JPH07255440A - 通電加熱食品の製造方法およびその装置 - Google Patents
通電加熱食品の製造方法およびその装置Info
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- JPH07255440A JPH07255440A JP6075389A JP7538994A JPH07255440A JP H07255440 A JPH07255440 A JP H07255440A JP 6075389 A JP6075389 A JP 6075389A JP 7538994 A JP7538994 A JP 7538994A JP H07255440 A JPH07255440 A JP H07255440A
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Abstract
電作用により通電加熱処理する度毎に使用済導電液も排
出回収し、再び新鮮な導電液として使用し、毎回安定し
た通電加熱処理を営ませるとともに、食品材料および導
電液の温度を所定温度に予め調整して加熱時間の一定化
を図ることができるばかりか、使用済導電液は廃液処理
工程において、油脂を分離したり、不純物等の除去、除
菌あるいは不要な塩分の除去または濃縮をして導電率を
再調整し、新鮮導電液として常に一定成分の用液として
毎回通電加熱処理に使用できるようにしたものである。 【構成】 通電槽1上に配設した昇降枠体4に供給した
食品材料Aを導電液Bが収容された通電槽1内に降下収
容する。導電液Bに対し通電して導電液Bの加熱昇温作
用および通電作用により食品材料Aを通電加熱処理す
る。食品材料Aを引き上げて通電槽1より排出するとと
もに、導電液Bも通電槽1より排出したものである。
Description
常に一定の導電率を有する導電液の通電加熱昇温作用お
よび通電作用により通電加熱処理することで安定した均
質の通電加熱食品を容易に製造することができる通電加
熱食品の製造方法およびその装置に関する。
収容籠を吊持移動レールにより順次絶縁性容器内に収容
した導電液中を冠水状態のもとに通過せしめる過程で食
品材料に対し自動的に通電作用を施して熟熱殺菌された
通電加工食品を量産する通電加工食品の製造方法および
その装置ならびに、導電液が収容された絶縁性容器内に
冠水状態のもとに収納した食品材料を導電液を介して施
された通電作用により熟熱殺菌した際に、導電液の塩分
濃度が反復される熟熱殺菌処理で所定の塩分濃度よりも
濃くなったら、絶縁性容器内に水を補給し余分の導電液
を絶縁性容器外に排液して、導電液中の塩分濃度を薄く
調整したり、あるいは導電液の塩分濃度が濃くなった
り、その量が減少したり、あるいは濁ったりしたら導電
液を循環しながらろ過するとともに水を補給した通電加
工食品の製造方法は、さきに本発明者が開発した特開昭
63−296672号公報および特開平5−30893
4号公報に記載されて公知である。
種、通電加工食品の製造方法およびその装置において
は、使用する導電液について、導電液を反復あるいは循
環使用する際には、単にその塩分濃度が濃くならないよ
う薄めたり、あるいは使用した導電液をろ過して導電液
の清浄化を図っていた。
反復使用したり、あるいは循環使用する際にあっては、
その液温度の管理、さらには所定の導電率に維持させる
制御が製品の仕上がりに大きな影響を与えるにもかかわ
らず、従前の製造方法にあってはその対策が何等講じら
れていなかったので、加熱する食品材料を量産した場
合、個々の加熱仕上がりが不均一となったり、あるいは
加熱時間にバラつきが発生し、常に一定した均質の通電
加熱食品を量産することができないという問題点があっ
た。
降下した食品材料を、導電液の加熱昇温作用および通電
作用により通電加熱処理する度毎に使用済導電液も排出
回収し、再び新鮮な導電液として使用することにより、
毎回安定した通電加熱処理を営ませ、高品質の通電加熱
食品を製造することを目的としており、さらに通電加熱
以前の食品材料および導電液の温度をそれぞれ所定温度
に予め調整して加熱時間の一定化を図り、量産工程にお
ける自動化を容易ならしめるばかりか、使用済導電液は
廃液処理工程において、油脂を分離したり、不純物等の
除去、除菌あるいは不要な塩分の除去または濃縮をして
導電率を再調整し、新鮮導電液として常に一定の成分の
用液として毎回通電加熱処理に使用することができる通
電加熱食品の製造方法およびその装置を提供することを
目的としている。
に、本発明における通電加熱食品の製造方法およびその
装置においては、第1項の方法を、通電槽上に配設した
昇降枠体に供給した食品材料を、導電液が収容された通
電槽内に降下収容し、次いで導電液に対し通電を施して
導電液の加熱昇温作用および通電作用により食品材料を
通電加熱処理した後、通電槽より食品材料を引き上げ排
出するとともに、使用済導電液も通電槽より排出したも
のである。
材料を収容した昇降枠体を、所定温度に調整した導電液
を収容した通電槽内に降下収容した後、導電液に対し通
電を施して導電液の加熱昇温作用および通電作用により
食品材料を通電加熱処理したものである。
前の食品材料は、その搬送過程においてくん煙または液
くん処理を施したものである。
ともにくん液を添加して通電加熱処理する間にくん液成
分を食品材料に浸透せしめたものである。
された食品材料は、通電槽内で散水冷却した後、通電槽
より引き上げ排出せしめたものである。
された食品材料は、通電槽より引き上げ排出した後、冷
却、乾燥処理したものである。
導電液は、通電槽より廃液処理工程および導電液調整工
程を経て適正な導電率および液温度に調整した後、通電
槽へ循環供給したものである。
降枠体を、一対の電極が対設され、しかも内部に導電液
を収容した通電槽に対し昇降手段を介し昇降自在に配設
するとともに、前記昇降枠体の供給側には食品材料を昇
降枠体に供給する搬入コンベア、また排出側には通電加
熱処理された食品材料を搬出する搬出コンベアをそれぞ
れ配設したものである。
は、食品材料を予め所定温度に調整する調温室を設けた
ものである。
は、食品材料をくん煙あるいは液くん処理するくん煙室
を、また搬出コンベアの途中には通電加熱処理された食
品材料を冷却、乾燥する冷却室と乾燥室をそれぞれ設け
たものである。
せる昇降手段には、食品材料の内部温度および導電液温
度を検出する温度センサおよび液温センサを設けたもの
である。
れた食品材料が浮上するのを防止する浮上防止体を設け
たものである。
液処理装置を経て導電液調整装置に接続するとともに、
導電液調整装置は供給管を介し通電槽に接続したもので
ある。
済導電液を収容する油水分離槽および沈澱槽と、前記沈
澱槽に接続されて使用済導電液をろ過するろ過装置を備
えて構成したものである。
液処理装置において処理された導電液を収容する調整槽
と、導電液の導電率、温度をそれぞれ検出する導電率セ
ンサおよび温度センサと、導電液温度を制御する熱交換
器とにより構成したものである。
部または上端全周に延出段部を設けたものである。
には散水器を配設し、通電槽を洗浄冷却あるいは食品材
料を冷却せしめたものである。
導電液の液位センサを配設したものである。
食品材料にくん液の成分を浸透させた通電加熱食品を製
造する際には、所定温度例えば0℃〜20℃に温度を調
整された導電液を液位センサの検出作動で所定量通電槽
内に収容する。
示された位置で傾斜状に停止させると同時に、昇降枠体
供給側の開閉具を鎖線位置に擺動して供給口を開口した
後、搬入コンベアおよび搬出コンベアを駆動する。
前記食品材料は昇降枠体に向け搬送される過程でくん煙
処理室および調温室を順次通過し、くん煙処理室におい
て食品材料に対しくん煙処理が施されるとともに調温室
において食品材料全体を所定温度例えば0℃〜15℃に
調整せしめた後、昇降枠体の供給口より次々と昇降枠体
内に供給し、開閉具を操作して供給口を閉じる。
たら昇降手段で昇降枠体を図1に示された位置まで通電
槽内に下降収容し、一対の対向電極間に亘り通電を施せ
ば、電流は導電液および食品材料中を正確に流通し、発
生したジュール熱により導電液を加熱昇温し、導電液の
加熱昇温作用および食品材料中を流通する通電作用によ
り包装あるいは未包装の食品材料は速やかに通電加熱さ
れることは勿論のこと、たとえ全体が絶縁性包装材料に
より包装された食品材料であっても通電により加熱昇温
した導電液の伝熱作用によって加熱される。そして食品
材料の内部温度が所定温度例えば70℃となったことが
温度センサにより検出されたら一対の対向電極への通電
が自動的に停止される。また上述の通電中に導電液が誤
って異常過熱される事態となったら液温センサの働きで
対向電極への通電が停止される。
くん香風味の通電加熱食品が得られたら、昇降手段を介
し、昇降枠体を通電槽より引き上げ、排出口の開閉具を
開き通電加熱処理された食品材料を搬出コンベア上に排
出すれば、前記食品材料が冷却室を通過する際に常温状
態に冷却されると同時に乾燥室を通過する際に乾燥さ
れ、所望の通電加熱食品となって搬出されるものであ
る。こうして、1回目の通電加熱処理作業が終了する。
れた使用済導電液は、排液ポンプの作動により排液管を
経て廃液処理装置に排液され、油水分離槽において導電
液中に混入された油脂分を分離し、次いで沈澱槽におい
て不純物を沈澱分離し、さらにその上澄み液をポンプに
よりろ過装置に送り、ここでさらにろ過して不純物等の
除去や除菌するほか、必要に応じて不要な塩分の除去ま
たは濃縮をして導電液調整装置の調整槽に送る。そし
て、調整槽内に送られた導電液には補給管より新鮮な導
電率調整用の導電液あるいは補給水が随時補給されると
同時に、熱交換器の熱交換作用によりその導電率および
温度は導電率センサおよび温度センサによりそれぞれ所
定値になるよう制御され、撹拌体の撹拌作用により調整
槽内において平均化されながら所定温度例えば0℃〜2
0℃に調整された新鮮導電液となった後、給液管を介し
ポンプにより通電槽内に供給され、2回目の通電加熱作
業に備える。
料は通電加熱処理作業を行う度に、新鮮な導電液を使用
して導電液に対して施された通電による導電液の加熱昇
温作用および通電作用により、その都度通電加熱処理す
ることができるので、加熱分布が均一で、しかも加熱時
間にバラつきも発生せず、常に一定した均質の通電加熱
食品を量産することができる。
を得たい場合にはくん煙処理においてくん煙処理作業を
行わなければよく、また、導電液中にくん液を添加して
おけば、通電加熱処理中にくん液の成分を食品材料中に
効率よく浸透させて、くん香風味の通電加熱食品を能率
的に量産することができる。
器より通電槽内に、散水を施せば、通電槽内の洗浄冷却
を行うことができるばかりか、昇降枠体より食品材料を
排出する間に食品材料に対し散水を施せば食品材料を洗
浄することができるは勿論のこと、前記洗浄作業を昇降
枠体を引き上げる前に施せば、通電加熱処理済の食品材
料を水冷冷却させることができる。
用すれば、搬送中にくん液の成分を食品材料全体に浸透
させることができると同時に食品材料を所定温度となる
よう調整することが簡単に達成できる。
置の如く籠容器を使用すれば、ウインナソーセージや不
定形食品材料、あるいは小形状の食品材料を容易に収容
して図1ないし図3に示された実施例装置の製造工程と
同様の手段を用いて食品材料を導電液の加熱昇温作用お
よび通電作用により通電加熱処理し、通電加熱食品を容
易に量産せしめることができる。
するための製造装置の実施例を図1ないし図7に基づき
説明する。図1ないし図7において、1は、上面を開放
した有底筺状を呈する絶縁性の通電槽であって、前記通
電槽1は、必要に応じて断熱処理したものであってもよ
い。そして、通電槽1の上端外周の一部あるいは上端全
周に延出段部1aを設けて、通電槽1内に収容した導電
液Bが通電加熱作用でたとえ異常過熱状態となった場合
であっても、導電液Bが通電槽1上端外周より溢れ出さ
ないように成形されている。2,3は、通電槽1の内面
に対向して配設された一対の電極であって、前記一対の
電極2,3は、例えばチタン、チタン合金等の材料で作
製するとともに、通電槽1内面に脱着自在に配設されて
いる。Aは、ハム、ソーセージ、ウインナソーセージ、
ハンバーグ、食肉塊、擂潰肉、かまぼこ、つみれ、その
他の擂身材料、植物性材料、その他の混合材料等からな
る食品材料であって、前記食品材料Aは未包装状態ある
いは、透水性あるいは透湿性の包装材C(例えば、布、
ネット、ファイブラスケーシング、セルロースケーシン
グ、コラーゲンケーシング、羊腸、多孔フィルム等)内
に充填したもの、さらには絶縁性の包装材D(例えば、
塩化ビニリデンフィルム、ナイロンフィルム等)内に充
填したものであってもよい。図4に示されたものは、食
品材料Aをファイブラスケーシングからなる透湿性の包
装材Cにより包装して塑成したハムの実施例であって、
該実施例の場合にはハムに所定の導電率を与えるために
塩分濃度を例えば1.5%に調整し、さらに通電性を良
好ならしめるために、充填された食品材料Aの左右両端
側と包装材Cの左右両端内側との間に例えばチタン材料
等からなる導電体Eが配設されている。図5に示された
ものは、食品材料Aを塩化ビニリデンフィルムからなる
絶縁性包装材Dにより包装して塑成したソーセージの実
施例であって、該実施例の場合には、充填された食品材
料Aに対し密封状態のもとに通電を施すために食品材料
の左右両端側と包装材Dの左右両端内側との間に、その
一部が外部に露出する露出導電体Fが密封状態のもとに
配置されている。図6に示されたものは、ビーフシチュ
ー、カレー等の液状あるいは固液混合状の食品材料Aを
絶縁性包装材Dにより皿状に成型した密封容器G内に密
封収納した実施例であって、該実施例の場合には、密封
容器G内の左右両端側には、チタン、アルミ材等からな
る一対の導電体Hが、その一部がそれぞれ外部に露出す
るように内設されており、露出した導電体H,Hを介し
て食品材料Aを通電加熱するので、導電液Bが内部の食
品材料Aに侵入することなく処理することができる。図
7に示されたものは、全体を例えば塩化ビニリデンフィ
ルム等の絶縁性包装材Dで密封包装したソーセージの実
施例であって、通電による導電液Bの加熱昇温作用で、
内部の食品材料Aが伝熱加熱処理される。4は、通電槽
1上に配設され、供給された複数の食品材料Aを通電槽
1内に降下せしめたり、あるいは引き上げることができ
る昇降枠体であて、本実施例にあっては、全体を絶縁性
の、すのこ状の有底枠体により構成し、昇降枠体4の一
側には食品材料Aを昇降枠体4内に供給する供給口5
を、また他側には、通電加熱処理された食品材料Aを排
出するための排出口6が設けられており、前記供給口5
および排出口6には開閉具7,8がそれぞれ開閉自在に
設けられている。なお、昇降枠体4は前述した構成に限
定されるものではなく、食品材料Aの形状あるいは数量
によって好ましい形状、材質のものが採用され、その一
例として全体を籠状あるいは網袋状としてもよい。9
は、昇降枠体4に供給された食品材料A上に位置するよ
う配設された浮上防止体であって、全体を絶縁性材料例
えば合成樹脂、その他の材料により平盤状に塑成されて
いる。10は、昇降枠体4を通電槽1内に降下せしめた
り、あるいは上昇させたり、さらには適当高さ位置で停
止させることができる昇降手段であって、前記昇降手段
10は、通電槽1上に配設されている。前記昇降手段1
0は、通電槽1上に位置された支持枠体11と、昇降枠
体4の供給口5側および排出口6側の上端側に下端をそ
れぞれ接続した昇降具12a,12bと、前記昇降具1
2a,12bを昇降させるための昇降駆動部13a,1
3bとにより構成されており、前記昇降具12a,12
bとして例えばワイヤーあるいはシリンダー、その他の
ものが採用される。14は、食品材料Aの通電加熱処理
に使用された以後の使用済導電液を通電槽1より排液
し、これが使用済導電液を再処理して新鮮な導電液Bと
して再使用することができる導電液処理装置であって、
前記導電液処理装置14は、図8に示されたように大別
して廃液処理装置15と導電液調整装置16とにより構
成されている。そして、廃液処理装置15は、さらに油
水分離槽18を一側に併設した沈澱槽17と、ろ過装置
19とを備えて構成されている。前記通電槽1の底部に
は、絶縁性の排液バルブ20を設けた絶縁性の排液管2
1を配設して、排液バルブ20の作動で、食品材料Aの
通電加熱処理に使用された以後の使用済導電液を排液受
け48に一旦排液する。排液管21と排液受け48は直
接接続せず、絶縁距離を設けて漏電防止を図っている。
排液受け48に収容された使用済導電液は、油水分離槽
18と接続した排液管21′により排液ポンプ(図示せ
ず)等の送液手段を介して油水分離槽18に排液して、
使用済導電液中に含まれた油脂等を分離除去せしめる。
したがって、前記油水分離槽18の上位一側には浮上し
た油脂分を排出するための廃油排出装置22が設けられ
ている。なお、排液管21′の途中には、切替弁63を
設けて、切替弁63の切替操作で、使用済導電液を排液
後に、通電槽1内において、散水作業により冷却洗浄に
用いられた排水を、排液管21′より、必要に応じて排
水することができる。油水分離槽18と沈澱槽17とは
低位側において互いに接続され、油水分離槽18におい
て油脂分を除去した使用済導電液を沈澱槽17に収容し
て不純物を沈澱除去せしめる。前記沈澱槽17とろ過装
置19とは、ポンプ23を設けた送液管24を介し接続
して、沈澱槽17において沈澱処理された上澄み液をろ
過装置19に供給し、例えば、イオン交換樹脂、限外ろ
過膜あるいは逆浸透膜等を利用して、その他不純物等の
除去や除菌作用を営ませたり、不要な塩分の除去または
濃縮をして工程管理上あるいは食品衛生上好ましい水準
の導電液として再使用できるようにすればよい。なお、
上記ろ過装置19はその他公知のものを使用しても何等
差し支えがない。25は、ろ過装置19に設けた戻り管
である。26は、一端がろ過装置19に、他端が導電液
調整装置16にそれぞれ接続された絶縁性ろ過液供給管
であって、ろ過液供給管26の途中には切替弁27を設
けて、切替弁27の切替操作でろ過液の一部を排水管2
8より排水できる。ろ過液供給管26の先端側が接続さ
れた導電液調整装置16は、排液処理装置15において
処理された導電液すなわち、ろ過液を収容する蓋付の調
整槽29と、前記蓋に装着されて、調整槽29内に収容
した導電液の導電率、温度をそれぞれ検出する導電率セ
ンサ30と温度センサ31と、導電液温度を制御する熱
交換器32とにより構成されており、前記調整槽29に
は補給管33の先端側をのぞませて、導電率調整用の導
電液(塩水)あるいは補給水を補給し、一定成分の用液
として所定の導電率(例えば、ハムと略同等の1.5%
の塩分濃度)を有する導電液に調整せしめるとともに、
導電液の温度を所定温度例えば0℃〜20℃に調整でき
るようになっている。したがって、調整槽29内の導電
液は希望する所定温度および所定導電率に常時制御管理
されるものである。前記調整槽29内には、上端側を蓋
側に装着した撹拌体62を配設して導電液を撹拌して導
電率や導電液温度を平均化ならしめる。調整槽29の低
位側に接続された絶縁性の給液管34の他端は、給液ポ
ンプ35を経て通電槽1の一側に開口接続せしめて、導
電液調整装置16において温度および導電率を希望する
所定値となるように調整された新鮮な導電液を通電槽1
内に所定量を供給する。36は、昇降枠体4に配設した
温度センサであって、該温度センサ36は、検知部36
aが適宜の昇降部材例えばシリンダ等により昇降される
ように構成されて、温度検知時には検知部36aが昇降
枠体4内に供給された食品材料A中に差し込まれて、そ
の中心温度を正確に検知し、食品材料Aの排出時には自
動的に引き抜くことができる。37は、昇降枠体4に配
設されて通電槽1内に収容された導電液Bの温度を監視
するための液温センサであって、前記温度センサ36お
よび液温センサ37はいずれも通電制御部38に接続さ
れて、食品材料Aが所定温度例えば70℃に達したら一
対の対向電極2,3への通電を停止したり、あるいは導
電液Bが誤って異常過熱状態に過熱されるのを未然に防
止する等の安全管理を行うほか、連続生産工程における
食品材料Aの加熱記録管理用としても用いられる。39
は、食品材料A・・・・を順次供給口5より昇降枠体4
内へ供給するための搬入コンベアであって、搬入コンベ
ア39の途中には、食品材料Aをくん煙あるいは液くん
処理するくん煙処理室40と、くん煙処理された食品材
料Aを、その中心部から外周に至る全体を所定温度例え
ば0℃〜15℃に略均等に調温する調温室41が配設さ
れており、前記調温室41は熱交換器(図示せず)によ
り起成された調温気流がファン42により調温室41内
を循環流通する間に、搬入コンベア39により搬送され
た食品材料Aを所定温度(例えば0℃〜15℃)のもと
に調温できるように構成されている。なお、前記調温室
41は食品材料A全体を所定温度例えば0℃〜15℃と
なるように調温できるものであればよいので、その構成
は前述した構成のものに限定されることがない。43
は、通電槽1より引き上げられた昇降枠体4の排出口6
より排出された通電加熱終了後の食品材料A′を搬出側
に向け搬送するための搬出コンベアであって、前記搬出
コンベア43の途中には食品材料A′を常温に冷却する
ための冷水シャワ45を備えた冷却室44と、乾燥風を
循環流通させるファン47を備えた乾燥室46とが配設
されている。なお、冷却室44は冷水シャワ45の代わ
りに冷水槽あるいは冷風装置(図示せず)を備えたもの
であってもよい。49は、通電槽1内部、あるいは引き
上げられた昇降枠体4より排出される食品材料Aを冷却
洗浄するための散水器であって、前記散水器49は通電
槽1の上部側に複数設けられている。なお、散水器49
よりの散水作業を、通電加熱終了直後、すなわち、昇降
枠体4を引き上げる前に通電槽1中において行えば、食
品材料Aと通電槽1とを同時に水冷冷却ならびに洗浄す
ることができ、設備のより簡略化を図ることができる。
50は、通電槽1内に収容した導電液Bの液位を検出す
る液位センサであって、本実施例にあっては連通管65
より直立させた管体51に設けられているが、他の場所
に設置してもよい。なお、液位センサ50は、前記導電
液Bが不足する場合、過剰な場合、さらには導電液位が
通電加熱中異常に上昇した場合には速やかに検知して通
電作業を停止せしめる安全装置として機能するものであ
る。また、前述した導電液B中にくん液を添加しておけ
ば、くん煙処理室40を設けなくても、通電加熱処理す
る間に、くん液の成分を食品材料A中に浸透させてくん
香風味良好な通電加熱食品を得ることができる。ところ
で、本実施例における製造装置あるいは配管材料等は、
漏電防止のため絶縁性材料を用いることは勿論のこと、
アース工事等の安全対策が講じられていることは言うま
でもない。
を示す実施例であって、該実施例の調温室41′にあっ
ては、くん液52を収容した調温室41′内に熱交換器
53と、液温センサ54とを設けるとともに、搬入コン
ベア39′の一部がくん液52中を通過できるように構
成しておけば、熱交換作用により好ましい任意の所定温
度に維持管理されたくん液52により食品材料A全体を
均等温度に調温調整できると同時にくん液52の成分を
食品材料A全体に浸透させることができ、その結果、く
ん煙処理室40と調温室41とを一体化して構成の簡略
化と工程の効率化を図ることができる。
の食品材料Aを収容した籠容器55を搬入コンベア39
により順次昇降枠体4′に供給して通電加熱処理した場
合の他例であって、該実施例装置に用いられる籠容器5
5は、全体を絶縁性材料で塑成し、その全周あるいは一
部に通電口56が設けられており、上部対向位置には下
向きに折曲して形成した係合溝58を備えた一対の係合
部57が設けられている。そして昇降枠体4′の下部対
向位置には、前記係合溝58,58が嵌入係止される一
対の係止部60,60を上向き状に形成した案内レール
59,59を装着して、搬入コンベア39より昇降枠体
4′に供給された籠容器55を、係合溝58と係止部6
0との係合作用で吊下げ状に吊持した以外の構成は図1
ないし図3に示された実施例と同一である。なお、籠容
器55内にはウインナーソーセージ、不定形食品材料、
あるいは小形状の食品材料A等が収容され、工程の能率
化を図るようにしてある。また、図11に示されたよう
に、下向きに折曲した案内レール59′,59′の内側
に複数の転動コロ61・・・・をそれぞれ遊架し、該転
動コロ61・・・・により係合部57,57の係合溝5
8,58を支架すれば籠容器55の移動をより一層軽快
に行うことができる。なお、昇降枠体4′は、図2に示
したように、昇降枠体を傾斜状にして、籠容器55を、
昇降枠体4′へ供給したり、排出せしめてもよい。また
は、昇降枠体4′を傾斜状とすることなく籠容器55を
別途送込み手段(図示せず)あるいは送出し手段(図示
せず)を用いて、昇降枠体4′へ供給したり、排出せし
めてもよい。
び構成を有するので、以下に記載されたような効果を奏
する。請求項1に記載された発明によれば、通電槽内に
昇降枠体でもって降下収容した食品材料が、透水性ある
いは透湿性の包装材、または絶縁性の包装材で包装され
たもの、あるいは未包装のものであっても、通電による
導電液の加熱昇温作用および通電作用により速やかに通
電加熱処理することができるばかりか、食品材料および
使用済導電液は通電加熱終了後は、ともに通電槽より排
出せしめて毎回営まれる食品材料の通電加熱処理作業を
常に導電率が一定の導電液の加熱昇温作用および通電作
用により行わせ、安定した均質の通電加熱食品を製造す
ることができ、その量産化を容易に達成させることがで
きる。
加熱処理を開始する度毎に所定温度に調整された食品材
料を、所定温度に調整された導電液の加熱昇温作用およ
び通電作用により通電加熱処理したので、常に加熱仕上
がりが均一で、しかも加熱時間のバラつきをなくした均
質の通電加熱食品を毎回確実に安定して製造することが
できる。
煙またはくん液の成分を浸透させたくん香風味の食品材
料を昇降枠体に供給する以前の搬送過程において容易に
得ることができる。
材料が、導電液の加熱昇温作用および通電作用により通
電加熱処理される間にくん液の成分を確実に食品材料へ
浸透させ、くん香風味の通電加熱食品を能率的に得るこ
とができる。
液の加熱昇温作用および通電作用により高温状態の食品
材料を速やかに常温まで散水冷却洗浄せしめ、以後の諸
作業を能率的に行わせることができるばかりか、通電槽
の冷却洗浄もすることができる。
液の加熱昇温作用および通電作用により通電加熱処理さ
れた加熱状態の食品材料を速やかに常温まで冷却できる
とともに、乾燥して所期の通電加熱食品を得ることがで
きる。
材料の通電加熱処理に使用された使用済導電液は、通電
槽より廃液処理工程および導電液調整工程を経て適正な
導電率および液温度に調整して新鮮な導電液として通電
槽へ循環供給したので、導電液の反復使用を可能ならし
めるとともに、導電液の節約を図りながら常に均質の通
電加熱食品を量産することができる。
材料を搬入コンベアにより昇降枠体に供給する作業、昇
降枠体に供給された食品材料を昇降手段を介し導電液が
収容された通電槽内に下降収容した後、通電による導電
液の加熱昇温作用および通電作用により食品材料を通電
加熱処理する作業、および通電加熱された食品材料を搬
出コンベアで搬出する搬出作業を一貫して行うことがで
き、能率的な通電加熱食品製造装置を提供することがで
きる。
コンベアにより搬送させる過程で食品材料を所定温度に
調整できるので、導電液が食品材料により導電率が変化
されるのを未然に防止し、安定した通電加熱処理が達成
できる。
入コンベアにより搬入される過程において、食品材料に
対しくん煙処理あるいはくん液処理を施して食品材料に
くん香を付与したり、あるいはくん液の成分を浸透させ
ることができるばかりか、搬出過程において通電加熱処
理により高温となった湿り状態の食品材料を速やかに冷
却乾燥して高品質の通電加熱食品を容易に得ることがで
きる。
降手段により昇降枠体を下降させる作動で食品材料の内
部温度および導電液の液温を自動的に検出し、その検出
作動により所定温度に加熱された通電加熱食品を適確に
得ることができるとともに、導電液が妄りに過熱状態と
なることが防止できる。
電加熱処理中に、昇降枠体に供給された食品材料が導電
液中に冠水状態を保つように正確に収容することがで
き、その結果、食品材料全体に対し均等な通電を施して
加熱ムラのない通電加熱食品を製造することができる。
電槽において通電加熱処理に使用された使用済導電液
を、廃液処理装置および導電液調整装置により新鮮な導
電液となるように調整した後、給液管を介し通電槽に供
給し、使用済導電液の反復使用を可能ならしめるととも
に導電液の節約を図ることができる。
用済導電液中に混入した油脂等を油水分離槽において分
離除去し、また導電液中の不純物を沈澱槽において除去
できるとともにろ過装置においてその他不純物等の除
去、除菌あるいは不要な塩分の除去または濃縮をした
後、新鮮な導電液を能率よく得ることができる。
液処理装置により処理された使用済の導電液を、調整槽
において熱交換器の熱交換作用および導電率センサなら
びに温度センサの検出制御作動により適正な導電率およ
び温度の導電液を調整して、反復使用を可能ならしめる
ことができる。
電加熱処理中に、導電液がたとえ異常過熱状態となって
も、通電槽より過熱した導電液が外部へ溢れ出るのを未
然に防止することができる。
水器の散水作用により通電槽内部を洗浄したり、あるい
は冷却させることができるばかりか、通電加熱終了後の
食品材料を水冷冷却して、以後の処理作業を能率よく行
うことができる。
位センサの検出制御により常に一定量の導電液を通電槽
内に収容するほか導電液の過不足や液位の異常上昇を検
知して通電作業を停止せしめることができる。
を切欠し、かつ要部を縦断した正面図である。
ける製造装置の一部を切欠し、かつ要部を縦断した正面
図である。
ある。
る。
面図である。
装置の正面図である。
た製造装置の一部を切欠し、かつ要部を縦断した正面図
である。
図である。
置
常に一定の導電率を有する導電液の通電加熱昇温作用お
よび通電作用により通電加熱処理することで安定した均
質の通電加熱食品を容易に製造することができる通電加
熱食品の製造方法およびその装置に関する。
収容籠を吊持移動レールにより順次絶縁性容器内に収容
した導電液中を冠水状態のもとに通過せしめる過程で食
品材料に対し自動的に通電作用を施して熟熱殺菌された
通電加工食品を量産する通電加工食品の製造方法および
その装置ならびに、導電液が収容された絶縁性容器内に
冠水状態のもとに収納した食品材料を導電液を介して施
された通電作用により熟熱殺菌した際に、導電液の塩分
濃度が反復される熟熱殺菌処理で所定の塩分濃度よりも
濃くなったら、絶縁性容器内に水を補給し余分の導電液
を絶縁性容器外に排液して、導電液中の塩分濃度を薄く
調整したり、あるいは導電液の塩分濃度が濃くなった
り、その量が減少したり、あるいは濁ったりしたら導電
液を循環しながらろ過するとともに水を補給した通電加
工食品の製造方法は、さきに本発明者が開発した特開昭
63−296672号公報および特開平5−30893
4号公報に記載されて公知である。
種、通電加工食品の製造方法およびその装置において
は、使用する導電液について、導電液を反復あるいは循
環使用する際には、単にその塩分濃度が濃くならないよ
う薄めたり、あるいは使用した導電液をろ過して導電液
の清浄化を図っていた。
反復使用したり、あるいは循環使用する際にあっては、
その液温度の管理、さらには所定の導電率に維持させる
制御が製品の仕上がりに大きな影響を与えるにもかかわ
らず、従前の製造方法にあってはその対策が何等講じら
れていなかったので、加熱する食品材料を量産した場
合、個々の加熱仕上がりが不均一となったり、あるいは
加熱時間にバラつきが発生し、常に一定した均質の通電
加熱食品を量産することができないという問題点があっ
た。
降下した食品材料を、導電液の加熱昇温作用および通電
作用により通電加熱処理する度毎に使用済導電液も排出
回収し、再び新鮮な導電液として使用することにより、
毎回安定した通電加熱処理を営ませ、高品質の通電加熱
食品を製造することを目的としており、さらに通電加熱
以前の食品材料および導電液の温度をそれぞれ所定温度
に予め調整して加熱時間の一定化を図り、量産工程にお
ける自動化を容易ならしめるばかりか、使用済導電液は
廃液処理工程において、油脂を分離したり、不純物等の
除去、除菌あるいは不要な塩分の除去または濃縮をして
導電率を再調整し、新鮮導電液として常に一定の成分の
用液として毎回通電加熱処理に使用することができる通
電加熱食品の製造方法およびその装置を提供することを
目的としている。
に、本発明における通電加熱食品の製造方法およびその
装置においては、第1項の方法を、通電槽上に配設した
昇降枠体に供給した食品材料を、導電液が収容された通
電槽内に降下収容し、次いで導電液に対し通電を施して
導電液の加熱昇温作用および通電作用により食品材料を
通電加熱処理した後、通電槽より食品材料を引き上げ排
出するとともに、使用済導電液も通電槽より排出したも
のである。
材料を収容した昇降枠体を、所定温度に調整した導電液
を収容した通電槽内に降下収容した後、導電液に対し通
電を施して導電液の加熱昇温作用および通電作用により
食品材料を通電加熱処理したものである。
前の食品材料は、その搬送過程においてくん煙または液
くん処理を施したものである。
ともにくん液を添加して通電加熱処理する間にくん液成
分を食品材料に浸透せしめたものである。
された食品材料は、通電槽内で散水冷却した後、通電槽
より引き上げ排出せしめたものである。
された食品材料は、通電槽より引き上げ排出した後、冷
却、乾燥処理したものである。
導電液は、通電槽より廃液処理工程および導電液調整工
程を経て適正な導電率および液温度に調整した後、通電
槽へ循環供給したものである。
降枠体を、一対の電極が対設され、しかも内部に導電液
を収容した通電槽に対し昇降手段を介し昇降自在に配設
するとともに、前記昇降枠体の供給側には食品材料を昇
降枠体に供給する搬入コンベア、また排出側には通電加
熱処理された食品材料を搬出する搬出コンベアをそれぞ
れ配設したものである。
は、食品材料を予め所定温度に調整する調温室を設けた
ものである。
は、食品材料をくん煙あるいは液くん処理するくん煙室
を、また搬出コンベアの途中には通電加熱処理された食
品材料を冷却、乾燥する冷却室と乾燥室をそれぞれ設け
たものである。
せる昇降手段には、食品材料の内部温度および導電液温
度を検出する温度センサおよび液温センサを設けたもの
である。
れた食品材料が浮上するのを防止する浮上防止体を設け
たものである。
液処理装置を経て導電液調整装置に接続するとともに、
導電液調整装置は供給管を介し通電槽に接続したもので
ある。
済導電液を収容する油水分離槽および沈澱槽と、前記沈
澱槽に接続されて使用済導電液をろ過するろ過装置を備
えて構成したものである。
液処理装置において処理された導電液を収容する調整槽
と、導電液の導電率、温度をそれぞれ検出する導電率セ
ンサおよび温度センサと、導電液温度を制御する熱交換
器とにより構成したものである。
部または上端全周に延出段部を設けたものである。
には散水器を配設し、通電槽を洗浄冷却あるいは食品材
料を冷却せしめたものである。
導電液の液位センサを配設したものである。
食品材料にくん液の成分を浸透させた通電加熱食品を製
造する際には、所定温度例えば0℃〜20℃に温度を調
整された導電液を液位センサの検出作動で所定量通電槽
内に収容する。
示された位置で傾斜状に停止させると同時に、昇降枠体
の供給側の開閉具を鎖線位置に擺動して供給口を開口し
た後、搬入コンベアおよび搬出コンベアを駆動する。
前記食品材料は昇降枠体に向け搬送される過程でくん煙
処理室および調温室を順次通過し、くん煙処理室におい
て食品材料に対しくん煙処理が施されるとともに調温室
において食品材料全体を所定温度例えば0℃〜15℃に
調整せしめた後、昇降枠体の供給口より次々と昇降枠体
内に供給し、開閉具を操作して供給口を閉じる。
たら昇降手段で昇降枠体を図1に示された位置まで通電
槽内に下降収容し、一対の対向電極間に亘り通電を施せ
ば、電流は導電液および食品材料中を正確に流通し、発
生したジュール熱により導電液を加熱昇温し、導電液の
加熱昇温作用および食品材料中を流通する通電作用によ
り包装あるいは未包装の食品材料は速やかに通電加熱さ
れることは勿論のこと、たとえ全体が絶縁性包装材料に
より包装された食品材料であっても通電により加熱昇温
した導電液の伝熱作用によって加熱される。そして食品
材料の内部温度が所定温度例えば70℃となったことが
温度センサにより検出されたら一対の対向電極への通電
が自動的に停止される。また上述の通電中に導電液が誤
って異常過熱される事態となったら液温センサの働きで
対向電極への通電が停止される。
くん香風味の通電加熱食品が得られたら、昇降手段を介
し、昇降枠体を通電槽より引き上げ、排出口の開閉具を
開き通電加熱処理された食品材料を搬出コンベア上に排
出すれば、前記食品材料が冷却室を通過する際に常温状
態に冷却されると同時に乾燥室を通過する際に乾燥さ
れ、所望の通電加熱食品となって搬出されるものであ
る。こうして、1回目の通電加熱処理作業が終了する。
れた使用済導電液は、排液ポンプの作動により排液管を
経て廃液処理装置に排液され、油水分離槽において導電
液中に混入された油脂分を分離し、次いで沈澱槽におい
て不純物を沈澱分離し、さらにその上澄み液をポンプに
よりろ過装置に送り、ここでさらにろ過して不純物等の
除去や除菌するほか、必要に応じて不要な塩分の除去ま
たは濃縮をして導電液調整装置の調整槽に送る。そし
て、調整槽内に送られた導電液には補給管より新鮮な導
電率調整用の導電液あるいは補給水が随時補給されると
同時に、熱交換器の熱交換作用によりその導電率および
温度は導電率センサおよび温度センサによりそれぞれ所
定値になるよう制御され、撹拌体の撹拌作用により調整
槽内において平均化されながら所定温度例えば0℃〜2
0℃に調整された新鮮導電液となった後、給液管を介し
ポンプにより通電槽内に供給され、2回目の通電加熱作
業に備える。
料は通電加熱処理作業を行う度に、新鮮な導電液を使用
して導電液に対して施された通電による導電液の加熱昇
温作用および通電作用により、その都度通電加熱処理す
ることができるので、加熱分布が均一で、しかも加熱時
間にバラつきも発生せず、常に一定した均質の通電加熱
食品を量産することができる。
を得たい場合にはくん煙処理においてくん煙処理作業を
行わなければよく、また、導電液中にくん液を添加して
おけば、通電加熱処理中にくん液の成分を食品材料中に
効率よく浸透させて、くん香風味の通電加熱食品を能率
的に量産することができる。
器より通電槽内に、散水を施せば、通電槽内の洗浄冷却
を行うことができるばかりか、昇降枠体より食品材料を
排出する間に食品材料に対し散水を施せば食品材料を洗
浄することができるは勿論のこと、前記洗浄作業を昇降
枠体を引き上げる前に施せば、通電加熱処理済の食品材
料を水冷冷却させることができる。
用すれば、搬送中にくん液の成分を食品材料全体に浸透
させることができると同時に食品材料を所定温度となる
よう調整することが簡単に達成できる。
置の如く籠容器を使用すれば、ウインナソーセージや不
定形食品材料、あるいは小形状の食品材料を容易に収容
して図1ないし図3に示された実施例装置の製造工程と
同様の手段を用いて食品材料を導電液の加熱昇温作用お
よび通電作用により通電加熱処理し、通電加熱食品を容
易に量産せしめることができる。
するための製造装置の実施例を図1ないし図7に基づき
説明する。
放した有底筺状を呈する絶縁性の通電槽であって、前記
通電槽1は、必要に応じて断熱処理したものであっても
よい。
は上端全周に延出段部1aを設けて、通電槽1内に収容
した導電液Bが通電加熱作用でたとえ異常過熱状態とな
った場合であっても、導電液Bが通電槽1上端外周より
溢れ出さないように成形されている。2,3は、通電槽
1の内面に対向して配設された一対の電極であって、前
記一対の電極2,3は、例えばチタン、チタン合金等の
材料で作製するとともに、通電槽1内面に脱着自在に配
設されている。
ージ、ハンバーグ、食肉塊、擂潰肉、かまぼこ、つみ
れ、その他の擂身材料、植物性材料、その他の混合材料
等からなる食品材料であって、前記食品材料Aは未包装
状態あるいは、透水性あるいは透湿性の包装材C(例え
ば、布、ネット、ファイブラスケーシング、セルロース
ケーシング、コラーゲンケーシング、羊腸、多孔フィル
ム等)内に充填したもの、さらには絶縁性の包装材D
(例えば、塩化ビニリデンフィルム、ナイロンフィルム
等)内に充填したものであってもよい。
イブラスケーシングからなる透湿性の包装材Cにより包
装して塑成したハムの実施例であって、該実施例の場合
にはハムに所定の導電率を与えるために塩分濃度を例え
ば1.5%に調整し、さらに通電性を良好ならしめるた
めに、充填された食品材料Aの左右両端側と包装材Cの
左右両端内側との間に例えばチタン材料等からなる導電
体Eが配設されている。図5に示されたものは、食品材
料Aを塩化ビニリデンフィルムからなる絶縁性包装材D
により包装して塑成したソーセージの実施例であって、
該実施例の場合には、充填された食品材料Aに対し密封
状態のもとに通電を施すために食品材料の左右両端側と
包装材Dの左右両端内側との間に、その一部が外部に露
出する露出導電体Fが密封状態のもとに配置されてい
る。図6に示されたものは、ビーフシチュー、カレー等
の液状あるいは固液混合状の食品材料Aを絶縁性包装材
Dにより皿状に成型した密封容器G内に密封収納した実
施例であって、該実施例の場合には、密封容器G内の左
右両端側には、チタン、アルミ材等からなる一対の導電
体Hが、その一部がそれぞれ外部に露出するように内設
されており、露出した導電体H,Hを介して食品材料A
を通電加熱するので、導電液Bが内部の食品材料Aに侵
入することなく処理することができる。図7に示された
ものは、全体を例えば塩化ビニリデンフィルム等の絶縁
性包装材Dで密封包装したソーセージの実施例であっ
て、通電による導電液Bの加熱昇温作用で、内部の食品
材料Aが伝熱加熱処理される。
複数の食品材料Aを通電槽1内に降下せしめたり、ある
いは引き上げることができる昇降枠体であて、本実施例
にあっては、全体を絶縁性の、すのこ状の有底枠体によ
り構成し、昇降枠体4の一側には食品材料Aを昇降枠体
4内に供給する供給口5を、また他側には、通電加熱処
理された食品材料Aを排出するための排出口6が設けら
れており、前記供給口5および排出口6には開閉具7,
8がそれぞれ開閉自在に設けられている。
れるものではなく、食品材料Aの形状あるいは数量によ
って好ましい形状、材質のものが採用され、その一例と
して全体を籠状あるいは網袋状としてもよい。
上に位置するよう配設された浮上防止体であって、全体
を絶縁性材料例えば合成樹脂、その他の材料により平盤
状に塑成されている。
しめたり、あるいは上昇させたり、さらには適当高さ位
置で停止させることができる昇降手段であって、前記昇
降手段10は、通電槽1上に配設されている。前記昇降
手段10は、通電槽1上に位置された支持枠体11と、
昇降枠体4の供給口5側および排出口6側の上端側に下
端をそれぞれ接続した昇降具12a,12bと、前記昇
降具12a,12bを昇降させるための昇降駆動部13
a,13bとにより構成されており、前記昇降具12
a,12bとして例えばワイヤーあるいはシリンダー、
その他のものが採用される。14は、食品材料Aの通電
加熱処理に使用された以後の使用済導電液を通電槽1よ
り排液し、これが使用済導電液を再処理して新鮮な導電
液Bとして再使用することができる導電液処理装置であ
って、前記導電液処理装置14は、図8に示されたよう
に大別して廃液処理装置15と導電液調整装置16とに
より構成されている。
分離槽18を一側に併設した沈澱槽17と、ろ過装置1
9とを備えて構成されている。前記通電槽1の底部に
は、絶縁性の排液バルブ20を設けた絶縁性の排液管2
1を配設して、排液バルブ20の作動で、食品材料Aの
通電加熱処理に使用された以後の使用済導電液を排液受
け48に一旦排液する。排液管21と排液受け48は直
接接続せず、絶縁距離を設けて漏電防止を図っている。
排液受け48に収容された使用済導電液は、油水分離槽
18と接続した排液管21′により排液ポンプ(図示せ
ず)等の送液手段を介して油水分離槽18に排液して、
使用済導電液中に含まれた油脂等を分離除去せしめる。
したがって、前記油水分離槽18の上位一側には浮上し
た油脂分を排出するための廃油排出装置22が設けられ
ている。なお、排液管21′の途中には、切替弁63を
設けて、切替弁63の切替操作で、使用済導電液を排液
後に、通電槽1内において、散水作業により冷却洗浄に
用いられた排水を、排液管21′より、必要に応じて排
水することができる。
おいて互いに接続され、油水分離槽18において油脂分
を除去した使用済導電液を沈澱槽17に収容して不純物
を沈澱除去せしめる。
プ23を設けた送液管24を介し接続して、沈澱槽17
において沈澱処理された上澄み液をろ過装置19に供給
し、例えば、イオン交換樹脂、限外ろ過膜あるいは逆浸
透膜等を利用して、その他不純物等の除去や除菌作用を
営ませたり、不要な塩分の除去または濃縮をして工程管
理上あるいは食品衛生上好ましい水準の導電液として再
使用できるようにすればよい。なお、上記ろ過装置19
はその他公知のものを使用しても何等差し支えがない。
る。26は、一端がろ過装置19に、他端が導電液調整
装置16にそれぞれ接続された絶縁性のろ過液供給管で
あって、ろ過液供給管26の途中には切替弁27を設け
て、切替弁27の切替操作でろ過液の一部を排水管28
より排水できる。
電液調整装置16は、排液処理装置15において処理さ
れた導電液すなわち、ろ過液を収容する蓋付の調整槽2
9と、前記蓋に装着されて、調整槽29内に収容した導
電液の導電率、温度をそれぞれ検出する導電率センサ3
0と温度センサ31と、導電液温度を制御する熱交換器
32とにより構成されており、前記調整槽29には補給
管33の先端側をのぞませて、導電率調整用の導電液
(塩水)あるいは補給水を補給し、一定成分の溶液とし
て所定の導電率(例えば、ハムと略同等の1.5%の塩
分濃度)を有する導電液に調整せしめるとともに、導電
液の温度を所定温度例えば0℃〜20℃に調整できるよ
うになっている。したがって、調整槽29内の導電液は
希望する所定温度および所定導電率に常時制御管理され
るものである。
着した撹拌体62を配設して導電液を撹拌して導電率や
導電液温度を平均化ならしめる。
給液管34の他端は、給液ポンプ35を経て通電槽1の
一側に開口接続せしめて、導電液調整装置16において
温度および導電率を希望する所定値となるように調整さ
れた新鮮な導電液を通電槽1内に所定量を供給する。
であって、該温度センサ36は、検知部36aが適宜の
昇降部材例えばシリンダ等により昇降されるように構成
されて、温度検知時には検知部36aが昇降枠体4内に
供給された食品材料A中に差し込まれて、その中心温度
を正確に検知し、食品材料Aの排出時には自動的に引き
抜くことができる。
内に収容された導電液Bの温度を監視するための液温セ
ンサであって、前記温度センサ36および液温センサ3
7はいずれも通電制御部38に接続されて、食品材料A
が所定温度例えば70℃に達したら一対の対向電極2,
3への通電を停止したり、あるいは導電液Bが誤って異
常過熱状態に過熱されるのを未然に防止する等の安全管
理を行うほか、連続生産工程における食品材料Aの加熱
記録管理用としても用いられる。
5より昇降枠体4内へ供給するための搬入コンベアであ
って、搬入コンベア39の途中には、食品材料Aをくん
煙あるいは液くん処理するくん煙処理室40と、くん煙
処理された食品材料Aを、その中心部から外周に至る全
体を所定温度例えば0℃〜15℃に略均等に調温する調
温室41が配設されており、前記調温室41は熱交換器
(図示せず)により起成された調温気流がファン42に
より調温室41内を循環流通する間に、搬入コンベア3
9により搬送された食品材料Aを所定温度(例えば0℃
〜15℃)のもとに調温できるように構成されている。
なお、前記調温室41は食品材料A全体を所定温度例え
ば0℃〜15℃となるように調温できるものであればよ
いので、その構成は前述した構成のものに限定されるこ
とがない。
枠体4の排出口6より排出された通電加熱終了後の食品
材料A′を搬出側に向け搬送するための搬出コンベアで
あって、前記搬出コンベア43の途中には食品材料A′
を常温に冷却するための冷水シャワ45を備えた冷却室
44と、乾燥風を循環流通させるファン47を備えた乾
燥室46とが配設されている。なお、冷却室44は冷水
シャワ45の代わりに冷水槽あるいは冷風装置(図示せ
ず)を備えたものであってもよい。
られた昇降枠体4より排出される食品材料A′を冷却洗
浄するための散水器であって、前記散水器49は通電槽
1の上部側に複数設けられている。
加熱終了直後、すなわち、昇降枠体4を引き上げる前に
通電槽1中において行えば、食品材料A′と通電槽1と
を同時に水冷冷却ならびに洗浄することができ、設備の
より簡略化を図ることができる。
液位を検出する液位センサであって、本実施例にあって
は連通管65より直立させた管体51に設けられている
が、他の場所に設置してもよい。
不足する場合、過剰な場合、さらには導電液位が通電加
熱中異常に上昇した場合には速やかに検知して通電作業
を停止せしめる安全装置として機能するものである。ま
た、前述した導電液B中にくん液を添加しておけば、く
ん煙処理室40を設けなくても、通電加熱処理する間
に、くん液の成分を食品材料A中に浸透させてくん香風
味良好な通電加熱食品を得ることができる。
いは配管材料等は、漏電防止のため絶縁性材料を用いる
ことは勿論のこと、アース工事等の安全対策が講じられ
ていることは言うまでもない。
を示す実施例であって、該実施例の調温室41′にあっ
ては、くん液52を収容した調温室41′内に熱交換器
53と、液温センサ54とを設けるとともに、搬入コン
ベア39′の一部がくん液52中を通過できるように構
成しておけば、熱交換作用により好ましい任意の所定温
度に維持管理されたくん液52により食品材料A全体を
均等温度に調温調整できると同時にくん液52の成分を
食品材料A全体に浸透させることができ、その結果、く
ん煙処理室40と調温室41とを一体化して構成の簡略
化と工程の効率化を図ることができる。
の食品材料Aを収容した籠容器55を搬入コンベア39
により順次昇降枠体4′に供給して通電加熱処理した場
合の他例であって、該実施例装置に用いられる籠容器5
5は、全体を絶縁性材料で塑成し、その全周あるいは一
部に通電口56が設けられており、上部対向位置には下
向きに折曲して形成した係合溝58を備えた一対の係合
部57が設けられている。そして昇降枠体4′の下部対
向位置には、前記係合溝58,58が嵌入係止される一
対の係止部60,60を上向き状に形成した案内レール
59,59を装着して、搬入コンベア39より昇降枠体
4′に供給された籠容器55を、係合溝58と係止部6
0との係合作用で吊下げ状に吊持した以外の構成は図1
ないし図3に示された実施例と同一である。なお、籠容
器55内にはウインナーソーセージ、不定形食品材料、
あるいは小形状の食品材料A等が収容され、工程の能率
化を図るようにしてある。
折曲した案内レール59′,59′の内側に複数の転動
コロ61・・・・をそれぞれ遊架し、該転動コロ61・
・・・により係合部57,57の係合溝58,58を支
架すれば籠容器55の移動をより一層軽快に行うことが
できる。
に、昇降枠体を傾斜状にして、籠容器55を、昇降枠体
4′へ供給したり、排出せしめてもよい。または、昇降
枠体4′を傾斜状とすることなく籠容器55を別途送込
み手段(図示せず)あるいは送出し手段(図示せず)を
用いて、昇降枠体4′へ供給したり、排出せしめてもよ
い。
び構成を有するので、以下に記載されたような効果を奏
する。
槽内に昇降枠体でもって降下収容した食品材料が、透水
性あるいは透湿性の包装材、または絶縁性の包装材で包
装されたもの、あるいは未包装のものであっても、通電
による導電液の加熱昇温作用および通電作用により速や
かに通電加熱処理することができるばかりか、食品材料
および使用済導電液は通電加熱終了後は、ともに通電槽
より排出せしめて毎回営まれる食品材料の通電加熱処理
作業を常に導電率が一定の導電液の加熱昇温作用および
通電作用により行わせ、安定した均質の通電加熱食品を
製造することができ、その量産化を容易に達成させるこ
とができる。
加熱処理を開始する度毎に所定温度に調整された食品材
料を、所定温度に調整された導電液の加熱昇温作用およ
び通電作用により通電加熱処理したので、常に加熱仕上
がりが均一で、しかも加熱時間のバラつきをなくした均
質の通電加熱食品を毎回確実に安定して製造することが
できる。
煙またはくん液の成分を浸透させたくん香風味の食品材
料を昇降枠体に供給する以前の搬送過程において容易に
得ることができる。
材料が、導電液の加熱昇温作用および通電作用により通
電加熱処理される間にくん液の成分を確実に食品材料へ
浸透させ、くん香風味の通電加熱食品を能率的に得るこ
とができる。
液の加熱昇温作用および通電作用により高温状態の食品
材料を速やかに常温まで散水冷却洗浄せしめ、以後の諸
作業を能率的に行わせることができるばかりか、通電槽
の冷却洗浄もすることができる。
液の加熱昇温作用および通電作用により通電加熱処理さ
れた加熱状態の食品材料を速やかに常温まで冷却できる
とともに、乾燥して所期の通電加熱食品を得ることがで
きる。
材料の通電加熱処理に使用された使用済導電液は、通電
槽より廃液処理工程および導電液調整工程を経て適正な
導電率および液温度に調整して新鮮な導電液として通電
槽へ循環供給したので、導電液の反復使用を可能ならし
めるとともに、導電液の節約を図りながら常に均質の通
電加熱食品を量産することができる。
材料を搬入コンベアにより昇降枠体に供給する作業、昇
降枠体に供給された食品材料を昇降手段を介し導電液が
収容された通電槽内に下降収容した後、通電による導電
液の加熱昇温作用および通電作用により食品材料を通電
加熱処理する作業、および通電加熱された食品材料を搬
出コンベアで搬出する搬出作業を一貫して行うことがで
き、能率的な通電加熱食品製造装置を提供することがで
きる。
コンベアにより搬送させる過程で食品材料を所定温度に
調整できるので、導電液が食品材料により導電率が変化
されるのを未然に防止し、安定した通電加熱処理が達成
できる。
入コンベアにより搬入される過程において、食品材料に
対しくん煙処理あるいはくん液処理を施して食品材料に
くん香を付与したり、あるいはくん液の成分を浸透させ
ることができるばかりか、搬出過程において通電加熱処
理により高温となった湿り状態の食品材料を速やかに冷
却乾燥して高品質の通電加熱食品を容易に得ることがで
きる。
降手段により昇降枠体を下降させる作動で食品材料の内
部温度および導電液の液温を自動的に検出し、その検出
作動により所定温度に加熱された通電加熱食品を適確に
得ることができるとともに、導電液が妄りに過熱状態と
なることが防止できる。
電加熱処理中に、昇降枠体に供給された食品材料が導電
液中に冠水状態を保つように正確に収容することがで
き、その結果、食品材料全体に対し均等な通電を施して
加熱ムラのない通電加熱食品を製造することができる。
電槽において通電加熱処理に使用された使用済導電液
を、廃液処理装置および導電液調整装置により新鮮な導
電液となるように調整した後、給液管を介し通電槽に供
給し、使用済導電液の反復使用を可能ならしめるととも
に導電液の節約を図ることができる。
用済導電液中に混入した油脂等を油水分離槽において分
離除去し、また導電液中の不純物を沈澱槽において除去
できるとともにろ過装置においてその他不純物等の除
去、除菌あるいは不要な塩分の除去または濃縮をした
後、新鮮な導電液を能率よく得ることができる。
液処理装置により処理された使用済の導電液を、調整槽
において熱交換器の熱交換作用および導電率センサなら
びに温度センサの検出制御作動により適正な導電率およ
び温度の導電液を調整して、反復使用を可能ならしめる
ことができる。
電加熱処理中に、導電液がたとえ異常過熱状態となって
も、通電槽より過熱した導電液が外部へ溢れ出るのを未
然に防止することができる。
水器の散水作用により通電槽内部を洗浄したり、あるい
は冷却させることができるばかりか、通電加熱終了後の
食品材料を水冷冷却して、以後の処理作業を能率よく行
うことができる。
位センサの検出制御により常に一定量の導電液を通電槽
内に収容するほか導電液の過不足や液位の異常上昇を検
知して通電作業を停止せしめることができる。
を切欠し、かつ要部を縦断した正面図である。
ける製造装置の一部を切欠し、かつ要部を縦断した正面
図である。
ある。
る。
面図である。
装置の正面図である。
た製造装置の一部を切欠し、かつ要部を縦断した正面図
である。
図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 通電槽上に配設した昇降枠体に供給した
食品材料を、導電液が収容された通電槽内に降下収容
し、次いで導電液に対し通電を施して導電液の加熱昇温
作用および通電作用により食品材料を通電加熱処理した
後、通電槽より食品材料を引き上げ排出するとともに、
使用済導電液も通電槽より排出せしめたことを特徴とす
る通電加熱食品の製造方法。 - 【請求項2】 所定温度に調整した食品材料を収容した
昇降枠体を、所定温度に調整した導電液を収容した通電
槽内に降下収容した後、導電液に対し通電を施して導電
液の加熱昇温作用および通電作用により食品材料を通電
加熱処理したことを特徴とする請求項1記載の通電加熱
食品の製造方法。 - 【請求項3】 昇降枠体に供給される以前の食品材料
は、その搬送過程においてくん煙または液くん処理を施
したことを特徴とする請求項1および2記載の通電加熱
食品の製造方法。 - 【請求項4】 通電槽内には、導電液とともにくん液を
添加して通電加熱処理する間にくん液成分を食品材料に
浸透せしめたことを特徴とする請求項1および2記載の
通電加熱食品の製造方法。 - 【請求項5】 通電槽内で通電加熱処理された食品材料
は、通電槽内で散水冷却した後、通電槽より引き上げ排
出せしめたことを特徴とする請求項1ないし4記載の通
電加熱食品の製造方法。 - 【請求項6】 通電槽内で通電加熱処理された食品材料
は、通電槽より引き上げ排出した後、冷却、乾燥処理し
たことを特徴とする請求項1ないし5記載の通電加熱食
品の製造方法。 - 【請求項7】 通電加熱処理後の使用済導電液は、通電
槽より廃液処理工程および導電液調整工程を経て適正な
導電率および液温度に調整した後、通電槽へ循環供給し
たことを特徴とする請求項1ないし6記載の通電加熱食
品の製造方法。 - 【請求項8】 食品材料が供給された昇降枠体を、一対
の電極が対設され、しかも内部に同で導電液を収容した
通電槽に対し昇降手段を介し昇降自在に配設するととも
に、前記昇降枠体の供給側には食品材料を昇降枠体に供
給する搬入コンベアを、また排出側には通電加熱処理さ
れた食品材料を搬出する搬出コンベアをそれぞれ配設し
たことを特徴とする通電加熱食品の製造装置。 - 【請求項9】 搬入コンベアの途中には、食品材料を予
め所定温度に調整する調温室を設けたことを特徴とする
請求項8記載の通電加熱食品の製造装置。 - 【請求項10】 搬入コンベアの途中には、食品材料を
くん煙あるいは液くん処理するくん煙室を、また搬出コ
ンベアの途中には通電加熱処理された食品材料を冷却、
乾燥する冷却室と乾燥室をそれぞれ設けたことを特徴と
する請求項8および9記載の通電加熱食品の製造装置。 - 【請求項11】 昇降枠体を昇降動作させる昇降手段に
は、食品材料の内部温度および導電液温度を検出する温
度センサおよび液温センサを設けたことを特徴とする請
求項8記載の通電加熱食品の製造装置。 - 【請求項12】 昇降枠体には、供給された食品材料が
浮上するのを防止する浮上防止体を設けたことを特徴と
する請求項8記載の通電加熱食品の製造装置。 - 【請求項13】 通電槽の排液側は、廃液処理装置を経
て導電液調整装置に接続するとともに、導電液調整装置
は供給管を介し通電槽に接続したことを特徴とする請求
項8記載の通電加熱食品の製造装置。 - 【請求項14】 廃液処理装置は、使用済導電液を収容
する油水分離槽および沈澱槽と、前記沈澱槽に接続され
て使用済導電液をろ過するろ過装置を備えて構成したこ
とを特徴とする請求項8および13記載の通電加熱食品
の製造装置。 - 【請求項15】 導電液調整装置は、廃液処理装置にお
いて処理された導電液を収容する調整槽と、導電液の導
電率、温度をそれぞれ検出する導電率センサおよび温度
センサと、導電液温度を制御する熱交換器とにより構成
したことを特徴とする請求項8および13記載の通電加
熱食品の製造装置。 - 【請求項16】 通電槽の上端外周の一部または上端全
周に延出段部を設けたことを特徴とする請求項8記載の
通電加熱食品の製造装置。 - 【請求項17】 通電槽の上部開放位置には散水器を配
設し、通電槽を洗浄冷却あるいは食品材料を冷却せしめ
たことを特徴とする請求項8記載の通電加熱食品の製造
装置。 - 【請求項18】 通電槽には、収容した導電液の液位セ
ンサを配設したことを特徴とする請求項8記載の通電加
熱食品の製造装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012070699A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Takumi Giken Kk | 連鎖状食品材料の処理システム |
WO2013099907A1 (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | 日本ハム株式会社 | 食品材料の連続加熱方法および連続加熱装置 |
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1994
- 1994-03-22 JP JP07538994A patent/JP3446107B2/ja not_active Expired - Fee Related
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