JPH07246411A - 圧延機のロールギャップ補正装置 - Google Patents

圧延機のロールギャップ補正装置

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JPH07246411A
JPH07246411A JP6038764A JP3876494A JPH07246411A JP H07246411 A JPH07246411 A JP H07246411A JP 6038764 A JP6038764 A JP 6038764A JP 3876494 A JP3876494 A JP 3876494A JP H07246411 A JPH07246411 A JP H07246411A
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friction coefficient
coefficient
rolling
friction
neural network
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JP6038764A
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English (en)
Inventor
Taichi Hatashita
下 太 一 畑
Kunio Sekiguchi
口 邦 男 関
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロールと圧延材との間の摩擦係数を正確に予
測することにより、板厚精度の向上及び張力の安定化を
図ることのできるロールギャップ補正装置を得る。 【構成】 圧延機のワークロールと圧延材との間の摩擦
係数を予め作成した摩擦係数モデル式で予測し、摩擦係
数の変化に応じて圧延機のロールギャップ設定値を補正
するに当たり、ニューラルネットワークにより摩擦係数
のモデル式又は摩擦係数変化量のモデル式の各項の係数
を推定し、その推定値に基いて摩擦係数及びロールギャ
ップ補正値を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板等を圧延する圧延
機において、ロールと圧延材との間の摩擦係数の変化を
予測して圧延機出側の板厚変化を修正するように圧延機
のロールギャップ設定値を補正する圧延機のロールギャ
ップ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は4段圧延機の一般的な構成を示し
ている。この圧延機は上下に配置された一対のバックア
ップロール1A,1B間に、一対のワークロール2A,2Bが配
置されており、その間に圧延材3が通されると共に、油
圧圧下装置4がバックアップロール1Bを押圧するように
なっている。この圧延機の入側に板厚計5Aが、出側に板
厚計5Bがそれぞれ設けられ、さらに、この圧延機の入側
に張力計6Aが、出側に張力計6Bがそれぞれ設けられてい
る。また、圧延機の入側において、圧延材3の上方にク
ーラントノズル22A が、下方にクーラントノズル22B が
それぞれ設けられ、これらのクーラントノズルはクーラ
ントタンク23から供給された圧延油をそれぞれワークロ
ール2A,2Bに吹きかけるようになっている。
【0003】一般に、圧延は円筒形状の上下のワークロ
ール2A,2Bを回転させながら、これらのロール間に圧延
材3を通過させて圧延材3の厚さを減少させる金属加工
法である。このとき、クーラントノズル22A ,22B から
ワークロール2A,2Bに圧延油を吹きかけると、ロールと
圧延材の間には滑り摩擦の状態が発生する。これにより
圧延荷重や圧延パワーが減少せしめられ、圧延材の表面
形状の優れた製品が得られる。圧延状態が変われば当然
のことながら摩擦の状態は変化する。この摩擦の状態
を、通常、摩擦係数μという形で表している。この摩擦
係数μは、図8に示したように、圧延速度v及び圧下率
rの関数として表される。冷間圧延において公知の圧延
荷重式から逆算された摩擦係数μは0.01〜0.2の
範囲にあり、圧延速度の増加と共に摩擦係数は減少し、
圧下率が大きいほど摩擦係数は大きな値を示している。
一般に、圧下率は次式で表される。
【0004】
【数1】 ただし r:圧下率 h:出側板厚 H:入側板厚 である。
【0005】また、出側板厚をゲージメータ式で表すと
次のようになる。
【0006】
【数2】 ただし S:無負荷時のロールギャップ P:圧延荷重 M:ミル剛性係数 である。
【0007】さらに、圧延荷重Pは次式に示すように圧
延材のサイズ、変形抵抗、前後方張力、摩擦係数、ワー
クロール半径等の関数として表される。
【0008】 ただし P :圧延荷重 B :圧延板幅 H :入側板厚 h :出側板厚 tf :前方張力 tb :後方張力 μ :摩擦係数 Km :圧延材の変形抵抗 R :ワークロール半径 である。
【0009】従って、摩擦係数が変化すると圧延荷重が
変化し、それに伴って出側板厚も変化してしまう。図8
は(3) 式の圧延荷重式に実測値を代入して逆算した摩擦
係数をプロットしたものである。図8にはAとBの2本
の曲線が示されているが、AとBの違いは圧下率であ
り、この例では(1) 式で示す圧下率rが大きい圧延ほど
摩擦係数が大きいという結果が得られている。図8から
明らかなように、摩擦係数μは圧延速度が大きくなるに
つれて低下する。これは、高速になるほどロールバイト
内に巻き込まれる圧延油の量が多くなり、μが低下する
ものと一般にいわれている。摩擦係数μの圧延速度vに
対する変化率は低速域ほど大きく、急速な加減速の場合
にはμの変化率も高くなり圧延荷重、さらには出側板厚
の変化率も高くなる。
【0010】通常、出側板厚を目標値に制御する自動板
厚制御が行われるが、板厚制御系の応答の限界から急激
なμの変化による出側板厚の変化を十分な精度には制御
できていなかった。
【0011】このため、図9に示すように、μの変化に
よる圧延荷重変化量を予測し、出側板厚が一定になるよ
うにロールギャップを修正するロールギャップ補正が行
われる。
【0012】この場合、まず、摩擦係数モデル式を作成
する。例えば、次式に示すように、圧延速度vと圧下率
rとの関数としたモデル式となる。
【0013】 μ=F(v,r) …(4) この摩擦係数μの変化量Δμと摩擦係数による圧延荷重
の影響係数の積が圧延荷重の変更量ΔPとなる。圧延荷
重変更量ΔPは次式によって表される。
【0014】
【数3】 である。
【0015】摩擦係数変化量は次式で求められる。
【0016】 Δμ=μ(v,ro )−μ(vo ,ro ) …(6) ただし ro :目標値の入出力板厚から(1) 式で求めた圧下率 vo :ある基準圧延速度で、例えば、ロールギャップ補
正開始時の圧延速度 である。
【0017】すなわち、基準圧延速度vo から圧延速度
vが変化したことによるμの変化量を(6) 式で求める。
【0018】図9は圧延荷重と板厚及びロールギャップ
との関係を示す線図であり、塑性カーブとミルカーブ
との交点で表される状態で圧延している場合を考え
る。
【0019】摩擦係数μが、Δμだけ変化し塑性カーブ
がのように変化すると、圧延荷重は(5) 式で表される
ようにΔPだけ変化し、その結果、出側板厚はΔhだけ
薄くなってしまう。このときの出側板厚は次式に示す値
となる。
【0020】
【数4】 ただし M: ミル剛性係数 である。
【0021】このΔhを零にし、出側板厚を一定にする
ためにロールギャップ設定値をΔSだけ変更する。すな
わち、
【0022】
【数5】 ただし Q:塑性カーブの塑性係数 だある。この塑性係数Qは次式によって求められる。
【0023】
【数6】 である。
【0024】図10は従来のロールギャップ補正装置の構
成を示すブロック図である。図中、7はロールギャップ
補正量演算部、8は圧延荷重変化量演算部、9は摩擦係
数変化量演算部、10は主機電動機、11は自動速度調整
器、12は速度計、24は設定値計算部である。
【0025】この図6において、設定値計算部24は、圧
下率ro 、基準圧延速度vo 、ミル剛性係数M、基準塑
性係数Qo 、摩擦係数μによる圧延荷重への影響係数、
摩擦係数μによる塑性係数への影響係数をそれぞれ演算
し、圧下率ro 及び基準圧延速度vo を摩擦係数変化量
演算部9に加え、ミル剛性係数M及び摩擦係数による圧
延荷重の影響係数を圧延荷重変化量演算部8に加え、ミ
ル剛性係数M、基準塑性係数Qo 及び摩擦係数μによる
塑性係数への影響係数をロールギャップ補正量演算部7
に加える。
【0026】そこで、摩擦係数変化量演算部9は速度計
12によって検出された圧延速度vをも合わせて取込み、
(6) 式により摩擦係数変化量Δμを演算し、ロールギャ
ップ補正量演算部7及び圧延荷重変化量演算部8に加え
る。圧延荷重変化量演算部8は(5) 式により圧延荷重変
化量ΔPを演算し、ロールギャップ補正量演算部7に加
える。ロールギャップ補正量演算部7は(8),(9) 式によ
りロールギャップ補正量ΔSを演算した後、油圧圧下装
置4に加えてロールギャップ設定値を補正する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のロール
ギャップ補正装置においては、その制御精度が(4) 式に
示す摩擦係数モデル式に依存する。実際の摩擦係数の変
動要因としては圧延速度、圧下率の他に圧延油の濃度、
温度、流量、圧延材長及びロールの粗度等がある。これ
らの要因は時々刻々変化するものであり、かつ、実測が
非常に困難であるために、モデル式に反映できなかっ
た。したがって実際の摩擦係数と逆算した摩擦係数とに
差を生じ、正確にロールギャップの補正ができず、板厚
精度も悪化するという問題があった。
【0028】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、ロールと圧延材間の摩擦係数の変化を正
確に予測することにより、板厚精度の向上及び張力の安
定化を図ることのできるロールギャップ補正装置を得る
ことを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、鋼板等の圧延中に、圧延機のワークロールと圧延材
間の摩擦係数を予め作成した摩擦係数モデル式で予測
し、摩擦係数の変化による圧延機出側の板厚変化を修正
するように圧延機のロールギャップ設定値を補正する圧
延機のロールギャップ補正装置であって、摩擦係数モデ
ル式の各項の変数を入力信号、各項の係数を重み係数、
摩擦係数を出力信号とする線形2層ニューラルネットワ
ークと、ニューラルネットワークの入力信号及び出力信
号である摩擦係数を圧延実績データから演算する前処理
演算部と、前処理演算部の演算結果を記憶するデータ記
憶部と、このデータ記憶部に記憶された摩擦係数を教師
信号としてニューラルネットワークの重み係数を学習す
る学習部と、を備え、学習部により学習されたニューラ
ルネットワークの重み係数を摩擦係数モデル式の各項の
係数として用いるものである。
【0030】請求項2に記載の発明は、鋼板等の圧延中
に、圧延機のワークロールと圧延材間の摩擦係数を予め
作成した摩擦係数モデル式と摩擦係数変化量モデル式と
で予測し、摩擦係数の変化による圧延機出側の板厚変化
を修正するように圧延機のロールギャップ設定値を補正
する圧延機のロールギャップ補正装置であって、摩擦係
数変化量モデル式の各項の変数を入力信号、摩擦係数変
化量を出力信号とする3層ニューラルネットワークと、
ニューラルネットワークの入力信号及び出力信号である
摩擦係数変化量を圧延実績データから演算する前処理演
算部と、前処理演算部の演算結果を記憶するデータ記憶
部と、データ記憶部に記憶された摩擦係数変化量を教師
信号としてニューラルネットワークの重み係数を学習す
る学習部と、を備え、摩擦係数モデル式を固定とし、学
習部により学習された重み係数を摩擦係数変化量モデル
式の各項の係数として用いるものである。
【0031】
【作用】以下、本発明の原理を説明した後で、作用を説
明する。ロールバイト内における摩擦係数は圧延油の濃
度、量、ロール及び圧延材の表面粗度、圧延温度あるい
は圧下率等の圧延条件で変化する。従って、摩擦係数を
正確に予測するには、これらの摩擦係数に対する影響度
を求める必要がある。しかし、これらの要因は相互に関
係し合って摩擦係数に影響しているため、正確に予測で
きるモデル式を作成することは非常に困難であり、実用
的ではない。
【0032】一方、上記要因のうち、圧延油の濃度、
量、圧延速度、圧下率等は比較的容易に測定することが
可能である。また、ロールの表面粗度も直接測定するこ
とは困難であるが、圧延材長等の関数として間接的に推
定することは可能である。
【0033】そこで、例えば、摩擦係数モデル式を次式
のように表す。
【0034】 μ=ao +a1 ・v+a2 ・v2 +a3 ・v3 +a4 ・v4 +a5 ・r+ε …(10) ただし v :圧延速度 r :圧下率 a0 〜a5 :各項の係数 ε :圧延速度と圧下率以外の要因によるμの変化量 である。このεあるいは係数ao 〜a5 が正確に設定で
きればμは正確に予測でき、ロールギャップ補正の精度
も向上する。
【0035】請求項1に記載のロールギャップの補正装
置においては、(10)式のεによるμの変化量を係数a0
〜a5 の設定誤差として吸収する。すなわち、図3に示
したように圧延荷重式逆算部26は圧延実績データ部25か
ら圧延荷重P、入側板厚H、出側板厚h、前方張力
f 、後方張力tb のデータを入力して摩擦係数μA
演算する。前処理部27は圧延実績データ部25から圧延速
度v、入側板厚H、出側板厚hのデータを入力し、ニュ
ーラルネットワーク28に必要なv,v2 ,v3 ,v4
rを作成する。BP(Back Propagatin Error Learnin
g:誤差逆伝搬学習)法計算部29はニューラルネットワ
ーク28の入力信号に対して、μA とμC との差が零、す
なわち、ε=0に近付くようにニューラルネットワーク
28の重み係数a0 〜a5 を勾配法に基づいて変更する。
ニューラルネットワーク28は図4の破線内に示すような
線形2層ニューラルネットワークで構成されている。こ
の重み係数を用いてロールギャップ補正のための摩擦係
数を補正する。
【0036】また、請求項2に記載のロールギャップの
補正装置においては、(10)式のε以外の項はμのモデル
式として一定とし、圧延油の濃度、温度、流量、圧延速
度、圧延材長、圧下率を入力信号、摩擦係数変化量εC
を出力信号とし、摩擦係数μのモデル式から計算したμ
C と圧延荷重式から逆算した摩擦係数μA との差εA
教師信号とするニューラルネットワークを構成して摩擦
変化量εC を求め、摩擦係数μのモデル式から計算した
摩擦係数と摩擦係数変化量εC との和を摩擦係数予測値
とする方法である。すなわち、図5に示すように、圧延
荷重式逆算部26は圧延実績データ部25から圧延荷重P、
入側板厚H、出側板厚h、前方張力tf、後方張力tb
のデータを入力し、摩擦係数μA を逆算する。摩擦係数
モデル式演算部32は、圧延実績データ部25から圧延速度
v、圧下率rのデータを入力し、摩擦係数モデル式を用
いて摩擦係数μC を演算する。この摩擦係数μA とμC
との差を摩擦係数変化量εA とする。前処理部30は、圧
延実績データ部25から圧延速度v、圧下率r、圧延油の
濃度C、流量F、温度T、圧延材長Lのデータを入力
し、ニューラルネットワーク31の入力信号を作成する。
ニューラルネットワーク31は、前処理部30からデータを
入力し、摩擦係数変化量εC を推定する。BP法学習部
29は、ニューラルネットワーク31の入力信号に対して、
摩擦係数変化量εA とεC との差が零に近付くように、
ニューラルネットワーク31の重み係数Wji、Wkjを勾配
法に基づいて変更する。ニューラルネットワーク31は図
6の破線内に示すような3層ニューラルネットワークで
構成されている。この重み係数を用いて摩擦係数変化量
を推定し、ロールギャップ補正のための摩擦係数を予測
する。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して詳細に説明する。図1は請求項1に記載の発明に対
応する実施例の構成を示すブロック図である。これは、
摩擦係数モデル式の係数a0 〜a5 をニューラルネット
ワークで推定し、これらを用いて摩擦係数モデル式を計
算した摩擦係数予測値からロールギャップ補正量ΔSを
計算するものである。図中、図10と同一の要素には同一
の符号を付してその説明を省略する。そして、図10の構
成に対して、新たに摩擦係数ニューラルネットワーク学
習部(図3中のニューラルネットワーク28及びBP法計
算部29を併せたものに対応)14、データ記憶部15、前処
理演算部(図3中の圧延荷重式逆算部26及び前処理部27
を併せたものに対応)16及びスイッチ17を備えている。
【0038】ここで、前処理演算部16は、ロードセル13
の圧延荷重P、板厚計5Aから出側板厚h、板厚計5Bから
入側板厚H、張力計6Aから前方張力tf 、張力計6Bから
後方張力tb 、速度計12から圧延速度vのデータを入力
し、摩擦係数ニューラルネットワーク学習部14のための
入力信号v,v2 ,v3 ,v4 ,rと教師信号μA を作
成する。作成した入力信号と教師信号をデータ記憶部15
に随時記憶しておく。摩擦係数ニューラルネットワーク
学習部14はデータ記憶部15から入力信号v,v2
3 ,v4 ,rと教師信号であるμA を読込み、BP法
により摩擦係数モデル式の係数を学習する。学習が十分
に行われたら、あるタイミングでスイッチ17をオン動作
させ、摩擦係数演算部9のモデル式の係数を変更する。
この係数を用いて計算した摩擦係数μfを摩擦係数予測
値として、圧延荷重変更量ΔPを計算し、ロールギャッ
プ補正量ΔSを求め、正確なロールギャップ補正を行
う。
【0039】この実施例によれば、実測が困難である圧
延油の濃度、温度、流量、圧延材及びロールの表面粗度
等の変化を反映したロールギャップ補正が可能となり、
板厚精度の向上と、張力の安定化を実現することができ
る。
【0040】図2は請求項2に記載の発明に対応する実
施例の構成を示すブロック図である。これは摩擦係数変
化量εC をニューラルネットワークで推定し、この摩擦
係数変化量εC と摩擦係数モデル式から求めた摩擦係数
の和を摩擦係数予測値としてロールギャップ補正量ΔS
を計算するものである。図中、図10と同一の要素には同
一の符号を付してその説明を省略する。そして、図10の
構成に対して新たに、スイッチ17、摩擦係数変化量ニュ
ーラルネットワーク学習部(図5中のBP法計算部29及
びニューラルネットワーク31を併せたものに対応)18、
データ記憶部19、前処理演算部(図5中の圧延荷重式逆
算部26、前処理部30及び摩擦係数モデル式演算部32を併
せたものに対応)20、摩擦係数変化量モデル式演算部21
を設けたものである。
【0041】ここで、前処理演算部20は、ロードセル13
からの圧延荷重P、板厚計5Aからの入側板厚H、板厚計
5Bからの出側板厚h、張力計6Aからの後方張力tb 、張
力計6Bからの前方張力tf 、速度計12からの圧延速度
v、図示省略の設定部からの圧下率rの各データに基づ
いて、摩擦係数μA ,μC を演算すると共に、その差で
ある摩擦係数変化量εA を教師信号として作成する一
方、クーラントタンク23からの圧延油の濃度C,流量
F、温度T、板厚計5Aからの入側板厚H、板厚計5Bから
の出側板厚h、速度計12からの圧延速度v及び図示省略
の設定部からの材料長Lの各データに基づいて、摩擦係
数変化量ニューラルネットワーク学習部18のための入力
信号を作成する。この前処理演算部20で作成された教師
信号と入力信号はデータ記憶部19に随時記憶される。摩
擦係数変化量ニューラルネットワーク学習部18はデータ
記憶部19から入力信号v,r,C,F,T,Lと教師信
号であるεA を読込み、BP法により摩擦係数変化量モ
デル式を用いた摩擦係数変化量演算部21の係数を変更す
る。この係数を用いて計算した摩擦係数変化量εと摩擦
係数モデル式を用いた摩擦係数演算部9で計算した摩擦
係数μC との和を摩擦係数予測値μfとし、この摩擦係
数μfから圧延荷重変化量ΔPを計算し、圧延荷重変更
量ΔPからロールギャップの補正量ΔSを計算する。
【0042】この実施例によっても、実測が困難である
圧延油の濃度、温度、流量、圧延材及びロールの表面粗
度等の変化を反映したロールギャップ補正が可能とな
り、板厚精度の向上と、張力の安定化を実現することが
できる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように本発
明によれば、ニューラルネットワークにより摩擦係数の
モデル式又は摩擦係数変化量のモデル式の各項の係数を
推定し、摩擦係数の変化に対応してロールギャップを正
確に補正することにより、板厚精度の向上が図られ、ま
た、張力安定化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明に対応する実施例の構成
を示すブロック図。
【図2】請求項2に記載の発明に対応する実施例の構成
を示すブロック図。
【図3】請求項1に記載の発明に係る摩擦係数モデル式
の学習法の説明図。
【図4】請求項1に記載の発明に係る線形2層ニューラ
ルネットワークの説明図。
【図5】請求項2に記載の発明に係る摩擦係数変化量モ
デル式の学習法の説明図。
【図6】請求項2に記載の発明に係る3層ニューラルネ
ットワークの説明図。
【図7】本発明の適用対象の一種である4段圧延機の概
略構成図。
【図8】一般的な圧延状態を説明するために、摩擦係数
と圧延速度都の関係を示した線図。
【図9】一般的な圧延状態を説明するために、圧延荷重
と板厚及びロールギャップとの関係を示した線図。
【図10】従来の圧延機のロールギャップ補正装置の構
成を示すブロック図。
【符号の説明】
1A,1B バックアップロール 2A,2B ワークロール 4 油圧圧下装置 5A,5B 板厚計 6A,6B 張力計 7 ロールギャップ補正量演算部 8 摩擦係数による圧延材の影響係数 9 摩擦係数演算部 14 摩擦係数ニューラルネットワーク学習部 15 データ記憶部 16 前処理演算部 18 摩擦係数変化量ニューラルネットワーク学習部 19 データ記憶部 20 前処理演算部 21 摩擦係数変化量モデル式 23 クーラントタンク 22A,22B クーラントノズル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図4】
【図7】
【図3】
【図5】
【図6】
【図8】
【図9】
【図10】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板等の圧延中に、圧延機のワークロール
    と圧延材間の摩擦係数を予め作成した摩擦係数モデル式
    で予測し、摩擦係数の変化による圧延機出側の板厚変化
    を修正するように圧延機のロールギャップ設定値を補正
    する圧延機のロールギャップ補正装置であって、 前記摩擦係数モデル式の各項の変数を入力信号、各項の
    係数を重み係数、摩擦係数を出力信号とする線形2層ニ
    ューラルネットワークと、 前記ニューラルネットワークの入力信号及び出力信号で
    ある摩擦係数を圧延実績データから演算する前処理演算
    部と、 前記前処理演算部の演算結果を記憶するデータ記憶部
    と、 前記データ記憶部に記憶された摩擦係数を教師信号とし
    て前記ニューラルネットワークの重み係数を学習する学
    習計算部と、 を備え、前記学習計算部により学習されたニューラルネ
    ットワークの重み係数を前記摩擦係数モデル式の各項の
    係数として用いる圧延機のロールギャップ補正装置。
  2. 【請求項2】鋼板等の圧延中に、圧延機のワークロール
    と圧延材間の摩擦係数を予め作成した摩擦係数モデル式
    と摩擦係数変化量モデル式とで予測し、摩擦係数の変化
    による圧延機出側の板厚変化を修正するように圧延機の
    ロールギャップ設定値を補正する圧延機のロールギャッ
    プ補正装置であって、 前記摩擦係数変化量モデル式の各項の変数を入力信号、
    摩擦係数変化量を出力信号とする3層ニューラルネット
    ワークと、 前記ニューラルネットワークの入力信号及び出力信号で
    ある摩擦係数変化量を圧延実績データから演算する前処
    理演算部と、 前記前処理演算部の演算結果を記憶するデータ記憶部
    と、 前記データ記憶部に記憶された摩擦係数変化量を教師信
    号として前記ニューラルネットワークの重み係数を学習
    する学習計算部と、 を備え、前記摩擦係数モデル式を固定とし、前記学習計
    算部により学習された重み係数を前記摩擦係数変化量モ
    デル式の各項の係数として用いる圧延機のロールギャッ
    プ補正装置。
JP6038764A 1994-03-09 1994-03-09 圧延機のロールギャップ補正装置 Pending JPH07246411A (ja)

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