JPH0725790Y2 - パノラマ撮影装置付きカメラ - Google Patents

パノラマ撮影装置付きカメラ

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JPH0725790Y2
JPH0725790Y2 JP1989145773U JP14577389U JPH0725790Y2 JP H0725790 Y2 JPH0725790 Y2 JP H0725790Y2 JP 1989145773 U JP1989145773 U JP 1989145773U JP 14577389 U JP14577389 U JP 14577389U JP H0725790 Y2 JPH0725790 Y2 JP H0725790Y2
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lens barrel
panoramic
light
camera
shielding plate
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、撮影画面サイズを、通常寸法とパノラマ寸
法とに変更することができるパノラマ撮影装置を具備し
たカメラに関する。
〔従来の技術〕
写真撮影を手軽に楽しめるカメラとして、オートフォー
カス装置や、レンズを交換することなく焦点距離を望遠
(テレ)撮影と広角(ワイド)撮影に切り替えられる可
変焦点装置を具備したカメラ、いわゆるコンパクトカメ
ラが普及している。
コンパクトカメラは、一般に、35mm判ロールフィルムを
用い、画面サイズをフルサイズ(24mm×36mm)あるい
は、フルサイズを半分に分割したハーフサイズ(24mm×
17.5mm)として使用している。近年では、写真をより面
白くしたり、特殊な用途などのため、画面サイズを、フ
ルサイズの上下をカットしてパノラマサイズ(約16mm×
36mm)にして使用するようにしたものがある。
このように、パノラマ撮影を行なうことができるコンパ
クトカメラでは、パノラマ撮影以外にフルサイズでの撮
影(通常撮影)もできるようにすれば便利であるととも
に、撮影がより楽しくなる。
通常撮影とパノラマ撮影とを選択できるようにするため
には、例えばアパーチュアの手前に光路内に進退できる
遮光板を配設し、該遮光板を光路内に進入させてパノラ
マ撮影を行ない、光路から退避させて通常撮影を行なう
ようにする。
〔考案が解決しようとする課題〕
通常撮影を行なうかパノラマ撮影を行なうかの選択は切
替レバーなどの操作部の操作によって行なうことになる
が、この操作部の操作に連動して遮光板を移動させるた
めの作動手段が必要である。
ところで、可変焦点装置は固定側レンズを保持した固定
鏡胴と、移動側レンズを保持した移動鏡胴とを組み合わ
せた構造であり、移動鏡胴を固定鏡胴に対して進退させ
ることによって撮影レンズの焦点距離を変化させるもの
である。この可変焦点装置を具備したカメラにパノラマ
撮影装置の遮光板の作動手段を設ける場合、この作動手
段の配設個所をカメラ本体とする場合には、次のような
問題がある。
パノラマ撮影時に確実に光線を遮断するためには、遮光
板はアパーチュアの直前に設けられなければならない。
したがって、カメラ本体に上記作動手段を設けるには、
アパーチュア部と固定鏡胴との間に適宜な間隙を設けて
この間隔内に配設することになる。しかし、この間隔部
の遮光を確実に行なう手段が複雑となり、固定鏡胴をカ
メラ本体に固定するための構造も複雑となってしまう。
また、固定鏡胴とアパーチュア部との間隔をなくした構
造では、カメラ本体の作動手段に遮光板を連繋させる部
材を、固定鏡胴を貫通して設けなければならないから、
複雑な構造となってしまう。
そこで、この考案は、簡単な構造で、遮光板を確実に通
常撮影位置とパノラマ撮影位置とに切り替えることがで
きる作動手段としたパノラマ撮影装置付きカメラを提供
することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この考案に係るパノラマ撮
影装置付きカメラは、移動側レンズを保持した移動鏡胴
が固定側レンズを保持した固定鏡胴に対して進退するこ
とにより、移動側レンズと固定側レンズとからなる撮影
レンズの焦点距離が変化する可変焦点装置を具備するカ
メラにおいて、アパーチュアの辺に沿った軸を中心とし
て回動させて、該アパーチュアの一部を所望により覆う
ことによって横長な画面サイズとしたパノラマ撮影を行
なう遮光板を固定鏡胴に設け、該遮光板の回動操作のた
めの操作部をカメラ本体側に設け、該操作部と遮光板と
を連繋して遮光板の上記回動を行なう作動手段を固定鏡
胴に設けたことを特徴としている。
〔作用〕
上記作動手段に連繋した操作部を操作すると、該作動手
段を介して上記遮光板が回動する。回動した遮光板によ
って、アパーチュアの一部が覆われた場合にはパノラマ
撮影を行なうことができ、アパーチュアを覆わない場合
には通常撮影が行なわれる。そして、上記作動手段が固
定鏡胴に配設されているから、該固定鏡胴を、アパーチ
ュア部を覆った状態に取り付けることができ、固定鏡胴
とアパーチュア部との間に間隔を設ける必要がなく、従
ってこの間隔のための遮光構造などを必要としない。
〔実施例〕
以下、図示した好ましい実施例に基づいて、この考案に
係るパノラマ撮影装置付きカメラを具体的に説明する。
第1図はパノラマ装置の概略の分解斜視図で、第2図な
いし第4図に示すように、アパーチュア2の上辺と下辺
に沿ってそれぞれ軸4a、6aを中心として上部遮光板4と
下部遮光板6とが、固定鏡胴8に回動自在に支持されて
いる。アパーチュア2は、この遮光板4、6の回動によ
って一部が覆われ、画面サイズが、覆われていない場合
のフルサイズからパノラマサイズに変更される。
上記固定鏡胴8はカメラ本体に固定されており、図示し
ない固定側レンズである後群レンズが取り付けられてい
る。また、この固定鏡胴8には、移動側レンズである前
群レンズ10を保持するとともに、固定鏡胴8に対して光
軸P方向に進退自在な移動鏡胴12が収容されている。こ
の移動鏡胴12の固定鏡胴8に対する進退によって後群レ
ンズと前群レンズ10とからなる撮影レンズの焦点距離が
変更され、例えば移動鏡胴12が最前部まで前進した場合
に望遠撮影を、最後部よりも僅かに前進した位置で標準
撮影または広角撮影を、それぞれ行なうことができる撮
影位置となり、さらに最後部まで後退した状態で携帯等
のために便利な沈胴位置に位置して、移動鏡胴12の先端
部がカメラの前端面とほぼ等しい位置となる。
固定鏡胴8の内側面と後部には、第1図に示すように、
遮光板4、6の作動手段20が設けられている。固定鏡胴
8の内側面の上部には、中央部が軸21によって回動自在
に支持された駆動レバー22が設けられており、この駆動
レバー22と同じ軸21には上部遮光板4を回動させるため
の主作動レバー23がその中央部で支持されている。
上記駆動レバー22の入力端部22aは、アパーチュア2の
方向に伸びており、駆動端部22bは前方に伸びている。
また、駆動端部22b側の適宜位置には係合部22cが形成さ
れている。上記主作動レバー23の駆動端部23aは上部遮
光板4の前面に当接しており、入力端部23bは前方に伸
びて、この入力端部23bと駆動レバー22の駆動端部22bと
に、引張コイルバネからなるチャージバネ24が掛け渡さ
れている。このチャージバネ24の復元力は、上記駆動端
部22bと入力端部23bとを接近させる方向に付勢されてい
る。また、駆動レバー22の上記係合部22cは、主作動レ
バー23から張出した制御舌片23cに当接している。
主作動レバー23の軸21と入力端部23bとの中間位置には
切込部23dが形成されている。固定鏡胴8の内側面の下
部には、軸25を中心として回動自在に中央部で支持され
た副作動レバー26が設けられており、その入力端部26a
に植設された係合ピン26bが上記切込部23dに係合してい
る。この副作動レバー26の駆動端部26cは、前記下部遮
光板6の前面に当接している。この副作動レバー26の軸
25から偏倚した位置には係合ピン27が固定鏡胴8の中央
部を指向して植設されている。また、軸25と駆動端部26
cとの中間位置と固定鏡胴8とには、引張コイルバネか
らなる戻しバネ28が掛け渡されて、該戻しバネ28の復元
力が、駆動端部26cを下部遮光板6から離す方向に副作
動レバー26を回動させるように付勢されている。
上部遮光板4と下部遮光板6のそれぞれの軸4a、6aに
は、ねじりコイルバネからなる戻しバネ29、30が巻装さ
れ、これら戻しバネ29、30の復元力が、遮光板4、6が
通常撮影位置に位置する方向に回動するように付勢され
ている。
固定鏡胴8の後部には、第1図に示すように、入力部材
32と駆動部在33とを一体的にして構成した操作部材31
が、上下方向に摺動自在に設けられている。
上記駆動部材33の側端部は前方に折曲され、該折曲され
た部分の中央部に係止突起34が形成されており、カメラ
本体に形成された係止部14と係脱するようにしてある。
この係止部14には、第1図に示すように、複数の切込部
が形成されて、それぞれの切込部と上記係止突起34とが
係脱する。また、この係止部14の切込部を、上位に位置
している通常撮影用のN切込部14aと、下位に位置して
いるパノラマ撮影用のP切込部14bとしてある。さら
に、上記係止突起34が形成されている折曲部は、それ自
身で弾性を有しており、操作部材31が摺動すると、この
弾性によって係止突起34がN切込部14aおよびP切込部1
4bと係脱するようにしてある。
駆動部材33の上端部には駆動ロッド部35が設けられてお
り、第2図および第3図に示すように、この駆動ロッド
部35は、駆動レバー22の前記入力端部22aの上面に当接
している。なお、前記チャージバネ24の復元力によって
この当接状態が維持されている。
入力部材32の後面には操作部としての操作突起部36が設
けられており、この操作突起部36が、第6図に示すよう
に、カメラ本体の後面であってフィルムが走行する面内
に位置している。したがって、フィルムが装填された場
合には、該フィルムによってこの操作突起部36は隠れて
しまう。入力部材32の上部には2つの係止孔部37a、37b
が形成されており、その上位に位置しているものをパノ
ラマ撮影用のP係止孔部37aとし、下位に位置している
ものを通常撮影用のN係止孔部37bとしてある。そし
て、これらの係止孔部37a、37bは、操作部材31の摺動に
よって、第6図に示すように、カメラ本体の後面であっ
てフィルム走行域の上方に形成された窓部38に位置する
ようにしてある。また、入力部材32の上端部には2つの
表示部39a、39bが上下に設けられており、上位に位置し
ているものをパノラマ撮影用のP表示部39a、下位に位
置しているものを通常撮影用のN表示部39bとしてあ
る。そして、これらの表示部39a、39bは、操作部材31の
摺動によって、第6図に示すように、カメラのファイン
ダ40の側方に設けられた表示窓41に位置するようにして
ある。
また、駆動部材33の折曲部に形成された前記P切込部14
bの下位には予備のE切込部14cが形成されており、操作
部材31をP切込部14bからさらに下方に摺動させると前
記係止突起34がこのE切込部14cに係合するようにして
ある。さらに、駆動部材33の下方にはスイッチ部42が配
設され、係止突起34がE切込部14cと係合した際に、こ
のスイッチ部42がONされるようにしてある。
カメラの裏蓋43には、第1図および第5図に示すよう
に、前記P係止孔37aとN係止孔部37bに係脱する位置決
め突起部44が突設されている。この位置決め突起部44の
先端部は、第5図に示すように、鋭角に形成されて差込
傾斜面44aとしてあり、他方、係止孔部37のそれぞれの
後方端縁は、同図に示すように、適宜に面取りされて受
入傾斜面37cが形成されている。したがって、第5図に
示すように、係止孔部37が位置決め突起部44に対してず
れている場合でも、裏蓋43を閉成することにより、これ
ら差込傾斜面44aと受入傾斜面37cとが係合して、位置決
め突起部44が操作部材31を摺動させながら、いずれかの
係止孔部37に差し込まれることになる。
前記移動鏡胴12の側面には、第1図および第4図に示す
ように、後端部から中央部にかけてガイド溝45が形成さ
れている。このガイド溝45の位置は、遮光板4、6がパ
ノラマ撮影位置に位置した場合における副作動レバー26
の前記係合ピン27が、このガイド溝45に収まる位置とし
てある。また、ガイド溝45の入口部の上端縁部45aは、
適宜に面取りあるいは円弧状に形成され、上記係合ピン
27がこの上端縁部45aに沿ってガイド溝45内に導かれる
ようにしてある。
第7図ないし第9図は、パノラマ撮影を行なう場合の表
示を示すもので、操作部材31に表示部39を設けたもので
は、前述のように、表示窓41にP表示部39aが位置する
か、N表示部39bが位置するかによって通常撮影かパノ
ラマ撮影かが表示される。
第7図にはファインダ40内にパノラマ撮影表示を行なう
ものを示しており、ファインダ40内には通常撮影用のN
視野枠40aとパノラマ撮影用のP視野枠40bとが表示され
ている。これらの視野枠40a、40bは撮影モードに応じて
点灯するようにしておけばより好ましい。すなわち、通
常撮影が選択された場合にはN視野枠40aが点灯してこ
れが認識され、パノラマ撮影が選択された場合にはP視
野枠40bが点灯するようにする。また、ファインダ40内
に「PANORAMA」の文字などが点灯する表示部40cを配設
して、パノラマ撮影が選択された場合には、該表示部40
cが点灯するようにしても構わない。なお、ファインダ4
0内には、近接撮影用の視野枠40d、ターゲットマーク40
eなどが設けられている。
また、例えばカメラの上面には、第8図に示すように、
各種の情報を表示する液晶表示部(LCD)46が設けられ
ており、第9図に該LCD46の概略を示している。このLCD
46に、フィルム枚数表示部46a、ストロボ発行表示部46
b、セルフタイマ撮影表示部46c、遠景撮影表示部46d、
日付表示部46eなどが配設されるとともに、パノラマ撮
影表示部46fを設ける。そして、パノラマ撮影が選択さ
れた場合には、該パノラマ撮影表示部46fが点灯してそ
の旨を知らせるようにすることもできる。
ファインダ40内の前記P視野枠40bや、表示部40c、LCD4
6のパノラマ撮影表示部46fなどは、操作部材31の摺動に
よってONされるスイッチを設けておけば、操作部材31の
摺動によって点灯させることができる。
なお、第8図に示すように、カメラの上面にはレリーズ
ボタン47、焦点距離切替ボタン48などが配設されてい
る。また、第6図に示すように、カメラ本体には、アパ
ーチュア2を挾んでスプール室16とパトローネ室18とが
位置しており、図示しないパトローネに収められたロー
ルフィルムは、アパーチュア2を覆うように、パトロー
ネ室18からスプール室16に掛け渡されて装填される。
上部遮光板4、下部遮光板6の双方あるいはいずれか一
方には、第2図ないし第4図に示すように、撮影の日付
や時間、あるいはメモなどを写真に写し込むことができ
るように写し込み用LCD49が設けられている。
第10図はロールフィルムに撮影された写真原板50の平面
図であり、所定枚数のコマ51が連続して撮影されてい
る。このコマ51の実線で示す部分がフルサイズ画像部52
であり、二点鎖線で挾まれた部分がパノラマサイズ画像
部53である。パノラマ撮影が行なわれた場合には、フル
サイズ画像部52とパノラマサイズ画像部53との間は、露
光されずに画像が現われない遮光部54が形成される。
以上により構成されたこの考案に係るパノラマ撮影装置
付きカメラの動作を、以下に説明する。
通常撮影とパノラマ撮影の選択は、フィルムを装填する
前に行なう。フィルムを装填する前にフィルムの走行面
に位置した操作突起部36を、下位に位置させるとパノラ
マ撮影が選択され、上位に位置させると通常撮影が選択
される。そして、フィルムを装填すると、操作突起部36
が該フィルムに隠れて、該フィルムの撮影が終了するま
で、選択された撮影モードは変更できない。
また、操作突起部36を操作した場合に、確実に切り替わ
らずに通常撮影モードとパノラマ撮影モードとの中間位
置に位置してしまっても、撮影に供するために裏蓋43を
閉じれば、いずれかの撮影モードが選択される。すなわ
ち、操作突起部36を操作した場合には、操作部材31が上
下いずれかの方向に摺動するが、確実にいずれかの撮影
モードが選択された場合には、入力部材32に形成された
P係止孔部37a、N係止孔部37bのうち選択されたモード
に係る係止孔部37a、37bがカメラ本体の後面の窓部38に
位置することになる。しかし、撮影モードが確実に選択
されていない場合には、該窓部38には、P係止孔部37a
とN係止孔部37bのいずれかがずれて位置する。第5図
はこの状態の概略を示すもので、P係止孔部37aとN係
止孔部37bの中間部が窓部38に位置した場合には、裏蓋4
3を閉じる際に、裏蓋43に突設された位置決め突起部44
が該中間部に臨むことになる。この状態で裏蓋43を閉じ
れば、位置決め突起部44の先端の差込傾斜面44aと係止
孔部37a、37bのいずれかの受入傾斜面37cとが当接し、
操作部材31を上下いずれかの方向に摺動させながら位置
決め突起部44が押し込まれる。したがって、操作部材31
は、通常撮影モードあるいはパノラマ撮影モードのいず
れかの位置に確実に位置することになる。
先ず、通常撮影時について説明する。
第2図は通常撮影時における遮光板4、6と作動手段30
の状態を示す概略図で、遮光板4、6は先端部を前方に
向けてアパーチュア2から離れた位置まで回動して開い
た状態にある。このため、遮光板4、6は光路中にな
く、撮影レンズを透過した光線はアパーチュア2を通過
してフィルム面に達するため、第10図上実線で示すよう
に、フルサイズの画像部52の画像を得ることができる。
この通常撮影時においては、操作部材31の係止突起34は
N切込部14aに係合しており、表示窓41にはN表示部39b
が対向している。したがって、カメラの背面の表示窓41
には通常撮影ある旨が表示されることになる。なお、こ
の表示は、例えば通常撮影を意味する「NORMAL」の文字
を現わしたり、色彩をパノラマ撮影時と異ならして行な
うようにすることができる。また、このような表示部39
a、39bを設けることなく、例えば、表示窓41の代わりに
表示用LEDを配設して、パノラマ撮影時にのみレリーズ
ボタンの操作に連動してこれが点灯するようにしておく
こともできる。
通常撮影時においては、上述のように遮光板4、6の先
端部が前方に位置して、第4図に示す状態にある。第4
図は移動鏡胴12が撮影位置にある場合を示し、携帯等の
ために撮影レンズを沈胴させると、該移動鏡胴12はこの
撮影位置からさらに沈胴位置まで後退することになるた
め、この移動鏡胴12の後退域内に位置している遮光板
4、6の先端部が移動鏡胴12に当接して、該移動鏡胴12
の後退を阻害するおそれがある。しかし、この場合に
は、移動鏡胴12の後退に伴われて遮光板4、6が第2図
に示す位置からそれぞれ回動して、第3図に示すように
アパーチュア2の一部に重畳するから、移動鏡胴12の後
退の障害にならない。
すなわち、移動鏡胴12が適宜位置まで後退すると、該移
動鏡胴12の形成されたガイド溝45の入口部の上端縁部45
aが副作動レバー26に設けられた係合ピン27に衝突す
る。さらに移動鏡胴12が後退すると、上端縁部45aに沿
って係合ピン27が押し下げられ、ガイド溝45内に収容さ
れることになる。係合ピン27が押し下げられると、戻し
バネ28の復元力に抗して、副作動レバー26が軸25を中心
として第2図上反時計回り方向に回動することになる。
この回動によって副作動レバー26の駆動端部26cが同方
向に旋回し、戻しバネ30の復元力に抗して、下部遮光板
6を軸6aを中心として第2図上時計回り方向に回動させ
る。一方、副作動レバー26の回動によって入力端部26a
が旋回し、ここに植設された係合ピン26bと係合してし
ている切込部23dを有する主作動レバー23が、軸21を中
心として第2図上時計回り方向に回動し、この回動によ
って主作動レバー23の駆動端部23aが同方向に旋回し、
戻しバネ29の復元力に抗して、上部遮光板4を軸4aを中
心として第2図上反時計回り方向に回動させる。遮光板
4、6のこの回動によって該遮光板4、6が、第3図に
示すように、移動鏡胴12の後退域から退避することにな
る。なお、駆動ロッド部35の位置は、第2図に示す位置
のままである。
また、沈胴した状態から移動鏡胴12が前進し、ガイド溝
45から係合ピン27が離脱すると、戻しバネ28の復元力に
よって副作動レバー26が、第3図に示す位置から第2図
に示す位置まで復帰し、この副作動レバー26の復帰によ
って自由になった下部遮光板6が、戻しバネ30の復元力
によって第2図に示す位置まで復帰する。また、副作動
レバー26の復帰によって主作動レバー23も軸21を中心と
して回動し、第2図に示す位置に復帰するから上部遮光
板4の戻しバネ29の復元力によって第2図に示す位置ま
で復帰する。遮光板4、6のこの復帰によって通常撮影
を行なうことができる。
次に、パノラマ撮影が選択された場合についての動作に
ついて説明する。
操作突起部36を操作してパノラマ撮影を選択すると、操
作部材31が下方に摺動して係止突起34がP切込部14bと
係合する。操作部材31が摺動すると、駆動ロッド部35
が、連動レバー22の入力端部22aを第2図に示す位置か
ら第3図に示す位置まで押し下げる。このため、駆動レ
バー22が軸21を中心として第2図上時計回り方向に回動
する。この駆動レバー22の駆動端部27bにはチャージバ
ネ24の一端が掛止されており、該チャージバネ24の他端
は主作動レバー23の入力端部23bに掛止されているか
ら、駆動レバー22が第2図上時計回り方向に回動すると
このチャージバネ24が伸張し、その復元力を受けて主作
動レバー23が第2図上時計回り方向に回動する。この主
作動レバー23の回動によって駆動端部23aに当接してい
る上部遮光板4が、戻しバネ29の復元力に抗して第2図
上反時計回り方向に回動することになる。
一方、上記主作動レバー23の回動によって、切込部23d
と係合する係合ピン26bを植設した副作動レバー26が、
戻しバネ28の復元力に抗して、軸25を中心として第2図
上反時計回り方向に回動する。このため該副作動レバー
26の駆動端部26cに当接している下部遮光板6が、戻し
バネ30の復元力に抗して第2図上時計回り方向に回動す
ることになる。
前記上部遮光板4と下部遮光板6との回動によってこれ
らが閉じて、第3図に示すように、アパーチュア2の上
下部を覆うことになる。このため、撮影時に撮影レンズ
を透過した光線は、フィルムの上下部において遮断さ
れ、当該上下部は露光されず、従って第10図に示すよう
に遮光部54が形成されてパノラマサイズ画像部53からの
みからなるパノラマサイズの写真原板50を得ることがで
きる。
しかも、第3図に示す状態においては、駆動ロッド部35
の位置とチャージバネ24の復元力によって、上部遮光板
4がアパーチュア2に押し付けられた状態となり、下部
遮光板6もアパーチュア2に押し付けられた状態となる
から、これら遮光板4、6とアパーチュア2の周縁部と
の間に間隙ができない。したがって、撮影レンズを透過
した光線は、遮光板4、6によって確実に遮断される。
パノラマ撮影を選択すると、操作部材31が下方に摺動す
るためP表示部39aが表示窓41に臨んで位置するから、
このP表示部39aに例えばパノラマ撮影を意味する「PAN
ORAMA」の文字を現わしたり、色彩を通常撮影時と異な
らしておけば、パノラマ撮影であることが認識である。
パノラマ撮影時には、遮光板4、6が閉じた状態にある
から、フィルムの上下の遮光部54には遮光板4、6に設
けられた写し込み用LCD49が対向する。そして、レリー
ズに連動してこの写し込み用LCD49から所望メモや日付
などの情報がフィルムの遮光部54に焼き付けられる。こ
の場合、メモや日付を写し込むか否かの選択は、操作部
材31を摺動させて係止突起34を前記E切込部14cに係止
させることにより、スイッチ部42をONさせて行なうよう
にしてもよいし、カメラにこの選択を行なえるスイッチ
を設けて該スイッチの操作によって行なうようにしても
よい。
なお、写し込み用LCD49を遮光板4、6に設けたものを
示したが、裏蓋43に設けることもできる。また、日付な
どはプリントされた画像内に写し込まれることが要求さ
れる場合があるため、写し込み用LCD49としてはフルサ
イズ用とパノラマサイズ用の2つを備え、パノラマ撮影
モード時にはパノラマ撮影用LCDを作動させ、通常撮影
モード時には通常撮影用LCDを作動させるようにするこ
ともできる。なお、この切替は操作部材31の摺動に連動
させて行なわれるようにしておけば、操作が簡便とな
る。
パノラマ撮影から通常撮影するには、操作突起部36を上
方に移動させる。これにより、操作部材31の駆動ロッド
35が、第3図に示す位置から第2図に示す位置まで移動
する。このため、駆動レバー22と主作動レバー23が自由
になり、戻しバネ29の復元力を受けて上部遮光板4が第
3図上反時計回り方向に回動し、この回動によって主作
動レバー23が第3図上反時計回り方向に回動することに
なる。切込部23dと係合ピン26bとが係合しているから、
この主作動レバー23の回動によって、副作動レバー26が
軸25を中心として第3図上時計回り方向に回動すること
になり、下部遮光板6の拘束が解除される。このため、
戻しバネ30の復元力によって、該下部遮光板6が軸6aを
中心として第3図上反時計回り方向に、第2図に示す位
置まで回動する。これら遮光板4、6が回動して第2図
に示す状態となるから、前述したように通常撮影に供さ
れることになる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案に係るパノラマ撮影装置
付きカメラによれば、遮光板を駆動するための作動手段
を固定鏡胴に配設したから、固定鏡胴を、アパーチュア
部を覆った状態で取り付けることができる。したがっ
て、固定鏡胴とアパーチュア部との間の遮光構造を必要
とせず、簡単な構造とすることができる。
また、カメラ本体に作動手段を配設して遮光板との連繋
部材を固定鏡胴に貫通して設ける構造では、カメラ本体
と固定鏡胴との取付関係を精密にしなければならない
が、該作動手段が固定鏡胴に配設されているから、該固
定鏡胴とカメラ本体と取付関係を、カメラ本体に作動手
段を配設したものほど精密にする必要がない。
しかも、作動手段が固定鏡胴に配設された構造であるか
ら、既存のカメラの固定鏡胴を変更すればパノラマ装置
を具備させることでき、安価にパノラマ装置付きカメラ
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
図面は、この考案に係るパノラマ撮影装置付きカメラの
好ましい一実施例を示すものである。第1図はこのパノ
ラマ装置付きカメラの概略を示す分解斜視図である。第
2図および第3図は遮光板を駆動する機構の概略の側面
図で、第2図は通常撮影時を、第3図はパノラマ撮影時
をそれぞれ示している。第4図は、通常撮影時における
移動鏡胴と遮光板との関係を示す側面図である。第5図
は第1図におけるV−V線に沿って切断した断面図で、
裏蓋との関係を示している。第6図は、裏蓋を取り除い
た状態のカメラ本体の後面図である。第7図は、ファイ
ンダ内の視野枠を示す図である。第8図は、カメラの概
略の後方斜視図である。第9図は、液晶表示部によって
表示される内容を説明するための概略の平面図である。
第10図は写真原板の平面図で、実線でフルサイズの画像
部を示し、二点鎖線でパノラマサイズの画像部を示して
いる。 2…アパーチュア、4…上部遮光板 6…下部遮光板、4a、6a…軸 8…固定鏡胴、12…移動鏡胴 14…係止部、14a…N切込部 14b…P切込部、20…作動手段 22…駆動レバー、23…主作動レバー 24…チャージバネ、26…副作動レバー 27…係合ピン、29,30…戻しバネ 31…操作部材、34…係止突起 35…駆動ロッド、36…操作突起部(操作部) 37a…P係止孔部、37b…N係止孔部 38…窓部、39a…P表示部 39b…N表示部、41…表示窓 42…スイッチ部、43…裏蓋 44…位置決め突起部、45…ガイド溝 46…液晶表示部、50…写真原板 52…フルサイズ画像部 53…パノラマサイズ画像部 54…遮光部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動側レンズを保持した移動鏡胴が固定側
    レンズを保持した固定鏡胴に対して進退することによ
    り、移動側レンズと固定側レンズとからなる撮影レンズ
    の焦点距離が変化する可変焦点装置を具備するカメラに
    おいて、 アパーチュアの辺に沿った軸を中心として回動させて、
    該アパーチュアの一部を所望により覆うことによって横
    長な画面サイズとしたパノラマ撮影を行なう遮光板を固
    定鏡胴に設け、 該遮光板の回動操作のための操作部をカメラ本体側に設
    け、 該操作部と遮光板とを連繋して遮光板の上記回動を行な
    う作動手段を固定鏡胴に設けたことを特徴とするパノラ
    マ撮影装置付きカメラ。
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JPS6395429A (ja) * 1986-10-09 1988-04-26 Canon Inc カメラ

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