JPH0724886A - 対象物の移動方法と移動装置 - Google Patents

対象物の移動方法と移動装置

Info

Publication number
JPH0724886A
JPH0724886A JP11751994A JP11751994A JPH0724886A JP H0724886 A JPH0724886 A JP H0724886A JP 11751994 A JP11751994 A JP 11751994A JP 11751994 A JP11751994 A JP 11751994A JP H0724886 A JPH0724886 A JP H0724886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moving
molded product
head
control device
holder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11751994A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kimura
明 木村
Keiichi Nakamachi
啓一 中町
Atsushi Saito
敦 斉藤
Takeshi Inoue
健 井上
Morio Tominaga
守雄 富永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11751994A priority Critical patent/JPH0724886A/ja
Publication of JPH0724886A publication Critical patent/JPH0724886A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1の物体と第2の物体が閉じる場合に、こ
れらの間に挟まれないようにして確実かつ安全に退避す
ることができる対象物の移動方法と移動装置を提供する
こと。 【構成】 第1の物体12と第2の物体14の間を閉じ
る場合には、移動手段の保持手段200を、対象物Fの
取り出し位置P1から全速離脱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対象物の移動方法と移
動装置に関し、特にたとえば成形機の固定金型と可動金
型の間の取り出し位置から成形品等の対象物を取り出す
のに用いて最適な対象物の移動方法と移動装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、射出成形機から成形品を取り
出して移動するための従来の移動方法は、次のようにな
っている。射出成形機では、固定金型と可動金型の間で
成形品を成形できるようになっている。この可動金型が
型開き方向に移動するのを検知すると、制御装置はその
可動金型の移動量に応じて移動機構を制御して、この移
動機構の把持部を成形品の取り出し位置に移動させる。
そして、この把持部を成形品に保持する。一方、可動金
型が型締め方向に移動すると、上記制御装置はこの可動
金型の移動量に応じて移動機構を制御して、移動機構の
把持部を取り出し位置から退避させるようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の取
り出し方法では、取り出し機構の把持部を成形品の取り
出し位置に移動し、そしてこの成形品の取り出し位置か
ら退避させるのを、同じ制御装置のエンコーダの指令に
基づいて行っている。したがって、可動金型が型締め方
向に移動して固定金型と可動金型が閉じようとしている
場合に、エンコーダが故障してしまっていると、移動機
構の把持部を成形品の取り出し位置から退避させること
ができなくなり、この移動機構の把持部を固定金型と可
動金型の間に挟み込んでしまって、固定金型と可動金型
と移動機構に重大な損傷を起こしてしまうという問題が
ある。
【0004】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであって、たとえば固定型と可動型のような第1
の物体と第2の物体が閉じる場合に、これらの間に挟ま
れないようにして確実かつ安全に退避することができる
対象物の移動方法と移動装置を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的は、第1の発明
にあっては、第1の物体と第2の物体の間が開く場合に
は、上記第1の物体と上記第2の物体の間が開く量に基
づいて、制御装置が上記移動手段を制御して上記移動手
段の上記保持手段を上記第1の物体と上記第2の物体の
間における上記対象物の取り出し位置に移動させて上記
対象物を保持し、上記第1の物体と上記第2の物体の間
が閉じる場合には、上記移動手段の上記保持手段を、上
記第1の物体と上記第2の物体の間における上記対象物
の取り出し位置から全速離脱させる対象物の移動方法に
より、達成される。
【0006】第1の発明にあっては、好ましくは上記制
御装置は、上記第1の物体と上記第2の物体の間が閉じ
始めると同時に、上記移動手段の上記保持手段を、上記
第1の物体と上記第2の物体の間における上記対象物の
取り出し位置から全速離脱させる。
【0007】第1の発明にあっては、好ましくは上記制
御装置は、上記移動手段の上記保持手段を、上記第1の
物体と上記第2の物体の間における上記対象物の取り出
し位置から全速離脱させた後に、上記第1の物体と上記
第2の物体の間が閉じ始める。
【0008】この目的は、第2の発明にあっては、対象
物を有して、開閉可能な第1の物体と第2の物体と、上
記対象物を保持手段により保持して上記第1の物体と上
記第2の物体の間における取り出し位置から上記対象物
を移動する移動手段と、位置センサと、上記第1の物体
と上記第2の物体の間が開く場合には、上記位置センサ
により得られる上記第1の物体と上記第2の物体の間が
開く量に基づいて、上記移動手段を制御して上記移動手
段の上記保持手段を上記第1の物体と上記第2の物体の
間における上記対象物の取り出し位置に移動させるとと
もに、上記第1の物体と上記第2の物体の間が閉じる場
合には、上記移動手段の上記保持手段を、上記第1の物
体と上記第2の物体の間における上記対象物の取り出し
位置から全速離脱させる制御装置と、を備える対象物の
移動装置により、達成される。
【0009】第2の発明にあっては、好ましくは上記制
御装置は、上記第1の物体と上記第2の物体の間が閉じ
始めると同時に、上記移動手段の上記保持手段を、上記
第1の物体と上記第2の物体の間における上記対象物の
取り出し位置から全速離脱させるように、信号を移動手
段側に与える。第2の発明にあっては、好ましくは上記
制御装置は、上記移動手段の上記保持手段を、上記第1
の物体と上記第2の物体の間における上記対象物の取り
出し位置から全速離脱させた後に、上記第1の物体と上
記第2の物体の間が閉じ始めるように、信号を移動手段
側に与える。
【0010】
【作用】上記構成によれば、第1の発明にあっては、第
1の物体と第2の物体の間が開く場合には、第1の物体
と第2の物体の間が開く量に基づいて、制御装置が移動
手段を制御して移動手段の保持手段を第1の物体と第2
の物体の間における対象物の取り出し位置に移動させて
対象物を保持し、第1の物体と第2の物体の間が閉じる
場合には、移動手段の保持手段を、対象物の取り出し位
置から全速離脱させる。これにより、第1の物体と第2
の物体の間が閉じる場合に、移動手段の保持手段が第1
の物体と第2の物体の間に挟まれるのを防ぐ。
【0011】また、第2の発明にあっては、対象物を移
動手段の保持手段により保持して、第1の物体と第2の
物体の間における取り出し位置から対象物を移動する。
制御装置は、第1の物体と第2の物体の間が開く場合に
は、位置センサにより得られる第1の物体と第2の物体
の間が開く量に基づいて、移動手段を制御して移動手段
の保持手段を第1の物体と第2の物体の間における対象
物の取り出し位置に移動させる。制御装置は、第1の物
体と第2の物体の間が閉じる場合には、第1の物体と第
2の物体の間が開く場合と異なり、移動手段の保持手段
を、第1の物体と第2の物体の間における対象物の取り
出し位置から全速離脱させる。これにより、第1の物体
と第2の物体の間が閉じる場合に、移動手段の保持手段
が第1の物体と第2の物体の間に挟まれるのを防ぐ。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0013】実施例1 図1は、本発明の対象物の移動方法を実現するための本
発明の対象物の移動装置としてのロボットの好ましい実
施例を示す図であり、図2は図1のロボットの側面図で
ある。図1と図2におけるロボット290は、この例で
は射出成形機10において成形される成形品Fを対象物
として取り出す。
【0014】まず射出成形機10について説明する。射
出成形機10は、ヘッド12,14を有している。ヘッ
ド12,14はそれぞれ金型とも言う。このヘッド12
は、成形品Fを有して移動可能な移動体であり、矢印Z
方向に駆動手段300により移動可能になっている。
【0015】一方、ヘッド14は固定ヘッドである。ヘ
ッド14には、キャビティ16と通路18が形成されて
いる。この通路18を通して成形しようとする材料をキ
ャビティ16に注入することができる。
【0016】これらのヘッド12,14の間のキャビテ
ィ16において、成形品Fたとえばディスク状の成形品
を形成できるようになっている。このようにして成形さ
れた成形品Fは、たとえば光ディスク、光磁気ディスク
のような情報記録媒体として用いられる。
【0017】次にロボット290について説明する。図
1と図2において、ロボット290は、移動手段292
と、位置センサ260と、制御装置220を概略備えて
いる。
【0018】まず移動手段292について説明する。移
動手段292は、いわゆる移動体としてのヘッド12の
取り出し位置から成形品Fを移動し、もしくは外して別
の所に移すためのものである。移動手段292は、成形
品Fを着脱可能に保持するホルダ200と、連結アーム
201および支持部材202を備えている。
【0019】このホルダ200は支持部材202に対し
て連結アーム201により連結されている。このホルダ
200は、たとえば真空吸着により成形品Fを着脱可能
に吸着して保持することができる、いわゆる保持手段で
ある。
【0020】さらに移動手段292の支持部材202
は、ベアリング204を介してナット206に回転可能
に保持されている。この支持部材202は、たとえばリ
ング状である。移動手段292は、さらに駆動操作手段
294と進退手段296を備えている。
【0021】まず、駆動操作手段294は、ホルダ20
0を矢印Z方向に移動するためのものである。すなわち
駆動操作手段294はモータ208とこのモータ208
の出力軸により回転されるボールスクリュー207およ
び先ほどのナット206から構成されている。モータ2
08を駆動することにより、ボールスクリュー207を
回してナット206とホルダ200を一体として矢印Z
方向に移動することができるようになっている。
【0022】次に進退手段296について説明する。進
退手段296は、ガイド手段299を有する。ガイド手
段299は、円筒カム212とカムフォロワ210から
構成されている。このカムフォロワ210は、支持部材
202の外周面に取り付けられている。円筒カム212
の内面には、図1と図2に示すように、カムフォロワ2
10にかみ合うカム溝211が形成されている。円筒カ
ム212と先ほどのモータ208は、たとえばベース2
14に好ましくは固定されている。
【0023】円筒カム212のカム溝211の展開図例
を図3に示す。このカム溝211は、回転方向加速域2
36と、回転方向減速域232および最終直線移動域2
34を有している。
【0024】そこで、図1に示すモータ208を駆動し
てボールスクリュー207を回すことにより、ホルダ2
00は、Z方向に移動すると共に、図2に示すようにホ
ルダ200は退出位置P1と取り出し位置P2との間で
揺動角θだけ揺動するようになっている。
【0025】図4に示すようにこの揺動角もしくはスイ
ング角θは、好ましくは約90°である。次に図5では
カム長Lの長さを示しており、たとえば120mmであ
る。図4においてスイング角θの半径は、たとえば35
mmである。図6においては、円筒カムのカム溝211
の平均勾配の例を示している。平均勾配θ1はたとえば
25度である。
【0026】ところで、図2に示すスライダ221は、
ナット206がボールスクリュー207とともに回転し
ないようにするための回転阻止部材である。
【0027】次に、制御装置220と、位置センサ26
0について説明する。制御装置220は、位置センサ2
60からの位置情報を入力できるようになっている。こ
の位置センサ260は、ヘッド12に取り付けられい
る。位置センサ260のロッド270は、固定側のヘッ
ド14に固定されている。これにより、移動側のヘッド
12をZ方向に移動することにより、移動側のヘッド1
2の固定側のヘッド14に対する位置、すなわちヘッド
12,14の開き度合いを位置情報とすることができ
る。
【0028】この位置センサ260は、たとえばエンコ
ーダであり、この位置センサ260から制御装置220
に対してまた位置情報PSが与えられると、制御装置2
20はこの位置情報PSに基づいて、モータ208をサ
ーボ位置制御することができるようになっている。
【0029】次に、上記実施例1における好ましい動作
例を説明するための前提となる動作を説明する。図7
は、ステップST1ないしST12を有する。
【0030】まずステップST1においては、図1の成
形機10のヘッド12,14が締まっている状態を示し
ている。この時は、たとえば樹脂がキャビティ16に注
入され、成形品Fが成形される。
【0031】次に、ヘッド12が駆動手段300により
開き始めると(ステップST2)、図1の位置センサ2
60から制御装置220に対してヘッド12の位置情報
PSが与えられる。すなわちエンコーダである位置セン
サ260から位置情報PSであるパルスが制御装置22
0に対して与えられる。制御装置220はそのソフトウ
エアにより、このエンコーダ値からホルダ200を移動
したい目標位置である目標値を算出する(ステップST
3)。
【0032】次に、この目標値に基づいて、図1に示す
ように制御装置220はモータ208にサーボ位置制御
信号SSを与えて、モータ208をサーボ位置制御(ス
テップST4)をする。
【0033】次に、図1のホルダ200が成形品Fに到
達したかどうかを制御装置220が判断する。ホルダ2
00が成形品Fに到着したと制御装置220が判断する
と、制御装置220は射出成形機10の駆動手段300
に対して成形品Fの排出命令を与える。これにより駆動
手段300が作動して、射出成形機10の移動側のヘッ
ド12から、たとえば図示しないピンが突き出てこれに
より成形品Fはヘッド12から排出される(ステップS
T5)。
【0034】そうでなくホルダ200が成形品Fに到着
していないと制御装置220が判断した場合には、再び
ステップST3に戻る。
【0035】次にステップST6において成形品Fが排
出された場合には、成形品Fをホルダ200が保持した
かどうかを確認する。確認されない場合にはステップS
T3に戻る。この確認はホルダ200にあるセンサの出
力を制御装置220に与えることにより行う。
【0036】ここでホルダ200が成形品Fに近づいて
保持する動作について、図1と図2に基づいて説明して
おく。制御装置220からのサーボ制御信号SSに基づ
いてモータ208が駆動され、ボールスクリュー207
が回転することにより、ホルダ200はZのうちのZ1
の方向に移動(図1の左側)を始める。この時カムフォ
ロワ210はカム溝211にそってガイドされる。これ
により、図2に示すようにホルダ200はスイング角θ
の範囲において退出位置P1から取り出し位置P2に回
転方向R1方向にそって回転を始める。
【0037】まずこのホルダ200は、図3に示すよう
に回転方向加速域236にそって図2の回転方向R1に
急速に回転し、回転方向減速域232において減速され
た状態で図2の取り出し位置P2に位置される。そし
て、最終直前移動域234においては図1のZ1方向に
そのまま移動されるようになっている。
【0038】次に図7に戻り、成形品Fのホルダ200
による保持が確認されると、すなわち成形品Fがホルダ
200により真空吸着された状態において、成形機(ス
テップST7)において、制御装置220は成形機10
に対して信号を与え、これにより成形機のヘッド12が
閉じ始める(ステップST8)。
【0039】ヘッド12が閉じ始めると、位置センサ2
60のエンコーダ値である位置情報PSが制御装置22
0に与えられる。制御装置220はエンコーダ値からホ
ルダ200を移動したい目標位置に対応する目標値を算
出する(ステップST9)。
【0040】そして、制御装置220はモータ208に
サーボ位置制御信号SSを与えて、モータ208をサー
ボ位置制御(ステップST10)を行う。これにより、
制御装置220が成形機のヘッド12,14が閉じたか
どうかを判断する(ステップST11)。ヘッド12,
14が閉じていない場合にはステップST9に戻る。一
方、成形機のヘッド12,14が閉じたと位置センサ2
60のエンコーダ値から制御装置220が判断すると、
ホルダ200は吸着している成形品Fを別の部所に排出
する(ステップST12)。
【0041】ところで、上述した図7のステップST8
ないしST11において、成形機10のヘッド12,1
4が閉じる際に、もしエンコーダである位置センサ26
0が故障してしまった場合には、成形品Fを保持したホ
ルダ200は、ヘッド12,14の間に挟まれてしま
い、高価なヘッド12,14とホルダ200を損傷して
しまうという問題がある。
【0042】そこで、本発明にあっては、成形機のヘッ
ド12,14が閉じる際に、もしエンコーダが故障して
しまった場合には、図8あるいは図17に示すようにし
て、制御装置220は成形品Fを保持したホルダ200
を、ヘッド12,14の間から全速離脱をして、ヘッド
12,14の間にホルダ200が挟まれないようにす
る。
【0043】まず、図8の動作例を説明する。図8のス
テップST1からステップST7までは図7における動
作例1のステップST1からステップST7までのもの
と同様の動作を行う。このために、ステップST1から
ステップST7までの動作の説明を省略する。図8にお
ける動作例においては、ステップST20からステップ
ST21までの動作が特徴的である。すなわち、図1に
おける成形品Fがホルダ200に保持されたことを確認
すると(ステップST7)、制御装置220は、成形機
10の駆動手段300に信号を送り、ヘッド12が閉じ
始める(ステップST20)。このヘッド12がヘッド
14に対して閉じ始めると、制御装置220は図1のモ
ータ208に信号を送り、ホルダ200は、PTP制御
により、退避ポジションである退出位置P1(図2参
照)まで全速で離脱する(ステップST21)。つま
り、ヘッド12が閉じ始めるとホルダ200を全速退避
させる。このPTP制御は、いわゆるポイント・トゥ・
ポイント制御であり、経路にかかわりなく全速で離脱す
るものである。
【0044】次に、図17における別の動作例を説明す
る。図17のステップST1からステップST7までは
図7における動作例1のステップST1からステップS
T7までのものと同様の動作を行う。このために、ステ
ップST1からステップST7までの動作の説明を省略
する。
【0045】図17における別の動作例においては、ス
テップST20の動作が特徴的である。すなわち、図1
における成形品Fがホルダ200に保持されたことを確
認すると(ステップST7)、制御装置220は、成形
機10の駆動手段300に信号を送り、ヘッド12が閉
じ始める(ステップST20)。
【0046】制御装置220は、成形機10の駆動手段
300に信号を送ると同時に、制御装置220は図1の
モータ208に信号を送り、ホルダ200は、PTP制
御により、退避ポジションである退出位置P1(図2参
照)まで全速で離脱する。つまり、ヘッド12が閉じる
のと同時にホルダ200を全速で退避させる。このPT
P制御は、いわゆるポイント・トゥ・ポイント制御であ
り、経路にかかわりなく全速で離脱するものである。こ
のように、成形機のヘッド12,14が閉じる際に、も
しエンコーダが故障してしまった場合には、図8や図1
7に示すようにして、成形品Fを保持したホルダ200
は、ヘッド12,14の間から全速離脱をして、ヘッド
12,14の間にホルダ200が挟まれない。したがっ
て、高価なヘッド12,14とホルダ200を損傷して
しまう事故を防ぎ、安全かつ確実に成形品の取り出しを
行うことができる。
【0047】これらのPTP制御における全速離脱にお
いては、図9に示すような方式を採用している。すなわ
ちロボット290が非常停止した場合においても、成形
機10のヘッド12,14がホルダ200に近づきすぎ
て、ヘッド12,14がホルダ200に当たらないよう
に、ホルダ200を全速力でヘッド12,14の間から
退避させるように制御するのである。
【0048】以上述べたのは本発明のロボットの好まし
い実施例1である。次に本発明の好ましい実施例2を説
明する。
【0049】実施例2 図10は、本発明のロボットの好ましい実施例2の一部
と、このロボット20と組み合わせて用いられる成形機
10のヘッド12,14を示している。図10におい
て、成形機10を構成している一対のヘッド12,14
のうちのヘッド12は、駆動手段300により、Z方向
にそって移動可能になっている移動体である。図10で
は、ヘッド12,14が開いた状態を示している。この
ヘッド14には、キャビティ16と、このキャビティ1
6に成形材料を送るための通路18が形成されている。
【0050】このヘッド12をZ方向にそって移動する
ことにより、ヘッド12,14を閉じることができるよ
うになっている。これらのヘッド12,14が閉じた状
態では、この通路18からたとえば樹脂が送られてき
て、ヘッド12,14の間のキャビティ16において、
たとえばディスク状の成形品Fが形成されるようになっ
ている。
【0051】このようにして成形された成形品Fは、た
とえば光ディスク、光磁気ディスクのような情報記録媒
体として用いられる。この成形品Fは、後ほど説明する
ように、ロボット20のアーム機構24の吸着手段によ
り、ヘッド12から高速で取り出すことができるように
なっている。
【0052】次に、この成形品Fを取り出すためのロボ
ット20を説明する。このロボット20は、図11と図
12に示すように、移動手段400と、位置センサ26
0と、制御装置100を有している。移動手段400
は、移動操作部22と、この移動操作部22により移動
操作されることにより成形品Fを取り出すためのロボッ
トアームともいうアーム機構24を有している。
【0053】移動操作部22 まず、移動操作部22について説明する。図11は移動
操作部22を示していて、移動操作部22によりアーム
機構が移動操作される様子を示している。この移動操作
部22は、アーム機構24のアームヘッド154を、通
常の2倍の速さ、つまり倍速度で、ヘッド12,14の
間へ入れて、そしてアーム機構24のアームヘッド15
4に成形品Fをたとえば吸着すると、このアームヘッド
154をヘッド12,14の間から退出できるように構
成されている。
【0054】この移動操作部22は、本体部25と、こ
の本体部25に対して配置された第1軸部30と第2軸
部40を有している。第1軸部30と第2軸部40は、
図12ないし図14に示すように、矢印X方向にそって
平行に配置されている。特に図12に示すように、移動
操作部22の第1軸部30は、ボールネジ32と、この
ボールネジ32を正逆回転可能なモータ34を有してい
る。モータ34は、好ましくはサーボモータであり、本
体25の狭い側面60に取り付けられている。
【0055】図12に示すように、このボールネジ32
の一端は、モータ34の出力軸に連結されていて、ボー
ルネジ32の他端は、本体25のベースプレート62に
固定された軸受け64に回転可能に支持されている。そ
して、図11に示すモータ34を制御装置100の指令
により駆動することにより、図12に示すボールネジ3
2を正回転および逆回転可能である。
【0056】また、図12に示すように、第1軸部30
のボールネジ32には、ナット36がかみ合っている。
このナット36は、第1軸部ボールネジナットともい
い、ボールネジ32を正回転および逆回転することによ
り、矢印X方向に移動可能である。このナット36に
は、2点鎖線で示す長方形状の第1のスライドベース7
0が連結もしくは固定されている。したがって、ボール
ネジ32を正逆回転することにより、ナット36とこの
ナット36に連結もしくは固定された第1のスライドベ
ース70は一体となって、2つのガイド80,80に沿
って、ボールネジ32の有効ストローク分、矢印X方向
に直線移動可能である。
【0057】一方、図12に示す第2軸部40は、ボー
ルネジ42、このボールネジ42を正逆回転可能なモー
タ44を有している。モータ34は、好ましくはサーボ
モータであり、このモータ34が上記スライドベース7
0に対して固定されている。
【0058】図12に示すように、第2軸部40のボー
ルネジ42の一端は、モータ44の出力軸に連結されて
いて、ボールネジ42の他端は軸受け74に回転可能に
支持されている。この軸受け74は、スライダ部材90
に固定されている。このスライダ部材90も、先程の第
1のスライドベース70と同様にして、ガイド80,8
0にそって矢印方向Xに移動可能になっている。そし
て、図11に示すモータ44を制御装置100の指令に
より駆動することにより、図12に示すボールネジ42
を正逆回転可能である。
【0059】また、図12に示すように、第2軸部40
のボールネジ42にはナット46が、かみ合っている。
このナット46は、第2軸部ボールネジナットともい
い、ボールネジ42を正逆回転することにより、矢印X
方向に移動可能である。このナット46には、2点鎖線
で示す長方形状のスライドベース85が連結もしくは固
定されている。したがって、ナット46と、このナット
46に連結もしくは固定された第2のスライドベース8
5とスライダ部材90は、一体となってボールネジ42
を正逆回転することにより、2つのガイド80,80に
沿って、ボールネジ42の有効ストローク分、矢印X方
向に直線移動可能である。
【0060】このような構成とすることにより、第1の
スライドベース70は、当初の位置から、第1軸部30
のボールネジ32の有効ストローク分直線移動して、ポ
ジションP1に進むことができる。また、第2のスライ
ドベース85は、当初の位置であるポジションP0か
ら、第2軸部40のボールネジ42の有効ストローク分
直線移動して、ポジションP2に進むことができる。
【0061】すなわち、スライドベース85は、第1軸
部30のボールネジ32の有効ストロークと、さらに第
2軸部40のボールネジ42の有効ストロークにより、
図3のポジションP0からポジションP2まで直線移動
できるようになっている。このときに、第1軸部30と
第2軸部40は、同時に図11の制御装置100により
駆動されるので、第2のスライドベース85は、第1軸
部30と第2軸部40の合成速度、すなわち倍速度で直
線移動することができる。これにより、たとえば第1軸
部30と第2軸部40の内の一方しか備えていない場合
に比べて、第2のスライドベース85は2倍の移動速度
得られることになる。
【0062】アーム機構24 次に、アーム機構24について、特に図11を参照して
説明する。図11において、このアーム機構24の基部
120が第2のスライドベース85に連結されている。
図11では、このアーム機構24が収縮している状態を
実線で図2の中央部に表し、このアーム機構24が伸張
している状態を2点鎖線で左側に表している。
【0063】また、本体部25には、図示を省略してい
る部材を備えていて、この部材には、アーム機構24の
移動をガイドするためにカム溝130が形成されてい
る。このカム溝130は、矢印X方向にそって形成され
た直線部分132と、矢印X方向とある角度で交差する
方向に向いている先端部分134を有している。直線部
分132と先端部分134は、カム曲線を形成してい
る。
【0064】アーム機構24側のカムローラ160は、
このカム溝130に沿ってガイドされるようになってい
る。アーム機構24は、第1アームリンク150と第2
アームリンク152を有している。この第1アームリン
ク150の一端と、第2アームリンク152の一端と
は、アームヘッド154に対して回転可能に連結されて
いる。また、第1アームリンク150の他端と、第2ア
ームリンク152の他端とは、第2のスライドベース8
5に対して回転可能に連結されている。
【0065】これらの第1アームリンク150と第2ア
ームリンク152、そしてアームヘッド154とスライ
ドベース85により、いわゆる平行リンクを構成してい
る。また、第1アームリンク150にはブラケットが固
定されていて、このブラケットには上記カムローラ16
0が取り付けられている。
【0066】なお、図11と図13において、第2のス
ライドベース85がポジションP0に位置していると、
アーム機構24は、図11の中央部に示すように完全収
縮状態もしくは完全退避状態にある。これに対して、ス
ライドベース85がポジションP0からP2に進むと、
アーム機構24は完全に伸張状態となる。
【0067】次に、制御手段100と位置センサ260
について説明する。位置センサ260は、図11に示す
ように、移動側のヘッド12に取り付けられている。こ
の位置センサ260は、たとえばエンコーダであり、ヘ
ッド12の移動によりエンコーダ値をヘッド12の位置
情報PSとして制御装置100に送ることができる。
【0068】制御装置100は、ヘッド12の駆動手段
300を制御することができる。つつまり、制御装置1
00は、駆動手段300を制御することで、ヘッド12
をZ方向に移動でき、しかも図示しないピンを操作して
ヘッド12から成形品Fを取り出すことができる。
【0069】なお、モータ34,44は、制御装置10
0に接続されるが、この制御装置1100は、たとえば
標準的は4軸形のコントローラである。このコントロー
ラの第1軸目と第2軸目に、それぞれモータ34,44
が接続されているとともに、駆動手段300は第3軸目
に接続されている。また、位置センサ260は、第3軸
目の駆動手段300のエンコーダとして制御装置100
に接続されている。
【0070】実施例2の動作例 この実施例2の動作例は、実施例1の図7の動作例1に
良く似ている。上述した図11のロボット20により、
成形機10の成形品Fを高速で取り出す動作を説明す
る。まず、図11においてロボット20のアーム機構2
4は、実線で示すように完全収縮状態にある。
【0071】図10の成形機10のヘッド12とヘッド
14が閉じると、たとえば樹脂がこれらのヘッド間のキ
ャビティ16に注入される。これにより成形品Fが形成
される。
【0072】ヘッド12が開き始めてキャビティ16が
開く。ヘッド12が開き始めると、図11の位置センサ
260が位置情報PSを制御装置100に与える。制御
装置100は、そのエンコーダ値である位置情報PSか
ら、ロボット20のホルダ154を動かそうとする目標
位置に対応する目標値を算出する。
【0073】これにより、制御装置100は、目標値に
基づいて、図11の第1軸部30のモータ34と第2軸
部40のモータ44をサーボ位置制御して、第1軸部3
0のモータ34と第2軸部40のモータ44が正回転さ
れる。これにより、第2のスライドベース85は、図1
1のポジションP0からポジションP2に進む。
【0074】この第2のスライドベース85の移動に伴
い、アーム機構24は完全収縮状態から完全伸張状態に
移る。つまり、アーム機構24の第1アームリンク15
0と第2アームリンク152が、カムローラ160を介
してカム溝130の形状に規制されて、図15に示すよ
うな軌跡を描いて矢印X方向とそして矢印Z方向に移動
する。
【0075】すなわち、図11のアーム機構24の操作
により、ホルダともいうアームヘッド154は、カムロ
ーラ160がカム溝130の直線部分132を移動して
いる間では、図15に示すように矢印X方向に移動す
る。この図15は、カムローラの軌跡RTと第1アーム
リンクの軌跡AT、そしてアームヘッド154の軌跡を
を示している。さらに、アームヘッド154は、図11
のカムローラ160がカム溝130の先端部分134を
移動している間では、図15に示すように矢印X方向と
矢印Z方向の合成方向に移動し、最終的にアームヘッド
154はヘッド12の中心軸Lにそってヘッド12に向
かう。
【0076】これにより、図11のアームヘッド154
がヘッド12,14の間に進入して成形品Fに到着す
る。そして、アームヘッド154の好ましくは真空吸着
手段(図示せず)によりこの成形品Fを吸着してチャッ
クする。
【0077】成形品Fの保持を確認したあとに、図17
の実施例1の動作例で示したのと同様にして、成形機1
のヘッド12が閉じ始めると同時に、制御装置100は
図11のモータ34、44に信号を送り、アームヘッド
154は、PTP制御により、退避ポジションである退
出位置P1(図2参照)まで全速で離脱する。つまり、
ヘッド12が閉じ始めると同時に、アームヘッド154
を全速退避させる。このPTP制御は、いわゆるポイン
ト・トゥ・ポイント制御であり、経路にかかわりなく全
速で離脱するものである。このようにして、成形機のヘ
ッド12,14が閉じる際に、もしエンコーダが故障し
てしまった場合には、成形品Fを保持したアームヘッド
154は、ヘッド12,14の間から全速離脱をして、
ヘッド12,14の間にアームヘッド154が挟まれな
い。したがって、高価なヘッド12,14とアームヘッ
ド154を損傷してしまう事故を防ぎ、安全かつ確実に
成形品の取り出しを行うことができる。
【0078】そして、成形機10のヘッド12,14が
閉じたあとに、制御手段100は信号を与えてホルダ1
54から成形品Fを排出させる。
【0079】ここで、このアーム機構24の移動操作を
する様子を、図16に示す。図16では比較のために、
従来のロボットにおけるアームヘッドの移動する様子を
示してある。図16から明らかなように、本発明の実施
例は、従来例に比べて約半分の時間で、成形品を成形機
から取り外すことができた。なお、図16では、本発明
の実施例と、従来例における、ロボットの動作例と成形
機の動作例を示している。
【0080】このように、本発明の実施例によれば、移
動操作部22において第1軸部と第2軸部を同一方向に
向けており、アーム機構24を移動操作部22の倍速度
もしくは倍速機構により高速で、成形機から成形品を取
り出すことができ、成形機のタクトタイムを向上するこ
とができる。
【0081】もしも、従来のX−Yロボットにより2倍
の速度を得ようとした場合、モータのパワー、ボールネ
ジの危険速度、ガイドの寿命などからコントローラを含
めてロボットの構成を大幅に変更する必要があり、X−
Yロボットのサイズも必然的に大きくなってしまう。
【0082】また、本発明の実施例2によれば、成形品
の高速取り出しが可能なロボット20に、Z軸方向に移
動することができる薄型のアームヘッド154が組み合
わされているので、成形機のキャビティが開き始めると
直ちにロボット20が動作を開始することができる。こ
れに対して、従来例ではストロークが短いか、もしくは
その駆動源のユニットのサイズが大きくなり、完全にキ
ャビティが開かないと、ロボットは動作を始めることが
できない。
【0083】また、本発明の実施例2では、成形品をロ
ボットにより取り出した後に直ちに成形機のキャビティ
を閉じることができる。これに対して、従来例では成形
品を完全に取り出さないとキャビティを閉じることがで
きない。このようなことから、本発明の実施例では、成
形品の取り出しのロスタイムを最小限にして、サイクル
タイムを短縮することができる。
【0084】ところで、本発明は上記実施例に限定され
ない。本発明の実施例1のロボットにおける対象物の移
動方法としては、図8のステップST20,21と図1
7のステップST20で示した移動方法に限らず、たと
えば図18のステップST200で示すような移動方法
を採用することができる。図18においては、ステップ
ST1からステップST7までは図8と図17における
動作例のステップST1からステップST7までのもの
と同様の動作であるが、ステップST200が異なって
いる。すなわち、制御装置220は図1のモータ208
に信号を送り、ホルダ200は、PTP制御により、退
避ポジションである退出位置P1(図2参照)まで全速
で離脱する。このPTP制御は、いわゆるポイント・ト
ゥ・ポイント制御であり、経路にかかわりなく全速で離
脱するものである(ステップST200)。その後、制
御装置220は、成形機10の駆動手段300に信号を
送り、ヘッド12が閉じ始める(ステップST20
0)。
【0085】したがって、もしエンコーダが故障してし
まっていても、図18に示すようにして、成形品Fを保
持したホルダ200は、ヘッド12,14の間から全速
離脱をしたのち、ヘッド12,14を閉じるので、ヘッ
ド12,14の間にホルダ200が挟まれない。したが
って、高価なヘッド12,14とホルダ200を損傷し
てしまう事故を防ぎ、安全かつ確実に成形品の取り出し
を行うことができる。
【0086】さらに、本発明の実施例2のロボットにお
いては、図17の動作例に限らず、実施例1の図8と図
18のの動作例を適用することができる。つまり、実施
例2において、図8の実施例1の動作例で示したのと同
様にして、成形機1のヘッド12が閉じ始めた後、制御
装置100は図11のモータ34、44に信号を送り、
アームヘッド154は、PTP制御により、退避ポジシ
ョンである退出位置P1(図2参照)まで全速で離脱す
る。また、実施例2において、図18の実施例1の動作
例で示したのと同様にして、制御装置100は図11の
モータ34、44に信号を送り、アームヘッド154
は、PTP制御により、退避ポジションである退出位置
P1(図2参照)まで全速で離脱した後、成形機1のヘ
ッド12が閉じ始めるようにするのである。
【0087】また、本発明の実施例2のロボットでは、
たとえば、成形機の成形品の取り出しに限らず、成形機
あるいは他の分野の機械に対して部品を装着したり取り
外したりするような作業にも適用することができる。上
記実施例では移動操作部によりアーム機構を2倍の速度
で移動するように構成している。しかし、実施例2のロ
ボットにおいて、移動操作部を例えば3つのモータと3
つのボールネジと3つのナット等を用いて構成して、ア
ーム機構を3倍の速度で移動できるようにしてもよい。
しかもこの3倍を超える速度でアーム機構を移動できる
ようにしてもよい。また、第1方向であるX方向と、第
2方向であるZ方向は、必ずしも直交することに限定さ
れない。本発明のロボットを適用する装置により、種々
変更することができる。
【0088】また、実施例1と2において、成形機のヘ
ッド(金型)からコンパクトディスク(CD)のような
成形品Fを取り出す場合において、ヘッド(金型)の動
きに合わせて成形品をホルダに吸着して取り出すことが
できる。つまり金型を動かす動力を用いて成形品を取り
出す従来の方式ではないので、金型を動かすための動力
の限界によるホルダの移動に際しての加速度の制約はな
い。また、実施例1と2では、機械的なカムによる成形
品の取り出しを行うのではなく、あくまでも成形機のヘ
ッド(金型)の動きに合わせた位置情報を制御装置が得
て、その制御装置がその位置情報に基づいて成形品を取
り出すようにする、いわゆるソフトウェアカム方式を採
用している。
【0089】コントローラのような制御装置は、エンコ
ーダのような位置センサからの位置情報が示す金型のよ
うな対象物の開度によって一意的に決定される目標位置
にホルダもしくはアームヘッドを追従制御するようにな
っている。
【0090】ただし、この一意的に決定される目標位置
は、上記制御装置のプログラムで容易に変更することが
できる。このために、制御装置のソフトウエアを若干修
正するだけで、機械的な部分の変更をする必要がなく、
ユーザプログラム中で金型のような移動体の動きを把握
することができ、プログラムおよび機器ともに安価で簡
単で標準的なものを用いることができる。
【0091】したがって、使用状況に合わせてそのソフ
トウェアカム方式を制御装置において容易に変えること
ができる。結果としては、非常に短い取り出し時間で成
形品Fをヘッドから取り出すことができる。
【0092】たとえば従来CDのような射出成形品の場
合では、サイクルタイムが5.8秒であって、取り出し
時間が1.6秒であったものが、たとえば本発明の実施
例1においては、取り出し時間を0.8秒に短縮するこ
とができる。このように取り出し時間が従来の1.6秒
から0.8秒に縮まるために、全体のサイクルタイムを
5.8秒から5.0秒までに短縮できることになり、1
6%程度の生産能力の向上が図れた。
【0093】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、た
とえば固定型と可動型のような第1の物体と第2の物体
が閉じる場合に、これらの間に挟まれないようにして確
実かつ安全に退避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象物の移動方法を実施するためのロ
ボットの好適な実施例1と成形機を示す図。
【図2】図1の成形機とロボットの側面図。
【図3】図1のロボットにおける円筒カムの展開を示す
図。
【図4】ロボットのホルダのスイング角の例を示す図。
【図5】円筒カムのカム長の例を示す図。
【図6】円筒カムのカム溝の平均勾配の例を示す図。
【図7】図1と図2の実施例1における動作例を示す
図。
【図8】本発明の対象物の移動方法における特徴的部分
を含む図1と図2の実施例1の動作例を示す図。
【図9】図8の動作例2におけるPTP制御について説
明する図。
【図10】本発明のロボットの好適な実施例2のアーム
機構と成形機の一部を示す図。
【図11】図1に示した実施例のロボットと成形機を示
す平面図。
【図12】図2に示したロボットの移動手段の内部を示
す図。
【図13】図2に示したロボットの移動手段の底面図。
【図14】図2に示したロボットの移動手段の断面図。
【図15】アーム機構の第1アームリンクの軌跡とカム
ローラの軌跡およびアームヘッドの軌跡を示す図。
【図16】図1ないし図6に示した本発明の実施例2の
動作例と、従来例の動作例を比較して示す図。
【図17】本発明の図8の動作例とは別の本発明の動作
例を示す図。
【図18】本発明の図8の動作例とは別の本発明の動作
例を示す図。
【符号の説明】
10 成形機 12 ヘッド(移動体) 14 ヘッド(固定側) F 成形品(対象物) X 第1方向 Z 第2方向 20 ロボット 22 移動操作部 24 アーム機構 32 ボールネジ 42 ボールネジ 70 第1スライドベース 85 第2スライドベース 100 制御装置 154 アームヘッド(保持手段) 200 ホルダ(保持手段) 210 カムフォロア 212 円筒カム(ガイド手段) 220 制御装置 260 位置センサ 290 ロボット 292 移動手段 294 駆動操作手段 296 進退手段 400 制御装置 PS 位置情報 SS サーボ位置制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 健 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 富永 守雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の物体と第2の物体の間が開く場合に
    は、上記第1の物体と上記第2の物体の間が開く量に基
    づいて、制御装置が上記移動手段を制御して上記移動手
    段の上記保持手段を上記第1の物体と上記第2の物体の
    間における上記対象物の取り出し位置に移動させて上記
    対象物を保持し、 上記第1の物体と上記第2の物体の間が閉じる場合に
    は、上記移動手段の上記保持手段を、上記第1の物体と
    上記第2の物体の間における上記対象物の取り出し位置
    から全速離脱させることを特徴とする対象物の移動方
    法。
  2. 【請求項2】上記制御装置は、上記第1の物体と上記第
    2の物体の間が閉じ始めると同時に、上記移動手段の上
    記保持手段を、上記第1の物体と上記第2の物体の間に
    おける上記対象物の取り出し位置から全速離脱させる請
    求項1に記載の対象物の移動方法。
  3. 【請求項3】上記制御装置は、上記移動手段の上記保持
    手段を、上記第1の物体と上記第2の物体の間における
    上記対象物の取り出し位置から全速離脱させた後に、上
    記第1の物体と上記第2の物体の間が閉じ始める請求項
    1に記載の対象物の移動方法。
  4. 【請求項4】対象物を有して、開閉可能な第1の物体と
    第2の物体と、 上記対象物を保持手段により保持して上記第1の物体と
    上記第2の物体の間における取り出し位置から上記対象
    物を移動する移動手段と、 位置センサと、 上記第1の物体と上記第2の物体の間が開く場合には、
    上記位置センサにより得られる上記第1の物体と上記第
    2の物体の間が開く量に基づいて、上記移動手段を制御
    して上記移動手段の上記保持手段を上記第1の物体と上
    記第2の物体の間における上記対象物の取り出し位置に
    移動させるとともに、上記第1の物体と上記第2の物体
    の間が閉じる場合には、上記移動手段の上記保持手段
    を、上記第1の物体と上記第2の物体の間における上記
    対象物の取り出し位置から全速離脱させる制御装置と、
    を備えることを特徴とする対象物の移動装置。
  5. 【請求項5】上記制御装置は、上記第1の物体と上記第
    2の物体の間が閉じ始めると同時に、上記移動手段の上
    記保持手段を、上記第1の物体と上記第2の物体の間に
    おける上記対象物の取り出し位置から全速離脱させるよ
    うに、信号を移動手段側に与える請求項4に記載の対象
    物の移動装置。
  6. 【請求項6】上記制御装置は、上記移動手段の上記保持
    手段を、上記第1の物体と上記第2の物体の間における
    上記対象物の取り出し位置から全速離脱させた後に、上
    記第1の物体と上記第2の物体の間が閉じ始めるよう
    に、信号を移動手段側に与える請求項4に記載の対象物
    の移動装置。
JP11751994A 1993-05-10 1994-05-06 対象物の移動方法と移動装置 Pending JPH0724886A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11751994A JPH0724886A (ja) 1993-05-10 1994-05-06 対象物の移動方法と移動装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13256993 1993-05-10
JP5-132569 1993-05-10
JP11751994A JPH0724886A (ja) 1993-05-10 1994-05-06 対象物の移動方法と移動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0724886A true JPH0724886A (ja) 1995-01-27

Family

ID=26455614

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11751994A Pending JPH0724886A (ja) 1993-05-10 1994-05-06 対象物の移動方法と移動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0724886A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003080525A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Star Seiki Co Ltd 旋回形成型品取出機

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003080525A (ja) * 2001-09-12 2003-03-19 Star Seiki Co Ltd 旋回形成型品取出機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4339887B2 (ja) 定盤装着成形後冷却装置
US5513970A (en) Robot for ejection of an object from between two bodies
WO1990014204A1 (en) Injection molding process and apparatus
WO1997027985A1 (fr) Procede de moulage d'insert et appareil s'y rapportant
JP2002234062A (ja) 成型品取出機及びゲート切断方法
US7156650B2 (en) Device for removing an injection molded substrate from an injection mold
JPH0724886A (ja) 対象物の移動方法と移動装置
TW200924949A (en) Injection molding machine and method for taking out molded object of injection molding machine
JPH06198687A (ja) 射出成形機の成形品取出し装置
JPH06278170A (ja) 合成樹脂等の可塑性物質の射出成形機の型締ユニット
JPH0825433A (ja) 射出成形機に於けるスプルーランナーの取出し装置
JPH06198583A (ja) ロボット
JP4002004B2 (ja) ロータリー分離装置
JP2003117936A (ja) 竪型射出成形機のロータリテーブル装置
JP4081353B2 (ja) ディスク成形品取出機
JP3569102B2 (ja) 成形機
JPH0724752A (ja) 対象物の取り出し方法と取り出しロボット
JPH10146790A (ja) 成形機における製品取出装置
JP3252216B2 (ja) 射出成形機の成形品取出方法
JPH0732287A (ja) アームの移動方向案内装置とアームの移動方向案内方法
JPH10258448A (ja) 旋回式樹脂成形品の取出し装置
JPH0317659B2 (ja)
JP2646071B2 (ja) 樹脂成形品の取出装置を備えた射出成形機
JPH0735213A (ja) 円筒カムのカム溝切り換え装置と円筒カムのカム溝切り換え方法
JP3883032B2 (ja) スイングアームの移動方向案内装置