JPH07256188A - 押出し塗布ヘッド - Google Patents

押出し塗布ヘッド

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JPH07256188A
JPH07256188A JP6077772A JP7777294A JPH07256188A JP H07256188 A JPH07256188 A JP H07256188A JP 6077772 A JP6077772 A JP 6077772A JP 7777294 A JP7777294 A JP 7777294A JP H07256188 A JPH07256188 A JP H07256188A
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JP
Japan
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pocket
coating
slit
extrusion coating
coating head
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Application number
JP6077772A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Oosawa
義比佐 大澤
Eizo Tsunoda
栄蔵 角田
Ryuji Hosogaya
隆二 細萱
Akira Hatakeyama
明 畠山
Hideki Tanaka
英樹 田中
Seiichi Tobisawa
飛沢  誠一
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Konica Minolta Inc
TDK Corp
Original Assignee
Konica Minolta Inc
TDK Corp
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/848Coating a support with a magnetic layer by extrusion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/02Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work the liquid or other fluent material being discharged through an outlet orifice by pressure, e.g. from an outlet device in contact or almost in contact, with the work
    • B05C5/0254Coating heads with slot-shaped outlet
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C9/00Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important
    • B05C9/06Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying two different liquids or other fluent materials, or the same liquid or other fluent material twice, to the same side of the work

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  • Coating Apparatus (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 押出し塗布ヘッドの洗浄性を向上をさせるこ
とにより、稼働率の向上および省力化を図るとともに、
洗浄不良が原因で発生しかねない塗布形成物への悪影
響、例えば、塗膜面へのスジ発生等を未然に防止するこ
とにある。 【構成】 支持体上に塗布液を塗布するための押出し塗
布ヘッドであって、該押出し塗布ヘッドは、塗布ヘッド
内に供給される塗布液を均一に押出すために一旦液溜め
させるためのポケットと、このポケットに連接され塗布
液を押出す吐出口となるスリットとを備え、前記ポケッ
トの内壁面の中心線平均粗さ(Ra)が、3.5μm以
下となるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、支持体の上に、例えば
磁性塗料等の塗布液を塗布するために用いられる押出し
塗布ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば磁性塗料等の塗布液を支持
体の上に塗布して磁気記録媒体を製造する場合、グラビ
ア塗布方式、リバース塗布方式、押出し塗布方式、ドク
ターブレード塗布方式等、種々の塗布方式が採択されて
いる。
【0003】これらの中でも、特に、押出し塗布方式
は、ウエット状態での膜厚が10μm以下の薄膜塗布時
であっても、極めて均一な塗膜が得られ、精密薄膜塗布
に適するという特徴を備えている。そのため、この押出
し塗布方式は、高密度記録化のために薄膜塗布が要求さ
れる磁気記録媒体の製法に極めて適した塗布方式である
と言え、この方式に使用される押出し塗布ヘッドに関し
て従来から種々の提案がなされている。
【0004】一般に、最もシンプルな押出し塗布ヘッド
の基本構成は、図11に示されるように、フロントエッ
ジ111とバックエッジ113を接合し、これらの接合
後の両端部を側板114,114で封止した形状を有
し、バックエッジ113には、いわゆるポケット117
を形成するための凹部と、この凹部に連接してスリット
118を形成するための研磨面が形成されている。そし
て、フロントエッジ111とバックエッジ113を組み
立てた後の、スリット118先端の間隙の精度や、スリ
ット先端の段差精度等は、微妙に塗膜品質に影響を及ぼ
す。そのため、基本的には、一旦組み立てられて微調整
された後の押出し塗布ヘッドは、たとえ塗布作業完了後
の洗浄においても、フロントエッジ111とバックエッ
ジ113の接合を分離させることなく行なうことが望ま
しい。
【0005】このような塗布ヘッドの洗浄方法として、
特開平4−281876号公報には、連続的に走行する
ウエッブに塗布液を塗布する塗布装置であって、該塗布
装置が塗布液を押し出すスロットを有し、かつ塗布幅を
規制するための着脱可能なスペーサを有し、塗布終了後
にスペーサを取り外して、塗布装置端部よりブラシ、高
圧ホース等の洗浄手段を挿入することによって、塗布装
置を洗浄する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平4−281876号公報に提案されているように、
塗布装置の内部にブラシ、高圧ホース等の洗浄手段を挿
入して、押出し塗布ヘッド内面の状態を考慮することな
く、単に外部から機械的に処理しただけでは、塗布ヘッ
ド内部の洗浄を完全にすることは困難である。特に、本
出願に係る発明者らが鋭意実験を重ねたところ、押出し
塗布ヘッドの内部においても特にポケット内壁面に残存
する塗布液の付着力は強固であり、きれいに落とすのが
極めて困難であることが判明した。また、スリット面と
それに隣接するポケット面との境界となる角にも、時と
して部分的に塗布液が付着して残ることがあり、この場
合においても、汚れとしての塗布液を完全に除去するの
は困難であることも判明した。
【0007】このように押出し塗布ヘッド内の特にポケ
ットの内壁面に、汚れとして付着した塗布液は、通常の
洗浄では完全に除去させることが困難である。そしてこ
の不完全な洗浄の状態のままの塗布ヘッドを、塗布装置
に再度搭載して塗布工程に使用すると、製品としてでき
上がった製品塗膜面へのスジ発生や塗膜厚変動等の原因
にもなりかねない。
【0008】このような実情のもとに本発明は創案され
たものであって、その目的は押出し塗布ヘッドの洗浄性
を向上をさせることにより、稼働率の向上および省力化
を図るとともに、洗浄不良が原因で発生しかねない塗布
形成物への悪影響、例えば、塗膜面へのスジ発生、塗膜
厚変動等を未然に防止することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を解決す
るために、本出願に係る発明者らが、ポケットの内壁面
の中心線平均粗さ(Ra)の値や、スリットのスリット
面とポケットのポケット面との合流部に形成した湾曲部
の曲率半径の値に注目して鋭意研究した結果、これらの
値が、押出し塗布ヘッドのポケットの洗浄性、ひいては
製品の品質に大きく寄与することを見いだし、本発明に
至ったのである。
【0010】すなわち、本発明は、支持体上に塗布液を
塗布するための押出し塗布ヘッドであって、該押出し塗
布ヘッドは、押出し塗布ヘッド内に供給される塗布液を
均一に押出すために一旦液溜めさせるためのポケット
と、このポケットに連接され塗布液を押出す吐出口とな
るスリットとを備え、前記ポケットの内壁面の中心線平
均粗さ(Ra)が、3.5μm以下であるように構成し
た。
【0011】また、前記スリットのスリット面と、この
スリット面に連接するポケットのポケット面との合流部
に、曲率半径Rが0.1〜5.0mmの範囲内にある少
なくとも一つの湾曲部を備えるように構成した。
【0012】
【作用】ポンプ等の塗布液供給手段から送られてきた塗
布液は、押出し塗布ヘッドに到達すると、押出し塗布ヘ
ッド内部のポケットに貯留され、このポケットに連通す
るスリット(ギャップ)を通過して押出し塗布ヘッド外
部へと押出される。この押出された塗布液は、支持体上
に塗設される。本発明では、ポケットの内壁面の中心線
平均粗さ(Ra)を所定の範囲に定めており、さらに好
ましくは、前記スリットのスリット面と、ポケットのポ
ケット面との合流部に、所定の曲率半径の湾曲部を備え
るようにしている。そのため、特に洗浄の困難な押出し
塗布ヘッドのポケットの洗浄性を著しく向上させること
ができ、稼働率の向上および省力化を図るとともに、洗
浄不良が原因で発生しかねない塗布形成物への悪影響、
例えば、塗膜面へのスジ発生、塗膜厚変動等を防止する
ことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図10に基づ
いて詳細に説明にする。まず最初に、本発明の押出し塗
布ヘッドの一例として、最もシンプルな形状である、い
わゆる単層押出し塗布ヘッドを例にとって説明する(図
1〜図6)。
【0014】図1には、単層押出し塗布ヘッドの斜視図
が示される。この図に示されるように、単層押出し塗布
ヘッド10は、フロントエッジ11とバックエッジ13
とを、組み合わせ、しかる後、フロントエッジ11とバ
ックエッジ13の両側面部を側板14,14で封止して
形成される。図2には、図1のA−A断面矢視図であっ
て、塗布の状態までを具体的に示した断面図が示され
る。図3には図1の側板14,14を取り除き、フロン
トエッジ11とバックエッジ13との組み合わせのみを
示した斜視図が示される。
【0015】これら図2および図3に示されるように、
バックエッジ13には、フロントエッジ11との接合面
13aと、液溜めであるポケット17を形成するための
凹部17aと、スリット18を形成するための研磨面1
8a(接合面13aを基準にしてスリット形成のために
面研磨されており、以下単に『スリット面18a』と呼
ぶ)とが、塗布ヘッドの幅方向両端まで形成されてい
る。
【0016】一方、フロントエッジ11は、平滑面11
aを備えており、この平滑面11aと前記バックエッジ
13の接合面13aとを接合して組み合わせることによ
って、ポケット17とスリット18とが形成されるよう
になっている。
【0017】また、ポケット17には、図2に示される
ように接続口19を介して塗布液供給ラインSが外部か
ら接続され、ポンプP等の塗布液供給手段から押出され
た塗布液は、塗布液供給ラインSを経てポケット17の
中に導入される。ポケット17に導入された塗布液は、
スリット18内を矢印(イ)のごとく押出され(図
2)、押し出された塗布液は、矢印(ロ)方向に搬送さ
れている支持体2の片面上に塗設される。
【0018】このように支持体2上に塗布液を塗布する
ための本発明の押出し塗布ヘッド10は、押出し塗布ヘ
ッド内に供給される塗布液を均一に押出すために一旦液
溜めさせるためのポケット17と、このポケット17に
連接され塗布液を押出す吐出口となるスリット18とを
備えており、本発明では、前記ポケット17の内壁面の
中心線平均粗さ(Ra)が、3.5μm以下、好ましく
は、3.0μm以下となるように設定される。
【0019】この値が、3.5μmを越えると、押出し
塗布ヘッド10を完全に分解することなく(例えば、図
1に示される側板14,14のみを取りはずすだけで)
洗浄した場合において、ポケット内壁面が十分に洗浄で
きないという不都合が生じる。このことはさらに、この
不完全な洗浄のままの押出し塗布ヘッド10を、塗布装
置に再度搭載して塗布工程に使用することにもなりかね
ず、結局のところ、製品(特に塗膜面)不良の原因にも
なり得る。なお、中心線平均粗さ(Ra)の下限値は、
特に限定されるべきものではなく、限りなく零に近い値
とすることが好ましい(ただし、経済性は考慮すべきで
ある)。現行の最先端の加工技術をもってすれば、例え
ば、Ra=0.03μm程度の下限値とすることが可能
である。
【0020】なお、本発明のポケット17の内壁面と
は、ポケット17を形成するために、形成された凹部1
7aの壁面を意味するが、この凹部17aに対向するフ
ロントエッジ11側の壁面11aも、凹部17aと同様
な中心線平均粗さを備えることが好ましい。本実施例で
は、ポケット17を形成するための凹部17aをバック
エッジ13側に設けているが、もちろんフロントエッジ
11側に設けることもできる。
【0021】本発明で規定する中心線平均粗さ(Ra)
とは、JIS B 0601(1982)に準拠して測
定される数値である。すなわち、中心線平均粗さ(R
a)は、粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さlの
部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸、縦
倍率の方向をY軸とし、粗さ曲線をy=f(x)で表し
たとき、次の式によって求められる値をマイクロメート
ル(μm)で表したものをいう。
【0022】
【式1】 本発明では、上記のポケット17の内壁面の中心線平均
粗さ(Ra)を規制することに加えて、前記スリット1
8のスリット面18aと、このスリット面18aに連接
するポケット17のポケット面17a(前記凹部17a
形成面と同義である)の合流部Mに、曲率半径Rが0.
1〜5.0mm、好ましくは、1.0〜3.0mmの範
囲にある少なくとも一つの湾曲部を備えることが望まし
い。
【0023】上記の合流部Mに少なくとも一つの湾曲部
を形成させる態様としては、図5に示されるように、
前記スリット18のスリット面18aと、このスリット
面18に連接するポケット17のポケット面17aとの
境界となる角の頂点を湾曲加工して、一つの湾曲部7を
形成させる態様、図6に示されるように、前記スリッ
ト18のスリット面18aと、このスリット面18aに
連接するポケット17のポケット面17aとの境界とな
る角の頂点を一旦面取り加工した後、その面取り部の両
端部をそれぞれ湾曲加工して2つの湾曲部8,8を形成
させる態様、等が挙げられる。また、面取り加工を数回
に行い、3つ以上の湾曲部を設けることもできる。いず
れの方法であっても良いが、湾曲部の曲率半径Rは上記
の範囲を満足させる必要がある。曲率半径Rの値が、
0.1mm未満となったり、5.0mmを越えたりする
と、スリット面18aとポケット面17aとの合流部M
に、局部的に強固に付着した塗布液が残存しやすくな
り、この残存物は、通常の洗浄では除去が極めて困難で
あるという不都合が生じる。さらに、スリット面18a
とポケット面17aの合流部Mに加えて、ポケット17
内部に存在するその他の角はすべて、上記曲率半径Rを
備えるような湾曲加工をすることが好ましい。
【0024】また、単層押出し塗布ヘッドの他の形態と
して、図9に示されるような、断面略円状のポケット2
7と、これに連通するスリット28を備える単層押出し
塗布ヘッド20も存在する(符号21および23はそれ
ぞれフロントエッジおよびバックエッジを示す)。この
場合においても、やはり、ポケット27の内壁面の中心
平均粗さ(Ra)は、本発明の所定範囲に設定する必要
があるし、また、2つの合流部M,Mにおいても所定の
曲率半径Rの湾曲部を設けることが好ましい。
【0025】以上、本発明の押出し塗布ヘッドの一例と
して、最もシンプルな形状である、いわゆる単層押出し
塗布ヘッドを例にとって説明してきたが、本発明は図7
や図8に示されるような、複数のスリットとポケットを
備える多層押出し塗布ヘッドについても適用される。以
下、簡単に説明する。
【0026】図7に示される2層押出し塗布ヘッド40
は、フロントエッジ41、センターエッジ42、バック
エッジ43の3つのブロックの組み合わせにより形成さ
れている。そして、フロントエッジ41およびバックエ
ッジ43には、それぞれ、ポケット47、47’を形成
するための凹部47a、47’a、およびスリット4
8,48’を形成するための研磨面48a,48’aが
形成されており、ポケットの内壁面となるの凹部47
a、47’aの中心線平均粗さ(Ra)の値は、上記本
発明の範囲内とされる。さらに、ポケットとスリットと
の合流部M,Mに設けられる湾曲部の曲率半径Rの値
も、上記範囲内とすることが好ましい。
【0027】図8に示される3層押出し塗布ヘッド60
は、フロントエッジ61、センターエッジ62、センタ
ーエッジ63、バックエッジ64の4つのブロックの組
み合わせにより形成されている。そして、この場合も図
7に示される2層押出し塗布ヘッド40の場合と同様
に、ポケット67,67’,67”内壁面の中心線平均
粗さ(Ra)の値は、上記本発明の範囲内とされ、さら
に、ポケットとスリットとの合流部M,M,Mに設けら
れる湾曲部の曲率半径Rの値も上記範囲内とすることが
好ましい。
【0028】このような本発明の押出し塗布ヘッドに使
用することのできる塗布液の一例としては、磁気記録媒
体の製造に用いられる磁性塗料が挙げられる。磁性塗料
は、磁性粉、バインダ、溶剤等を含有しており、磁性粉
としては、γ−Fe23 、Co含有γ−Fe23
Fe34 、Co含有Fe34 、CrO2 、バリウム
フェライト、ストロンチウムフェライト等の酸化物微粉
末、Fe、Co、Ni等の金属あるいはこれらの合金微
粉末、炭化鉄等がいずれも使用可能である。また、バイ
ンダとしては、公知の各種樹脂バインダはいずれも使用
可能である。さらに、溶剤は特に制限はなく、例えば、
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン系、トルエン等の芳香族系等の各
種溶剤を目的に応じて適宜選択することができる。ま
た、磁性塗料には、必要に応じて無機微粒子、潤滑剤等
の各種添加剤を含有させてもよい。
【0029】上記のような磁性塗料を用いて形成される
磁気記録層は、乾燥厚さが0.1〜6.0μm程度であ
り、この磁気記録層の30〜90重量%を磁性粉が占め
るような構成が好ましい。また、塗布液を湿潤状態で多
層化して塗布層を設けてもよい。この場合、塗布液は磁
性液に限定されるものではなく、非磁性液、樹脂の溶解
液等、上述の通り押出し塗布ヘッドによる塗布に適した
塗布液ならば適用可能であり、塗布層の層構成について
も必要に応じて選択することができる。
【0030】塗布液が塗設される支持体としては、ポリ
エチレンテレフタレートフィルム等のプラスチックフィ
ルム、紙や金属箔等からなる長尺の可撓性支持体を挙げ
ることができ、特に制限はない。非磁性支持体には予め
種々の処理層を形成したものであってもよい。
【0031】支持体上に塗布液を塗設して巻き取る一連
の塗布工程の一例を、図10を参照して説明する。ま
ず、供給ロール30から繰出された支持体2の上には、
押出し塗布ヘッド10から押出された塗布液が塗設され
る。塗布液が塗られた支持体は乾燥器31に導入され、
ここで塗布液の乾燥が行われ、しかる後、巻き取りロー
ル32に巻き取られる。塗布液を磁性塗料とする場合に
は、磁場配向工程や、カレンダ工程が適宜所定の位置に
設けられる。
【0032】以下、本発明に関する具体的実験例を示
し、本発明をさらに詳細に説明する。 (実験例1)まず、最初に、下記の組成からなる磁性塗
料1の塗布液を準備した。
【0033】 磁性塗料1 ・Co含有γ−Fe23 …100重量部 (Hc:750 Oe, BET値:43m2 /g) ・アルミナ粉末 … 5重量部 ・塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 (重合度=310、組成比=88:6:6) … 10重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂 … 10重量部 ・カーボンブラック … 5重量部 ・ステアリン酸 … 2重量部 ・ブチルステアレート … 1重量部 ・メチルエチルケトン …100重量部 ・トルエン …100重量部 ・シクロヘキサノン … 80重量部 上記組成の原材料を混練、分散後、濾過処理を行いポリ
イソシアネート4重量部を添加混合して、塗布液とし
た。
【0034】次いで、図1に示されるような単層用押出
し塗布ヘッド10、すなわち2つのブロック(フロント
エッジ11,バックエッジ13)とこれらの端部を塞ぐ
2枚の側板14,14とからなる単層用押出し塗布ヘッ
ド10を準備し、この塗布ヘッド10内にポンプP(図
2)を用いて上記の塗布液を供給し続け、スリット18
の先端部より塗布液が幅方向に均一に押し出されように
なった時点で供給を止めた。しかる後、下記の要領で洗
浄実験を行った。
【0035】すなわち、単層用押出し塗布ヘッド10の
両側板14,14を取りはずし、内部に貯留していた塗
布液を排出させた後、ポケット17に不織布を入れて、
この不織布にメチルエチルケトンを滴下させながら、不
織布をポケット17の幅方向に3往復移動させて、ポケ
ット17内部の汚れ(付着した塗布液)を洗浄した。し
かる後、押出し塗布ヘッド10を完全に分解し、ポケッ
ト17内部をセロテープ(日東電工(株)、セロハンテ
ープNo.29)で汚れを採取してその汚れ具合を目視
にて観察した。
【0036】実験に用いた単層用押出し塗布ヘッド10
は、ポケット17の内壁面の中心線平均粗さ(Ra)
が、1.0μm、2.0μm、3.0μm、3.5μ
m、4.0μm、5.0μmの6種類とした。また、前
記スリット18のスリット面18aと、ポケット17の
ポケット面17aとの境界となる角の頂点は、すべての
塗布ヘッドにつき、一律に曲率半径R=3mmの湾曲加
工とした(面取りなし)。
【0037】結果を下記表1に示す。
【0038】
【表1】 (実験例2)単層用押出し塗布ヘッド10のスリット1
8のスリット面18aと、このスリット面18aに連接
するポケット17のポケット面17aとの合流部Mにお
ける湾曲部の形態、すなわち曲率半径の大きさや、面取
りの有無等の影響を調べる実験を行った(ポケットの内
壁面の中心線平均粗さ(Ra)=1μmで一定)。すな
わち、下記表2に示されるように面取りの有無に加えて
種々の曲率半径を変えた単層用押出し塗布ヘッドを準備
し、上記実験例1と同様な塗布液を用いるとともに同様
な手法で洗浄実験を行った。ただし、汚れ具合を確認す
る場所は、スリット18のスリット面18aと、ポケッ
ト17のポケット面17aとの合流部(境界部)とし
た。
【0039】結果を下記表2に示す。
【0040】
【表2】 (実験例3,4)上記実験例1および実験例2で用いた
磁性塗料1を、下記の磁性塗料2に変えた。それ以外は
上記実験例1および2に準じて洗浄実験3および4を行
った。
【0041】 磁性塗料2 ・メタル磁性粉 …100重量部 (Hc:1650 Oe, BET値:60m2 /g) ・塩化ビニル系共重合体 … 12重量部 ・ポリエステルポリウレタン樹脂 … 8重量部 ・アルミナ粉末 … 10重量部 ・カーボンブラック … 1重量部 ・ステアリン酸 …1.2重量部 ・ブチルステアレート …0.4重量部 ・メチルエチルケトン … 95重量部 ・トルエン … 95重量部 ・シクロヘキサノン … 95重量部 上記組成の原材料を混練、分散後、濾過処理を行いポリ
イソシアネート4重量部を添加混合して、塗布液とし
た。
【0042】この磁性塗料2を用いて洗浄実験3および
4を行った結果、上記表1および表2に示される実験結
果と同様な結果が、それぞれ得られることが確認され
た。 (実験例5)上記実験例1および実験例2で、それぞれ
実験した洗浄後の各押出し塗布ヘッドを準備し、塗布ヘ
ッド10内にポンプP(図2)を用いて上記の磁性塗料
1を供給し、図10に示されるごとく連続的に繰り出さ
れる支持体の上に連続塗設した。支持体としては、幅1
000mm、厚さ15μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを用いた。得られた1ロール目の原反ロール
について下記の要領で、塗布スジ不良および塗膜厚変動
を評価した。
【0043】塗膜厚変動 塗布幅1000mmに亘って、X線膜厚計3710A
((株)理学製)を用いて、幅方向の塗膜厚変動を実測
し、最大変動幅の値をもって塗膜厚変動の値とした。具
体的判断基準は以下のとおりである。 ◎…幅方向塗膜厚変動0.2μm未満 ○…幅方向塗膜厚変動0.2μm以上0.4μm未満 ×…幅方向塗膜厚変動0.4μm以上塗布スジ不良 塗布幅1000mm×長さ1000mに亘って、発生し
た塗布スジの本数を確認した。具体的判断基準は以下の
とおりである。
【0044】◎…塗布スジがまったくみられない ○…塗布スジが1〜2本みられる ×…塗布スジが3本以上みられる 結果を下記表3および表4示す。
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】上記の結果より本発明の効果は明らかで
ある。
【0048】すなわち、本発明の押出し塗布ヘッドは、
ポケットの内壁面の中心線平均粗さ(Ra)を所定の範
囲に定めており、さらに好ましくは、前記スリットのス
リット面と、ポケットのポケット面との合流部に、所定
の曲率半径の湾曲部を備えるようにしている。そのた
め、特に洗浄の困難な押出し塗布ヘッドのポケットの洗
浄性を著しく向上させることができ、稼働率の向上およ
び省力化を図るとともに、洗浄不良が原因で発生しかね
ない塗布形成物への悪影響、例えば、塗膜面へのスジ発
生、塗膜厚変動等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単層押出し塗布ヘッドの斜視図であ
る。
【図2】図1のA−A断面矢視図であって、塗布の状態
までを具体的に示した断面図である。
【図3】図1の側板14,14を取り除いた後の斜視図
である。
【図4】図1のA−A断面矢視図である。
【図5】スリット面と、ポケット面との合流部近傍の部
分拡大図である。
【図6】スリット面と、ポケット面との合流部近傍の部
分拡大図である。
【図7】2層押出し塗布ヘッドの断面図である。
【図8】3層押出し塗布ヘッドの断面図である。
【図9】他の形態の単層押出し塗布ヘッドの斜視図であ
る。
【図10】非磁性支持体上に塗布液を塗設して巻き取る
一連の塗布工程の一例を模式的に示した概略図である。
【図11】一般的な単層押出し塗布ヘッドの斜視図であ
る。
【符号の説明】
2…支持体 10,20,40,60…押出し塗布ヘッド 17,27,47,47’,67,67’,67”…ポ
ケット 18,28,48,48’,68,68’,68”…ス
リット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細萱 隆二 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 畠山 明 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 田中 英樹 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 飛沢 誠一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に塗布液を塗布するための押出
    し塗布ヘッドであって、 該押出し塗布ヘッドは、塗布ヘッド内に供給される塗布
    液を均一に押出すために一旦液溜めさせるためのポケッ
    トと、このポケットに連接され塗布液を押出す吐出口と
    なるスリットとを備え、 前記ポケットの内壁面の中心線平均粗さ(Ra)が、
    3.5μm以下であることを特徴とする押出し塗布ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記ポケットの内壁面の中心線平均粗さ
    (Ra)が、3.0μm以下であることを特徴とする請
    求項1に記載の押出し塗布ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記スリットのスリット面と、このスリ
    ット面に連接するポケットのポケット面との合流部に、
    曲率半径Rが0.1〜5.0mmの範囲内にある少なく
    とも一つの湾曲部を備えることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の押出し塗布ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記スリット面と、ポケット面との合流
    部に形成された湾曲部の曲率半径Rが、1.0〜3.0
    mmであることを特徴とする請求項3に記載の押出し塗
    布ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記湾曲部は、前記スリットのスリット
    面と、このスリット面に連接するポケットのポケット面
    との境界となる角の頂点を湾曲加工して形成されること
    を特徴とする請求項3または請求項4に記載の押出し塗
    布ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記湾曲部は、前記スリットのスリット
    面と、このスリット面に連接するポケットのポケット面
    との境界となる角の頂点を、面取り加工した後、その面
    取り部の両端部をそれぞれ湾曲加工して形成されること
    を特徴とする請求項3または請求項4に記載の押出し塗
    布ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記塗布液は、磁性粉とバインダとを含
    有する磁性塗料であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項6のいずれかに記載の押出し塗布ヘッド。
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