JPH0725698U - スピーカ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 メカニカルフィルタを備えたスピーカにおい
て、振動板の振動を安定させ、耐入力の向上化を図り、
ハイパワー化にも対応可能とした。 【構成】 振動板９にメカニカルフィルタ８が結合され
たスピーカにおいて、前記振動板９の外周部をエッジ１
０を介してフレーム７に結合して支持するとともに、内
周部より上方位置に前記メカニカルフィルタ８を結合
し、かつボイスコイルボビン５と離間された振動板９の
内周部をダンパー１１を介し支持する構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は音響機器の一種である、メカニカルフィルタを備えたタイプのスピー カに関する。

【０００２】

【従来の技術】

スピーカとしては種々のタイプのものが存在するが、このうち高音の再生を抑 え低音のみを再生すべくメカニカルフィルタを設けたスピーカがある。

【０００３】 すなわち、図２はこの種の従来例を示すもので、振動板９′の内周部とボイス コイルボビン５′との間にメカニカルフィルタ８′が介設され、かつボイスコイ ルボビン５′は第１、第２のダンパー６′、１１′の内周部が接続されこのダブ ルダンパー構造によって振動板９′、ボイスコイルボビン５′等を支持し、振動 板９′が適切に振動するように構成されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来例では振動板９′自体の支持については、その外周部 がエッジ１０′のみを介してフレーム７′に結合され、内周部はメカニカルフィ ルタ８′に結合され、確実な支持構造となっていないため、中心保持能力が低く 、キャビネットへの取付状態によっては振動系にローリングが発生し易く、甚だ しい場合には狭い磁気ギャップ内に設けられたボイスコイル４′がギャップこす りを起こすおそれがあり、振動板９′を安定して振幅させることが難しく、その 結果、耐入力も制限され、ハイパワーに対応できないという課題があった。

【０００５】 この考案は上記の点に鑑み提案されたもので、その目的とするところは、メカ ニカルフィルタを備えたスピーカにおいても振動板を安定して振幅させることが でき、よって耐入力を向上させることができ、ハイパワーに対応可能としたこと にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、振動板９にメカニカルフィルタ８が結合されたスピーカにおいて、 前記振動板９の外周部をエッジ１０を介してフレーム７に結合して支持するとと もに、内周部より上方位置に前記メカニカルフィルタ８を結合し、かつボイスコ イルボビン５と離間された振動板９の内周部をダンパー１１を介し支持して上記 目的を達成している。

【０００７】

【作用】

本考案では、メカニカルフィルタ８を振動板９の内周部より上方に結合し、内 周部をダンパー１１によって支持するようにし、振動板９の動きを安定化させ、 耐入力のアップを図り、ハイパワーにも対応することができるようにしている。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案の一実施例を示す。図中１は円柱状のセンターポール１ａを有す る逆Ｔ字状のヨークであり、このヨーク１の外周上にはリング状のマグネット２ が設けられ、かつこのマグネット２の上部にはプレート３が設けられ、このプレ ート３の内周面と上記センターポール１ａの外周面とは離間対向し磁気ギャップ が形成され、このようにして磁気回路が構成されている。

【０００９】 ４は磁気ギャップ１１内に設けられたボイスコイルであり、円筒状のボイスコ イルボビン５の下方外周部に巻回されている。６はこのボイスコイルボビン５を 振動可能に支持するダンパーであり、このダンパー６の内周部は接着剤を介しボ イスコイルボビン５に結合され、かつ外周部はほぼ椀状のフレーム７の段部７ａ に結合されている。

【００１０】 また、このボイスコイルボビン５の上方部にはメカニカルフィルタ８の内周部 が結合され、かつメカニカルフィルタ８の外周部は振動板９の内周部より上方の 適位置に結合されている。

【００１１】 なお、振動板９の外周部はエッジ１０を介しフレーム７の上方部に結合され、 かつ振動板９の内周部はボイスコイルボビン５の外周面と離間され、ダンパー１ １の内周部に結合されて支持されている。また、ダンパー１１の外周部はフレー ム７の段部７ａに結合されている。

【００１２】 その他、図中１２はガスケット、１３はフレーム７に設けられた端子台、１４ は端子、１５はボイスコイル４と端子１４とを接続するリード線である。

【００１３】 このように本考案では振動板９の外周部をエッジ１０を介しフレーム７に結合 して支持するとともに、内周部をダンパー１１によって支持するようにしたため 、ボイスコイル４に音声電流を流し、振動させた場合、メカニカルフィルタ５を 介しての振動板９の運動を安定させることができる。したがって、入力をアップ させても振動板９を確実に駆動することができ、ギャップこすりを起こすことは 極めて少ない。

【００１４】

【考案の効果】

以上のようにメカニカルフィルタ８を有する本考案によれば、振動板９を２点 で支持するようにしたため、駆動板９の運動を安定させることができ、よって耐 入力をアップさせることができ、ハイパワー化に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の半断面図。

【図２】従来例の半断面図を示す。

【符号の説明】

１ ヨーク １ａ センターポール ２ マグネット ３ プレート ４ ボイスコイル ５ ボイスコイルボビン ６ ダンパー ７ フレーム ７ａ 段部 ８ メカニカルフィルタ ９ 振動板 １０ エッジ １１ ダンパー １２ ガスケット １３ 端子台 １４ 端子 １５ リード線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 振動板（９）にメカニカルフィルタ
   （８）が結合されたスピーカにおいて、 前記振動板（９）の外周部をエッジ（１０）を介してフ
   レーム（７）に結合して支持するとともに、内周部より
   上方位置に前記メカニカルフィルタ（８）を結合し、か
   つボイスコイルボビン（５）と離間された振動板（９）
   の内周部をダンパー（１１）を介し支持したことを特徴
   とするスピーカ。