JPH07256894A - インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの温度補正方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの温度補正方法

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JPH07256894A
JPH07256894A JP5571094A JP5571094A JPH07256894A JP H07256894 A JPH07256894 A JP H07256894A JP 5571094 A JP5571094 A JP 5571094A JP 5571094 A JP5571094 A JP 5571094A JP H07256894 A JPH07256894 A JP H07256894A
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inkjet
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録装置におけるインクジェ
ットヘッドの温度補正精度の向上を図る。 【構成】 インクジェット記録装置1は、制御パネル
9,CPU3に接続される各種のメモリ4,5,6,7
と、ヘッドコントローラ12を介して制御されるインク
ジェットヘッド13、モータコントローラ14を介して
制御されるモータ15、各種のセンサ17等を備える。
インクジェット記録装置1は、環境温度を検出する手段
と、インクジェットヘッド13の温度を検出する手段を
有し、環境温度の値を基準としてインクジェットヘッド
の温度を補正する。インクジェットヘッドの温度が安定
したことを確認して温度補正制御動作の基準温度データ
を設定する。インクジェットヘッドが交換されたときに
は温度補正制御動作を実行し、補正手段を初期化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置に関し、特に、温度検出手段を搭載するインクジェッ
トヘッドの温度補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドにおいては、イン
クの吐出性能がヘッド温度に左右されやすく、例えば、
低温環境下では、インクの粘度が高くなり、インクが吐
出しにくくなる。また、高温環境下では、インクの粘度
が低くなり、インク吐出量が増加して、画素として形成
されるドット径が大きくなったり、インク吐出不良等の
問題が発生し、インク吐出性能が低下する。安定した画
質を提供し、さらに高画質を維持しようとする観点から
すれば、インクジェットヘッドの温度をある範囲内に、
制御する必要がある。このような点で、従来のインクジ
ェットヘッドには、ヘッド温度検出手段を設けているの
が一般的である。
【0003】従来、この種の温度検出手段としては、た
とえば、特開平3−155951の実施例図にあるよう
に、ヘッドに設けられている放熱部材の内部に、前記温
度検出手段を埋設し、それによりヘッド温度を検出する
ように構成されたヘッドがある。これらに使用される温
度検出手段として、例えば温度検出精度の高いサーミス
タ等を使用する事が出来る。これらにより、精度良くヘ
ッド温度の測定、ヘッドの温度制御が可能となり、前述
した問題を回避する事ができる。また、PN接合を有す
るダイオードを、単結晶シリコンから成る半導体基板上
に半導体プロセスにて形成し、そのダイオード特性を利
用して温度センサとして使用している例もある。この場
合には、 電気熱変換体の設けられている基板に半導体
プロセスにて、前記温度センサを作り込む事により、ヘ
ッドの高機能化、高集積化、低コスト化を行っているも
のがある。
【0004】しかしながら、このような半導体プロセス
にて形成した温度センサは、製造プロセスの過程でその
特性にバラツキが生じてしまう。そこで、これらの特性
バラツキを補正する方法が提案されている。特開平3−
101942においては、インクジェットヘッドのプリ
ント基板に、温度センサのランク分けパターンを設け、
ヘッド製造時に、温度センサのランクを測定して、それ
に応じて、前記プリント基板のランク分けパターンに加
工処理を行う方法を提案している。この方法によれば、
温度センサにバラツキが発生しても、記録装置で前記ラ
ンク分けパターンの情報を検出して、温度センサのバラ
ツキを認識する事が可能となるので、ヘッドの温度セン
サのバラツキを考慮したヘッドの温度検出が可能とな
り、ヘッドの温度制御を実現するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平3−1
55951号については以下の問題がある。この実施例
にあるような構成では、温度検出素子は別部品として付
加しなければならず、部品点数上、従って製造工程上不
利となる事は、言うまでもない。さらに、特開平3−1
01942号については以下の問題がある。インクジェ
ットヘッドの温度センサを検出して、センサのランク分
けを判断し、さらに、その情報に基づいて、インクジェ
ットヘッドのプリント基板に加工を加えている。この事
は、製造上の工程が増えたため、特に大量生産になった
場合などは、歩留り上問題が発生する。勿論、このよう
な製造設備を整える必要も発生し、設備投資が大きくな
るという問題もある。
【0006】さらに、インクジェットヘッドのプリント
基板にセンサのランク分けパターンを形成する必要があ
るため、プリント基板サイズを、このパターン分だけ大
きくする必要がある。この事は、プリント基板のコスト
アップ、さらには、インクジェットヘッドのコストアッ
プを引き起こす場合があった。さらには、これらセンサ
のランク分けパターンを認識する為、記録装置と接続す
るための、コネクタ、駆動信号を伝達するケーブルの芯
数が増加する。この実施例においては、ヘッド1ヶ当た
りセンサのランク分けパターンとして4本追加している
ので、コネクタの極数、ケーブルの芯数がそれぞれ4つ
増加する。特に、4ヘッドでカラー印字を行う記録装置
では上記の値はさらに増加してしまい、コストアップは
避けられないという課題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1に係わ
る発明においては、複数のノズルを一列に配置した着脱
自在のインクジェットヘッドを搭載し、前記、複数のノ
ズルのそれぞれを数ノズル群毎分割し、順次所定の時間
ずつ遅延させ分割同時駆動することにより前記ノズル群
からインクを吐出させて、ノズル配列方向に1ラインの
印字記録を行うインクジェット記録装置において、前記
温度検出手段は、インクジェットヘッドに搭載されるイ
ンクジェットヘッド温度を検出する検出手段と、インク
ジェット記録装置に搭載される環境温度を検出する検出
手段とを備える。請求項2に係わる発明においては、イ
ンクジェットヘッドの温度を検出する検出手段は、熱エ
ネルギーを発生する電気熱変換素子の基体と同一上に形
成される。
【0008】請求項3に係わる発明においては、インク
ジェット記録装置に搭載された環境温度を検出する検出
手段からの値を基準にして、インクジェットヘッドに搭
載されたインクジェットヘッドの温度を検出する検出手
段からの値を補正する補正手段を有し、この補正値に基
づいてインクジェットヘッドの温度検出を行う。請求項
4に係わる発明においては、インクジェットヘッドの温
度を検出する検出手段からの値を補正する補正方法に関
し、インクジェットヘッドの温度を検出する検出手段か
らの値をメモリの第1の記憶領域に一時記憶し、さらに
所定時間経過後に、再度インクジェットヘッドの温度を
検出し、検出手段からの値をメモリの第2の記憶領域に
一時記憶する動作が連続的に行われ、第1の記憶領域と
第2の記憶領域に格納された両者の値が所定下の差にな
った時点で、前記補正の為の温度検出動作を終了し、補
正手段の実行が開始される。
【0009】請求項5に係わる発明においては、インク
ジェットヘッドの交換が行われた場合には、インクジェ
ットヘッドに搭載されたインクジェットヘッドの温度を
検出する検出手段からの値を補正する補正動作が実施さ
れ、インクジェットヘッドの温度検出手段の補正の初期
化を行う方法である。
【0010】
【作用】請求項1に係わる発明においては、前記温度検
出手段は、インクジェットヘッドに搭載されるインクジ
ェットヘッド温度を検出する検出手段と、インクジェッ
ト記録装置に搭載される環境温度を検出する検出手段と
により構成され、それぞれおのおのが温度検出するよう
作用する。請求項2に係わる発明においては、インクジ
ェットヘッドの温度を検出する検出手段は、熱エネルギ
ーを発生する電気熱変換素子の基体と同一上に形成され
ることにより、安価なインクジェットヘッドを提供出来
る。
【0011】請求項3に係わる発明においては、インク
ジェット記録装置に搭載された環境温度を検出する検出
手段からの値を基準にして、インクジェットヘッドに搭
載されたインクジェットヘッドの温度を検出する検出手
段からの値を補正する補正手段を有することにより、イ
ンクジェットヘッドに搭載された温度検出手段のバラツ
キを自動補正でき、精度の高いインクジェットヘッドの
温度検出が可能になるよう作用する。請求項4に係わる
発明においては、インクジェットヘッドの温度を検出す
る検出手段からの値をメモリの第1の記憶領域に一時記
憶し、さらに所定時間経過後に、再度インクジェットヘ
ッドの温度を検出し、検出手段からの値をメモリの第2
の記憶領域に一時記憶する動作が連続的に行われ、第1
の記憶領域と第2の記憶領域に格納された両者の値が所
定以下の差になった時点で、前記補正の為の温度検出動
作を終了し、補正手段の実行が開始されることにより、
補正手段の精度を向上させるよう作用する。
【0012】請求項5に係わる発明においては、インク
ジェットヘッドの交換が行われた場合には、インクジェ
ットヘッドに搭載されたインクジェットヘッドの温度を
検出する検出手段からの値を補正する補正動作が実施さ
れ、インクジェットヘッドの温度検出手段の補正の初期
化を行うことにより、新規なインクジェットヘッドが搭
載されても、インクジェットヘッドの温度検出手段の補
正の初期化を行うよう作用する。
【0013】
【実施例】図1は、本発明のインクジェット記録装置の
一実施例を示すシステム構成図である。全体を符号1で
示すインクジェット記録装置はホストコンピュータ2、
CPU3、ワークRAM4、フォントROM5、プログ
ラムROM6、EEPROM7、インターフェース8、
操作パネル9、メモリコントローラー10、イメージR
AM11、ヘッドコントローラー12、記録ヘッド1
3、モータコントローラ14、モータ15、I/Oコン
トローラー16、センサ17を有し、各装置は共通バス
18で連結される。
【0014】インクジェット記録装置1は、ホストコン
ピュータ2と接続され、両者の間でデータのやりとりを
行う。CPU3は、ワークRAM4、フォントROM
5、プログラムROM6およびEEPROM7と接続さ
れており、プログラムROM6に格納されたプログラム
に従い、EEPROM7に格納されている設定値、たと
えば、高画質化のための補正データ等を参照しながら動
作する。また、共通バス18にも接続されており、共通
バス18を通じてインクジェット記録装置1内の各部を
制御する。ワークRAM4は、CPU3の作業用の記録
領域として用いられ、種々のシステム内の情報等の記憶
にも使用される。フォントROM5には、印字すべき文
字のイメージ形式のデータが格納されている。プログラ
ムROM6には、CPU3の動作を指示するプログラム
が格納されている。EEPROM7は不揮発性のメモリ
であって、電源を遮断しても内容は保持されるので、高
画質化の為の補正データや、システムの動作モードなど
の各種の設定値等が格納される。これらのデータは、操
作パネル9を用いて設定される場合もある。
【0015】インターフェース8は、共通バス18とホ
ストコンピュータ2に接続され、ホストコンピュータ2
とのデータの送受を直接行う。操作パネル9は、共通バ
ス18に接続され、ユーザーから各種の入力を受けつけ
たり、ユーザーに対して各種の状態やメッセージを表示
する。メモリコントローラ10は、イメージRAM1
1、共通バス18およびヘッドコントローラー12に接
続され、イメージRAM11を制御する。イメージRA
M11には、記録すべきデータがイメージの形式で蓄積
される。このイメージRAM11内は、各記録ヘッドに
対応する領域に分けておくことができる。ヘッドコント
ローラー12は、記録ヘッド13、共通バス18および
メモリコントローラー10に接続され、記録ヘッド13
の制御を行う。記録ヘッド13の制御は、少なくとも各
記録ヘッドの各ノズルからのインクの吐出タイミングや
インクの温度等の制御を含むものである。記録ヘッド1
3は、N本のノズルを有する複数のヘッドからなってい
る。例えば、カラー印字の場合であれば、ブラックK、
シアンC、マゼンタM、イエローYの4個の記録ヘッド
から構成される。
【0016】モータコントローラー14は、モータ15
および共通バス18に接続され、モータ15の制御を行
う。モータ15は、記録ヘッド13の搭載されたキャリ
ッジと、記録媒体、例えば、記録用紙との相対移動を行
う。I/Oコントローラー16は、各種のセンサ17お
よび共通バス18に接続され、各種のセンサ17の制御
並びにセンスデータの取得を行う。センサ17には、温
度検出用のセンサの外に、例えば用紙端検出や、用紙幅
検出、インク量検出などがある。 共通バス18は、C
PU3、インターフェース8、操作パネル9、メモリコ
ントローラー10、ヘッドコントローラー12、モータ
ーコントローラー14およびI/Oコントローラー16
を接続し、各種のデータやコントロール信号を伝送す
る。これらの上述した構成は、機能的に分けているが、
イメージRAM11とワークRAM4を同じRAMとす
るなどの変形も可能である。
【0017】図1のシステムの動作を説明する。CPU
3は、プログラムROM6に格納されているプログラム
に従って、EEPROM7に格納されている設定値など
を参照しながら動作する。その際、必要に応じてワーク
RAM4を用いる。EEPROM7に格納されている設
定値等は、操作パネル9を用いて設定される。また、C
PU3は、I/Oコントローラー16を介してセンサ1
7からの情報を得て、記録可能か否かのチェックをした
り、モーターコントローラー14に対してキャリッジの
移動や記録用紙の搬送などを指示して、記録位置合わせ
等を行う。ホストコンピュータ2から記録するデータ、
例えば、画像情報や、文字コード等が送られてくると、
インターフェース部8でその情報を受信し、受信データ
をCPU3へ転送する。CPU3では、印字フォーマッ
トに従い、受信データを記録できるイメージデータ、例
えばビットマップに変換する。例えば、受信したデータ
が文字コードであれば、フォントROM5を用いて、当
該文字のイメージデータに変換する。変換されたイメー
ジデータは、メモリコントローラー10を介してイメー
ジRAM11に格納される。イメージデータが格納され
ると、プリンタ本体と、各ヘッドにそれぞれ内蔵された
温度検出素子により検出された温度を基に、ヘッド駆動
パルス幅と駆動動作モードを決定し、各種の設定値をヘ
ッドコントローラー12へ設定する。特に、印字直前
で、ヘッド温度が低いと、インク吐出特性に悪影響を及
ぼす為、インク吐出特性が比較的安定している最適温度
域までヘッドを昇温させる動作を行う。
【0018】次に、CPU3は、モーターコントローラ
ー14に対してキャリッジの移動を要求し、走査を行
う。記録ヘッド13を搭載するキャリッジには、印字タ
イミングを発生するエンコーダーが取付けられており、
キャリッジの走査速度に応じた印字タイミングがCPU
3およびヘッドコントローラー12に入力される。CP
U3は、この印字タイミングにより印字位置を決定し、
ヘッドコントローラー12に印字許可のゲート信号を供
給する。この印字許可のゲート信号と印字タイミング信
号により、ヘッドコントローラー12は、ヘッド駆動信
号を記録ヘッド13へ出力する。この動作を連続的に行
い、1スキャンの印字が終了すると、メモリコントロー
ラー10から、割り込みが発生し、CPU3に入力され
る。この割り込み信号を受け、CPU3は、モーターコ
ントローラー14に対して印字記録幅分の記録媒体の搬
送、キャリッジの再走査を要求する。このようにして、
記録媒体の搬送方向の印字記録動作が終了するまで、1
スキャンの印字を複数回行うことになる。ここでは、1
スキャンの印字開始前ごとに、ヘッド温度、環境温度を
検出し、ヘッド駆動パルス、駆動動作モードをその都度
決定していく。
【0019】このように1枚の記録媒体への印字動作が
終了すると、CPU3は、モータコントローラー14に
対して、記録媒体の排出を要求すると共に、インクの渇
きを防止するための、ノズル部を覆うキャップ部材の位
置するところまでキャリッジを移動させ、さらにキャッ
プ動作を行い、次の印字動作まで待機する。以上一連の
動作で、1枚の記録媒体への印字動作が終了する。
【0020】図2は、本発明のインクジェット記録装置
の一実施例におけるキャリッジ周辺の概略構成図であ
る。図中、21は記録ヘッドユニット、22はキャリッ
ジ、23は記録媒体、24はトランスポートローラー、
25はキャップ機構部である。キャリッジ22には、1
個または複数個の記録ヘッドユニット21が搭載されて
いる。記録ヘッド21は、それぞれが、または、複数個
が一体となってキャリッジ22に着脱可能に構成さてい
る。また、記録ヘッドユニット21には、複数本のノズ
ルが設けられている。キャリッジ22を左右にスキャン
動作させながら、ノズルからインクを吐出させ、印字を
行う。この印字は、キャリッジ22に複数個の記録ヘッ
ドユニット21が搭載されている場合は、各記録ヘッド
ユニット21からインクを吐出させ、インクのヘッドを
重ね合わせて、画像を形成して行くことになる。
【0021】複数の記録ヘッドユニット21として、例
えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4個の
記録ヘッドを用いることにより、カラー画像を形成する
ことができる。キャリッジ22の1回のスキャン動作が
終了すると、トランスポートローラー24により、所定
量だけ記録媒体23が搬送される。この動作を繰り返
し、1枚の記録紙への印字を終了する。1枚の記録媒体
23への印字が終了すると、キャリッジ22は、再びキ
ャップ機構部の25の位置に移動し、記録ヘッドユニッ
ト21をキャップし、次の印字まで待機する。
【0022】この実施例では、記録媒体の上下方向の移
動は、記録媒体の側を移動したが、キャリッジ22を移
動させて構成することも可能である。また、この移動量
は、1回の印字幅や所定の改行幅の分だけ行ったり、ま
た空白のみのスキャンの分も一括しておくることもでき
る。さらに、例えば、記録媒体のフィード時や、あらか
じめ決まったフォーマットに従って記録する際の記録媒
体の位置決め時などは、CPU3からの指示に従った記
録媒体の移送が可能であるし、ホストコンピュータ2か
らの指示によって移動量を換えることも可能である。
【0023】図3は、本発明のインクジェット記録装置
1のヘッド駆動制御動作部の一実施例を示す構成図であ
る。図中、31は隣接ノズル群印字周期値記憶手段、3
2は隣接ノズル群印字周期設定カウンタ、33は印字タ
イミング制御部、34は印字駆動パルス発生部、35は
印字ドット数カウンタ制御部、36は印字駆動パルス幅
設定カウンタ、37は印字駆動パルス幅設定値記憶手
段、38は印字データ加工処理部である。このヘッド駆
動制御動作部は、図1のヘッドコントローラー12の一
部を構成するものである。ヘッドに設けられている複数
のノズルの駆動は、複数のノズルを数個ずつのノズル群
に分割し、それぞれのノズル群内の各ノズルは同時に駆
動し、各ノズル群は、どちらか一端側から順次駆動する
方式を採用している。以下の説明では、このノズル群
を、分割同時駆動ノズル群と呼ぶことにする。
【0024】隣接ノズル群印字周期値記憶手段31は、
分割同時駆動ノズル群間を駆動する時間に対応する隣接
ノズル群印字周期値を保持する。この値はCPU3等か
らデータが送られ、信号WRにより設定される。隣接ノ
ズル群印字周期設定カウンタ32は、隣接ノズル群印字
周期値記憶手段31に保持されている隣接ノズル群印字
周期値に基づき、印字タイミング制御部33の指示に従
い、隣接ノズル群間の周期時間信号を生成し、印字タイ
ミング制御部33および印字ドット数カウンタ制御部3
5に入力する。印字ドット数カウンタ35は、隣接ノズ
ル群印字周期設定カウンタ32からの周期時間信号を受
けて、ノズル群の数をカウントし、全ノズル数に達する
と、印字タイミング制御部33に対し、その旨を通知す
る。
【0025】印字タイミング制御部33は、さまざまな
タイミング信号を生成する。他の制御部からのクロック
信号およびゲート信号、隣接ノズル群印字周期設定カウ
ンタ32からの周期時間信号、印字ドット数カウンタ制
御部35からの印字ノズル群数の信号を受け、隣接ノズ
ル群印字周期設定カウンタ32および印字駆動パルス幅
設定カウンタ36に対し、カウント値の取り込み指示と
カウントクロックの供給を行い、印字駆動パルス発生部
34に対して、駆動開始を指示し、印字データ加工処理
部38に対して、印字データ転送クロックを供給すると
共に、同一信号を記録ヘッド13に対して出力する。印
字駆動パルス発生部34は、印字タイミング制御部33
からの駆動開始の指示と、印字駆動パルス幅設定カウン
タ36のカウンタのカウント終了信号を受けて、印字ヘ
ッドに対する駆動パルスのオンオフ制御を行う。印字駆
動パルス幅設定カウンタ36は、印字タイミング制御部
33から供給されるカウントクロックに基づき、駆動パ
ルス幅データに達するまでカウントを行って、終了信号
を印字駆動パルス発生部34に供給する。印字駆動パル
ス幅設定値記憶手段37には、印字駆動パルス幅設定カ
ウンタ36に設定される駆動パルス幅データを記憶す
る。このデータは、CPU3等から送られ、信号WRに
より記憶される。印字データ加工処理部38は、メモリ
コントローラ10から出力される画像データに対し、設
定データに応じて画像処理を行う。設定データは、CP
U3等から送られ、信号WRにより記憶される。
【0026】図4は、本発明のインクジェット記録装置
のヘッド内部回路の一実施例を示す構成図である。図中
41は4ビットシフトレジスタ、42は4ビットラッ
チ、43は32ビットシフトレジスタ、R1乃至R12
8はヒーター、T1乃至T128はスイッチングトラン
ジスタ、IV1乃至IV128はインバーター、NA1
乃至NA128はNAND回路である。図4では、ヘッ
ド全体のノズル数を128本とし、1つのノズル群内の
ノズル数を4本として、32のノズル群に分割して駆動
する。各ノズルには、ヒーターR1乃至R128が設け
られており、ヒーターR1乃至R128の一端は、共通
の電源に接続されている。多端は、それぞれスイッチン
グトランジスタT1乃至T128を介して、アースに接
続されており、スイッチングトランジスタがONとなる
と、ヒーターに電源が流れ、ノズルが駆動されることに
なる。各スイッチングトランジスタT1乃至T128の
ON,OFFは、NAND回路NA1乃至NA128に
入力される駆動パルスと印字データの論理積の信号によ
って行われる。論理積の信号は、NAND回路NA1乃
至NA128およびインバータIV1乃至IV128に
より作成される。
【0027】4ビットシフトレジスタ41は、印字デー
タ加工処理部38から送られてくる印字データを印字タ
イミング制御部38から出力される印字データ転送クロ
ックに同期して順次受け取り、1つのノズル群内の4本
のノズルに対応したパラレルの印字データを出力する。
4ビットラッチ42は、印字駆動パルス発生部34から
送出される駆動パルスに同期して、4ビットシフトレジ
スタ41から出力される印字データを一時保持し、ノズ
ルに対して印字データを出力する。4ビットラッチ42
から出力される印字データは、各ノズル群内のそれぞれ
のノズルに対応したNAND回路に入力される。すなわ
ち、4ビットラッチ42から出力される1番目のデータ
は線は、第1ノズル群の1番目のノズルに対応したNA
ND回路NA1,第2ノズル群の1番目のノズルに対応
したNAND回路NA5,……,第32ノズル群の1番
目のノズルに対応したNAND回路NA125に接続さ
れる。2番目のデータ線は、各ノズル群の2番目のノズ
ルに対応したNAND回路に接続される。3、4番目の
データ線についても同様である。
【0028】32ビットシフトレジスタ43は、各ノズ
ル群に対応した出力線を有し、順次この出力線をシフト
動作により切り替え、32個のノズル群のうちから駆動
するノズル群を順に選択し、駆動されるノズル群内の各
ノズルに対応するNAND回路に駆動パルスを入力す
る。この32ビットシフトレジスタ43には、印字駆動
パルス発生部34より駆動パルスが入力されており、駆
動パルスがHレベルのときに、その期間だけ選択された
ノズル群への信号がHレベルとなる。また、駆動パルス
がLレベルとなると、それを検出して、選択される出力
線の位置がシフトされ、隣接する次のノズル群が駆動さ
れるようになる。
【0029】このようにして、128本のノズルは、4
本ごとのノズル群に分割され、画像データに応じて最大
4本のノズルが同時に駆動される。また、各ノズル群は
駆動パルスに従って順次駆動され、32回のノズル群の
駆動により、128本分のノズルの駆動がおこなわれ、
ノズル配列方向の画像記録が行われる。このように、イ
ンクジェットヘッドにデジタル回路を搭載することによ
り、従来のような発熱抵抗体のマトリクス駆動を行うイ
ンクジェットヘッドに比べて大幅にヘッド駆動の制御信
号線数を低減できるようになった。図5は、図4の構成
での記録ヘッド13を駆動するタイミングの一実施例を
示すものである。ここでは、隣接ノズル群印字周期はt
c(sec)、ノズル駆動パルス幅はtp(sec)と
なるようなデータが、それぞれ隣接ノズル群印字周期値
記憶手段31、運時駆動パルス幅設定値記憶手段37に
記憶されている。
【0030】次に図6に、本発明の環境温度検出部周辺
の構成を示すものである。この温度検出部は、図1のI
/Oコントローラー16の一部を、また、検温素子はセ
ンサ17の一部を構成するものである。この実施例で
は、負特性サーミスタを使用している例を示している。
図中51はサーミスタ、52は抵抗、コンデンサで構成
される回路部、53は定電圧発生手段、54は信号増幅
器、ローパスフィルタ、サンプル&ホールド等の機能を
構成するアナログ回路部、そして55はA/D変換器で
ある。サーミスタ51の材料としては、主として金属酸
化物を混合したものが使用されており、Fe,Ni,M
n,Co,Cuその他の各種金属酸化物を混合、成形、
焼結して形成されるものである。温度に対する抵抗値が
大きく変化するので、この特性を利用して一般的に温度
測定や、電力測定等に広く使用されているものであり、
検出精度も高い。本発明では、記録ヘッド13の熱的影
響、さらには、インクジェット記録装置1の装置内の熱
的影響の無い所に配置されている。
【0031】52は、抵抗、コンデンサで構成される回
路部であり、主にコンデンサは、高周波から低周波まで
のノイズを低減するフィルタを構成しており、さらに、
抵抗は、サーミスタ51の抵抗値の誤差を補正するとと
もに、抵抗値変化量の平均化、出力電圧の最適化を行っ
ているものである。定電圧発生手段53は、一定の電圧
をサーミスタ51や抵抗、コンデンサで構成される回路
部52に供給するよう作用する。この部分に抵抗を使用
し、電源電圧を分圧して供給しても良いが、電源電圧の
変動が直接サーミスタ51両端の出力電圧に影響して検
温精度が低下する為、良い方法とは言えない。よってこ
れらに供給する電圧は、常に一定であることが好ましい
これを実現するものとして、例えば、ツェナーダイオー
ド等が使用できる。アナログ回路部54は、サーミスタ
51両端の出力電圧が、低いレベルで変化する場合など
は、増幅器等によって増幅される。勿論、サーミスタ5
1両端の出力電圧が、所定レベルの電圧の範囲内にある
場合には、不要である。
【0032】増幅器等の後段には、高周波のノイズを低
減するためのローパスフィルタが構成される。さらに、
ローパスフィルタの後段には、所定時間だけ入力される
電圧レベルを保持するサンプル&ホールド回路が構成さ
れる。環境温度が急激に変化することは、殆ど無いの
で、コンデンサ等でサンプル&ホールド回路を構成して
簡略化しても良い。また、サンプル&ホールドの動作タ
イミングは、I/Oコントローラー16の一部から出力
される制御信号により行われる。A/D変換器55は、
サーミスタ51両端の出力電圧のアナログ量を、CPU
3が管理できるデジタル量に変換するA/Dコンバータ
ーである。A/D変換器55は、CPU3、I/Oコン
トローラー16、共通バス18と接続され、A/D変換
要求、A/D変換終了フラグの送出、変換データの共通
バス18への送出等の動作が行われる。ここでは、A/
D変換器55をCPU3とは別に設けているが、CPU
3内に内蔵している場合でも同様である。
【0033】図7はアナログ回路部54の出力電圧と、
環境温度の関係を示す。サーミスタ51は、負特性のも
のを使用しているので、このように環境温度が上昇する
に従い、サーミスタ51の抵抗値が小さくなり、結果と
して両端の出力電圧が低下する。また、抵抗、コンデン
サで構成される回路部52の構成を使用することによ
り、出力電圧と環境温度の関係が直線的に安定に変化し
ている。
【0034】図8は本発明の記録ヘッド13の温度検出
部周辺の構成を示すものである。この温度検出部は、図
1のI/Oコントローラー16の一部を、また、検温素
子は記録ヘッド13の発熱体と同一の半導体基板上に形
成されたものである。この実施例では、検温素子とし
て、PN接合を有するダイオードを使用している例を示
している。図中61は検温素子として使用しているダイ
オード、62はコンデンサで構成される回路部、63は
定電流発生手段、64は信号増幅器、ローパスフィル
タ、サンプル&ホールド等の機能を構成するアナログ回
路部、そして65はA/D変換器である。図8では、記
録ヘッド13が1個の場合の例を示しているが、カラー
印字記録を行う記録装置の場合には、搭載される記録ヘ
ッドの個数に応じて、これらの構成の一部が増加する。
ダイオード61は、単結晶シリコンから成る半導体基板
上に半導体プロセスにより形成されている。62は、コ
ンデンサで構成される回路部であり、高周波から低周波
までのノイズを低減するフィルタを構成している。
【0035】定電流発生手段63は、一定の電流を記録
ヘッド13のダイオード61に供給するよう作用する。
一般的に、ダイオード61のアノード側からカソード側
に電流が流れると、ダイオード順方向の電圧降下VF
発生する。そして、この順方向の電圧降下VFは、温度
変化に応じて変化する。しかしながらこの変化は、温度
変化のみならずダイオード61を流れる電流密度によっ
ても変化する。よって、ダイオード61に流す電流値
は、常に一定にする必要がある。定電流発生手段63
は、この機能を構成するものである。次に、アナログ回
路部64は、ダイオード61両端の出力電圧が、低いレ
ベルで変化する場合などは、増幅器等によって増幅され
る。一般的には、ダイオード61に一定の電流を流した
時、順方向の電圧降下VFの温度係数は、一般に−2.
0mV/°C程度であり、記録ヘッド13が例えば、−
25°C〜75°Cの範囲で温度変化しても、順方向の
電圧降下VFの変化分は、0.2V程度であるので、所
定の検出しやすい電圧レベルまで増幅する必要がある。
増幅器等の後段には、高周波のノイズを低減する為のロ
ーパスフィルタが構成される。さらに、ローパスフィル
タの後段には、所定時間だけ入力される電圧レベルを保
持するサンプル&ホールド回路が構成される。また、サ
ンプル&ホールドの動作タイミングは、I/Oコントロ
ーラー16の一部から出力される制御信号により行われ
る。
【0036】A/D変換器65は、ダイオード61両端
の出力電圧のアナログ量を、CPU3が管理できるデジ
タル量に変換するA/Dコンバーターである。A/D変
換器65は、CPU3、I/Oコントローラー16、共
通バス18と接続され、A/D変換要求、A/D変換終
了フラグの送出、変換データの共通バス18への送出等
の動作が行われる。ここでは、A/D変換器65をCP
U3とは別に設けているが、CPU3に内蔵している場
合でも同様である。尚、図6、図8で説明したアナログ
回路部54とアナログ回路部64、A/D変換器55と
A/D変換器65は、共通に構成してもよい。この場合
は、アナログ回路部54、64の前段に、複数の入力の
うちから、所定の入力のみを選択して前記アナログ回路
部に選択出力する選択出力手段を構成すればよい。たと
えば、アナログマルチプレクサ等が使用できる。次に、
図9にアナログ回路部64の出力電圧と、記録ヘッド1
3の温度の関係を示す。ダイオード61の温度係数は、
前述したように−2.0mV/°C程度の負特性である
ため、サーミスタ51両端の出力電圧と同様に、記録ヘ
ッド13の温度が上昇するに従い、ダイオード61両端
の出力電圧VFは低下する。また、出力電圧VFと記録ヘ
ッド13の温度の関係は、ほぼ直線的に変化している。
本実施例では、記録ヘッド13としてブラックヘッド、
シアンヘッド、マゼンタヘッドそしてイエローヘッドの
4個のヘッドが搭載されているので、4本の出力電圧V
F−温度特性が示されている。
【0037】図9に示すように、記録ヘッド13の温度
がt(°C)の時のヘッドの出力電圧VFは、ブラック
ヘッド、でVFBt(V),シアンヘッドでVFCt(V),
マゼンタヘッドでVFMt(V),そしてイエローヘッド
でVFYt(V)となっている。さらに、これらの最大、
最小の差は数+mV程度となる。これらのバラツキは、
ダイオード製造工程に起因するものであり、このように
順方向の出力電圧VFがバラツキを発生する。例えば、
これらのバラツキが、20mV程度であれば、−2.0
mV/°Cの温度係数から、温度に換算して10(°
C)程度の温度検出誤差となり、このままでは、記録ヘ
ッド13の温度制御として使用するのは難しい。
【0038】そこで、本発明では、上記の温度検出誤差
を自動補正して、温度検出精度を向上させ、記録ヘッド
13の温度制御が可能な構成を提供するものである。以
後、温度検出誤差補正方法、制御動作の説明を図10の
制御フロー図を基に説明する。ステップS71から、S
78までの動作フローは、補正制御動作の実行開始前に
行われる動作であり、ここでは、記録ヘッド13が温度
的に安定している状態を判断する為の動作である。S7
1においては、図6に示した構成で環境温度の検出が行
われる。ここでは、A/D変換器55で変換されたデジ
タルの温度データがワークRAM4の所定の記憶領域に
格納され、現在の環境温度が把握される。次に、S72
において、搭載されている記録ヘッド13の温度検出が
行われる。ここでは、ブラック、シアン、マゼンタ、イ
エローの4つの記録ヘッドを搭載しているので、4回の
温度検出動作が行われる。この動作も前記同様A/D変
換器65で変換されたデジタルの温度データが、S73
において、ワークRAM4の所定の第1の記録領域に格
納される。
【0039】次に、S74へ進み、所定時間の経過を確
認し、終了していない場合には、S74で経過確認が実
行される。経過を確認し、終了した場合には、S75に
移行し、再び記録ヘッド13の温度検出が行われる。そ
してA/D変換器65でデジタルの温度データに変換さ
れ、これらのデータは、S76においてワークRAM4
の所定の第2の記憶領域に格納される。そして、S77
において、ワークRAM4の所定の第1の記憶領域とワ
ークRAM4の所定の第2の記憶領域のデータが、各記
録ヘッド13毎に比較される。そしてS78において
は、ワークRAM4の所定の第1の記憶領域とワークR
AM4の所定の第2の記憶領域の温度データが比較さ
れ、所定以上の温度差があれば、補正制御動作の実行が
できないと判断される。この場合には、S72に移行
し、前述した制御動作を繰り返す。温度差が所定以上に
なかなかならない場合には、例えば、記録ヘッド13の
予備加熱動作や、記録ヘッド13の搭載されているキャ
リッジ22を、空スキャンさせて、記録ヘッド13の加
熱や、放熱を加速させるよう制御してもよい。
【0040】また、S78において所定以下の温度差で
あると判断された場合には、記録ヘッド13が温度的に
安定していると判断され、S79に移行する。S79に
おいては、環境温度と記録ヘッド13の実際の温度が同
一になっている点に着目して、記録ヘッド13に搭載さ
れている検温素子であるダイオード61の温度特性の仮
想的な基準温度データを設定する。例えば、図7と図9
のように、環境温度と記録ヘッド13の実際の温度がt
(°C)であった場合、ブラックヘッドの順方向電圧V
FKt(V),さらにデジタル温度データの、△DFKt(1
6進数)が求められ、この温度データがt(°C)にお
ける基準温度データと定められる。そして、S80にお
いてこの基準温度データは、各記録ヘッド13の特性値
として、EEPROM7に記憶され保持される。他の記
録ヘッドも同様の制御動作が行われる。
【0041】次に、記録ヘッド13の温度検出制御フロ
ーを図11を基に説明する。記録ヘッド13の温度検出
は、つまり、この基準温度データからの変化分と、ダイ
オード61の温度係数−2.0mV/°Cを用いて相対
的な温度変化分を算出して、ヘッド温度を把握する方法
である。次に、ブラックヘッドが印字動作をおこなっ
て、ヘッド温度がt(°C)から、t1(°C)に上昇
し、ヘッドの順方向電圧VFKt(V)からVFKT1(V)
に低下して、さらにデジタル温度データもDFKt(16
進数)からDFKt1(16進数)に減少した場合で具体的
に説明する。まず、S81において、ブラックヘッドの
温度データDFKt1(16進数)が入手される。次にS8
2において、基準温度データDFKt(16進数)との差
△DF Kt1(16進数)が算出される。
【0042】A/D変換器65は、単位ステップあたり
の電圧が分かっているので、相対的な差の△DFKt1(1
6進数)の値は、何(V)の電圧の差になるのかが把握
できる。そこでS83においては、順方向電圧V
FKt(V)とVFKt1(V)の電圧差である△D
FKt1(V)が算出される。さらにS84においては、ダ
イオード61の温度係数−2.0mV/°Cと、上記の
電圧の差△DFKt1(V)から、基準温度t(°C)から
の、相対的な温度差△t1(°C)が把握される。そし
て、S85において、基準温度がt(°C)なので、△
1(°C)を加算/減算することにより、ブラックヘ
ッドの温度は、t+△t1(°C)であると判断できる
ようになる。他の記録ヘッド13も同様な手順にしたが
って、各ヘッドの温度が求められる。このような、補正
手段は、例えば新規の記録ヘッド13を搭載した場合
や、テスト印字動作前等に実施される。以上述べてきた
ようなステップを踏むことにより、ダイオード61の順
方向電圧VFのバラツキに影響されずに、精度良く記録
ヘッド13の温度検出が可能になった。
【0043】
【発明の効果】これまで述べてきたように、インクジェ
ット記録装置に、環境温度用の温度検出手段の値を基準
にして、インクジェットヘッドの温度検出手段に補正を
加え、インクジェットヘッドの温度検出手段のバラツキ
を考慮した温度制御ができる装置及び方法としたので、
インクジェットヘッドに何ら加工を加える製造上の工程
がないので、インクジェットヘッドを安価に製造するこ
とが可能になった。さらには、新規のインクジェットヘ
ッドが搭載されても、その都度補正動作が行われるた
め、新規のインクジェットヘッドが搭載されても、自動
的にインクジェットヘッドの温度検出手段のバラツキを
判断できるようになり、精度の高いインクジェットヘッ
ドの温度制御が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録装置の一実施例
を示すシステム構成図。
【図2】 本発明のインクジェット記録装置の一実施例
におけるキャリッジ周辺の概略図。
【図3】 本発明のインクジェット記録装置のヘッド駆
動制御動作部の一実施例を示す構成図。
【図4】 本発明のインクジェット記録装置のヘッドの
内部回路の一実施例を示す構成図。
【図5】 本発明のインクジェット記録装置のヘッドに
おける画像印字時のノズル群の駆動タイミング図。
【図6】 本発明のインクジェット記録装置の環境温度
検出部の周辺の回路の一実施例を示す構成図。
【図7】 本発明のインクジェット記録装置のサーミス
タの両端間電圧と、環境温度の特性を示す図。
【図8】 本発明のインクジェット記録装置に搭載され
るヘッド内部の検温素子と、温度検出部周辺の回路の一
実施例を示す構成図。
【図9】 本発明のインクジェット記録装置に搭載され
る各ヘッドの内部のダイオード順方向電圧VFと、ヘッ
ド温度の特性を示す図。
【図10】 本発明のインクジェット記録装置のヘッド
温度補正手段の制御作動を示す制御フロー図。
【図11】 本発明のインクジェット記録装置のヘッド
温度検出の制御動作を示す制御フロー図。
【符号の説明】
1 インクジェット記録装置、 2 ホストコンピュー
タ、 3 CPU、4 ワークRAM、 5 フォント
ROM、 6 プログラムROM、 7 EEPRO
M, 8 インターフェース部、 9 操作パネル、
10 メモリコントローラー、 11 イメージRA
M、 12 ヘッドコントローラー、 13 記録ヘッ
ド、 14 モーターコントローラー、 15 モータ
ー、 16I/Oコントローラー、 17 センサ、
18 共通バス、 21 記録ヘッドユニット、 22
キャリッジ、 23 記録媒体、 24 トランスポ
ートローラー、 25 キャップ機構部 31 隣接ノ
ズル群印字周期記憶手段、32 隣接ノズル群印字周期
設定カウンタ、 33 印字タイミング制御部、34
印字駆動パルス発生部、 35 印字ドット数カウンタ
制御部、 36印字駆動パルス幅設定カウンタ、 37
印字駆動パルス幅設定値記憶手段、38 印字データ
加工処理部、 41 4ビットシフトレジスタ、 42
4ビットラッチ、 43 32ビットシフトレジス
タ、 51 サーミスタ、 61 ダイオード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/125 B41J 3/04 103 B 104 K

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と相対的に移動するキャリッジ
    と、キャリッジに対して着脱自在に搭載される複数のノ
    ズルを有するインクジェットヘッドと、インクジェット
    ヘッドを制御するヘッドコントローラと、各種のデータ
    を記憶するメモリと、温度検出手段と、記録装置全体を
    制御するCPUとを有し、インクジェットヘッドの複数
    のノズルのそれぞれを数ノズル群毎分割し、順次所定の
    時間ずつ遅延させ分割同時駆動することにより前記ノズ
    ル群からインクを吐出させて、ノズル配列方向に1ライ
    ンの印字記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記温度検出手段は、インクジェットヘッドに搭載され
    るインクジェットヘッド温度を検出する検出手段と、イ
    ンクジェット記録装置に搭載される環境温度を検出する
    検出手段とを備えることを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記インクジェットヘッドの温度を検出
    する検出手段は、熱エネルギーを発生する電気熱交換素
    子の基体と同一上に形成されることを特徴とする請求項
    1記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット記録装置に搭載され
    た環境温度を検出する検出手段からの値を基準にして、
    インクジェットヘッドに搭載されたインクジェットヘッ
    ドの温度を検出する検出手段からの値を補正する補正手
    段を有し、この補正値に基づいてインクジェットヘッド
    の温度検出を行うことを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のインクジェット記録装置
    におけるインクジェットヘッドの温度補正方法におい
    て、インクジェットヘッドの温度を検出する検出手段か
    らの温度データをメモリの第1の記憶領域に記憶するス
    テップと、所定時間経過後に、再度インクジェットヘッ
    ドの温度を検出し、その温度データをメモリの第2の記
    憶領域に記憶するステップと、第1の記憶領域に記憶さ
    れた温度データと第2の記憶領域に記憶された温度デー
    タとを比較するステップと、2つの温度データの値が所
    定の値以下となったときには、温度検出動作を終了して
    インクジェットヘッドの温度補正制御動作の基準温度デ
    ータを設定するステップと、を備えることを特徴とする
    インクジェット記録装置におけるインクジェットヘッド
    の温度補正方法。
  5. 【請求項5】 キャリッジに対して着脱自在に搭載され
    るインクジェットヘッドの交換が実行された場合にはイ
    ンクジェットヘッドの温度補正制御動作を実行し、イン
    クジェットヘッドの温度検出手段の初期化を行うステッ
    プを備えることを特徴とする請求項4記載のインクジェ
    ット記録装置におけるインクジェットヘッドの温度補正
    方法。
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