JPH07256064A - 多孔質膜の製造法 - Google Patents
多孔質膜の製造法Info
- Publication number
- JPH07256064A JPH07256064A JP7935794A JP7935794A JPH07256064A JP H07256064 A JPH07256064 A JP H07256064A JP 7935794 A JP7935794 A JP 7935794A JP 7935794 A JP7935794 A JP 7935794A JP H07256064 A JPH07256064 A JP H07256064A
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- JP
- Japan
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- membrane
- porous membrane
- coagulation bath
- polysulfone
- film
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- Pending
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリスルホン等の膜形成性重合体から乾湿式
法によって得られる多孔質膜であって、これを精密ロ過
膜、限外ロ過膜などの分離膜として用いられたとき、水
透過性にすぐれたものの製造法を提供する。 【構成】 膜形成性重合体を極性有機溶媒に溶解させた
製膜原液を基質上に流延した後凝固浴中に浸漬し、多孔
質膜を製造するに際し、水溶性無機塩を溶解させた水性
凝固浴を用いる。
法によって得られる多孔質膜であって、これを精密ロ過
膜、限外ロ過膜などの分離膜として用いられたとき、水
透過性にすぐれたものの製造法を提供する。 【構成】 膜形成性重合体を極性有機溶媒に溶解させた
製膜原液を基質上に流延した後凝固浴中に浸漬し、多孔
質膜を製造するに際し、水溶性無機塩を溶解させた水性
凝固浴を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質膜の製造法に関
する。更に詳しくは、乾湿式法による多孔質膜の製造法
に関する。
する。更に詳しくは、乾湿式法による多孔質膜の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】膜形成性重合体、例えばポリスルホンを
極性有機溶媒中に溶解させた溶液を基質上に流延し、凝
固浴中でゲル化させて得られる多孔質膜は、これを分離
膜として用いた場合、ポリスルホンが疎水性であるた
め、一般に水透過性が悪いという欠点を有している。
極性有機溶媒中に溶解させた溶液を基質上に流延し、凝
固浴中でゲル化させて得られる多孔質膜は、これを分離
膜として用いた場合、ポリスルホンが疎水性であるた
め、一般に水透過性が悪いという欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
スルホン等の膜形成性重合体から乾湿式法によって得ら
れる多孔質膜であって、これが精密ロ過膜、限外ロ過膜
などの分離膜として用いられたとき、水透過性にすぐれ
たものの製造法を提供することにある。
スルホン等の膜形成性重合体から乾湿式法によって得ら
れる多孔質膜であって、これが精密ロ過膜、限外ロ過膜
などの分離膜として用いられたとき、水透過性にすぐれ
たものの製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
膜形成性重合体を極性有機溶媒に溶解させた製膜原液を
基質上に流延した後凝固浴中に浸漬し、多孔質膜を製造
するに際し、水溶性無機塩を溶解させた水性凝固浴を用
いることによって達成される。
膜形成性重合体を極性有機溶媒に溶解させた製膜原液を
基質上に流延した後凝固浴中に浸漬し、多孔質膜を製造
するに際し、水溶性無機塩を溶解させた水性凝固浴を用
いることによって達成される。
【0005】膜形成性重合体としては、ポリスルホン、
ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、芳香族
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、
酢酸セルロースなど、好ましくはポリスルホンが用いら
れ、これらの重合体はそれの良溶媒である極性有機溶媒
と例えば次のような組合せで、濃度約30重量%以下、好
ましくは約10〜20重量%の製膜原液(キャスト液)を形成
させる。 重合体 有機溶媒 ポリスルホン ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド ポリエーテルスルホン ジエチルアセトアミド、ジエチルホルムアミド、 N-メチルピロリドン、モルホリン、 トリエチルホスフェート ポリアクリロニトリル ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド 芳香族ポリアミド ジエチルアセトアミド、ジエチルホルムアミド ポリ塩化ビニル ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、 ジエチルアセトアミド、ジエチルホルムアミド、 N-メチルピロリドン、アセトン ポリフッ化ビニリデン ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、 トリエチルホスフェート 酢酸セルロース ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、 アセトン
ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、芳香族
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、
酢酸セルロースなど、好ましくはポリスルホンが用いら
れ、これらの重合体はそれの良溶媒である極性有機溶媒
と例えば次のような組合せで、濃度約30重量%以下、好
ましくは約10〜20重量%の製膜原液(キャスト液)を形成
させる。 重合体 有機溶媒 ポリスルホン ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド ポリエーテルスルホン ジエチルアセトアミド、ジエチルホルムアミド、 N-メチルピロリドン、モルホリン、 トリエチルホスフェート ポリアクリロニトリル ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド 芳香族ポリアミド ジエチルアセトアミド、ジエチルホルムアミド ポリ塩化ビニル ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、 ジエチルアセトアミド、ジエチルホルムアミド、 N-メチルピロリドン、アセトン ポリフッ化ビニリデン ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、 トリエチルホスフェート 酢酸セルロース ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、 アセトン
【0006】製膜原液中には、高分子量増粘剤などを特
に用いなくとも、安定した製膜を可能とするために、分
子量約1000以下、好ましくは約200〜600のポリエチレン
グリコールを約1〜30重量%含有せしめて用いることも行
われる。
に用いなくとも、安定した製膜を可能とするために、分
子量約1000以下、好ましくは約200〜600のポリエチレン
グリコールを約1〜30重量%含有せしめて用いることも行
われる。
【0007】ガラス板、セラミックス板、多孔質ガラス
板等の平坦なあるいは多孔質の基質上への流延および凝
固浴への浸漬は、通常の方法に従って行われるが、その
際凝固浴としては水溶性無機塩を溶解させた水性凝固浴
が用いられる。
板等の平坦なあるいは多孔質の基質上への流延および凝
固浴への浸漬は、通常の方法に従って行われるが、その
際凝固浴としては水溶性無機塩を溶解させた水性凝固浴
が用いられる。
【0008】水溶性無機塩としては、例えば塩化カルシ
ウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム等が、約0.5〜40重量%、好ましくは約1〜20重量%の水
溶液として用いられる。これより低濃度では、本発明の
目的とする効果が十分に得られず、一方これより高濃度
で用いると、多孔質膜の多孔質構造を大きく変化させ、
逆に水透過性を低下させてしまうようになる。
ウム、臭化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム等が、約0.5〜40重量%、好ましくは約1〜20重量%の水
溶液として用いられる。これより低濃度では、本発明の
目的とする効果が十分に得られず、一方これより高濃度
で用いると、多孔質膜の多孔質構造を大きく変化させ、
逆に水透過性を低下させてしまうようになる。
【0009】
【発明の効果】ポリスルホン等の膜形成性重合体溶液よ
りなる製膜原液を乾湿式法により製膜するに際し、凝固
浴として水溶性無機塩を溶解させた水性凝固浴を用いる
ことにより、得られた多孔質膜の水透過性を著しく改善
することができる。
りなる製膜原液を乾湿式法により製膜するに際し、凝固
浴として水溶性無機塩を溶解させた水性凝固浴を用いる
ことにより、得られた多孔質膜の水透過性を著しく改善
することができる。
【0010】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0011】実施例1 ジメチルホルムアミドにポリスルホンを15重量%の濃度
で溶解させた溶液を、200μmギャップのアプリケータを
用いてガラス板上に流延した後、これを5重量%塩化カル
シウム水溶液中に浸漬し、ゲル化させて、膜厚約60μm
のポリスルホン多孔質膜を得た。この多孔質膜につい
て、印加圧1kgf/cm2の条件下で純水透過試験を行う
と、透水量は約1ml/分・cm2であった。
で溶解させた溶液を、200μmギャップのアプリケータを
用いてガラス板上に流延した後、これを5重量%塩化カル
シウム水溶液中に浸漬し、ゲル化させて、膜厚約60μm
のポリスルホン多孔質膜を得た。この多孔質膜につい
て、印加圧1kgf/cm2の条件下で純水透過試験を行う
と、透水量は約1ml/分・cm2であった。
【0012】比較例1 実施例1において、凝固浴として水を用い、得られた膜
厚約70μmのポリスルホン多孔質膜について純水透過試
験を行うと、透水量は約0.5ml/分・cm2であった。
厚約70μmのポリスルホン多孔質膜について純水透過試
験を行うと、透水量は約0.5ml/分・cm2であった。
【0013】実施例2 ジメチルホルムアミドにポリスルホンを14重量%、ポリ
エチレングリコール(分子量600)を20重量%の濃度でそれ
ぞれ溶解させた溶液を、実施例1と同様に流延した後、
これを10重量%塩化カルシウム水溶液中に浸漬し、ゲル
化させて、膜厚約80μmのポリスルホン多孔質膜を得
た。この多孔質膜について純水透過試験を行うと、透水
量は約1.2ml/分・cm2であった。
エチレングリコール(分子量600)を20重量%の濃度でそれ
ぞれ溶解させた溶液を、実施例1と同様に流延した後、
これを10重量%塩化カルシウム水溶液中に浸漬し、ゲル
化させて、膜厚約80μmのポリスルホン多孔質膜を得
た。この多孔質膜について純水透過試験を行うと、透水
量は約1.2ml/分・cm2であった。
【0014】比較例2 実施例2において、凝固浴として水を用い、得られた膜
厚約85μmのポリスルホン多孔質膜について純水透過試
験を行うと、透水量は約0.8ml/分・cm2であった。
厚約85μmのポリスルホン多孔質膜について純水透過試
験を行うと、透水量は約0.8ml/分・cm2であった。
【0015】実施例3 実施例1において、凝固浴として10重量%硫酸ナトリウ
ム水溶液を用い、得られた膜厚約65μmのポリスルホン
多孔質膜について純水透過試験を行うと、透水量は約1
ml/分・cm2であった。
ム水溶液を用い、得られた膜厚約65μmのポリスルホン
多孔質膜について純水透過試験を行うと、透水量は約1
ml/分・cm2であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 膜形成性重合体を極性有機溶媒に溶解さ
せた製膜原液を基質上に流延した後凝固浴中に浸漬し、
多孔質膜を製造するに際し、水溶性無機塩を溶解させた
水性凝固浴を用いることを特徴とする多孔質膜の製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7935794A JPH07256064A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 多孔質膜の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7935794A JPH07256064A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 多孔質膜の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07256064A true JPH07256064A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13687655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7935794A Pending JPH07256064A (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | 多孔質膜の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07256064A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007185562A (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Toyobo Co Ltd | ポリフッ化ビニリデン系中空糸型微多孔膜およびその製造方法 |
JP2008062228A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-03-21 | Kuraray Co Ltd | 多孔膜の製造方法 |
-
1994
- 1994-03-25 JP JP7935794A patent/JPH07256064A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007185562A (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Toyobo Co Ltd | ポリフッ化ビニリデン系中空糸型微多孔膜およびその製造方法 |
JP2008062228A (ja) * | 2006-08-10 | 2008-03-21 | Kuraray Co Ltd | 多孔膜の製造方法 |
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