JPH07256690A - 合成樹脂製品の射出成形方法及びその射出成形用金型 - Google Patents

合成樹脂製品の射出成形方法及びその射出成形用金型

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JPH07256690A
JPH07256690A JP6051588A JP5158894A JPH07256690A JP H07256690 A JPH07256690 A JP H07256690A JP 6051588 A JP6051588 A JP 6051588A JP 5158894 A JP5158894 A JP 5158894A JP H07256690 A JPH07256690 A JP H07256690A
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JP
Japan
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resin material
opening
molten resin
cavity
injection molding
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Application number
JP6051588A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Nagano
昭義 永野
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07256690A publication Critical patent/JPH07256690A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホイールキャップ等の合成樹脂製品の射出成
形方法及び射出成形金型において、ウェルド部に発生す
る凹凸を小さくする。 【構成】 溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突
し融着してウェルド部12を形成する部分に、それらの
二つの流れが互いに衝突する前に、溶融した樹脂材料を
付加的に供給して、それらの二つの流れと合流させる。
このために、キャビティ20の各開口部21において、
開口部21の外周側の中間と該開口部の内周側部分とを
相互に連通するバイパスランナ25を設ける。また、樹
脂材料の一部を、バルブ付のホットランナを介して、開
口部21の外周側の中間に直接供給することもできる。
これによって、樹脂材料に配合された補強繊維等の配向
が厚さ方向に対して分散されるので、ウェルド部12の
凹凸を小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂製品、特に、合
成樹脂ホイールキャップ等の射出成形方法及び射出成形
用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の多くの部品は、軽量化等
のために、合成樹脂から形成されている。ホイールキャ
ップも同様であり、板金製が主であったものが、現在で
は、ほとんどが合成樹脂製に代わっている。
【0003】図9は一般的な合成樹脂製ホイールキャッ
プの平面図である。
【0004】図9のように、合成樹脂製ホイールキャッ
プ10の全体は、板金製の場合でも同様であるが、円盤
状の形状を有し、その裏面側に設けられた適宜な取付部
を介してホイールに装着される。そして、このようなホ
イールキャップ10には、その周辺に環状に配列され
て、複数の開口部11が形成されている。この開口部1
1は、主に意匠効果を高めるためのものであるが、ホイ
ール内の空気を循環させると共に、タイヤバルブを露出
させるためのものでもある。
【0005】このような合成樹脂製ホイールキャップ1
0は、ポリプロピレン、ポリアミド等の樹脂材料を射出
成形することによって、即ち、そのホイールキャップ1
0に対応する形状のキャビティを備える金型内に、溶融
した樹脂材料を射出することによって成形される。な
お、その樹脂材料には、多くの場合、強度を高めるため
にガラス繊維等の補強繊維が配合されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、合成樹脂
製ホイールキャップ10は射出成形によって形成される
が、その際、キャビティへ溶融した樹脂材料を供給する
射出口であるゲートは、ホイールキャップ10が円盤状
のものであることから、その中央に配置される。
【0007】ところが、ホイールキャップ10は均一な
円盤形状ではなく、周辺に開口部11を有する形状であ
るために、開口部11の外周側の中間には、ウェルド部
12が形成される。即ち、中央のゲートからキャビティ
内に射出され、外周に向かった溶融した樹脂材料は、開
口部11の部分で分岐し、そして、開口部11の外周側
では、その両側から回り込み、中間で衝突して互いに融
着される。そして、このウェルド部12では、樹脂材料
として補強繊維を配合したものを用いた場合には、凸状
の盛り上がりがウェルドラインとして発生した。
【0008】図10はこのウェルド部12を示す図9の
X−X線断面図である。
【0009】図10において、13はその補強繊維を示
すものである。
【0010】前述のように、溶融した樹脂材料は開口部
11の両側から回り込み、ウェルド部12を形成する
が、このとき、樹脂材料に含まれる補強繊維13は、流
動時の剪断効果によってその流動方向に沿って配向す
る。しかし、その流動先端では、補強繊維13はその先
端形状に沿って配向される。このため、図10のよう
に、補強繊維13はホイールキャップ10の平面と平行
に配向されるが、溶融した樹脂材料の流動先端が衝突し
て融着するウェルド部12では、補強繊維13は厚さ方
向に配向する。したがって、ウェルド部12では、補強
繊維の補強効果によって冷却時の収縮度合が他の部分と
著しく異なるために、表面に凸状の盛り上がりが生じ
る。
【0011】このことは、樹脂材料中にマイカ、タルク
等の燐片状のフィラが配合されている場合でも同様であ
る。また、樹脂材料中にそのような配向性のフィラが配
合されていない場合には、樹脂の分子自体が同様に配向
されることにより、ウェルド部12の表面は、逆に、凹
状となる。
【0012】そして、このようにウェルド部12に生じ
る凹凸は、しばしば、外観を損ねる程に大きく現われる
ことがあった。そのために、成形後の検査と機械加工に
よる修正とが余儀なくされ、合成樹脂製ホイールキャッ
プの製造に多大な工数と手間を必要とした。また、同様
のことは、ウェルド部12が形成されるような他の合成
樹脂製品を射出成形する場合でも問題となることであっ
た。
【0013】そこで、本発明は、ウェルド部に発生する
凹凸を小さくすることができる合成樹脂製品、特に、合
成樹脂製ホイールキャップの射出成形方法及び射出成形
金型の提供を課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
合成樹脂製品の射出成形方法は、金型キャビティ内に溶
融した樹脂材料を射出することによって合成樹脂製品を
成形し、その際、溶融した樹脂材料の二つの流れが互い
に衝突し、融着してウェルド部を形成する合成樹脂製品
の射出成形方法において、そのウェルド部が形成される
部分に、前記溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝
突する前に、溶融した樹脂材料を付加的に供給して、そ
れらの二つの流れと合流させるものである。
【0015】請求項2の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形方法は、周辺に複数の開口部を有するホイールキ
ャップを、そのホイールキャップに対応する形状の金型
キャビティ内に、溶融した樹脂材料を中央ゲートから射
出することによって成形し、その際、各開口部の外周側
において、開口部の両側から回り込んだ溶融した樹脂材
料の二つの流れが、互いに衝突し、融着してウェルド部
を形成する合成樹脂製品の射出成形方法において、各開
口部の外周側の前記ウェルド部が形成される部分に、前
記溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突する前
に、溶融した樹脂材料を付加的に供給して、それらの二
つの流れと合流させるものである。
【0016】請求項3の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型は、周辺に複数の開口部を有するホイール
キャップを射出成形によって成形する合成樹脂製ホイー
ルキャップの射出成形用金型において、そのホイールキ
ャップの形状に対応し、周辺に複数の開口部を有する形
状のキャビティと、そのキャビティの中央に設けられ、
キャビティ内に溶融した樹脂材料を射出するための中央
ゲートと、キャビティの各開口部の外周側の中間に設け
られ、溶融した樹脂材料を付加的に供給するための付加
ゲートとを具備するものである。
【0017】請求項4の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型は、周辺に複数の開口部を有するホイール
キャップを射出成形によって成形する合成樹脂製ホイー
ルキャップの射出成形用金型において、そのホイールキ
ャップの形状に対応し、周辺に複数の開口部を有する形
状のキャビティと、そのキャビティの中央に設けられ、
キャビティ内に溶融した樹脂材料を射出するための中央
ゲートと、キャビティの各開口部に配設され、開口部の
外周側の中間と該開口部の内周側の中央ゲートに近接す
る部分とを連通するバイパスランナとを具備するもので
ある。
【0018】請求項5の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型は、周辺に複数の開口部を有するホイール
キャップを射出成形によって成形する合成樹脂製ホイー
ルキャップの射出成形用金型において、そのホイールキ
ャップの形状に対応し、周辺に複数の開口部を有する形
状のキャビティと、そのキャビティの中央に設けられ、
キャビティ内に溶融した樹脂材料を射出するための中央
ゲートと、キャビティの各開口部の外周側の中間に設け
られ、溶融した樹脂材料を付加的に供給するための付加
ゲートと、各付加ゲートに接続され、流路を開閉するバ
ルブ手段を備えたホットランナとを具備するものであ
る。
【0019】
【作用】請求項1の発明にかかる合成樹脂製品の射出成
形方法においては、溶融した樹脂材料の二つの流れが互
いに衝突、融着してウェルド部を形成する部分に、それ
らの溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突する前
に、溶融した樹脂材料を付加的に供給して、それらの二
つの流れと合流させるので、ウェルド部分における樹脂
材料中の補強繊維等の配向を分散することができる。即
ち、それらの二つの流れと付加的に供給された溶融した
樹脂材料の流れとはそれぞれ合流して新たなウェルド部
を形成するが、それらの両者の流れは流速、圧力、温
度、流動方向等が異なるので、その新たなウェルド部
は、両者の樹脂材料が互いに入り組んだ不均一な断面構
造のものとして形成される。このため、補強繊維等の配
向はウェルド部において不均一に分散されるので、ウェ
ルド部と他の部分との冷却時の収縮度合等の差異を少な
くすることができ、その結果、ウェルド部の表面に生じ
る凹凸を小さくすることができる。
【0020】請求項2の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形方法においては、各開口部の外周側における、開
口部の両側から回り込んだ溶融した樹脂材料の二つの流
れが互いに衝突、融着してウェルド部を形成する部分
に、それらの溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝
突する前、溶融した樹脂材料を付加的に供給して、それ
らの二つの流れと合流させるので、上記請求項1の発明
の場合と同様に、ウェルド部における樹脂材料中の補強
繊維等の配向を分散することができ、ウェルド部の表面
に生じる凹凸を小さくすることができる。
【0021】請求項3の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型においては、キャビティの各開口部の外周
側の中間に設けられ、溶融した樹脂材料を付加的に供給
するための付加ゲートを備えるので、中央ゲートからキ
ャビテイ内に射出された溶融した樹脂材料がウェルド部
を形成する部分である各開口部の外周側の中間に、溶融
した樹脂材料を付加的に供給することができる。このた
め、上記の請求項2の発明の場合と同様に、開口部の両
側から回り込んだ溶融した樹脂材料の二つの流れが互い
に衝突する前に、溶融した樹脂材料を付加的に供給して
それらの二つの流れに合流させることができ、それによ
って、ウェルド部における樹脂材料中の補強繊維等の配
向を分散することができ、ウェルド部の表面に生じる凹
凸を小さくすることができる。
【0022】請求項4の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型においては、キャビティの各開口部に配設
され、開口部の外周側の中間と該開口部の内周側の中央
ゲートに近接する部分とを連通するバイパスランナを備
えるので、中央ゲートからキャビテイ内に射出された溶
融した樹脂材料の一部を、開口部の両側から回り込んだ
溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突し融着して
ウェルド部を形成する部分である各開口部の外周側の中
間に、それらの二つの流れが互いに衝突する前に供給
し、合流させることができる。このため、上記の請求項
2の発明の場合と同様に、ウェルド部における樹脂材料
中の補強繊維等の配向を分散することができ、ウェルド
部の表面に生じる凹凸を小さくすることができる。
【0023】請求項5の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型においては、キャビティの各開口部の外周
側の中間に設けられ、溶融した樹脂材料を付加的に供給
するための付加ゲートと、各付加ゲートに接続され、流
路を開閉するバルブ手段を備えたホットランナとを備え
るので、中央ゲートからキャビテイ内に射出された溶融
した樹脂材料がウェルド部を形成する部分である各開口
部の外周側の中間に、溶融した樹脂材料を、バルブ手段
を操作することによって供給することができる。このた
め、上記の請求項2の発明の場合と同様に、開口部の両
側から回り込んだ溶融した樹脂材料の二つの流れが互い
に衝突する前に、溶融した樹脂材料を付加的に供給して
それらの二つの流れに合流させることができ、それによ
って、ウェルド部における樹脂材料中の補強繊維等の配
向を分散することができ、ウェルド部の表面に生じる凹
凸を小さくすることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0025】〈第一実施例〉図1は本発明の第一実施例
の合成樹脂製品の射出成形方法における金型のキャビテ
ィを示す平面図である。また、図2は図1のA−A線断
面図である。
【0026】本実施例は、図9のホイールキャップ10
を射出成形によって形成する方法に関するものである。
したがって、図1において全体を20で示す金型のキャ
ビティは、図9のホイールキャップ10に対応する形状
である。即ち、このキャビティ20は、円盤状の全体形
状を有し、また、周辺に複数の開口部21を有する。そ
して、その開口部21の形状と配列は、開口部11のそ
れに対応するものである。なお、この開口部21は、金
型を形成する材料によって占められた図9の開口部11
を形成する金型部分でもあるが、ここでは、溶融した樹
脂材料が充填される密閉空間であるキャビティ20を単
独なものとしてみて、その開口部分を示すものとして
「開口部」の用語を使用する。
【0027】図1及び図2のように、キャビティ20の
中央には、溶融した樹脂材料をキャビティ20内に射出
するための中央ゲート22が設けられている。そして、
本実施例では、この中央ゲート22にはホットランナ2
3が接続され、射出装置からの溶融した樹脂材料は、こ
のホットランナ23を介して中央ゲート22に供給され
るようになっている。また、このホットランナ23には
ピン状のバルブ24が備えられ、このバルブ24の操作
によって、先端開口の開閉とゲートの分離が行われる。
なお、中央ゲート22に溶融した樹脂材料を供給する手
段は、このバルブ付きのホットランナ23以外にも、他
の任意の手段とすることができる。例えば、射出装置の
ノズルを直接配置することもできる。
【0028】上記構成は従来と同じである。そして、中
央ゲート22からキャビティ20内に射出され、周辺に
向かって流動する溶融した樹脂材料は、各開口部21の
部分で分岐し、そして、各開口部21の外周側では、そ
の両側から回り込んで互いに衝突し、図1において点線
で示すように、ウェルド部12を形成する(なお、図1
ではこのウェルド部12は一個所にのみ記している)。
なお、このウェルド部12は、開口部21が中心線に対
して対称形状であるため、開口部21の外周側の中央に
形成される。そして、このウェルド部12に凹凸が生じ
ることは、前述したとおりである。
【0029】本実施例は、このウェルド部12に発生す
る凹凸を小さくするために、各開口部21の部分におい
て、コールドランナからなるバイパスランナ25を設け
たものである。そして、このバイパスランナ25は、開
口部21の外周側の中間の前記のウェルド部12が形成
される部分と、開口部21の内周側の中央ゲート22に
最も近い部分との間に形成され、それらの部分を相互に
連通する。また、このバイパスランナ25は直線状に放
射方向に延び、開口部21の外周側の中間と中央ゲート
22との間を最も短い距離で連絡している。なお、バイ
パスランナ25の両端は、適当なゲート26を介して、
開口部21の外周側と内周側の端縁にそれぞれ接続され
ている(図2参照)。
【0030】このバイパスランナ25は、適宜な断面形
状のものとして形成することができ、また、流路を調節
可能に形成することもできる。
【0031】図3は流路を絞り調節可能に形成したバイ
パスランナ25の一具体例を示す平面図であり、また、
図4は図3のB−B線断面図である。
【0032】図3及び図4のように、この実施例では、
バイパスランナ25の中間の一部がスライドコア27か
ら形成されている。このため、スライドコア27を移動
調節することによって、バイパスランナ25の流路の絞
り量を調節することができる(図3及び図4では、流路
が少しだけ絞られた状態で描かれている)。このスライ
ドコア27の移動調節は、スライドコア27の両側にネ
ジ込まれた小さなボルト28のネジ込み長さを、相互に
変えることによって行われる。そして、このようにバイ
パスランナ25の流路の絞り量を調節することによっ
て、これを通る溶融した樹脂材料の流量と流速を調整す
ることができる。
【0033】このように、本実施例においては、キャビ
ティ20の各開口部21の外周側の中間と該開口部21
の内周側の中央ゲート22に近接する部分とが、バイパ
スランナ25によって連通されている。このため、射出
成形時、中央ゲート22からキャビティ20内に射出さ
れた溶融した樹脂材料は周辺に向かって流動し、開口部
21の部分で分岐して更に周辺に向かうが、その一部
は、開口部21の内周側から、このバイパスランナ25
を通って、開口部21の外周側の中間に流入する。この
場合、バイパスランナ25を通った溶融した樹脂材料
は、開口部21の両側から回り込んだ溶融した樹脂材料
よりも、経路が短いために、開口部21の外周側の中間
には先に流入し、それらの開口部21の両側から回り込
んだ溶融した樹脂材料の二つの流れと合流する。そし
て、このように合流することによって、新たなウェルド
部が形成される。
【0034】図5は本実施例の射出成形方法によって得
られた合成樹脂製ホイルーキャップのウェルド部を、図
10と同様に示す断面図である。
【0035】図5において、12aはその新たに形成さ
れたウェルド部であり、また、13は樹脂材料中に混入
された補強繊維である。なお、図5には、従来のウェル
ド部12、即ち、バイパスランナ25を設けない場合に
形成されるウェルド部12が、点線で示されている。
【0036】図5のように、バイパスランナ25を通っ
て開口部21の外周側の中間に先に流入した溶融した樹
脂材料の流れと、開口部21の両側から回り込んだ溶融
した樹脂材料の二つの流れは、それぞれ互いに衝突、融
着して、従来の場合と同様にウェルド部12aを形成す
る。しかし、このウェルド部12aは、図10の従来の
ウェルド部とは異なり、厚さ方向に互いに入り組んだ不
均一な構造で形成される。即ち、バイパスランナ25を
介して流入した溶融した樹脂材料の流れと開口部21の
両側から回り込んだ溶融した樹脂材料の流れとは、特
に、速度または圧力が異なり、前者はバイパスランナ2
5中での流動抵抗によって後者よりも低いために、後者
の流動先端は前者の内部に突入するように侵入する。こ
のため、樹脂材料中の補強繊維13は、ウェルド部12
aにおいて、厚さ方向に均一に配向されることはなく、
分散した状態に配向される。したがって、ウェルド部1
2aの部分では、冷却時の収縮度合の局部的な差が減少
し、その結果、ウェルド部12aの表面の凹凸は小さな
ものとなる。
【0037】このように、本実施例の合成樹脂製品の射
出成形方法は、周辺に複数の開口部11を有するホイー
ルキャップ10を、そのホイールキャップ10に対応す
る形状の金型キャビティ20内に、溶融した樹脂材料を
中央ゲート22から射出することによって成形すること
からなり、その際、各開口部21の外周側において、開
口部21の両側から回り込んだ溶融した樹脂材料の二つ
の流れが、互いに衝突し融着してウェルド部12を形成
する合成樹脂製ホイールキャップの射出成形方法におい
て、各開口部21の外周側の中間と該開口部21の内周
側の中央ゲート22に近接する部分とをバイパスランナ
25によって連通し、それによって、各開口部21の外
周側の前記ウェルド部12が形成される部分に、前記の
溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突する前に、
溶融した樹脂材料を付加的に供給して、それらの二つの
流れと合流させるものである。
【0038】また、本実施例の合成樹脂製品の射出成形
用金型は、周辺に複数の開口部11を有するホイールキ
ャップ10を射出成形によって成形する合成樹脂製ホイ
ールキャップの射出成形用金型において、そのホイール
キャップ10の形状に対応し、周辺に複数の開口部21
を有する形状のキャビティ20と、そのキャビティ20
の中央に設けられ、キャビティ20内に溶融した樹脂材
料を射出するための中央ゲート22と、キャビティ20
の各開口部21に配設され、開口部21の外周側の中間
と該開口部21の内周側の中央ゲート22に近接する部
分とを連通するバイパスランナ25とを具備するもので
ある。
【0039】そして、本実施例によれば、バイパスラン
ナ25を設けたことによって、ウェルド部12aにおけ
る樹脂材料中の補強繊維等の配向を不均一に分散させる
ことができ、ウェルド部12aの表面の凹凸の小さい、
または実質的に凹凸のない合成樹脂製ホイールキャップ
を得ることができる。また、バイパスランナ25を上述
のように絞り調節可能に形成することによって、ウェル
ド部12aが形成される個所を適宜に設定することがで
き、また、ウェルド部12aにおける補強繊維等の配向
の分散の度合を調整することができる。
【0040】なお、本実施例は、請求項1乃至請求項4
の発明の実施例に相当する。
【0041】〈第二実施例〉次に、第一実施例のバイパ
スランナに代えて、バルブ付きのホットランナからなる
手段を用いた本発明の第二実施例について説明する。
【0042】図6は本発明の第二実施例の合成樹脂製品
の射出成形方法における金型のキャビティを示す平面図
であり、また、図7は図6のC−C線断面図である。そ
して、これらの図において、図1及び図2の第一実施例
と同一の部分には同一の符号を用いている。
【0043】図6及び図7において、金型のキャビティ
20は、第一実施例と同様に、図9のホイールキャップ
10に対応する形状を有し、周辺に複数の開口部21を
有する。そして、キャビティ20の中央には、このキャ
ビティ20内に溶融した樹脂材料を射出するための中央
ゲート22が設けられ、この中央ゲート22にはバルブ
24付きのホットランナ23が接続されている。なお、
33は、図2では図示を省略したバルブ24の操作装置
である。
【0044】そして、ウェルド部に生じる凹凸を小さく
するために、本実施例においては、キャビティ20の各
開口部21の外周側の中間に、溶融した樹脂材料を付加
的に供給するための付加ゲート29が設けられ、また、
この付加ゲート29にホットランナ30が接続されてい
る。このホットランナ30は、ピン状のバルブ31を備
え、操作装置32によって先端開口の開閉操作が可能に
構成されている。また、このホットランナ30はホット
ランナ23に接続され、したがって、これらのホットラ
ンナ30,23には共通の供給源から溶融した樹脂材料
が供給されるようになっている。
【0045】合成樹脂製ホイールキャップの成形に際し
ては、先ず、バルブ24の操作装置33を作動してホッ
トランナ23の先端開口を開け、中央ゲート22からキ
ャビティ20内に溶融した樹脂材料を射出する。キャビ
ティ20内に射出された溶融した樹脂材料は周辺に向か
って流動し、各開口部21の部分で分岐した後、開口部
21の外周側において、その両側から回り込み、終には
中間で互いに衝突する。付加ゲート29からの溶融した
樹脂材料の供給は、この開口部21の両側を回り込んだ
溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突する前に行
われる。このために、ホットランナ30のバルブ31の
操作装置32の作動は、操作装置33の作動後、少しだ
け時間的遅れをもって行われる。そして、このように付
加ゲート29から溶融した樹脂材料を付加的に供給し、
開口部21の両側を回り込んだ溶融した材料の二つの流
れと合流させる。
【0046】図8は本実施例の射出成形方法によって得
られた合成樹脂製ホイルーキャップのウェルド部を、図
10及び図5と同様に示す断面図である。そして、この
図8において、12bは新たに形成されたウェルド部で
あり、また、13は樹脂材料中に混入された補強繊維で
ある。なお、点線で示す12は従来方法の場合に形成さ
れるウェルド部、即ち、開口部21の両側から回り込ん
だ溶融した樹脂材料が互いに衝突し融着した場合に形成
されるウェルド部である。そして、本実施例において、
付加ゲート29はこのウェルド部12の部分に設けられ
ている。
【0047】図8のように、付加ゲート29から各開口
部21の外周側の中間に先に供給された溶融した樹脂材
料の流れと、開口部21の両側から回り込んだ溶融した
樹脂材料の二つの流れは、それぞれ互いに衝突し融着し
て、二個所にウェルド部12bを形成する。このウェル
ド部12bは、図5の第一実施例の場合と同様に、厚さ
方向に互いに入り組んだ不均一な構造で形成される。た
だし、本実施例の場合は、付加ゲート29から供給され
た溶融した樹脂材料の流れは、開口部21の両側から回
り込んだそれよりも速度及び圧力が高く、また温度も高
いために、それの内部に突入するように侵入する。そし
て、このような構造でウェルド部12bが形成されてい
るので、樹脂材料中の補強繊維13は分散した状態に配
向され、ウェルド部12bと他の部分とでは、冷却時の
収縮度合において著しい差が生じない。このため、ウェ
ルド部12bの表面の凹凸は小さなものとなる。
【0048】なお、本実施例において、ホットランナ3
0のバルブ31の操作装置32を作動する時点は、開口
部21の両側を回り込んだ溶融した材料の二つの流れが
互いに衝突する前であれば、任意に設定することができ
る。それによって、ウェルド部12bが形成される個所
を適宜に定めることができる。また、付加ゲート29か
ら供給された溶融した樹脂材料の流れと開口部21の両
側から回り込んだそれとは、それらの速度等の差が大き
い程、ウェルド部12bにおける補強繊維13の配向は
より分散され、それによって、ウェルド部12bの表面
の凹凸はより小さなものとなる。そこで、その速度等の
差を大きくするために、中央ゲート22に接続するホッ
トランナ23と付加ゲート29に接続するホットランナ
30とを、合流時に適宜に開閉操作することもできる。
【0049】なお、前記の付加ゲート29を設ける個所
は、開口部21の両側から回り込んだ溶融した樹脂材料
が互いに衝突する部分、即ちウェルド部12の部分が好
ましい。しかし、付加ゲート29は、必ずしもそのウェ
ルド部12に合致させて設ける必要はなく、そのウェル
ド部12の近辺であれば、任意の個所に設けることがで
きる。また、ホットランナ30のバルブ31は、ホット
ランナ30の流路を開閉することができるものであれ
ば、どのようなバルブ手段であってもよい。更に、ホッ
トランナ30は、中央ゲート22に接続するホットラン
ナ23とは流路が独立したものとして形成されてもよ
い。
【0050】このように、本実施例の合成樹脂製品の射
出成形方法は、周辺に複数の開口部11を有するホイー
ルキャップ10を、そのホイールキャップ10に対応す
る形状の金型キャビティ20内に、溶融した樹脂材料を
中央ゲート22から射出することによって成形すること
からなり、その際、各開口部21の外周側において、開
口部21の両側から回り込んだ溶融した樹脂材料の二つ
の流れが、互いに衝突し融着してウェルド部12を形成
する合成樹脂製ホイールキャップの射出成形方法におい
て、各開口部21の外周側の中間に付加ゲート29を設
けると共に、その付加ゲート29に、流路を開閉するバ
ルブ手段31を備えたホットランナ30を接続し、前記
の溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突する前
に、溶融した樹脂材料を付加ゲート29から付加的に供
給して、それらの二つの流れと合流させるものである。
【0051】また、本実施例の合成樹脂製品の射出成形
用金型は、周辺に複数の開口部11を有するホイールキ
ャップ10を射出成形によって成形する合成樹脂製ホイ
ールキャップの射出成形用金型において、そのホイール
キャップ10の形状に対応し、周辺に複数の開口部21
を有する形状のキャビティ20と、そのキャビティ20
の中央に設けられ、キャビティ20内に溶融した樹脂材
料を射出するための中央ゲート22と、キャビティ20
の各開口部21の外周側の中間に設けられ、溶融した樹
脂材料を付加的に供給するための付加ゲート29と、各
付加ゲート29に接続され、流路を開閉するバルブ手段
31を備えたホットランナ30とを具備するものであ
る。
【0052】そして、本実施例によれば、ウェルド部1
2bにおける樹脂材料中の補強繊維等の配向を不均一に
分散させることができ、ウェルド部12bの表面の凹凸
の小さい、または実質的に凹凸のない合成樹脂製ホイー
ルキャップを得ることができる。
【0053】なお、本実施例は、請求項1乃至3,5の
発明の実施例に相当する。
【0054】なお、上記の第二実施例では、付加ゲート
29から溶融した樹脂材料をキャビィ20内に供給する
ために、バルブ手段31を備えたホットランナ30を用
いたが、本発明を実施する場合にはこれに限定されるも
のではなく、溶融した樹脂材料を制御可能に供給するこ
とができる手段であれば、どのような手段であってもよ
い。しかし、バルブ手段31を備えたホットランナ30
を用いることは、樹脂材料の歩留まり、生産性等の点で
好ましい。
【0055】また、本発明の合成樹脂製品の射出成形方
法については、主にホイールキャップの場合を例として
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
射出成形時に、溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに
衝突し融着してウェルド部を形成するような製品であれ
ば、どのようなものにも適用することができる。そのよ
うな合成樹脂製品は、例えば、周辺に開口部を有するカ
バー類、或いは一部が窓枠として形成されたドアのよう
な形状の成形品等である。また、2以上のゲートから溶
融した樹脂材料を供給して射出成形する場合にはウェル
ド部が必然的に形成されるが、本発明は、このような場
合にも好適に適用することができる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明にかかる
合成樹脂製品の射出成形方法は、金型キャビティ内に溶
融した樹脂材料を射出することによって合成樹脂製品を
成形する際、溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝
突し融着してウェルド部を形成する合成樹脂製品の射出
成形方法において、そのウェルド部が形成される部分
に、前記溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突す
る前に、溶融した樹脂材料を付加的に供給して、それら
の二つの流れと合流させるものである。したがって、そ
れらの溶融した樹脂材料の二つの流れと付加的に供給さ
れた溶融した樹脂材料の流れは合流して新たなウェルド
部を形成するが、それらの両者の流れは速度、圧力、温
度、流動方向等が異なるために、形成された新たなウェ
ルド部においては、樹脂材料中の補強繊維等の配向が厚
さ方向に分散される。このため、ウェルド部とその周辺
部分との間の冷却時の収縮度合等の差異を少なくするこ
とができるので、ウェルド部の表面に生じる凹凸を小さ
くし、または実質的に凹凸をなくすことができる。
【0057】請求項2の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形方法は、周辺に複数の開口部を有するホイールキ
ャップを、そのホイールキャップに対応する形状の金型
キャビティ内に、溶融した樹脂材料を中央ゲートから射
出することによって成形する際、各開口部の外周側にお
いて、開口部の両側から回り込んだ溶融した樹脂材料の
二つの流れが、互いに衝突し融着してウェルド部を形成
する合成樹脂製品の射出成形方法において、各開口部の
外周側の前記ウェルド部が形成される部分に、前記の溶
融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突する前に、溶
融した樹脂材料を付加的に供給して、それらの二つの流
れと合流させるものである。したがって、請求項1の発
明の場合と同様に、開口部の外周側のウェルド部の表面
に生じる凹凸を小さくし、または実質的に凹凸をなくす
ことができる。このため、ウェルド部の表面の凹凸が外
観上目立たない程度に小さい、または凹凸が実質的にな
い合成樹脂製ホイールキャップを確実に得ることがで
き、従来必要であった成形後の検査、修正等の工数と手
間を軽減することができる。
【0058】請求項3の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型は、周辺に複数の開口部を有するホイール
キャップを射出成形によって成形する合成樹脂製品の射
出成形用金型において、そのホイールキャップの形状に
対応し、周辺に複数の開口部を有する形状のキャビティ
と、そのキャビティの中央に設けられ、キャビティ内に
溶融した樹脂材料を射出するための中央ゲートと、キャ
ビティの各開口部の外周側の中間に設けられ、溶融した
樹脂材料を付加的に供給するための付加ゲートとを具備
するものである。したがって、溶融した樹脂材料を付加
的に供給するための付加ゲートを、中央ゲートからキャ
ビテイ内に射出された溶融した樹脂材料がウェルド部を
形成する部分である各開口部の外周側の中間に設けたこ
とにより、請求項2の発明の場合と同様に、開口部の両
側から回り込んだ溶融した樹脂材料の二つの流れが互い
に衝突する前に、溶融した樹脂材料を付加的に供給し
て、それらの二つの流れに合流させることができる。こ
のため、ウェルド部の表面の凹凸の小さい、または実質
的に凹凸のない合成樹脂製ホイールキャップを成形する
ことができる。
【0059】請求項4の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型は、周辺に複数の開口部を有するホイール
キャップを射出成形によって成形する合成樹脂製品の射
出成形用金型において、そのホイールキャップの形状に
対応し、周辺に複数の開口部を有する形状のキャビティ
と、そのキャビティの中央に設けられ、キャビティ内に
溶融した樹脂材料を射出するための中央ゲートと、キャ
ビティの各開口部に配設され、開口部の外周側の中間と
該開口部の内周側の中央ゲートに近接する部分とを連通
するバイパスランナとを具備するものである。したがっ
て、開口部の外周側の中間と該開口部の内周側の中央ゲ
ートに近接する部分とを連通するバイパスランナを備え
たことにより、中央ゲートからキャビテイ内に射出され
た溶融した樹脂材料の一部を、開口部の両側から回り込
んだ溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突する前
に供給し、それらの二つの流れに合流させることができ
る。このため、請求項3の発明の場合と同様に、ウェル
ド部の表面の凹凸の小さい、または実質的に凹凸のない
合成樹脂製ホイールキャップを成形することができる。
そして、バイパスランナを設けるだけであるので、容易
に金型を作製することができ、また、従来の金型をその
まま改変することもできる。
【0060】請求項5の発明にかかる合成樹脂製品の射
出成形用金型は、周辺に複数の開口部を有するホイール
キャップを射出成形によって成形する合成樹脂製品の射
出成形用金型において、そのホイールキャップの形状に
対応し、周辺に複数の開口部を有する形状のキャビティ
と、そのキャビティの中央に設けられ、キャビティ内に
溶融した樹脂材料を射出するための中央ゲートと、キャ
ビティの各開口部の外周側の中間に設けられ、溶融した
樹脂材料を付加的に供給するための付加ゲートと、各付
加ゲートに接続され、流路を開閉するバルブ手段を備え
たホットランナとを具備するものである。したがって、
キャビティの各開口部の外周側の中間に設けられ、溶融
した樹脂材料を付加的に供給するための付加ゲートと、
各付加ゲートに接続され、流路を開閉するバルブ手段を
備えたホットランナとを備えたことにより、中央ゲート
からキャビテイ内に射出された溶融した樹脂材料がウェ
ルド部を形成する部分である各開口部の外周側の中間
に、溶融した樹脂材料を、バルブ手段を操作することに
よって供給することができる。このため、請求項3の発
明の場合と同様に、ウェルド部の表面の凹凸の小さい、
または実質的に凹凸のない合成樹脂製ホイールキャップ
を成形することができる。また、バルブ手段は適宜に操
作することができるので、付加的に供給する溶融した樹
脂材料と開口部から回り込む溶融した樹脂材料とのウェ
ルド部を、ホイールキャップの適宜の部分に設定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例である合成樹脂製品
の射出成形方法における金型のキャビティを示す平面図
である。
【図2】図2は図1のA−A線断面図である。
【図3】図3は図1のバイパスランナを絞り調節可能に
構成した一具体例を示す平面図である。
【図4】図4は図3のB−B線断面図である。
【図5】図5は本発明の第一実施例である合成樹脂製品
の射出成形方法において得られたホイールキャップのウ
ェルド部を示す断面図である。
【図6】図6は本発明の第二実施例である合成樹脂製品
の射出成形方法における金型のキャビティを示す平面図
である。
【図7】図7は図6のC−C線断面図である。
【図8】図8は本発明の第二実施例である合成樹脂製品
の射出成形方法において得られたホイールキャップのウ
ェルド部を示す断面図である。
【図9】図9は一般的な合成樹脂製ホイールキャップを
示す平面図である。
【図10】図10は図9のホイールキャップのウェルド
部を示すX−X線断面図である。
【符号の説明】
10 合成樹脂製ホイールキャップ 11 開口部 12,12a,12b ウェルド部 13 補強繊維 20 金型キャビティ 21 開口部 22 中央ゲート 23 ホットランナ 24 ピン状バルブ 25 バイパスランナ 26 ゲート 27 スライドコア 28 小ボルト 29 付加ゲート 30 ホットランナ 31 ピン状バルブ 32,33 バルブ操作装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:06 B29L 31:32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型キャビティ内に溶融した樹脂材料を
    射出することによって合成樹脂製品を成形する際、前記
    溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突し融着して
    ウェルド部を形成する合成樹脂製品の射出成形方法にお
    いて、 前記ウェルド部が形成される部分に、前記溶融した樹脂
    材料の二つの流れが互いに衝突する前に、溶融した樹脂
    材料を付加的に供給して、前記二つの流れと合流させる
    ことを特徴とする合成樹脂製品の射出成形方法。
  2. 【請求項2】 周辺に複数の開口部を有するホイールキ
    ャップを、前記ホイールキャップに対応する形状の金型
    キャビティ内に、溶融した樹脂材料を中央ゲートから射
    出することによって成形する際、前記各開口部の外周側
    にあって、前記開口部の両側から回り込んだ溶融した樹
    脂材料の二つの流れが、互いに衝突し融着してウェルド
    部を形成する合成樹脂製品の射出成形方法において、 前記各開口部の外周側の前記ウェルド部が形成される部
    分に、前記溶融した樹脂材料の二つの流れが互いに衝突
    する前に、溶融した樹脂材料を付加的に供給して、前記
    二つの流れと合流させることを特徴とする合成樹脂製品
    の射出成形方法。
  3. 【請求項3】 周辺に複数の開口部を有するホイールキ
    ャップを射出成形によって成形する合成樹脂製品の射出
    成形用金型において、 前記ホイールキャップの形状に対応し、周辺に複数の開
    口部を有する形状のキャビティと、 前記キャビティの中央に設けられ、前記キャビティ内に
    溶融した樹脂材料を射出するための中央ゲートと、 前記キャビティの各開口部の外周側の中間に設けられ、
    溶融した樹脂材料を付加的に供給するための付加ゲート
    とを具備することを特徴とする合成樹脂製品の射出成形
    用金型。
  4. 【請求項4】 周辺に複数の開口部を有するホイールキ
    ャップを射出成形によって成形する合成樹脂製品の射出
    成形用金型において、 前記ホイールキャップの形状に対応し、周辺に複数の開
    口部を有する形状のキャビティと、 前記キャビティの中央に設けられ、前記キャビティ内に
    溶融した樹脂材料を射出するための中央ゲートと、 前記キャビティの各開口部に配設され、前記開口部の外
    周側の中間と該開口部の内周側の前記中央ゲートに近接
    する部分とを連通するバイパスランナとを具備すること
    を特徴とする合成樹脂製品の射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 周辺に複数の開口部を有するホイールキ
    ャップを射出成形によって成形する合成樹脂製品の射出
    成形用金型において、 前記ホイールキャップの形状に対応し、周辺に複数の開
    口部を有する形状のキャビティと、 前記キャビティの中央に設けられ、前記キャビティ内に
    溶融した樹脂材料を射出するための中央ゲートと、 前記キャビティの各開口部の外周側の中間に設けられ、
    溶融した樹脂材料を付加的に供給するための付加ゲート
    と、 前記各付加ゲートに接続され、流路を開閉するバルブ手
    段を備えたホットランナとを具備することを特徴とする
    合成樹脂製品の射出成形用金型。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000108167A (ja) * 1998-08-07 2000-04-18 Toyoda Gosei Co Ltd 開口穴を有する樹脂成形品及びその製造方法
JP2010214749A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Stanley Electric Co Ltd 車両用灯具のレンズカバー製造方法
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WO2022080150A1 (ja) * 2020-10-13 2022-04-21 日立Astemo株式会社 樹脂筐体および電子制御装置

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