JPH07253068A - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧室への燃料の充填不足による燃料の異常
噴射を防止し、この加圧室への燃料の充填不足を防止す
るためのアキュムレータを空間的余裕スペース内に小型
にして取付けることにある。 【構成】 吸入ギャラリ１４の圧力が上昇すると吸入ギ
ャラリ１４と連通している可変容積室７２の圧力も増加
するので、ピストン８３が移動して可変容積室７２の容
積が増加する。このため、吸入ギャラリ１４の容積は可
変容積室７２の容積を合わせた容積となり、次噴射に備
えて十分量の燃料を充填しておける。また、吸入ギャラ
リ１４の圧力が下降すると吸入ギャラリ１４と連通して
いる可変容積室７２の圧力も下降するので、ピストン８
３が移動して可変容積室７２の容積が減少する。このた
め、吸入ギャラリ１４の圧力の下降が軽減されるので吸
入ギャラリ１４および可変容積室７２の燃料がプランジ
ャ室２１に十分量充填され続ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用の分配型燃
料噴射ポンプに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の分配型噴射ポンプでは、燃料加圧
室に燃料を十分に供給できるように、ベーン式フィード
ポンプの燃料供給圧のピーク時に分配ロータの吸入ポー
トと吸入ギャラリとを連通させている。この種の分配型
噴射ポンプとして、特開平１−１２１５５９号公報に開
示されているスピル電磁弁溢流調量方式の分配型噴射ポ
ンプがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな分配型噴射ポンプにおいては、高速回転域において
次噴射に備えて燃料加圧室への燃料の充填量が不十分に
なりやすいことから、噴射量不足、噴射量の不均一等に
よる異常噴射を生じるという問題がある。噴射ポンプ内
の燃料加圧室への燃料の充填不良の原因としては、主
に、ベーン式フィードンプの脈動、吸入ギャラリの
容積不足、スピル燃料の低圧側例えば燃料タンクへの
リターン放出による圧力損失、吸入通路各部の圧力損
失等が挙げられる。

【０００４】このうち加圧室の燃料充填不良の原因を解
消するためには、例えば次の二つの設計的な対策を講ず
ることが考えられる。 (1) スピル電磁弁下流側の溢流燃料の一部を吸入ギャラ
リへ還流させる。 (2) 大型のアキュムレータを使用することにより吸入ギ
ャラリの容積を増大しアキュムレータの容積室を吸入ギ
ャラリに油圧的に接続する。

【０００５】本発明の目的は、燃料の加圧室への充填不
足による燃料の異常噴射を防止することにある。本発明
の別の目的は、加圧室への燃料の充填不足を防止するた
めのアキュムレータを空間的余裕スペース内に小型にし
て取付けることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の請求項１記載の分配型燃料噴射ポンプは、内
燃機関（以下「内燃機関」をエンジンという）と同期し
て回転する駆動軸と一体に回転し、吸入ポートおよび分
配ポートを有する分配ロータと、燃料タンクから燃料を
吸い上げる燃料ポンプと、前記燃料ポンプから吐出され
た燃料を充填し、前記吸入ポートに連通可能な吸入ギャ
ラリと、前記分配ロータを取り囲む位置に環状に形成さ
れ、内周面に気筒数に応じたカム山を有するカムリング
と、前記分配ロータの径方向に摺動孔を形成する内壁に
支持され、前記カム山を有する前記内周面に応じて前記
分配ロータの径方向に往復動可能なプランジャであっ
て、前記プランジャの内端面と前記摺動孔を形成する前
記内壁とで画成され前記吸入ポートと連通する加圧室内
の燃料を加圧するプランジャと、前記吸入ギャラリの圧
力が上昇すると前記吸入ギャラリに連通する可変容積室
の容積を増加させ、前記吸入ギャラリの圧力が下降する
と前記可変容積室の容積を減少させる容積可変手段と、
を備えることを特徴とする。

【０００７】また本発明の分配型燃料噴射ポンプの容積
可変手段は、請求項２に記載したように、シリンダと、
前記シリンダの内壁に軸方向に摺動可能に支持されるピ
ストンと、前記ピストンを一方向に付勢する付勢手段
と、を備えることが望ましい。

【０００８】さらに本発明の分配型燃料噴射ポンプは、
請求項３に記載したように、前記分配ロータに形成され
前記加圧室と連通する溢流ポートと、燃料噴射時に前記
溢流ポートを介して前記加圧室の燃料を溢流させ燃料噴
射を終了させる燃料溢流弁とを備えることが望ましい。
さらにまた本発明の分配型燃料噴射ポンプは、請求項４
に記載したように、前記燃料溢流弁から前記吸入ギャラ
リに燃料を還流する燃料還流路を備えることが望まし
い。

【０００９】さらにまた本発明の分配型燃料噴射ポンプ
の容積可変手段は、請求項５に記載したように、前記分
配ロータの端部軸線上に設けられることが望ましい。さ
らにまた本発明の分配型燃料噴射ポンプの燃料ポンプ
は、請求項６に記載したように、前記駆動軸側に設ける
ことは可能である。さらにまた本発明の分配型燃料噴射
ポンプの燃料ポンプは、請求項７に記載したように、前
記分配ロータ側に設けることも可能である。

【００１０】

【作用および発明の効果】本発明の請求項１および２記
載の分配型燃料噴射ポンプによると、吸入ギャラリと連
通する可変容積室を設け、吸入ギャラリの圧力が上昇す
ると可変容積室の容積を増加させることにより吸入ギャ
ラリの圧力の上昇を抑止し、吸入ギャラリの圧力が下降
すると可変容積室の容積を減少させることにより吸入ギ
ャラリの圧力の下降を抑止している。このため、吸入ギ
ャラリ内の圧力の脈動が制限されるとともに燃料噴射終
了から次噴射に備えて十分な燃料を吸入ギャラリおよび
容積可変室に蓄えておけるので、燃料吸入工程における
加圧室への燃料の充填量の不足が原因となる燃料の異常
噴射を防止できる。

【００１１】また本発明の請求項３記載の分配型燃料噴
射ポンプによると、燃料溢流弁を設けたことにより燃料
噴射の終了時を制御しやすく良好な燃料噴射を行える。
さらに本発明の請求項４記載の分配型燃料噴射ポンプに
よると、燃料溢流弁から吸入ギャラリに連通する燃料還
流路を設けたことにより燃料噴射ポンプ以外に吸入ギャ
ラリに燃料を供給できるため、次噴射のための加圧室へ
の燃料充填量の不足を防止できる。

【００１２】さらにまた本発明の請求項５記載の分配型
燃料噴射ポンプによると、分配ロータ側の端部軸線上に
容積可変手段を設けることにより噴射ポンプの構造上デ
リバリバルブに囲まれたヘッドリヤエンドの空きペース
を有効に使用できるので噴射ポンプの体格を大きくする
ことなく加圧室への燃料充填量の不足を防止できる。さ
らにまた本発明の請求項６記載の分配型燃料噴射ポンプ
によると、駆動軸側に燃料ポンプを設けることにより、
例えば分配ロータの端部という空間的余裕スペース内に
容積可変手段を設置可能となるので噴射ポンプの体格を
大きくすることなく加圧室への燃料充填量の不足を防止
できる。

【００１３】さらにまた本発明の請求項７記載の分配型
燃料噴射ポンプによると、分配ロータ側に燃料ポンプを
設けることにより駆動軸側の体格が小さくなり空間スペ
ースに合わせて噴射ポンプを搭載できる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明の分配型燃料噴射ポンプの一実施例を図１
および図２に示す。図１に示すように、図示しないエン
ジンにより駆動される噴射ポンプ１０の駆動軸１はベア
リング２を介してポンプハウジング３に回転可能に支持
されている。ベーン式フィードポンプ４は駆動軸１と一
体に回転し、図示しない燃料タンクから燃料を吸入して
加圧し、外部配管１００を通して吸入ギャラリ１４に燃
料を送出している。吸入ギャラリ１４は、ポンプハウジ
ング３に固定された分配ヘッド５の内壁に環状に形成さ
れている。ベーン式フィードポンプ４の燃料吐出側と燃
料吸入側とは、吐出圧力が調節されるように図示しない
圧力調整弁を介して接統されている。

【００１５】分配ヘッド５の内壁にシリンダ６が固定さ
れ、このシリンダ６の内壁に分配ロータ１３が回転可能
に支持されている。分配ロータ１３は駆動軸１と軸方向
に連結され、駆動軸１と一体に回転する。シリンダ６に
は吸入ギャラリー１４に連通する複数の吸入通路１５、
エンジンの各気筒に燃料を供給するための複数の分配通
路１６および複数のスピル通路１７が形成されており、
各分配通路１６は分配ヘッド５に設けた分配通路１８を
介してエンジンの各気筒に燃料を供給するためのデリバ
リバルブ１９に連通されている。

【００１６】分配ロータ１３には互いに直交する一対の
摺動孔１３ａが形成され、各摺動孔１３ａを形成する分
配ロータ１３の内壁にそれぞれ一対のプランジャ２０が
油密状態で摺動可能に支持されており、各プランジャ２
０の内端面と各摺動孔１３ａを形成する内壁により燃料
加圧室としてのプランジャ室２１が画成されている。各
プランジャ２０の外側端部にはシュー２２が配設され、
各シュー２２にローラ２３が回転自在に保持されてい
る。ローラ２３の外側には内周面に複数のカム山を有す
るカム面の形成されたインナーカムリング２４が配置さ
れており、分配ロータ１３の回転に基づいてローラ２３
がインナーカムリング２４内周面のカム面に摺動するこ
とにより、ローラ２３はカム面に沿ってインナーカムリ
ング２４の半径方向に往復動し、この往復動がシュー２
２を介して前記プランジャ２０に伝達される。そしてプ
ランジャ２０が分配ロータ１３の半径方向外側に移動す
る行程が吸入行程であり、半径方向内側に移動する行程
が圧送および分配行程となる。

【００１７】また、分配ロータ１３にはプランジャ室２
１に連通する吸入ポート２５、分配ポート２６およびス
ピルポート２７が形成されており、分配ロータ１３の回
転に基づきそれぞれ各吸入通路１５、各分配通路１６お
よび各スピル通路１７に連通するようになっている。ス
ピル弁３０はスピル通路１７の先端に配設され、バルブ
ボディ５１と弁体５３と弁体５３を閉方向に付勢する圧
縮コイルスプリング５２と励磁コイル等からなる励磁部
５４とからなる。スピル弁３０は、燃料の分配行程時に
おいてスピル通路１７と吸入ギャラリ１４との連通また
は遮断を行なって加圧された燃料を溢流させ、噴射量を
制御するようになっている。励磁部５４に励磁電流が供
給されると弁体５３が圧縮コイルスプリング５２の付勢
力に抗して図１で上方にもち上がり弁を開く。弁を開い
たときの燃料の経路は、溢流通路１７、環状ギャラリ５
６、ギャラリ５７、溢流通路５８、吸入ギャラリ１４で
ある。このため、スピル弁３０を経て溢流した燃料は溢
流通路５８を経て吸入ギャラリ１４に再吸入可能になっ
ている。ギャラリ５７に連通する通路６０は、オーバー
フローバルブ６３内の通路に接続されている。

【００１８】アキュムレータ７０は、可変容積室７２を
備え、この可変容積室７２は通路７３、７４、７５によ
り吸入ギャラリ１４に連通している。アキュムレータ７
０は、ハウジング８０と、このハウジング８０の内部に
固定されるストッパ８１と、圧縮コイルスプリング８２
と、この圧縮コイルスプリング８２により付勢されるピ
ストン８３と、このピストン８３の外周部にピストン８
３と精密嵌合しピストン８３と摺動自在な相対関係にあ
るシリンダ８４と、ピストン８３の端面側に設けられる
アキュムレータキャップ８５とからなる。アキュムレー
タキャップ８５の内部に可変容積室７２が形成されてい
る。またハウジング８０内の室には、ほぼ大気圧のリー
ク燃料が充満している。

【００１９】ピストン８３は、図１で示す状態ではもっ
とも左側にある状態であり、可変容積室７２の容積は最
小である。この状態から可変容積室７２の圧力が上昇す
ると、一定圧力以上になったときピストン８３が圧縮コ
イルスプリング８２の付勢力に抗して図１で次第に右方
向に移動し、ある圧力値に達した時点でピストン８３が
ストッパ８１で止まり、それ以上ピストン８３は図１で
右方向には移動しない。その位置にあるとき可変容積室
７２の容積は最大である。

【００２０】ハウジング８０の外周にはＯリング９０が
設けられ、分配ヘッド５の内壁に気密に固定されてい
る。ハウジング８０の内部は環状のギャラリ９２に連通
し、このギャラリ９２を経由して低圧側通路９３よりポ
ンプ室９４に連通している。以下、本実施例の燃料噴射
終了から次の燃料噴射終了までの１サイクルの工程につ
いて説明する。

【００２１】駆動軸１の回転に伴い分配ロータ１３が回
転し、インナーカムリング２４のカム山とローラ２３と
が係合すると、図２のグラフ１０２に示すように、各プ
ランジャ２０が分配ロータ１３の半径方向内側に移動す
ることによりプランジャ室２１の容積が減少するのでプ
ランジャ室２１の圧力が増大する。ここで、吸入ポート
２５と吸入通路１５とが遮断される一方、分配ロータ１
３の分配ポート２６がいずれかの分配通路１６に連通す
るとともに、図２のグラフ１０３に示すようにプランジ
ャ室２１で加圧された燃料が一定圧以上になると、分配
ポート２６、分配通路１６、分配通路１８を経てデリバ
リバルブ１９からエンジンの各気筒に高圧燃料が供給さ
れる。このとき、吸入ポート１５と吸入通路２５とは遮
断されているため、ベーン式フィードポンプ４により加
圧された燃料が外部配管１００を通して吸入ギャラリ１
４に送出されるとともに、燃料噴射終了時にスピル弁３
０から溢流通路５８を介して吸入ギャラリ１４に燃料が
還流されるため、図２のグラフ１０４に示すように、吸
入ギャラリ１４の圧力は急激に増加しようとする。この
とき、吸入ギャラリ１４と連通している可変容積室７２
の圧力も増加するので、アキュムレータ７０のピストン
８３は圧縮コイルスプリング８２の付勢力に抗して図１
の右方向に移動し、可変容積室７２の容積が増加する。
このため、吸入ギャラリ１４の容積は可変容積室７２の
容積を合わせた容積となり、次噴射に備えて十分量の燃
料を充填しておける。そして、図２のグラフ１０４のよ
うに急激に増加しようとした吸入ギャラリ１４の圧力
は、グラフ１０５に示すように増加率および増加量が小
さくなる。

【００２２】インナーカムリング２４のカム山とローラ
２３とが係合していない状態では、図２のグラフ１０２
に示すように、各プランジャ２０が分配ロータ１３の半
径方向外側に移動することによりプランジャ室２１の容
積が増大するのでプランジャ室２１の圧力が低下する。
ここで、分配ロータ１３の吸入ポート２５がいずれかの
吸入通路１５に連通すると、次噴射に備えて吸入ギャラ
リ１４に充填されていた燃料がプランジャ室２１内に吸
入される。すると、図２のグラフ１０４に示すように吸
入ギャラリ１４の圧力が低下しようとする。このとき、
吸入ギャラリ１４と連通している可変容積室７２の圧力
も下降するので、アキュムレータ７０のピストン８３
は、図２のグラフ１０６に示すように圧縮コイルスプリ
ング８２の付勢力により図１の左方向に移動し、可変容
積室７２の容積が減少する。このため、図２のグラフ１
０４のように下降しようとした吸入ギャラリ１４の圧力
は、グラフ１０５に示すように下降率および下降量が小
さくなるので吸入ギャラリ１４の燃料がプランジャ室２
１に十分量充填され続ける。

【００２３】本実施例によると、吸入ギャラリ１４に連
通する可変容積室７２を比較的大容量に設定しているた
め、吸入ギャラリ１４の圧力の異常低下を防止すること
でプランジャ室２１への燃料の充填不足を解消し、燃料
の不均一による異常噴射を防止することができる。また
本実施例によると、アキュムレータ７０は比較的大きな
容積の可変容積室７２を有するが、この可変容積室７２
を構成するアキュムレータキャップ７３、ピストン８
３、シリンダ８４、ハウジング８０等の寸法、形状等が
複数の環状位置に設けられるデリバリバルブ１９のほぼ
中心位置の空きスペースに設けられるため、他の部品と
の干渉を回避しポンプ等再生の妨げにならないという効
果がある。さらにアキュムレータ７０の取付位置は分配
ロータ１３軸線上のヘッドリヤエンドにデリバリバルブ
ホルダにて囲まれる許容外形寸法空間の一部であるか
ら、可変容積室７２と吸入ギャラリ１４とを一本の通路
で連結可能となるので構造が簡単で製造しやすいという
効果がある。

【００２４】本実施例の前記構成によると、ピストン８
３、シリンダ８４、アキュムレータキャップ８５で区画
構成される可変容積室７２は、その圧力が上昇しようと
すると圧縮コイルスプリング８２の付勢力に抗してピス
トン８３が図１において右方向に移動し、圧力下降時に
はピストン８３が左方向に移動する。いずれの場合にも
その圧力を均衡に保つことで吸入ギャラリ１４内の圧力
の有害な脈動を極力抑制することに加え、圧力上昇時に
吸入ギャラリ１４と連通する可変容積室７２の容積が増
加して吸入ギャラリ１４の見かけ上の容積が増加する。
このため、次噴射に備えて十分な燃料を吸入ギャラリ１
４および可変容積室７２に蓄えることができるととも
に、燃料吸入工程時に十分な燃料をプランジャ室２１に
充填できるので、プランジャ室２１への燃料の充填不足
に伴う問題を解消している。

【００２５】以上説明した本発明の実施例では、アキュ
ムレータ７０は分配ロータ１３の端部に設置したが、本
発明では可変容積室と吸入ギャラリとが連通していれば
アキュムレータは噴射ポンプのどの位置に設置すること
も可能である。また本実施例では、ベーン式フィードポ
ンプ４を駆動軸１に設けたが、本発明では噴射ポンプの
搭載スペースに合わせて分配ロータ側に設けることも可
能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例による分配型燃料噴射ポンプを
示す部分断面図である。

【図２】本発明の実施例の特性を説明するためのタイム
チャート図である。

【符号の説明】

１ 駆動軸 ３ ポンプハウジング ４ ベーン式フィードポンプ（燃料ポンプ） １０ 噴射ポンプ（分配型燃料噴射ポンプ） １３ 分配ロータ １３ａ 摺動孔 １４ 吸入ギャラリ １５ 吸入通路 １６ 分配通路 ２０ プランジャ ２１ プランジャ室（加圧室） ２３ ローラ ２４ インナーカムリング（カムリング） ２５ 吸入ポート ２６ 分配ポート ２７ 溢流ポート ３０ スピル弁（燃料溢流弁） ５８ 溢流通路（燃料還流路） ７０ アキュムレータ（容積可変手段） ７２ 可変容積室 ８０ ハウジング ８２ 圧縮コイルスプリング（付勢手段） ８３ ピストン ８４ シリンダ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内燃機関と同期して回転する駆動軸と一
   体に回転し、吸入ポートおよび分配ポートを有する分配
   ロータと、 燃料タンクから燃料を吸い上げる燃料ポンプと、 前記燃料ポンプから吐出された燃料を充填し、前記吸入
   ポートに連通可能な吸入ギャラリと、 前記分配ロータを取り囲む位置に環状に形成され、内周
   面に気筒数に応じたカム山を有するカムリングと、 前記分配ロータの径方向に摺動孔を形成する内壁に支持
   され、前記カム山を有する前記内周面に応じて前記分配
   ロータの径方向に往復動可能なプランジャであって、前
   記プランジャの内端面と前記摺動孔を形成する前記内壁
   とで画成され前記吸入ポートと連通する加圧室内の燃料
   を加圧するプランジャと、 前記吸入ギャラリの圧力が上昇すると前記吸入ギャラリ
   に連通する可変容積室の容積を増加させ、前記吸入ギャ
   ラリの圧力が下降すると前記可変容積室の容積を減少さ
   せる容積可変手段と、 を備えることを特徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
2. 【請求項２】 前記容積可変手段は、 シリンダと、 前記シリンダの内壁に軸方向に摺動可能に支持されるピ
   ストンと、 前記ピストンを一方向に付勢する付勢手段と、 を備えることを特徴とする請求項１記載の分配型燃料噴
   射ポンプ。
3. 【請求項３】 前記分配ロータに形成され前記加圧室と
   連通する溢流ポートと、 燃料噴射時に前記溢流ポートを介して前記加圧室の燃料
   を溢流させ燃料噴射を終了させる燃料溢流弁と、 を備えることを特徴とする請求項１または２記載の分配
   型燃料噴射ポンプ。
4. 【請求項４】 前記燃料溢流弁から前記吸入ギャラリに
   燃料を還流する燃料還流路を備えることを特徴とする請
   求項１、２または３記載の分配型燃料噴射ポンプ。
5. 【請求項５】 前記容積可変手段は、前記分配ロータの
   端部軸線上に設けられることを特徴とする請求項１、
   ２、３または４記載の分配型燃料噴射ポンプ。
6. 【請求項６】 前記燃料ポンプは、前記駆動軸側に設け
   られることを特徴とする請求項１、２、３、４または５
   記載の分配型燃料噴射ポンプ。
7. 【請求項７】 前記燃料ポンプは、前記分配ロータ側に
   設けられることを特徴とする請求項１、２、３、４また
   は５記載の分配型燃料噴射ポンプ。