JP2605788Y2 - アジテータの構造 - Google Patents
アジテータの構造Info
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- JP2605788Y2 JP2605788Y2 JP1993058069U JP5806993U JP2605788Y2 JP 2605788 Y2 JP2605788 Y2 JP 2605788Y2 JP 1993058069 U JP1993058069 U JP 1993058069U JP 5806993 U JP5806993 U JP 5806993U JP 2605788 Y2 JP2605788 Y2 JP 2605788Y2
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- Japan
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- tank
- shaft
- crushing
- processed material
- medium
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B02—CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
- B02C—CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
- B02C17/00—Disintegrating by tumbling mills, i.e. mills having a container charged with the material to be disintegrated with or without special disintegrating members such as pebbles or balls
- B02C17/16—Mills in which a fixed container houses stirring means tumbling the charge
- B02C17/163—Stirring means
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Crushing And Grinding (AREA)
- Crushing And Pulverization Processes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はアジテータの構造に関
し、特に、粉砕タンク内に投入された処理物をメディア
とともに攪拌して粉砕するために用いられるアジテータ
の構造に関するものである。
し、特に、粉砕タンク内に投入された処理物をメディア
とともに攪拌して粉砕するために用いられるアジテータ
の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来知られている一般
的な粉砕機を図5に示す。すなわち、図5に示してある
粉砕機は、竪型円筒状の粉砕タンク101にアジテータ
106を設けて形成してある。アジテータ106は、粉
砕タンク101の中心部で回転するシャフト103と、
このシャフト103に複数段で取り付けられる複数のア
ーム104、105とからなる。
的な粉砕機を図5に示す。すなわち、図5に示してある
粉砕機は、竪型円筒状の粉砕タンク101にアジテータ
106を設けて形成してある。アジテータ106は、粉
砕タンク101の中心部で回転するシャフト103と、
このシャフト103に複数段で取り付けられる複数のア
ーム104、105とからなる。
【0003】図5において、粉砕タンク101は、上方
に開口する竪型の円筒状をなしていて、その上方開口部
には、蓋107がボルト108で着脱自在な状態で固着
してある。これにより、粉砕タンク101の内部に、処
理物112を粉砕処理するための粉砕室113が形成さ
れるようにしてある。
に開口する竪型の円筒状をなしていて、その上方開口部
には、蓋107がボルト108で着脱自在な状態で固着
してある。これにより、粉砕タンク101の内部に、処
理物112を粉砕処理するための粉砕室113が形成さ
れるようにしてある。
【0004】この粉砕タンク101には、シャフト10
3と、複数のアーム104、105とからなるアジテー
タ106が設けられる。シャフト103は、その軸線を
粉砕タンク101の軸線に一致させた状態で上方から垂
設され、蓋107を貫通する。このとき、シャフト10
3の下端部が粉砕タンク101の底部近傍に達するよう
にしておく。このシャフト103は図示しない外部の駆
動源に連結されていて、この駆動源の駆動により、シャ
フト103が水平方向で回転するようになっている。
3と、複数のアーム104、105とからなるアジテー
タ106が設けられる。シャフト103は、その軸線を
粉砕タンク101の軸線に一致させた状態で上方から垂
設され、蓋107を貫通する。このとき、シャフト10
3の下端部が粉砕タンク101の底部近傍に達するよう
にしておく。このシャフト103は図示しない外部の駆
動源に連結されていて、この駆動源の駆動により、シャ
フト103が水平方向で回転するようになっている。
【0005】粉砕室113内に位置するシャフト103
の部位には、棒状をなす複数のアーム104、105が
一体に取り付けられる。アーム104は、シャフト10
3の軸線を中心として径方向(水平方向)に放射状に配
設されるとともに、その放射状をなしたものがシャフト
103の軸線方向へ向かって複数段に形成される。シャ
フト103の最下端には、最下段アーム105が水平方
向に放射状に取り付けてある。
の部位には、棒状をなす複数のアーム104、105が
一体に取り付けられる。アーム104は、シャフト10
3の軸線を中心として径方向(水平方向)に放射状に配
設されるとともに、その放射状をなしたものがシャフト
103の軸線方向へ向かって複数段に形成される。シャ
フト103の最下端には、最下段アーム105が水平方
向に放射状に取り付けてある。
【0006】なお、111はメディアであり、粉砕タン
ク101の粉砕室113に複数個収容してあるものであ
る。そして、このメディア111は、アジテータ106
の回転により、粉砕室113内に位置する処理物112
とともに攪拌されて、処理物112を効率的に粉砕する
ことができるようにするものである。ここでは、メディ
ア111は鋼球が使用される。
ク101の粉砕室113に複数個収容してあるものであ
る。そして、このメディア111は、アジテータ106
の回転により、粉砕室113内に位置する処理物112
とともに攪拌されて、処理物112を効率的に粉砕する
ことができるようにするものである。ここでは、メディ
ア111は鋼球が使用される。
【0007】また、102はジャケットであり、粉砕タ
ンク101の外側面に所定間隔をおいて覆うように設け
られるもので、これにより、粉砕タンク101とジャケ
ット102との間に流通路を形成するようにしてある。
そして、このジャケット102には、粉砕タンク101
との間に形成された流通路に熱媒体または冷媒体を導入
するための導入口109が形成されるとともに、導入さ
れた熱媒体または冷媒体を排出するための排出口110
が形成される。
ンク101の外側面に所定間隔をおいて覆うように設け
られるもので、これにより、粉砕タンク101とジャケ
ット102との間に流通路を形成するようにしてある。
そして、このジャケット102には、粉砕タンク101
との間に形成された流通路に熱媒体または冷媒体を導入
するための導入口109が形成されるとともに、導入さ
れた熱媒体または冷媒体を排出するための排出口110
が形成される。
【0008】上記のように構成された粉砕機は、粉砕タ
ンク101の粉砕室113内に処理物112を投入した
のち、図示しない外部駆動源を駆動してアジテータ10
6を回転させると、アーム104、105が水平方向で
回転する。すると、アーム104、105は、粉砕室1
13内において処理物112をメディア111とともに
攪拌し、これによって、処理物112が粉砕されるよう
になっている。
ンク101の粉砕室113内に処理物112を投入した
のち、図示しない外部駆動源を駆動してアジテータ10
6を回転させると、アーム104、105が水平方向で
回転する。すると、アーム104、105は、粉砕室1
13内において処理物112をメディア111とともに
攪拌し、これによって、処理物112が粉砕されるよう
になっている。
【0009】ここで、処理物112は、メディア111
の衝撃力又は摩砕力によって粉砕されるので、これらの
力が処理物112に対して有効に働くように粉砕室11
3内の環境を設定する必要がある。また、処理物112
全体を均一に粉砕するには、処理物112の粒子が粉砕
室113内で充分に混合・拡散される必要があり、その
ためには、処理物112をメディア111とともに攪拌
する際に、これらの流動性が確保されていなければなら
ない。
の衝撃力又は摩砕力によって粉砕されるので、これらの
力が処理物112に対して有効に働くように粉砕室11
3内の環境を設定する必要がある。また、処理物112
全体を均一に粉砕するには、処理物112の粒子が粉砕
室113内で充分に混合・拡散される必要があり、その
ためには、処理物112をメディア111とともに攪拌
する際に、これらの流動性が確保されていなければなら
ない。
【0010】つまり、処理物112の流動性が悪くて混
合・拡散がうまくなされないと、処理物112は、粉砕
室113の一部に滞って粉砕処理の進行が鈍くなった
り、また、粉砕処理が進まないまま粉砕室113の底部
に沈降したりする恐れがある。このようになると、粉砕
室113内の処理物112は、設計通りに粉砕される部
分と、あまり粉砕されない部分とに分かれることとな
る。この結果、得られる製品の中には、所定粒度に達し
ていない粒子も含まれることとなるので、粒度分布の幅
が広くなり品質上好ましくない。
合・拡散がうまくなされないと、処理物112は、粉砕
室113の一部に滞って粉砕処理の進行が鈍くなった
り、また、粉砕処理が進まないまま粉砕室113の底部
に沈降したりする恐れがある。このようになると、粉砕
室113内の処理物112は、設計通りに粉砕される部
分と、あまり粉砕されない部分とに分かれることとな
る。この結果、得られる製品の中には、所定粒度に達し
ていない粒子も含まれることとなるので、粒度分布の幅
が広くなり品質上好ましくない。
【0011】製品としては、粒度分布が狭く、粒径が均
一であるものが望まれているので、粉砕室113内にお
ける処理物112の流動性および混合性を向上させるこ
とが重要な課題である。そこで、従来においては、アジ
テータ106の最下段アーム105を粉砕室113の底
面に近づけた状態で配置する方法が考えられている。こ
れにより、シャフト103を回転させると、最下段アー
ム105が粉砕室113の底面に沿って回転し、粉砕室
113の底部に存在する処理物112を強制的に攪拌し
ようとするものであった。
一であるものが望まれているので、粉砕室113内にお
ける処理物112の流動性および混合性を向上させるこ
とが重要な課題である。そこで、従来においては、アジ
テータ106の最下段アーム105を粉砕室113の底
面に近づけた状態で配置する方法が考えられている。こ
れにより、シャフト103を回転させると、最下段アー
ム105が粉砕室113の底面に沿って回転し、粉砕室
113の底部に存在する処理物112を強制的に攪拌し
ようとするものであった。
【0012】しかしながらこの場合、最下段アーム10
5は、粉砕室113の底面に近いほど底部に存在する処
理物112を隈なく攪拌することができるのであるが、
上記のタイプのアジテータでは、最下段アーム105を
粉砕室113の底部にあまり近づけることができないの
が現状である。すなわち、最下段アーム105は、断面
が円形をなす棒状のものを使用していたために、粉砕室
113の底面との間の距離cを小さくしすぎると、最下
段アーム105の回転時に、回転方向先方側の最下段ア
ーム105の部位と粉砕室113の底面との間にメディ
ア111を噛み込む恐れがあった。このため、噛み込ん
だメディア111を破壊したり、最下段アーム105の
回転を止めてしまったりして、種々のトラブルの原因と
なっていた。
5は、粉砕室113の底面に近いほど底部に存在する処
理物112を隈なく攪拌することができるのであるが、
上記のタイプのアジテータでは、最下段アーム105を
粉砕室113の底部にあまり近づけることができないの
が現状である。すなわち、最下段アーム105は、断面
が円形をなす棒状のものを使用していたために、粉砕室
113の底面との間の距離cを小さくしすぎると、最下
段アーム105の回転時に、回転方向先方側の最下段ア
ーム105の部位と粉砕室113の底面との間にメディ
ア111を噛み込む恐れがあった。このため、噛み込ん
だメディア111を破壊したり、最下段アーム105の
回転を止めてしまったりして、種々のトラブルの原因と
なっていた。
【0013】したがって、メディア111の噛み込みを
避けるためには、最下段アーム105と粉砕室113の
底面との間の距離cをメディア111の直径よりも比較
的大きく設定しなければならないので、効果的に処理物
112を攪拌することができなかった。つまり、最下段
アーム105は、粉砕室113の底面との間が離れてい
ることで、粉砕室113の底部に存在する処理物112
に対して強力に攪拌作用を及ぼすことができないので、
処理物112全体としての流動性および混合性を充分に
確保することができなかった。特に、処理物112の比
重が大きい場合には、処理物112の粒子は粉砕室11
3の底部に沈降し易く、ほとんど粉砕されないまま底部
に滞留していることが多かった。
避けるためには、最下段アーム105と粉砕室113の
底面との間の距離cをメディア111の直径よりも比較
的大きく設定しなければならないので、効果的に処理物
112を攪拌することができなかった。つまり、最下段
アーム105は、粉砕室113の底面との間が離れてい
ることで、粉砕室113の底部に存在する処理物112
に対して強力に攪拌作用を及ぼすことができないので、
処理物112全体としての流動性および混合性を充分に
確保することができなかった。特に、処理物112の比
重が大きい場合には、処理物112の粒子は粉砕室11
3の底部に沈降し易く、ほとんど粉砕されないまま底部
に滞留していることが多かった。
【0014】この考案は上記のような問題点を解消し、
メディアの噛み込みを防止するとともに、処理物の流動
性および混合性を向上させて均一な粉砕処理をすること
ができるアジテータの構造を提供することを目的とす
る。
メディアの噛み込みを防止するとともに、処理物の流動
性および混合性を向上させて均一な粉砕処理をすること
ができるアジテータの構造を提供することを目的とす
る。
【0015】
【問題点を解決するための手段】この考案は上記の問題
点を解決するために、竪置き円筒状をなす粉砕タンクの
中心部に回転可能に垂設されるシャフトと、該シャフト
の粉砕タンク内に位置する部位に水平状態で複数段に取
り付けられるとともに、該シャフトと一体に回転可能な
複数のアームとからなり、前記粉砕タンク内に投入した
処理物を球状のメディアとともに撹拌して粉砕するアジ
テータの構造であって、前記複数のアームの内の最下段
アームは、前記シャフトに固定するための取付部と、該
取付部を中心に介在させた状態で該取付部に一体に連結
される複数の翼部とからなり、前記取付部は、前記粉砕
タンクの底面との間の距離が前記メディアの直径の2.
5倍以上に設定され、前記翼部は、回転方向先方側の先
端が前記粉砕タンクの底面に近接して粉砕タンクの底面
との距離が前記メディアの直径の1/3以下に設定され
るとともに、その部分から回転方向後方に行くに従って
粉砕タンクの底面から離間する傾斜面に形成される上面
及び下面を有するという手段を採用したものである。
点を解決するために、竪置き円筒状をなす粉砕タンクの
中心部に回転可能に垂設されるシャフトと、該シャフト
の粉砕タンク内に位置する部位に水平状態で複数段に取
り付けられるとともに、該シャフトと一体に回転可能な
複数のアームとからなり、前記粉砕タンク内に投入した
処理物を球状のメディアとともに撹拌して粉砕するアジ
テータの構造であって、前記複数のアームの内の最下段
アームは、前記シャフトに固定するための取付部と、該
取付部を中心に介在させた状態で該取付部に一体に連結
される複数の翼部とからなり、前記取付部は、前記粉砕
タンクの底面との間の距離が前記メディアの直径の2.
5倍以上に設定され、前記翼部は、回転方向先方側の先
端が前記粉砕タンクの底面に近接して粉砕タンクの底面
との距離が前記メディアの直径の1/3以下に設定され
るとともに、その部分から回転方向後方に行くに従って
粉砕タンクの底面から離間する傾斜面に形成される上面
及び下面を有するという手段を採用したものである。
【0016】
【0017】
【作用】この考案は上記の手段を採用したことにより、
粉砕タンク内に処理物を投入してシャフトを回転させる
と、シャフトと一体に複数のアームが回転し、粉砕タン
ク内の処理物が球状のメディアと一緒に撹拌されて粉砕
されることになる。この場合、最下段アームは、回転方
向先方側の先端が粉砕タンクの底面に近接して粉砕タン
クの底面との距離がメディアの直径の1/3以下に設定
されるとともに、その部分から回転方向後方に行くに従
って粉砕タンクの底面から離間する傾斜面に形成される
上面及び下面を有する翼部を有しているので、粉砕タン
クの底部に存在する処理物及びメディアは、最下段アー
ムの翼部によって掻き上げられて翼部の上面側に沿って
押し上げられることになる。したがって、最下段アーム
の翼部と粉砕タンクの底面との間にメディアが噛み込む
ようなことはなくなる。尚、ここで複数のアームの内の
最下段アームにおいては、前記翼部が、回転方向先方側
が鋭角であり、回転方向先方側の先端部分から回転方向
後方に行くに従って粉砕タンクの底面から離間する傾斜
角の異なる2つの傾斜面にそれぞれ形成される上面及び
下面を有するようにすることで、上面にはすくい角が形
成され、下面には逃げ角が形成され、回転方向先方側の
先端部分から回転方向後方に向かって厚肉となる形状に
なり、翼部の剛性を大きくして衝撃力による変形が小さ
くなるようにして、効率良くすくい上げることが可能で
あるとともに、翼部の変形に起因してメディアが噛み込
むような現象を回避することができることになる。ま
た、最下段アームの取付部と粉砕タンクの底面との間の
距離はメディアの直径の2.5倍以上に設定したこと
で、粉砕タンクの底部に存在する処理物及びメディア
は、最下段アームの各翼部によって掻き上げられる際に
その一部が、先行の翼部の回転方向先方側から取付部下
方を経て翼部の回転方向後方側に流れるように円滑に流
動することが可能になり、回転方向後方から進行してく
る後行の翼部によって掻き上げられてその翼部の上面側
に沿って押し上げられることになるので、それらの間に
メディアが入り込んでもシャフトの回転を阻害するよう
なことはなくなり、シャフト及びアームを安定して回転
させることができることになる。
粉砕タンク内に処理物を投入してシャフトを回転させる
と、シャフトと一体に複数のアームが回転し、粉砕タン
ク内の処理物が球状のメディアと一緒に撹拌されて粉砕
されることになる。この場合、最下段アームは、回転方
向先方側の先端が粉砕タンクの底面に近接して粉砕タン
クの底面との距離がメディアの直径の1/3以下に設定
されるとともに、その部分から回転方向後方に行くに従
って粉砕タンクの底面から離間する傾斜面に形成される
上面及び下面を有する翼部を有しているので、粉砕タン
クの底部に存在する処理物及びメディアは、最下段アー
ムの翼部によって掻き上げられて翼部の上面側に沿って
押し上げられることになる。したがって、最下段アーム
の翼部と粉砕タンクの底面との間にメディアが噛み込む
ようなことはなくなる。尚、ここで複数のアームの内の
最下段アームにおいては、前記翼部が、回転方向先方側
が鋭角であり、回転方向先方側の先端部分から回転方向
後方に行くに従って粉砕タンクの底面から離間する傾斜
角の異なる2つの傾斜面にそれぞれ形成される上面及び
下面を有するようにすることで、上面にはすくい角が形
成され、下面には逃げ角が形成され、回転方向先方側の
先端部分から回転方向後方に向かって厚肉となる形状に
なり、翼部の剛性を大きくして衝撃力による変形が小さ
くなるようにして、効率良くすくい上げることが可能で
あるとともに、翼部の変形に起因してメディアが噛み込
むような現象を回避することができることになる。ま
た、最下段アームの取付部と粉砕タンクの底面との間の
距離はメディアの直径の2.5倍以上に設定したこと
で、粉砕タンクの底部に存在する処理物及びメディア
は、最下段アームの各翼部によって掻き上げられる際に
その一部が、先行の翼部の回転方向先方側から取付部下
方を経て翼部の回転方向後方側に流れるように円滑に流
動することが可能になり、回転方向後方から進行してく
る後行の翼部によって掻き上げられてその翼部の上面側
に沿って押し上げられることになるので、それらの間に
メディアが入り込んでもシャフトの回転を阻害するよう
なことはなくなり、シャフト及びアームを安定して回転
させることができることになる。
【0018】
【0019】
【0020】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例を説明す
る。図1は、この考案によるアジテータの構造の一実施
例を示す図であり、粉砕機の概略を示してある。すなわ
ち、図1に示すアジテータ6は、竪型円筒状の粉砕タン
ク1の中心部で回転するシャフト3と、このシャフト3
に複数段で取り付けられる複数のアーム4、5とからな
る。このとき、最下段アーム5は複数の翼部5a、5a
を有する。この翼部5a、5aは、その上面と下面との
間が鋭角をなすとともに、その先端部が粉砕タンク1の
底面に近接するようにしてある。
る。図1は、この考案によるアジテータの構造の一実施
例を示す図であり、粉砕機の概略を示してある。すなわ
ち、図1に示すアジテータ6は、竪型円筒状の粉砕タン
ク1の中心部で回転するシャフト3と、このシャフト3
に複数段で取り付けられる複数のアーム4、5とからな
る。このとき、最下段アーム5は複数の翼部5a、5a
を有する。この翼部5a、5aは、その上面と下面との
間が鋭角をなすとともに、その先端部が粉砕タンク1の
底面に近接するようにしてある。
【0021】図1において、粉砕タンク1は、上方に開
口する竪型の円筒状をなしているもので、図示しないが
例えばフレーム等により固定されている。この粉砕タン
ク1の上方開口部には、中央部に孔7aを有する蓋7を
配設する。この蓋7は、粉砕タンク1の上方開口部を閉
塞可能な大きさ、形状で形成され、ボルト8により着脱
自在に設けてある。そして、この蓋7で粉砕タンク1の
上方開口部を閉塞することで、粉砕タンク1の内部に、
処理物12を粉砕処理するための粉砕室13が形成され
るようにしてある。
口する竪型の円筒状をなしているもので、図示しないが
例えばフレーム等により固定されている。この粉砕タン
ク1の上方開口部には、中央部に孔7aを有する蓋7を
配設する。この蓋7は、粉砕タンク1の上方開口部を閉
塞可能な大きさ、形状で形成され、ボルト8により着脱
自在に設けてある。そして、この蓋7で粉砕タンク1の
上方開口部を閉塞することで、粉砕タンク1の内部に、
処理物12を粉砕処理するための粉砕室13が形成され
るようにしてある。
【0022】この粉砕タンク1には、シャフト3と、複
数のアーム4、5とからなるアジテータ6が設けられ
る。シャフト3は、その軸線を粉砕タンク1の軸線に一
致させた状態で上方から垂設される。このとき、シャフ
ト3は、蓋7の孔7aに挿通されて、その下端部が粉砕
タンク1の底部近傍に達するように配置される。また、
シャフト3は図示しない外部の駆動源に連結されてい
て、その駆動源の駆動により、シャフト3は、粉砕タン
ク1の中心部においてその軸線を中心として水平方向で
回転可能となっている。
数のアーム4、5とからなるアジテータ6が設けられ
る。シャフト3は、その軸線を粉砕タンク1の軸線に一
致させた状態で上方から垂設される。このとき、シャフ
ト3は、蓋7の孔7aに挿通されて、その下端部が粉砕
タンク1の底部近傍に達するように配置される。また、
シャフト3は図示しない外部の駆動源に連結されてい
て、その駆動源の駆動により、シャフト3は、粉砕タン
ク1の中心部においてその軸線を中心として水平方向で
回転可能となっている。
【0023】粉砕室13内に位置するシャフト3の部位
には、棒状をなす複数のアーム4、5が一体に取り付け
られる。アーム4は、シャフト3の軸線を中心として径
方向(水平方向)に放射状に配設されるとともに、その
放射状をなしたものがシャフト3の軸線方向へ向かって
複数段に形成される。
には、棒状をなす複数のアーム4、5が一体に取り付け
られる。アーム4は、シャフト3の軸線を中心として径
方向(水平方向)に放射状に配設されるとともに、その
放射状をなしたものがシャフト3の軸線方向へ向かって
複数段に形成される。
【0024】そして、シャフト3の下端部には、最下段
アーム5が水平状態で取り付けられる。この最下段アー
ム5は、図2および図3に示すように、取付部5bに、
この取付部5bを中心として複数の翼部5a、5aが等
配に連結されて形成されたものである。
アーム5が水平状態で取り付けられる。この最下段アー
ム5は、図2および図3に示すように、取付部5bに、
この取付部5bを中心として複数の翼部5a、5aが等
配に連結されて形成されたものである。
【0025】取付部5bは取付穴5c、5cを有し、こ
の取付穴5c、5cにボルト14、14を挿入してシャ
フト3の下端面に螺着することで、最下段アーム5がシ
ャフト3に一体に固定されるようにしてある。したがっ
て、最下段アーム5は、シャフト3とともに同一方向へ
一体に回転するようになっている。なお、この場合、最
下段アーム5の取付部5bと、粉砕室13の底面との間
の距離bは、後述するメディア11の直径の2.5倍以
上となるように設定される。
の取付穴5c、5cにボルト14、14を挿入してシャ
フト3の下端面に螺着することで、最下段アーム5がシ
ャフト3に一体に固定されるようにしてある。したがっ
て、最下段アーム5は、シャフト3とともに同一方向へ
一体に回転するようになっている。なお、この場合、最
下段アーム5の取付部5bと、粉砕室13の底面との間
の距離bは、後述するメディア11の直径の2.5倍以
上となるように設定される。
【0026】翼部5a、5aは、粉砕室13内において
シャフト3の軸線を中心として径方向外方へ向くように
水平状態で配置されるもので、取付部5bと一体に形成
されている。各翼部5a、5aは、図4に示すように、
その上面および下面が回転方向X先方から後方に向かっ
て順次粉砕室13の底面から離間するように形成され
て、断面形状が回転方向X先方から後方に向かって順次
肉厚となるようにしてある。これにより、回転方向X先
方側の翼部5a、5aの先端部は断面形状が鋭角をなす
ように形成され、その上面が、回転方向X後方側の粉砕
室13の底面との間でなす角θを鋭角にする傾斜面Fに
形成されている。
シャフト3の軸線を中心として径方向外方へ向くように
水平状態で配置されるもので、取付部5bと一体に形成
されている。各翼部5a、5aは、図4に示すように、
その上面および下面が回転方向X先方から後方に向かっ
て順次粉砕室13の底面から離間するように形成され
て、断面形状が回転方向X先方から後方に向かって順次
肉厚となるようにしてある。これにより、回転方向X先
方側の翼部5a、5aの先端部は断面形状が鋭角をなす
ように形成され、その上面が、回転方向X後方側の粉砕
室13の底面との間でなす角θを鋭角にする傾斜面Fに
形成されている。
【0027】そして、最下段アーム5の取付時において
は、翼部5a、5aの回転方向X先方側の先端部を粉砕
室13の底面に近接させる。好ましくは、翼部5a、5
aは、回転方向X先方側の先端部と、粉砕室13の底面
との間の距離aが、後述するメディア11の直径の1/
3以下となるように設定する。これにより、最下段アー
ム5は、その翼部5a、5aの回転方向X先方側の先端
部が粉砕室13の底面上をわずかな隙間aだけ離間した
状態で周回するようになっている。
は、翼部5a、5aの回転方向X先方側の先端部を粉砕
室13の底面に近接させる。好ましくは、翼部5a、5
aは、回転方向X先方側の先端部と、粉砕室13の底面
との間の距離aが、後述するメディア11の直径の1/
3以下となるように設定する。これにより、最下段アー
ム5は、その翼部5a、5aの回転方向X先方側の先端
部が粉砕室13の底面上をわずかな隙間aだけ離間した
状態で周回するようになっている。
【0028】なお、11はメディアであり、粉砕タンク
1の粉砕室13に複数個収容してあるものである。そし
て、このメディア11は、アジテータ6の回転により、
粉砕室13内に位置する処理物12とともに攪拌され
て、処理物12を効率的に粉砕するものである。ここで
は、メディア11は鋼球が使用されるが、所定の硬度お
よび大きさを有して処理物12に粉砕作用を及ぼすもの
であれば何でも良い。
1の粉砕室13に複数個収容してあるものである。そし
て、このメディア11は、アジテータ6の回転により、
粉砕室13内に位置する処理物12とともに攪拌され
て、処理物12を効率的に粉砕するものである。ここで
は、メディア11は鋼球が使用されるが、所定の硬度お
よび大きさを有して処理物12に粉砕作用を及ぼすもの
であれば何でも良い。
【0029】また、2はジャケットであり、粉砕タンク
1の外側面に所定間隔をおいて覆うように設けられるも
ので、これにより、粉砕タンク1とジャケット2との間
に流通路を形成するようにしてある。そして、このジャ
ケット2には、粉砕タンク1との間に形成された流通路
に熱媒体または冷媒体を導入するための導入口9が形成
されるとともに、導入された熱媒体または冷媒体を排出
するための排出口10が形成される。
1の外側面に所定間隔をおいて覆うように設けられるも
ので、これにより、粉砕タンク1とジャケット2との間
に流通路を形成するようにしてある。そして、このジャ
ケット2には、粉砕タンク1との間に形成された流通路
に熱媒体または冷媒体を導入するための導入口9が形成
されるとともに、導入された熱媒体または冷媒体を排出
するための排出口10が形成される。
【0030】次に、上記のものの作用を説明する。上記
のように構成された粉砕機は、アジテータ6を回転させ
ると、アーム4、5が粉砕室13内で処理物12をメデ
ィア11とともに攪拌し、これにより、処理物12が粉
砕されるようになっている。
のように構成された粉砕機は、アジテータ6を回転させ
ると、アーム4、5が粉砕室13内で処理物12をメデ
ィア11とともに攪拌し、これにより、処理物12が粉
砕されるようになっている。
【0031】まず、粉砕タンク1の粉砕室13内に処理
物12を投入したのち、図示しない外部駆動源を駆動し
てシャフト3を回転させると、アーム4、5がシャフト
3と一体となって水平方向で回転する。すると、粉砕室
13内の処理物12は、アーム4、5の回転によってメ
ディア11とともに攪拌され、この時に、アーム4、5
およびメディア11と処理物12との間に生じる衝撃力
や摩砕力によって処理物12が粉砕されるようになって
いる。そして、上記の粉砕処理は、処理物12が所定の
粒度となるまで所定時間継続して行われる。
物12を投入したのち、図示しない外部駆動源を駆動し
てシャフト3を回転させると、アーム4、5がシャフト
3と一体となって水平方向で回転する。すると、粉砕室
13内の処理物12は、アーム4、5の回転によってメ
ディア11とともに攪拌され、この時に、アーム4、5
およびメディア11と処理物12との間に生じる衝撃力
や摩砕力によって処理物12が粉砕されるようになって
いる。そして、上記の粉砕処理は、処理物12が所定の
粒度となるまで所定時間継続して行われる。
【0032】なお、粉砕処理時においては、熱媒体また
は冷媒体が、導入口9から粉砕タンク1とジャケット2
との間に形成された流通路に供給されて排出口10から
排出され、媒体が粉砕タンク1に接触した状態で絶えず
流通している。このため、粉砕室13内の処理物12
は、ジャケット2内を流通する媒体の作用によって常に
適温に保たれるようになるので、粉砕処理の均一化およ
び効率向上を図ることができるようになっている。
は冷媒体が、導入口9から粉砕タンク1とジャケット2
との間に形成された流通路に供給されて排出口10から
排出され、媒体が粉砕タンク1に接触した状態で絶えず
流通している。このため、粉砕室13内の処理物12
は、ジャケット2内を流通する媒体の作用によって常に
適温に保たれるようになるので、粉砕処理の均一化およ
び効率向上を図ることができるようになっている。
【0033】そして、上記のアジテータ6の構造にあっ
ては、処理物12の流動性および混合性を向上させるこ
とができるようになっている。
ては、処理物12の流動性および混合性を向上させるこ
とができるようになっている。
【0034】すなわち、最下段アーム5は、翼部5a、
5aが粉砕室13の底面からわずかに離間した状態で配
置されてあるので、粉砕室13の底部に存在する処理物
12が翼部5a、5aの回転で隈なく攪拌され、これに
より、処理物12は、粉砕室13内で充分に混合・拡散
されるようになっている。
5aが粉砕室13の底面からわずかに離間した状態で配
置されてあるので、粉砕室13の底部に存在する処理物
12が翼部5a、5aの回転で隈なく攪拌され、これに
より、処理物12は、粉砕室13内で充分に混合・拡散
されるようになっている。
【0035】つまり、最下段アーム5の翼部5a、5a
は、その上面が、回転方向X後方側の粉砕室13の底面
とのなす角θを鋭角にする傾斜面Fに形成されているの
で、最下段アーム5が回転すると、粉砕室13の底部に
存在する処理物12は、傾斜面Fで押し上げられながら
回転方向X先方へ引きずられて流動するようになってい
る。
は、その上面が、回転方向X後方側の粉砕室13の底面
とのなす角θを鋭角にする傾斜面Fに形成されているの
で、最下段アーム5が回転すると、粉砕室13の底部に
存在する処理物12は、傾斜面Fで押し上げられながら
回転方向X先方へ引きずられて流動するようになってい
る。
【0036】このため、翼部5a、5aの傾斜面Fで押
し上げられた処理物12は、粉砕室13の深さ方向の中
央部付近に移動し、さらに、アーム4のレベルまで上昇
すると、アーム4の回転によりさらに攪拌力が与えられ
て粒子が拡散し、処理物12全体が混合されることにな
る。したがって、処理物12は、メディア11の衝撃力
および摩砕力で粉砕されながらアーム4、5の攪拌作用
により上記の運動を続け、粉砕室13内を絶えず循環す
ることになる。この結果、処理物12全体に均一な粉砕
処理を行うことができるようになっている。
し上げられた処理物12は、粉砕室13の深さ方向の中
央部付近に移動し、さらに、アーム4のレベルまで上昇
すると、アーム4の回転によりさらに攪拌力が与えられ
て粒子が拡散し、処理物12全体が混合されることにな
る。したがって、処理物12は、メディア11の衝撃力
および摩砕力で粉砕されながらアーム4、5の攪拌作用
により上記の運動を続け、粉砕室13内を絶えず循環す
ることになる。この結果、処理物12全体に均一な粉砕
処理を行うことができるようになっている。
【0037】また、上記のアジテータ6の構造にあって
は、運転中にメディア11を噛み込むことがないように
なっている。
は、運転中にメディア11を噛み込むことがないように
なっている。
【0038】すなわち、最下段アーム5は、回転方向X
先方の翼部5a、5aの先端部が鋭角に形成されるとと
もに、その先端部が粉砕室13の底面に近接するように
配置されてあるので、最下段アーム5の回転中に、翼部
5a、5aと粉砕室13の底面との間にメディア11を
挟むことが阻止されるようになっている。
先方の翼部5a、5aの先端部が鋭角に形成されるとと
もに、その先端部が粉砕室13の底面に近接するように
配置されてあるので、最下段アーム5の回転中に、翼部
5a、5aと粉砕室13の底面との間にメディア11を
挟むことが阻止されるようになっている。
【0039】つまり、先端部を鋭角に形成した翼部5
a、5aを粉砕室13の底面に近づけたことにより、最
下段アーム5の回転中にその翼部5a、5aの先端部に
接触したメディア11は、翼部5a、5aの回転に伴っ
て、下面側が翼部5a、5aの先端部ですくわれたの
ち、傾斜面Fに沿って処理物12とともに押し上げられ
て攪拌されることになる。このため、メディア11は、
その流動性が常に確保され、処理物12に対して継続的
に摩砕作用を与えるようになっている。特に、翼部5
a、5aの先端部と粉砕室13の底面との間の距離aを
メディア11の直径の1/3以下に設定した場合には、
メディア11の噛み込みを確実に防止することができる
こととなる。
a、5aを粉砕室13の底面に近づけたことにより、最
下段アーム5の回転中にその翼部5a、5aの先端部に
接触したメディア11は、翼部5a、5aの回転に伴っ
て、下面側が翼部5a、5aの先端部ですくわれたの
ち、傾斜面Fに沿って処理物12とともに押し上げられ
て攪拌されることになる。このため、メディア11は、
その流動性が常に確保され、処理物12に対して継続的
に摩砕作用を与えるようになっている。特に、翼部5
a、5aの先端部と粉砕室13の底面との間の距離aを
メディア11の直径の1/3以下に設定した場合には、
メディア11の噛み込みを確実に防止することができる
こととなる。
【0040】しかも、この場合、翼部5a、5aの先端
部と粉砕室13の底面との間の距離aを小さくしたこと
で、最下段アーム5は、底部に位置するメディア11お
よび処理物12を粉砕室13の底面近傍から隈なく攪拌
するようになるので、これらの流動性を向上させること
ができ、効率的に粉砕・混合をすることができるように
なる。したがって、比重が大きく沈降し易い処理物12
を粉砕室13に投入した場合でも、底部から攪拌して充
分に混合・拡散しながら粉砕をすることができるので、
粒度分布を狭くし、均一な製品を得ることができるよう
になっている。
部と粉砕室13の底面との間の距離aを小さくしたこと
で、最下段アーム5は、底部に位置するメディア11お
よび処理物12を粉砕室13の底面近傍から隈なく攪拌
するようになるので、これらの流動性を向上させること
ができ、効率的に粉砕・混合をすることができるように
なる。したがって、比重が大きく沈降し易い処理物12
を粉砕室13に投入した場合でも、底部から攪拌して充
分に混合・拡散しながら粉砕をすることができるので、
粒度分布を狭くし、均一な製品を得ることができるよう
になっている。
【0041】さらに、最下段アーム5を取付部5bと粉
砕室13の底面との間の距離bをメディア11の直径の
2.5倍以上に設定したことにより、取付部5bと粉砕
室13の底面との間にメディア11が入り込んでも取付
部5bがメディア11を噛み込まないようになっている
ので、アジテータ6の回転を妨げることはない。より詳
細には、粉砕タンクの底部に存在する処理物及びメディ
アは、最下段アームの各翼部によって掻き上げられる際
にその一部が、先行の翼部の回転方向先方側から取付部
下方を経て翼部の回転方向後方側に流れるように円滑に
流動することが可能になり、回転方向後方から進行して
くる後行の翼部によって掻き上げられてその翼部の上面
側に沿って押し上げられることになる。特に、ここで複
数のアームの内の最下段アームにおいては、前記翼部
が、回転方向先方側が鋭角であり、回転方向先方側の先
端部分から回転方向後方に行くに従って粉砕タンクの底
面から離間する傾斜角の異なる2つの傾斜面にそれぞれ
形成される上面及び下面を有するようにしたことで、上
面にはすくい角が形成され、下面には逃げ角が形成さ
れ、回転方向先方側の先端部分から回転方向後方に向か
って厚肉となる形状になっており、翼部の剛性を大きく
して衝撃力による変形が小さくなるようにして、効率良
くすくい上げることが可能であるとともに、翼部の変形
に起因してメディアが噛み込むような現象を回避するこ
とができることになる。
砕室13の底面との間の距離bをメディア11の直径の
2.5倍以上に設定したことにより、取付部5bと粉砕
室13の底面との間にメディア11が入り込んでも取付
部5bがメディア11を噛み込まないようになっている
ので、アジテータ6の回転を妨げることはない。より詳
細には、粉砕タンクの底部に存在する処理物及びメディ
アは、最下段アームの各翼部によって掻き上げられる際
にその一部が、先行の翼部の回転方向先方側から取付部
下方を経て翼部の回転方向後方側に流れるように円滑に
流動することが可能になり、回転方向後方から進行して
くる後行の翼部によって掻き上げられてその翼部の上面
側に沿って押し上げられることになる。特に、ここで複
数のアームの内の最下段アームにおいては、前記翼部
が、回転方向先方側が鋭角であり、回転方向先方側の先
端部分から回転方向後方に行くに従って粉砕タンクの底
面から離間する傾斜角の異なる2つの傾斜面にそれぞれ
形成される上面及び下面を有するようにしたことで、上
面にはすくい角が形成され、下面には逃げ角が形成さ
れ、回転方向先方側の先端部分から回転方向後方に向か
って厚肉となる形状になっており、翼部の剛性を大きく
して衝撃力による変形が小さくなるようにして、効率良
くすくい上げることが可能であるとともに、翼部の変形
に起因してメディアが噛み込むような現象を回避するこ
とができることになる。
【0042】
【考案の効果】この考案は前記のように構成したことに
より、粉砕タンク内に処理物を投入してシャフトを回転
させると、シャフトと一体に複数のアームが回転し、粉
砕タンク内の処理物が球状のメディアと一緒に撹拌され
て粉砕されることになる。この場合、複数のアームの内
の最下段アームは、回転方向先方側の先端が粉砕タンク
の底面に近接して粉砕タンクの底面との距離がメディア
の直径の1/3以下に設定されるとともに、その部分か
ら回転方向後方に行くに従って粉砕タンクの底面から離
間する傾斜面に形成される上面及び下面を有する翼部を
有しているので、粉砕タンクの底部に存在する処理物及
びメディアは、最下段アームの翼部によって掻き上げら
れて翼部の上面側に沿って押し上げられることになる。
したがって、最下段アームの翼部と粉砕タンクの底面と
の間にメディアが噛み込むようなことがなくなるので、
メディアが破壊されたり、アームの回転が阻害されたり
するようなことはなくなり、粉砕作業が途中で中断され
るようなことがなくなり、粉砕効率を大幅に向上させる
ことができることになる。また、粉砕タンクの底部に処
理物が滞留することがなくなるので、処理物を粉砕タン
ク内においてメディアと一緒に十分に流動させて撹拌す
ることができることになる。したがって、処理物を均一
な粒度に粉砕処理することができるので、一定の良品質
の製品を得ることができることになる。尚、ここで複数
のアームの内の最下段アームにおいては、前記翼部が、
回転方向先方側が鋭角であり、回転方向先方側の先端部
分から回転方向後方に行くに従って粉砕タンクの底面か
ら離間する傾斜角の異なる2つの傾斜面にそれぞれ形成
される上面及び下面を有するようにすることで、上面に
はすくい角が形成され、下面には逃げ角が形成され、回
転方向先方側の先端部分から回転方向後方に向かって厚
肉となる形状になり、翼部の剛性を大きくして衝撃力に
よる変形が小さくなるようにして、効率良くすくい上げ
ることが可能であるとともに、翼部の変形に起因してメ
ディアが噛み込むような現象を回避することができるこ
とになる。
より、粉砕タンク内に処理物を投入してシャフトを回転
させると、シャフトと一体に複数のアームが回転し、粉
砕タンク内の処理物が球状のメディアと一緒に撹拌され
て粉砕されることになる。この場合、複数のアームの内
の最下段アームは、回転方向先方側の先端が粉砕タンク
の底面に近接して粉砕タンクの底面との距離がメディア
の直径の1/3以下に設定されるとともに、その部分か
ら回転方向後方に行くに従って粉砕タンクの底面から離
間する傾斜面に形成される上面及び下面を有する翼部を
有しているので、粉砕タンクの底部に存在する処理物及
びメディアは、最下段アームの翼部によって掻き上げら
れて翼部の上面側に沿って押し上げられることになる。
したがって、最下段アームの翼部と粉砕タンクの底面と
の間にメディアが噛み込むようなことがなくなるので、
メディアが破壊されたり、アームの回転が阻害されたり
するようなことはなくなり、粉砕作業が途中で中断され
るようなことがなくなり、粉砕効率を大幅に向上させる
ことができることになる。また、粉砕タンクの底部に処
理物が滞留することがなくなるので、処理物を粉砕タン
ク内においてメディアと一緒に十分に流動させて撹拌す
ることができることになる。したがって、処理物を均一
な粒度に粉砕処理することができるので、一定の良品質
の製品を得ることができることになる。尚、ここで複数
のアームの内の最下段アームにおいては、前記翼部が、
回転方向先方側が鋭角であり、回転方向先方側の先端部
分から回転方向後方に行くに従って粉砕タンクの底面か
ら離間する傾斜角の異なる2つの傾斜面にそれぞれ形成
される上面及び下面を有するようにすることで、上面に
はすくい角が形成され、下面には逃げ角が形成され、回
転方向先方側の先端部分から回転方向後方に向かって厚
肉となる形状になり、翼部の剛性を大きくして衝撃力に
よる変形が小さくなるようにして、効率良くすくい上げ
ることが可能であるとともに、翼部の変形に起因してメ
ディアが噛み込むような現象を回避することができるこ
とになる。
【0043】さらに、最下段アームを取付部と複数の翼
部とによって構成するとともに、取付部と粉砕タンクの
底面との間の距離をメディアの直径の2.5倍以上に設
定したことにより、粉砕タンクの底部に存在する処理物
及びメディアは、最下段アームの各翼部によって掻き上
げられる際にその一部が、先行の翼部の回転方向先方側
から取付部下方を経て翼部の回転方向後方側に流れるよ
うに円滑に流動することが可能になり、回転方向後方か
ら進行してくる後行の翼部によって掻き上げられてその
翼部の上面側に沿って押し上げられることになる。した
がって、最下段アームの各翼部と粉砕タンクの底面との
間及び取付部と粉砕タンクの底面との間にメディアが噛
み込むようなことはなくなるので、メディアが破壊され
たり、アームの回転が阻害されたりするようなことはな
くなり、粉砕作業が途中で中断するようなことはなくな
り、粉砕効率を大幅に向上させることができることにな
る。また、粉砕タンクの底部に処理物が滞留することが
なくなるので、処理物を粉砕タンク内においてメディア
と一緒に十分に流動させて撹拌することができることに
なる。したがって、処理物を均一な粒度に粉砕処理する
ことができるので、一定の良品質の製品を得ることがで
きることになる。
部とによって構成するとともに、取付部と粉砕タンクの
底面との間の距離をメディアの直径の2.5倍以上に設
定したことにより、粉砕タンクの底部に存在する処理物
及びメディアは、最下段アームの各翼部によって掻き上
げられる際にその一部が、先行の翼部の回転方向先方側
から取付部下方を経て翼部の回転方向後方側に流れるよ
うに円滑に流動することが可能になり、回転方向後方か
ら進行してくる後行の翼部によって掻き上げられてその
翼部の上面側に沿って押し上げられることになる。した
がって、最下段アームの各翼部と粉砕タンクの底面との
間及び取付部と粉砕タンクの底面との間にメディアが噛
み込むようなことはなくなるので、メディアが破壊され
たり、アームの回転が阻害されたりするようなことはな
くなり、粉砕作業が途中で中断するようなことはなくな
り、粉砕効率を大幅に向上させることができることにな
る。また、粉砕タンクの底部に処理物が滞留することが
なくなるので、処理物を粉砕タンク内においてメディア
と一緒に十分に流動させて撹拌することができることに
なる。したがって、処理物を均一な粒度に粉砕処理する
ことができるので、一定の良品質の製品を得ることがで
きることになる。
【0044】
【図1】この考案によるアジテータの構造の一実施例を
示す図である。
示す図である。
【図2】図1に示してあるアジテータ構造において最下
段アームを示す図である。
段アームを示す図である。
【図3】図1におけるA−A線断面を示す図である。
【図4】図3におけるB矢視を示す図である。
【図5】従来例を示す図である。
1、101……粉砕タンク 2、102……ジャケット 3、103……シャフト 4、104……アーム 5、105……最下段アーム 6、106……アジテータ 7、107……蓋 7a……孔 8、14、108……ボルト 9、109……導入口 10、110……排出口 11、111……メディア 12、112……処理物 13、113……粉砕室
Claims (1)
- 【請求項1】 竪置き円筒状をなす粉砕タンクの中心部
に回転可能に垂設されるシャフトと、該シャフトの粉砕
タンク内に位置する部位に水平状態で複数段に取り付け
られるとともに、該シャフトと一体に回転可能な複数の
アームとからなり、前記粉砕タンク内に投入した処理物
を球状のメディアとともに撹拌して粉砕するアジテータ
の構造であって、 前記複数のアームの内の最下段アームは、前記シャフト
に固定するための取付部と、該取付部を中心に介在させ
た状態で該取付部に一体に連結される複数の翼部とから
なり、 前記取付部は、前記粉砕タンクの底面との間の距離が前
記メディアの直径の2.5倍以上に設定され、 前記翼部は、 回転方向先方側の先端が前記粉砕タンクの
底面に近接して粉砕タンクの底面との距離が前記メディ
アの直径の1/3以下に設定されるとともに、その部分
から回転方向後方に行くに従って粉砕タンクの底面から
離間する傾斜面に形成される上面及び下面を有すること
を特徴とするアジテータの構造。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993058069U JP2605788Y2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | アジテータの構造 |
DE4436932A DE4436932A1 (de) | 1993-10-27 | 1994-10-15 | Zerkleinerungsvorrichtung |
KR1019940026604A KR0168137B1 (ko) | 1993-10-27 | 1994-10-18 | 분쇄기 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993058069U JP2605788Y2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | アジテータの構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0725940U JPH0725940U (ja) | 1995-05-16 |
JP2605788Y2 true JP2605788Y2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=13073620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993058069U Expired - Fee Related JP2605788Y2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | アジテータの構造 |
Country Status (3)
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---|---|
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KR (1) | KR0168137B1 (ja) |
DE (1) | DE4436932A1 (ja) |
Families Citing this family (9)
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---|---|---|---|---|
GB9804043D0 (en) * | 1998-02-26 | 1998-04-22 | British Nuclear Fuels Plc | Improvements in and relating to the processing of powders |
KR100484295B1 (ko) * | 2004-11-12 | 2005-04-20 | 주식회사 천보이티티 | 습식 교반식 골재재생기를 이용한 순환골재의 생산방법 및장치 |
KR101372405B1 (ko) * | 2012-04-16 | 2014-03-07 | 나노인텍 주식회사 | 분쇄 분산기 회전축의 엔드캡 |
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