JPH07258487A - プロピレン重合体組成物 - Google Patents
プロピレン重合体組成物Info
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- JPH07258487A JPH07258487A JP4190695A JP4190695A JPH07258487A JP H07258487 A JPH07258487 A JP H07258487A JP 4190695 A JP4190695 A JP 4190695A JP 4190695 A JP4190695 A JP 4190695A JP H07258487 A JPH07258487 A JP H07258487A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高透明性、耐ブロッキング性、滑り性、開口
性が良好なプロピレン重合体フィルムを成形することが
できるプロピレン重合体組成物を提供する。 【構成】 結晶性プロピレン重合体100重量部に、三
次元的な網目構造を有する非溶融型シリコーン樹脂から
なる平均粒径が0.5〜7μmで、かつ、下記式(I)
で表わされる真球度fが0.8以上の粉末を0.01〜
1重量部配合させてなることを特徴とするプロピレン重
合体組成物。 【数1】 (上記式中の、Aは粉末の断面積(mm2 )を表わし、
Dmaxは同断面の最長径(mm)を表わす。)
性が良好なプロピレン重合体フィルムを成形することが
できるプロピレン重合体組成物を提供する。 【構成】 結晶性プロピレン重合体100重量部に、三
次元的な網目構造を有する非溶融型シリコーン樹脂から
なる平均粒径が0.5〜7μmで、かつ、下記式(I)
で表わされる真球度fが0.8以上の粉末を0.01〜
1重量部配合させてなることを特徴とするプロピレン重
合体組成物。 【数1】 (上記式中の、Aは粉末の断面積(mm2 )を表わし、
Dmaxは同断面の最長径(mm)を表わす。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特殊なシリコーン樹脂
粉末を含有するプロピレン重合体組成物に関するもので
ある。このプロピレン重合体組成物は、特にフィルム状
に成形したときに、従来のフィルムに比べて耐ブロッキ
ング性、開口性、滑り性に優れ、かつ透明性及び外観が
改良されたフィルムとすることができるものである。
粉末を含有するプロピレン重合体組成物に関するもので
ある。このプロピレン重合体組成物は、特にフィルム状
に成形したときに、従来のフィルムに比べて耐ブロッキ
ング性、開口性、滑り性に優れ、かつ透明性及び外観が
改良されたフィルムとすることができるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プロピレン重合体フィルムは各種
包装材料として最も汎用されているものである。しか
し、この種のプロピレン重合体フィルムは、粘着性があ
るためにブロッキングを起こし易いので、フィルムの成
形及び高次加工時における作業性を損なうことがある。
その上、該フィルムを使用して、例えば、梱包や包装を
行なう場合にも、袋の口開き不良等のトラブルを生じ易
い。この様な欠点を解消するために、従来より、プロピ
レン重合体に無水珪酸を配合させる方法(特公昭39−
16908号公報)、カオリナイトを配合させる方法
(特公昭43−24523号公報)、微粉砕したゼオラ
イト粉末を配合させる方法(特公昭52−16134号
公報)等の各種方法が提案されている。しかしながら、
これらの方法では、耐ブロッキング性の点ではある程度
の改良効果を発揮することができるが、最近の高度にな
った他の要求性能については十分に満足させるものでは
なかった。
包装材料として最も汎用されているものである。しか
し、この種のプロピレン重合体フィルムは、粘着性があ
るためにブロッキングを起こし易いので、フィルムの成
形及び高次加工時における作業性を損なうことがある。
その上、該フィルムを使用して、例えば、梱包や包装を
行なう場合にも、袋の口開き不良等のトラブルを生じ易
い。この様な欠点を解消するために、従来より、プロピ
レン重合体に無水珪酸を配合させる方法(特公昭39−
16908号公報)、カオリナイトを配合させる方法
(特公昭43−24523号公報)、微粉砕したゼオラ
イト粉末を配合させる方法(特公昭52−16134号
公報)等の各種方法が提案されている。しかしながら、
これらの方法では、耐ブロッキング性の点ではある程度
の改良効果を発揮することができるが、最近の高度にな
った他の要求性能については十分に満足させるものでは
なかった。
【0003】すなわち、第1番目として、最近、美観か
らフィルムの透明性が重視されている。しかし、フィル
ムの耐ブロッキング性を高めるためには、ブロッキング
防止剤の添加量を多くすれば良いが、添加量を多くする
に従ってブロッキング防止剤の分散性が悪くなり、透明
性が悪化する。第2番目として、近年のフィルム成形装
置は、高速化が図られているのでフィルム成形時の巻取
作業性が非常に重要となってきている。しかし、このフ
ィルム巻取時の滑り性が悪いために、良好な巻き取りが
できなく不良品が多数出るが、種々の滑剤を添加しても
改良されていない。第3番目として、フィルムで作られ
た袋等の成形品の口開き性等の成形後におけるフィルム
の滑り性に関しては、従来より滑剤として高級脂肪酸ア
ミド等を添加し、この滑剤をフィルム表面にブリードア
ウトさせるといった方法で改良している。しかし、滑り
性の改良程度を高めようとして滑剤を多量に添加させる
と、白化が起こり、フィルムの透明性を損なってしま
う。
らフィルムの透明性が重視されている。しかし、フィル
ムの耐ブロッキング性を高めるためには、ブロッキング
防止剤の添加量を多くすれば良いが、添加量を多くする
に従ってブロッキング防止剤の分散性が悪くなり、透明
性が悪化する。第2番目として、近年のフィルム成形装
置は、高速化が図られているのでフィルム成形時の巻取
作業性が非常に重要となってきている。しかし、このフ
ィルム巻取時の滑り性が悪いために、良好な巻き取りが
できなく不良品が多数出るが、種々の滑剤を添加しても
改良されていない。第3番目として、フィルムで作られ
た袋等の成形品の口開き性等の成形後におけるフィルム
の滑り性に関しては、従来より滑剤として高級脂肪酸ア
ミド等を添加し、この滑剤をフィルム表面にブリードア
ウトさせるといった方法で改良している。しかし、滑り
性の改良程度を高めようとして滑剤を多量に添加させる
と、白化が起こり、フィルムの透明性を損なってしま
う。
【0004】また、特開昭59−68333号公報に
は、シリコーン樹脂の球状硬化物を、天然ゴム、ポリブ
タジエンゴム等のゴム類や、ナイロン、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の樹
脂類の高分子材料に適用すれば、粘着防止効果を付与さ
せることができることや、潤滑剤や剥離剤に使用できる
ことが記載されている。しかしながら、該公報にはシリ
コーン樹脂の球状硬化物の配合割合について記載されて
いないし、更に、実施例では該シリコーン樹脂の球状硬
化物をブチルゴムやアスファルトの表面にまぶして、粘
着防止効果を与えているだけである。また、同公報には
シリコーン樹脂の球状硬化物を各種の高分子材料にも適
用できることが記載されているが、該シリコーン樹脂の
球状硬化物を配合することによって、これら各種の高分
子材料の上記潤滑効果、剥離効果、粘着防止効果以外の
効果、例えば、フィルムとして使用する場合の重要な性
質である透明性や外観の改良効果を発揮させることは通
常はできない。
は、シリコーン樹脂の球状硬化物を、天然ゴム、ポリブ
タジエンゴム等のゴム類や、ナイロン、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の樹
脂類の高分子材料に適用すれば、粘着防止効果を付与さ
せることができることや、潤滑剤や剥離剤に使用できる
ことが記載されている。しかしながら、該公報にはシリ
コーン樹脂の球状硬化物の配合割合について記載されて
いないし、更に、実施例では該シリコーン樹脂の球状硬
化物をブチルゴムやアスファルトの表面にまぶして、粘
着防止効果を与えているだけである。また、同公報には
シリコーン樹脂の球状硬化物を各種の高分子材料にも適
用できることが記載されているが、該シリコーン樹脂の
球状硬化物を配合することによって、これら各種の高分
子材料の上記潤滑効果、剥離効果、粘着防止効果以外の
効果、例えば、フィルムとして使用する場合の重要な性
質である透明性や外観の改良効果を発揮させることは通
常はできない。
【0005】一方、プロピレン重合体を生成するための
触媒も著しく改良された。例えば、重合層内のポリマー
濃度を高くして生産性を向上させること、及び、重合層
内でのポリマー付着性や重合層内からのポリマー抜き出
し不良等のトラブルを防ぐことを目的として、生成重合
体の粉末性状が良好な真球状粒子であるものが得られる
ようになった(特開昭47−34478号、特開昭54
−40293号、特開昭57−180612号、特開昭
56−811号の各公報参照)。しかしながら、この様
な重合工程における改良によって生成重合体粉末が真球
状になり、その結果、表面が滑らかになる。そのため、
ブロッキング防止剤を配合して混練した場合に、従来の
無機系ブロッキング防止剤では分散不良が生じ、透明性
が悪化する。そればかりでなく、フィルム中に多量のフ
ィッシュ・アイが発生してフィルム外観が著しく悪化す
る。従って、これらの分散不良を改良するために二酸化
珪素と脂肪酸のマグネシウム塩又はアルミニウム塩を併
用する方法(特開昭58−225142号公報参照)、
層状構造を有する無機微細粉末を併用する方法(特開昭
57−18747号公報参照)等が提案されているが、
これらの方法でも満足する外観を有するものが得られて
いない。
触媒も著しく改良された。例えば、重合層内のポリマー
濃度を高くして生産性を向上させること、及び、重合層
内でのポリマー付着性や重合層内からのポリマー抜き出
し不良等のトラブルを防ぐことを目的として、生成重合
体の粉末性状が良好な真球状粒子であるものが得られる
ようになった(特開昭47−34478号、特開昭54
−40293号、特開昭57−180612号、特開昭
56−811号の各公報参照)。しかしながら、この様
な重合工程における改良によって生成重合体粉末が真球
状になり、その結果、表面が滑らかになる。そのため、
ブロッキング防止剤を配合して混練した場合に、従来の
無機系ブロッキング防止剤では分散不良が生じ、透明性
が悪化する。そればかりでなく、フィルム中に多量のフ
ィッシュ・アイが発生してフィルム外観が著しく悪化す
る。従って、これらの分散不良を改良するために二酸化
珪素と脂肪酸のマグネシウム塩又はアルミニウム塩を併
用する方法(特開昭58−225142号公報参照)、
層状構造を有する無機微細粉末を併用する方法(特開昭
57−18747号公報参照)等が提案されているが、
これらの方法でも満足する外観を有するものが得られて
いない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、こ
れら従来のプロピレン重合体フィルムにおける下記の問
題点を改良することである。 粘着性があるためにブロッキングを起こし易いの
で、フィルムの成形及び高次加工時における作業性を改
善すること。 梱包や包装を行なう場合の袋の口開き不良等のトラ
ブルを改善すること。 フィルムの耐ブロッキング性を高めるために配合す
るブロッキング防止剤の添加量を減少させて、ブロッキ
ング防止剤の分散性の悪化による、透明性の悪化を改善
すること。 フィルム成形のフィルム巻取時の滑り性(巻取作業
性)を向上させて、フィルム成形装置の高速化を図るこ
と。 袋等の成形品の口開き性を向上させて、滑剤のブリ
ードアウトによる白化を防止し、フィルムの透明性を向
上させること。 ブロッキング防止剤の分散不良による透明性の悪化
を防止し、フィルム中のフィッシュ・アイの発生を阻止
してフィルム外観を改善すること。
れら従来のプロピレン重合体フィルムにおける下記の問
題点を改良することである。 粘着性があるためにブロッキングを起こし易いの
で、フィルムの成形及び高次加工時における作業性を改
善すること。 梱包や包装を行なう場合の袋の口開き不良等のトラ
ブルを改善すること。 フィルムの耐ブロッキング性を高めるために配合す
るブロッキング防止剤の添加量を減少させて、ブロッキ
ング防止剤の分散性の悪化による、透明性の悪化を改善
すること。 フィルム成形のフィルム巻取時の滑り性(巻取作業
性)を向上させて、フィルム成形装置の高速化を図るこ
と。 袋等の成形品の口開き性を向上させて、滑剤のブリ
ードアウトによる白化を防止し、フィルムの透明性を向
上させること。 ブロッキング防止剤の分散不良による透明性の悪化
を防止し、フィルム中のフィッシュ・アイの発生を阻止
してフィルム外観を改善すること。
【0007】
[発明の概要]本発明は、従来のプロピレン重合体フィ
ルムにおける上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、特定な性状のシリコーン樹脂を特定な割合で配合
することにより得られるプロピレン重合体組成物は、耐
ブロッキング性、滑り性、開口性を改良するだけでな
く、透明性及び外観を著しく改良させたプロピレン重合
体フィルムとすることができるとの知見に基づき、本発
明を完成するに至ったものである。すなわち、本発明の
プロピレン重合体組成物は、結晶性プロピレン重合体1
00重量部に、三次元的な網目構造を有する非溶融型シ
リコーン樹脂からなる平均粒径が0.5〜7μmで、か
つ、下記式(I)で表わされる真球度fが0.8以上の
粉末を0.01〜1重量部の割合で配合させてなること
を特徴とするものである。
ルムにおける上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、特定な性状のシリコーン樹脂を特定な割合で配合
することにより得られるプロピレン重合体組成物は、耐
ブロッキング性、滑り性、開口性を改良するだけでな
く、透明性及び外観を著しく改良させたプロピレン重合
体フィルムとすることができるとの知見に基づき、本発
明を完成するに至ったものである。すなわち、本発明の
プロピレン重合体組成物は、結晶性プロピレン重合体1
00重量部に、三次元的な網目構造を有する非溶融型シ
リコーン樹脂からなる平均粒径が0.5〜7μmで、か
つ、下記式(I)で表わされる真球度fが0.8以上の
粉末を0.01〜1重量部の割合で配合させてなること
を特徴とするものである。
【0008】
【数2】
【0009】(上記式中の、Aは粉末の断面積(m
m2 )を表わし、Dmaxは同断面の最長径(mm)を
表わす。)
m2 )を表わし、Dmaxは同断面の最長径(mm)を
表わす。)
【0010】[発明の具体的説明] [I] プロピレン重合体組成物 (1) 構成成分(必須成分) (a) 結晶性プロピレン重合体種 類 本発明において用いられる結晶性プロピレン重合体と
は、プロピレン単独重合体と従重量割合のエチレン、ブ
テン等の炭素数が20以下のα−オレフィンとの共重合
体を含むものをいう。中でもプロピレン単独重合体、プ
ロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エ
チレン・ブテンランダム共重合体を使用することが好ま
しく、特にエチレン含量が0〜6重量%のプロピレン重
合体を使用することが好ましい。これらのプロピレン重
合体のメルトフローレート(MFR)は成形できるもの
である限り特に限定されないが、中でも1〜30g/1
0分のものがフィルム成形の点で好ましい。上記結晶性
プロピレン重合体以外の高分子重合体を用いても、本発
明の様な十分な効果を発揮することはできない。例え
ば、結晶性プロピレン重合体に代えて、結晶性ポリエチ
レン重合体やアスファルト、ブチルゴム等を用いてもこ
れら高分子材料はそもそも透明性が著しく悪いため顕著
な透明性の改良効果を発揮させることはできない。従っ
て、本発明においては、結晶性プロピレン重合体を用い
ることが重要である。
は、プロピレン単独重合体と従重量割合のエチレン、ブ
テン等の炭素数が20以下のα−オレフィンとの共重合
体を含むものをいう。中でもプロピレン単独重合体、プ
ロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エ
チレン・ブテンランダム共重合体を使用することが好ま
しく、特にエチレン含量が0〜6重量%のプロピレン重
合体を使用することが好ましい。これらのプロピレン重
合体のメルトフローレート(MFR)は成形できるもの
である限り特に限定されないが、中でも1〜30g/1
0分のものがフィルム成形の点で好ましい。上記結晶性
プロピレン重合体以外の高分子重合体を用いても、本発
明の様な十分な効果を発揮することはできない。例え
ば、結晶性プロピレン重合体に代えて、結晶性ポリエチ
レン重合体やアスファルト、ブチルゴム等を用いてもこ
れら高分子材料はそもそも透明性が著しく悪いため顕著
な透明性の改良効果を発揮させることはできない。従っ
て、本発明においては、結晶性プロピレン重合体を用い
ることが重要である。
【0011】平均粒径 また、これらの結晶性プロピレン重合体は、平均粒径が
50〜3,000μmで、下記式(I)で表わされる真
球度fが0.8以上、中でも0.85以上の粉末である
ものの場合に効果が大きく、好ましい。ここで、粉末と
は重合で得られたそのままの形状のものであり、ペレタ
イズしていないものを言う。
50〜3,000μmで、下記式(I)で表わされる真
球度fが0.8以上、中でも0.85以上の粉末である
ものの場合に効果が大きく、好ましい。ここで、粉末と
は重合で得られたそのままの形状のものであり、ペレタ
イズしていないものを言う。
【0012】
【数3】
【0013】上記式(I)中のAは重合体粉末の断面積
(mm2 )を表わし、Dmaxは重合体粉末の断面の最
長径(mm)を表わす。A及びDmaxは、重合体粉末
にエポキシ樹脂を添加して固化し、ミクロトームでカッ
ティングし、イメージアナライザーで重合体粉末の断面
を分析することによって求められる。
(mm2 )を表わし、Dmaxは重合体粉末の断面の最
長径(mm)を表わす。A及びDmaxは、重合体粉末
にエポキシ樹脂を添加して固化し、ミクロトームでカッ
ティングし、イメージアナライザーで重合体粉末の断面
を分析することによって求められる。
【0014】真球度 この式(I)によって与えられる真球度の値は0〜1の
範囲内であり、真球である場合には1の値を示す。ポリ
オレフィン製造工程で得られる重合体粉末は、プロセス
に特有のものであり、スラリー法、無溶媒液相法、気相
法のプロセスで、チーグラー系触媒を用いてオレフィン
を重合若しくは共重合することにより得られ、その粉末
の形状は、一般にその重合に用いられた触媒粒子の形状
を反映すると言われている。上記式(I)で表わされる
真球度fが0.8以上である球状のオレフィン重合体粉
末を製造する触媒は、例えば、特開昭47−34478
号、特開昭49−59094号等の各公報に示されてい
るように、均一状態にあるTiCl4 を有機アルミニウ
ムで還元析出させて、球状のTiCl3 触媒成分を得る
方法;特開昭54−40239号、特開昭56−811
号、特開昭58−5310号の各公報に示されているよ
うに、均一状態にあるMg成分にハロゲン化、還元、ド
ナー抽出等の析出手段を加える工程を経て、球状Mg化
合物担体にTiを担持した触媒成分を得る方法;特開昭
54−41985号、特開昭55−135102号、特
開昭56−67311号の各公報に示されているよう
に、微粒子状態若しくは溶融状態にあるMg成分を、噴
霧造粒するか若しくは高いシェアのかかった状態で急冷
固化する方法によって、球状Mg化合物担体にTiが担
持された触媒成分を得る方法;或いは特開昭57−92
008号公報に示されている様な、球状シリカ等の担体
にTi若しくはMg・Ti成分を担持せしめた触媒等を
例示することができる。
範囲内であり、真球である場合には1の値を示す。ポリ
オレフィン製造工程で得られる重合体粉末は、プロセス
に特有のものであり、スラリー法、無溶媒液相法、気相
法のプロセスで、チーグラー系触媒を用いてオレフィン
を重合若しくは共重合することにより得られ、その粉末
の形状は、一般にその重合に用いられた触媒粒子の形状
を反映すると言われている。上記式(I)で表わされる
真球度fが0.8以上である球状のオレフィン重合体粉
末を製造する触媒は、例えば、特開昭47−34478
号、特開昭49−59094号等の各公報に示されてい
るように、均一状態にあるTiCl4 を有機アルミニウ
ムで還元析出させて、球状のTiCl3 触媒成分を得る
方法;特開昭54−40239号、特開昭56−811
号、特開昭58−5310号の各公報に示されているよ
うに、均一状態にあるMg成分にハロゲン化、還元、ド
ナー抽出等の析出手段を加える工程を経て、球状Mg化
合物担体にTiを担持した触媒成分を得る方法;特開昭
54−41985号、特開昭55−135102号、特
開昭56−67311号の各公報に示されているよう
に、微粒子状態若しくは溶融状態にあるMg成分を、噴
霧造粒するか若しくは高いシェアのかかった状態で急冷
固化する方法によって、球状Mg化合物担体にTiが担
持された触媒成分を得る方法;或いは特開昭57−92
008号公報に示されている様な、球状シリカ等の担体
にTi若しくはMg・Ti成分を担持せしめた触媒等を
例示することができる。
【0015】(b) 三次元的な網目構造を有する非溶融型
シリコーン樹脂網目構造 本発明において用いられる非溶融型シリコーン樹脂粉末
は、シロキサン結合により三次元的な網目構造を有する
シリコーン樹脂粉末であり、珪素に結合する有機基とし
ては、メチル基、エチル基等の脂肪族炭化水素基、フェ
ニル基等の芳香族炭化水素基、ビニル基を有する不飽和
炭化水素基等がある。これらの中でもメチル基のものを
使用するのが好ましい。シリコーン樹脂は、一般には、
初期縮合物を適当な溶剤に溶かしたシリコーンワニスと
して入手可能であるが、本発明において使用される非溶
融型シリコーン樹脂は、溶剤を含まない粉末状であっ
て、熱硬化を終えた実質的に不溶、不融の物質である。
シリコーン樹脂網目構造 本発明において用いられる非溶融型シリコーン樹脂粉末
は、シロキサン結合により三次元的な網目構造を有する
シリコーン樹脂粉末であり、珪素に結合する有機基とし
ては、メチル基、エチル基等の脂肪族炭化水素基、フェ
ニル基等の芳香族炭化水素基、ビニル基を有する不飽和
炭化水素基等がある。これらの中でもメチル基のものを
使用するのが好ましい。シリコーン樹脂は、一般には、
初期縮合物を適当な溶剤に溶かしたシリコーンワニスと
して入手可能であるが、本発明において使用される非溶
融型シリコーン樹脂は、溶剤を含まない粉末状であっ
て、熱硬化を終えた実質的に不溶、不融の物質である。
【0016】平均粒径 本発明において使用される非溶融型シリコーン樹脂は、
平均粒径が0.5〜7μm、好ましくは1〜5μmの粉
末状のものである。上記非溶融型シリコーン樹脂粉末の
平均粒径が、上記範囲を超える場合にはフィルムの透明
性が悪化して商品化値が著しく低下する。また、非溶融
型シリコーン樹脂粉末の平均粒径が、上記範囲未満の場
合には成形巻取時の滑り性及び耐ブロッキング性の改良
効果が小さくなり、フィルム成形の際の成形速度が低下
する。
平均粒径が0.5〜7μm、好ましくは1〜5μmの粉
末状のものである。上記非溶融型シリコーン樹脂粉末の
平均粒径が、上記範囲を超える場合にはフィルムの透明
性が悪化して商品化値が著しく低下する。また、非溶融
型シリコーン樹脂粉末の平均粒径が、上記範囲未満の場
合には成形巻取時の滑り性及び耐ブロッキング性の改良
効果が小さくなり、フィルム成形の際の成形速度が低下
する。
【0017】真球度 また、本発明で用いられるシリコーン樹脂粉末の形状と
しては、前記式(I)で表わされる真球度fが0.8以
上のものであり、真球度0.85以上の範囲にあるもの
が好ましい。真球度が上記範囲より小さなものは耐ブロ
ッキング性や滑り性が不満足となる。シリコーン樹脂粉
末の真球度は、次の方法により求められる。すなわち、
コロジオン支持膜を張った電子顕微鏡用グリッドに該粉
末を載せ、適当な倍率で観察撮影を行なう。得られた写
真をイメージアナライザーで処理し、前記一般式(I)
により真球度fを求める。この様な特殊な性状のシリコ
ーン樹脂粉末は、市販のもの(例えば、東芝シリコーン
社製「トスパール」、トーレシリコーン社製「トレフィ
ル」等)から適宜選んで使用することができる。その
他、本発明の効果を損なわない範囲であれば各種の変性
シリコーン樹脂粉末を用いることもできる。
しては、前記式(I)で表わされる真球度fが0.8以
上のものであり、真球度0.85以上の範囲にあるもの
が好ましい。真球度が上記範囲より小さなものは耐ブロ
ッキング性や滑り性が不満足となる。シリコーン樹脂粉
末の真球度は、次の方法により求められる。すなわち、
コロジオン支持膜を張った電子顕微鏡用グリッドに該粉
末を載せ、適当な倍率で観察撮影を行なう。得られた写
真をイメージアナライザーで処理し、前記一般式(I)
により真球度fを求める。この様な特殊な性状のシリコ
ーン樹脂粉末は、市販のもの(例えば、東芝シリコーン
社製「トスパール」、トーレシリコーン社製「トレフィ
ル」等)から適宜選んで使用することができる。その
他、本発明の効果を損なわない範囲であれば各種の変性
シリコーン樹脂粉末を用いることもできる。
【0018】(2) 配合量比 本発明において使用される上記結晶性プロピレン重合体
とシリコーン樹脂粉末の配合割合は、プロピレン重合体
100重量部に対してシリコーン樹脂粉末を0.01〜
1重量部、好ましくは0.03〜1重量部である。シリ
コーン樹脂粉末の配合量が上記範囲より少な過ぎると透
明性は良好であるが、耐ブロッキング性及び成形巻取時
の滑り性が不足し、フィルム成形時の成形速度が低下す
る。また、シリコーン樹脂粉末の配合量が上記範囲より
多くなり過ぎると、耐ブロッキング性、滑り性は良好で
あるが、透明性が悪化して商品化値が著しく低下する。
とシリコーン樹脂粉末の配合割合は、プロピレン重合体
100重量部に対してシリコーン樹脂粉末を0.01〜
1重量部、好ましくは0.03〜1重量部である。シリ
コーン樹脂粉末の配合量が上記範囲より少な過ぎると透
明性は良好であるが、耐ブロッキング性及び成形巻取時
の滑り性が不足し、フィルム成形時の成形速度が低下す
る。また、シリコーン樹脂粉末の配合量が上記範囲より
多くなり過ぎると、耐ブロッキング性、滑り性は良好で
あるが、透明性が悪化して商品化値が著しく低下する。
【0019】(3) その他の配合成分(任意成分) 本発明においては、これらの必須成分以外に、通常ポリ
オレフィン樹脂用に使用する安定剤、加工助剤、帯電防
止剤等を添加したり、オレフィン系ゴム等を本発明の効
果を著しく損なわない量的範囲内で添加することもでき
る。
オレフィン樹脂用に使用する安定剤、加工助剤、帯電防
止剤等を添加したり、オレフィン系ゴム等を本発明の効
果を著しく損なわない量的範囲内で添加することもでき
る。
【0020】(4) 配 合 上記配合成分を混合する方法としては、公知の粉体混合
機、例えば、V型ブレンダー、スクリュー型ブレンダ
ー、ドライブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェル
ミキサー、ナウターミキサー等を用いて混合し、混練さ
せてペレット化するのが好適である。もちろん、該混合
・混練工程中においても、上記シリコーン樹脂が溶融す
ることはない。
機、例えば、V型ブレンダー、スクリュー型ブレンダ
ー、ドライブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェル
ミキサー、ナウターミキサー等を用いて混合し、混練さ
せてペレット化するのが好適である。もちろん、該混合
・混練工程中においても、上記シリコーン樹脂が溶融す
ることはない。
【0021】[II] 用 途 本発明のプロピレン重合体組成物は、各種形状に成形す
ることができるが、得られた組成物の特色から一般にフ
ィルム状に成形される。該フィルムの成形方法として
は、常法の成形法が適用される。すなわち、インフレー
ション成形法、Tダイ成形法、溶剤キャスト成形法、一
軸延伸成形法、二軸延伸成形法等を用いることができ
る。
ることができるが、得られた組成物の特色から一般にフ
ィルム状に成形される。該フィルムの成形方法として
は、常法の成形法が適用される。すなわち、インフレー
ション成形法、Tダイ成形法、溶剤キャスト成形法、一
軸延伸成形法、二軸延伸成形法等を用いることができ
る。
【0022】
【実施例】以下に示す実験例によって、本発明を更に具
体的に説明する。 [I] 評価方法 以下に述べる各例における各種の測定及び評価は、次の
方法によった。 (1) 真球度 プロピレン重合体粉末、及び、シリコーン樹脂粉末につ
いての真球度の測定方法は、それぞれコロジオン支持膜
を張った電子顕微鏡用グリッドに該粉末を載せ、適当な
倍率で観察撮影する。得られた写真をイメージ・アナラ
イザーで処理し、前記式(1)
体的に説明する。 [I] 評価方法 以下に述べる各例における各種の測定及び評価は、次の
方法によった。 (1) 真球度 プロピレン重合体粉末、及び、シリコーン樹脂粉末につ
いての真球度の測定方法は、それぞれコロジオン支持膜
を張った電子顕微鏡用グリッドに該粉末を載せ、適当な
倍率で観察撮影する。得られた写真をイメージ・アナラ
イザーで処理し、前記式(1)
【0023】
【数4】
【0024】により真球度fを求めた。 (2) フィルムの透明性 JIS−K6714に拠って霞み度を測定した。 (3) 耐ブロッキング性 二枚のフィルムを接触面積が10cm2 となるように重
ねて、二枚のガラス板の間に挟み、50g/cm2 の荷
重をかけて40℃の雰囲気下で24時間放置した後、シ
ョッパー型試験機で引き剥がす時の最大荷重を測定し
た。 (4) フィルムの滑り性 フィルムの滑り性は、ASTM−D1894に準拠し
て、静摩擦係数及び動摩擦係数を新東化学社製表面性測
定機で測定した。
ねて、二枚のガラス板の間に挟み、50g/cm2 の荷
重をかけて40℃の雰囲気下で24時間放置した後、シ
ョッパー型試験機で引き剥がす時の最大荷重を測定し
た。 (4) フィルムの滑り性 フィルムの滑り性は、ASTM−D1894に準拠し
て、静摩擦係数及び動摩擦係数を新東化学社製表面性測
定機で測定した。
【0025】(5) フィルムの開口性 フィルムを成形した直後に、下記の判断基準で評価し
た。 評価点1:指先で押さえれば容易に開く。 評価点2:開ける時、若干の抵抗を感じる。 評価点3:開ける時、かなり抵抗を感じる。 評価点4:口開きはするが非常に開け難い。 (6) フィルムの外観 フィルムの表面における微細な斑点を肉眼により観察
し、下記の判断基準で評価した。 評価点1:斑点は全く観察されない。 評価点2:斑点が若干あるが、実用上問題がない。 評価点3:斑点が多く観察され、実用上問題がある。 評価点4:斑点がかなり多く、実用に供し得ない。
た。 評価点1:指先で押さえれば容易に開く。 評価点2:開ける時、若干の抵抗を感じる。 評価点3:開ける時、かなり抵抗を感じる。 評価点4:口開きはするが非常に開け難い。 (6) フィルムの外観 フィルムの表面における微細な斑点を肉眼により観察
し、下記の判断基準で評価した。 評価点1:斑点は全く観察されない。 評価点2:斑点が若干あるが、実用上問題がない。 評価点3:斑点が多く観察され、実用上問題がある。 評価点4:斑点がかなり多く、実用に供し得ない。
【0026】[II] 実験例 実施例1 MFR9.8g/10分かつ真球度0.920の結晶性
プロピレン単独重合体100重量部に、平均粒径2μm
かつ真球度0.989の非溶融型シリコーン樹脂粉末
(東芝シリコーン社製)0.8g重量部、酸化防止剤と
して2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.15
重量部、塩酸キャッチ剤としてステアリン酸カルシウム
0.05重量部をそれぞれ配合し、スーパーミキサーで
2分間混合した後、30mm径の単軸押出機により25
0℃の温度で溶融混練してペレット化した。このペレッ
トを用いて、T型ダイスを有する35mm径の押出機に
て250℃の温度でフィルム厚み25μmの無延伸フィ
ルムを得た。得られたフィルムの透明性、耐ブロッキン
グ性、成形直後の滑り性及びフィルム外観を評価した。
その結果を表1に示す。
プロピレン単独重合体100重量部に、平均粒径2μm
かつ真球度0.989の非溶融型シリコーン樹脂粉末
(東芝シリコーン社製)0.8g重量部、酸化防止剤と
して2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.15
重量部、塩酸キャッチ剤としてステアリン酸カルシウム
0.05重量部をそれぞれ配合し、スーパーミキサーで
2分間混合した後、30mm径の単軸押出機により25
0℃の温度で溶融混練してペレット化した。このペレッ
トを用いて、T型ダイスを有する35mm径の押出機に
て250℃の温度でフィルム厚み25μmの無延伸フィ
ルムを得た。得られたフィルムの透明性、耐ブロッキン
グ性、成形直後の滑り性及びフィルム外観を評価した。
その結果を表1に示す。
【0027】実施例2 実施例1で使用したシリコーン樹脂粉末の添加量を0.
3g重量部とした以外は実施例1と同様に行なった。そ
の結果を表1に示す。
3g重量部とした以外は実施例1と同様に行なった。そ
の結果を表1に示す。
【0028】実施例3 プロピレン重合体を、MFR8.5g/10分かつ真球
度0.780のプロピレン単独重合体に変更した以外は
実施例2と同様に行なった。その結果を表1に示す。
度0.780のプロピレン単独重合体に変更した以外は
実施例2と同様に行なった。その結果を表1に示す。
【0029】実施例4 プロピレン重合体を、MFR6.5g/10分かつ真球
度0.901のプロピレン・エチレンランダム共重合体
(エチレン含有量4.5重量%)に変更し、シリコーン
樹脂粉末の添加量を0.5重量部とした以外は実施例1
と同様に行なった。その結果を表1に示す。
度0.901のプロピレン・エチレンランダム共重合体
(エチレン含有量4.5重量%)に変更し、シリコーン
樹脂粉末の添加量を0.5重量部とした以外は実施例1
と同様に行なった。その結果を表1に示す。
【0030】実施例5 プロピレン重合体を、MFR6.8g/10分かつ真球
度0.768のプロピレン・エチレンランダム共重合体
(エチレン含有量4.6重量%)に変更した以外は実施
例2と同様に行なった。その結果を表1に示す。
度0.768のプロピレン・エチレンランダム共重合体
(エチレン含有量4.6重量%)に変更した以外は実施
例2と同様に行なった。その結果を表1に示す。
【0031】比較例1 シリコーン樹脂粉末を、平均粒径3μmの二酸化珪素粉
末に変えた以外は実施例1と同様に行なった。その結果
を表1に示す。
末に変えた以外は実施例1と同様に行なった。その結果
を表1に示す。
【0032】比較例2 シリコーン樹脂粉末を、平均粒径3μmの二酸化珪素粉
末に変えた以外は実施例4と同様に行なった。その結果
を表1に示す。
末に変えた以外は実施例4と同様に行なった。その結果
を表1に示す。
【0033】比較例3及び4 シリコーン樹脂粉末を、真球度0.745、平均粒径4
μmの非溶融型シリコーン樹脂粉末に変えた以外は実施
例4及び5と同様に行なった。その結果を表1に示す。
μmの非溶融型シリコーン樹脂粉末に変えた以外は実施
例4及び5と同様に行なった。その結果を表1に示す。
【0034】実施例6 MFR8.0g/10分かつ真球度0.902のプロピ
レン・エチレン・ブテンランダム共重合体(エチレン含
有量2.0重量%、ブテン含有量7.3重量%)100
重量部に、真球度0.989かつ平均粒径2μmの非溶
融型シリコーン樹脂粉末を0.3g重量部、酸化防止剤
として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.1
0重量部、塩酸キャッチ剤としてステアリン酸カルシウ
ム0.05重量部、滑剤としてエルシン酸アミド0.1
0重量部をそれぞれ配合し、スーパーミキサーで2分間
混合した後、30mm径の単軸押出機により230℃の
温度で溶融混練してペレット化した。このペレットを用
いて、30μmのインフレーションフィルムを得た。得
られたフィルムのフィルムの透明性、耐ブロッキング
性、成形直後の滑り性及びフィルム外観を評価した。そ
の結果を表2に示す。
レン・エチレン・ブテンランダム共重合体(エチレン含
有量2.0重量%、ブテン含有量7.3重量%)100
重量部に、真球度0.989かつ平均粒径2μmの非溶
融型シリコーン樹脂粉末を0.3g重量部、酸化防止剤
として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.1
0重量部、塩酸キャッチ剤としてステアリン酸カルシウ
ム0.05重量部、滑剤としてエルシン酸アミド0.1
0重量部をそれぞれ配合し、スーパーミキサーで2分間
混合した後、30mm径の単軸押出機により230℃の
温度で溶融混練してペレット化した。このペレットを用
いて、30μmのインフレーションフィルムを得た。得
られたフィルムのフィルムの透明性、耐ブロッキング
性、成形直後の滑り性及びフィルム外観を評価した。そ
の結果を表2に示す。
【0035】比較例5 シリコーン樹脂粉末の代わりに、平均粒径3μmの二酸
化珪素粉末を0.6重量部添加した以外は実施例6と同
様に行なった。その結果を表2に示す。
化珪素粉末を0.6重量部添加した以外は実施例6と同
様に行なった。その結果を表2に示す。
【0036】実施例7 MFR1.9g/10分かつ真球度0.920の結晶性
プロピレン単独重合体100重量部に、真球度0.98
9かつ平均粒径2μmの非溶融型シリコーン樹脂粉末を
0.05g重量部、酸化防止剤として2,6−ジ−t−
ブチル−p−クレゾール0.10重量部、塩酸キャッチ
剤としてステアリン酸カルシウム0.05重量部、帯電
防止剤としてステアリン酸モノグリセライド0.6重量
部をそれぞれ配合し、スーパーミキサーで2分間混合し
た後、30mm径の単軸押出機により230℃の温度で
溶融混練してペレット化した。このペレットを押出機を
用いてシート状フィルムにし、縦方向5倍、横方向10
倍に逐次延伸して最終的に厚さ30μmの延伸フィルム
を得た。得られた延伸フィルムの透明性、耐ブロッキン
グ性、成形直後の滑り性及びフィルム外観を評価した。
その結果を表3に示す。
プロピレン単独重合体100重量部に、真球度0.98
9かつ平均粒径2μmの非溶融型シリコーン樹脂粉末を
0.05g重量部、酸化防止剤として2,6−ジ−t−
ブチル−p−クレゾール0.10重量部、塩酸キャッチ
剤としてステアリン酸カルシウム0.05重量部、帯電
防止剤としてステアリン酸モノグリセライド0.6重量
部をそれぞれ配合し、スーパーミキサーで2分間混合し
た後、30mm径の単軸押出機により230℃の温度で
溶融混練してペレット化した。このペレットを押出機を
用いてシート状フィルムにし、縦方向5倍、横方向10
倍に逐次延伸して最終的に厚さ30μmの延伸フィルム
を得た。得られた延伸フィルムの透明性、耐ブロッキン
グ性、成形直後の滑り性及びフィルム外観を評価した。
その結果を表3に示す。
【0037】実施例8 プロピレン重合体を、MFR1.6g/10分かつ真球
度0.785のプロピレン単独重合体に変更し、シリコ
ーン樹脂粉末の添加量を0.03g重量部に変更した以
外は実施例7と同様に行なった。その結果を表3に示
す。
度0.785のプロピレン単独重合体に変更し、シリコ
ーン樹脂粉末の添加量を0.03g重量部に変更した以
外は実施例7と同様に行なった。その結果を表3に示
す。
【0038】比較例6及び7 シリコーン樹脂粉末の代わりに、平均粒径1μmの二酸
化珪素粉末を0.15重量部(比較例6)又は0.05
重量部(比較例7)添加した以外は実施例7と同様に行
なった。その結果を表3に示す。
化珪素粉末を0.15重量部(比較例6)又は0.05
重量部(比較例7)添加した以外は実施例7と同様に行
なった。その結果を表3に示す。
【0039】比較例8 シリコーン樹脂粉末を、真球度0.745かつ平均粒径
4μmの非溶融型シリコーン樹脂粉末0.02重量部に
変えた以外は実施例7と同様に行なった。その結果を表
3に示す。
4μmの非溶融型シリコーン樹脂粉末0.02重量部に
変えた以外は実施例7と同様に行なった。その結果を表
3に示す。
【0040】比較例9 実施例1にて使用したシリコーン樹脂粉末の代わりに、
粘度200センチストークス(25℃)のジメチルシリ
コーン油0.8重量部を用いた以外は実施例1と同様に
してペレット化しようとしたが、脈動が激しく均一形状
のペレットにはならなかった。また、このペレットを用
いて25μm厚の無延伸フィルムを成形したが、やはり
脈動が激しく均一な厚みのフィルムが得られなかった。
粘度200センチストークス(25℃)のジメチルシリ
コーン油0.8重量部を用いた以外は実施例1と同様に
してペレット化しようとしたが、脈動が激しく均一形状
のペレットにはならなかった。また、このペレットを用
いて25μm厚の無延伸フィルムを成形したが、やはり
脈動が激しく均一な厚みのフィルムが得られなかった。
【0041】比較例10 実施例7にて使用したシリコーン樹脂粉末の代わりに、
粘度100センチストークス(25℃)のジメチルシリ
コーン油0.05重量部を用いた以外は実施例7と同様
にしてフィルムを作成し評価した。その結果、霞度が
2.1%、耐ブロッキング性が1,100g/10cm
2 、外観評価点が1のフィルムであった。
粘度100センチストークス(25℃)のジメチルシリ
コーン油0.05重量部を用いた以外は実施例7と同様
にしてフィルムを作成し評価した。その結果、霞度が
2.1%、耐ブロッキング性が1,100g/10cm
2 、外観評価点が1のフィルムであった。
【0042】比較例11及び12 実施例1にて使用したシリコーン樹脂粉末の添加量を0
重量部(比較例11)と2重量部(比較例12)に変更
した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成し評
価した。その結果を表4に示す。
重量部(比較例11)と2重量部(比較例12)に変更
した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成し評
価した。その結果を表4に示す。
【0043】比較例13及び14 シリコーン樹脂粉末を、平均粒径0.3μmかつ真球度
0.980のシリコーン樹脂粉末(比較例13)又は平
均粒径12μmかつ真球度0.975のシリコーン樹脂
粉末(比較例14)に変更した以外は、実施例1と同様
に行なった。その結果を表4に示す。
0.980のシリコーン樹脂粉末(比較例13)又は平
均粒径12μmかつ真球度0.975のシリコーン樹脂
粉末(比較例14)に変更した以外は、実施例1と同様
に行なった。その結果を表4に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】本発明のプロピレン重合体組成物は、フ
ィルム状に成形すると、耐ブロッキング性、開口性、滑
り性に優れ、かつ透明性及び外観が改良された高透明性
のフィッシュアイやブツのないフィルムとすることがで
きる。
ィルム状に成形すると、耐ブロッキング性、開口性、滑
り性に優れ、かつ透明性及び外観が改良された高透明性
のフィッシュアイやブツのないフィルムとすることがで
きる。
【0022】また、従来、添加剤の分散性が良好なフィ
ルムを得ることができなかった真球度0.8以上のプロ
ピレン重合体においても、フィルム外観が良好で、フィ
ッシュアイやブツのないフィルムを得ることができる。
ルムを得ることができなかった真球度0.8以上のプロ
ピレン重合体においても、フィルム外観が良好で、フィ
ッシュアイやブツのないフィルムを得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】結晶性プロピレン重合体100重量部に、
三次元的な網目構造を有する非溶融型シリコーン樹脂か
らなる平均粒径が0.5〜7μmで、かつ、下記式
(I)で表わされる真球度fが0.8以上の粉末を0.
01〜1重量部の割合で配合させてなることを特徴とす
るプロピレン重合体組成物。 【数1】 (上記式中の、Aは粉末の断面積(mm2 )を表わし、
Dmaxは同断面の最長径(mm)を表わす。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7041906A JP2610793B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | プロピレン重合体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7041906A JP2610793B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | プロピレン重合体組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61058941A Division JPS62215646A (ja) | 1986-03-17 | 1986-03-17 | プロピレン重合体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07258487A true JPH07258487A (ja) | 1995-10-09 |
JP2610793B2 JP2610793B2 (ja) | 1997-05-14 |
Family
ID=12621338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7041906A Expired - Lifetime JP2610793B2 (ja) | 1995-03-01 | 1995-03-01 | プロピレン重合体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2610793B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5968333A (ja) * | 1982-10-12 | 1984-04-18 | Toray Silicone Co Ltd | 線状オルガノポリシロキサンブロツクを含有するポリマもしくはポリマ組成物の球状硬化物およびその製造方法 |
JPS62215646A (ja) * | 1986-03-17 | 1987-09-22 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | プロピレン重合体組成物 |
-
1995
- 1995-03-01 JP JP7041906A patent/JP2610793B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5968333A (ja) * | 1982-10-12 | 1984-04-18 | Toray Silicone Co Ltd | 線状オルガノポリシロキサンブロツクを含有するポリマもしくはポリマ組成物の球状硬化物およびその製造方法 |
JPS62215646A (ja) * | 1986-03-17 | 1987-09-22 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | プロピレン重合体組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2610793B2 (ja) | 1997-05-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |