JP3341793B2 - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents
分配型燃料噴射ポンプInfo
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- JP3341793B2 JP3341793B2 JP20080094A JP20080094A JP3341793B2 JP 3341793 B2 JP3341793 B2 JP 3341793B2 JP 20080094 A JP20080094 A JP 20080094A JP 20080094 A JP20080094 A JP 20080094A JP 3341793 B2 JP3341793 B2 JP 3341793B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プランジャの往復運動
とロータの回転運動により燃料を圧送分配する分配型燃
料噴射装置に関する。
とロータの回転運動により燃料を圧送分配する分配型燃
料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の分配型燃料噴射ポンプでは、燃料
加圧室に燃料を充分に供給できるように、ベーン式フィ
ードポンプの燃料供給圧の相対的に高い時に分配ロータ
の吸入ポートと吸入ギャラリとを連通させるようにして
いる。このような分配型噴射ポンプにおいては、高速回
転域において次噴射に備えて燃料加圧室への燃料の充填
量が不十分になると、噴射量不足、噴射量の不均一等に
よる異常噴射を生じやすいため、このような異常噴射の
発生を防止する必要がある。
加圧室に燃料を充分に供給できるように、ベーン式フィ
ードポンプの燃料供給圧の相対的に高い時に分配ロータ
の吸入ポートと吸入ギャラリとを連通させるようにして
いる。このような分配型噴射ポンプにおいては、高速回
転域において次噴射に備えて燃料加圧室への燃料の充填
量が不十分になると、噴射量不足、噴射量の不均一等に
よる異常噴射を生じやすいため、このような異常噴射の
発生を防止する必要がある。
【0003】特開平1−193075号公報に示される
溢流調量式インナカム式分配型燃料噴射ポンプでは、燃
料加圧室への燃料の充填不良を解消するため、溢流弁か
ら溢流した燃料をアキュムレータの蓄圧室に蓄え、この
蓄圧室内の高圧燃料を利用して、次の圧送すべき燃料の
吸入効率を向上するようにしている。
溢流調量式インナカム式分配型燃料噴射ポンプでは、燃
料加圧室への燃料の充填不良を解消するため、溢流弁か
ら溢流した燃料をアキュムレータの蓄圧室に蓄え、この
蓄圧室内の高圧燃料を利用して、次の圧送すべき燃料の
吸入効率を向上するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種の従来のアキュ
ムレータによると、スプリングの付勢力のみで溢流燃料
の蓄圧ならびに放出を行っているため、高速回転時にお
けるスプリングの戻り遅れが生じ、プランジャ室に十分
な燃料の充填を行うことができなくなるおそれがある。
ムレータによると、スプリングの付勢力のみで溢流燃料
の蓄圧ならびに放出を行っているため、高速回転時にお
けるスプリングの戻り遅れが生じ、プランジャ室に十分
な燃料の充填を行うことができなくなるおそれがある。
【0005】このような従来タイプのアキュムレータの
役割を図7および図8に示す模式図に基づいて説明す
る。プランジャ6、7によるプランジャ室21の燃料の
圧送終了時、溢流弁30を閉状態から開状態に切替える
ことにより溢流通路17と溢流通路52と溢流ポート5
3を通してアクチュエータ54の蓄圧室55に高圧の溢
流燃料を蓄える。プランジャ6、7によるプランジャ室
21への燃料吸入時、フィードポンプ4からの燃料は吸
入ギャラリ14から吸入通路15及び吸入ポート25を
通してプランジャ室21に供給される。このフィード圧
が十分高くないとき、アキュムレータ54の蓄圧室55
から燃料ポート58と燃料通路59を通して燃料が吸入
ギャラリ14に充填されることにより吸入行程時の燃料
充填不足を補填する。
役割を図7および図8に示す模式図に基づいて説明す
る。プランジャ6、7によるプランジャ室21の燃料の
圧送終了時、溢流弁30を閉状態から開状態に切替える
ことにより溢流通路17と溢流通路52と溢流ポート5
3を通してアクチュエータ54の蓄圧室55に高圧の溢
流燃料を蓄える。プランジャ6、7によるプランジャ室
21への燃料吸入時、フィードポンプ4からの燃料は吸
入ギャラリ14から吸入通路15及び吸入ポート25を
通してプランジャ室21に供給される。このフィード圧
が十分高くないとき、アキュムレータ54の蓄圧室55
から燃料ポート58と燃料通路59を通して燃料が吸入
ギャラリ14に充填されることにより吸入行程時の燃料
充填不足を補填する。
【0006】ところが、このような従来のアキュムレー
タの構造では、圧縮コイルスプリング56の付勢力を利
用して、吸入行程時に燃料加圧室へ蓄圧燃料を供給する
構成であるため、次のような問題点がある。 圧縮コイルスプリング56の付勢力を強めると、蓄
圧室55から吸入ギャラリ14へ燃料を供給する圧力が
高められるが、溢流弁30からの溢流燃料圧が小さいと
き蓄圧室55に充分な燃料の圧力を蓄圧することはでき
ない。
タの構造では、圧縮コイルスプリング56の付勢力を利
用して、吸入行程時に燃料加圧室へ蓄圧燃料を供給する
構成であるため、次のような問題点がある。 圧縮コイルスプリング56の付勢力を強めると、蓄
圧室55から吸入ギャラリ14へ燃料を供給する圧力が
高められるが、溢流弁30からの溢流燃料圧が小さいと
き蓄圧室55に充分な燃料の圧力を蓄圧することはでき
ない。
【0007】 低速回転時の吸入行程時に溢流燃料が
蓄圧室55を経て吸入ギャラリ14へ適正に還流するよ
うに圧縮コイルスプリング56の付勢力を設定する場
合、スプリング56の変位量の戻り時間は一定であるた
め、高速回転時にスプリング56の変位動作の遅れが生
じることで吸入行程時に燃料の充分な充填供給が行い難
くなるし、反対に、高速回転時に燃料の充填供給を適正
に行えるようにスプリング56の付勢力を設定する場
合、低速回転時には溢流燃料の蓄圧室55から吸入ギャ
ラリ14への還流が早すぎるためプランジャ室21に燃
料の円滑な吸入が得られない。
蓄圧室55を経て吸入ギャラリ14へ適正に還流するよ
うに圧縮コイルスプリング56の付勢力を設定する場
合、スプリング56の変位量の戻り時間は一定であるた
め、高速回転時にスプリング56の変位動作の遅れが生
じることで吸入行程時に燃料の充分な充填供給が行い難
くなるし、反対に、高速回転時に燃料の充填供給を適正
に行えるようにスプリング56の付勢力を設定する場
合、低速回転時には溢流燃料の蓄圧室55から吸入ギャ
ラリ14への還流が早すぎるためプランジャ室21に燃
料の円滑な吸入が得られない。
【0008】 吸入行程で燃料充填が適正に行えない
と、噴射圧力が低下するだけでなく、キャビテーション
の発生により不整噴射となり燃料噴射特性が不安定にな
るという問題がある。本発明の目的は、回転速度に同期
して吸入行程で溢流燃料を適正に再生使用し、燃料の充
填効率の向上ならびに良好な噴射率を得るようにしたイ
ンナカム式分配型燃料噴射ポンプを提供することにあ
る。
と、噴射圧力が低下するだけでなく、キャビテーション
の発生により不整噴射となり燃料噴射特性が不安定にな
るという問題がある。本発明の目的は、回転速度に同期
して吸入行程で溢流燃料を適正に再生使用し、燃料の充
填効率の向上ならびに良好な噴射率を得るようにしたイ
ンナカム式分配型燃料噴射ポンプを提供することにあ
る。
【0009】本発明の別の目的は、燃料の加圧室への充
填不足による燃料の不整噴射、不均噴射等の異常噴射の
発生を防止することにある。
填不足による燃料の不整噴射、不均噴射等の異常噴射の
発生を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の分配型燃料噴射ポンプは、インナカムのカムプロフィ
ールに沿って径方向に往復動するプランジャとこのプラ
ンジャを往復動可能に支持するとともに回転運動する分
配ロータとによって、燃料の圧送および分配を行うよう
にしたインナカム式分配型燃料噴射ポンプにおいて、分
配ロータを回転可能に支持するとともに、吸入通路、溢
流通路及び分配通路を有するシリンダと、前記分配ロー
タの端部に設けられ、圧力に応じて容積を可変な蓄圧室
と、入口側が前記溢流通路に連通し、出口側が前記シリ
ンダ内の蓄圧室に連通する溢流弁であって、前記プラン
ジャにより圧送された燃料を前記溢流通路から低圧側へ
溢流させることで燃料の分配及び圧送を終了させる溢流
弁と、前記分配ロータの回転駆動力を受けて回転運動を
直線運動に変換するカム機構と、前記シリンダ内を前記
カム機構により往復動可能に駆動され、前記蓄圧室の容
積を可変するアキュムレータピストンと、一端が前記蓄
圧室に連通し、他端が前記吸入通路に連通する燃料通路
とを備え、前記プランジャによる燃料吸入行程と前記ア
キュムレータピストンによる燃料充填行程を同期させた
ことを特徴とする。
の分配型燃料噴射ポンプは、インナカムのカムプロフィ
ールに沿って径方向に往復動するプランジャとこのプラ
ンジャを往復動可能に支持するとともに回転運動する分
配ロータとによって、燃料の圧送および分配を行うよう
にしたインナカム式分配型燃料噴射ポンプにおいて、分
配ロータを回転可能に支持するとともに、吸入通路、溢
流通路及び分配通路を有するシリンダと、前記分配ロー
タの端部に設けられ、圧力に応じて容積を可変な蓄圧室
と、入口側が前記溢流通路に連通し、出口側が前記シリ
ンダ内の蓄圧室に連通する溢流弁であって、前記プラン
ジャにより圧送された燃料を前記溢流通路から低圧側へ
溢流させることで燃料の分配及び圧送を終了させる溢流
弁と、前記分配ロータの回転駆動力を受けて回転運動を
直線運動に変換するカム機構と、前記シリンダ内を前記
カム機構により往復動可能に駆動され、前記蓄圧室の容
積を可変するアキュムレータピストンと、一端が前記蓄
圧室に連通し、他端が前記吸入通路に連通する燃料通路
とを備え、前記プランジャによる燃料吸入行程と前記ア
キュムレータピストンによる燃料充填行程を同期させた
ことを特徴とする。
【0011】請求項2記載の分配型燃料噴射ポンプは、
請求項1記載の構成において、前記カム機構がフェイス
カム機構であることを特徴とする。請求項3記載の分配
型燃料噴射ポンプは、請求項2記載の構成において、フ
ェイスカム機構は、前記分配ロータの端部に形成される
フェイスカム面、このフェイスカム面を転勤するロー
ラ、このローラを回転可能に支持する前記アキュムレー
タピストン、前記フェイスカム面に前記ローラを押圧す
る方向へ前記アキュムレータピストンを付勢する付勢手
段とを有する。
請求項1記載の構成において、前記カム機構がフェイス
カム機構であることを特徴とする。請求項3記載の分配
型燃料噴射ポンプは、請求項2記載の構成において、フ
ェイスカム機構は、前記分配ロータの端部に形成される
フェイスカム面、このフェイスカム面を転勤するロー
ラ、このローラを回転可能に支持する前記アキュムレー
タピストン、前記フェイスカム面に前記ローラを押圧す
る方向へ前記アキュムレータピストンを付勢する付勢手
段とを有する。
【0012】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1記載の分配
型燃料噴射ポンプによると、アキュムレータの蓄圧室に
蓄圧された燃料を機械的なカム機構により吸入行程に同
期して吸入側に供給するようにしたため、分配ロータの
回転に同期した作動により溢流燃料を効率よくプランジ
ャ室に供給することができる。このため、吸入行程にお
いて満足が行く燃料充填を行うことができるので、噴射
圧力を高く保持することができ、キャビテーションの発
生や不整噴射をなくし安定した噴射特性を得ることがで
きる。
型燃料噴射ポンプによると、アキュムレータの蓄圧室に
蓄圧された燃料を機械的なカム機構により吸入行程に同
期して吸入側に供給するようにしたため、分配ロータの
回転に同期した作動により溢流燃料を効率よくプランジ
ャ室に供給することができる。このため、吸入行程にお
いて満足が行く燃料充填を行うことができるので、噴射
圧力を高く保持することができ、キャビテーションの発
生や不整噴射をなくし安定した噴射特性を得ることがで
きる。
【0013】請求項2記載の分配型燃料噴射ポンプによ
ると、前記カム機構がフェイスカム機構であることか
ら、分配ロータの軸方向端部に小スペースで蓄圧室の容
積を可変にする機構を設けることができる。請求項3記
載の分配型燃料噴射ポンプによると、諸求項2記載の構
成において、従来の圧送分配機構を使用して、分配ロー
タの端部に形成されるフェイスカム面、このフェイスカ
ム面を転勤するローラ、このローラを回転可能に支持す
るアキュムレータピストン、付勢手段等を付加すること
により、小スペースのアキュームレータの設置により、
吸入行程における燃料量の十分な充填を行なうことがで
きる。
ると、前記カム機構がフェイスカム機構であることか
ら、分配ロータの軸方向端部に小スペースで蓄圧室の容
積を可変にする機構を設けることができる。請求項3記
載の分配型燃料噴射ポンプによると、諸求項2記載の構
成において、従来の圧送分配機構を使用して、分配ロー
タの端部に形成されるフェイスカム面、このフェイスカ
ム面を転勤するローラ、このローラを回転可能に支持す
るアキュムレータピストン、付勢手段等を付加すること
により、小スペースのアキュームレータの設置により、
吸入行程における燃料量の十分な充填を行なうことがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明の分配型燃料噴射ポンプの一実施例を図1
〜図3に示す。図2と図3に示すように、図示しないエ
ンジンにより同期して回転駆動される図示しない駆動軸
が分配ロータ13を回転駆動する。
する。本発明の分配型燃料噴射ポンプの一実施例を図1
〜図3に示す。図2と図3に示すように、図示しないエ
ンジンにより同期して回転駆動される図示しない駆動軸
が分配ロータ13を回転駆動する。
【0015】ベーン式フィードポンプ4はこの駆動軸と
一体に回転し、燃料タンク1から燃料を吸入して加圧
し、外部配管9を通して吸入ギャラリ14に燃料を送出
している。吸入ギャラリ14は、ポンプハウジングに固
定されたポンプヘッド5の内壁に環状に形成されてい
る。ベーン式フィードポンプ4の燃料吐出側と燃料吸入
側とは、吐出圧力が調節されるように図示しない圧力調
整弁を介して接続されている。
一体に回転し、燃料タンク1から燃料を吸入して加圧
し、外部配管9を通して吸入ギャラリ14に燃料を送出
している。吸入ギャラリ14は、ポンプハウジングに固
定されたポンプヘッド5の内壁に環状に形成されてい
る。ベーン式フィードポンプ4の燃料吐出側と燃料吸入
側とは、吐出圧力が調節されるように図示しない圧力調
整弁を介して接続されている。
【0016】ポンプヘッド5の内壁にシリンダ8が固定
され、このシリンダ8の内壁に分配ロータ13が回転可
能に支持されている。分配ロータ13は前記駆動軸と軸
方向に連結され、この駆動軸と一体に回転する。シリン
ダ8には吸入ギャラリ14に連通する複数の吸入通路1
5、エンジンの各気筒に燃料を供給するための複数の分
配通路16および複数の溢流通路17が形成されてお
り、各分配通路16はポンプヘッド5に設けた分配通路
18と図示しないデリバリバルブを介してエンジンの各
気筒に対応する燃料噴射弁に接続されている。
され、このシリンダ8の内壁に分配ロータ13が回転可
能に支持されている。分配ロータ13は前記駆動軸と軸
方向に連結され、この駆動軸と一体に回転する。シリン
ダ8には吸入ギャラリ14に連通する複数の吸入通路1
5、エンジンの各気筒に燃料を供給するための複数の分
配通路16および複数の溢流通路17が形成されてお
り、各分配通路16はポンプヘッド5に設けた分配通路
18と図示しないデリバリバルブを介してエンジンの各
気筒に対応する燃料噴射弁に接続されている。
【0017】分配ロータ13にはロータ直径方向に摺動
孔2が形成され、摺動孔2を形成する分配ロータ13の
内壁に一対のプランジャ6、7が油密状態で摺動可能に
支持されており、各プランジャ6、7の内側端面と摺動
孔2を形成する内壁により燃料加圧室としてのプランジ
ャ室21が画成されている。各プランジャ6、7の外側
端面にはシュー11、12が配設され、各シュー11、
12にローラ18、19が回転自在に保持されている。
ローラ18、19の外側には内周面に複数のカム山を有
するカム面の形成されたインナーカムリング24が配置
されており、分配ロータ13の回転に基づいてローラ1
8、19がインナーカムリング24の内周カム面を転動
することにより、ローラ18、19はカム面に沿ってイ
ンナーカムリング24の半径方向に往復動し、この往復
運動がシュー11、12を介して前記プランジャ6、7
に伝達される。そしてプランジャ6、7が分配ロータ1
3の半径方向外側に移動する行程が吸入行程であり、半
径方向内側に移動する行程が圧送および分配行程とな
る。
孔2が形成され、摺動孔2を形成する分配ロータ13の
内壁に一対のプランジャ6、7が油密状態で摺動可能に
支持されており、各プランジャ6、7の内側端面と摺動
孔2を形成する内壁により燃料加圧室としてのプランジ
ャ室21が画成されている。各プランジャ6、7の外側
端面にはシュー11、12が配設され、各シュー11、
12にローラ18、19が回転自在に保持されている。
ローラ18、19の外側には内周面に複数のカム山を有
するカム面の形成されたインナーカムリング24が配置
されており、分配ロータ13の回転に基づいてローラ1
8、19がインナーカムリング24の内周カム面を転動
することにより、ローラ18、19はカム面に沿ってイ
ンナーカムリング24の半径方向に往復動し、この往復
運動がシュー11、12を介して前記プランジャ6、7
に伝達される。そしてプランジャ6、7が分配ロータ1
3の半径方向外側に移動する行程が吸入行程であり、半
径方向内側に移動する行程が圧送および分配行程とな
る。
【0018】また、分配ロータ13にはプランジャ室2
1に連通する吸入ポート25、分配ポート26および溢
流ポート27が形成されており、これらの吸入ポート2
5、分配ポート26および溢流ポート27は、分配ロー
タ13の回転に基づきそれぞれ対応する吸入通路15、
各分配通路16および各溢流通路17に所定のタイミン
グにより連通または遮断するようになっている。
1に連通する吸入ポート25、分配ポート26および溢
流ポート27が形成されており、これらの吸入ポート2
5、分配ポート26および溢流ポート27は、分配ロー
タ13の回転に基づきそれぞれ対応する吸入通路15、
各分配通路16および各溢流通路17に所定のタイミン
グにより連通または遮断するようになっている。
【0019】溢流弁30は、溢流通路17の先端に配設
され、バルブボディ31、弁体33、この弁体33を閉
方向に付勢する図示しない付勢手段、励磁コイル等の励
磁部34等からなる。溢流弁30は、燃料の分配行程時
において溢流通路17と溢流通路52との連通または遮
断を行なって加圧された燃料を溢流させ、噴射終了時を
制御するようになっている。励磁部34の励磁電流を遮
断(OFF) すると、弁体33がスプリングの付勢力及び溢
流圧力によって図2で上方にリフトすることにより溢流
弁30を開く。溢流弁30を開いたときの燃料の経路
は、溢流通路17、溢流通路52、溢流ポート53、蓄
圧室55、燃料ポート58、充填通路57、吸入ギャラ
リ14である。このため、溢流弁30を経て溢流した燃
料は溢流通路52を経て吸入ギャラリ14に再吸入可能
になっている。また溢流通路52は図示しないオーバー
フローバルブに接続されており、常に溢流通路52の圧
力が所定値以下になるように調節されている。
され、バルブボディ31、弁体33、この弁体33を閉
方向に付勢する図示しない付勢手段、励磁コイル等の励
磁部34等からなる。溢流弁30は、燃料の分配行程時
において溢流通路17と溢流通路52との連通または遮
断を行なって加圧された燃料を溢流させ、噴射終了時を
制御するようになっている。励磁部34の励磁電流を遮
断(OFF) すると、弁体33がスプリングの付勢力及び溢
流圧力によって図2で上方にリフトすることにより溢流
弁30を開く。溢流弁30を開いたときの燃料の経路
は、溢流通路17、溢流通路52、溢流ポート53、蓄
圧室55、燃料ポート58、充填通路57、吸入ギャラ
リ14である。このため、溢流弁30を経て溢流した燃
料は溢流通路52を経て吸入ギャラリ14に再吸入可能
になっている。また溢流通路52は図示しないオーバー
フローバルブに接続されており、常に溢流通路52の圧
力が所定値以下になるように調節されている。
【0020】そして、分配ロータ13のプランジャ側と
反対側の端面にフェイスカム63が形成されている。こ
のフェイスカム63は分配ロータ13と一体に回転する
もので、カムプロフィール面には、エンジン気筒数に対
応する個数のカム山が形成されている。このフェイスカ
ム63に押圧するように圧縮コイルスプリング56によ
りアキュムレータピストン57が付勢されている。
反対側の端面にフェイスカム63が形成されている。こ
のフェイスカム63は分配ロータ13と一体に回転する
もので、カムプロフィール面には、エンジン気筒数に対
応する個数のカム山が形成されている。このフェイスカ
ム63に押圧するように圧縮コイルスプリング56によ
りアキュムレータピストン57が付勢されている。
【0021】アキュムレータピストン57の一方の端部
57aにはシュウ65を介してローラ62がこのシュウ
65に回転可能に支持されている。アキュムレータピス
トン57の他方の端部57bには圧縮コイルスプリング
56の一端が当接している。アキュムレータ54の蓄圧
室55は、シリンダ8の内周壁とアキュムレータピスト
ン57の可動端面66と固定部材64の固定端面67と
により区画形成されている。したがって分配ロータ13
の回転に応じてフェイスカム63に当接するローラ62
を介してロータ軸方向にアキュムレータピストン57を
往復直線運動させると、蓄圧室55の容積が変化する。
57aにはシュウ65を介してローラ62がこのシュウ
65に回転可能に支持されている。アキュムレータピス
トン57の他方の端部57bには圧縮コイルスプリング
56の一端が当接している。アキュムレータ54の蓄圧
室55は、シリンダ8の内周壁とアキュムレータピスト
ン57の可動端面66と固定部材64の固定端面67と
により区画形成されている。したがって分配ロータ13
の回転に応じてフェイスカム63に当接するローラ62
を介してロータ軸方向にアキュムレータピストン57を
往復直線運動させると、蓄圧室55の容積が変化する。
【0022】蓄圧室55内には、溢流弁30の開のとき
溢流通路52と溢流ポート53を通して燃料が流入し、
アキュムレータピストン57の軸方向往復運動に応じて
フェイスカム63のカム山にローラ62が乗り上げると
き蓄圧室55の燃料を燃料ポート58と燃料通路59を
通して吸入ギャラリ14に供給する。次に、蓄圧室55
の内圧の変化を説明する。蓄圧室55の内圧と、吸入ポ
ート開口面積、フェイスカムリフト量、吐出ポート開口
面積、インナカムリフト量、溢流弁のオンオフとの関係
を図4に示す。
溢流通路52と溢流ポート53を通して燃料が流入し、
アキュムレータピストン57の軸方向往復運動に応じて
フェイスカム63のカム山にローラ62が乗り上げると
き蓄圧室55の燃料を燃料ポート58と燃料通路59を
通して吸入ギャラリ14に供給する。次に、蓄圧室55
の内圧の変化を説明する。蓄圧室55の内圧と、吸入ポ
ート開口面積、フェイスカムリフト量、吐出ポート開口
面積、インナカムリフト量、溢流弁のオンオフとの関係
を図4に示す。
【0023】(1) 吸入行程の開始時、プランジャ6、7
がインナカムリング24のカム山を降下し始める。この
とき、溢流弁30は開状態にあり、蓄圧室55の圧力が
上昇する。その後、吸入通路15と吸入ポート25を連
通し、吸入ギャラリ14から吸入通路15と吸入ポート
25を通してプランジャ室21に燃料を吸入する。この
吸入開始後、分配ロータ13が所定角度回転すると、吐
出ポート26と吐出通路16が遮断される。
がインナカムリング24のカム山を降下し始める。この
とき、溢流弁30は開状態にあり、蓄圧室55の圧力が
上昇する。その後、吸入通路15と吸入ポート25を連
通し、吸入ギャラリ14から吸入通路15と吸入ポート
25を通してプランジャ室21に燃料を吸入する。この
吸入開始後、分配ロータ13が所定角度回転すると、吐
出ポート26と吐出通路16が遮断される。
【0024】(2) 吸入行程の中間時、フェイスカム63
によるアキュムレータピストン57の機械的圧縮作用に
より吸入ポート開口期間中に蓄圧室55内の燃料が燃料
ポート58および燃料通路59を通して吸入ギャラリ1
4に供給される。このとき蓄圧室55の内圧は最高圧力
に到達する。このため、ポンプフィード圧に加えてアキ
ュムレータピストン57による圧縮作用により吸入ギャ
ラリ14の圧力が上昇し、この高圧作用により吸入ギャ
ラリ14内の燃料が吸入通路15と吸入ポート25を通
してプランジャ室21に充填供給される。
によるアキュムレータピストン57の機械的圧縮作用に
より吸入ポート開口期間中に蓄圧室55内の燃料が燃料
ポート58および燃料通路59を通して吸入ギャラリ1
4に供給される。このとき蓄圧室55の内圧は最高圧力
に到達する。このため、ポンプフィード圧に加えてアキ
ュムレータピストン57による圧縮作用により吸入ギャ
ラリ14の圧力が上昇し、この高圧作用により吸入ギャ
ラリ14内の燃料が吸入通路15と吸入ポート25を通
してプランジャ室21に充填供給される。
【0025】(3) 吸入行程の終了時、溢流弁30が開状
態から閉状態に切替り、吐出ポートが閉状態から開状態
に切替わる。 (4) 圧送行程の開始時、プランジャ6、7によるプラン
ジャ室21の圧縮作用により燃料の分配と圧送を開始す
る。このプランジャ6、7による圧送はプランジャ6、
7のインナカムリフト量が最大になるまで行われる。
態から閉状態に切替り、吐出ポートが閉状態から開状態
に切替わる。 (4) 圧送行程の開始時、プランジャ6、7によるプラン
ジャ室21の圧縮作用により燃料の分配と圧送を開始す
る。このプランジャ6、7による圧送はプランジャ6、
7のインナカムリフト量が最大になるまで行われる。
【0026】(5) 圧送行程の終了時は、溢流弁30が閉
状態から開状態になった時であり、圧送終了は溢流弁3
0の通電OFF 時期で制御するため、任意に設定可能であ
る。これにより分配ポート26と分配通路16への加圧
が終了するため、デリバリバルブ40への燃料の分配圧
送がが終了するとともに、溢流弁30から溢流した燃料
は、溢流通路52と溢流ポート53を通して蓄圧室55
に流入する。このとき、フェイスカム63の谷の位置に
ローラ62があるため、蓄圧室55の容積は大の状態に
ある。次いで前記(1) の吸入行程に戻り、以上(1) 〜
(5) のサイクルを繰り返す。
状態から開状態になった時であり、圧送終了は溢流弁3
0の通電OFF 時期で制御するため、任意に設定可能であ
る。これにより分配ポート26と分配通路16への加圧
が終了するため、デリバリバルブ40への燃料の分配圧
送がが終了するとともに、溢流弁30から溢流した燃料
は、溢流通路52と溢流ポート53を通して蓄圧室55
に流入する。このとき、フェイスカム63の谷の位置に
ローラ62があるため、蓄圧室55の容積は大の状態に
ある。次いで前記(1) の吸入行程に戻り、以上(1) 〜
(5) のサイクルを繰り返す。
【0027】図4に示す本実施例による蓄圧室の圧力変
化と比較例による蓄圧室の圧力変化とを対比すると、比
較例に比べて本実施例では、吸入行程の終了時、蓄圧室
55の圧力上昇が顕著で、これにより吸入ポート25か
らプランジャ室21に燃料が充分に充填供給される。こ
のため、次の圧送行程において、燃料の噴射率が向上し
そのときの噴射波形は従来のものと比較すると図5に示
すようになる。本実施例によると、分配ロータ13の回
転に同期したフェイスカム機構の機械的作動が行なわれ
るので、溢流弁30から蓄圧室55に溜められた蓄圧燃
料を効率よく所定のタイミングでプランジャ室21に供
給することができる。したがって、燃料吸入時の充填不
足の問題が解消される。
化と比較例による蓄圧室の圧力変化とを対比すると、比
較例に比べて本実施例では、吸入行程の終了時、蓄圧室
55の圧力上昇が顕著で、これにより吸入ポート25か
らプランジャ室21に燃料が充分に充填供給される。こ
のため、次の圧送行程において、燃料の噴射率が向上し
そのときの噴射波形は従来のものと比較すると図5に示
すようになる。本実施例によると、分配ロータ13の回
転に同期したフェイスカム機構の機械的作動が行なわれ
るので、溢流弁30から蓄圧室55に溜められた蓄圧燃
料を効率よく所定のタイミングでプランジャ室21に供
給することができる。したがって、燃料吸入時の充填不
足の問題が解消される。
【0028】比較例では、吸入行程の特に終了時におけ
る燃料の充填が不十分であるため、その後にプランジャ
室21でプランジャ6、7により圧送された燃料が分配
ポート26から分配通路16を通して噴射される噴射波
形は図5に示すようにキャビテーションエロージョンが
発生する場合もあり、この場合には適正な噴射波形が得
られないことがあった。
る燃料の充填が不十分であるため、その後にプランジャ
室21でプランジャ6、7により圧送された燃料が分配
ポート26から分配通路16を通して噴射される噴射波
形は図5に示すようにキャビテーションエロージョンが
発生する場合もあり、この場合には適正な噴射波形が得
られないことがあった。
【0029】これに対し、本実施例では、吸入行程時に
特にフィードポンプ4からのフィード圧供給により燃料
のプランジャ室21への充填が十分に追い付かないとき
などに吸入行程終了直前において蓄圧室55からの燃料
が充填供給されるため、プランジャ室21に十分な燃料
が供給されて充填不足が解消されるため、この十分にプ
ランジャ室21に蓄えられた燃料が次のプランジャ6、
7により圧送行程において分配ポート26から分配通路
16、18を通して対応する気筒に噴射される噴射波形
が図5に示すように適正な噴射波形を描くことになる。
特にフィードポンプ4からのフィード圧供給により燃料
のプランジャ室21への充填が十分に追い付かないとき
などに吸入行程終了直前において蓄圧室55からの燃料
が充填供給されるため、プランジャ室21に十分な燃料
が供給されて充填不足が解消されるため、この十分にプ
ランジャ室21に蓄えられた燃料が次のプランジャ6、
7により圧送行程において分配ポート26から分配通路
16、18を通して対応する気筒に噴射される噴射波形
が図5に示すように適正な噴射波形を描くことになる。
【0030】本実施例では、とかく吸入行程時の燃料の
充填作用が不充分になりやすい高速回転時において、分
配ロータ13に同期回転するフェイスカム63によるア
キュムレータピストン57の往復直線運動により蓄圧室
55からプランジャ室21への燃料の充填供給がタイミ
ングよく行われるため、圧送行程で燃料量の不足を伴う
ことなく燃料の圧送分配が適正に行なわれるという効果
がある。
充填作用が不充分になりやすい高速回転時において、分
配ロータ13に同期回転するフェイスカム63によるア
キュムレータピストン57の往復直線運動により蓄圧室
55からプランジャ室21への燃料の充填供給がタイミ
ングよく行われるため、圧送行程で燃料量の不足を伴う
ことなく燃料の圧送分配が適正に行なわれるという効果
がある。
【0031】次に、フェイスカムのカム山位置と有効吸
入行程の関係を図4に基づいて詳細に説明する。まずこ
の例では、4気筒ポンプの場合であるが、有効吸入行程
が始まるインナカム角度θ1はインナカムのカム上死点
を示し、θ2はフェイスカムの圧送開始を示し、θ3は
フェイスカムによる圧送終了を示している。θ4はイン
ナカム上死点を示す。
入行程の関係を図4に基づいて詳細に説明する。まずこ
の例では、4気筒ポンプの場合であるが、有効吸入行程
が始まるインナカム角度θ1はインナカムのカム上死点
を示し、θ2はフェイスカムの圧送開始を示し、θ3は
フェイスカムによる圧送終了を示している。θ4はイン
ナカム上死点を示す。
【0032】θ3−θ4−θ1−θ2においてはフェイ
スカムはカム下死点の位置にあり、θ2−θ3におい
て、θ2でフェイスカムの圧送開始、θ3でフェイスカ
ムの圧送終了である。このような分配ロータの一方の端
部側に形成されるフェイスカム形状によって機械的にア
キュムレータの蓄圧室内の燃料を吸入行程時に効率よく
供給し、フィード圧によるフィードポンプからの燃料供
給の不足を補填することになる。
スカムはカム下死点の位置にあり、θ2−θ3におい
て、θ2でフェイスカムの圧送開始、θ3でフェイスカ
ムの圧送終了である。このような分配ロータの一方の端
部側に形成されるフェイスカム形状によって機械的にア
キュムレータの蓄圧室内の燃料を吸入行程時に効率よく
供給し、フィード圧によるフィードポンプからの燃料供
給の不足を補填することになる。
【0033】したがって、プランジャ室に吸入行程時に
十分な燃料吸入が行なわれるため、燃料のキャビテーシ
ョン発生が防止され、圧送が十分に行なわれて、噴射波
形も十分に良好なものとなるという効果がある。また、
本実施例の分配型燃料噴射ポンプによると、吸入ギャラ
リ14と燃料通路59、58により連通する蓄圧室55
を設け、吸入ギャラリ14の圧力が上昇すると蓄圧室5
5の容積を増加させることにより吸入ギャラリ14の圧
力の上昇を抑止し、吸入ギャラリ14の圧力が下降する
と蓄圧室55の容積を減少させることにより吸入ギャラ
リ14の圧力の下降を抑止している。このため、吸入ギ
ャラリ14内の圧力の脈動が制限されるとともに燃料噴
射終了から次噴射に備えて十分な燃料を吸入ギャラリ1
4および蓄圧室55に蓄えておけるので、燃料吸入行程
におけるプランジャ室21への燃料の充填量の不足が原
因となる燃料の異常噴射を防止できる。
十分な燃料吸入が行なわれるため、燃料のキャビテーシ
ョン発生が防止され、圧送が十分に行なわれて、噴射波
形も十分に良好なものとなるという効果がある。また、
本実施例の分配型燃料噴射ポンプによると、吸入ギャラ
リ14と燃料通路59、58により連通する蓄圧室55
を設け、吸入ギャラリ14の圧力が上昇すると蓄圧室5
5の容積を増加させることにより吸入ギャラリ14の圧
力の上昇を抑止し、吸入ギャラリ14の圧力が下降する
と蓄圧室55の容積を減少させることにより吸入ギャラ
リ14の圧力の下降を抑止している。このため、吸入ギ
ャラリ14内の圧力の脈動が制限されるとともに燃料噴
射終了から次噴射に備えて十分な燃料を吸入ギャラリ1
4および蓄圧室55に蓄えておけるので、燃料吸入行程
におけるプランジャ室21への燃料の充填量の不足が原
因となる燃料の異常噴射を防止できる。
【0034】さらに本実施例の分配型燃料噴射ポンプに
よると、分配ロータ13側の端部軸線上にアキュムレー
タ54を設けることにより噴射ポンプの構造上デリバリ
バルブ40に囲まれたヘッドリヤエンドの空きペースを
有効に使用できるので噴射ポンプの体格を大きくするこ
となくプランジャ室21への燃料充填量の不足を防止で
きる。
よると、分配ロータ13側の端部軸線上にアキュムレー
タ54を設けることにより噴射ポンプの構造上デリバリ
バルブ40に囲まれたヘッドリヤエンドの空きペースを
有効に使用できるので噴射ポンプの体格を大きくするこ
となくプランジャ室21への燃料充填量の不足を防止で
きる。
【0035】さらにまた本実施例の分配型燃料噴射ポン
プによると、駆動軸側に燃料ポンプを設けることによ
り、例えば分配ロータ13の端部という空間的余裕スペ
ース内にアキュムレータ54を設置可能となるので噴射
ポンプの体格を大きくすることなくプランジャ室21へ
の燃料充填量の不足を防止できる。 (第2実施例)本発明の第2実施例を図6に示す。
プによると、駆動軸側に燃料ポンプを設けることによ
り、例えば分配ロータ13の端部という空間的余裕スペ
ース内にアキュムレータ54を設置可能となるので噴射
ポンプの体格を大きくすることなくプランジャ室21へ
の燃料充填量の不足を防止できる。 (第2実施例)本発明の第2実施例を図6に示す。
【0036】図6に示す第2実施例では、溢流弁30の
出口と吸入ギャラリ14とを直接的に連通する第2の溢
流通路72を形成した例である。この例では、燃料噴射
終了時、溢流弁30が閉状態から開状態に移行すると
き、この溢流燃料は、第2の溢流通路72を通して吸入
ギャラリ14に導かれるとともに、第1の溢流通路52
および溢流ポート53を通してアキュムレータ54の蓄
圧室55に供給される。
出口と吸入ギャラリ14とを直接的に連通する第2の溢
流通路72を形成した例である。この例では、燃料噴射
終了時、溢流弁30が閉状態から開状態に移行すると
き、この溢流燃料は、第2の溢流通路72を通して吸入
ギャラリ14に導かれるとともに、第1の溢流通路52
および溢流ポート53を通してアキュムレータ54の蓄
圧室55に供給される。
【0037】この実施例では、アキュムレータ54の蓄
圧室55の燃料入口と燃料出口とが一つの溢流ポート5
3で兼用する構造である。この一つの入口出口の通路で
ある溢流ポート53のみをもって蓄圧室55の燃料の吸
入および吐出をする構成であるから、燃料通路の構造が
簡単になるという効果がある。前記第1、2実施例で
は、分配ロータ側にフェイスカムを形成したが、本発明
では、アキュムレータピストン側にフェイスカムを形成
してもよい。
圧室55の燃料入口と燃料出口とが一つの溢流ポート5
3で兼用する構造である。この一つの入口出口の通路で
ある溢流ポート53のみをもって蓄圧室55の燃料の吸
入および吐出をする構成であるから、燃料通路の構造が
簡単になるという効果がある。前記第1、2実施例で
は、分配ロータ側にフェイスカムを形成したが、本発明
では、アキュムレータピストン側にフェイスカムを形成
してもよい。
【図1】本発明の第1実施例によるインナカム式分配型
噴射装置のアキュムレータを示す模式的説明図である。
噴射装置のアキュムレータを示す模式的説明図である。
【図2】本発明の第1実施例によるインナカム式分配型
噴射装置の模式的断面図である。
噴射装置の模式的断面図である。
【図3】図2に示すIII-III 断面図である。
【図4】本発明の第1実施例によるインナカム式分配型
噴射ポンプの各部の作動状態を示すタイムチャートであ
る。
噴射ポンプの各部の作動状態を示すタイムチャートであ
る。
【図5】本発明の実施例による噴射波形と比較例による
噴射波形の一例を対比した特性図である。
噴射波形の一例を対比した特性図である。
【図6】本発明の第2実施例によるインナカム式分配型
噴射装置の模式的断面図ある。
噴射装置の模式的断面図ある。
【図7】従来のインナカム式分配型燃料噴射装置の模式
的断面図である。
的断面図である。
【図8】従来のインナカム式分配型噴射装置のアキュム
レータを示す模式的説明図である。
レータを示す模式的説明図である。
4 フィードポンプ 6、7 プランジャ 10 噴射ポンプ 13 分配ロータ 14 吸入ギャラリ 15 吸入通路 16 分配通路 17 溢流通路 21 プランジャ室 24 インナカムリング 25 吸入ポート 26 分配ポート 27 溢流ポート 30 溢流弁 52 溢流通路 53 溢流ポート 54 アキュムレータ 55 蓄圧室 56 圧縮コイルスプリング(付勢手段) 57 アキュムレータピストン 58 燃料ポート(燃料通路) 60 燃料通路 62 ローラ 63 フェイスカム(カム機構) 65 シュウ
Claims (3)
- 【請求項1】 インナカムのカムプロフィールに沿って
径方向に往復動するプランジャとこのプランジャを往復
動可能に支持するとともに回転運動する分配ロータとに
よって、燃料の圧送および分配を行うようにした分配型
燃料噴射ポンプにおいて、 分配ロータを回転可能に支持するとともに、吸入通路、
溢流通路及び分配通路を有するシリンダと、 前記分配ロータの端部に設けられ、圧力に応じて容積を
可変な蓄圧室と、 入口側が前記溢流通路に連通し、出口側が前記シリンダ
内の蓄圧室に連通する溢流弁であって、前記プランジャ
により圧送された燃料を前記溢流通路から低圧側へ溢流
させることで燃料の分配及び圧送を終了させる溢流弁
と、 前記分配ロータの回転駆動力を受けて回転運動を直線運
動に変換するカム機構と、 前記シリンダ内を前記カム機構により往復動可能に駆動
され、前記蓄圧室の容積を可変するアキュムレータピス
トンと、 一端が前記蓄圧室に連通し、他端が前記吸入通路に連通
する燃料通路とを備え、 前記プランジャによる燃料吸入行程と前記アキュムレー
タピストンによる燃料充填行程を同期させたことを特徴
とする分配型燃料噴射ポンプ。 - 【請求項2】 前記カム機構は、フェイスカム機構であ
ることを特徴とする請求項1記載の分配型燃料噴射ポン
プ。 - 【請求項3】 前記フェイスカム機構は、前記分配ロー
タの端部に形成されるフェイスカム面、このフェイスカ
ム面を転動するローラ、このローラを回転可能に支持す
る前記アキュムレータピストン、前記フェイスカム面に
前記ローラを押圧する方向へ前記アキュムレータピスト
ンを付勢する付勢手段とを有することを特徴とする請求
項2記載の分配型燃料噴射ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20080094A JP3341793B2 (ja) | 1994-08-25 | 1994-08-25 | 分配型燃料噴射ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20080094A JP3341793B2 (ja) | 1994-08-25 | 1994-08-25 | 分配型燃料噴射ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0861179A JPH0861179A (ja) | 1996-03-05 |
JP3341793B2 true JP3341793B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=16430407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20080094A Expired - Fee Related JP3341793B2 (ja) | 1994-08-25 | 1994-08-25 | 分配型燃料噴射ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341793B2 (ja) |
-
1994
- 1994-08-25 JP JP20080094A patent/JP3341793B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0861179A (ja) | 1996-03-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |