JPH07257719A - 搬送コンベヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無端の搬送ベルトで搬送されるバラ物の落下
を防止し、搬送コンベヤのクリーン性およびメンテナン
ス性を向上させることを可能とする。 【構成】 バラ物投入用シュート２７に接続され、プー
リ２２，２３間に無端の搬送ベルト２４を掛け渡してバ
ラ物Ａを搬送する搬送コンベヤ２１において、リターン
側のベルト２５とキャリヤ側のベルト２６との間にバラ
物投入用シュート２７を配置してシュート下方のキャリ
ヤ側のベルト２６の内側面をバラ物Ａの搬送面として走
行させると共に、そのキャリヤ側のベルト２６を下方反
対方向に折り返して、あるいは搬送面上にスクレーパ６
３等を配置して、バラ物Ａを搬出する搬出端を形成した
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は石炭等のバラ物を搬送す
る搬送コンベヤに係り、特にバラ物の落下を防止するこ
とのできるを搬送コンベヤに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】火力発電所等のプラントにおいては図６
および図７に示すように石炭等のバラ物を搬送する搬送
コンベヤが採用されている。

【０００３】図示するように、この搬送コンベヤ１はヘ
ッドプーリ（駆動プーリ）２とテールプーリ（従動プー
リ）３とに無端の搬送ベルト４を略水平に掛け渡し、上
側のキャリヤ側のベルト５は図中右側から左側に走行
し、下側のリターン側のベルト６は図中左側から右側に
走行するようになっている。図７に示すように、キャリ
ヤ側のベルト５には幅方向に３つのトラフローラ７が配
置され、これらトラフローラ７はキャリヤ側のベルト５
の幅方向両端側を上方に押し上げてベルト搬送面に長手
方向に沿って台形断面の溝を形成する。リターン側のベ
ルト６の下方には支持脚８を有する支持枠９に支持され
たゴムリング付リターンローラ１１が走行方向に沿って
等間隔に配置されると共に落炭防止板１２が取り付けら
れている。

【０００４】したがって、搬送ベルト４の搬入側のバラ
物投入用シュート１３に投入されたバラ物Ａはキャリヤ
側のベルト５の上面を搬送面として搬送され、そのベル
ト５がヘッドプーリ２で下方に折り返されて反対側に走
行する際にベルトクリーナ１４で掻き落とされる。掻き
落されたバラ物Ａは払い出しコンベヤ１５等で消費系に
搬出される。なお、１６はウェイト１７を有するテンシ
ョンプーリである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、搬送ベルト
４の外側面でバラ物Ａを搬送するため、搬送面がリター
ン側に折り返される際にベルトクリーナ１４による掻き
取りが不十分な場合にはバラ物Ａが搬送面に付着したま
まリターン側に搬送されることがあり、バラ物は落炭防
止板１２上に落下する。特に、バラ物投入用シュート１
３に投入されるバラ物Ａに飛散防止等のために水分が与
えられると、バラ物Ａの粘着力が増大し、バラ物Ａの掻
き取りが不十分になる。水分が与えられて付着したバラ
物Ａの搬送距離が長くなると、搬送途中で乾燥し、やが
て落炭防止板１２上に落下することになる。

【０００６】落炭防止板１２上の落炭が大量になると、
リターン側のベルト６を押し上げたり、落炭防止板１２
からこぼれて周辺を汚すことにもなるので、落炭の回収
除去作業を強いられる問題がある。近年、バラ物を取り
扱う設備においてはクリーン化、メンテナンス性の向上
が重要視されており、この要請に応えるためにも落炭を
防止することが望まれている。

【０００７】本発明は上記問題点を有効に解決すべく創
案されたものである。本発明は無端の搬送ベルトで搬送
されるバラ物の落下を防止し、クリーン化、メンテナン
ス性を向上を図ることのできる搬送コンベヤを提供する
ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明はバラ物投入用シ
ュートに接続され、プーリ間に無端の搬送ベルトを掛け
渡してバラ物を搬送する搬送コンベヤにおいて、リター
ン側のベルトとキャリヤ側のベルトとの間にバラ物投入
用シュートを配置してそのシュート下方のキャリヤ側の
ベルトの内面側をバラ物の搬送面として走行させると共
に、キャリヤ側のベルトを下方反対方向に折り返して、
あるいは搬送面上にスクレーパ等を配置して、バラ物を
搬出するための搬出端を形成したものである。

【０００９】具体的には搬送ベルトはキャリヤ側のベル
トとリターン側のベルトとの間にバラ物投入用シュート
を配置すべくこれらのベルトを上下方向に大きく引き離
すと共にキャリヤ側のベルトの搬送面に沿って略並行に
リターン側のベルトを近接させて走行させ、かつ、バラ
物を搬出すべくキャリヤ側のベルトを下方反対方向に折
り返すように掛け渡される。

【００１０】また、搬送ベルトはキャリヤ側のベルトが
バラ物を搬出するためのスクレーパの下方を走行させる
ように掛け渡される。

【００１１】

【作用】このように無端の搬送ベルトの内側面を搬送面
として走行させると、搬送面がリターン側に移動してバ
ラ物を落下させても、そのバラ物はキャリヤ側のベルト
の搬送面上に落下して再び搬送物として搬送されること
になる。

【００１２】キャリヤ側のベルトで搬送されるバラ物は
キャリヤ側のベルトを下方反対方向に折り返すことによ
り形成される搬出端から搬出される。スクレーパの下方
にキャリヤ側のベルトを走行させれば、そのスクレーパ
により搬出端が形成されることになる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。

【００１４】図１および図２に示すように、火力発電所
等のプラントにおいて石炭等のバラ物を搬送すべく搬送
コンベヤ２１が設置され、この搬送コンベヤ２１はヘッ
ドプーリ２２とテールプーリ２３とに無端の搬送ベルト
２４を掛け渡して上側のリターン側のベルト２５と下側
のキャリヤ側のベルト２６とを互いに反対方向に走行さ
せるようになっている。

【００１５】特に、リターン側のベルト２５とキャリヤ
側のベルト２６とはこれらの間にバラ物投入用シュート
２７を配置すべく上下方向に大きく引き離すように掛け
渡され、図３に示すように、バラ物投入用シュート２７
の投入口２８にはバラ物搬入用コンベヤ２９の搬出端が
接続されると共に、搬入されたバラ物Ａに散水するため
の散水用ノズル３１が配置されており、シュート２７の
排出口３２の下方にはキャリヤ側のベルト２６が走行す
るようになっている。すなわち、シュート２７の下方を
走行するキャリヤ側のベルト２６の内側面がバラ物Ａを
搬送する搬送面として図１において右側から左側に走行
するようになっている。

【００１６】具体的には図１および図２に示すように搬
送ベルト２４はテールプーリ２３からウェイト４１を有
するテンションプーリ４２、３つのアイドルプーリ４３
〜４５を介してシュート２７の上方を覆うように折り返
されて略水平に走行するキャリヤ側のベルト２６に沿っ
てリターン側のベルト２５を並行に近接させて走行させ
るようになっている。互いに近接して走行するこれらの
ベルト２５，２６は支持脚４６に支持された支持枠４７
に沿って案内され、その支持枠４７にはリターン側のベ
ルト２５の走行を案内するゴムリング付リターンローラ
４８が配置され、その下方にはキャリヤ側のベルト２６
の幅方向に沿って３つトラフローラ４９が配置されてい
る。これらトラフローラ４９はキャリヤ側のベルト２６
の幅方向両側を上方に押し上げてキャリヤ側のベルト２
６にバラ物Ａを載置するための溝を形成する。キャリヤ
側のベルト２６とリターンローラ４８との間には落下し
たバラ物Ａをキャリヤ側のベルト２６上に案内するガイ
ド板５１が支持されている。キャリヤ側のベルト２６は
リターン側のベルト２５よりベルト幅が狭くなるので、
ガイド板５１、５１間の間隔はキャリヤ側のベルト２６
側に順次狭くなるように形成されている。

【００１７】また、搬送ベルト２４は略水平に走行する
リターン側のベルト２５をヘッドプーリ２２の下方に設
置された払出しコンベヤ５２を覆うように４つのアイド
ルプーリ５３〜５６を介して折り返されてヘッドプーリ
２２に掛け渡されるようになっている。したがって、バ
ラ物Ａを搬送するキャリヤ側のベルト２６上をリターン
側のベルト２５が互いに近接して略水平に走行するよう
になっている。

【００１８】ヘッドプーリ２２はキャリヤ側のベルト２
６を下方反対方向に折り返してバラ物Ａを払出しコンベ
ヤ５２に搬出するための搬出端を形成し、その搬出端に
はベルトクリーナ５７が取り付けられている。図４に示
すように、このベルトクリーナ５７は基端部側に支軸５
８を中心に揺動するレバー部５９を一体的に有し、その
レバー部５９の力点とその上方に取り付けられたカウン
ターアーム６１との間にはベルトクリーナ５７の先端部
をベルト２４に付勢するスプリング６２が介在されてい
る。

【００１９】以上の構成において、図１および図２に示
すように、無端の搬送ベルト２４のキャリヤ側のベルト
２６の内側面をバラ物Ａの搬送面として走行させるの
で、ヘッドプーリ２２側に配置されたベルトクリーナ５
７による掻き取りが不十分なためにリターン側のベルト
２５からバラ物Ａが落下しても、そのバラ物Ａはガイド
板５１に沿ってキャリヤ側のベルト２６上に落下して搬
送物として再び搬送されることになり、搬送コンベヤ２
１のクリーン化およびメンテナンス性を向上できる。ま
た、従来の如きバラ物落下防止板１２などが不要にな
り、搬送コンベヤ２１の簡素化軽量化を達成できる。

【００２０】なお、キャリヤ側のベルト２６で搬送され
たバラ物Ａはトリッパ方式あるいはスクレーパで取り出
すように構成してもよい。例えば、スクレーパで取り出
す場合には図５に示すように構成する。すなわち、ヘッ
ドプーリ２２側に寄せて配置されたスクレーパ６３の下
方にキャリヤ側のベルト２６の内側面を走行させる。し
たがって、搬送されるバラ物Ａはスクレーパ６３の傾斜
面６４でベルト幅方向に押し出されて取り出されること
になる。

【００２１】

【発明の効果】以上要するに本発明によれば、搬送ベル
トのキャリヤ側のベルトの内側面を搬送面として走行さ
せるので、バラ物はキャリヤ側のベルト上に落下して搬
送物として再び搬送されることになり、搬送コンベヤの
クリーン化およびメンテナンス性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の搬送コンベヤを示す側面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線矢視図である。

【図３】バラ物投入用シュートを示す側面図である。

【図４】ベルトクリーナを示す側面図である。

【図５】本発明の他の実施例を示す側面図である。

【図６】従来の搬送コンベヤを示す側面図である。

【図７】図６のＹ−Ｙ線矢視図である。

【符号の説明】

２１ 搬送コンベヤ ２２ ヘッドプーリ ２３ テールプーリ ２４ 無端の搬送ベルト ２５ リターン側のベルト ２６ キャリヤ側のベルト ２７ バラ物投入用シュート ６３ スクレーパ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バラ物投入用シュートに接続され、プー
   リ間に無端の搬送ベルトを掛け渡してバラ物を搬送する
   搬送コンベヤにおいて、リターン側のベルトとキャリヤ
   側のベルトとの間にバラ物投入用シュートを配置してシ
   ュート下方のキャリヤ側のベルトの内側面をバラ物の搬
   送面として走行させると共に、そのキャリヤ側のベルト
   を下方反対方向に折り返して、あるいは搬送面上にスク
   レーパ等を配置して、バラ物を搬出するための搬出端を
   形成したことを特徴とする搬送コンベヤ。
2. 【請求項２】 上記搬送ベルトが、キャリヤ側のベルト
   とリターン側のベルトとの間にバラ物投入用シュートを
   配置すべくこれらのベルトを上下方向に大きく引き離す
   と共にキャリヤ側のベルトの搬送面に沿って略並行にリ
   ターン側のベルトを近接させて走行させ、かつ、バラ物
   を搬出すべくキャリヤ側のベルトを下方反対方向に折り
   返すように掛け渡されたことを特徴とする請求項１記載
   の搬送コンベヤ。
3. 【請求項３】 上記搬送ベルトが、キャリヤ側のベルト
   とリターン側のベルトとの間にバラ物投入用シュートを
   配置すべくこれらのベルトを上下方向に大きく引き離す
   と共にキャリヤ側のベルトをバラ物を搬出するためのス
   クレーパの下方を走行させるべく掛け渡されたことを特
   徴とする請求項１記載の搬送コンベヤ。