JP2006087421A - 冷凍魚介類の解凍調味方法及び解凍装置 - Google Patents

冷凍魚介類の解凍調味方法及び解凍装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 この発明は、冷凍魚介類の解凍時間を短縮すると共に、異物を除去し、かつ調味を容易にすることを目的としたものである。
【解決手段】 この発明は、冷凍魚介類を温度制御した高濃度塩水の相対流動下で解凍すると共に、異物を除去した後、24時間以上冷蔵処理し(又は冷蔵しない場合もある)、ついで調味料入り高濃度塩水で調味することを特徴とした冷凍魚介類の解凍調味方法により、目的を達成した。
【選択図】 図1

Description

この発明は、大量の冷凍魚介類(例えば、たらこ、数の子、いくら、からすみ、うに、えび、イカ、その他の魚類)を急速に解凍し、ついで調味することを目的とした冷凍魚介類の解凍調味方法及び解凍装置に関する。
従来、冷凍魚介類の解凍方法としては、冷凍魚介類を温塩水に接触させ、その中心部の温度を最大氷結晶生成帯温度まで上昇させ、その後冷水に接触させて冷凍魚介類の温度を−3℃〜+10℃の間に収斂させる魚介類の解凍方法が提案されている。
また、冷凍魚肉を1%〜6%の塩水中に浸漬した状態で袋に入れ、その袋ごと濃度10%の+5℃に保たれた塩水中に浸漬し、前記袋の内外水に超音波を作用させて冷凍魚肉を芯温−2℃〜0℃まで温度上昇させる第1工程と、+5℃〜+10℃の空気中で芯温0℃〜+2℃まで上昇させる第2工程とを備えた発明が提案されている。
特開平9−215468 特許第2810753号
前記特許文献1の発明は、30℃〜50℃の比較的高温度の塩水を使用して、魚介類の中芯部の温度を調整し、更に−3℃〜+5℃の低温塩水を用いて中芯部の温度を調整するなどの処理を必要とする問題点があり、前記高温度の塩水は、魚卵には好ましくない問題点があった。
また特許文献2の発明は、魚介類を袋に入れて超音波処理する点に特徴があり、弾力性のある均等魚肉が得られるという記載があるが、大量の冷凍魚卵を多量処理する点で問題点がある。また魚卵については、袋に入れては、表面に付着した異物がとれにくい問題点があった。
前記特許文献1、2以外に、通常の方法としては、常温水又は温風で時間をかけて(例えば12時間〜24時間)解凍しているから、解凍に時間がかかるのみならず、付着異物の除去などの工程がないので、冷凍前に十分洗浄していない冷凍魚卵については、解凍後洗浄しなければならないが、長時間解凍で魚介類の表面が損傷し易くなっており、かつ前記特許文献1、2の発明については、そのような配慮がない問題点があった。
然して、高濃度塩水は、循環使用しなければ大量の塩水を捨てることになるので、循環使用が通例であるが、このような場合に、塩分濃度の調整と塩水温度の調整をしなければ、同一処理し、同一品質を得ることはできず、また温水による細菌の繁殖があるので、除菌を配慮しなければならないが、前記従来技術にはそのような手段がない問題点があった。
この発明は、常温(例えば20℃)の高濃度塩水の相対流動水中において、冷凍魚介類を解凍処理し、これにより生じた排水は、異物除去、除菌、塩分調整及び温度調整して循環使用することにより、前記従来の問題点を解決したのである。また、このような処理を経て調味することにより、均質の優良製品を得ることができたのである。
即ち方法の発明は、冷凍魚介類を温度制御した高濃度塩水の相対流動下で解凍すると共に、異物を除去した後、高濃度塩水で調味することを特徴とした冷凍魚介類の解凍調味方法であり、冷凍魚介類を温度制御した高濃度塩水の相対流動下で解凍すると共に、異物を除去した後、24時間以上冷蔵処理し、ついで調味料入り高濃度塩水で調味するものである。
また、解凍時に使用する高濃度塩水の塩濃度は1%〜8%とし、調味時に使用する調味料の塩濃度は4%〜8%とするものであり、冷蔵時間は、24時間〜72時間とするものである。調味は、高濃度塩水又は調味料入り高濃度塩水に解凍済魚介類を浸漬させ、又は相対流動下で浸漬させるものである。更に、高濃度塩水の温度制御は、5℃〜28℃とするものであり、高濃度塩水の温度制御を、5℃〜28℃とし、高濃度塩水の相対流動速度は、毎分1cm〜20cmとするものである。
次に装置の発明は、冷凍魚介類のトレーを収容できる水槽の排水口と、濾過機とを第1送水ポンプを介装して送水手段で連結し、前記濾過機と、濾過水の貯溜槽と、第2送水ポンプとを連結すると共に、前記第2送水ポンプの吐出口と、前記水槽の上部に設置した給水管とを送水手段で連結したことを特徴とする冷凍魚介類の解凍装置であり、冷凍魚介類のトレーを収容した枠体を収容できる水槽の排水口と、濾過機とを第1送水ポンプを介装して送水手段で連結し、前記濾過機と、濾過水の貯溜槽との間に除菌手段を介装し、かつ第2送水ポンプとを連結すると共に、前記第2送水ポンプの吐出口と、前記水槽の上部に設置した散水管とを送水手段で連結し、前記貯溜槽へ、水質調整手段を設置したことを特徴とする冷凍魚介類の解凍装置であり、水質調整手段は、貯溜槽内の液の温度、塩濃度の測定手段及び塩分供給手段としたものであり、送水手段は、ホース又はパイプとしたものである。
また他の発明は、除菌手段は、循環塩水の泡除去装置としたものである。
前記発明において、解凍に使用する塩水の塩分濃度は1%〜8%であって、通常3%〜5%で使用する。また、塩水の温度は20℃前後であって、解凍の関係上温度が低下することがあるので、ほぼ20℃くらいに調整し、前記塩分濃度と共に調節して、解凍に際しての同一ロットは、同一条件で解凍することにより、製品品質の均一化を図ることができる。前記において、塩水の濃度1%以下は効果が低下し、8%以上は使用しても更なる効果は期待できないので、1%〜8%としたが、好ましくは3.0%〜8%である。
現在我が国においては、魚卵の消費の大部分(例えば80%)は輸入品であるが、冷凍時に十分洗浄していない場合が多いので、解凍時に凍結している異物(蛋白質、卵の皮、血管その他の固形物などの異物)を解凍し、分離した後、その排水を濾過機で濾過して、固形物と水とに分離する。濾過機の炉壁には色々の構造があるが、例えば、孔径を0.1mm〜0.05mm程度にし、これより大きい固形物も濾過することが望ましい。実際上、微小孔(直径0.05mm)を有する濾過筒を用いれば、固形物は殆ど濾別し、高い効率(例えば1分間200リットル)で清浄な再生塩水を得ることができる。前記における調味料入り高濃度塩水の塩濃度は、解凍処理後の塩濃度より高くする必要上3%以上とし、上限は実用上8%とした。
前記発明においては、塩水を使用して解凍するので、塩水が常温であっても、急速に解凍することができると共に、塩分の作用により、肉質の劣化がなく、新鮮な状態を保つことができる。
また、塩水の散水(シャワー)によって、塩水中に多量の空気が入り、気泡形成を促進させることによって魚介類の表面に付着した異物(蛋白質、卵の皮、血管)及び増殖細菌を効果的に除去でき、清浄化された魚介類となる。
前記のように洗浄するために生じた排水は、濾過機により固液分離されると共に、貯溜槽において泡も分離され、泡に多量に含まれる細菌も除去されるので、減菌される。また塩分、温度等が調整されて、再生塩水として循環使用される。
即ち塩水は、循環使用のために全使用量を比較的少量にすることができる。例えば濾過機において排除される異物と共に水分も排出されるが解凍による水分増加もあるので、清水の追加は殆どなく、塩分濃度の調整及び温度の調整により解凍用高濃度塩水の条件はほぼ一定に保たれる。また水槽中に超音波発振器を設置し、超音波洗浄することもできる。
この発明における相対流動とは、魚介類の表面と、高濃度塩水との相対的な流動を指称するものであって、高濃度塩水のみの流動、トレーの振動又は両者の同時適用も含むものである。
この発明の装置によれば、冷凍魚介類をトレーに詰めたまま水槽に収容し、高濃度塩水の流動中に解凍するので、この間における解凍処理は均等かつ短時間に行われる(例えば従来7〜8時間かかった解凍が2〜4時間で完了できる)。
また、解凍の際、高浸透圧が利用されるために、魚介類には、解凍に伴う細胞内容物の溶出などが防がれ、かつ爾後の味付けも浸透圧の調整によって均等かつ迅速に行われる利点がある。
次に解凍後に直ちに冷蔵して肉質の調整をすると共に、塩水解凍による塩分の不均一が調整される。
例えば、塩水は魚介類の内外の塩分を浸透圧により均一にし、かつ臭い物、その他の付着蛋白などを溶解して外部へ排出することになり、清浄化と肉質の引締めの作用がある。ついで高塩濃度(例えば6%)で味付け処理すれば、再び浸透圧で容易に置換され、魚介類の内部まで均一の味付けができる。
前記調味をしためんたいこ、その他の魚介類には、予め調味料中に溶解しておいたグルタミン酸を含み、かつ塩成分(天日塩)中のミネラルその他の微量成分(例えばカルシウム、マグネシウム、カリウム、亜鉛、銅、ナトリウム)と、魚介類の保有するビタミンE、B、B、タウリン(アミノ酸)などの有効成分により、食することにより、食品として機能性を向上させることができる。なお前記のように、高濃度塩水は、純粋塩でなく、各種微量成分を含む塩である。
前記発明は、魚卵の処理についての発明のみでなく、その他の魚介類(例えばからすみ、うに、えび、鮪、イカ、鱈、タコ)についての発明であるから、味付け魚介類を得ることができる。
前記調味液については、魚介類を静止して調味液を流動させる方が、魚介類の損傷が少ないけれども、魚介類を調味液中に浸漬し、かつ緩徐に動かして調味する場合もある。
この発明において、相対流水の速度を大きくし、かつ温度を20℃付近に保って処理すれば、急速に解凍することができる。解凍時間が短くなれば、魚卵などの損傷が少なく、かつ効率の著しい向上になる利点がある。
この場合に氷の溶ける速度と、温度変化、流速などの条件によって、製品品質が変化することが伺われるから、4.0%の高濃度塩水、20℃以下の温度、1分間200リットルの処理状条件で、3時間を目途に解凍することで、好結果が得られている。
この発明によれば、高濃度塩水を流動させながら解凍するので、結果として、高浸透性による氷点降下及び顕著な流動拡散効果が生じ、スムースな解凍をもたらすことができる。また流水処理であるから、異物の洗浄が行われ、かつ、解凍の均質化を図ることができるなどの諸効果がある。
また解凍時に高浸透圧を使用するために、若干の塩分が魚卵あるいは魚肉細胞内に浸入し、調味時の調味液の浸入がスムースに行われ、均質調味を迅速に行うことができると共に、外観・内容共に改善され、歩留りが向上する効果がある。更に、除菌(滅菌)作用もあり、優良品を提供できる効果もある。
この発明は、例えば冷凍たらこを、塩分4.0%、温度20℃以下の塩水の流動下に、全部浸漬して解凍する。この場合に、塩水を均質にして、均一処理をすることにより、均一最良の解凍処理たらこができる。
次に、0℃〜+5℃で24時間以上(例えば36時間)冷蔵し、前記たらこの内外を均質化すると共に肉質を引き締めた後、予め調整した調味料入り高濃度塩水(塩分8%)中へ浸漬して調味し(浸漬時間30分〜60分)、取り出して水分を切れば、製品となる。
前記調味料の調整によって、各種味(辛みなど)の製品ができるが、この場合に調味料入り高濃度塩水の塩濃度を6%程度にすることにより、浸透圧利用により、調味料の均等浸透を図ることができる。
この発明の装置によれば、一定量のたらこをトレーに詰めて流水中に浸漬できる大きさの水槽上にシャワー設備を設け、水槽の下部から取出した排水を濾過機に送水して離脱固形物を分離し、解凍液を除菌操作(泡分離)した後、液分を貯溜槽に送るが、この間に泡抜きと、温度及び塩分を調整して、再びシャワー設備に送るようにし、高濃度塩水を循環使用する。
この発明の方法の実施例を図1について説明すると、冷凍たらこを少量宛トレーに入れ、このトレーを積み上げ、温度20℃の高濃度塩水の流動中に解凍処理すれば、その処理量(例えば500kg)を3時間くらいで完全に解凍することができる。
この場合に、3.5%の塩水を毎分200リットルシャワーし、前記トレーは水槽の中へ浸漬し、処理済塩水は水槽の下部から排水するので、各冷凍たらこは、流水中に解凍される。
前記処理は、氷点降下により解凍が促進され、浸透圧差により、水分の置換が行われる。従って、解凍終了時には、たらこは若干の塩分を含み、かつ外側は洗浄されているが、必要に応じて手で異物を除去する。また、たらことたらこの間の氷が溶けるので、相互に離れ易くなっている。
そこで、これを取り出し、0℃〜+5℃で36時間冷蔵すると、肉質の締まったたらこになるので、これを予め調整した調味液(塩濃度6.0%)に30分間浸漬すると、効果的な調味がなされる。この場合にも、高濃度塩水の浸透圧処理となるので、自動的に均質調味ができる。前記処理を経た後、計量(又は計数)し、包装すれば、製品ができる。
この発明の方法の実施例を図1について説明すると、冷凍数の子を少量宛トレーに入れ、このトレーを積み上げ、高濃度塩水の流動中に解凍処理すれば、その処理量(例えば500kg)を3時間くらいで完全に解凍することができる。
この場合に、4.0%の塩水を毎分200リットルシャワーし、前記トレーは水槽の中へ浸漬し、処理済塩水は水槽の下部から排水するので、各冷凍たらこは、流水中に解凍される。
前記処理は、浸透圧により解凍が促進され、水分の置換が行われる。従って、解凍終了時には、たらこは若干の塩分を含み、かつ外側は洗浄されている。
そこで、これを取り出し、7%の高塩水タンクに浸漬して表面の異物を除去すると共に、表皮を軟化させる。次にこの数の子を、調味液槽に入れて調味液に浸漬する。
この場合に調味液は例えば図6のように循環させて調味するが、数の子は静置してあるので傷つくおそれがなく、歩留りよく調味することができる。前記処理後計量し、包装すれば、この発明の製品ができる。
この発明の解凍装置の実施例を図2、3に基づいて説明すると、冷凍たらこをトレー1に入れて水槽2内に浸漬し、水槽2上に設置したシャワー装置3から塩水(塩濃度3.5%)をシャワーできるようにしてある。前記シャワー設備に代えて水槽上部に複数の給水口を設け、あるいはエアーレーションにより気泡を含ませてもよい。
前記水槽2の排水口4にホース5の一端を接続し、ホース5の他端を第1送水ポンプ6の吸入口に接続し、第1送水ポンプ6の吐出口にホース7の一端を接続し、ホース7の他端を濾過機8に連結開口させる。前記濾過機8内で濾過筒9によって固液分離し、濾水は排出パイプ10を介して貯溜槽11に入る。
貯溜槽11には、泡抜筒13、加温器14、濃度計15及び塩水調整器16が設置してある。図中12はインバータである。
前記貯溜槽11内に第2送水ポンプ17が設置され、その吐出口へホース18の一端を接続し、ホース18の他端をシャワー装置3の給水口19に接続してある。
前記実施装置についてその動作を説明する。冷凍たらこを一定量宛(例えば9kg)収容したトレー1を50枚積み上げ(例えば450kg)、これを水槽2内へ収容してから、上方より矢示20のように、濃度3.5%の塩水をシャワーする(毎分200リットル)。この場合に、水槽2へ塩水を満たしてからシャワー量と同等量の排水をすることにより、流水中の解凍ができる。前記における解凍は、たらこ内の水分が外部へ流出し、塩水と置換することによる浸透圧を利用して行われ、通常解凍(常温水利用の解凍)よりも、速度が早くなる(通常12時間、実施例3時間)と共に、たらこの中心部まで均質塩分(例えば塩分3.0%〜3.5%)になる利点がある。
前記のようにして解凍の際生じた排水は、ホース5とホース7を介して第1送水ポンプ6により、矢示21、22のように濾過機8の濾過筒9内に送られる。濾過筒9は、微小孔(例えば0.1mm〜0.05mm)を有し、内部に清掃ブラシ(螺旋状)が回転しており、この清掃ブラシの先端が濾過筒9の内壁を摺接して、その目詰まりを防止すると共に、濾過により生じた固形物を矢示23のように上に持ち上げ、矢示24のように排物パイプ25から外界へ排出する。
一方濾過筒9を矢示26のように通過した濾水は、排出パイプ10を矢示27のようにとおり貯溜槽11へ入る。前記排出パイプ10には、泡分離匣28が連設されていて、泡を分離し、この泡の中には、多数の菌が含まれているので、泡と菌は、矢示29のように泡抜筒13を経て外界へ排出される。従って、高濃度塩水の循環使用によって、魚介類に菌が増加するおそれはない。
前記貯溜槽11には、塩濃度の濃度計15が設置され、その出力を制御器(図示していない)に入力し、塩濃度が設定濃度より低下したときには、塩水調整器16のバルブ30を開いて高濃度塩水(例えば塩分6%)を貯溜槽11へ送り込むと共に、撹拌して(図示していない)塩濃度を調整する。
また、貯溜槽11には温度計31が設置され、その出力を制御器に入力し、塩水温度が設定より低くなった場合には、加温器14を作動させて加温する(例えば20℃に設定)。
前記貯溜槽11内には、第2送水ポンプ17が沈設してあるので、その始動により、塩水は矢示32のようにホース18をとおり、シャワー装置3へ供給され、1サイクルを終了する。
前記のように、毎分200リットルの割合で調整塩水が循環流動する結果、冷凍たらこは急速かつ均等に解凍される。
また、インバータ12、12は、第1、第2送水ポンプ6、17の出力を制御し、塩水の循環流動量を過不足なくさせている。
前記シャワー装置3は、図3(b)のように、基パイプ3aに、複数の分岐パイプ3b、3c、3dが分岐し、トレー1上へ均等に散水している。このように散水することによって、空気を混入し塩水の溶存酸素量が増加し、たらこの品質を良好にすることができる。前記装置は、魚卵類のみならず、えびその他の魚介類の解凍にそのまま使用することができる。
前記実施例で使用するトレー1と枠体46を図4、5により説明すると、トレー1は、四周の側壁に通水孔1a、1aが設けてあり、底板は、網目1b、1bに形成してある。従って通水容易となっている。
前記トレー1を水槽2に収容するには、枠体46を使用する。枠体46は、図5に示すように、四周側壁47、47、48、48の下部に、トレー1を支持する支持杆49、49を設け、側壁47、47の上部両側に吊杆50、50を固着してある。
前記枠体46の支持杆49、49にトレー1、1を左右夫々数段積み上げた後、吊杆50、50へ鈎51、51を掛けて、枠体46を吊り上げ、水槽2へ運び、ついで枠体46を吊り下げて水槽2内へ設置する。また取り出す時には、前記と逆に操作して枠体46を作業台などの上まで運ぶことができるようにしてある。
前記において、水槽2内へ枠体46を吊り下げ、又は吊り上げる時には、シャワー装置3は取り外すようにしてある。
この発明の味付装置の実施例について図6、7により説明すると、調味処理槽33内へ、たらこを収容したトレー1(解凍したままでもよい)を積層すると共に、前記調味処理槽33と、天然塩の高濃度塩水(塩分6%)に香辛料を入れた調味液を入れる調味液槽34とをパイプ35で連結し、前記調味液槽34と、ポンプ37及びシャワー装置36とを、パイプ38、39で夫々連結する。
前記実施例において、調味処理槽33へたらこ入りトレー1を収容し、前記調味液槽34へ調味液を収容した後、ポンプ37を始動すれば、調味液槽34内の調味液は、ポンプ37により矢示40、41のように送られて、シャワー装置36から矢示42のようにシャワーされ、各トレー間を矢示43のように流下する。この場合にパイプ35のバルブ44を閉めておいて、調味液をその槽内へ溜める。
そして、調味液が、全トレーを浸漬したならば、前記バルブ44を開き、その開度による流量と、ポンプ37の送液量とを一致させると、調味液は、たらこの間を緩徐に流動しながら味付けする。このようにすれば、たらこは静置状態にあるので、身を崩すおそれがなく、解凍したままの形状を保つことができる。
また、前記循環する調味液に固形物が混入した場合には、調味液槽34内に設置した濾過板45により分離されるので、固形物が混入してシャワー装置36からシャワーされ、又はシャワーノズルに目詰りを生じるおそれはない。
前記は調味液の循環装置について説明したが、解凍装置を使用することもできる。
この発明の装置によれば、流動調味液により調味するので、たらこの身崩れが少なく、均等に調味されると共に、比較的早く調味される。また、調味液をシャワーすることによって、調味液中に空気が混入し、粘度を低下すると共に、溶存酸素量の増加により風味を改善するなどの利点がある。
前記味付装置は一例であって、他の味付装置を使用することができることは勿論である。
この発明の解凍実施例のブロック図。 同じく他の実施例のブロック図。 (a)同じく解凍装置の連結状態を示す説明図、(b)同じくシャワー装置の斜視図。 同じくトレーの実施例の一部を省略した拡大斜視図。 同じく枠体の実施例の一部を省略した斜視図。 同じく味付装置の実施例の説明図。 同じく味付け方法のブロック図。
符号の説明
1 トレー
2 水槽
3 シャワー装置
4 排水口
5、7、18 ホース
6 第1送水ポンプ
8 濾過機
9 濾過筒
10 排出パイプ
11 貯溜槽
13 泡抜筒
14 加温器
15 濃度計
16 塩水調整器
17 第2送水ポンプ
25 排物パイプ
28 泡分離匣
31 温度計
33 調味処理槽
34 調味液槽
36 シャワー装置
37 ポンプ

Claims (12)

  1. 冷凍魚介類を温度制御した高濃度塩水の相対流動下で解凍すると共に、異物を除去した後、高濃度塩水で調味することを特徴とした冷凍魚介類の解凍調味方法。
  2. 冷凍魚介類を温度制御した高濃度塩水の相対流動下で解凍すると共に、異物を除去した後、24時間以上冷蔵処理し、ついで調味料入り高濃度塩水で調味することを特徴とした冷凍魚介類の解凍調味方法。
  3. 解凍時に使用する高濃度塩水の塩濃度は1%〜8%とし、調味時に使用する調味料の塩濃度は4%〜8%とすることを特徴とした請求項1又は2記載の冷凍魚介類の解凍調味方法。
  4. 冷蔵時間は、24時間〜72時間とすることを特徴とした請求項2記載の冷凍魚介類の解凍調味方法。
  5. 調味は、高濃度塩水又は調味料入り高濃度塩水に解凍済魚介類を浸漬させ、又は相対流動下で浸漬させることを特徴とした請求項1又は2記載の冷凍魚介類の解凍調味方法。
  6. 高濃度塩水の温度制御は、5℃〜28℃とすることを特徴とした請求項1又は2記載の冷凍魚介類の解凍調味方法。
  7. 高濃度塩水の温度制御を、5℃〜28℃とし、高濃度塩水の相対流動速度は、毎分1cm〜20cmとすることを特徴とした請求項1又は2記載の冷凍魚介類の解凍調味方法。
  8. 冷凍魚介類のトレーを収容できる水槽の排水口と、濾過機とを第1送水ポンプを介装して送水手段で連結し、前記濾過機と、濾過水の貯溜槽と、第2送水ポンプとを連結すると共に、前記第2送水ポンプの吐出口と、前記水槽の上部に設置した給水管とを送水手段で連結したことを特徴とする冷凍魚介類の解凍装置。
  9. 冷凍魚介類のトレーを収容した枠体を収容できる水槽の排水口と、濾過機とを第1送水ポンプを介装して送水手段で連結し、前記濾過機と、濾過水の貯溜槽との間に除菌手段を介装し、かつ第2送水ポンプとを連結すると共に、前記第2送水ポンプの吐出口と、前記水槽の上部に設置した散水管とを送水手段で連結し、前記貯溜槽へ、水質調整手段を設置したことを特徴とする冷凍魚介類の解凍装置。
  10. 水質調整手段は、貯溜槽内の液の温度、塩濃度の測定手段及び塩分供給手段としたことを特徴とする請求項9記載の冷凍魚介類の解凍装置。
  11. 送水手段は、ホース又はパイプとしたことを特徴とする請求項8又は9記載の冷凍魚介類の解凍装置。
  12. 除菌手段は、循環塩水の泡除去装置としたことを特徴とする請求項9記載の冷凍魚介類の解凍装置。
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JP7374471B2 (ja) 2019-12-05 2023-11-07 千葉製粉株式会社 味付けたらこの製造方法

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