JPH07247821A - 消音器 - Google Patents

消音器

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JPH07247821A
JPH07247821A JP3814494A JP3814494A JPH07247821A JP H07247821 A JPH07247821 A JP H07247821A JP 3814494 A JP3814494 A JP 3814494A JP 3814494 A JP3814494 A JP 3814494A JP H07247821 A JPH07247821 A JP H07247821A
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Tsukasa Hokari
宰 保苅
Kazuhiko Kinoshita
和彦 木下
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関の排気系等に装備される消音器のエ
ンドプレートの改良を図る。 【構成】 円筒部のアウターケースの開口端部に固着さ
れるエンドプレート100は、第1のエンドプレート部
材110と第2のエンドプレート部材150で構成され
る。第1のエンドプレート部材110は外周部のフラン
ジ部112と、フランジ部から内径方向に向って外方へ
膨出するテーパー部120を有する。テーパー部120
は多角錐面で形成され、その内径部にパイプ受入部13
0が開口する。第1のエンドプレート部材の内側に固着
される第2のエンドプレート部材は、アウターケースの
軸線に直交するフランジ面152とアウターケースの軸
線と同軸の円筒部160を有する。このエンドプレート
100は、面剛性も高く、消音効果を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関の排気
管の途中に設けられる消音器のエンドプレートの改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両の内燃機関の排気系に消音を目的と
して装着される消音器は、内燃機関の排気系の発生する
排気音及び放射音のうち主として排気音を減衰させるた
めのものであり、近年騒音の低減と共に静粛性の向上が
求められていることから消音器の大型化が要求されてい
るが、車両重量の低減等の関係から大型化と同時に各部
品の重量の低減も余儀なくされるために、消音器を構成
するアウターシェル及びエンドプレートの剛性が低下し
ているので、消音器自体の発生する放射音が増大してし
まう傾向がある。
【0003】図5は、消音器のアウターケースとエンド
プレートの概要を示すもので、消音器1のアウターケー
ス10は、断面形状が円形や楕円形のもので、内部に消
音機構12が収容される。アウターケース10の開口端
にはエンドプレート20が固着される。エンドプレート
20は、例えば、アウターケース10の軸線に直交する
平面部25と、外側に突出する円錐部26を有し、円錐
部26の中央に排気系のパイプと連結される円管形のパ
イプ連結部22が設けられる。エンドプレート20の該
周端部24はアウターケースの端部14と共に巻き締め
られて固着される。固着手段としては溶接することも可
能である。この種の消音器は、実開昭53−15444
号公報に開示されている。また、エンドプレートの剛性
を向上するために、エンドプレートの半径方向に補強板
や補強リブを設けることが実開昭59−81728号公
報に提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
のような従来の技術を改良し、より消音の効果の高い消
音器のエンドプレートを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の消音器にとりつ
けられるエンドプレートは、外周縁部がアウターケース
の開口縁部に巻き締められるフランジ部と、中央部が外
側に膨出するテーパー部と、テーパー部に形成されるパ
イプ受入部とを有する第1のエンドプレート部材と、第
1のエンドプレートの内側に固着される補強用の第2の
エンドプレート部材とを備えるものである。
【0006】
【作用】エンドプレートが外側に膨出するテーパー部
と、内側に固着される補強部材を備えることにより、エ
ンドプレートの面剛性が増強され、排気の圧力脈動に起
因する振動を防止し、音圧レベルを低減させる。
【0007】
【実施例】図1は本発明のエンドプレートの構造を示す
もので、(A)は断面図、(B)は正面図である。全体
を符号100で示すエンドプレートは、金属板材でつく
られる第1のエンドプレート部材110と、第1のエン
ドプレート部材110の内側に固着される第2のエンド
プレート部材150により構成される。
【0008】第1のエンドプレート部材110は、厚さ
2mm程度の円板状の金属板を成型加工してつくられる
もので、フランジ状の外周部112と、外周部112の
内側に形成されるビード部114と、ビード部114か
ら中央部に向けてアウターケースから外方に突出するテ
ーパー部120を有する。そして、テーパー部120の
内側は外方へ突出するパイプ受入部130に形成され
る。このパイプ受入部130は直径D1の開口部を有
し、その内側に排気系のパイプが挿入され、結合され
る。フランジ状の外周部はアウターケースに対して巻締
め加工により結合される。
【0009】テーパー部120は、多面形で形成され
る。本実施例にあっては、テーパー部120は12角錐
面で形成される。テーパー面120は、6角錐面や8角
錐面等の適宜の多角錐面で形成することができる。第1
のエンドプレート部材110の内側にとりつけられる第
2のエンドプレート部材150は、アウターケースの軸
線に直交するフランジ部152と、フランジ部152の
内側にあって、フランジ部152と直交する方向へ延び
る円筒部160とを一体に形成したものである。
【0010】第2のエンドプレート部材150は、フラ
ンジ部152の外周縁154を第1のエンドプレート部
材110の内側に溶接することで固着される。第2のエ
ンドプレート部材150の円筒部160は、第1のエン
ドプレート部材のパイプ受入部130の内径寸法D1
り大きな内径寸法D2を有する。第2のエンドプレート
部材150を第1のエンドプレート部材110の内側に
とりつけることで、エンドプレート100全体の面剛性
が向上する。
【0011】図2,図3は本発明のエンドプレートの効
果を検証するためのシュミレーションの方法を示す。こ
の検証はアウターケース10に本発明のエンドプレート
100をとりつけたコンピュータモデルを用い、パイプ
受入部130の中心線上の計測点C1での音圧を評価し
たものである。計測点C1までの距離Dはエンドプレー
トの内側にとりつけられる補強板である第2のエンドプ
レート部材の円筒部160の端部から20cmの距離と
した。
【0012】図4は、図2,図3の検証方法による本発
明の効果を示すグラフである。このグラフは横軸に周波
数を、たて軸に音のレベルをとったもので、実線は本発
明のエンドプレートを示す。破線は、本発明のエンドプ
レートを第1のエンドプレート部材のみで構成し、第2
のエンドプレート部材を省略した場合のものである。2
点鎖線は、テーパー面を持たない従来のエンドプレート
の性能を示す。本発明のエンドプレートを備えた消音器
は従来の消音器に比べて、10dB以上消音効果を向上
する性能を有することが判明した。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上のように、円筒状のアウタ
ーケースを有する消音器の開口部を封鎖するエンドプレ
ートにあって、円盤状のエンドプレートの中央部を外側
に膨出するテーパー形状として、排気管を受け入れる開
口部を設けると共に、エンドプレートの内側に補強部材
を設けることによってエンドプレートの面剛性を向上
し、エンドプレートの放射音を低減して消音効果の向上
を図るものである。テーパー形状としては、多角錐とす
ることにより面剛性が向上し、消音効果が向上する。ま
た、エンドプレートの内側に固着する補強部材をアウタ
ーケースの軸線に直交する環状のフランジ面とフランジ
面の内径部を直角に折り曲げてアウターケースの軸線と
同軸の円筒部とすることで、エンドプレートの剛性向上
の効果を図る。さらに、補強部材の円筒部の内径寸法を
パイプ受入部の内径寸法より大とすることで、内部の排
気と干渉せず、消音機能に影響を与えずに補強を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消音器に装備されるエンドプレートの
正面図及び断面図。
【図2】効果を検証するシュミレーションの説明図。
【図3】効果を検証するシュミレーションの説明図。
【図4】効果を示すグラフ。
【図5】消音器の構造を示す説明図。
【符号の説明】
1 消音器 10 アウターケース 100 エンドプレート 110 第1のエンドプレート部材 120 テーパー部 150 第2のエンドプレート部材 160 円筒部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体のアウターケースと、アウターケ
    ースの内部に装備される消音機構と、アウターケースの
    両端部の開口部を密封するエンドプレートを有する消音
    器において、エンドプレートは、外周縁部がアウターケ
    ースの開口縁部に巻き締められるフランジ部と、中央部
    が外側に膨出するテーパー部と、テーパー部に形成され
    るパイプ受入部とを有する第1のエンドプレート部材
    と、第1のエンドプレートの内側に固着される補強用の
    第2のエンドプレート部材とを備えることを特徴とする
    消音器。
  2. 【請求項2】 第1のエンドプレート部材のテーパー部
    は多角錐面で形成されることを特徴とする請求項1記載
    の消音器。
  3. 【請求項3】 多角錐面は12角錐面であることを特徴
    とする請求項2記載の消音器。
  4. 【請求項4】 第2のエンドプレート部材は、アウター
    ケースの軸線に直交する平面で構成される環状のフラン
    ジ部を備えることを特徴とする請求項1乃至3記載の消
    音器。
  5. 【請求項5】 第2のエンドプレート部材は、アウター
    ケースの軸線に直交する平面で構成される環状のフラン
    ジ部と、フランジ部の内周部に連結されるアウターケー
    スの軸線と同軸の円筒部とを備えることを特徴とする請
    求項1乃至4記載の消音器。
  6. 【請求項6】 第2のエンドプレート部材の円筒部の内
    径寸法は第1のエンドプレート部材のパイプ受入部の内
    径寸法より大であることを特徴とする請求項4または5
    記載の消音器。
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