JPS61215466A - 可変容量形ピストンポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えばディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプ
あるいはエンジンの油圧式動弁装置の油圧供給源等とし
て用いられる可変容量形ピストンポンプに関するもので
ある。

（従来技術） この種の可変容量形ピストンポンプとしては従来、斜板
式可変容量形ピストンポンプが多用されていたが、この
ような斜板式可変容量形ピストンポンプにおいては摺接
回動する斜板を有する構造であるため、該摺接面部分の
焼付けを防止するという意味から各摺接面の面圧をあま
り上げることができず、その結果、加圧部のシール性が
低劣となって高圧圧縮が困難となり、また上記摺接部分
の潤滑性確保という意味から軽油の如き低粘度油の圧送
には不向きである等の欠点があった。

このような斜板式可変容量形ピストンポンプをもつ欠点
を解決するために、本出願人は鋭意研究の結果、プラン
ジャ形式の可変容量形ピストンポンプを開発した（特開
昭５９−１７３５７２号公報参照）。

この本願出願人の先出願に係る可変容量形ピストンポン
プは第２図に示す如くポンプ本体５１のプランジャ嵌挿
穴５２内にプランジャ５３を摺動且つ相対回動自在に嵌
挿して該プランジャ５３を上記プランジャ嵌挿穴５２内
において往復動させることによりサクションバルブ５５
を取り付けた吸入ポート５６からプランジャ室５４内に
被加圧油を吸入して加圧し、デリベリポート５７から適
宜の外部機器に向けて圧送するとともに、被加圧油の圧
送量の調節を、上記プランジャ５３を適宜に回動操作し
て該プランジャ５３の頂部側面５３ａにその頂面５３ｂ
との間にまたがりしかもその頂面５３ｂ寄りの端面をリ
ード面５４とした逃油路５９と、ポンプ本体５１側に形
成した逃油ポート５８との連通タイミングを変化させる
ことに行なうようにしている。

ところが、この先出願に係るプランジャ方式の可変容量
形ピストンポンプにおいては、上述の如　　　　゛くプ
ランジャ５３の圧縮行程時の加圧状態下において該プラ
ンジャ５３を適宜に回動させてその逃油路５９と逃油ポ
ート５８との連通タイミングを変化させることにより圧
送量を調整する構成であるため（換言すれば、プランジ
ャ５３の圧縮行程時において該プランジャ５３により逃
油ポート５８が閉塞された時点から燃料の加圧圧送が開
始され、該逃油ポート５８が逃油路５９と連通した時点
において圧送作用を終了し、必要以上の余剰油を逃油ポ
ート５８を通って排出させる構成であるため）、上記調
量作用によって逃油ポート５８側に吐出される燃料は常
にプランジャ５３の圧縮行程終期における高圧の燃料で
ある。このことは、このピストンポンプの駆動装置側か
ら見れば必要以上に被加圧油を加圧しているということ
であり、それだけ駆動動力の損失が大きいことであり、
特にこのようなピストンポンプをエンジンによって駆動
させるような場合には該ピストンポンプの駆動動力の損
失分に相当する分だけエンジンの燃費効率が悪化すると
いうおそれがあり、このようなエンジンの燃費効率の向
上という面において改善の余地があった。

（発明の目的） 本発明は上記従来技術の項で指摘した問題点を改善しよ
うとするもので、プランジャ方式の可変容量形ピストン
ポンプにおいて、圧送量の調量作用に伴なうピストンポ
ンプに対する駆動動力の損失を可及的に低減させること
を目的とするものである。

（目的を達成するための手段） 本発明は上記の目的を達成するための手段として、ポン
プ本体内に形成されたプランジャ嵌挿穴内でプランジャ
を往復動させることにより前記プランジャの充填行程時
において吸入ポートに装着されたサクションバルブを介
してプランジャ室内に吸入した被加圧油を該プランジャ
の圧縮行程時において適宜に加圧してデリベリバルブか
ら圧送し得る如くする一方、前記プランジャの頭部に、
該プランジャの頂面上に形成されるプランジャ室に臨み
且つ該頂面から頭部側周面側に向かって傾斜するリード
面を存する逃油路を上記頂面と頭部側周面との間にまた
がって形成し、前記プランジャとプランジャ嵌挿穴とを
適宜に相対回動させて該プランジャの上記逃油路と上記
プランジャ嵌挿大側に形成された逃油ポートとのプラン
ジャ圧縮行程時における連通遮断タイミングを変化させ
て該逃油ポートから排出される逃油量を制御することに
より前記デリベリバルブからの実効吐出量を制御するよ
うに構成したちのである。

（作　用） 本発明では上記の手段により、プランジャの圧縮行程初
期においてプランジャ側の逃油路とプランジャ嵌挿大側
の逃油ポートとの連通遮断タイミングを変化させてプラ
ンジャの実効加圧ストロークを調整することにより圧送
量調節を行なうものであるため、調量時に上記逃油ポー
トから排出される余剰油は非加圧状態のまま排出され（
換言すれば、実際の被加圧油の圧送作用に寄与しない無
駄な駆動動力を消費することなく排出され）、加圧した
後の高圧油を余剰油として排出する場合に比して駆動動
力が軽減され、特に駆動装置としてエンジンを用いるも
のにおいては上記駆動動力の軽減分だけ該エンジンの燃
費効率が向上せしめられることとなる。

（実施例） 以下、第１図を参照して本発明の可変容量形ピストンポ
ンプの好適な実施例を説明する。

第１図には本発明の実施例に係る可変容量形ピストンポ
ンプＺが示されており、図中符号ｌはポンプ本体、２は
該ポンプ本体１内に形成されたプランジャ嵌挿穴１３内
に摺動且つ相対回動自在に嵌挿されたプランジャ、３は
プランジャ２の頂面２ｂ側に形成されたプランジャ室８
に開口するデリベリポート２４を開閉するデリベリバル
ブ、４はプランジャ２の充填行程時に吸入ポート７を開
口して油通路５側からプランジャ室８側に被加圧　　・
油を吸入せしめるサクションバルブ、６はプランジャ嵌
挿穴１３上に開口する逃油ポート、１０は、プランジャ
２の頭部２ａに、該プランジャ２の頂面２ｂとその側周
面２Ｃとの間にまたがって形成された凹陥溝状の逃油路
であって、該逃油路１０はその周壁の一部を、上記プラ
ンジャ室８に臨み且つ頂面２ｂから側周面２ｃ側に向か
って傾斜するリード面９としている。又、符号１６はプ
ランジャスプリング、１７はタペット、１８はタペット
ローラ、１９はカム、１４はプランジャ２と回転方向に
おいて相互に係合する如くされたプランジャ回動輪であ
る。さらに、符号１５は該プランジャ回動輪１４とその
進退方向において係合し該プランジャ回動輪１４を介し
てプランジャ２を回動せしめる如く作用する調量ラック
であり、この調量ラック１５とプランジャ回動輪１４と
で回動機構２５を構成している。

この可変容量形ピストンポンプＺは、プランジャ２をプ
ランジャスプリング１６のノ（ネカとカム１９のカム作
用とによって′プランジャ嵌挿穴１３内で往復動させ、
該プランジャ２の充填行程時（下降時）にはプランジャ
室８内の負圧によりチクジョンバルブ４を開弁させて吸
入ポート７から被加圧油をプランジャ室８内に吸入し、
プランジャ２の圧縮行程時（上動時）にはこのプランジ
ャ室８内に吸入された被加圧油を適宜圧力に加圧してデ
リベリバルブ３を介して外部機器に圧送するようになっ
ている。この被加圧油の圧送作用はプランジャ２の上動
動作時において該プランジャ２の側周面２Ｃによって逃
油ポート６が閉塞された時点から開始され、該プランジ
ャ２がストロークエンド位置に達した時点で終了する。

即ち、圧送量は、圧送行程時の初期における逃油ポート
６と逃油路１２との連通遮断゛タイミング（換言すれば
、逃油ポート６が閉塞された位置からプランジャ２のス
トロークエンド位置までのプランジャ行程長さ）によっ
て決定される。従って、調量ラック１５を適宜に進退操
作してプランジャ回動輪１４を介してプランジャ２をプ
ランジャ嵌挿穴１３に対して相対回動させ逃油ポート６
と逃油路１０のリード面９との回動方向における相対関
係を調整することにより、吐出量を容易に増減させるこ
とができる。

又、この場合、この実施例においては本願発明を適用し
て逃油路１０をプランジャ２の頂面２ｂから側周面２ｃ
にまたがって形成し且つプランジャ室８に臨むリード面
９を頂面９ｂ側から側周面２Ｃ側に向けて傾斜させてい
るため、上記の調量作用（即ち、プランジャ室８内に吸
入した被加圧油のうち要求圧送量以外の余剰分を逃油ポ
ート６側へ排出させる作用）が、プランジャ２の圧縮行
程初期の非加圧状態下において行なわれ、余剰油は非加
圧状態のまま排出される。従って、調量作用が加圧状態
下で行なわれて余剰油が高圧油として排出されるような
構成の場合に比べて余剰油を加圧しない分だけ可変容量
形ピストンポンプＺ全体としての駆動動力が軽減され、
例えば駆動装置としてエンジンを用いた場合には上記ポ
ンプ駆動動力の軽減分だけエンジンの燃費効率が向上せ
しめられることとなる。

（発明の効果） 本発明の可変容量形ピストンポンプは、ポンプ本体内に
形成されたプランジャ嵌挿穴内でプランジ中を往復動さ
せることにより前記プランジャの充填行程時において吸
入ポートに装着されたサクションバルブを介してプラン
ジャ室内書こ吸入した被加圧油を該プランジャの圧縮行
程時において適宜に加圧してデリベリバルブから圧送し
得る如くする一方、前記プランジャの頭部に、該プラン
ジャの頂面上に形成されるプランジャ室に臨み且っ該　
−頂面から頭部側周面倒に向かって傾斜するリード面を
有する逃油路を上記頂面と頭部側周面との間にまたがっ
て形成し、前記プランジャとプランジャ嵌挿穴とを適宜
に相対回動させて該プランジャの上記逃油路と上記プラ
ンジャ嵌挿大側に形成された逃油ポートとのプランジャ
圧縮行程時における連通遮断タイミングを変化させて該
逃油ポートから排出される逃油量を制御することにより
前記デリベリバルブからの実効吐出量を制御するように
構成されていることを特徴とするものである。

従って、本発明の可変容量形ピストンポンプにおいては
、プランジャの圧縮行程初期の非加圧状態下においてプ
ランジャ側の逃油路とプランジャ嵌挿大側の逃油ポート
との連通遮断タイミングを変化させてプランジャの実効
加圧ストロークを調整することにより圧送量調節を行な
うものであるため、調量時ζこ上記逃油ポートから排出
される余剰油は加圧されない低圧状態のまま排出され、
加圧した後の高圧状態で排出する場合に比してポンプ駆
動動力が軽減され、特に、駆動装置としてエンジンを用
いるものにおいては上記駆動動力の軽減分だけ該エンジ
ンの燃費効率が向上するという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例に係る可変容量形ピストンポンプ
の縦断面図、第２図は従来の可変容量形ピストンポンプ
の縦断面図である。 ■　・ｉ・・・ポンプ本体 ２　・・・・・プランジャ ３　・・・・・デリベリバルブ ４　・・・・・サクションバルブ ６　・・・・・逃油ポート ７　・・・・・吸入ポート ８　・・・・・プランジャ室 ９　・・・・・リード面 ＩＯ・・・・・逃油路 １３・・・・・プランジャ嵌挿穴 出　願　人　　ヤンマーディーゼル株式金社ｌ・・・・
・ポンプ本体　　　　　　　７・・―・・吸入ポートコ
・・・ｊｊプランジャ　　　　　　　ｌ・・・・・プラ
ンジャ室３・・・・・デリベリバルブ　　　　　９・・
・・・リード面グ・・・・１サクシ璽ンバルブ　　　　
１０・・・・逃油路６・・＃拳・逃油ポート　　　　　
　　１３・・・・プランジャ嵌挿穴第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １．ポンプ本体（１）内に形成されたプランジャ嵌挿穴
   （１３）内でプランジャ（２）を往復動させることによ
   り前記プランジャ（２）の充填行程時において吸入ポー
   ト（７）に装着されたサクションバルブ（４）を介して
   プランジャ室（８）内に吸入した被加圧油を該プランジ
   ャ（２）の圧縮行程時において適宜に加圧してデリベリ
   バルブ（３）から圧送し得る如くする一方、前記プラン
   ジャ（２）の頭部（２ａ）に、該プランジャ（２）の頂
   面（２ｂ）上に形成されるプランジャ室（８）に臨み且
   つ該頂面（２ｂ）から頭部側周面（２ｃ）側に向かって
   傾斜するリード面（９）を有する逃油路（１０）を上記
   頂面（２ｂ）と頭部側周面（２ｃ）との間にまたがって
   形成し、前記プランジャ（２）とプランジャ嵌挿穴（１
   ３）とを適宜に相対回動させて該プランジャ（２）の上
   記逃油路（１０）と上記プランジャ嵌挿穴（１３）側に
   形成された逃油ポート（６）とのプランジャ圧縮行程時
   における連通遮断タイミングを変化させて該逃油ポート
   （６）から排出される逃油量を制御することにより前記
   デリベリバルブ（３）からの実効吐出量を制御するよう
   に構成されていることを特徴とする可変容量形ピストン
   ポンプ。