JPH0725556Y2 - 給湯器付風呂釜 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、給湯器付風呂釜、特に、逆流防止装置つきの
シャワーと浴槽などに給湯する給湯管とを有する給湯器
付風呂釜であって、浴槽の左側に設置する場合と右側に
設置する場合とに対処し得るようにした給湯器付風呂釜
に関するものである。

〔従来の技術〕

シャワーと浴槽中に給湯する給湯管とを有する給湯器付
風呂釜において、シャワーが浴槽中の湯に浸った際給湯
器中に汚水が逆流しないようにシャワーに逆流防止装置
がついているタイプのものがある。

〔考案が解決しようとする課題〕 ところで、この種の給湯器付風呂釜は、給湯管が浴槽側
に位置し、シャワーが浴槽と反対側に位置するように浴
槽に組付けられるのが一般的であるが、風呂釜の右側に
浴槽がある場合と左側にある場合とではシャワーの位置
が異なるため、逆流防止装置付きのシャワー用出湯栓は
それぞれ左勝手用と右勝手用とを用意しなければならな
いという問題がある。

本考案は、前記の如き従来技術の問題点を改善し、部品
の組み替をするだけで右浴槽，左浴槽のどの設置タイプ
でも共用することができる給湯器付風呂釜を提供せんと
するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、前記の目的を達成するため、ケース内部に給
湯熱交換器と風呂熱交換器を設け、そのそれぞれの熱交
換器の下部に給湯バーナーと風呂バーナーを配設した給
湯器付風呂釜において、前記給湯熱交換器の出湯側を出
口ジョイントで２方向に分岐し、その分岐水路の一方は
ケース上面に固定されている出湯栓本体を経由してその
両側の同一形状の出湯連絡管を通してシャワーおよび給
湯管に接続すると共に、そのシャワーおよび給湯管用出
湯連絡管の端部に同一形状の接続口を設け、前記出口ジ
ョイントで分岐している他方の水路は水電磁弁および水
電磁弁ジョイントを経て前記給湯管側の出湯連絡管の接
続口に接続し、さらに、前記シャワー側出湯連絡管の接
続口に逆流防止装置を組み付け、前記双方の出湯連絡管
の接続口に対する水電磁弁ジョイントと逆流防止装置の
組み替えにより浴槽の右側設置と左側設置とに対処し得
るようにしたことを特徴とする。

〔作用〕

本考案は、前記の如く、出湯栓本体をシャワーと給湯管
とに共用すると共に、その出湯栓本体の両側の出湯連絡
管の端部に同一形状の接続口を設け、かつ、その同一形
状の出湯連絡管の接続口に水電磁弁ジョイントと逆流防
止装置を組みつけたので、水電磁弁ジョイントと逆流防
止装置とを組み替えるだけで右浴槽用，左浴槽用に共用
することができ、１種類の出湯栓で対応することができ
る。

〔実施例〕

第１図ないし第４図により本考案の給湯器付風呂釜の一
実施例を説明する。第１図は風呂釜の右側に浴槽がある
場合、第２図は風呂釜の左側に浴槽がある場合の概要を
示す説明図である。

第１図において、１はケースで、その内部の左側には給
湯熱交換器２、右側には風呂熱交換器３を設け、そのそ
れぞれの熱交換器の下部に給湯バーナー４と風呂バーナ
ー５とを位置させている。前記給湯熱交換器２の出湯側
を出口ジョイント６で水路を２方向に分岐し、その一方
の水路は給湯管７でケース１の上部に固定されている出
湯栓本体８に接続し、さらにその両側の同一形状の出湯
連絡管9aと9bを経由してシャワー10と給湯管11とに接続
させている。また、前記出口ジョイント６の他方の水路
は、水電磁弁12を経由し、ケース上面に固定されている
水電磁弁ジョイント13を介して出湯管側出湯連絡管9b端
部下方に設けた接続口に接続されている。さらに、シャ
ワー側出湯連絡管9a端部の下方に前記出湯管側出湯連絡
管9bの接続口と同一形状の接続口を設け、その接続口に
逆流防止装置14が組付けられている。

第１図において、出湯栓つまみ15を給湯管11側に開にす
れば、水は流水スイッチ（図示せず）を経て給湯熱交換
器２に入り、給湯バーナー４で加熱されて出口ジョイン
ト６、給湯管７、出湯栓本体８、出湯連絡管9bを通して
給湯管11より出湯し、出湯栓つまみ15をシャワー10側に
開にすれば、出湯連絡管9aを通してシャワー10より出湯
する。また、12は浴槽16への自動湯張り用の水電磁弁
で、これを開弁させると、水は前記同様に加熱された
後、出口ジョイント６から水電磁弁12、水電磁弁ジョイ
ント13、出湯連絡管9bを通して給湯管11より浴槽16へ注
湯し、設定水位になると風呂熱交換器３に設けられてい
る浴槽水位検知用圧力スイッチ（図示せず）が開にな
り、前記水電磁弁12を閉弁させて注湯を停止する。

さらに、シャワー側出湯連絡管9aの端部には逆流防止装
置14があり、シャワー10が浴槽内に入って水が逆流する
ときにはこの装置で空気を吸い込み、逆流を防ぐもので
ある。

第２図は風呂釜の左側に浴槽がある場合で、風呂釜の構
成部品は第１図の場合と左右対称に設けられている。

第３図は第１図の出湯栓部分の詳細断面図、第４図は第
２図の出湯栓部分の詳細断面図である。第３図におい
て、出湯栓本体８の内部にはボールバルブ19がパッキン
26によってシールされ、このボールバルブ19の上部には
操作軸20が嵌合し、その上部の出湯栓つまみ15の操作に
よりボールバルブ19を回転させる。前記出湯栓本体８の
両側には同一形状の出湯連絡管9aと9bとが固定され、左
側の出湯連絡管9aにはシャワー10が固定ナット18によっ
て接続されており、その下部には逆流防止装置14がＯリ
ング24aを介してねじ25aで固定され、その内部の鋼球22
はＯリング23でシールされている。一方、右側の出湯連
絡管9bには給湯管11が固定ナット18によって接続されて
おり、その下部には、ケース１に固定されている水電磁
弁ジョイント13がＯリング24bを介してねじ25bで固定さ
れており、水電磁弁ジョイント13の下部には水電磁弁12
からのパイプ12′が接続されている。

第４図は風呂釜が浴槽の左側にある場合（第２図）の出
湯栓部の詳細断面図である。第３図と第４図とは給湯管
11とシャワー10とが、又逆流防止装置14一式と水電磁弁
ジョイント13とが左右対称に設けられているだけで、そ
の他の出湯栓部は第３図と第４図とで同一である。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、浴槽が風呂釜の右
側にある場合でも左側にある場合でも、出湯栓本体の両
側の出湯連絡管を共通使用することができ、原価低減の
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案による給湯器付風呂釜の出
湯栓の一実施例を示す概要図で、第１図は風呂釜の右側
に浴槽がある例、第２図は風呂釜の左側に浴槽がある例
である。第３図と第４図は本考案による給湯器付風呂釜
の出湯栓の詳細断面図で、第３図は風呂釜の右側に浴槽
がある例、第４図は風呂釜の左側に浴槽がある例であ
る。 １……ケース、２……給湯熱交換器、３……風呂熱交換
器、４……給湯バーナー、５……風呂バーナー、６……
出口ジョイント、７……給湯管、８……出湯栓本体、9
a,9b……出湯連絡管、10……シャワー、11……給湯管、
12……水電磁弁、13……水電磁弁ジョイント、14……逆
流防止装置、15……出湯栓つまみ、16……浴槽。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ケース内部に給湯熱交換器と風呂熱交換器
   を設け、そのそれぞれの熱交換器の下部に給湯バーナー
   と風呂バーナーを配設した給湯器付風呂釜において、前
   記給湯熱交換器の出湯側を出口ジョイントで２方向に分
   岐し、その分岐水路の一方はケース上面に固定されてい
   る出湯栓本体を経由してその両側の同一形状の出湯連絡
   管を通してシャワーおよび給湯管に接続すると共に、そ
   のシャワーおよび給湯管用出湯連絡管の端部に同一形状
   の接続口を設け、前記出口ジョイントで分岐している他
   方の水路は水電磁弁および水電磁弁ジョイントを経て前
   記給湯管側の出湯連絡管の接続口に接続し、さらに、前
   記シャワー側出湯連絡管の接続口に逆流防止装置を組み
   付け、前記双方の出湯連絡管の接続口に対する水電磁弁
   ジョイントと逆流防止装置の組み替えにより浴槽の右側
   設置と左側設置とに対処し得るようにしたことを特徴と
   する給湯器付風呂釜。