの場合、粉砕室の底部に存在する処理物を隈なく攪拌することができ るので、処理物の比重が大きいときでも効果的に攪拌し、処理物の流動性および 混合性を確保することができる。
【0044】 さらに、最下段アームのシャフトに対する取付部位と粉砕室の底面との間の距 離をメディアの2.5倍以上に設定した場合には、その部位にメディアが入り込 んでも最下段アームの回転が阻害されないので、アジテータの回転を常に安定状 態に維持することができる。したがって、常に効果的な攪拌作用を与えることが できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案によるアジテータの構造の一実施例を
示す図である。
【図2】図1に示してあるアジテータ構造において最下
段アームを示す図である。
【図3】図1におけるA−A線断面を示す図である。
【図4】図3におけるB矢視を示す図である。
【図5】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1、101……粉砕タンク 2、102……ジャケット 3、103……シャフト 4、104……アーム 5、105……最下段アーム 6、106……アジテータ 7、107……蓋 7a……孔 8、14、108……ボルト 9、109……導入口 10、110……排出口 11、111……メディア 12、112……処理物 13、113……粉砕室

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竪置き円筒状をなす粉砕タンク(1)の
    中心部に垂設されて回転可能となっているシャフト
    (3)と、前記粉砕タンク(1)内に位置するシャフト
    (3)の部位に水平状態で複数段に取り付けられるとと
    もに、前記シャフト(3)と一体に回転可能である複数
    のアーム(4、5)とからなり、前記粉砕タンク(1)
    内に投入された処理物(12)をメディア(11)とと
    もに攪拌して粉砕するアジテータの構造であって、前記
    アジテータ(6)の最下段アーム(5)は、その回転方
    向(X)先方側が前記粉砕タンク(1)の底面に近接す
    るとともに、回転方向(X)後方に行くに従って前記底
    面から離間する上面および下面を有する翼部(5a)を
    有し、前記最下段アーム(5)の回転時に、前記粉砕タ
    ンク(1)の底部に存在する処理物(12)およびメデ
    ィア(11)を翼部(5a)の上面に沿って押し上げる
    ことを特徴とするアジテータの構造。
  2. 【請求項2】 前記最下段アーム(5)は、前記シャフ
    ト(3)に固定するための取付部(5b)と、この取付
    部(5b)を中心に介在させた状態で一体に連結される
    複数の翼部(5a)とで形成され、各翼部(5a)を回
    転方向(X)へ同一状態で配置してある請求項1記載の
    アジテータの構造。
  3. 【請求項3】 最下段アーム(5)の回転方向(X)先
    方側の前記翼部(5a)の端部と、前記粉砕タンク
    (1)の底面との間の距離(a)を、前記メディア(1
    1)の直径の1/3以下に設定してある請求項1記載の
    アジテータの構造。
  4. 【請求項4】 前記最下段アーム(5)のシャフト
    (3)に対する取付部(5b)と、前記粉砕タンク
    (1)の底面との間の距離を、前記メディア(11)の
    直径の2.5倍以上に設定してある請求項1記載のアジ
    テータの構造。
JP1993058069U 1993-10-27 1993-10-27 アジテータの構造 Expired - Fee Related JP2605788Y2 (ja)

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