JPH07252231A - 2−イミダゾリジノン類の製造方法 - Google Patents

2−イミダゾリジノン類の製造方法

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JPH07252231A
JPH07252231A JP28970394A JP28970394A JPH07252231A JP H07252231 A JPH07252231 A JP H07252231A JP 28970394 A JP28970394 A JP 28970394A JP 28970394 A JP28970394 A JP 28970394A JP H07252231 A JPH07252231 A JP H07252231A
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imidazolidinone
imidazolidinones
lower alkyl
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Nobuyuki Kajimoto
延之 梶本
Teruyuki Nagata
輝幸 永田
Masaru Wada
勝 和田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(1) (式中、Rは低級アルキル基である。R1,R2,R3
びR4は、水素原子または低級アルキル基であり、その
うち少なくとも1個は低級アルキル基である。)で示さ
れるジアミン類とウレアとの反応により、2−イミダゾ
リジノン類を得るに際し、極性非プロトン溶媒の存在下
180℃以上で反応させる2−イミダゾリジノン類の製
造方法。 【効果】 極性非プロトン溶媒の存在下に180℃以上
の温度で反応させることにより、従来法に比べて高価な
ジアミン類を過剰に用いることなく、操作性良好で、高
収率で目的物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、式(1)
【化4】 (式中、Rは低級アルキル基である。R1,R2,R3
びR4は、水素原子または低級アルキル基であり、その
うち少なくとも1個は低級アルキル基である。)で示さ
れるジアミン類とウレアとの反応により、式(2)
【化5】 (式中、R,R1,R2,R3及びR4は、式(1)のR,
1,R2,R3及びR4と同じ。)で示される2−イミダ
ゾリジノン類を製造する方法に関する。
【0002】上記式(2)で示される2−イミダゾリジ
ノン類は、非プロトン性極性溶媒や医薬・農薬の中間体
として有用な物質である。特にポリアミド類、ポリ塩化
ビニル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリウ
レタン、フェノール樹脂などの高分子化合物に優れた溶
媒であり、また多くの無機化合物を容易に溶解し、各種
の特徴ある有機反応の溶媒として用いられる。
【0003】
【従来の技術】上記式(2)で示される2−イミダゾリ
ジノン類の製造方法はいくつか提案されている。例え
ば、1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノンに
ついては、N,N’−ジメチル−1,2−プロパンジア
ミンとウレアを反応させて収率75%で得る方法〔リー
ビツヒス アナーレン デア ケミー( Liebi
g.Ann. der Chem. ),726巻、9
7頁(1969)〕、1,3,4−トリメチル−4−イ
ミダゾリン−2−オンを水素添加する方法〔リービツヒ
ス アナーレン デア ケミー( Liebig. A
nn. der Chem. ),726巻、97頁
(1969)〕、N,N’−ジメチル−1,2プロパン
ジアミンとジエチルカルバミルクロライドを反応させる
方法〔米国特許2398283号(1943)〕などが
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ジアミ
ン類とウレアとで2−イミダゾリジノン類を得る方法は
公知であるが、反応マスの操作性と収率向上のため、ウ
レア1モルに対して、ジアミン類を1.5モルと過剰に
用いている。過剰ジアミン類は高価なため、反応マスよ
り回収しなくてはいけない。また収率は75%であり、
工業的製法としては尚満足すべきものではなかった。本
発明は、上記式(1)で示されるジアミン類とウレアと
を反応させ、収率よく上記式(2)で示される2−イミ
ダゾリジノン類が得られる工業的製法を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記式
(1)で示されるジアミン類とウレアとを反応させ、上
記式(2)で示される2−イミダゾリジノン類を得るに
あたり安価で、収率が高く、操作性も良好な工業的製法
を鋭意検討し、以下のような知見を得、本発明に達し
た。
【0006】極性非プロトン溶媒の存在下180℃以上
で反応させると、高収率で2−イミダゾリジノン類が得
られることを見い出した。
【0007】通常、ジアミン類とウレアとの反応では、
2−イミダゾリジノン類が生成する前に、ジアミンのウ
レア中間体が生成する。この中間体は、多くの場合、非
極性溶媒に対して溶解度が小さく系外へ析出する。しか
し、この中間体は溶解状態で180℃以上でないと2−
イミダゾリジノンへの閉環反応は極めて遅い。この理由
より、ウレア中間体の溶解度の大きい極性非プロトン溶
媒下、180℃以下でジアミン類とウレアを反応させる
と2−イミダゾリジノン類が高収率で得られることがわ
かった。即ち、本発明は、式(1)
【化6】 (式中、Rは低級アルキル基である。R1,R2,R3
びR4は、水素原子または低級アルキル基であり、その
うち少なくとも1個は低級アルキル基である。)で示さ
れるジアミン類とウレアとの反応により、式(2)
【化7】 (式中、R,R1,R2,R3及びR4は、式(1)のR,
1,R2,R3及びR4と同じ。)で示される2−イミダ
ゾリジノン類を得るに際し、極性非プロトン溶媒の存在
下180℃以上で反応させることを特徴とする2−イミ
ダゾリジノン類の製造方法である。
【0008】本発明方法において使用される溶媒として
は、炭化水素及びハロゲン化炭化水素などのような非極
性溶媒は適さず、極性非プロトン溶媒を使用する。好ま
しい溶媒としては、N,N’−ジメチルホルムアミド、
N,N’−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、
ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、
スルホラン、メチルイソブチルケトン、ニトロベンゼ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、等の非極性プロ
トン溶媒が使用できる。また沸点が低い場合、過大な耐
圧装置が必要となるため、180℃以上の沸点を有する
溶媒が好ましく、特に溶媒分離の煩雑性を避ける目的か
ら、反応で生成する2−イミダゾリジノン類が最も良
い。
【0009】本発明に用いられる上記式(1)で示され
る原料ジアミン類は、N,N’−ジメチル−1,2−プ
ロパンジアミン、N,N’,2−トリメチル−2,3−
ブタンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−プロパ
ンジアミンなどである。
【0010】本発明で得られる上記式(2)で示される
2−イミダゾリジノン類は、上述のジアミン類を用いて
得られる相応する2−イミダゾリジノン類であり、1,
3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン、1,3,
4,4,5−ペンタメチル−2−イミダゾリジノン、
1,3,−ジエチル−4−メチル−2−イミダゾリジノ
ンなどである。
【0011】本発明方法の好ましい通常の態様を述べれ
ば、加圧下の場合、温度計及び機械的攪拌機を備えたオ
ートクレーブに、原料ジアミン類、ウレア、極性非プロ
トン溶媒を仕込み、180℃以上に昇温して反応させ
る。180℃以上であれば特に限定されないが、300
℃以上での実施では加熱方法及びエネルギーコストの面
で問題がある。
【0012】反応終了液は、蒸留等により2−イミダゾ
リジノン類を取り出すことができる。特に生成する2−
イミダゾリジノン類を溶媒とした場合、蒸留時溶媒との
分離の必要がなく、極めて簡素化されたプロセスとな
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例を挙げ、さらに詳細に説明す
る。 実施例1 500mlのステンレス製オートクレーブに、N,N’
−ジメチル−1,2−プロパンジアミン102.2g
(1.00モル)、ウレア60.1g(1.00モル)
及び1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン1
00gを仕込んだ。反応温度210℃まで、約30分で
昇温し、その温度で3時間反応させた。反応終了後、ガ
スクロマトグラフィーにより1,3,4−トリメチル−
2−イミダゾリジノンを定量した。生成収率は85.3
%であった。この反応マスを減圧蒸留して1,3,4−
トリメチル−2−イミダゾリジノン(沸点133〜13
5℃/20torrの留分)202.6gを得た。
【0014】実施例2 原料のN,N’−ジメチル−1,2−プロパンジアミン
の代わりに、N,N’,2−トリメチル−2,3−ブタ
ンジアミン130.3g(1.00モル)を使用し、ま
た溶媒として1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリ
ジノンの代りに1,3,4,4,5−ペンタメチル−2
−イミダゾリジノン100gを使用した以外は実施例1
と同様に反応させ、分析した。その結果、1,3,4,
4,5−ペンタメチル−2−イミダゾリジノンの生成収
率は84.7%であった。
【0015】実施例3 原料のN,N’−ジメチル−1,2−プロパンジアミン
の代りに、N,N’−ジエチル−1,2−プロパンジア
ミン130.3g(1.00モル)を使用し、また溶媒
として1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン
の代りに1,3−ジエチル−4−メチル−2−イミダゾ
リジノン100gを使用した以外は実施例1と同様に反
応させ、分析した。その結果、1,3−ジエチル−4−
メチル−2−イミダゾリジノンの生成収率は83.3%
であった。
【0016】実施例4〜10 溶媒の1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン
の代りに表1に示す各種溶媒100gを用いた以外は実
施例1と同様に反応させ、分析した。
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明のジアミン類とウレアとの反応で
2−イミダゾリジノン類を得るに際し、極性非プロトン
溶媒の存在下に180℃以上の温度で反応させることに
より、従来法に比べて高価なジアミン類を過剰に用いる
ことなく、操作性良好で、高収率で目的物が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基である。R1,R2,R3
    びR4は、水素原子または低級アルキル基であり、その
    うち少なくとも1個は低級アルキル基である。)で示さ
    れるジアミン類とウレアとの反応により、式(2) 【化2】 (式中、R,R1,R2,R3及びR4は、式(1)のR,
    1,R2,R3及びR4と同じ。)で示される2−イミダ
    ゾリジノン類を得るに際し、極性非プロトン溶媒の存在
    下180℃以上で反応させることを特徴とする2−イミ
    ダゾリジノン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 極性非プロトン溶媒が、反応で生成する
    式(2) 【化3】 (式中、R,R1,R2,R3及びR4は、式(1)のR,
    1,R2,R3及びR4と同じ。)で示される2−イミダ
    ゾリジノン類である請求項1記載の方法。
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