JPH07258971A - ポリエステル系織編物のコーティング加工方法 - Google Patents

ポリエステル系織編物のコーティング加工方法

Info

Publication number
JPH07258971A
JPH07258971A JP5026109A JP2610993A JPH07258971A JP H07258971 A JPH07258971 A JP H07258971A JP 5026109 A JP5026109 A JP 5026109A JP 2610993 A JP2610993 A JP 2610993A JP H07258971 A JPH07258971 A JP H07258971A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
woven
resin
polyester
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5026109A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2701190B2 (ja
Inventor
Nam-Jun Kim
南準 金
Bonshu Kin
▲盆▼秀 金
Do-Yong Jong
道榮 鄭
Takushaku Kin
▲棹▼錫 金
Jae Kyu No
在奎 盧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SENKIYOU INDASUTORI KK
SK Discovery Co Ltd
Original Assignee
SENKIYOU INDASUTORI KK
Sunkyung Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SENKIYOU INDASUTORI KK, Sunkyung Industries Ltd filed Critical SENKIYOU INDASUTORI KK
Publication of JPH07258971A publication Critical patent/JPH07258971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2701190B2 publication Critical patent/JP2701190B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06BTREATING TEXTILE MATERIALS USING LIQUIDS, GASES OR VAPOURS
    • D06B1/00Applying liquids, gases or vapours onto textile materials to effect treatment, e.g. washing, dyeing, bleaching, sizing or impregnating
    • D06B1/10Applying liquids, gases or vapours onto textile materials to effect treatment, e.g. washing, dyeing, bleaching, sizing or impregnating by contact with a member carrying the treating material
    • D06B1/12Applying liquids, gases or vapours onto textile materials to effect treatment, e.g. washing, dyeing, bleaching, sizing or impregnating by contact with a member carrying the treating material by rubbing contact, e.g. with brushes or pads
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06PDYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
    • D06P1/00General processes of dyeing or printing textiles, or general processes of dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form, classified according to the dyes, pigments, or auxiliary substances employed
    • D06P1/44General processes of dyeing or printing textiles, or general processes of dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form, classified according to the dyes, pigments, or auxiliary substances employed using insoluble pigments or auxiliary substances, e.g. binders
    • D06P1/46General processes of dyeing or printing textiles, or general processes of dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form, classified according to the dyes, pigments, or auxiliary substances employed using insoluble pigments or auxiliary substances, e.g. binders using compositions containing natural macromolecular substances or derivatives thereof
    • D06P1/48Derivatives of carbohydrates
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06MTREATMENT, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE IN CLASS D06, OF FIBRES, THREADS, YARNS, FABRICS, FEATHERS OR FIBROUS GOODS MADE FROM SUCH MATERIALS
    • D06M15/00Treating fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, with macromolecular compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
    • D06M15/01Treating fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, with macromolecular compounds; Such treatment combined with mechanical treatment with natural macromolecular compounds or derivatives thereof
    • D06M15/03Polysaccharides or derivatives thereof

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易でかつ染料移行防止性に優れたポリエス
テル織編物のコーティング加工方法を提供する。 【構成】 ポリエステル繊維が主要構成素材として用い
られた織編物をコーティング加工する際、コーティング
樹脂組成物に非還元性マルトオリゴ糖の環状化合物、即
ち、6〜8個がα−1,4グルコサイド結合状態で存在
するシクロ糊精を添加して均一系樹脂組成物を作製した
後、この樹脂を用いて、コーティングし、染料移行性の
少ないポリエステル系織編物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料移行性を抑えるポ
リエステル系織編物のコーティング加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的にナイロンまたは綿繊維等
をコーティング加工の織編物素材として、防水コーティ
ング、撥水透湿防水コーティング、防炎防融コーティン
グ、撥水防水コーティング等の各種コーティング加工を
行って、衣類用と産業用素材として広く用いている。
【0003】最近になって、ポリエステル繊維の優れた
機械的物性、形態安定性、耐候性、審美性及び安価な点
から、業界ではポリエステル織編物へのコーティング加
工方法の開発が意欲的に進行している。
【0004】しかし、ポリエステル繊維コーティング加
工織編物は致命的な欠点を持っている。コーティング工
程、縫製、保管、使用中コーティング層へ染料移行が起
こりやすく、接触使用される白色、または淡色織物を汚
染してしまう。
【0005】ポリエステル系繊維の分散染料染色は、繊
維と染料間に化学的結合能がなく、物理的親和性によっ
て繊維高分子鎖間に染料が混在する。そのため、コーテ
ィング工程中の熱、有機溶剤、樹脂によって分散染料が
移行しやすく、特に、コーティング層へ移行が起きて、
製品の品格を落とすだけでなく、縫製中の湿熱固定、保
管、取扱い、使用によって繊維からコーティング層へ、
コーティング層から接触使用される繊維製品側へ、染料
移行が多く起きて、汚染が発生する。一般的には、ポリ
エステル系織編物のコーティング加工は、淡色織編物ま
たは染料移行性問題が無視できる用途に限局して利用さ
れている。
【0006】また、上記ポリエステル系繊維で構成され
た織編物のコーティング加工での染料移行問題を改善す
るために、現在まで多用なコーティング加工方法が提示
されている。
【0007】特開昭61−252383号では、コーテ
ィング加工前後にタンニン類で湿式処理する別途の工程
を通じて染料移行を防止する方法を提示している。特開
昭61−19876号ではN−アルコオキシ化ポリアミ
ドをコーティング樹脂に使用する方法を提示している。
【0008】特開昭60−39479号は別途のコーテ
ィング層の形成工程として、コーティング層上に親水性
が大きいアミノ酸系樹脂等をコーティングして移行性を
防ぐ方法を提示している。特開平1−207475及び
特開平3−45782は染色された織物を一定な、低温
プラズマ処理した後、コーティング加工する方法を提示
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ポリエ
ステル系織編物の用途を広げるべく、さまざまな方法が
起草されてきた。しかし、従来の方法は、コーティング
加工に新しい工程を追加するか、コーティング樹脂種類
の制限または無機物と樹脂を配合することによって製品
の原価上昇巾が大きく、コーティング織編物のドレープ
性が損なわれるため、製品の品格を低下させる欠点を持
っている。また、移染防止コーティング工程が複雑で、
樹脂配合及びコーティング加工に大きい注意が要求され
るため、生産信頼度の低下を伴っている。
【0010】特開昭61−252383号では、タンニ
ン化合物で染料をカップリングして織編物内またはコー
ティング層内で染料の運動性を抑えて、移行防止性を得
ることが基本概念となっているが、ここに合成タンニン
とタンニン酸を処理するための別途の湿式工程が必要と
なるため、製品コストが上昇し、新しい工程による生産
性の低下が指摘される。提示されているタンニン類化合
物の湿式処理は、一般的に酸性染料と反応性染料及び一
部基性染料で染色した繊維製品の湿潤堅牢度増進を目的
として行われる公知の方法で、分散染料には効果がない
か、あっても微小であることが知られている。
【0011】特開昭61−19876号はアルコオキシ
ジメチル基の置換度が5〜40モル%である部分N−ア
ルコオキシジメチルポリアミド樹脂をポリエステル織編
物にコーティングして、コーティング層樹脂と染料間の
親和性を抑えて、染料移行を減少させる方法だが、コー
ティング樹脂が既存のウレタン系またはアクリル樹脂に
比べて高価であり、コーティング製品の用途による多様
な触感を満足させることが出来ない。
【0012】特開昭60−39479号はコーティング
層両段または一方面に分散染料と親和性が小さい親水性
アミノ酸系等の樹脂コーティング層を形成して繊維上染
料がコーティング加工層へ移行するのを抑制させて染料
移行を防ぐ方法である。開発概念は前述の特開昭61−
19876号と同様だが、別途の染料移行防止樹脂コー
ティング層を作るため、製造原価の上昇と別途工程によ
る生産性の低下が問題となる。
【0013】特開昭60−45680号はコーティング
樹脂に分散染料と相溶性が極めて低いアルミニウム等の
微粉末を樹脂に対して0.5〜50重量%添加して不均
一系樹脂組成物をポリエステル織編物にコーティングし
て染料移行防止性を得る方法で、コーティング層に分布
した金属微粉末が染料の移行を妨害する効果によると主
張している。
【0014】染料移行防止性を得るためには金属微粉末
とコーティング樹脂の不均一系組成物を使用して織物上
に均一な微粉末コーティング層を得なければならないの
だが、実用上微粉末の均一な分布をコーティング層に形
成することは非常に困難で、微粉末の添加量が増加する
と繊維製品の固有の触感を損傷させる欠点を持ってい
る。
【0015】特開平2−216262号は移行する分散
染料をコーティング層または織編物上に導入された多孔
性二酸化ケイ素で包接して染料移行性を得る方法である
が、先述した特開昭60−45680号と同様に有機系
樹脂と無機粒子の均一配合が難しく、二酸化ケイ素の添
加量が大きいと樹脂粘度の増加巾が大きいだけでなく、
樹脂配合後時間による粘度変化が大きく、均一なコーテ
ィング層を得ることが困難であるため、コーティング加
工の信頼性が低い。
【0016】特開平1−207475号と特開平3−4
5782号は低温プラズマ処理によって染料移行防止重
合皮膜または素材表面改質によって染料移行防止性を染
色されたポリエステル織編物に付与した後、コーティン
グする方法であるが、現在、低温プラズマ工法は、設備
費用が非常に高価で、生産信頼性が不安定であるため、
実用性がなく、染料移行防止目的の別途工程として低温
プラズマを行う現実性はない。
【0017】本発明は、染料移行防止技術において、別
途工程の追加、樹脂種類の制限および不均一系コーティ
ング樹脂組成物による欠点を解消し、容易な加工方法
で、染料移行防止性に優れたポリエステル織編物のコー
ティング加工方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、ポリエステル繊維が主要構成素材とし
て用いられた織編物をコーティング加工する際、コーテ
ィング樹脂組成物に非還元性マルトオリゴ糖の環状化合
物、即ち、6〜8個がα−1,4グルコサイド結合状態
で存在するシクロ糊精を添加して均一系樹脂組成物を作
製した後、この樹脂を用いて、織編物上に通常の方法で
コーティングして染料移行性の少ないポリエステル系織
編物を得る。
【0019】本発明におけるポリエステル系織編物と
は、ポリエステル100%の織編物だけでなく、ポリエ
ステルナイロン混用品、ポリエステル綿混用品、ポリエ
ステルレーヨン混用品、ポリエステルアクリル混用品
等、ポリエステルが製品の一構成繊維として用いられた
織編物を指すが、特にポリエステル100%の構成の織
編物に分散染料で染色されたコーティング加工に効果が
大きい。
【0020】非還元性マルトオリゴ等の環状化合物の中
でグルコース単位が6〜8個のα−1,4グルコサイド
結合で構成されたシクロ糊精は極性または非極性溶媒に
溶解度が高く、化学変化が起こり難く、コーティング樹
脂と相溶性がよいため樹脂選択に制限がない。多様な性
能と触感を持つコーティング製品を得ることが可能とな
り、均一系樹脂組成物を得ることもできるため、コーテ
ィング層内シクロの分布が均一し、少量であっても、充
分な移行防止性を得ることができる。
【0021】均一にコーティング層に存在するシクロは
コーティング工程または縫製、取扱い、使用中に移行す
る分散染料と親和性が高いので、分散染料を包接/固定
化することにより移行を抑え、接触使用される白色また
は淡色繊維への汚染が起こらない。
【0022】シクロの使用量はポリエステル織編物に存
在する分散染料の量に比例して使用するのがよいが、概
して、織編物重量に対して1.0〜15重量%が良好
で、さらには2.0〜10重量%が望ましい。
【0023】1.0重量%未満の場合は効果が充分では
なく、15重量%を越えると、使用量が増しても移行防
止効果の向上が見られない。グルコース反復単位が5個
以下および9個以上のシクロは、高価であるため、6〜
8個が適当と考えられる。
【0024】コーティング加工用樹脂としては、アクリ
ル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系、塩化ビニー
ル系、アミド系、セルロース系、ペプチド系樹脂等、特
別に限定されず、単独または配合して使用することがで
きる。衣類用としては一般的にウレタン系、アクリル系
樹脂が広く使用される。
【0025】コーティング加工方式では、乾式、湿式、
溶融物冷却方式等、適用方式に制限はなく、使用樹脂と
コーティング層の性能発現の特性に応じて、適切な方式
で行うとよい。
【0026】本発明のコーティング加工方法で処理した
分散染料移行防止性に優れるポリエステル系織編物はナ
イロン、または綿織物に比べて機械的物性、耐化学性、
触感、審美性、経済性に優れているため、透湿防水製
品、撥水防水製品等の衣類用一般コーティング製品とと
もに工業的利用価値も非常に高い。
【0027】
【実施例】本発明の実施例について説明する。実施例と
比較例に用いたポリエステル系織編物は、経糸がポリエ
ステル100d/192f、緯糸がポリエステル75d
/72fであり、密度が平方インチあたり経糸216
本、緯糸94本の平織物を分散染料でディスパーゾルブ
ルーB−R(Dispersol Blue B−R、
ICI製、C.I.Disperse Blue 5
6)5% o.w.f.で青色を、ディスパーゾルレッ
ドB−2B(Dispersol Red B−2B、
ICI製、C.I.Disperse Red 60)
5% o.w.f.で赤色を、ミケトンポリエステルイ
エローF3G(Miketon Polyester
Yellow F3G、三井東圧化学株式会社製、C.
I. Disperse Yellow 54)5%
o.w.f.で黄色を、ミケトンポリエステルブラック
PBSF(Miketon Polyester Bl
ackPBSF、三井東圧化学株式会社製)10%o.
w.f.で黒色を、それぞれ使用して130℃で45分
間染色して、通常の方法で洗浄した後170℃で熱固定
して準備したものをコーティングに用いた。
【0028】コーティングした織物の染料移行性測定
は、日本工業規格のJISL0854の方法で行った
が、ポリエステル添付白布はシクロを添加しない各々の
試験片と同様にコーティングして、試験片のコーティン
グ面と添付白布のコーティング面が接するように試料を
準備した後、ガラス板2枚の間にはさみ、4.5kgの
荷重を加えた後、120℃プラスマイナス2℃の恒温恒
湿器内で80分間放置後、防冷の次に試験片から添付白
布への染料移行状態を汚染用グレースケールで等級判定
をした。
【0029】また実施例と比較例に用いたコーティング
樹脂は次のようなものである。 1.ポリエステル系ポリウレタン樹脂 クリスボン(CRISVON)8006HV:大日本イ
ンキ化学株式会社製 パラレジン(PARARESIN)U−11:大原パラ
ジウム化学株式会社製
【0030】2.アクリル樹脂 クリスコート(CRISCOAT)P−1018A:大
日本インキ化学株式会社製
【0031】3.アミノ酸樹脂 ルクスキン(LUCKSKIN)UA−3295A、
B:セイコ化学株式会社製
【0032】(実施例1)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が7のシクロ10部、架橋剤5部で組成
される均一系コーティング樹脂を試験織物にグラビアコ
ーティング機でコーティングした後、水中で凝固し、乾
燥および熱処理して織物上シクロの付着量が5%o.
w.f.になるように製造した。
【0033】(実施例2)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が6のシクロ5部、架橋剤5部で組成さ
れる均一系コーティング樹脂を試験織物に実施例1と同
様にグラビアコーティング機でコーティングした後、水
中で凝固し、乾燥および熱処理して織物上シクロの付着
量が2.5%o.w.f.になるように製造した。
【0034】(実施例3)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が8のシクロ15部、架橋剤5部で組成
される均一系コーティング樹脂を試験織物に実施例1と
同様にグラビアコーティング機でコーティングした後、
水中で凝固し、乾燥および熱処理して織物上シクロの付
着量が7.5%o.w.f.になるように製造した。
【0035】(比較例1)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂100部を、ジメチルフォルムアミド30部に
溶解した樹脂を実施例1と同様にコーティング、乾燥お
よび熱処理した。
【0036】(実施例4)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が6〜8のシクロ20部、架橋剤5部で
組成される均一系コーティング樹脂を試験織物に実施例
1と同様にグラビアコーティング機でコーティングした
後、水中で凝固し、乾燥および熱処理して織物上シクロ
の付着量が7%o.w.f.になるように製造した。
【0037】以上の実施例1〜4でクリスボン8006
HVウレタン樹脂使用時には、架橋剤としてクリスボン
NX(大日本インキ化学株式会社製)を使用した。
【0038】(実施例5)グルコース反復単位が7のシ
クロ10部、ジメチルフォルムアルデヒド30部、パラ
レジンU−11を100部、架橋剤及び触媒の混合物ケ
トU(Cat.U、大原パラジウム株式会社製)10
部、増粘剤のアンモニア水で組成される均一系樹脂組成
物を試験織物にナイフコーティングした後乾燥及び熱処
理をしてシクロの付着量が3%o.w.f.になるよう
に製造した。
【0039】(比較例2)パラレジンU−11を100
部、混合物ケトU(Cat.U、大原パラジウム株式会
社製)10部、増粘剤のアンモニア水で組成される均一
系樹脂組成物を試験織物に実施例5と同様にコーティン
グ、乾燥及び熱処理をした。
【0040】(実施例6)クリスコートP−1018A
アクリル樹脂100部、イソシアン酸塩系架橋剤のクリ
スボンCL−3(大日本インキ化学株式会社製)3部、
トルエン2部、グルコース反復単位が7のシクロ10部
で組成される樹脂を試験織物にナイフコーティングした
後、乾燥及び熱処理してシクロの付着量が8%o.w.
f.になるようにコーティング加工した。
【0041】(比較例3)クリスコートP−1018A
アクリル樹脂100部、イソシアン酸塩系架橋剤のクリ
スボンCL−3が3部、トルエン2部で組成される樹脂
を試験織物に実施例6同様にコーティング、乾燥及び熱
処理した。
【0042】(実施例7)アミノ酸樹脂ルクスキン32
95A50部、ルクスキン3295B50部、架橋剤の
ルクスキンCL−100(セイコ化学株式会社製)2
部、ジメチルフォルムアミド20部、グルコース反復単
位が7のシクロ10部で組成される均一系樹脂を試験織
物にグラビアコーティングした後、凝固、水洗、乾燥、
熱処理してシクロの付着量が4%o.w.fになるよう
にコーティング加工した。
【0043】(比較例4)アミノ酸樹脂ルクスキン32
95A50部、ルクスキン3295B50部、ルクスキ
ンCL−100を2部、ジメチルフォルムアミド20部
で組成される樹脂を実施例7と同様にして試験織物にコ
ーティング加工した。
【0044】以上の実施例1〜7、比較例1〜4を試験
した結果をまとめて図に示す。図1は、本発明の実施例
における試験結果の説明図である。結果から明らかなよ
うに、本発明のコーティング加工方法は、染料の移行が
小さく、従来の方法と比較して、堅牢度が格段に向上し
ていることがわかる。
【0045】
【発明の効果】上記のように、本発明のコーティング加
工方法で処理したポリエステル計織編物は、分散染料移
行防止性に優れている。従来の方法と比較しても染料の
堅牢度が大きく改善される。コーティング加工の工程数
は変化せず、容易な方法で確実な染料移行防止効果を得
られるため、信頼性、生産性の向上を図ることが出来
る。ポリエステル系織編物は、ナイロン、または綿織物
に比べて機械的物性、耐化学性、触感、審美性、経済性
に優れているおり、染料移行を前提とした限定利用では
なく、一般的な製品へ普及が望まれていたが、本発明の
コーティング方法により、透湿防水製品、撥水防水製品
等の衣類用一般コーティング製品への適用が可能とな
り、ポリエステル系織編物の工業的利用価値も非常に高
まる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における試験結果の説明図であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月27日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ポリエステル系織編物のコーティング
加工方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料移行性を抑えるポ
リエステル系織編物のコーティング加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的にナイロンまたは綿繊維等
をコーティング加工の織編物素材として、防水コーティ
ング、撥水透湿防水コーティング、防炎防融コーティン
グ、撥水防水コーティング等の各種コーティング加工を
行って、衣類用と産業用素材として広く用いている。
【0003】最近になって、ポリエステル繊維の優れた
機械的物性、形態安定性、耐候性、審美性及び安価な点
から、業界ではポリエステル織編物へのコーティング加
工方法の開発が意欲的に進行している。
【0004】しかし、ポリエステル繊維コーティング加
工織編物は致命的な欠点を持っている。コーティング工
程、縫製、保管、使用中コーティング層へ染料移行が起
こりやすく、接触使用される白色、または淡色織物を汚
染してしまう。
【0005】ポリエステル系繊維の分散染料染色は、繊
維と染料間に化学的結合能がなく、物理的親和性によっ
て繊維高分子鎖間に染料が混在する。そのため、コーテ
ィング工程中の熱、有機溶剤、樹脂によって分散染料が
移行しやすく、特に、コーティング層へ移行が起きて、
製品の品格を落とすだけでなく、縫製中の湿熱固定、保
管、取扱い、使用によって繊維からコーティング層へ、
コーティング層から接触使用される繊維製品側へ、染料
移行が多く起きて、汚染が発生する。一般的には、ポリ
エステル系織編物のコーティング加工は、淡色織編物ま
たは染料移行性問題が無視できる用途に限局して利用さ
れている。
【0006】また、上記ポリエステル系繊維で構成され
た織編物のコーティング加工での染料移行問題を改善す
るために、現在まで多用なコーティング加工方法が提示
されている。
【0007】特開昭61−252383号では、コーテ
ィング加工前後にタンニン類で湿式処理する別途の工程
を通じて染料移行を防止する方法を提示している。特開
昭61−19876号ではN−アルコオキシ化ポリアミ
ドをコーティング樹脂に使用する方法を提示している。
【0008】特開昭60−39479号は別途のコーテ
ィング層の形成工程として、コーティング層上に親水性
が大きいアミノ酸系樹脂等をコーティングして移行性を
防ぐ方法を提示している。特開平1−207475及び
特開平3−45782は染色された織物を一定な、低温
プラズマ処理した後、コーティング加工する方法を提示
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ポリエ
ステル系織編物の用途を広げるべく、さまざまな方法が
起草されてきた。しかし、従来の方法は、コーティング
加工に新しい工程を追加するか、コーティング樹脂種類
の制限または無機物と樹脂を配合することによって製品
の原価上昇巾が大きく、コーティング織編物のドレープ
性が損なわれるため、製品の品格を低下させる欠点を持
っている。また、移染防止コーティング工程が複雑で、
樹脂配合及びコーティング加工に大きい注意が要求され
るため、生産信頼度の低下を伴っている。
【0010】特開昭61−252383号では、タンニ
ン化合物で染料をカップリングして織編物内またはコー
ティング層内で染料の運動性を抑えて、移行防止性を得
ることが基本概念となっているが、ここに合成タンニン
とタンニン酸を処理するための別途の湿式工程が必要と
なるため、製品コストが上昇し、新しい工程による生産
性の低下が指摘される。提示されているタンニン類化合
物の湿式処理は、一般的に酸性染料と反応性染料及び一
部塩基性染料で染色した繊維製品の湿潤堅牢度増進を目
的として行われる公知の方法で、分散染料には効果がな
いか、あっても微小であることが知られている。
【0011】特開昭61−19876号はアルコオキシ
ジメチル基の置換度が5〜40モル%である部分N−ア
ルコオキシジメチルポリアミド樹脂をポリエステル織編
物にコーティングして、コーティング層樹脂と染料間の
親和性を抑えて、染料移行を減少させる方法だが、コー
ティング樹脂が既存のウレタン系またはアクリル樹脂に
比べて高価であり、コーティング製品の用途による多様
な触感を満足させることが出来ない。
【0012】特開昭60−39479号はコーティング
層両段または一方面に分散染料と親和性が小さい親水性
アミノ酸系等の樹脂コーティング層を形成して繊維上染
料がコーティング加工層へ移行するのを抑制させて染料
移行を防ぐ方法である。開発概念は前述の特開昭61−
19876号と同様だが、別途の染料移行防止樹脂コー
ティング層を作るため、製造原価の上昇と別途工程によ
る生産性の低下が問題となる。
【0013】特開昭60−45680号はコーティング
樹脂に分散染料と相溶性が極めて低いアルミニウム等の
微粉末を樹脂に対して0.5〜50重量%添加して不均
一系樹脂組成物をポリエステル織編物にコーティングし
て染料移行防止性を得る方法で、コーティング層に分布
した金属微粉末が染料の移行を妨害する効果によると主
張している。
【0014】染料移行防止性を得るためには金属微粉末
とコーティング樹脂の不均一系組成物を使用して織物上
に均一な微粉末コーティング層を得なければならないの
だが、実用上微粉末の均一な分布をコーティング層に形
成することは非常に困難で、微粉末の添加量が増加する
と繊維製品の固有の触感を損傷させる欠点を持ってい
る。
【0015】特開平2−216262号は移行する分散
染料をコーティング層または織編物上に導入された多孔
性二酸化ケイ素で包接して染料移行性を得る方法である
が、先述した特開昭60−45680号と同様に有機系
樹脂と無機粒子の均一配合が難しく、二酸化ケイ素の添
加量が大きいと樹脂粘度の増加巾が大きいだけでなく、
樹脂配合後時間による粘度変化が大きく、均一なコーテ
ィング層を得ることが困難であるため、コーティング加
工の信頼性が低い。
【0016】特開平1−207475号と特開平3−4
5782号は低温プラズマ処理によって染料移行防止重
合皮膜または素材表面改質によって染料移行防止性を染
色されたポリエステル織編物に付与した後、コーティン
グする方法であるが、現在、低温プラズマ工法は、設備
費用が非常に高価で、生産信頼性が不安定であるため、
実用性がなく、染料移行防止目的の別途工程として低温
プラズマを行う現実性はない。
【0017】本発明は、染料移行防止技術において、別
途工程の追加、樹脂種類の制限および不均一系コーティ
ング樹脂組成物による欠点を解消し、容易な加工方法
で、染料移行防止性に優れたポリエステル織編物のコー
ティング加工方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、ポリエステル繊維が主要構成素材とし
て用いられた織編物をコーティング加工する際、コーテ
ィング樹脂組成物に非還元性マルトオリゴ糖の環状化合
物、即ち、6〜8個がα−1,4グルコサイド結合状態
で存在するシクロ糊精化合物を添加して均一系樹脂組成
物を作製した後、この樹脂を用いて、織編物上に通常の
方法でコーティングして染料移行性の少ないポリエステ
ル系織編物を得る。
【0019】本発明におけるポリエステル系織編物と
は、ポリエステル100%の織編物だけでなく、ポリエ
ステルナイロン混用品、ポリエステル綿混用品、ポリエ
ステルレーヨン混用品、ポリエステルアクリル混用品
等、ポリエステルが製品の一構成繊維として用いられた
織編物を指すが、特にポリエステル100%の構成の織
編物に分散染料で染色されたコーティング加工に効果が
大きい。
【0020】非還元性マルトオリゴ等の環状化合物の中
でグルコース単位が6〜8個のα−1,4グルコサイド
結合で構成されたシクロ糊精化合物は極性または非極性
溶媒に溶解度が高く、化学変化が起こり難く、コーティ
ング樹脂と相溶性がよいため樹脂選択に制限がない。多
様な性能と触感を持つコーティング製品を得ることが可
能となり、均一系樹脂組成物を得ることもできるため、
コーティング層内シクロ糊精化合物の分布が均一し、少
量であっても、充分な移行防止性を得ることができる。
【0021】均一にコーティング層に存在するシクロ
精化合物はコーティング工程または縫製、取扱い、使用
中に移行する分散染料と親和性が高いので、分散染料を
包接/固定化することにより移行を抑え、接触使用され
る白色または淡色繊維への汚染が起こらない。
【0022】シクロ糊精化合物の使用量はポリエステル
織編物に存在する分散染料の量に比例して使用するのが
よいが、概して、織編物重量に対して1.0〜15重量
%が良好で、さらには2.0〜10重量%が望ましい。
【0023】1.0重量%未満の場合は効果が充分では
なく、15重量%を越えると、使用量が増しても移行防
止効果の向上が見られない。グルコース反復単位が5個
以下および9個以上のシクロ糊精化合物は、高価である
ため、6〜8個が適当と考えられる。
【0024】コーティング加工用樹脂としては、アクリ
ル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系、塩化ビニー
ル系、アミド系、セルロース系、ペプチド系樹脂等、特
別に限定されず、単独または配合して使用することがで
きる。衣類用としては一般的にウレタン系、アクリル系
樹脂が広く使用される。
【0025】コーティング加工方式では、乾式、湿式、
溶融物冷却方式等、適用方式に制限はなく、使用樹脂と
コーティング層の性能発現の特性に応じて、適切な方式
で行うとよい。
【0026】本発明のコーティング加工方法で処理した
分散染料移行防止性に優れるポリエステル系織編物はナ
イロン、または綿織物に比べて機械的物性、耐化学性、
触感、審美性、経済性に優れているため、透湿防水製
品、撥水防水製品等の衣類用一般コーティング製品とと
もに工業的利用価値も非常に高い。
【0027】
【実施例】本発明の実施例について説明する。実施例と
比較例に用いたポリエステル系織編物は、経糸がポリエ
ステル100d/192f、緯糸がポリエステル75d
/72fであり、密度が平方インチあたり経糸216
本、緯糸94本の平織物を分散染料でディスパーゾルブ
ルーB−R(Dispersol Blue B−R、
ICI製、C.I.Disperse Blue 5
6)5% o.w.f.で青色を、ディスパーゾルレッ
ドB−2B(Dispersol Red B−2B、
ICI製、C.I.Disperse Red 60)
5% o.w.f.で赤色を、ミケトンポリエステルイ
エローF3G(Miketon Polyester
Yellow F3G、三井東圧化学株式会社製、C.
I. Disperse Yellow 54)5%
o.w.f.で黄色を、ミケトンポリエステルブラック
PBSF(Miketon Polyester Bl
ackPBSF、三井東圧化学株式会社製)10%o.
w.f.で黒色を、それぞれ使用して130℃で45分
間染色して、通常の方法で洗浄した後170℃で熱固定
して準備したものをコーティングに用いた。
【0028】コーティングした織物の染料移行性測定
は、日本工業規格のJISL0854の方法で行った
が、ポリエステル添付白布はシクロ糊精化合物を添加し
ない各々の試験片と同様にコーティングして、試験片の
コーティング面と添付白布のコーティング面が接するよ
うに試料を準備した後、ガラス板2枚の間にはさみ、
4.5kgの荷重を加えた後、120℃プラスマイナス
2℃の恒温恒湿器内で80分間放置後、防冷の次に試験
片から添付白布への染料移行状態を汚染用グレースケー
ルで等級判定をした。
【0029】また実施例と比較例に用いたコーティング
樹脂は次のようなものである。 1.ポリエステル系ポリウレタン樹脂 クリスボン(CRISVON)8006HV:大日本イ
ンキ化学株式会社製パラレジン(PARARESIN)
U−11:大原パラジウム化学株式会社製
【0030】2.アクリル樹脂 クリスコート(CRISCOAT)P−1018A:大
日本インキ化学株式会社製
【0031】3.アミノ酸樹脂 ルクスキン(LUCKSKIN)UA−3295A、
B:セイコ化学株式会社製
【0032】(実施例1)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が7のシクロ糊精化合物10部、架橋剤
5部で組成される均一系コーティング樹脂を試験織物に
グラビアコーティング機でコーティングした後、水中で
凝固し、乾燥および熱処理して織物上シクロ糊精化合物
の付着量が5%o.w.f.になるように製造した。
【0033】(実施例2)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が6のシクロ糊精化合物5部、架橋剤5
部で組成される均一系コーティング樹脂を試験織物に実
施例1と同様にグラビアコーティング機でコーティング
した後、水中で凝固し、乾燥および熱処理して織物上シ
クロ糊精化合物の付着量が2.5%o.w.f.になる
ように製造した。
【0034】(実施例3)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が8のシクロ糊精化合物15部、架橋剤
5部で組成される均一系コーティング樹脂を試験織物に
実施例1と同様にグラビアコーティング機でコーティン
グした後、水中で凝固し、乾燥および熱処理して織物上
シクロ糊精化合物の付着量が7.5%o.w.f.にな
るように製造した。
【0035】(比較例1)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂100部を、ジメチルフォルムアミド30部に
溶解した樹脂を実施例1と同様にコーティング、乾燥お
よび熱処理した。
【0036】(実施例4)クリスボン8006HVウレ
タン樹脂90部、ジメチルフォルムアミド50部、グル
コース反復単位が6〜8のシクロ糊精化合物20部、架
橋剤5部で組成される均一系コーティング樹脂を試験織
物に実施例1と同様にグラビアコーティング機でコーテ
ィングした後、水中で凝固し、乾燥および熱処理して織
物上シクロ糊精化合物の付着量が7%o.w.f.にな
るように製造した。
【0037】以上の実施例1〜4でクリスボン8006
HVウレタン樹脂使用時には、架橋剤としてクリスボン
NX(大日本インキ化学株式会社製)を使用した。
【0038】(実施例5)グルコース反復単位が7のシ
クロ糊精化合物10部、ジメチルフォルムアルデヒド3
0部、パラレジンU−11を100部、架橋剤及び触媒
の混合物ケトU(Cat.U、大原パラジウム株式会社
製)10部、増粘剤のアンモニア水で組成される均一系
樹脂組成物を試験織物にナイフコーティングした後乾燥
及び熱処理をしてシクロ糊精化合物の付着量が3%o.
w.f.になるように製造した。
【0039】(比較例2)パラレジンU−11を100
部、混合物ケトU(Cat.U、大原パラジウム株式会
社製)10部、増粘剤のアンモニア水で組成される均一
系樹脂組成物を試験織物に実施例5と同様にコーティン
グ、乾燥及び熱処理をした。
【0040】(実施例6)クリスコートP−1018A
アクリル樹脂100部、イソシアン酸塩系架橋剤のクリ
スボンCL−3(大日本インキ化学株式会社製)3部、
トルエン2部、グルコース反復単位が7のシクロ糊精化
合物10部で組成される樹脂を試験織物にナイフコーテ
ィングした後、乾燥及び熱処理してシクロ糊精化合物
付着量が8%o.w.f.になるようにコーティング加
工した。
【0041】(比較例3)クリスコートP−1018A
アクリル樹脂100部、イソシアン酸塩系架橋剤のクリ
スボンCL−3が3部、トルエン2部で組成される樹脂
を試験織物に実施例6同様にコーティング、乾燥及び熱
処理した。
【0042】(実施例7)アミノ酸樹脂ルクスキン32
95A50部、ルクスキン3295B50部、架橋剤の
ルクスキンCL−100(セイコ化学株式会社製)2
部、ジメチルフォルムアミド20部、グルコース反復単
位が7のシクロ糊精化合物10部で組成される均一系樹
脂を試験織物にグラビアコーティングした後、凝固、水
洗、乾燥、熱処理してシクロ糊精化合物の付着量が4%
o.w.fになるようにコーティング加工した。
【0043】(比較例4)アミノ酸樹脂ルクスキン32
95A50部、ルクスキン3295B50部、ルクスキ
ンCL−100を2部、ジメチルフォルムアミド20部
で組成される樹脂を実施例7と同様にして試験織物にコ
ーティング加工した。
【0044】以上の実施例1〜7、比較例1〜4を試験
した結果をまとめて図に示す。図1は、本発明の実施例
における試験結果の説明図である。結果から明らかなよ
うに、本発明のコーティング加工方法は、染料の移行が
小さく、従来の方法と比較して、堅牢度が格段に向上し
ていることがわかる。
【0045】
【発明の効果】上記のように、本発明のコーティング加
工方法で処理したポリエステル系織編物は、分散染料移
行防止性に優れている。従来の方法と比較しても染料の
堅牢度が大きく改善される。コーティング加工の工程数
は変化せず、容易な方法で確実な染料移行防止効果を得
られるため、信頼性、生産性の向上を図ることが出来
る。ポリエステル系織編物は、ナイロン、または綿織物
に比べて機械的物性、耐化学性、触感、審美性、経済性
に優れているおり、染料移行を前提とした限定利用では
なく、一般的な製品へ普及が望まれていたが、本発明の
コーティング方法により、透湿防水製品、撥水防水製品
等の衣類用一般コーティング製品への適用が可能とな
り、ポリエステル系織編物の工業的利用価値も非常に高
まる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における試験結果の説明図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金 ▲棹▼錫 大韓民國京畿道水原市勸善區高等洞52−17 (72)発明者 盧 在奎 大韓民國京畿道水原市長安區芭長洞583− 29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系繊維が主要構成素材とし
    て使用された染色織編物のコーティング加工において、
    コーティング樹脂組成物に非還元性マルトオリゴ糖の環
    状化合物を使用することを特徴とするポリエステル系織
    編物のコーティング加工方法。
  2. 【請求項2】 前記ポリエステル系織編物のコーティン
    グ加工方法において、非還元性マルトオリゴ糖の環状化
    合物は、α−1,4グルコサイド結合のグルコースが、
    6〜8個で構成されたシクロ化合物であることを特徴と
    するポリエステル系織編物のコーティング方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステル系織編物のコーティン
    グ加工方法において、非還元性マルトオリゴ糖の織編物
    上付着量が、織編物重量に対して1.0〜1.5重量%
    であることを特徴とするポリエステル系織編物のコーテ
    ィング方法。
JP5026109A 1992-10-19 1993-01-21 ポリエステル系織編物のコーティング加工方法 Expired - Fee Related JP2701190B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1019920019170A KR940011469B1 (ko) 1992-10-19 1992-10-19 폴리에스테르계 직편물의 코팅가공방법
KR1992P19170 1992-10-19

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07258971A true JPH07258971A (ja) 1995-10-09
JP2701190B2 JP2701190B2 (ja) 1998-01-21

Family

ID=19341357

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5026109A Expired - Fee Related JP2701190B2 (ja) 1992-10-19 1993-01-21 ポリエステル系織編物のコーティング加工方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5350530A (ja)
JP (1) JP2701190B2 (ja)
KR (1) KR940011469B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10683391B2 (en) 2014-12-31 2020-06-16 Kolon Industries, Inc. Thermoplastic elastomer resin composition for moisture-permeable waterproof film, film and fabric using same

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE264423T1 (de) * 1998-02-26 2004-04-15 Francois Girbaud Färbeverfahren für textilmaterialien mit indigo und vorrichtung zum ausführen des färbeverfahrens
BR9914747A (pt) * 1998-10-23 2001-10-02 Procter & Gamble Método de cuidados com a cor de tecidos
WO2017122162A1 (en) * 2016-01-15 2017-07-20 Next Technology Tecnotessile Societa' Nazionale Di Ricerca R.L. Functionalized fabric
CN113235311B (zh) * 2021-06-07 2022-12-23 常州雅美特窗饰股份有限公司 一种改善窗帘面料阴阳面的涂层整理方法
CN114606671A (zh) * 2022-03-29 2022-06-10 浙江创宇印染有限公司 一种涤纶针织布染色机及其染色工艺

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2503622A (en) * 1946-02-08 1950-04-11 New Wrinkle Inc Dextran base wrinkle drying compositions
US2503623A (en) * 1946-02-08 1950-04-11 New Wrinkle Inc Dextran base wrinkle drying compositions
US4339239A (en) * 1980-06-20 1982-07-13 Merck & Co., Inc. Use of heteropolysaccharide S-119 as an antimigrant
JPS6039479A (ja) * 1983-08-10 1985-03-01 帝人株式会社 コ−テイングされたポリエステル系布帛
JPS6045680A (ja) * 1983-08-22 1985-03-12 帝人株式会社 コ−テイング加工されたポリエステル系布帛
JPS6119876A (ja) * 1984-07-05 1986-01-28 セ−レン株式会社 染料移行性のないポリエステル織編物のコ−テイング加工布
JPS61252383A (ja) * 1985-04-30 1986-11-10 セ−レン株式会社 ポリエステル系コ−テイング加工布の製造法
JPH01168971A (ja) * 1987-12-23 1989-07-04 Nisshin Kagaku Kogyo Kk 繊維用弾性加工剤及び風合改良剤
JPH01207475A (ja) * 1988-02-10 1989-08-21 Kuraray Co Ltd ポリエステル布帛の製造方法
JPH01239175A (ja) * 1988-03-17 1989-09-25 Nisshin Kagaku Kogyo Kk 繊維処理剤
JPH0778310B2 (ja) * 1988-10-19 1995-08-23 東レ株式会社 ポリエステル系繊維コーティング加工布及びその製法
DE3901820A1 (de) * 1989-01-23 1990-08-09 Henkel Kgaa Textilbehandlungsmittel
US5157090A (en) * 1989-02-23 1992-10-20 Societe Francaise Hoechst Glycerol derivatives, their preparation process, cross-linking compositions containing them, and their use in the textile industry
JPH0345782A (ja) * 1989-07-11 1991-02-27 Unitika Ltd コーティング布の製造方法
US5154966A (en) * 1989-10-02 1992-10-13 Toray Industries, Inc. Coated fabric of a polyester fiber and a method for preparation thereof
US5246611A (en) * 1990-05-09 1993-09-21 The Procter & Gamble Company Non-destructive carriers for cyclodextrin complexes

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10683391B2 (en) 2014-12-31 2020-06-16 Kolon Industries, Inc. Thermoplastic elastomer resin composition for moisture-permeable waterproof film, film and fabric using same

Also Published As

Publication number Publication date
US5350530A (en) 1994-09-27
KR940011469B1 (ko) 1994-12-15
KR940009411A (ko) 1994-05-20
JP2701190B2 (ja) 1998-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU757070B2 (en) A molded antimicrobial article and a production process thereof
US20020124323A1 (en) Process for patterning textile materials and fabrics made therefrom
JPH07258971A (ja) ポリエステル系織編物のコーティング加工方法
JP2019143278A (ja) 布帛
US5154966A (en) Coated fabric of a polyester fiber and a method for preparation thereof
KR102191794B1 (ko) 실리콘 열전사 컷팅 필름의 제조방법 및 그 필름
CN1260429C (zh) 印花制品的生产方法
US5266354A (en) Coated fabric of a polyester fiber and a method for preparation thereof
JP2623936B2 (ja) コーティング加工布及びその製法
FR2625746A1 (fr) Produit textile thermocollant comprenant un agent de reticulation bloque chimiquement
JPH0220753B2 (ja)
JP2008075196A (ja) 撥水性繊維製品の製造方法
JP2006176941A (ja) 赤外線低反射加工織編物
JPH0465579A (ja) コーティング加工布
JP3631810B2 (ja) 撥水加工布帛およびその製造方法
JP3257285B2 (ja) ポリエステル繊維コーティング加工布およびその製造方法
JPH0428827B2 (ja)
JP7311359B2 (ja) 布帛、衣服および布帛の製造方法
JPH04174771A (ja) ポリエステル繊維コーティング布帛およびその製造方法
KR100513769B1 (ko) 프린트법을 이용한 내세탁성이 우수한 도포직물의 제조방법
JPH0241475A (ja) パラグライダー用基布
JPH04241178A (ja) コーティング加工剤及びそれによって加工したポリエステル系繊維布帛
JPS6094685A (ja) 繊維構造物の染色法
JPS6039479A (ja) コ−テイングされたポリエステル系布帛
JPS6183375A (ja) 繊維構造物の発色性改善方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees