JPH07249352A - 真空遮断器 - Google Patents
真空遮断器Info
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- JPH07249352A JPH07249352A JP3707394A JP3707394A JPH07249352A JP H07249352 A JPH07249352 A JP H07249352A JP 3707394 A JP3707394 A JP 3707394A JP 3707394 A JP3707394 A JP 3707394A JP H07249352 A JPH07249352 A JP H07249352A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁界の不均一性および温度上昇を抑制し、遮
断および通電性能の優れた信頼性の高い真空遮断器を提
供する。 【構成】 真空遮断器の固定電極または可動電極の少く
とも一方は、平板状の主電極14と、中空部16を有す
る補助電極15とを有している。中空部16を包囲する
外周部15aは、電極の軸方向に設けられた軸方向スリ
ット21で区分されており、また、中空部16の端面の
ほぼ中心で電極の軸に直交するように設けられた軸直交
スリット31により軸方向スリット21の近傍以外の箇
所で分離されている。軸直交スリット31で分離されて
いる外周部15a端は、連続周部15dまたは接続子1
3を介して、径大部15cまたは主電極14とつながっ
ている。下方から流入する電流は、15b,15c,1
5d,15a,13,14を通って接点9へ至る。
断および通電性能の優れた信頼性の高い真空遮断器を提
供する。 【構成】 真空遮断器の固定電極または可動電極の少く
とも一方は、平板状の主電極14と、中空部16を有す
る補助電極15とを有している。中空部16を包囲する
外周部15aは、電極の軸方向に設けられた軸方向スリ
ット21で区分されており、また、中空部16の端面の
ほぼ中心で電極の軸に直交するように設けられた軸直交
スリット31により軸方向スリット21の近傍以外の箇
所で分離されている。軸直交スリット31で分離されて
いる外周部15a端は、連続周部15dまたは接続子1
3を介して、径大部15cまたは主電極14とつながっ
ている。下方から流入する電流は、15b,15c,1
5d,15a,13,14を通って接点9へ至る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空容器内に接離自在
の一対の電極を配設した真空遮断器に関するものであ
る。
の一対の電極を配設した真空遮断器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように真空遮断器に用いる真空バ
ルブは、約10-2Pa以下の高真空中で一対の接点を解
離することにより、真空の持つ優れた消弧性や絶縁性を
利用して電極遮断を行なうものである。図11にその代
表的な構造を示した真空バルブは、一般にセラミックス
または硝子によりなる絶縁円筒1の両端開口が、固定側
端板2および可動側端板3でそれぞれ密封され気密な容
器を構成している。固定側端板2には、固定軸4が貫通
固定され、この固定軸4は固定電極5に直接に、或いは
つなぎ軸6を介して連結されている。固定電極5と対向
して可動電極7が、図示しない操作機構に連結された可
動軸8に直接に、或いはつなぎ軸6を介して連結されて
いる。また、これらの電極5,7が接触する側には、真
空遮断器の用途に応じて種々の材料からなる接点9がそ
れぞれの電極に貼設されている。
ルブは、約10-2Pa以下の高真空中で一対の接点を解
離することにより、真空の持つ優れた消弧性や絶縁性を
利用して電極遮断を行なうものである。図11にその代
表的な構造を示した真空バルブは、一般にセラミックス
または硝子によりなる絶縁円筒1の両端開口が、固定側
端板2および可動側端板3でそれぞれ密封され気密な容
器を構成している。固定側端板2には、固定軸4が貫通
固定され、この固定軸4は固定電極5に直接に、或いは
つなぎ軸6を介して連結されている。固定電極5と対向
して可動電極7が、図示しない操作機構に連結された可
動軸8に直接に、或いはつなぎ軸6を介して連結されて
いる。また、これらの電極5,7が接触する側には、真
空遮断器の用途に応じて種々の材料からなる接点9がそ
れぞれの電極に貼設されている。
【0003】一方、可動軸8と可動側端板3の開口部が
ベローズ10により気密に連結され、これにより真空バ
ルブ内の真空を保持しつつ可動軸8を動作させることが
できるようになっている。また、電流遮断時に接点およ
び電極から飛散する金属蒸気や金属溶解片が絶縁円筒1
の内面に付着し、沿面の絶縁性能が低下するのを防止す
るためにシールド11が設けられている。
ベローズ10により気密に連結され、これにより真空バ
ルブ内の真空を保持しつつ可動軸8を動作させることが
できるようになっている。また、電流遮断時に接点およ
び電極から飛散する金属蒸気や金属溶解片が絶縁円筒1
の内面に付着し、沿面の絶縁性能が低下するのを防止す
るためにシールド11が設けられている。
【0004】このような構成の真空バルブで大電流を遮
断するために、種々の電極構造が提案され、また実用化
されている。それらの基本概念は、電極を流れる電流の
経路を工夫し、その電流により発生する磁界と真空アー
クプラズマとの相互作用を利用したものである。
断するために、種々の電極構造が提案され、また実用化
されている。それらの基本概念は、電極を流れる電流の
経路を工夫し、その電流により発生する磁界と真空アー
クプラズマとの相互作用を利用したものである。
【0005】図12にその分解図を示す電極構造の例で
は、固定軸または可動軸からつなぎ軸6へ流入した電流
は、コイル電極12の中空部でコイル腕12aへ分流
し、コイル周部12bを流れ、接続子13を経由して主
電極14と接点9へ至る。そして、対向する電極に図1
2と全く同一構成のものを使用すると、それぞれのコイ
ル電極12を流れる電流により発生する磁界は同一方向
(電極の軸方向)で、接点9および主電極14の間に点
弧するアークと平行となる。
は、固定軸または可動軸からつなぎ軸6へ流入した電流
は、コイル電極12の中空部でコイル腕12aへ分流
し、コイル周部12bを流れ、接続子13を経由して主
電極14と接点9へ至る。そして、対向する電極に図1
2と全く同一構成のものを使用すると、それぞれのコイ
ル電極12を流れる電流により発生する磁界は同一方向
(電極の軸方向)で、接点9および主電極14の間に点
弧するアークと平行となる。
【0006】そのため、アークプラズマの荷電粒子が磁
力線に捕捉されるので、アークは局所的な集中が抑制さ
れ電極全面に均一に点弧し、大電流遮断が可能となる。
このような電極は、一般に縦磁界型電極と呼ばれてい
る。なお、電極間に印加されるべき磁界が、接点9およ
び主電極14の円周方向に流れる渦電流により低減され
るのを防止する目的で、スリット9aおよび14aが設
けられることがある。
力線に捕捉されるので、アークは局所的な集中が抑制さ
れ電極全面に均一に点弧し、大電流遮断が可能となる。
このような電極は、一般に縦磁界型電極と呼ばれてい
る。なお、電極間に印加されるべき磁界が、接点9およ
び主電極14の円周方向に流れる渦電流により低減され
るのを防止する目的で、スリット9aおよび14aが設
けられることがある。
【0007】一方、図12においてコイル電極12を裏
返して使用し、対向電極側のコイル電極12の向きも、
この裏返したコイル電極12と同じ向きにすると、それ
ぞれの電極のコイル電極12の発生する磁界は逆方向と
なり、合成磁界は電極周辺部で水平に発生してアークに
直交する。
返して使用し、対向電極側のコイル電極12の向きも、
この裏返したコイル電極12と同じ向きにすると、それ
ぞれの電極のコイル電極12の発生する磁界は逆方向と
なり、合成磁界は電極周辺部で水平に発生してアークに
直交する。
【0008】そのため、アークはローレンツ力により駆
動され接点9および主電極14の一部に停滞することが
ないので、これらの溶融が抑制されやはり大電流遮断が
可能となる。このような電極は、一般にアーク駆動型電
極と呼ばれる。なお、この場合、磁界の作用しない電極
中央付近でのアーク点弧を防止するために、接点9およ
び主電極14はリング状とする場合が多い。
動され接点9および主電極14の一部に停滞することが
ないので、これらの溶融が抑制されやはり大電流遮断が
可能となる。このような電極は、一般にアーク駆動型電
極と呼ばれる。なお、この場合、磁界の作用しない電極
中央付近でのアーク点弧を防止するために、接点9およ
び主電極14はリング状とする場合が多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のような縦磁界型
電極あるいはアーク駆動型電極を用いて真空バルブを製
作する場合には、全体組立を行なう前に、つなぎ軸6−
コイル電極12−接続子13−主電極14−接点9の各
部品を銀ろう等を用いて部分的に組み立てておくことが
必要である。その際、コイル電極12と主電極14の軸
心がずれたり、接続子13が主電極スリット14aを跨
いだりして接合されないように、治具等を用いて特に注
意して組み立てる必要がある。
電極あるいはアーク駆動型電極を用いて真空バルブを製
作する場合には、全体組立を行なう前に、つなぎ軸6−
コイル電極12−接続子13−主電極14−接点9の各
部品を銀ろう等を用いて部分的に組み立てておくことが
必要である。その際、コイル電極12と主電極14の軸
心がずれたり、接続子13が主電極スリット14aを跨
いだりして接合されないように、治具等を用いて特に注
意して組み立てる必要がある。
【0010】また、電極部先行組立−全体組立という2
段階の銀ろう付けを行なうため、構成部品の酸化の程度
もそれに応じて高くなる。特に、接点9としてCr等の
活性金属を含む場合には、高真空中で銀ろう付けしても
ある程度の表面酸化は避けられない。
段階の銀ろう付けを行なうため、構成部品の酸化の程度
もそれに応じて高くなる。特に、接点9としてCr等の
活性金属を含む場合には、高真空中で銀ろう付けしても
ある程度の表面酸化は避けられない。
【0011】そのため、真空バルブ完成後に、実際に電
流を遮断したり、高電圧を印加したりするコンディショ
ニング処理を必要とすることもある。なお、電極部のろ
う付けを全体組立と同時に行なうことも構造上可能では
あるが、その場合の電極各部のろう付け状態を確認する
ことは不可能であるので、信頼性の点で問題がある。
流を遮断したり、高電圧を印加したりするコンディショ
ニング処理を必要とすることもある。なお、電極部のろ
う付けを全体組立と同時に行なうことも構造上可能では
あるが、その場合の電極各部のろう付け状態を確認する
ことは不可能であるので、信頼性の点で問題がある。
【0012】さらに、コイル電極12については、次の
ような問題もある。まず、コイル腕12aを流れる電流
の影響により、電極間の磁界分布が不均一になることで
ある。そのため、アークが点弧する位置により作用する
磁界が異なるので、遮断特性がばらつくことがある。ま
た、コイル腕12aを電流が流れることにより発生する
ジュール熱も、真空遮断器の温度上昇に影響をもたらす
原因の一つとなる。
ような問題もある。まず、コイル腕12aを流れる電流
の影響により、電極間の磁界分布が不均一になることで
ある。そのため、アークが点弧する位置により作用する
磁界が異なるので、遮断特性がばらつくことがある。ま
た、コイル腕12aを電流が流れることにより発生する
ジュール熱も、真空遮断器の温度上昇に影響をもたらす
原因の一つとなる。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、コイル腕による磁界の
不均一性および温度上昇を抑制し、遮断および通電性能
の優れた信頼性の高い真空遮断器を提供することにあ
る。
あり、その目的とするところは、コイル腕による磁界の
不均一性および温度上昇を抑制し、遮断および通電性能
の優れた信頼性の高い真空遮断器を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための手段として、真空容器内に接離自在の一対の
電極を配設した真空遮断器において、少なくとも一方の
電極が中空部を有し、この中空部を包囲する外周部が電
極の軸方向のスリットにより区分されると共に、電極の
外周部は中空部の端面をほぼ中心として電極の軸に直交
するスリットにより、軸方向スリット近傍以外で分離さ
れたことを特徴とする。
するための手段として、真空容器内に接離自在の一対の
電極を配設した真空遮断器において、少なくとも一方の
電極が中空部を有し、この中空部を包囲する外周部が電
極の軸方向のスリットにより区分されると共に、電極の
外周部は中空部の端面をほぼ中心として電極の軸に直交
するスリットにより、軸方向スリット近傍以外で分離さ
れたことを特徴とする。
【0015】
【作用】上記構成により、電極中空部の外周に円周方向
の通電経路が形成され、かつこの外周部からつなぎ軸へ
と電流が直接流れるので、強い磁界が均一に電極間に印
加されると共に温度上昇を低減させることができる。
の通電経路が形成され、かつこの外周部からつなぎ軸へ
と電流が直接流れるので、強い磁界が均一に電極間に印
加されると共に温度上昇を低減させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図10を参
照して説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る真
空遮断器の電極部分を示す図である。この例では、接点
9、接続子13および主電極14は、図12に示した従
来例と同一のものが使用される。従来のコイル電極12
とつなぎ軸6との機能を併せ持つ補助電極15は、その
中空部16を包囲する外周部15aの終端が接続子13
に接合されている。
照して説明する。図1は、本発明の第1実施例に係る真
空遮断器の電極部分を示す図である。この例では、接点
9、接続子13および主電極14は、図12に示した従
来例と同一のものが使用される。従来のコイル電極12
とつなぎ軸6との機能を併せ持つ補助電極15は、その
中空部16を包囲する外周部15aの終端が接続子13
に接合されている。
【0017】ここで、本発明の主体である補助電極15
に関し、その構造および製作方法を図2および図3を用
いて説明する。まず、図2(a)、(b)は、第1段階
の製作工程における補助電極15の上面図および中心軸
での断面図である。補助電極15は、径小部15bと径
大部15cからなっており、その径小部15bは従来例
のつなぎ軸6の機能をなすもので、固定軸4および可動
軸8と接合できる形状となっている。また、主電極14
とほぼ同一の外径Doを有する径大部15cの側には、
直径Di、深さLの中空部16が設けられている。さら
に、この補助電極径大部15cには補助電極15の軸と
平行に、深さS>(Do−Di)/2の周部分割スリッ
ト21が設けられている。
に関し、その構造および製作方法を図2および図3を用
いて説明する。まず、図2(a)、(b)は、第1段階
の製作工程における補助電極15の上面図および中心軸
での断面図である。補助電極15は、径小部15bと径
大部15cからなっており、その径小部15bは従来例
のつなぎ軸6の機能をなすもので、固定軸4および可動
軸8と接合できる形状となっている。また、主電極14
とほぼ同一の外径Doを有する径大部15cの側には、
直径Di、深さLの中空部16が設けられている。さら
に、この補助電極径大部15cには補助電極15の軸と
平行に、深さS>(Do−Di)/2の周部分割スリッ
ト21が設けられている。
【0018】次に、図3(a)、(b)に示すように、
この補助電極15の軸に直交する分離スリット31を設
ける。この際、分離スリット31の中心が、中空部16
の底面位置になるようにすると共に、周部分割スリット
21で区分された片側の近傍は連続周部15dとして残
すようにする。周部分割スリット21が複数の場合の連
続周部15dは、それぞれの周部分割スリット21の同
一の円周方向(時計または反時計回り)にあるようにす
る。従って、周部分割スリット21が2箇所設けられた
本実施例では、補助電極15の中心軸Oに関して対象と
なる位置が連続周部15dになる。
この補助電極15の軸に直交する分離スリット31を設
ける。この際、分離スリット31の中心が、中空部16
の底面位置になるようにすると共に、周部分割スリット
21で区分された片側の近傍は連続周部15dとして残
すようにする。周部分割スリット21が複数の場合の連
続周部15dは、それぞれの周部分割スリット21の同
一の円周方向(時計または反時計回り)にあるようにす
る。従って、周部分割スリット21が2箇所設けられた
本実施例では、補助電極15の中心軸Oに関して対象と
なる位置が連続周部15dになる。
【0019】なお、周部分割スリット21も分離スリッ
ト31も、メタルソー等を用いて容易に加工できる。ま
た、分離スリット31に関しては、本実施例ではA点か
らA′点まで、およびB点からB′点まで一直線に切り
込んだため、メタルソー厚の半分の高さの段差32が直
線状に形成されているが、メタルソーは(Do−Di)
/2以上の深さであれば、どのような深さおよび方向で
切り込んでも差し支えない。
ト31も、メタルソー等を用いて容易に加工できる。ま
た、分離スリット31に関しては、本実施例ではA点か
らA′点まで、およびB点からB′点まで一直線に切り
込んだため、メタルソー厚の半分の高さの段差32が直
線状に形成されているが、メタルソーは(Do−Di)
/2以上の深さであれば、どのような深さおよび方向で
切り込んでも差し支えない。
【0020】以上のような周部分割スリット21が2本
設けられた補助電極15を用いた図1の実施例では、図
示下方向の固定軸または可動軸から流入した電流は、補
助電極径小部15b→補助電極径大部15c→連続周部
15d→外周部15aを流れ、外周部15aをほぼ半周
した位置で接続子13を経由して主電極14および接点
9へと至る。この外周部15aを流れる電流により磁界
が発生し、アークとの相互作用をもたらす。
設けられた補助電極15を用いた図1の実施例では、図
示下方向の固定軸または可動軸から流入した電流は、補
助電極径小部15b→補助電極径大部15c→連続周部
15d→外周部15aを流れ、外周部15aをほぼ半周
した位置で接続子13を経由して主電極14および接点
9へと至る。この外周部15aを流れる電流により磁界
が発生し、アークとの相互作用をもたらす。
【0021】なお、両方の電極共あるいは片側の電極だ
けが本実施例による構成である場合には、磁界はアーク
に対して平行に作用する縦磁界型電極となる。また、反
対側の補助電極連続周部15dが周部分割スリット21
に対して対称な位置になるようにすれば、両電極の発生
する磁界の向きが反対になるので、アーク駆動型電極と
なる。
けが本実施例による構成である場合には、磁界はアーク
に対して平行に作用する縦磁界型電極となる。また、反
対側の補助電極連続周部15dが周部分割スリット21
に対して対称な位置になるようにすれば、両電極の発生
する磁界の向きが反対になるので、アーク駆動型電極と
なる。
【0022】このように、電流は、従来の縦磁界型ある
いはアーク駆動型電極に用いられていたようなコイル腕
を流れず、コイル周部と同一機能を持つ補助電極外周部
へと直接流入するので、従来のようなコイル腕を流れる
電流の影響により、電極間の磁界分布が不均一になるこ
とがない。そのため、アークが点弧する位置に関係なく
均一な磁界が作用するので、安定した遮断性能が得られ
る。また、通電によるジュール熱の発生も低減されるの
で、真空遮断器の通電容量を増大することができる。
いはアーク駆動型電極に用いられていたようなコイル腕
を流れず、コイル周部と同一機能を持つ補助電極外周部
へと直接流入するので、従来のようなコイル腕を流れる
電流の影響により、電極間の磁界分布が不均一になるこ
とがない。そのため、アークが点弧する位置に関係なく
均一な磁界が作用するので、安定した遮断性能が得られ
る。また、通電によるジュール熱の発生も低減されるの
で、真空遮断器の通電容量を増大することができる。
【0023】さらに、旋盤とエンドミル等により製作し
ていた複雑な形状のコイル電極を用いることなく、補助
電極は旋盤とメタルソー等により簡単に製作でき、且つ
つなぎ軸と一体化されているため、部品点数および銀ろ
う付け箇所の削減を図ることができ、信頼性の高い真空
バルブとすることができる。
ていた複雑な形状のコイル電極を用いることなく、補助
電極は旋盤とメタルソー等により簡単に製作でき、且つ
つなぎ軸と一体化されているため、部品点数および銀ろ
う付け箇所の削減を図ることができ、信頼性の高い真空
バルブとすることができる。
【0024】次に、第2実施例について図4乃至図6を
用いて説明する。図4は、この第2実施例に係る電極を
示したものである。この例では、接点9は、図12に示
した従来例と同一のものが使用される。また、接続子1
3も従来例に使用されるものとは位置は異なるものの、
その用途および使用形態は同一であるので、同一記号で
示してある。
用いて説明する。図4は、この第2実施例に係る電極を
示したものである。この例では、接点9は、図12に示
した従来例と同一のものが使用される。また、接続子1
3も従来例に使用されるものとは位置は異なるものの、
その用途および使用形態は同一であるので、同一記号で
示してある。
【0025】従来の主電極とコイル電極との機能を併せ
持つカップ状電極41は、その中空部42を包囲する外
周部41aの終端が接続子13の一端に接合されてい
る。接続子13の他端は、カップ状電極41とほぼ同一
径の鍔部43aを有する接続軸43に接合されている。
持つカップ状電極41は、その中空部42を包囲する外
周部41aの終端が接続子13の一端に接合されてい
る。接続子13の他端は、カップ状電極41とほぼ同一
径の鍔部43aを有する接続軸43に接合されている。
【0026】ここで、本発明の主体であるカップ状電極
41に関し、その構造および製作方法を図5および図6
を用いて説明する。まず図5(a)、(b)は、第1段
階の製作工程におけるカップ状電極41の上面図および
中心軸での断面図である。外径Do、厚さTで、直径D
i、深さLの中空部42を有するカップ状電極41は、
このカップ状電極41の軸と平行に深さS>(Do−D
i)/2の周部分割スリット(軸方向スリット)51が
設けられている。
41に関し、その構造および製作方法を図5および図6
を用いて説明する。まず図5(a)、(b)は、第1段
階の製作工程におけるカップ状電極41の上面図および
中心軸での断面図である。外径Do、厚さTで、直径D
i、深さLの中空部42を有するカップ状電極41は、
このカップ状電極41の軸と平行に深さS>(Do−D
i)/2の周部分割スリット(軸方向スリット)51が
設けられている。
【0027】次に、図6(a)、(b)に示すように、
このカップ状電極41の軸に直交する分離スリット(軸
直交スリット)61を設ける。この際、分離スリット6
1の中心が、中空部42の底面位置になるようにすると
ともに、周部分割スリット51で区分された片側の近傍
は、連続周部41bとして残すようにする。周部分割ス
リット51が複数の場合の連続周部41bは、それぞれ
の周部分割スリット51の同一の円周方向(時計または
反時計回り)になるようにする。従って、周部分割スリ
ット51が2箇所設けられた本実施例では、カップ状電
極の軸に関して対称となる位置が連続周部41bにな
る。
このカップ状電極41の軸に直交する分離スリット(軸
直交スリット)61を設ける。この際、分離スリット6
1の中心が、中空部42の底面位置になるようにすると
ともに、周部分割スリット51で区分された片側の近傍
は、連続周部41bとして残すようにする。周部分割ス
リット51が複数の場合の連続周部41bは、それぞれ
の周部分割スリット51の同一の円周方向(時計または
反時計回り)になるようにする。従って、周部分割スリ
ット51が2箇所設けられた本実施例では、カップ状電
極の軸に関して対称となる位置が連続周部41bにな
る。
【0028】分離スリット61に関しては、本実施例で
はA点からA′点まで、およびB点からB′点まで一直
線に切り込んだため、メタルソー厚の半分の高さの段差
32が直線状に形成されているが、メタルソーは(Do
−Di)/2以上の深さであれば、どのような深さおよ
び方向で切り込んでも差し支えない。
はA点からA′点まで、およびB点からB′点まで一直
線に切り込んだため、メタルソー厚の半分の高さの段差
32が直線状に形成されているが、メタルソーは(Do
−Di)/2以上の深さであれば、どのような深さおよ
び方向で切り込んでも差し支えない。
【0029】このような構成のカップ状電極を用いた図
4の電極では、固定軸または可動軸から流入した電流
は、接続軸43→接続軸鍔部43a→接続子13→カッ
プ状電極外周部41aを流れ、カップ状電極外周部41
aをほぼ半周した位置で連続周部41bを経由してカッ
プ状電極平板部41cおよび接点9へと至る。そして、
この外周部41aを流れる電流により磁界が発生し、ア
ークとの相互作用をもたらす。本実施例でも、電流が従
来の縦磁界型あるいはアーク駆動型電極に用いられてい
たようなコイル腕を流れず、つなぎ軸鍔部43aから接
続子13を経由してカップ状電極外周部41aへと流入
するので、従来のコイル腕を流れる電流の影響による電
極間の磁界分布の不均一がない。
4の電極では、固定軸または可動軸から流入した電流
は、接続軸43→接続軸鍔部43a→接続子13→カッ
プ状電極外周部41aを流れ、カップ状電極外周部41
aをほぼ半周した位置で連続周部41bを経由してカッ
プ状電極平板部41cおよび接点9へと至る。そして、
この外周部41aを流れる電流により磁界が発生し、ア
ークとの相互作用をもたらす。本実施例でも、電流が従
来の縦磁界型あるいはアーク駆動型電極に用いられてい
たようなコイル腕を流れず、つなぎ軸鍔部43aから接
続子13を経由してカップ状電極外周部41aへと流入
するので、従来のコイル腕を流れる電流の影響による電
極間の磁界分布の不均一がない。
【0030】そのため、アークが点弧する位置に関係な
く均一な磁界が作用するので、安定した遮断性能が得ら
れる。また、通電によるジュール熱も抑制されるので、
真空遮断器の通電容量を増大することができる。さら
に、旋盤とエンドミル等により製作していた複雑な形状
のコイル電極を用いることなく、カップ状電極は旋盤と
メタルソー等により簡単に製作でき、かつ従来の主電極
とコイル電極とが一体化されているため、部品点数およ
び銀ろう付け箇所の削減を図ることができ、信頼性の高
い真空バルブとすることができる。
く均一な磁界が作用するので、安定した遮断性能が得ら
れる。また、通電によるジュール熱も抑制されるので、
真空遮断器の通電容量を増大することができる。さら
に、旋盤とエンドミル等により製作していた複雑な形状
のコイル電極を用いることなく、カップ状電極は旋盤と
メタルソー等により簡単に製作でき、かつ従来の主電極
とコイル電極とが一体化されているため、部品点数およ
び銀ろう付け箇所の削減を図ることができ、信頼性の高
い真空バルブとすることができる。
【0031】なお、前述したように縦磁界型電極の場合
には、渦電流による磁界強度の低下を防止するために、
電極にスリットを設けることがある。そこで、図7
(a)、(b)に、第3実施例として、渦電流防止スリ
ット72を放射状に複数設けたカップ状電極71の例を
示す。この場合、渦電流防止スリット72は、周部分割
スリット51と異なり、カップ状電極平板部41cの厚
さt(=T−L)にほぼ等しい深さとしておくことによ
り、分離スリット61が入れられた時に、従来の主電極
に相当するカップ状電極平板部41cにのみスリットが
形成され、カップ状電極の外周部41aの形状が損なわ
れることがない。
には、渦電流による磁界強度の低下を防止するために、
電極にスリットを設けることがある。そこで、図7
(a)、(b)に、第3実施例として、渦電流防止スリ
ット72を放射状に複数設けたカップ状電極71の例を
示す。この場合、渦電流防止スリット72は、周部分割
スリット51と異なり、カップ状電極平板部41cの厚
さt(=T−L)にほぼ等しい深さとしておくことによ
り、分離スリット61が入れられた時に、従来の主電極
に相当するカップ状電極平板部41cにのみスリットが
形成され、カップ状電極の外周部41aの形状が損なわ
れることがない。
【0032】図8および図9は、第4実施例について、
電極の製作工程に示したものである。まず、図8
(a)、(b)において、外径Doの径大部81aを部
分的に有する電極81は、直径Di、幅L′の中空部8
2と、この中空部を形成するために必要な直径Dmのく
り貫き穴83を有する厚さtのリング部81bを有する
とともに、電極径大部81aには電極81の軸と平行に
深さSの電極径大部分離スリット84が設けられてい
る。ただし、(Do−Di)/2<S<(Do−Dm)
/2とする必要がある。
電極の製作工程に示したものである。まず、図8
(a)、(b)において、外径Doの径大部81aを部
分的に有する電極81は、直径Di、幅L′の中空部8
2と、この中空部を形成するために必要な直径Dmのく
り貫き穴83を有する厚さtのリング部81bを有する
とともに、電極径大部81aには電極81の軸と平行に
深さSの電極径大部分離スリット84が設けられてい
る。ただし、(Do−Di)/2<S<(Do−Dm)
/2とする必要がある。
【0033】次に、図9(a)、(b)に示すように、
この電極81の軸に直交する接点側分離スリット91と
接続軸側分離スリット92とを設ける。この際、両分離
スリット91,92の中心が電極中空部82の両端面に
一致するようにする。そして、接点側分離スリット91
は、径大部分割スリット84の反時計方向に近接する部
分を連続周部81cとして残し、また、接続軸側分離ス
リット92は、径大部分割スリット84の時計方向に近
接する部分を連続周部81dとして残して設けることが
最も重要である。すなわち、連続周部81cと81d
は、それぞれ径大部分割スリット84をはさんで反対位
置となるようにする。なお、径大部分割スリット84が
2箇所設けられた本実施例では、電極軸に関して対称と
なる位置が接点側連続周部81cおよび接続軸側連続周
部81dになっている。
この電極81の軸に直交する接点側分離スリット91と
接続軸側分離スリット92とを設ける。この際、両分離
スリット91,92の中心が電極中空部82の両端面に
一致するようにする。そして、接点側分離スリット91
は、径大部分割スリット84の反時計方向に近接する部
分を連続周部81cとして残し、また、接続軸側分離ス
リット92は、径大部分割スリット84の時計方向に近
接する部分を連続周部81dとして残して設けることが
最も重要である。すなわち、連続周部81cと81d
は、それぞれ径大部分割スリット84をはさんで反対位
置となるようにする。なお、径大部分割スリット84が
2箇所設けられた本実施例では、電極軸に関して対称と
なる位置が接点側連続周部81cおよび接続軸側連続周
部81dになっている。
【0034】ここで、両分離スリット91,92は、
(Do−Di)/2以上の深さであれば、どのような深
さおよび方向で切り込んでも差し支えない。また、電極
中空部82の幅L′は、その両端面が接点側および接続
軸側の2本の分離スリット91,92で削り取られるこ
とを考慮すると、L′=L+(分離スリット幅)/2と
しておく必要がある。
(Do−Di)/2以上の深さであれば、どのような深
さおよび方向で切り込んでも差し支えない。また、電極
中空部82の幅L′は、その両端面が接点側および接続
軸側の2本の分離スリット91,92で削り取られるこ
とを考慮すると、L′=L+(分離スリット幅)/2と
しておく必要がある。
【0035】上記の第4実施例に係る電極を用いると、
固定軸または可動軸から流入した電流は、電極径大部8
1a→接続軸側連続周部81dを経由して電極外周部8
1eに至る。そして、本実施例では、電極外周部81e
を約半周したところで接点側連続周部81cから電極リ
ング部81bへ、さらに図示を省略した接点へと流れ
る。この電極外周部81eを流れる電流により電極間に
は磁界が印加される。本実施例においても、従来のコイ
ル腕部分を流れる電流が無いためにこの磁界が均一な分
布となり、また発熱も抑制されるという効果は前述した
第1乃至第3実施例と同様である。
固定軸または可動軸から流入した電流は、電極径大部8
1a→接続軸側連続周部81dを経由して電極外周部8
1eに至る。そして、本実施例では、電極外周部81e
を約半周したところで接点側連続周部81cから電極リ
ング部81bへ、さらに図示を省略した接点へと流れ
る。この電極外周部81eを流れる電流により電極間に
は磁界が印加される。本実施例においても、従来のコイ
ル腕部分を流れる電流が無いためにこの磁界が均一な分
布となり、また発熱も抑制されるという効果は前述した
第1乃至第3実施例と同様である。
【0036】さらに、従来の主電極→接続子→コイル電
極→つなぎ軸が電極81として包括されているので、第
1乃至第3実施例に較べ、さらに部品の一体化と銀ろう
付け箇所の削減を図ることができ、組み立て誤差の少な
い、信頼性の高い真空遮断器を提供することができる。
そして、このことにより電極部分は先行ろう付けを行な
わなくとも、真空バルブの全体組み立て時に同時にろう
付けすることが可能になる。この1回ろう付け組み立て
により、表面酸化を少なくすることができるので、電流
および電圧コンディショニングを簡略化あるいは省略す
ることが可能となり、生産性に優れかつ遮断および耐電
圧性能に優れた真空バルブを提供することができる。
極→つなぎ軸が電極81として包括されているので、第
1乃至第3実施例に較べ、さらに部品の一体化と銀ろう
付け箇所の削減を図ることができ、組み立て誤差の少な
い、信頼性の高い真空遮断器を提供することができる。
そして、このことにより電極部分は先行ろう付けを行な
わなくとも、真空バルブの全体組み立て時に同時にろう
付けすることが可能になる。この1回ろう付け組み立て
により、表面酸化を少なくすることができるので、電流
および電圧コンディショニングを簡略化あるいは省略す
ることが可能となり、生産性に優れかつ遮断および耐電
圧性能に優れた真空バルブを提供することができる。
【0037】次に、図10(a)、(b)は、第5実施
例について、接点を除いて示したものである。この実施
例では、図4のカップ状電極における電極軸に平行な周
部分割スリット51ではなく、カップ状電極101の軸
に対し角度θを持つ周部分割スリット102が、深さS
>(Do−Di)/2で設けられている。また、電極軸
に直交する分離スリット103は、その中心が、中空部
42の底面位置になるようにするとともに、周部分割ス
リット102と分離スリット103が成す角度の鋭角側
の周部分割スリット102の近傍を連続周部101aと
して残すようにする。さらに、中空部を包囲する外周部
101bの終端が接続子13の一端に接合されている。
そして、接続子13の他端は、カップ状電極101とほ
ぼ同一径の鍔部43aを有する接続軸43に接合されて
いる。
例について、接点を除いて示したものである。この実施
例では、図4のカップ状電極における電極軸に平行な周
部分割スリット51ではなく、カップ状電極101の軸
に対し角度θを持つ周部分割スリット102が、深さS
>(Do−Di)/2で設けられている。また、電極軸
に直交する分離スリット103は、その中心が、中空部
42の底面位置になるようにするとともに、周部分割ス
リット102と分離スリット103が成す角度の鋭角側
の周部分割スリット102の近傍を連続周部101aと
して残すようにする。さらに、中空部を包囲する外周部
101bの終端が接続子13の一端に接合されている。
そして、接続子13の他端は、カップ状電極101とほ
ぼ同一径の鍔部43aを有する接続軸43に接合されて
いる。
【0038】以上のような構造のカップ状電極101を
用いると、電流は図のIのように流れるので、電極外周
部を流れる周方向の電流成分に隙間が無くなり、電極間
により均一で強い磁界が印加されるという効果が得られ
る。そのためにも、連続周部101aと接続子13の円
周方向位置がある程度重なるように、周部分割スリット
102の角度θは45°以上とすることが望ましい。な
お、ここでは、図4の変形例として示したが、図1およ
び図9の実施例においても、周部分割スリットを傾斜さ
せて設けることで、同様な作用および効果が達成でき
る。
用いると、電流は図のIのように流れるので、電極外周
部を流れる周方向の電流成分に隙間が無くなり、電極間
により均一で強い磁界が印加されるという効果が得られ
る。そのためにも、連続周部101aと接続子13の円
周方向位置がある程度重なるように、周部分割スリット
102の角度θは45°以上とすることが望ましい。な
お、ここでは、図4の変形例として示したが、図1およ
び図9の実施例においても、周部分割スリットを傾斜さ
せて設けることで、同様な作用および効果が達成でき
る。
【0039】なお、上記した実施例の各種電極は、簡単
のために全て2本の周部分割スリットによりその外周部
が2分割された構成を例として示したが、実際に真空バ
ルブを設計する際には、遮断電流値、電極および接点
径、接点材料等の組み合わせにより、必要とする磁界強
度が異なってくる。その場合には、本発明の主旨を変え
ることなく、1本または3本以上の周部分割スリットを
設けることにより電極外周部を流れる電流を増減し、適
正磁界となるようにすることができることは言うまでも
ない。
のために全て2本の周部分割スリットによりその外周部
が2分割された構成を例として示したが、実際に真空バ
ルブを設計する際には、遮断電流値、電極および接点
径、接点材料等の組み合わせにより、必要とする磁界強
度が異なってくる。その場合には、本発明の主旨を変え
ることなく、1本または3本以上の周部分割スリットを
設けることにより電極外周部を流れる電流を増減し、適
正磁界となるようにすることができることは言うまでも
ない。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、電
極の中空部を包囲する外周部が、電極の軸方向に平行あ
るいは角度を有する軸方向スリットまたは傾斜スリット
で区分され、かつこの外周部が電極軸に直交する軸直交
スリットで周部分割スリット近傍を残して分離された状
態となり、この外周部を流れる電流により磁界が発生す
る。そのため、従来のコイル電極を用いることなく、簡
略・一体化された縦磁界型およびアーク駆動型電極を構
成することができ、コイル腕による磁界の不均一性を無
くするとともに温度上昇を低減させ、遮断および通電性
能の優れた信頼性の高い真空遮断器を提供することがで
きる。
極の中空部を包囲する外周部が、電極の軸方向に平行あ
るいは角度を有する軸方向スリットまたは傾斜スリット
で区分され、かつこの外周部が電極軸に直交する軸直交
スリットで周部分割スリット近傍を残して分離された状
態となり、この外周部を流れる電流により磁界が発生す
る。そのため、従来のコイル電極を用いることなく、簡
略・一体化された縦磁界型およびアーク駆動型電極を構
成することができ、コイル腕による磁界の不均一性を無
くするとともに温度上昇を低減させ、遮断および通電性
能の優れた信頼性の高い真空遮断器を提供することがで
きる。
【図1】本発明の第1実施例に係る電極の断面図。
【図2】図1の電極における補助電極部分の構造および
製作方法についての説明図。
製作方法についての説明図。
【図3】図1の電極における補助電極部分の構造および
製作方法についての説明図。
製作方法についての説明図。
【図4】本発明の第2実施例に係る電極の断面図。
【図5】図4の電極におけるカップ状電極の構造および
製作方法についての説明図。
製作方法についての説明図。
【図6】図4の電極におけるカップ状電極の構造および
製作方法についての説明図。
製作方法についての説明図。
【図7】本発明の第3実施例の要部についての説明図。
【図8】本発明の第4実施例に係る電極の構造および製
作方法についての説明図。
作方法についての説明図。
【図9】本発明の第4実施例に係る電極の構造および製
作方法についての説明図。
作方法についての説明図。
【図10】本発明の第5実施例に係る電極の構造を示す
説明図。
説明図。
【図11】従来例に係る真空遮断器用真空バルブの断面
図。
図。
【図12】図11の真空バルブにおける電極の分解斜視
図。
図。
9 接点 15 補助電極 41 カップ状電極 71 渦電流防止スリット 81 電極 21,51,84 軸方向スリット 31,61,91,92,103 軸直交スリット 102 傾斜スリット
Claims (5)
- 【請求項1】真空容器内に接離自在の一対の電極を配設
した真空遮断器において、 前記一対の電極のうち、少なくとも一方は、平板状の主
電極と、中空部を有する軸状の補助電極とを有し、 前記中空部を包囲する外周部は、前記電極の軸方向に設
けられた軸方向スリットで区分されると共に、前記中空
部の端面をほぼ中心として前記電極の軸に直交するよう
に設けられた軸直交スリットにより前記軸方向スリット
近傍以外で分離され、 この軸直交スリットで分離された前記外周部端を前記主
電極に接合することにより、前記補助電極の外周部に円
周方向の通電経路を形成したこと、 を特徴とする真空遮断器。 - 【請求項2】真空容器内に接離自在の一対の電極を配設
した真空遮断器において、 前記一対の電極のうち少なくとも一方は、中空部を有す
るカップ状電極と、鍔部を有する接続軸とを有し、 前記中空部を包囲する外周部は、前記電極の軸方向に設
けられた軸方向スリットで区分されると共に、前記中空
部の端面をほぼ中心として電極の軸に直交するように設
けられた軸直交スリットにより前記軸方向スリット近傍
以外で分離され、 この軸直交スリットで分離された前記外周部端を前記接
続軸の鍔部に接合することにより、前記カップ状電極の
外周部に円周方向の通路経路を形成したこと、 を特徴とする真空遮断器。 - 【請求項3】請求項2記載の真空遮断器において、 前記カップ状電極に、前記カップ状電極の平板部の厚さ
とほぼ同じ深さの過電流防止スリットを放射状に複数設
けたこと、 を特徴とする真空遮断器。 - 【請求項4】真空容器内に接離自在の一対の電極を配設
した真空遮断器において、 前記一対の電極のうち少なくとも一方は中空部および径
大部を有し、 前記中空部を包囲する外周部は、前記電極の軸方向に設
けられた軸方向スリットで区分されると共に、前記中空
部の端面をほぼ中心として電極の軸に直交するように設
けられた軸直交スリットにより前記軸方向スリット近傍
以外で分離され、この軸直交スリットで分離された前記
外周部端と前記径大部とをこれらに一体形成された連続
周部で接合することにより、前記外周部に円周方向の通
電経路を形成したこと、 を特徴とする真空遮断器。 - 【請求項5】請求項2乃至4記載のいずれかの真空遮断
器において、 前記軸方向スリットに代えて、前記電極の軸に対して傾
斜角を有する傾斜スリットを設けたこと、 を特徴とする真空遮断器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3707394A JPH07249352A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 真空遮断器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3707394A JPH07249352A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 真空遮断器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07249352A true JPH07249352A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=12487385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3707394A Pending JPH07249352A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 真空遮断器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07249352A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162538A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Wacom Co Ltd | 位置検出装置 |
JP2010218864A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Mitsubishi Electric Corp | 真空バルブ |
JP5583298B1 (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-03 | 三菱電機株式会社 | 真空バルブ |
KR101480845B1 (ko) * | 2013-09-12 | 2015-01-09 | 엘에스산전 주식회사 | 진공 인터럽터 |
JP2020027741A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社東芝 | 真空バルブ用接点材料、真空バルブ用接点材料の製造方法、および真空バルブ |
-
1994
- 1994-03-08 JP JP3707394A patent/JPH07249352A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162538A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Wacom Co Ltd | 位置検出装置 |
JP2010218864A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Mitsubishi Electric Corp | 真空バルブ |
JP5583298B1 (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-03 | 三菱電機株式会社 | 真空バルブ |
WO2014136297A1 (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-12 | 三菱電機株式会社 | 真空バルブ |
US9330869B2 (en) | 2013-03-05 | 2016-05-03 | Mitsubishi Electric Corporation | Vacuum valve |
KR101480845B1 (ko) * | 2013-09-12 | 2015-01-09 | 엘에스산전 주식회사 | 진공 인터럽터 |
US9496106B2 (en) | 2013-09-12 | 2016-11-15 | Lsis Co., Ltd. | Electrode assembly and vacuum interrupter including the same |
JP2020027741A (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-20 | 株式会社東芝 | 真空バルブ用接点材料、真空バルブ用接点材料の製造方法、および真空バルブ |
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