JPH07246693A - 虹彩模様を呈する積層体 - Google Patents

虹彩模様を呈する積層体

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JPH07246693A
JPH07246693A JP6078220A JP7822094A JPH07246693A JP H07246693 A JPH07246693 A JP H07246693A JP 6078220 A JP6078220 A JP 6078220A JP 7822094 A JP7822094 A JP 7822094A JP H07246693 A JPH07246693 A JP H07246693A
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thin film
film layer
layer
iris
laminate
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JP6078220A
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Atsushi Uchida
篤 内田
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Toyo Metallizing Co Ltd
Original Assignee
Toyo Metallizing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明虹彩色を呈する装飾用等に有用な積層体
を提供する。 【構成】 成型体の上に透明な虹彩薄膜層を設けてなる
積層体において、虹彩薄膜層として、可視光線透過率が
50%以上である透明な薄膜層Aと可視光線透過率が5
0%以上である凹凸の透明な薄膜層BとBの凹凸を埋め
るパターン樹脂層Cから成り、かつ透明な薄膜層Aと薄
膜層Bとの屈折率の差が0.05以上であものを用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な透明虹彩色を呈
し主として装飾用に用いる虹彩模様を呈する積層体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から虹彩模様を表面に呈するプラス
チック積層体として色々なものが提案されており、例え
ば、下記(ア)〜(ウ)によって例示される。
【0003】(ア) 硫化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、
フッカ化マグネシウムおよびヨウ化銅のごとき特殊な化
合物を複層蒸着する方法による積層体。
【0004】(イ) 特公昭37−8731号公報に記
載されたごとき酸化チタン薄膜層を積層した積層体。
【0005】(ウ) 特公平3−39838号公報に記
載されているような、プラスチックフィルム上に透明反
射層、透明ワニス、透明反射層を積層した虹彩模様を呈
する積層体。
【0006】しかしこれら従来の積層体およびそれらの
製造方法には、それぞれ欠点がある。例えば(ア)の方
法によるものでは積層物質が特殊で一般に高価であり、
これら物質を約1000オングストローム以上の光学的
厚みに凹凸に蒸着する必要があるので大量生産に不向き
であり、得られる虹彩の模様を随意のパターンに調整す
ることが困難である。
【0007】また(イ)によるものは、四塩化チタンガ
スを使用するために塩酸ガスの発生があり、製造時の作
業者の健康、製造設備の腐食、環境に対する公害等の問
題がある。
【0008】さらに(ウ)によるものでは、得られる虹
彩の模様を随意のパターンに調整することは可能である
が、設備治具が高価である欠点があった。
【0009】これらの積層体は上記のようにメカニズム
上、得られる虹彩の模様を随意のパターンに調整するこ
とが困難であるという欠点や、設備治具が高価である欠
点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に述べ
た従来の虹彩パターンの形成の欠点を改良し、任意のパ
ターンで美麗な虹彩模様を呈する積層体を得ることを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は成型体の上に透
明な虹彩薄膜層を設けてなる積層体において、該虹彩薄
膜層が、可視光線透過率が50%以上である透明な薄膜
層Aと可視光線透過率が50%以上である凹凸の透明な
薄膜層BとBの凹凸を埋めるパターン樹脂層Cから成
り、かつ該透明な薄膜層Aと薄膜層Bとの屈折率の差が
0.05以上であることを特徴とする虹彩模様を呈する
積層体にある。
【0012】以下、本発明における虹彩模様を呈する積
層体を図1および図2に基づいて説明する。なお、本発
明が下記説明により限定されるものでないことはいうま
でもない。
【0013】本発明における成型体1とは、合成樹脂、
紙、木材、ガラス等のフィルム状、シート状、板状、ブ
ロック状の他各種形状の成型体があげられる。
【0014】該成型体1は全面または部分(パターン印
刷等)着色されていてもよいし、透明体であってもよ
い。着色されている場合には、その上に積層される虹彩
模様を付与する層が透明なために該成型体基材の生地の
外観と融合した美麗な虹彩模様を呈する積層体となる。
透明体である場合には、その上に積層される虹彩模様を
付与する層が透明なために全体として透明で美しい虹彩
模様を呈する積層体となる。
【0015】該成型体1としては表面への虹彩模様付与
のしやすさ、および生産性の点で可塑性のあるシート状
物が好ましい。中でも合成樹脂フィルム、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートで
代表されるポリエステル系、ポリエチレン、ポリプロピ
レンで代表されるポリオレフィン系、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン12で代表されるポリアミド系、ポ
リニトロセルロース、ポリ酢酸セルロースで代表される
セルロース系、ポリビニルアルコール、3フッ化ポリエ
チレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
等の有機樹脂からなるフィルムで例示されるものが具体
例としてあげられ、これは単層でも2枚以上の貼り合わ
されたものであってもよい。さらに表面にマット加工、
ヘアーライン加工、スピン加工等をあらかじめ施してお
いたものでも可能である。
【0016】本発明における虹彩薄膜層2は透明な薄膜
層Aと回折格子またはホログラムからなる凹凸のある透
明な薄膜層BとBの凹凸を埋めるパターン樹脂層Cから
構成されている。
【0017】透明な薄膜層Aとは、薄膜層Bの屈折率と
0.05以上の差があり、かつ可視光線透過率が50%
以上である未着色また着色透明な薄膜層Aであり、下記
(エ)〜(ク)によって例示される。
【0018】(エ) アルミニウム、銀、金、銅、亜
鉛、錫、チタニウム等で例示される金属薄膜層。
【0019】(オ) 酸化チタン、酸化ケイ素、酸化亜
鉛、酸化アンチモン、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、
フッ化カリウム、氷晶石等で例示される金属化合物薄膜
層。
【0020】(カ) 塩化ビニリデンと塩化ビニル、酢
酸ビニル、ビニルアルコール等との共重合体あるいはポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレンのい
ずれかと塩化ビニル、スチレンとの共重合体等の熱可塑
性樹脂に光、熱等各種方法で分解されて生じたガスによ
る微細な気泡を有する薄膜層。
【0021】(キ) ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル系を含む
ビニル共重合体、繊維素系共重合体、ウレタン系共重合
体とこれを硬化する各種の硬化剤、硬化性官能基を有す
る組成物、さらに有機置換されたケイ素系化合物よりな
る薄膜層および上記有機材料と酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウム等の無機系微粒子よりなる薄
膜層。
【0022】(ク) チタンテトラエトキシド、チタン
テトラ−n−プロポキシド、アルミニウムエトキシド、
ジルコニウムテトラ−n−ブトキシドなどの金属アルコ
レート化合物、ジ−イソプロポキシチタニウムビスアセ
チルアセトネート、トリ−n−ブトキシドジルコニウム
モノエチルアセトアセテート等のキレート化合物、さら
に炭酸ジルコニールアンモニウム、あるいはジルコニウ
ムを主成分とする活性無機ポリマー等の液状被膜形成性
のある無機系材料、または上記無機系材料とアルキルシ
リケート類もしくはその加水分解物、さらにコロイド状
シリカゾルの混合物およびアクリル系を含むビニル系共
重合体、フッ素置換された各種ポリマー、芳香環を含ま
ないポリエステル系重合体、シリコーン系ポリマー等の
有機材料と上記材料との混合物よりなる薄膜層。
【0023】該薄膜層Aが、薄膜層Bと屈折率の差が
0.05未満のものである場合には虹彩模様が不鮮明と
なる。該薄膜層Aは単一物質からなるものである必要は
必ずしもなく、2種以上の物質の混合物でもよい。さら
に薄膜層Bの屈折率と0.05以上の差があれば異なる
物質の2層以上の積層であってもよい。
【0024】(エ)(オ)による金属または金属化合物
からなる透明な薄膜層Aは、抵抗加熱法もしくは高周波
加熱蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法等いわゆる真空蒸着法および化学蒸着法により、成型
体1上に設けた薄膜層Bの上に薄く蒸着させて積層す
る。
【0025】透明な薄膜層Aはグラビアコート法やリバ
ースロールコート法、ツーロールビート法等の各種既知
の方法により、成型体1上に設けた薄膜層Aの上に薄く
塗布、乾燥して積層する。
【0026】該薄膜層Aとしては上記の各種材料からな
るものに限定されるものではなく、薄膜層Bと屈折率の
差が0.05以上あれば、他の材料も用いうる。
【0027】凹凸のある透明な薄膜層Bとは、薄膜層
(A)と屈折率の差が0.05以上の差があり、かつ可
視光線透過率が50%以上である未着色または着色透明
な薄膜層であり、下記(ケ)〜(サ)によって例示され
る。
【0028】(ケ) 塩化ビニリデンと塩化ビニル、酢
酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン等との共重合体
あるいは塩化ビニルとスチレンとの共重合体等の熱可塑
性樹脂に光、熱等各種方法で分解されて生じたガスによ
る微細な気泡を有する薄膜層。
【0029】(コ) ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル系を含む
ビニル共重合体、繊維素系共重合体、ウレタン系共重合
体とこれを硬化する各種の硬化剤、硬化性官能基を有す
る組成物、さらに有機置換されたケイ素系化合物により
なる薄膜層および上記有機材料と酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化ジルコニウム等の無機系微粒子よりなる
薄膜層。
【0030】(サ) チタンテトラエトキシド、チタン
テトラ−n−プロポキシド、アルミニウムエトキシド、
ジルコニウムテトラ−n−ブトキシドなどの金属アルコ
レート化合物、ジ−イソプロポキシチタニウムビスアセ
チルアセトネート、トリ−n−ブトキシドジルコニウム
モノエチルアセトアセテートなどのキレート化合物、さ
らに炭酸ジルコニールアンモニウム、あるいはジルコニ
ウムを主成分とする活性無機ポリマー等の液状被膜形成
性のある無機系材料、または上記無機系材料とアルキル
シリケート類、もしくはその加水分解物、さらにコロイ
ド状シリカゾルの混合物、およびアクリル系を含むビニ
ル系共重合体、フッ素置換された各種ポリマー、芳香環
を含まないポリエステル系重合体、シリコーン系ポリマ
ー等の有機材料と上記材料との混合物よりなる薄膜層。
【0031】該凹凸のある透明な薄膜層Bが、薄膜層A
との屈折率の差が0.05未満のものである場合には虹
彩模様が不鮮明となる。該凹凸のある透明な薄膜層Bは
単一物質からなるものである必要は必ずしもなく、2種
以上の物質の混合物でもよい。また本発明の条件を満た
すかぎり上記以外の材料でも用いうる。
【0032】さらに薄膜層Aの屈折率と0.05以上の
差があれば異なる物質の2層以上の積層であってもよ
い。
【0033】薄膜層Bは、ロールコーティング、グラビ
アコーティング等の一般的な樹脂コーティング法および
印刷法およびスプレー法等により塗布できる。
【0034】凹凸のある透明な薄膜層Bの表面の凹凸は
特に制限はないが回折格子またはホログラム等からなる
凹凸が好ましく、たとえば鋸の歯状の凹凸の集合体から
なる格子模様の形状がある。凹凸の高さは通常0.5〜
1μ、特に0.5〜1ミクロンが好ましく、その幅(周
期)は通常0.5〜3ミクロン、特に0.5〜1ミクロ
ンが好ましい。薄膜層Aの厚さは通常100〜2000
オングストローム、特に200〜700オングストロー
ムが好ましく、薄膜層Bの厚さは通常0.5〜3μ、特
に1〜2ミクロンが好ましい。
【0035】薄膜層Bの表面の凹凸は適宜の段階で形成
しうる。たとえば成型体上に薄膜層Bを塗布して後金型
に形成した回折格子等のパターンを用いてエンボス処理
する方法や薄膜層Bの上に薄膜層Aを塗布した後同様に
エンボス処理する方法等がある。成型体の種類によって
は成型体の表面に凹凸を付与して後薄膜層BとAを塗布
することも可能である。尚薄膜層Aは薄膜層Bの凹凸形
状に追従した凹凸形状を有している。
【0036】このようにして透明な薄膜層Aと凹凸のあ
る透明な薄膜層Bを積層すると、その屈折率の差と層B
の表面の回折格子またはホログラム等からなる凹凸によ
り虹彩模様を呈する積層体に使用できる虹彩薄膜層とな
る。
【0037】パターン樹脂層Cとは、薄膜層(B)と屈
折率の差が近似であり、かつ未着色または着色な薄膜層
であり、下記(シ)〜(ス)によって例示される。
【0038】(シ) 塩化ビニリデンと塩化ビニル、酢
酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン等との共重合体
あるいは塩化ビニルとスチレンとの共重合体等の熱可塑
性樹脂に光、熱等各種方法で分解されて生じたガスによ
る微細な気泡を有する薄膜層。
【0039】(ス) ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アクリル系を含む
ビニル共重合体、繊維素系共重合体、ウレタン系共重合
体とこれを硬化する各種の硬化剤、硬化性官能基を有す
る組成物、さらに有機置換されたケイ素系化合物により
なる薄膜層および上記有機材料と酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化ジルコニウム等の無機系微粒子よりなる
薄膜層。
【0040】該パターン樹脂層Cは、単一物質からなる
ものである必要は必ずしもなく、2種以上の物質の混合
物でもよい。
【0041】パターン樹脂層Cは、グラビア印刷法、凸
版印刷法等の一般印刷法、およびコーティング法および
スプレー法等により設けることができる。
【0042】該パターン樹脂層Cとしては上記の各種材
料からなるものに限定されるものではない。その厚さは
0.3〜2ミクロン程度が好ましい。パターン樹脂層C
は当然パターン形状に部分的に薄膜層Cの上にBの凹凸
をうめるように塗布される。
【0043】成型体の上に凹凸のある透明な薄膜層Bを
積層したときに、薄膜層Bの光回折により淡い虹彩が発
生する。該凹凸のある透明な薄膜層Bの上に直接保護樹
脂層または接着層を設けると、薄膜層Bの光回折による
淡い虹彩は消失する。該凹凸のある透明な薄膜層Bのう
えに該透明な薄膜層Aは積層したときに、その屈折率の
差と層Bの表面の凹凸による光回折により高輝度の透明
な虹彩が発生する。さらに該薄膜層Aの上に、保護樹脂
層または接着層を設けても虹彩は消失せずに、高輝度の
透明な虹彩模様を呈する積層体となる。
【0044】成型体の上の該凹凸のある透明な薄膜層B
の上にパターン樹脂層Cを積層した時、透明な薄膜層B
の凹凸は埋まり、樹脂層Cのパターン部分は淡い虹彩は
消失する。こののち透明な薄膜層Aを積層すると、凹凸
のある透明な薄膜層Bの上に透明な薄膜層Aを積層した
部分はさらに高輝度の透明な虹彩のパターンを形成した
虹彩模様を呈する積層体となる。一方樹脂層Cのパター
ンの上に透明な薄膜層Aを積層した部分は虹彩の発生の
ない積層体となる。
【0045】なお、使用の目的に応じて、虹彩薄膜層2
の上に保護層を設けて耐水性等の向上をはかることがで
きる。
【0046】また、該虹彩模様を呈する積層体を他の成
型体と積層するために、虹彩薄膜層2の上に接着層を設
けることもできる。
【0047】また、該虹彩模様を呈する積層体を転写フ
ィルムに設けて他の成型体に全面または部分的に転写す
ることができる。転写したパターンと樹脂層Cのパター
ンと透明虹彩の相乗効果により、美麗な虹彩模様を呈す
る成型体となる。
【0048】また、成型体または虹彩薄膜層2または保
護層の上に着色印刷層を設けると、パターンCと着色印
刷層と透明虹彩の相乗効果でさらに美麗な虹彩模様を呈
する積層体となる。
【0049】
【実施例】次に本発明を実施例により詳しく説明する。 実施例 1 厚さ18μ、幅1mの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの片面にポリエステル樹脂の10%濃度の
メチルエチルケトン溶液をグラビアコート法で塗布し、
120℃で乾燥して厚さ約1.5μの層を形成した。こ
のポリエステル樹脂層に、金型に形成した回折格子のパ
ターンを、加熱加圧下でエンボス複製し回折格子の凹凸
のある透明な薄膜層Bをえた。得られた積層ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムは回折格子の凹凸により淡い
美しい透明な虹彩模様を呈していた。該凹凸のある透明
な薄膜層Bの上に、青着色したポリエステル樹脂をグラ
ビア印刷機で星のパターン樹脂層Cを設け、薄膜層Bの
一部の凹凸を埋めた。樹脂層Cのパターン部分の淡い虹
彩模様は消失した。この薄膜層B,パターン印刷層Cの
うえにベルジャー型蒸着機を使用し5×10−2パスカ
ルの真空度中で硫化亜鉛(屈折率2.35)を真空蒸着
した。付着した硫化亜鉛層の厚みは500オングストロ
ームで、得られた蒸着フィルムの可視光線透過率は72
%であった。得られた積層ポリエチレンテレフタレート
フィルムは、さらに高輝度の透明で美麗な虹彩模様を呈
する積層体となった。このとき樹脂層Cの星のパターン
部分は、虹彩の発生のない積層体となる。さらに硫化亜
鉛のうえに保護層を設け、山の夜景の着色印刷層を設け
ると、星のパターンCと山の夜景の着色印刷層と透明虹
彩の相乗効果で、さらに美麗な虹彩模様を呈する積層体
となる。
【0050】実施例 2 厚さ18μ、幅1mの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの片面にポリエステル樹脂の10%濃度の
メチルエチルケトン溶液をグラビアコート法で塗布し、
120℃で乾燥して厚さ約1.5μの層を形成した。こ
のポリエステル樹脂層に、金型に形成した回折格子のパ
ターンを、加熱加圧下でエンボス複製し回折格子の凹凸
のある透明な薄膜層Bをえた。得られた積層ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムは回折格子の凹凸により美し
い透明な虹彩模様を呈していた。該凹凸のある透明な薄
膜層Bの上に、青着色したポリエステル樹脂をグラビア
印刷機でパターン樹脂層Cを設け、薄膜層Bの一部の凹
凸を埋めた。樹脂層Cのパターン部分の虹彩模様は消失
した。この薄膜層B,パターン印刷層Cのうえに下記塗
料A(屈折率1.70)をグラビアコート法で塗布し、
150℃で乾燥し400オングストロームの薄膜を得
た。 塗料A:アセチルアセトン162gに攪拌下でテトラ−
n−ブチルチタネート32.2g、メタノール分散コロ
イド状シリカ10g、シリコーン系界面活性剤0.11
gを添加し混合した。得られた積層ポリエチレンテレフ
タレートフィルムは、さらに高輝度の透明で美麗な虹彩
模様を呈する積層体となった。
【0051】実施例 3 厚さ18μ、幅1mの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの片面に、下記塗料Bをスプレー塗布、乾
燥し約1.0μ厚さの薄膜を得た。この薄膜に200W
の石英水銀灯を室温下で25秒露光し露光後約80℃、
30秒加熱し薄膜(屈折率1.4)を得た。 塗料B:4−アジド無水フタル酸12gを10%濃度ク
エン酸水溶液120gに溶解させ、さらに50%濃度ポ
リビニルアルコール水溶液144gと50%濃度塩化ビ
ニリデン溶液72g、エチレングリコール72gを混合
する。このポリビニルアルコール樹脂層に、金型に形成
した回折格子のパターンを、加熱加圧下でエンボス複製
し回折格子の凹凸のある透明な薄膜層Bをえた。得られ
た積層ポリエチレンテレフタレートフィルムは回折格子
の凹凸により美しい透明な虹彩模様を呈していた。該凹
凸のある透明な薄膜層Bの上に、墨着色したアクリル樹
脂をグラビア印刷機でパターン樹脂層Cを設け、薄膜層
Bの一部の凹凸を埋めた。樹脂層Cのパターン部分の虹
彩模様は消失した。この薄膜層B,パターン印刷層Cの
うえにベルジャー型蒸着機を使用し5×10−2パスカ
ルの真空度中で硫化亜鉛(屈折率2.35)を真空蒸着
した。付着した硫化亜鉛層の厚みは500オングストロ
ームで、得られた蒸着フィルムの可視光線透過率は72
%であった。得られた積層ポリエチレンテレフタレート
フィルムは、さらに高輝度の透明で美麗な虹彩模様を呈
する積層体となった。
【0052】
【発明の効果】本発明の積層体は、透明な薄膜層Aと回
折格子またはホログラムからなる凹凸のある透明な薄膜
層BとBの凹凸を埋める透明なパターン樹脂層Cの織り
なす多彩で且つ透明であり、美麗な虹彩模様を示す。本
発明による虹彩模様を呈する積層体は、その美しい外観
特性を生かして糸、包装材料、壁紙、ポスター、ラベ
ル、衣料やベルトおよび釣竿、ボタン、イヤリング、ペ
ンダント等に使われる。また、その複雑な組み合わせパ
ターンにより、意匠、偽造防止分野のマーク、ラベル、
包装材料等に使われる。
【0053】該凹凸のある透明な薄膜層Bの凹凸を埋め
る樹脂層Cのパターンを調整することにより、任意の図
柄の虹彩模様を有する虹彩模様を呈する積層体を大量生
産できる。
【0054】該成型体、該薄膜層A、該凹凸のある透明
な薄膜層B、薄膜層Bの凹凸を埋める樹脂層Cに染料、
顔料を混入することにより着色と虹彩の織りなす多彩で
美麗な虹彩模様を呈する積層体を得ることができる。
【0055】該成型物に透明体を採用することにより、
透明な虹彩模様を呈する積層体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る虹彩模様を呈する積層体の基本構
成の一例を示す拡大断面図である。
【図2】図1の基本構成をもつ積層体に保護層,着色印
刷層まで加工した構成を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1……シート状の成型体、2……虹彩薄膜層、3……保
護層、4……着色印刷層、A……透明な薄膜層、B……
凹凸のある透明な薄膜層、C……薄膜層Bの凹凸を埋め
るパターン樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/00 B 8413−4F E 8413−4F 27/20 Z 8413−4F

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成型体の上に透明な虹彩薄膜層を設けて
    なる積層体において、該虹彩薄膜層が、可視光線透過率
    が50%以上である透明な薄膜層Aと可視光線透過率が
    50%以上である凹凸の透明な薄膜層BとBの凹凸を埋
    めるパターン樹脂層Cから成り、かつ該透明な薄膜層A
    と薄膜層Bとの屈折率の差が0.05以上であることを
    特徴とする虹彩模様を呈する積層体。
  2. 【請求項2】 透明な薄膜層Aが1種または2種以上の
    異なる金属からなる請求項1記載の虹彩模様を呈する積
    層体。
  3. 【請求項3】 透明な薄膜層Aが1種または2種以上の
    異なる金属化合物からなる請求項1記載の虹彩模様を呈
    する積層体。
  4. 【請求項4】 透明な薄膜層Aが内部に微細な気泡を有
    する高分子材料からなる請求項1記載の虹彩模様を呈す
    る積層体。
  5. 【請求項5】 透明な薄膜層Aが有機高分子材料または
    無機系微粒子を含有する有機高分子材料からなる請求項
    1記載の虹彩模様を呈する積層体。
  6. 【請求項6】 透明な薄膜層Aが液状被膜形成性のある
    無機系材料または該無機系材料と有機系材料の混合物か
    らなる請求項1記載の虹彩模様を呈する積層体。
  7. 【請求項7】 透明な薄膜層Aまたは凹凸のある透明な
    薄膜層Bが異なる物質の2層以上積層からなる請求項1
    記載の虹彩模様を呈する積層体。
  8. 【請求項8】 透明な薄膜層Bの凹凸が回折格子または
    ホログラムからなる請求項1記載の虹彩模様を呈する積
    層体。
  9. 【請求項9】 凹凸のある透明な薄膜層Bが内部に微細
    な気泡を有する高分子材料からなる請求項1記載の虹彩
    模様を呈する積層体。
  10. 【請求項10】 凹凸のある透明な薄膜層Bが有機高分
    子材料または無機系微粒子を含有する有機高分子材料か
    らなる請求項1記載の虹彩模様を呈する積層体。
  11. 【請求項11】 凹凸のある透明な薄膜層Bが液状被膜
    形成性のある無機系材料と有機系材料の混合物からなる
    請求項1記載の虹彩模様を呈する積層体。
  12. 【請求項12】 パターン樹脂層Cが、透明樹脂層、ま
    たは着色樹脂層、または光散乱樹脂層から成る請求項1
    記載の虹彩模様を呈する積層体。
  13. 【請求項13】 成型体が合成樹脂フィルムである請求
    項1記載の虹彩模様を呈する積層体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002137580A (ja) * 2000-10-31 2002-05-14 Toppan Printing Co Ltd 秘密情報媒体
JP2004262144A (ja) * 2003-03-03 2004-09-24 Dainippon Printing Co Ltd 真偽判定体と真偽判定体用ラベル
JP2010217380A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Kyowa Lamicoat:Kk ホログラム積層体、及びホログラム積層体におけるホログラフィー効果無効化方法

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