JPH07257037A - 高密度光記録媒体 - Google Patents

高密度光記録媒体

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JPH07257037A
JPH07257037A JP6052042A JP5204294A JPH07257037A JP H07257037 A JPH07257037 A JP H07257037A JP 6052042 A JP6052042 A JP 6052042A JP 5204294 A JP5204294 A JP 5204294A JP H07257037 A JPH07257037 A JP H07257037A
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JP
Japan
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group
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phthalocyanine
poly
recording medium
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Application number
JP6052042A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kuwano
敦司 桑野
Itsuo Watanabe
伊津夫 渡辺
Takeo Tomiyama
健男 富山
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】短波長のレーザー光を用いて記録を行うことを
可能とする高密度光記録媒体を提供する。 【構成】ビス(トリエチルシロキシ)シリコン-テトラ
キス(ヘキシルオキシ)フタロシアニンとポリ(エチル
メタクリレート)をトルエンに溶解して得た溶液を、ガ
ラス基板上にスピンコートして薄膜を形成させた後、加
熱徐冷した。このようにして作製した膜を加熱後急冷し
記録する。 【効果】十分な光学濃度の複合膜が得られ、670〜690nm
の波長域で情報を検出するのに十分な反射率変化を起こ
すことができ、書換えも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光により情報
を記録することができる光記録媒体であって、特に短波
長のレーザー光を用いて記録を行う高密度光記録媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体は大容量の情報記録が可能
で、将来記録メディアの主流となることが予想されてい
る。既に、CD−DAはランダムアクセス、デジタル高
音質を特徴にオーディオメディアとして、また、書換え
形光磁気ディスク(MO)や追記形光ディスク(WO)
はコンピュターの外部メモリーとして実用化されてい
る。このような光ディスクへの記録には、波長780nm又
は830nmの半導体レーザーが主として用いられている
が、より記録密度を高めるためには、光ビームのスポッ
ト径をより小さくする必要がある。そのために、例え
ば、SHG素子を用いて光の波長を短くした緑色レーザ
ーや青色レーザー等の研究開発が行われているが、SH
G素子の性能や安定性、レーザーの室温での連続発振特
性や価格等で解決すべき課題が多い。
【0003】一方、波長670〜690nmの半導体レーザーを
用いた光記録装置や波長630nmの半導体レーザーは実用
化されており、それに対応した高密度光ディスクの開発
も進められている。例えば、記録膜が半導体レーザ光を
吸収して、溶融、分解等の形状変化することにより記録
を行う光記録媒体では、670〜690nmの半導体レーザー光
に吸収を有するフタロシアニン系色素を利用する技術は
広く知られている。また、USP4,513,071では形状変化で
はなく、色素と高分子化合物からなる記録膜にエネルギ
ーを付与して、色素同士又は色素と高分子間の凝集状態
(結晶性)を変化させ、それに伴う光学変化を記録に応
用することが報告されている。
【0004】しかしながら、記録膜の形状変化を伴う記
録方式ではダイレクトシールが難しく、エアーサンドイ
ッチ構造をとるために光ディスクを薄くすることが困難
である。また、ピット周辺にリムが形成されるために、
ピットの解像度に限界が生じたり、記録のメカニズム上
消去も困難である。
【0005】一方、色素の光学変化を利用する場合は、
全ての色素がこのような光学変化を生じるわけではな
く、ある特定の色素に限られている。すなわち、光学変
化と色素の分子構造との相関関係は明確には解明されて
おらず、現状では、光学変化を引き起こす色素を見いだ
すことだけでも、研究的、技術的に大きな課題となって
いる。
【0006】現在までに報告されている、光学変化を生
じさせるフタロシアニン系色素と高分子化合物の組合せ
例の一つとして、特開昭 63-199684号公報及び日本化学
会誌第7号、第1090〜1097頁(1988年)では、マグネシ
ウムフタロシアニンとポリ(メチルメタクリレート)又
はポリ(エチレン)とポリ(ビニルアセテート)の共重
合体の複合膜を湿式法により製膜し、この膜を加熱処理
することによりマグネシウムフタロシアニンの会合体の
相転移が生じ、光学特性が変化することが報告されてい
る。
【0007】また、特開平2-136289号公報及び特開平2-
139284号公報では、特開昭61-197280号公報に記載のフ
タロシアニン系色素又は化2の一般式(II)
【化2】
【化3】 で表されるフタロシアニン系色素と高分子化合物の組合
せに、エネルギを付与すると光学変化が生じることが開
示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開昭63-199684号公
報及び日本化学会誌第7号、第1090〜1097頁(1988年)
に記載の記録媒体では、相転移には特定の溶媒で溶解処
理する必要があり、目的とする機能を発現する複合膜を
作製するためには、溶媒選択の幅が狭くなるという問題
を有している。また、この複合膜を実際に応用する場
合、溶媒処理は作業環境やコストの点から好ましいプロ
セスとはいえない。さらに、マグネシウムフタロシアニ
ンは有機溶媒に対する溶解性が悪く、十分な光学濃度を
有する薄膜を作製することが非常に困難である。
【0009】また、特開平2-136289号公報及び特開平2-
139284号公報記載の記録媒体では、その中のあるフタロ
シアニン系色素は670nm〜690nmの波長域で光学変化が生
じないか、もしくは光学変化したとしても十分な光学濃
度の変化が生じないために、記録した情報を検出するこ
とが非常に困難である。このように、全てのフタロシア
ニン系色素が光学変化を生じるわけではなく、特定の構
造のフタロシアニン系色素に限られている。
【0010】本発明は、短波長のレーザー光を用いて記
録を行うことを可能とする高密度光記録媒体を提供する
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フタロシア
ニン系色素と高分子化合物からなる光記録媒体におい
て、前記した問題点を解決するために鋭意検討を行った
結果、中心金属に、特定のトリアルキルシロキシ基又は
トリアルコキシシロキシ基を導入したフタロシアニン系
色素と高分子化合物からなる有機膜は、十分な光学濃度
の複合膜が得られ、かつこの有機膜層に反射層を形成し
たものを光記録媒体とすることにより、情報を検出する
のに十分な反射率変化を起こすことができることを見い
出した。
【0012】本発明は、 A.化4の一般式(I)
【化4】 〔ただし、式中、Q1はアルキルチオ基、アルコキシ
基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、
アルキルアミノ基、アルキル基、アルケニル基、O(C
H2CH2O)nR1基、R2COR3基、CONHR4基、
NHCOR5基、COR6基、R7X基(ただしR1、R
2、R3、R4、R5、R6、R7はアルキル基、Xはハロゲ
ン)を示し、j、k、l、mは0又は1〜4の整数を示
し、Q1が複数個あるときは同一でも異なっていてもよ
く、M1はSi、Ge、Snを示し、置換基X1はトリメ
チルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリプロピル
シロキシ基、トリメトキシシロキシ基、トリエトキシシ
ロキシ基、トリプロポキシシロキシ基である〕で表され
るフタロシアニン系色素 5〜40重量部、B.高分子
化合物 100重量部からなる記録層と反射層とを有
し、光及び/又は熱エネルギーの付与による670〜690nm
での反射率変化により記録を行うことを特徴とする高密
度光記録媒体である。反射層は、有機膜層である記録層
に接触して形成しても良いし、有機膜層である記録層と
反射層の間に光学透明層等第三の層を形成しても良い。
【0013】一般式(I)において、Q1の具体例とし
ては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、
ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプ
チルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチ
オ基、ドデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ヘキサデ
シルチオ基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、
ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘ
プチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、
デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、テトラデシルオキ
シ基、ヘキサデシルオキシ基、メトキシメチル基、エト
キシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル
基、ペンチルオキシメチル基、ヘキシルオキシメチル
基、ヘプチルオキシメチル基、オクチルオキシメチル
基、ノニルオキシメチル基、デシルオキシメチル基、ド
デシルオキシメチル基、テトラデシルオキシメチル基、
ヘキサデシルオキシメチル基、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブト
キシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキ
シルオキシシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニ
ル、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボ
ニル基、デシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカ
ルボニル基、テトラデシルオキシカルボニル基、ヘキサ
デシルオキシカルボニル基、ジメチルアミノ基、ジエチ
ルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、
ジオクチルアミノ基、ジドデシルアミノ基、メチルアミ
ノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチ
ルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、
ドデシルアミノカルボニル基、エチルカルボニルアミノ
基、ブチルカルボニルアミノ基、ヘプチルカルボニルア
ミノ基、デシルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニ
ルアミノ基、エチルカルボニル基、ブチルカルボニル
基、ヘプチルカルボニル基、デシルカルボニル基、ドデ
シルカルボニル基、エチルカルボニルオキシメチル基、
ブチルカルボニルオキシメチル基、ヘプチルカルボニル
オキシメチル基、デシルカルボニルオキシメチル基、ド
デシルカルボニルオキシメチル基、O(CH2CH2O)2OCH3
基、O(CH2CH2O)4OCH3基、O(CH2CH2O)6OCH3基、O(C
H2CH2O)2OC2H5基、O(CH2CH2O)4OC2H5基、O(CH2CH
2O)6OC2H5基、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、アリル基、ブテン基、ヘキセ
ン基、オクテン基、ドデセン基、クロルエチル基、クロ
ルブチル基、クロルオクチル基、クロルドデシル基等が
ある。
【0014】本発明におけるフタロシアニン系色素は、
従来の技術を用いて合成することができる。すなわち、
フタロニトリル、1,3-ジイミノイソインドリン、無水フ
タル酸又はそれらの誘導体をSiCl4,SiBr4,SiI4,GeCl4,G
eBr4,SnCl2,SnI2等の半金属ハロゲン化物又は金属ハロ
ゲン化物の共存下で加熱反応させることにより、フタロ
シアニン環を形成させることができる。この場合、中心
半金属又は中心金属にはハロゲン原子が置換されてい
る。次に、加熱下加水分解反応を行うことにより、中心
半金属又は中心金属がOHで置換されたフタロシアニン誘
導体を得ることができる。さらに、このフタロシアニン
誘導体を化5の一般式(III)
【化5】 R8SiCl (III) で表されるクロロシラン、化6の一般式(IV)
【化6】 R9SiOH (IV) 〔ただし、式(III)及び式(IV)中、R8及びR9は、
それぞれトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ
基、トリプロピルシロキシ基、トリメトキシシロキシ
基、トリエトキシシロキシ基、トリプロポキシシロキシ
基である〕で表されるシラノールと反応させることによ
り、本発明におけるフタロシアニン系色素を合成するこ
とができる。フタロシアニン環の置換基は、フタロシア
ニン環形成後、化学反応で目的とする置換基を導入する
こともできる。フタロシアニン系色素の反応混合物から
単離・精製は、反応混合物をクロマトグラフィー法によ
り分離した後、再結晶法により精製する方法によって行
うことができる。
【0015】本発明の高分子化合物は、メタクリル酸エ
ステル、アクリル酸エステル、ビニルエステル、ハロゲ
ン化エチレン、ビニルケトン、ジカルボン酸エステル、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド若しくはそれらの誘導体のモノマ
ーを重合して得られる高分子又はポリ(ビニルアセター
ル)系高分子の少なくとも一種が好ましく用いられ、そ
の分子構造中に芳香環及び/又は複素環を含まないもの
がさらに好ましい。
【0016】上記モノマーは、重合して得られる高分子
化合物の有機溶媒に対する溶解性を考慮して、例えば高
分子データハンドブック(基礎編、高分子学会偏、培風
館発行)に記載の各種モノマーから適宜選択して用いる
ことができる。これらモノマーから重合して得られる高
分子化合物は、具体的には、ポリ(メチルメタクリレー
ト)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(プロピル
メタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポ
リ(イソプロピルメタクリレート)、ポリ(tert-ブチ
ルメタクリレート)、ポリ(シアノメチルメタクリレー
ト)、ポリ(シアノエチルメタクリレート)、ポリ(イ
ソボニルメタクリレート)、ポリ(メチルアクリレー
ト)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(シクロ
ヘキシルメタクリレート)、ポリ(エチルアクリレー
ト)、ポリ(プロピルアクリレート)、ポリ(ブチルア
クリレート)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(ビニ
ルエチオネート)、ポリ(ビニルクロロアセテート)、
ポリ(ビニルアセチルアセテート)、ポリ(ビニルクロ
ライド)、ポリ(ビニルフルオライド)、ポリ(ビニル
ブロマイド)、ポリ(ビニリデンクロライド)、ポリ
(ビニリデンフルオライド)、ポリ(ビニルメチルケト
ン)、ポリ(メチルイソプロペニルケトン)、ポリ(ア
クリロニトリル)、ポリ(メタアクリロニトリル)、ポ
リ(プロピルアクリルアミド)、ポリ(ブチルアクリル
アミド)、ポリ(ビニルアセタール)、ポリ(ビニルブ
チラール)、ポリ(ビニルホルマール)等がある。
【0017】次に図面を用いて、本発明を詳細に説明す
る。図1は、本発明の高密度光記録媒体を用いた光ディ
スクの一例を示す断面図である。図1中、基板1上に下
地層2、次いで記録層3、反射層4、保護層5が積層さ
れている。図2は、本発明の光記録媒体を用いた光ディ
スクの他の一例を示す断面図である。図2中、基板6上
に記録層7、光学干渉(透明)層8、反射層9、保護層
10が積層されている。図3は、本発明における光記録
媒体を用いた光ディスクの更に他の一例を示す断面図で
ある。図3中、基板11上に基板反射層12、次いで記
録層13、反射層14、保護層15が積層されている。
また、これらの光ディスク構成以外にも、基板上に記録
層、次いで反射層、さらに保護層を積層したものもあ
る。これら前記基板には、グルーブやピットが形成され
ていてもよい。また、基板にグルーブを直接形成せず、
基板上にグルーブ形成層が積層されていてもよい。グル
ーブは、単純グルーブであってもよいが、フォーマット
信号に対応したピットも形成されていてもよい。このフ
ォーマット信号に対応したピットは基板のランド部に形
成されていてもよい。また、トラッキングサーボのため
にグルーブの代りにピットを形成するときは、さらに、
フォーマット信号に対応したピットを含んでいてもよ
い。
【0018】基板としては、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート等の合成樹脂、ガラス、金属等
の材質からなるものがある。
【0019】下地層としては、平面性の改善、接着力の
向上、基板の耐溶剤性の改善及び記録層の変質防止等の
目的で形成されるものであり、具体的な材料としては、
各種重合体、各種有機色素、シランカップリング剤やチ
タネート系カップリング剤及びSiO2、SiO、Si3N4、Zn
S、TiN、AlN、Al2O3等の無機物からなるものが挙げられ
る。
【0020】基板反射層としては、使用するレーザー光
を透過又は部分的に透過し、レーザー光の照射により溶
融、分解等の熱劣化(損傷)を受けない有機色素又は無
機物を使用することができる。基板反射層の材料は消衰
係数が0又はほぼ0のものが好ましい。また、基板反射層
の材料は、その屈折率が基板の屈折率と0.4以上異なる
ものが好ましい。
【0021】基板反射層の材料としての有機色素として
は、例えばシアニン系色素、スチリル系色素、スクアリ
リウム系色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系
色素等から適宜選択して使用することができる。フタロ
シアニン系色素は、これらの分子内の芳香環又は含窒素
複素環にアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル
基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基、アルキルカル
ボキシアミド基、アルキルシリル基、アルキルシリルア
ルキルチオ基等の置換基を有していてもよく、また、こ
れらの分子構造中にSi、Ge、Sn等の中心金属を有
していてもよく、この場合には中心金属にトリアルキル
シロキシ基、トリアルコキシシロキシ基、アルコキシ
基、アルキルシロキシ基、アルコキシシロキシ基、アリ
ールシロキシ基、トリアリールシロキシ基等の置換基を
有していてもよい。これらの置換基の導入は、有機溶媒
への溶解性を改善する上、レーザー光の透過性を向上さ
せる上、反射率を向上させる上で有効である。これらの
色素は、使用するレーザー光波長を考慮して使用され
る。特にシアニン系色素には必要に応じて、基板反射層
の安定性向上、耐光性向上等のために一重項酸素クエン
チャーとしてジチオラートニッケル錯体等の遷移金属キ
レート化合物、三級アミン化合物等を混合してもよい。
これらの色素を適当な有機溶媒に溶解した後、スピンコ
ート法、ソルベントキャスト法等により基板上に製膜
し、また、上記色素を真空蒸着法により基板上に製膜し
て基板反射層を形成することができる。
【0022】基板反射層の材料としての無機物として
は、シリコン、窒化シリコン、TiO2、ZnO等があり、こ
れらをスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等によ
り製膜して基板反射層を形成することができる。これら
の材料からなる基板反射層は、記録感度及びC/Nの向
上にも有効である。
【0023】光学干渉層は、光路長を調節し振幅反射波
の位相を揃えて反射率を高めるために形成するものであ
り、消衰係数が0又はほぼ0であるものが好ましい。具体
的には、SiO2、MgF2、CeF2、LaF3等の無機材料やポリテ
トラフルオロエチレン、ポリスチレン、ニトロセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニールアルコール、塩化ビニル系樹脂、酢酸
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、シリコン樹脂、ポリウ
レタン系樹脂等の重合体、アゾ系色素、シアニン系色
素、アントラキノン系色素、ポルフィリン系色素等の有
機色素を用いることができる。
【0024】記録層は、前記フタロシアニン系色素及び
高分子化合物をトルエン、キシレン、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピラン、シクロヘキサノン、メチルシ
クロヘキサン、ジメチルホルムアミド、クロロベンゼ
ン、四塩化炭素、クロロホルム、ブタノール等の適当な
有機溶媒に溶解した後、スピンコート法、ソルベントキ
ャスト法により製膜することにより形成することができ
る。
【0025】記録層を構成するフタロシアニン系色素と
高分子化合物の割合は、高分子化合物100重量部に対
してフタロシアニン系色素5〜40重量部である。記録
層中に含まれる高分子化合物は、高感度記録、良好な記
録特性、可逆的な記録等の機能を発現させる点から必須
のものである。すなわち、記録時(加熱時)に高分子鎖
の熱運動性を大きくする、フタロシアニン分子同士の会
合力を弱める(フタロシアニン分子と高分子間の相互作
用を強める)、単位フタロシアニン分子(会合体)あた
りの高分子自由体積を増やすこと等により、記録時(加
熱時)に、より低温でフタロシアニン分子を動きやすく
し、フタロシアニン分子の会合体解離変化を生じやすく
して高感度の記録及び可逆的な記録が達成できるものと
考えられる。また、高分子化合物を所定量加えて記録
(加熱急冷)することにより、十分な反射率変化が検出
できるようなフタロシアニンの吸光度変化(フタロシア
ニン分子の会合体解離変化)を発現させて、良好な記録
特性が達成できるものと考えられる。さらに、記録層中
のフタロシアニンの含有密度を少なくすることにより、
記録時に発生する熱量を低く抑えられるので、加熱によ
る変形や再生光により記録層が変質する再生劣化が生じ
にくい。高分子化合物100重量部に対してフタロシア
ニン系色素が40重量部を越えると、記録感度が低下
し、記録の可逆性も弱まり好ましくない。また高分子化
合物100重量部に対してフタロシアニン系色素が5重
量部未満であると、記録特性がわる悪くなり十分な反射
率変化が検出できなくなる。
【0026】記録層形成後、60℃〜150℃範囲の適当な
温度で加熱徐冷処理を行うのが好ましい。記録層には、
ポルフィリン系色素、シアニン系色素、スチリル系色
素、スクアリリウム系色素、ニッケルジチオール錯体等
の前記フタロシアニン系色素以外の光吸収性色素を、本
発明の機能発現の妨げにならない程度に適宜含有させる
ことができる。
【0027】反射層としては、金、銀、銅、アルミニウ
ム、白金等の金属あるいはこれらを含む合金等がある。
これらは、真空蒸着法、スパッタリング法等により形成
することができる。記録層の組成や膜厚を調整すること
により、記録前の反射率を50%以上に高めることが可能
である。また、記録層の変形を抑制することや発生する
熱量を調節する目的で、前記記録層と反射層の間に、ス
チレン系樹脂、エステル系樹脂、エーテル系樹脂、アミ
ド系樹脂、ポリイミド、ポリアミド酸等の熱可塑性樹脂
や熱硬化性樹脂、SiO2、SiO等の無機材料等からなる薄
膜層の光学透明層等を形成させてもよい。光学透明層に
は、前記の光学干渉層も含まれる。保護層としては、熱
硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の有機材料やSiO、SiO
2、MgF2、SnO2、Si3N4、AlN、Al2O3等の無機材料を挙げ
ることができる。
【0028】基板に記録層と反射層を形成させる場合、
以上説明したように基板として光透過性のものを使用
し、基板に、記録層、反射層をこの順で形成し、基板側
から記録、読取りを行う方式だけでなく、基板に反射
層、記録層をこの順で形成し記録層側から、記録、読取
りを行う方式でも良い。後者の場合基板は、必ずしも透
過性のものである必要はなく、基板が金属であれば反射
層は省略することができる。
【0029】本発明における高密度光記録媒体を有する
光ディスクを構成する各層の厚さは、フォーカッシング
及びトラッキングサーボに必要なプッシュプル信号特性
及び記録特性(C/N、変調度)、消去特性等を考慮して
最も好ましい厚さに調整される。材料の光学的、熱的性
質等によって異なり、特に限定されないが、通常、記録
層は0.05〜0.5μm、反射層は0.05〜1μm、保護層は1〜1
0μm程度である。
【0030】本発明における高密度光記録媒体に対し
て、次のようにして情報の記録、再生及び/又は消去を
行うことができる。情報の記録は、記録層に記録層中の
フタロシアニン系色素又は記録層中のフタロシアニン系
色素以外の色素の吸収波長に対応する光を照射して、光
の照射部を加熱した後急冷することにより行うことがで
きる。また、微小発熱体等の加熱手段で加熱後急冷する
ことにより行うこともできる。これにより記録層中の光
の照射部のフタロシアニン系色素と高分子化合物の間の
相互作用及び/又はフタロシアニン系色素同士の相互作
用が変化し、フタロシアニン会合体の一部が解離するこ
とにより670nm〜690nmの吸光度及び/又は630nmの吸光
度が増加し、この結果、反射率又は透過率が光の照射前
に比べ変化する。本発明における置換基を有するフタロ
シアニン系色素膜の電子スペクトルは、溶液の吸収波長
よりも長波長側にJ会合体に基づくと思われる鋭いスペ
クトルを示し、この特性が上記光学変化に寄与している
ものと考えられる。照射する光はレーザ光が好ましく、
半導体レーザー、ヘリウム−ネオンレーザー、アルゴン
レーザー、色素レーザー等を用いて行うことができる
が、好ましくは小型、軽量、安価で、かつフタロシアニ
ン系色素の吸収波長域の半導体レーザーが用いられる。
再生光は670〜690nmの波長域の半導体レーザーや630nm
の半導体レーザーが用いられる。
【0031】また、上記で記録した情報の消去は、記録
時の光の出力よりも弱い光を照射するか又は記録時の光
の照射部の温度よりも低い温度で加熱することにより行
う。この加熱により、解離したフタロシアニン分子が再
度会合体を形成し記録前の光学特性に戻すことが可能と
なる。加熱は記録部又は記録部と未記録部をレーザー光
やXe光を照射し加熱してもよく、光記録媒体全体を加
熱してもよい。使用されるレーザーには、半導体レーザ
ー、ヘリウム−ネオンレーザー、アルゴンレーザー、色
素レーザー等があるが、これらは基板反射層及び/又は
記録層に含まれる有機色素の吸収波長及び反射波長を考
慮して決められる。
【0032】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。 合成例1 〔5-ヘキシルオキシ-1,3-ジイミノイソインドリンの合
成〕無水メタノール78mlに、窒素雰囲気下で金属ナトリ
ウム0.72g(31mmol)を加えて調製したナトリウムメト
キシド-メタノール溶液に、4-ヘキシルオキシフタロニ
トリル5g(22mmol)を加え、よくかくはんしながら室温
下、無水アンモニアガスを約1時間ゆっくりとバブルし
た。無水アンモニアガスをバブルしながら約3時間還流
した。冷却後、反応溶液を濃縮し水を加えることにより
析出した結晶を、充分に水で洗浄した後減圧乾燥し、5-
ヘキシルオキシ-1,3-ジイミノイソインドリンの黄色結
晶4.9gが得られた。
【0033】合成例2 〔ジクロロシリコン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フ
タロシアニンの合成〕窒素雰囲気下、5-ヘキシルオキシ
-1,3-ジイミノイソインドリン3g(13.1mmol)のキノリ
ン50ml溶液に、四塩化ケイ素4.5ml(39.4mmol)を加え
て約190℃で3時間加熱した。冷却後メタノールに注ぎ、
析出した結晶を吸引ろ過した。メタノールで十分に洗浄
後減圧乾燥すると、青緑色結晶としてジクロロシリコン
-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシアニンが2.6g
得られた。この結晶はこれ以上精製せずに次の反応に用
いた。
【0034】合成例3 〔ジヒドロキシシリコン-テトラキス(ヘキシルオキ
シ)フタロシアニンの合成〕 ジクロロシリコン-テト
ラキス(ヘキシルオキシ)フタロシアニン2.53g(2.5mm
ol)を、メタノール70mlと濃アンモニア水70mlの混合溶
媒中、原料がほとんどなくなるまで約3時間加熱還流を
行った。放冷後、吸引ろ過して得られた結晶をメタノー
ルで十分に洗浄し減圧乾燥すると、青緑色結晶としてジ
ヒドロキシ-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシア
ニンが2.1g得られた。この結晶はこれ以上精製せずに次
の反応に用いた。
【0035】合成例4 〔ビス(トリエチルシロキシ)シリコン-テトラキス
(ヘキシルオキシ)フタロシアニンの合成〕ジヒドロキ
シシリコン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシア
ニン2g(2mmol)のキノリン50ml溶液にトリエチルシラ
ノール3ml(20mmol)を加え、180℃で約2.5時間加熱し
た。冷却後、反応溶液を濃縮し、メタノールに注ぎ析出
した結晶をメタノールで十分に洗浄し減圧乾燥すること
により青緑色結晶2.2gを得た。得られた結晶をアルミナ
フラッシュカラムクロマトグラフィー(トルエン/ヘキ
サン3/2,V/V)を用いて分離し、トルエン/メタノー
ル混合溶媒より再結晶を行い青緑色結晶1.5gを得た。こ
の結晶は下記の分析結果よりビス(トリエチルシロキ
シ)シリコン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシ
アニンであることを確認した。 (1)NMRスペクトル値:CDCl3溶媒 δ値 9.49(4H, dd, J=8.27, 2.43Hz) 9.04(4H, d, J=2.43Hz) 7.85(4H, d, J=8.27Hz) 4.62(8H, m) 2.13(8H, quientet, J=6.82Hz) 1.75(8H, m) 1.51(16H, m) 1.02(12H, t, J=6.82Hz) -1.20(18H, t, J=7.91Hz) -2.41(12H, q, J=7.91Hz) (2)トルエン溶液とトルエン溶液からスピンコートに
より形成した膜の電子スペクトルを図4に示した。グラ
フ24は溶液の電子スペクトル、グラフ25は膜の電子
スペクトルである。
【0036】実施例1 合成例4で合成したビス(トリエチルシロキシ)シリコ
ン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシアニン1.5重
量部、ポリ(エチルメタクリレート)10重量部をトルエ
ン321重量部に溶解して得た溶液を、ガラス基板上にス
ピンコートして薄膜(膜厚0.17μm)を形成させた後、1
20℃で15分間加熱徐冷した。このようにして作製した膜
を加熱急冷前(室温放置の状態)及び150℃に加熱後急
冷(記録に相当)し、次いで120℃に加熱後放冷した
(消去に相当)電子スペクトルを測定した。この結果を
図5に示す。図5中、グラフ16は加熱急冷前の電子スペ
クトル、グラフ17は150℃に加熱後急冷したときの電子
スペクトル、グラフ18は120℃に加熱後放冷したときの
電子スペクトルである。図5から明らかなように、電子
スペクトルは波長670nm〜690nmに顕著な変化を示し、か
つ加熱の度合(温度)を調節することにより可逆的に電
子スペクトルが変化した。なお、上記において加熱はホ
ットプレートにより行った。
【0037】実施例2 合成例4で合成したビス(トリエチルシロキシ)シリコ
ン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシアニン1.5重
量部、ポリ(エチルメタクリレート)10.5重量部をシク
ロヘキサノン321重量部に溶解して得た溶液を、ガラス
基板上にスピンコートして薄膜(膜厚0.16μm)を形成
させた後、100℃で3時間加熱徐冷した。そして、この膜
上にAu薄膜をスパッタリング法により積層(膜厚0.1μ
m)した。このようにして作製した膜を加熱急冷前(室
温放置の状態)及び155℃に加熱後急冷(記録に相当)
した反射スペクトルを測定した。この結果を図6に示
す。図6中、グラフ19は加熱急冷前の反射スペクトル、
グラフ20は155℃に加熱後急冷したときの反射スペクト
ルである。図6から明らかなように、反射スペクトルは
670nm〜690nmに顕著な変化を示し、波長680nmでの加熱
前後での反射率比は0.7であった。なお、上記において
加熱はホットプレートにより行った。
【0038】実施例3 合成例4で合成したビス(トリエチルシロキシ)シリコ
ン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシアニン1.5重
量部、ポリ(エチルメタクリレート)10重量部をトルエ
ン321重量部に溶解して得た溶液を、ガラス基板上にス
ピンコートして薄膜(膜厚0.17μm)を形成させた後、1
20℃で15分間加熱徐冷した。そして、この膜上にAu薄膜
をスパッタリング法により積層(膜厚0.1μm)した。こ
のようにして作製した膜を加熱急冷前(室温放置の状
態)及び150℃に加熱後急冷(記録に相当)し、次いで1
10℃で30分間加熱放冷(消去に相当)した反射スペクト
ルを測定した。この結果を図7に示す。図7中、グラフ
21は加熱急冷前の反射スペクトル、グラフ22は150℃に
加熱後急冷したときの反射スペクトル、グラフ23は110
℃に加熱後放冷したときの反射スペクトルである。図7
から明らかなように、反射スペクトルは670nm〜690nmに
顕著な変化を示し、かつ加熱の度合(温度)を調節する
ことにより可逆的に反射スペクトルが変化した。なお、
上記において加熱はホットプレートにより行った。
【0039】比較例1 合成例4で合成したビス(トリエチルシロキシ)シリコ
ン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシアニン10重
量部、ポリ(エチルメタクリレート)10重量部をトルエ
ン990重量部に溶解して得た溶液を、ガラス基板上にス
ピンコートして薄膜(膜厚0.16μm)を形成させた後、1
00℃で60分間加熱徐冷した。そして、この膜上にAu薄膜
をスパッタリング法により積層(膜厚0.1μm)した。こ
のようにして作製した膜を加熱急冷前(室温放置の状
態)及び150℃に加熱後急冷(記録に相当)し、次いで1
10℃で30分間加熱放冷(消去に相当)した反射スペクト
ルを測定した。この結果を図8に示す。図8中、グラフ26
は加熱急冷前の反射スペクトル、グラフ27は150℃に加
熱後急冷したときの反射スペクトル、グラフ28は110℃
に加熱後放冷したときの反射スペクトルである。図8か
ら明らかなように、情報を検出するために必要な反射率
は670nm〜690nmでほとんど変化せず、さらに可逆的に反
射スペクトルも変化しなかった。なお、上記において加
熱はホットプレートにより行った。
【0040】比較例2 テトラキス(tert-ブチル)フタロシアニンオキソバナ
ジウム1.5重量部、ポリ(メチルメタクリレート)10重
量部をトルエン321重量部に溶解して得た溶液を、ガラ
ス基板上にスピンコートして薄膜(膜厚0.17μm)を形
成させた。このようにして作製した膜を加熱急冷前(室
温放置の状態)及び155℃に加熱後急冷(記録に相当)
した電子スペクトルを測定した。この結果を図9に示
す。図9中、グラフ29は加熱急冷前の電子スペクトル、
グラフ30は155℃に加熱後急冷したときの電子スペクト
ルである。図9から明らかなように、反射率変化に必要
な波長670nm〜690nmの電子スペクトル変化は生じなかっ
た。なお、上記において加熱はホットプレートにより行
った。
【0041】比較例3 テトラキス(tert-ブチル)フタロシアニンオキソバナ
ジウム1.5重量部、ポリ(ビニルクロライド)10重量部
をテトラヒドロフラン321重量部に溶解して得た溶液
を、ガラス基板上にスピンコートして薄膜(膜厚0.19μ
m)を形成させた。このようにして作製した膜を加熱急
冷前(室温放置の状態)及び155℃に加熱後急冷(記録
に相当)した電子スペクトルを測定した。この結果を図
10に示す。図10中、グラフ31は加熱急冷前の電子スペ
クトル、グラフ32は155℃に加熱後急冷したときの電子
スペクトルである。図10から明らかなように、反射率
変化に必要な波長670nm〜690nmの電子スペクトル変化は
ほとんど生じなかった。なお、上記において加熱はホッ
トプレートにより行った。
【0042】
【発明の効果】本発明における高密度光記録媒体は、十
分な光学濃度の複合膜が得られ、670〜690nmの波長域で
情報を検出するのに十分な反射率変化を起こすことがで
き、書換えも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高密度光記録媒体を用いた光ディスク
の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の高密度光記録媒体を用いた光ディスク
の他の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の高密度光記録媒体を用いた光ディスク
の更に他の一例を示す断面図である。
【図4】合成例4で得たビス(トリエチルシロキシ)シ
リコン-テトラキス(ヘキシルオキシ)フタロシアニン
の溶液と膜の電子スペクトルである。
【図5】実施例1で得た高密度光記録媒体の電子スペク
トルである。
【図6】実施例2で得た高密度光記録媒体の反射スペク
トルである。
【図7】実施例3で得た高密度光記録媒体の反射スペク
トルである。
【図8】比較例1で得た高密度光記録媒体の反射スペク
トルである。
【図9】比較例2で得た高密度光記録媒体の電子スペク
トルである。
【図10】比較例3で得た高密度光記録媒体の電子スペ
クトルである。
【符号の説明】
1,6,11:基板、2:下地層、3,7,13:記録層、4,9,14:反射
層、5,10,15:保護層8:光学干渉層、12:基板反射層、16,
29,31:加熱急冷前の電子スペクトル、19,21,26:加熱急
冷前の反射スペクトル、17:150℃加熱急冷後の電子スペ
クトル、30,32:155℃加熱急冷後の電子スペクトル、18:
120℃加熱放冷後の電子スペクトル、20:155℃加熱急冷
後の反射スペクトル、22,27:150℃加熱急冷後の反射ス
ペクトル、23,28:110℃加熱放冷後の反射スペクトル、2
4:溶液の電子スペクトル、25:膜の電子スペクトル。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.化1の一般式(I) 【化1】 〔ただし、式中、Q1 はアルキルチオ基、アルコキシ
    基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、
    アルキルアミノ基、アルキル基、アルケニル基、O(C
    2CH2O)nR1基、R2COR3基、CONHR4基、
    NHCOR5基、COR6基、R7X基(ただしR1、R
    2、R3、R4、R5、R6、R7はアルキル基、Xはハロゲ
    ン)を示し、j、k、l、mは0又は1〜4の整数を示
    し、Q1が複数個あるときは同一でも異なっていてもよ
    く、M1はSi、Ge、Snを示し、置換基X1はトリメ
    チルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリプロピル
    シロキシ基、トリメトキシシロキシ基、トリエトキシシ
    ロキシ基、トリプロポキシシロキシ基である〕で表され
    るフタロシアニン系色素 5〜40重量部、 B.高分子化合物 100重量部 からなる記録層と反射層を有し、光及び/又は熱エネル
    ギーの付与による670〜690nmでの反射率変化により記録
    を行うことを特徴とする高密度光記録媒体。
  2. 【請求項2】高分子化合物が、メタクリル酸エステル、
    アクリル酸エステル、ビニルエステル、ハロゲン化エチ
    レン、ビニルケトン、ジカルボン酸エステル、アクリロ
    ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタ
    クリルアミド若しくはそれらの誘導体のモノマーを重合
    して得られる高分子又はポリ(ビニルアセタール)系高
    分子の少なくとも一種である請求項1記載の高密度光記
    録媒体。
  3. 【請求項3】高分子化合物が、分子構造中に芳香環及び
    /又は複素環を含まないメタクリル酸エステル、アクリ
    ル酸エステル、ビニルエステル、ハロゲン化エチレン、
    ビニルケトン、ジカルボン酸エステル、アクリロニトリ
    ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
    アミド若しくはそれらの誘導体のモノマーを重合して得
    られる高分子又はポリ(ビニルアセタール)系高分子の
    少なくとも一種である請求項1記載の高密度光記録媒
    体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09226248A (ja) * 1996-02-22 1997-09-02 Ricoh Co Ltd 光記録媒体
US7378220B2 (en) 2001-06-28 2008-05-27 Fujifilm Corporation Optical information recording method and medium
JP2010523751A (ja) * 2007-04-05 2010-07-15 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア シリコンおよびゲルマニウムフタロシアニンならびに関連物質の製造

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