JPH07258525A - ポリエステルブロック共重合体溶液 - Google Patents

ポリエステルブロック共重合体溶液

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JPH07258525A
JPH07258525A JP5709294A JP5709294A JPH07258525A JP H07258525 A JPH07258525 A JP H07258525A JP 5709294 A JP5709294 A JP 5709294A JP 5709294 A JP5709294 A JP 5709294A JP H07258525 A JPH07258525 A JP H07258525A
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JP
Japan
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polyester
copolymer
solution
cyclohexanone
block copolymer
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Pending
Application number
JP5709294A
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English (en)
Inventor
Noritsugu Saiki
紀次 斎木
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香族ポリエステル・エステルブロック共重
合体の溶媒であって非ハロゲン系及び非フェノール系の
ものを探索し、安定な溶液を得ること。 【構成】 ポリブチレンテレフタレート成分を主たるハ
ードセグメントとし、非線型芳香族ジカルボン酸と長鎖
脂肪族グリコールとからなるポリエステル(非晶性又は
低融点、低結晶性)をソフトセグメントとする芳香族ポ
リエステルエステルブロック共重合体をシクロヘキサノ
ン(溶媒)に溶解せしめた溶液。共重合体1〜30重量
部を高い温度で溶媒100重量部に溶かしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のポリエステルブ
ロック共重合体溶液に関する。更に詳しくは流延法によ
って、シートなどを作るに適した特定のポリエステルブ
ロック共重合体の溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリブチレンテレフタレートを主たる成
分とするハードセグメントと、芳香族ジカルボン酸と炭
素数5〜12の長鎖ジオールを主たる構成成分とするポ
リエステルをソフトセグメントとからなるポリエステル
ブロック共重合体は、耐薬品性、耐熱性等に優れた柔軟
なブロックポリエステルとして、本発明者らが既に提案
している。
【0003】このポリエステル・エステルブロック共重
合体はハードセグメント及びソフトセグメントが芳香族
ジカルボン酸を主成分としていることから、溶解性を呈
する溶媒は極めて限られたものと考えられていた。例え
ば従来からポリエステルの溶媒として知られているハロ
ゲン系、フェノール系などの溶媒にしか溶けないと思わ
れていた。ところが、ハロゲン系やフェノール系の溶媒
は、環境面から不適当とされる場合が多く、好んで使用
されるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ル・エステルブロック共重合体の溶媒として安全かつ環
境にやさしいものを見い出すことを課題とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ハードセグ
メントもソフトセグメントも主として芳香族ジカルボン
酸からなるポリエステル・ポリエステルブロック共重合
体の溶媒を見い出すべく鋭意研究した結果、シクロヘキ
サノンが加熱状態で良好な溶媒となることを発見し、本
発明に到たることができた。
【0006】本発明は、ジカルボン酸の少なくとも60
モル%がテレフタル酸からなるポリブチレンテレフフタ
レート成分を主として含有する高融点ポリエステルをハ
ードセグメントとし、炭素数8〜12の芳香族ジカルボ
ン酸と炭素数5〜12の脂肪族長鎖ジオールを少なくと
も60モル%含有する低融点または非晶性ポリエステル
をソフトセグメントとするポリエステルブロック共重合
体1〜30重量部及び少なくとも60重量%がシクロヘ
キサノンである溶媒100重量部よりなるポリエステル
ブロック共重合体溶液である。
【0007】本発明を説明すると、本発明に用いるポリ
エステルブロック共重合体は、そのハードセグメントは
ポリブチレンテレフタレートを主たる構成成分とする
が、他にテレフタル酸以外のジカルボン酸、例えばベン
ゼン又はナフタレン環を含む芳香族ジカルボン酸、炭素
数4〜12の脂肪族ジカルボン酸を40モル%以下含め
ることができる。
【0008】また、このハードセグメントにはテトラメ
チレングリコール以外の炭素数2〜12の脂肪族ジオー
ル、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオール
等のジオールが共重合されていてもよい。この共重合割
合は、全ジカルボン酸当たり40モル%未満、好ましく
は30モル%未満である。
【0009】ハードセグメントにおける第三成分による
共重合化割合は、少ないほど溶媒(シクロヘキサノン)
に対する溶解性が低くなる。勿論本発明では、そのハー
ドセグメントの共重合化割合が10モル%以下でもなお
溶媒に溶解し得る。
【0010】一方、ソフトセグメントとしては、炭素数
8〜12の芳香族ジカルボン酸と炭素数5乃至12の長
鎖ジオールを主たる構成成分とするポリエステルを用い
る。この芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が
挙げられ、特にフタル酸やイソフタル酸が好ましい。一
般に対称性を欠き、ソフトセグメントとして結晶化し難
いジカルボン酸が好ましく選択される。
【0011】また、長鎖ジオールとしては、炭素数5〜
12のものが用いられ、ヘキサメチレングリコール、デ
カメチレングリコール、3―メチルペンタンジオール、
2―メチルオクタメチレンジオール等を例示できる。
【0012】本発明の溶質となるブロックポリエステル
共重合体は従来から知られている製造方法を適用して製
造される。この公知の製造手段は、例えばソフトセグメ
ントを構成する単位からなるポリエステルと、ハードセ
グメントを構成する単位からなるポリエステルとを溶融
反応させ、ハードセグメントを構成する単位からなるポ
リエステル(例えばポリブチレンテレフタレートのホモ
ポリマー)の融点より少なくとも2℃低い融点を呈する
ようになるまで反応せしめ、しかる後重合触媒を失活さ
せる等の安定化手段を経て、ブロックポリエステル共重
合体を得るものである。
【0013】本発明の構成成分であるブロック共重合体
におけるソフトセグメントとハードセグメントの割合
は、重量比で40:60から80:20、好ましくは5
0:50から75:25である。
【0014】また、本発明のポリエステルブロック共重
合体は固有粘度(35℃、オルトクロルフェノール中測
定)が0.7以上、好ましくは0.8〜1.8程度であ
る。固有粘度が0.7より低いと、溶液から溶媒を除去
した後の成形品の機械的強度等の物性が不充分となり実
用的とならない。
【0015】本発明のポリエステルブロック共重合体
は、高融点をもつハードセグメントによって、その共重
合体(全体)の融点が決まり、本発明では160℃以
上、好ましくは170℃以上であり、融点範囲(上限
値)はポリブチレンテレフタレートホモポリマーに比べ
て約2℃低い温度である。
【0016】次に本発明のシクロヘキサノン溶液につい
て説明する。
【0017】本発明の溶液に使用するシクロヘキサノン
は、溶媒としてその含有量は少なくとも60重量%を占
める必要がある。シクロヘキサノン以外の含有物として
はシクロヘキサノンに溶解する物質であればよい。通常
シクロヘキサノンの沸点に近い高温で使用するので、常
圧で沸点が100℃以上の物質が好ましい。シクロヘキ
サノン以外の物質は溶解度を低下せしめたり、毒性が高
くなったりする場合が多いので40重量%未満、好まし
くは30重量%未満、更に好ましくは20重量%未満と
するとよい。
【0018】なお、溶液には不純物としてポリエステル
ブロック共重合体のオリゴマーやモノマーが、また安定
剤や他の添加物が混入されることがある。溶媒シクロヘ
キサノンを循環して使用する際に、この不純物が蓄積さ
れることがある。このことから、循環系では不純物の除
去、処理方法が必要となる。
【0019】本発明の溶液は、シクロヘキサノンを主体
とする溶媒にポリエステルブロック共重合体を溶解する
ものである。溶液の濃度は、溶剤100重量部当たり1
〜30重量部、好ましくは3〜20重量部、更に好まし
くは5〜15重量部である。これより濃度が高い場合に
は、常圧の条件で溶解することが困難であるので好まし
くなく、また、濃度が低い場合にはシートなどを製造す
ると、非常に薄いものしかできないなど好ましくないか
らである。
【0020】本発明の溶液の製造方法は、いかなる方法
でもよいが、例えば、シクロヘキサノンを主体とする溶
剤を加熱し、加熱状態の溶媒にポリエステルブロック共
重合体を少量ずつ添加して溶解せしめ、濃度を徐々に高
くする方法があげられる。一般に、濃度が高い場合は、
シクロヘキサノンの沸点に近い温度でなければ溶解しな
い場合が多いので、溶媒の加熱温度を高くするとよい。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述する。なお、
実施例中「部」とは、「重量部」を示す。
【0022】[実施例1]イソフタル酸ジメチル175
部、セバシン酸ジメチル23部、ヘキサメチレングリコ
ール140部をチタニウムテトラブトキシド触媒でエス
テル交換反応後、減圧下に重縮合して、固有粘度1.0
6のポリエステルを得た。このポリエステルに、別途同
様に重縮合して得た固有粘度0.98のポリブチレンテ
レフタレートのチップを乾燥して、107部添加し、2
50℃で更に55分間反応させた後、リン酸を0.05
部添加して、反応を停止させた。このブロックポリエス
テルを取り出しチップ化して原料とした。このチップの
融点は205℃で、固有粘度は1.01であった。
【0023】シクロヘキサノン(和光純薬製試薬1級)
100部を145℃に保ちながら、かくして得られたチ
ップ15部を少量ずつ添加し、約30分間で透明な溶液
を得た。この溶液は、250センチポイスの粘度を示し
たが、温度が110℃になると白濁して析出し始めた。
【0024】この溶液を透明な状態でガラス板上に流延
し、乾燥して、厚さ15μmのシートを得た。このシー
トは、ゴム状で強度は14MPaであった。
【0025】[実施例2〜3]実施例1に於いて、イソ
フタル酸ジメチル、セバシン酸ジメチル、ヘキサメチレ
ングリコールの代わりに表に示す原料を用い、実施例1
と同様に製造したブロック共重合体を用いて、実施例1
と同様にシクロヘキサノン溶液を作成した。
【0026】テスト結果は表1に示すとおりであった。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明を実施することにより、溶液法に
よりシートなどを製造したり、他の物品にコーティング
したりする事が出来るポリエステルブロック共重合体の
溶液が提供される。他の溶剤を用いても、本発明のポリ
エステルブロック共重合体は溶液とすることが出来る
が、この際使用できる溶剤は、ハロゲンを含有する溶剤
又はフェノール系の溶剤であり、環境に及ぼす影響や毒
性が強いなど好ましくない点が多い。また、フェノール
系では、沸点が高く、溶剤の除去が困難な点があるが、
本特許の溶剤は容易に除去できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸の少なくとも60モル%が
    テレフタル酸からなるポリブチレンテレフタレート成分
    を主として含有する高融点ポリエステルをハードセグメ
    ントとし、炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸と炭素
    数5〜12の脂肪族長鎖ジオールを少なくとも60モル
    %含有する低融点または非晶性ポリエステルをソフトセ
    グメントとするポリエステルブロック共重合体1〜30
    重量部及び少なくとも60重量%がシクロヘキサノンで
    ある溶媒100重量部よりなるポリエステルブロック共
    重合体溶液。
  2. 【請求項2】 その融点が160℃以上でありかつポリ
    ブチレンテレフタレートのホモポリマーの融点より少な
    くとも2℃低い温度以下であるブロック共重合体を溶質
    とした請求項1に記載のポリエステルブロック共重合体
    溶液。
JP5709294A 1994-03-28 1994-03-28 ポリエステルブロック共重合体溶液 Pending JPH07258525A (ja)

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