JPH07245995A - 発電機の自動電圧調整装置 - Google Patents

発電機の自動電圧調整装置

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JPH07245995A
JPH07245995A JP6033349A JP3334994A JPH07245995A JP H07245995 A JPH07245995 A JP H07245995A JP 6033349 A JP6033349 A JP 6033349A JP 3334994 A JP3334994 A JP 3334994A JP H07245995 A JPH07245995 A JP H07245995A
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Toru Yoshioka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発電機の自動電圧調整装置において、進相負
荷時の際、回路部品の保護をはかる。 【構成】 界磁巻線4に直列に接続されたトランジスタ
5を備え、出力電圧の高低に応じて当該トランジスタ5
をオンオフさせ上記界磁巻線4に流れる界磁電流を制御
し、出力電圧を定電圧化させる発電機の自動電圧調整装
置において、上記界磁巻線4に対し進相保護回路11を
並列に接続すると共に、当該進相保護回路11は、一般
負荷時にはオン進相負荷時にはオフ、となる定電圧ダイ
オード14を介して制御されるトランジスタ12及び当
該トランジスタ12のオン時にはオフ状態に制御される
と共に、上記進相負荷時には界磁巻線4に発生する誘起
電圧に基づいてオン状態に制御されるダーリントントラ
ンジスタ13を備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電機の自動電圧調整
装置、特にエンジン駆動発電機において、進相負荷時の
際、回路部品の保護をはかるようにした発電機の自動電
圧調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジン駆動発電機は白熱ラン
プ、電熱器等の力率が1の負荷や水中ポンプ等の遅れ力
率の負荷を対象として開発されてきた。
【0003】図4は従来のエンジン駆動発電機の回路構
成を示しており、エキサイタ巻線1に発生した電圧は整
流器2とコンデンサ3とで直流電圧に変換され、界磁巻
線4と当該界磁巻線4に流れる界磁電流を制御するトラ
ンジスタ5との直列回路への界磁巻線用直流電源となっ
ている。また検出巻線6に発生した電圧は発電機の出力
電圧を定電圧化するするための検出電圧となっており、
当該検出電圧の高低に応じてトランジスタ7をオンオフ
させる制御信号をコントロール回路8内で生成し、当該
トランジスタ7を介してトランジスタ5をオンオフさ
せ、界磁巻線4に流れる界磁電流を自動制御し、発電機
の出力電圧が一定になるようにしていた。
【0004】なお、同図において、9,10はダイオー
ドであり、界磁巻線4と並列に接続されたダイオード9
はフリーホイールダイオードと呼ばれるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら最近で
は、水銀灯やメタルハイランド・ランプ等の進相負荷の
ものが使用されるようになってきている。水銀灯等に
は,力率改善用としてのコンデンサが入っており、この
コンデンサのため点灯まで進み力率負荷として作用す
る。
【0006】進相電流が流れた場合の自己励磁は,図6
を参照して以下の様におこる。 ロータが6.1の位置のとき,出力電流により界磁が増
磁される。 ロータが6.2の位置のとき,増磁された界磁は,界磁
巻線4のb側→フリーホィールダイオード9→界磁巻線
4のa側と流れる電流によって維持される。
【0007】ロータが6.3の位置のとき,出力電流に
より界磁が増磁される。 ロータが6.4の位置のとき,増磁された界磁は,界磁
巻線4のb側→フリーホィールダイオード9→界磁巻線
4のa側と流れる電流によって維持される。
【0008】ロータが6.1の位置に戻る。 上記のごとく,出力電流により界磁が増磁され,エキサ
イタ巻線1より電力を供給しなくても,自己励磁によっ
て発電機の出力電圧は,定格電圧以上の電圧を発生して
しまう欠点を有していた。従って,このときのコントロ
ール回路8はトランジスタ5をオフ状態を維持させる制
御信号を生成する。つまりトランジスタ5はオフ状態を
維持する。
【0009】一方,力率1の時は,図7に示されている
様に出力電流による磁界は,界磁の磁極と90度ずれて
いるので,界磁は増磁されず,自己励磁はおこらない。
遅れ力率の時は,逆に,出力電流による磁界は界磁を弱
めるので,自己励磁はおこらない。
【0010】また、界磁巻線4と出力巻線はトランス結
合され,出力電流は負荷により束縛されるので,上記
及びの時,界磁巻線4のa側から流れ出し界磁巻線4
のb側に流れ込む電流が強制的に流される。つまり,電
流が流れるように電圧が誘起される。よって界磁巻線4
のa側,コンデンサ3,ダイオード10,界磁巻線4の
b側へ電流が流れる。なおこの電流は,図5に示されて
いる様な電流波形であり,定電流源としての性質を有す
る。
【0011】よって,進相電流がながれると,自己励磁
によってエキサイタ電圧も上昇するので,エキサイタ電
圧の上昇と,界磁巻線4からの電流の流れ込みで,当該
コンデンサ3の電圧が定格以上の電圧が印加される。そ
して当該コンデンサ3が破壊して発電機の自動電圧調整
装置が壊れてしまうようになり、従来の図4で示される
発電機の自動電圧調整装置の回路構成では水銀灯等の進
相負荷を利用できない欠点があった。
【0012】本発明は、上記の欠点を解決することを目
的としており、水銀灯等の進相負荷も使用でき、その特
性も優れた発電機の自動電圧調整装置を提供することを
目的としている。
【0013】なお、本願の出願に先立って本願出願人
は、考案の名称「エンジン駆動発電機」(実開平4─1
01300号)を出願したが、この考案は、界磁巻線側
からコンデンサへの充電を阻止するためのダイオードを
備えた阻止回路を有しているのに対し、本願発明では、
当該阻止回路を廃止した回路構成としている点に特徴を
有している。
【0014】
【課題を解決しようとする手段】上記の目的を解決する
ために、本発明の発電機の自動電圧調整装置は界磁巻線
に直列に接続されたスイッチング素子を備え、出力電圧
の高低に応じて当該スイッチング素子をオンオフさせ上
記界磁巻線に流れる界磁電流を制御し、出力電圧を定電
圧化させる発電機の自動電圧調整装置において、上記界
磁巻線に対し進相保護回路を並列に接続すると共に、当
該進相保護回路は、一般負荷時にはオン進相負荷時には
オフ、となる定電圧ダイオードを介して制御される第1
のトランジスタ、及び当該第1のトランジスタのオン時
にはオフ状態に制御されると共に、上記進相負荷時には
界磁巻線に発生する誘起電圧に基づいてオン状態に制御
される第2のトランジスタを備え、進相負荷時に界磁巻
線が当該進相保護回路でショートされるようにしたこと
を特徴としている。
【0015】
【作用】進相負荷時には進相保護回路が働いて界磁巻線
に発生する誘起電圧を吸収するとともに進相電流により
界磁が増磁されようとするときに,界磁巻線において逆
方向の電流を増して,増磁をおさえる働きをする。
【0016】
【実施例】図1は本発明に係る発電機の自動電圧調整装
置の一実施例構成を示している。同図において、図5の
ものと同じものは同じ番号が付されており、同図では図
4のものに新たに進相保護回路11が界磁巻線4と並列
に接続された構成となっている。そして進相保護回路1
1はトランジスタ12、ダーリントントランジスタ1
3、定電圧ダイオード14及び抵抗15ないし17を備
えて構成されている。
【0017】なお抵抗17は、ダーリントントランジス
タ13からトランジスタ5に流れるスイッチスルー電流
抑制用の抵抗である。図1の動作を次に説明する。
【0018】力率が1或いは遅相の一般負荷の場合、従
来の図4の場合と同様に、コントロール回路8によりト
ランジスタ7を介してトランジスタ5がオンオフされ.
界磁巻線4に流れる界磁電流が制御される。
【0019】つまりトランジスタ5がオン状態になる
と、界磁巻線4には定電圧ダイオード14のツェナ電圧
を超えた電圧がコンデンサ3から供給されるので、当該
定電圧ダイオード14はオンとなり、従ってトランジス
タ12がオン、ダーリントントランジスタ13がオフに
制御される。このときコンデンサ3,界磁巻線4及びト
ランジスタ5の回路で界磁電流が流れる。
【0020】一方トランジスタ5がオフになると、界磁
巻線4に逆起電力が生じ、当該逆起電力はダイオード9
を通って放散される。自己励磁を起こす進相負荷の場
合、発電機の出力電圧はコンデンサ3側から界磁電流を
供給しなくても、図4で説明した如く定格電圧以上の電
圧が発生するので、コントロール回路8はトランジスタ
7を介してトランジスタ5をオフ状態に制御しつづけ
る。
【0021】図示されていない出力巻線に進相電流が流
れることにより界磁巻線4に誘起される低次高調波の誘
起電圧、すなわち交番電圧の1サイクルの内、界磁巻線
4のb側が正となる半波が誘起されたとき、フリーホイ
ールダイオードと呼ばれるダイオード9を介して電流が
流れる。そして界磁巻線4のa側が正となる半波が誘起
されたとき、抵抗16を介してダーリントントランジス
タ13のベースがバイアスされ、当該ダーリントントラ
ンジスタ13はオンとなり、界磁巻線4は抵抗17を介
してショート状態となる。
【0022】定電圧ダイオード14のツェナ電圧はこの
時の界磁巻線4に誘起される交番電圧を超えないように
選定されているので、トランジスタ12はオンとなら
ず、ダーリントントランジスタ13はオンが保持され
る。
【0023】よって上記界磁巻線4に誘起される交番電
圧の当該界磁巻線4のa側が正となる半波は、抵抗17
とダーリントントランジスタ13とのショート回路で界
磁巻線4がショートされ、コンデンサ3には界磁巻線4
側からの充電がなくなり、エキサイタ巻線1の電圧上昇
によるコンデンサ3の電圧の上昇もおさえられ,コンデ
ンサ3の破壊が防止される。
【0024】また、界磁巻線4に誘起される交番電圧の
当該界磁巻線4のa側が正となる半波を、抵抗17とダ
ーリントントランジスタ13とのショート回路で界磁巻
線4をショートさせる際、界磁巻線4の電圧を充分に低
く抑えるようにすると当該電流量が増加し出力電流によ
る増磁が減少し,自己励磁による発電機の出力電圧上昇
を、定格電圧程度に抑えられる効果が生じる。
【0025】図2は本発明に係る発電機の自動電圧調整
装置の他の施例構成を示している。図2のものは図1の
ものを更に改良した構成のものである。同図において、
図4及び図1のものと同じものは同じ番号が付されてお
り、同図では図4のものに図1のものと同様に新たに進
相保護回路11が界磁巻線4と並列に接続された構成と
なっている。そして進相保護回路11は図1のトランジ
スタ12,定電圧ダイオード14及び抵抗15,17の
他、FET18、ダイオード19、定電圧ダイオード2
0、コンデンサ21、抵抗22ないし24を備えて構成
されている。
【0026】図2の動作を次に説明する。力率が1或い
は遅相の一般負荷の場合、図1の場合と同様に、コント
ロール回路8によりトランジスタ7を介してトランジス
タ5がオンオフされ、界磁巻線4に流れる界磁電流が制
御される。
【0027】つまりトランジスタ5がオン状態になる
と、界磁巻線4には定電圧ダイオード14のツェナ電圧
を超えた電圧がコンデンサ3から供給されるので、当該
定電圧ダイオード14はオンとなり、従ってトランジス
タ12がオン、FET18がオフに制御される。このと
きコンデンサ3,界磁巻線4及びトランジスタ5の回路
で界磁電流が流れる。
【0028】一方トランジスタ5がオフになると、界磁
巻線4に逆起電力が生じ、当該逆起電力はダイオード9
を通って放散される。自己励磁を起こす進相負荷の場
合、発電機の出力電圧はコンデンサ3側から界磁電流を
供給しなくても、図1で説明した如く定格電圧以上の電
圧が発生するので、コントロール回路8はトランジスタ
7を介してトランジスタ5をオフ状態に制御しつづけ
る。
【0029】図示されていない出力巻線に進相電流が流
れることにより界磁巻線4に誘起される低次高調波の誘
起電圧、すなわち交番電圧の1サイクルの内、界磁巻線
4のb側が正となる半波が誘起されたとき、フリーホイ
ールダイオードと呼ばれるダイオード9を介して電流が
流れる。そして界磁巻線4のa側が正となる半波が誘起
されたとき、次の2通りのいずれかの動作が行われる。
【0030】コンデンサ21の充電電圧がFET18を
オンにするに足る電圧となっていない場合には、上記界
磁巻線4のa側が正となる半波では、界磁巻線4のa
側,コンデンサ3,ダイオード10,界磁巻線4のb側
の回路及び界磁巻線4のa側,ダイオード19,抵抗2
2,コンデンサ21,界磁巻線4のb側の回路で充電電
流が流れる。そして後者の回路のコンデンサ21は急速
に充電され、FET18をオンにするに足る電圧とな
る。
【0031】コンデンサ21の充電電圧がFET18を
オンにするに足る電圧となっている(なった)場合に
は、当該FET18がオンとなることにより、上記界磁
巻線4に誘起される交番電圧の当該界磁巻線4のa側が
正となる半波では、抵抗17とFET18とのショート
回路で当該界磁巻線4がショートされる。
【0032】図3(横軸の時間tは図5の横軸の時間t
とスケールを異にしている)に示されている様に上記低
次高調波の交番電圧によって界磁巻線4に流れる界磁電
流の周波数をfとしたとき、コンデンサ21と抵抗22
との時定数C21R22は充分小さく(C21R22≪
1/f)、コンデンサ21と抵抗23(+抵抗22)と
の時定数C21R23は充分大きく(C21R23≫1
/f)なるように選定しておかれる。この様な時定数の
関係を持たせておけば、同図図示の如く界磁巻線4をシ
ョートする期間を長くでき、コンデンサ3の充電がおさ
えられ、自己励磁も抑制される。つまりコンデンサ3の
破壊が防止される。
【0033】ここで図1の回路構成のものとの関連で図
2の回路構成のものの改良による利点を記述すると次の
如くである。図1でダーリントントランジスタ13がオ
フ、トランジスタ5がオンの時、界磁巻線4にかかる電
圧は高く、進相負荷時に界磁巻線4をショートする時、
界磁巻線4の電圧を充分に抑えるようにしなければなら
ない。この界磁巻線4にかかる電圧が高い時、抵抗16
はその許容電力を定格以内におさえるため、大電力のも
のを使い、界磁巻線4のショート時そのショート電圧を
十分低く抑えるため、ダーリントントランジスタ13の
増幅率が大きく、耐圧の高いものを使わなければならな
い。しかしながら、耐圧の高い市販のダーリントントラ
ンジスタは、そのベースーエミッタ間に内蔵抵抗(1K
Ω程度)が入っているので、抵抗16と当該内蔵抵抗と
で分圧され、ベース電圧が確保され難くなり、使用しに
くい。よって、シングルのトランジスタを何段も使うこ
ととなり、高価で作業性も悪く、ターンオフも遅くな
り、ダーリントントランジスタ13からトランジスタ5
へのスイッチスルーも起こりやすくなり、信頼性も悪く
なる。また、抵抗16の消費電力も大きいため、発熱の
問題もでてくる。
【0034】これに対し図2で使用されるFETは、図
1のバイポーラの様に多段ダーリントンにしないで一段
ですむので、安価で作業性もよい。また電圧駆動なの
で、抵抗23も高抵抗のものが使え、消費電力が少なく
てすむ。さらにFETはバイポーラに比べターンオフが
速いので、スイッチスルーを抑えられる等の利点を図2
の回路構成のものは有する。
【0035】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、水
銀灯等の進相負荷に対しても発電機の自動電圧調整装置
の回路部品の保護がなされると共に自己励磁による出力
電圧の上昇は定格電圧程度におさえることができ、かつ
出力特性も改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発電機の自動電圧調整装置の一実
施例構成である。
【図2】本発明に係る発電機の自動電圧調整装置の他の
施例構成である。
【図3】図2の逆電流波形説明図である。
【図4】従来のエンジン駆動発電機の回路構成である。
【図5】従来の逆電流波形説明図である。
【図6】進相負荷時の磁界説明図である。
【図7】力率が1の負荷時の界磁説明図である。
【符号の説明】
1 エキサイタ巻線 4 界磁巻線 5,7 トランジスタ 6 検出巻線 8 コントロール回路 11 進相保護回路 12 トランジスタ 13 ダーリントントランジスタ 14 定電圧ダイオード 18 FET

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界磁巻線に直列に接続されたスイッチン
    グ素子を備え、出力電圧の高低に応じて当該スイッチン
    グ素子をオンオフさせ上記界磁巻線に流れる界磁電流を
    制御し、出力電圧を定電圧化させる発電機の自動電圧調
    整装置において、 上記界磁巻線に対し進相保護回路を並列に接続すると共
    に、 当該進相保護回路は、 一般負荷時にはオン進相負荷時にはオフ、となる定電圧
    ダイオードを介して制御される第1のトランジスタ、 及び当該第1のトランジスタのオン時にはオフ状態に制
    御されると共に、上記進相負荷時には界磁巻線に発生す
    る誘起電圧に基づいてオン状態に制御される第2のトラ
    ンジスタを備え、 進相負荷時に界磁巻線が当該進相保護回路でショートさ
    れるようにしたことを特徴とする発電機の自動電圧調整
    装置。
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