JPH09287430A - 消音器用シェル - Google Patents

消音器用シェル

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JPH09287430A
JPH09287430A JP10279996A JP10279996A JPH09287430A JP H09287430 A JPH09287430 A JP H09287430A JP 10279996 A JP10279996 A JP 10279996A JP 10279996 A JP10279996 A JP 10279996A JP H09287430 A JPH09287430 A JP H09287430A
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Hiroyuki Aihara
広之 相原
Eizo Suyama
栄蔵 須山
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、消音器において両端開口を端板に
より密閉されて外筒として使用される消音器用シェルに
関し、透過音および放射音を容易,確実に低減すること
を目的とする。 【解決手段】 金属製の薄肉板材43を3重に巻回して
内層45,中間層47および外層49からなる筒状のシ
ェル本体41を形成してなる消音器用シェルにおいて、
前記シェル本体41の中間層47に複数のバーリング穴
47aを形成し、前記バーリング穴47aの縁部に形成
される突出部47bの先端を前記外層49または内層4
5に当接して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消音器において両
端開口を端板により密閉されて外筒として使用される消
音器用シェルに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の消音器を示すもので、こ
の消音器は、筒状のシェル11の両端開口を端板13,
15により密閉し、端板13および仕切板17に入口管
19を挿通し、端板15および仕切板21に出口管23
を挿通して形成されている。しかしながら、このような
消音器では、排ガスとともに伝搬されるエンジンの騒音
がシェル11を透過して外部に漏洩するという問題があ
った。
【0003】従来、このような問題を解決した消音器用
シェルとして、例えば、実公平2−41294号公報に
開示されるものが知られている。図7は、この公報に開
示される消音器用シェルを示すもので、この消音器用シ
ェルでは、金属製の板材25を3重に巻回して内層2
7,中間層29および外層31からなる筒状のシェル本
体33が形成されている。
【0004】そして、シェル本体33の中間層29が波
状に形成され、多数の独立した小空間35が形成されて
いる。この消音器用シェルでは、シェル本体33の中間
層29を波状に形成し、多数の独立した小空間35を形
成したので、排ガスとともに伝搬されるエンジンの騒音
が小空間35により減衰され、透過音を低減することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の消音器用シェルでは、シェル本体33の中間
層29を波状に形成しているため、中間層29の剛性が
低く、いわゆる放射音を有効に低減することができない
という問題があった。すなわち、一般に、図6に示した
ような消音器では、入口管19からシェル11内に噴出
した排ガスが、シェル11に衝突し、シェル11の振動
により、いわゆる放射音が発生するが、図7に示した消
音器用シェルでは、中間層29の剛性が低いため、内層
27の振動が中間層29を介して外層31に伝搬され、
いわゆる放射音が発生するという問題が生じる。
【0006】本発明は、かかる従来の問題を解決するた
めになされたもので、透過音および放射音を容易,確実
に低減することができる消音器用シェルを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の消音器用シェ
ルは、金属製の薄肉板材を3重に巻回して内層,中間層
および外層からなる筒状のシェル本体を形成してなる消
音器用シェルにおいて、前記シェル本体の中間層に複数
のバーリング穴を形成し、前記バーリング穴の縁部に形
成される突出部の先端を前記外層または内層に当接して
なることを特徴とする。
【0008】請求項2の消音器用シェルは、請求項1記
載の消音器用シェルにおいて、前記バーリング穴を前記
シェル本体の軸長方向に間隔を置いて直線状に形成して
なることを特徴とする。
【0009】(作用)請求項1の消音器用シェルでは、
シェル本体の中間層に複数のバーリング穴を形成し、バ
ーリング穴の縁部に形成される突出部の先端を外層また
は内層に当接したので、バーリング穴と突出部により小
空間が形成され、この小空間により透過音が減衰され
る。
【0010】また、バーリング穴の縁部に形成される突
出部は、比較的剛性が高いため、内層の振動が突出部に
より低減され、放射音の発生が低減される。請求項2の
消音器用シェルでは、中間層に形成されるバーリング穴
をシェル本体の軸長方向に間隔を置いて直線状に形成し
たので、内層の外側への中間層の巻回が容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態について説明する。図1は、本発明の消音器用
シェルの一実施形態を示しており、図において符号41
は、楕円筒状のシェル本体を示している。このシェル本
体41は、例えば、ステンレス,アルミニウム等の金属
製の薄肉板材43を3重に巻回して内層45,中間層4
7および外層49を形成して構成されている。
【0012】薄肉板材43の肉厚は、例えば、0.3〜
0.5mmとされる。そして、内層45の端部と外層49
の端部とが中間層47を介してスポット溶接51により
連結されている。シェル本体41の中間層47の長径方
向には、多数のバーリング穴47aが形成されている。
【0013】そして、バーリング穴47aの縁部に形成
される突出部47bの先端が、外層49に当接されてい
る。図2および図3は、バーリング部の詳細を示してお
り、この実施形態では、バーリング穴47aが、シェル
本体41の軸長方向に長い長穴とされ、この長穴の縁部
に沿って突出部47bが形成されている。
【0014】バーリング穴47aの幅は2〜8mm、突出
部47bの高さは0.5〜1mmとされ、バーリング穴4
7aの長さは、幅の4〜5倍程度の長さとされている。
上述した消音器用シェルは、図4に示すような薄肉板材
43を3重に巻回することにより形成される。薄肉板材
43には、内層部45A,中間層部47Aおよび外層部
49Aが連続的に形成され、中間層部47Aには、シェ
ル本体41の軸長方向となる方向に間隔を置いて、バー
リング穴47aが直線状に形成されている。
【0015】以上のように構成された消音器用シェルで
は、シェル本体41の中間層47に多数のバーリング穴
47aを形成し、バーリング穴47aの縁部に形成され
る突出部47bの先端を外層49に当接したので、バー
リング穴47aと突出部47bにより小空間Sが形成さ
れ、この小空間Sにより透過音が減衰される。また、バ
ーリング穴47aの縁部に形成される突出部47bは、
比較的剛性が高いため、内層45の振動が突出部47b
により低減され、放射音の発生が低減される。
【0016】従って、上述した消音器用シェルでは、透
過音および放射音を容易,確実に低減することができ
る。また、上述した消音器用シェルでは、中間層47に
形成されるバーリング穴47aをシェル本体41の軸長
方向に間隔を置いて直線状に形成したので、バーリング
穴47aの突出部47bにより薄肉板材43の湾曲が阻
害されることがなくなり、内層45の外側へ中間層47
を容易,確実に巻回することができる。
【0017】なお、以上述べた実施形態では、バーリン
グ穴47aを長穴状に形成した例について述べたが、本
発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、例
えば、図5に示すように、バーリング穴47cを円形状
に形成し、この縁部に突出部47dを形成しても良い。
また、以上述べた実施形態では、中間層47に形成され
るバーリング穴47aの突出部47bの先端を外層49
に当接した例について述べたが、本発明は、かかる実施
形態に限定されるものではなく、突出部の先端を内層に
当接しても良い。
【0018】さらに、以上述べた実施形態では、断面楕
円状の消音器用シェルに本発明を適用した例について述
べたが、本発明は、かかる実施形態に限定されるもので
はなく、断面円形状の消音器用シェルにも適用すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の消音器用
シェルでは、シェル本体の中間層に複数のバーリング穴
を形成し、バーリング穴の縁部に形成される突出部の先
端を外層または内層に当接したので、バーリング穴と突
出部により小空間が形成され、この小空間により透過音
が減衰され、また、バーリング穴の縁部に形成される比
較的剛性の高い突出部により内層の振動が低減され放射
音の発生が低減されるため、透過音および放射音を容
易,確実に低減することができる。
【0020】請求項2の消音器用シェルでは、中間層に
形成されるバーリング穴をシェル本体の軸長方向に間隔
を置いて直線状に形成したので、内層の外側へ中間層を
容易,確実に巻回することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消音器用シェルの一実施形態を示す横
断面図である。
【図2】図1のバーリング部およびこの近傍を拡大して
示す断面図である。
【図3】図1のバーリング部を拡大して示す斜視図であ
る。
【図4】図1のシェル本体を形成する薄肉板材を示す展
開図である。
【図5】バーリング部の他の例を示す斜視図である。
【図6】従来の消音器を示す断面図である。
【図7】従来の消音器用シェルを示す説明図である。
【符号の説明】
41 シェル本体 43 薄肉板材 45 内層 47 中間層 47a バーリング穴 47b 突出部 49 外層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の薄肉板材(43)を3重に巻回
    して内層(45),中間層(47)および外層(49)
    からなる筒状のシェル本体(41)を形成してなる消音
    器用シェルにおいて、 前記シェル本体(41)の中間層(47)に複数のバー
    リング穴(47a)を形成し、前記バーリング穴(47
    a)の縁部に形成される突出部(47b)の先端を前記
    外層(49)または内層(45)に当接してなることを
    特徴とする消音器用シェル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の消音器用シェルにおい
    て、 前記バーリング穴(47a)を前記シェル本体(41)
    の軸長方向に間隔を置いて直線状に形成してなることを
    特徴とする消音器用シェル。
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JP2007162495A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Toyota Motor Corp 車両用マフラ構造
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