JPH0725390Y2

JPH0725390Y2 - 梁型枠用支持具

Info

Publication number: JPH0725390Y2
Application number: JP13249389U
Authority: JP
Inventors: 輝雄増淵; 慎一郎柘植; 和雄鈴木; 徳松宮本
Original assignee: 岡部株式会社
Priority date: 1989-11-16
Filing date: 1989-11-16
Publication date: 1995-06-07
Anticipated expiration: 2004-11-16
Also published as: JPH0371059U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、コンクリート構造物を構築する際に使用され
る梁型枠を開かないようにするための支持具に関する。

従来技術建築物の梁等をコンクリートで構築する際、梁型枠がコ
ンクリート打設の圧力によって開かないようにするため
の機構が必要である。すなわち、セパレータ、コーン、
支持具、締付部材、座金及び端太材等を使用して、梁型
枠が所定の間隔に保持されるよう、型枠が組立てられる
ようになっている。

考案が解決しようとする課題梁型枠を解体した際、支持具等は、コンクリートの表面
から突出するような構造又は形状になっている。従来で
は、この突出部分を除去するために、ボックススパナ等
で支持具等を折って取り除く作業を要していた。ところ
が、このような作業は、面倒であり、建設作業の能率を
落とす要因となっている。

課題を解決するための手段本考案は、一端にセパレータ取付部を形成し他端に締付
部材取付部を形成した支承金具と、外筒と貫通孔とを形
成し前記支承金具の軸に挿通されるコーンとを有してな
り、前記支承金具の軸上に、前記コーンの後退を阻止す
るためのコーン座面と、該コーン座面より先端側に位置
する縮径部と、該縮径部より先端側に位置する拡径部と
を設け、前記コーンの貫通孔に、前記コーンが前記コー
ン座面に接するまで前記拡径部を挿通可能な円筒状内周
面と、前記コーンが前記コーン座面に接したとき前記拡
径部より前記軸の先端側において前記拡径部より小さい
内径の係止部とを設けた梁型枠用支持具により前記課題
を解決した。

作用支承金具は、セパレータの両端で所定の間隔に保持され
るようになっている。１つの側面を形成する梁型枠は、
一方の面において支承金具に取付けられたコーン、他方
の面において支承金具に取付けられる締付部材、及びこ
の締付部材に取付けられる端太材によって把持される。
コンクリート打設後に梁型枠を解体すると、従来のよう
に、支承金具の軸が打設されたコンクリートの表面から
突出する。

本考案による支持具は、軸に縮径部が設けられているの
で、この部分から容易に突出する軸を折り取ることがで
きる。なお、縮径部はコーン座面近傍に設けられている
ので、折り取り後において、これがコンクリート表面か
ら突出することはない。

また、拡径部が、コーンの貫通孔の係止部に引っ掛かる
構成となっている。折り取られた軸が除去されると同時
に、コーンも除去される。

実施例第１図は、本考案の梁型枠用支持具の実施例を示す。こ
の支持具10は、支承金具11とコーン20を有してなる。

支承金具11は、一端において、セパレータ取付部12を有
し、他端において、軸14を介し締付部材取付部15を有す
る。締付部材取付部15は、本実施例では、軸14の外径よ
り大きい雄ねじ部15を形成している。セパレータ取付部
12と軸14との間には、コーン座面17が形成されている。
コーン座面17は、軸14に挿通されるコーン20を受け止
め、後退を阻止するためのものである。

軸14は、コーン座面17近傍において縮径部18を有する。
縮径部18は、その両側で、軸14の直径より外径の大きな
拡径部19を形成している。

コーン20は、外筒21、内筒22及び底面23からなる略々円
錐台形である。材質は樹脂であり弾性を備えている。内
筒22は、第１内周面24と、第２内周面25からなる貫通孔
を有する。また、内筒22の肉厚は比較的薄く、樹脂材質
であるために、変形しやすい構成となっている。

第１内周面24は、拡径部19よりわずかに大きな内径と、
コーン20がコーン座面17に接したとき拡径部19に干渉し
ない長さを有する。この形状により、コーン20は軸14へ
容易に挿入することができる。第２内周面25の内径は、
軸14の外径よりわずかに大きく、拡径部の外径よりわず
かに小さい内径を有する。内筒22の先端には、半径方向
内側に突出し、軸14の外径に接する突起27が設けられて
いる。突起27は、コーン20が軸14に挿通されたときに、
コーン20が軸14から抜け出ることを防止する。第１内周
面24と第２内周面25との間には、段部すなわち係止部26
が形成されている。

本考案の支持具10は、特に、梁の鉄骨の据え付け後にお
いて、梁の周囲にコンクリートを打設する場合に好適で
ある。すなわち、床面で予め組立られた梁型枠を梁の位
置と対応するように持ち上げるとなると、梁の下側に位
置するセパレータは問題ないが、梁の上側に位置するセ
パレータおいては、持ち上げの際にそのセパレータが梁
と干渉する。そのため、梁型枠に予めセパレータを取付
けておくことができない。

従って、型枠を持ち上げた後において、セパレータを支
持具に取付けられるように、支持具10には、軸方向に延
びる突起片16と、この突起片16に型枠と平行な関係にあ
る孔16aが設けられている。第２図は、本実施例の支持
具10と対になるセパレータＳの１例である。折り曲げら
れた両端が、突起片16の孔16aに挿入され、支持具10の
間隔、すなわち、梁型枠の間隔を保持するようになって
いる。本考案の支持具10は、上記のような適用に好適な
構造となっている。

第３図は、第１図の支持具10を使用して、梁型枠Ｐを構
築する図である。まず、コーン20を支承金具11に挿通し
て支持具10を組立てた後、軸14を梁型枠Ｐに挿入する。
両側の梁型枠Ｐに支持具10を挿入した後、セパレータＳ
を突起片16の孔16aに固定する。ついで、締付部材F1、
座金Ｗ、端太材Ｂによって梁型枠Ｐが把持される。

梁型枠Ｐ内にコンクリートが打設され、コンクリート固
化後にこの梁型枠Ｐ等を解体すると、第４図のように、
コンクリート表面から軸14及び締付部材取付部15が突出
した状態になる。ところが、本考案では、軸14に縮径部
18が設けられており、縮径部18から容易に軸14を折り取
ることができる。なお、折り取り動作において、コーン
20の内筒22の変形を伴う場合がある。そのため、コーン
20は、その材質が樹脂であり、内筒22が軸14の折り取り
動作によって容易に変形できる程度にその厚みが定めら
れている。

また、折り取り作業を容易にするため、軸の先端の雄ね
じ部の一部にレンチ等の治具のための平坦部を設けてお
くこともできる。中空の折り取り用治具を突出する軸14
に差し込んで、折り取ることもできる。

第１図に戻り、軸14の除去の際、拡径部19が係止部26に
引っ掛かるようになっているから、コーン20は、軸14の
除去と同時にコンクリートから容易に取り除かれる。

第５図乃至第９図は、軸14の除去後の穴を充填するため
の穴埋め用コーンを示している。

第５図及び第６図の穴埋め用コーン60は係合片62を有
し、その材質は樹脂である。係合片62は溝64で区切られ
た複数の爪66を有し、この爪66を縮径部のエッジと弾性
的に係合させることによって穴埋め用コーンが固定され
る。

そして、第７図乃至第９図の穴埋め用コーン70は、樹脂
製の係合片72と、モルタル性の本体71からなる。係合片
72は、前述と同様、溝74で区切られた複数の爪76を有
し、縮径部に係合する。そして、本体71に一部が埋設さ
れた構造となっている。

なお、係合片の爪の内径を軸の内径より小さくすること
によって縮径部に係合させるのが通常であるが、単に軽
い圧入によって穴埋め用コーンを取付けることもでき
る。

考案の効果本考案は以上の構成であるから、梁型枠解体後におい
て、打設されたコンクリート表面から突出する部分とコ
ーンをを容易に除去することができるとともに、軸の折
り取り動作においてコーンも同時に除去されるので、従
来のような手間のかかる取り外し作業が不要で、効率の
よい解体作業を行なうことができる。また、コーンを再
使用することができる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の支持具の断面図、第２図は第１図の支
持具用のセパレータの斜視図、第３図は第１図の支持具
を使用して組立られた梁型枠の断面図、第４図は第３図
の梁型枠を解体したときの拡大断面図、第５図は穴埋め
用コーンの断面図、第６図は第５図の穴埋め用コーンの
斜視図、第７図は他の穴埋め用コーンの断面図、第８図
は第７図の穴埋め用コーンの係合片の底面図、第９図は
第８図の斜視図である。 10……梁型枠用支持具 11……支承金具 12……セパレータ取付部 14……軸 15……締付部材取付部 17……コーン座面 18……縮径部、19……拡径部 20……コーン、21……外筒 22……内筒 24……第１内周面（貫通孔） 25……第２内周面（貫通孔） 26……係止部Ｓ……セパレータ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一端にセパレータ取付部を形成し他端に締
付部材取付部を形成した支承金具と、外筒と貫通孔とを
形成し前記支承金具の軸に挿通されるコーンとを有して
なり、前記支承金具の軸上に、前記コーンの後退を阻止するた
めのコーン座面と、該コーン座面より先端側に位置する
縮径部と、該縮径部より先端側に位置する拡径部とを設
け、前記コーンの貫通孔に、前記コーンが前記コーン座面に
接するまで前記拡径部を挿通可能な円筒状内周面と、前
記コーンが前記コーン座面に接したとき前記拡径部より
前記軸の先端側において前記拡径部より小さい内径の係
止部とを設けたことを特徴とする、梁型枠用支持具。