JPH07244727A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH07244727A
JPH07244727A JP3589194A JP3589194A JPH07244727A JP H07244727 A JPH07244727 A JP H07244727A JP 3589194 A JP3589194 A JP 3589194A JP 3589194 A JP3589194 A JP 3589194A JP H07244727 A JPH07244727 A JP H07244727A
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JP
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JP3589194A
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English (en)
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Yu Nameki
祐 行木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力に要する時間を短縮し、画像処理装置の
スループットを向上させる。 【構成】 制御装置7はページバッファ10に格納要求
があると、まずページバッファ10の空き領域のサイズ
を調べ、格納要求された画像データのデータ量が空き領
域のサイズ以下であれば空き領域に格納する。しかし、
空き領域に格納できない場合には、次にページバッファ
10上の上書き可能な状態にある領域のサイズを調べる
が、このときには上書き可能領域に設定されている上書
き優先順位の高い順にサイズを調べる。そして、格納要
求された画像データのデータ量以上のサイズを有する上
書き可能領域があれば、当該画像データをこの領域に上
書きすることを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像データを格納する
画像記憶手段を備える画像処理装置に係り、特に画像デ
ータを記録用紙にハードコピーを行う場合の出力順序を
管理することによって画像データの入出力処理を効率的
に行うことができる画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複数頁の原稿を複数部数ハードコ
ピー出力(以下、単に出力と称す)する場合において、
1部目については原稿読み取り装置から読み込んだ画像
データをそのまま出力するが、このとき同時に読み込ん
だ画像データを記憶装置に書き込んで保存しておき、2
部目以降については記憶装置から画像データを読み出し
て出力するようにすることが行われている。
【0003】このような手法は電子RDHと称されてお
り、この電子RDHが可能な画像処理装置においては、
原稿を循環的に送る装置が不要となるばかりでなく、原
稿の読み取りは1回だけ行えばよいので、原稿を循環的
に送る装置を用いた場合に比較して原稿を傷めることが
ないという利点がある。
【0004】図10に電子RDHが可能となされた画像
処理装置の構成例を示す。図10において、1は画像処
理部、2はユーザインターフェース(以下、UIと称
す)、3は自動原稿給紙装置(以下、ADF:Automati
c Document Feederと称す)、4は画像読み取り装置、
5は出力装置、6は後処理装置、7は制御装置、8、9
はインターフェース(以下、I/Fと称す)、10はペ
ージバッファメモリ(以下、単にページバッファと称
す)、11はハードディスク(以下、HDと称す)、1
2はHD制御部、13はイメージバスを示す。なお、図
10において、細い実線は画像データの流れを示し、波
線は制御信号の流れを示している。
【0005】さて、図10において、画像処理部1は、
制御装置7、I/F8、9、ページバッファ10、HD
制御部12を備えている。制御装置7は、CPU及びそ
の周辺回路で構成されてなり、図において波線で示す制
御信号の流れから容易に理解できるように、当該画像処
理装置の各部を制御し、全体の動作を統括して管理して
いるものである。
【0006】I/F8は、画像読み取り装置4からの画
像データをイメージバス13上に取り込むためのもので
あり、I/F9は出力のためにページバッファ10から
イメージバス13上に読み出された画像データを出力装
置5に入力させるためのものである。
【0007】さて、この画像処理装置においては画像読
み取り装置4からの画像データをHD11に格納するの
であるが、HD11のアクセス速度はシーク時間等も含
めると略1Mバイト/秒程度が限界であるのに対して、
通常のデータ転送速度は数Mバイト/秒〜十数Mバイト
/秒程度であり、データ転送速度とHD11のアクセス
速度には速度の格差があるので、画像読み取り装置4か
らの画像データを直接HD11に格納する場合、及びH
D11から出力装置5に画像データを転送する場合には
この速度の格差を吸収する必要があり、そのためにペー
ジバッファ10が設けられているのである。
【0008】従って、画像読み取り装置4からの画像デ
ータは一旦ページバッファ10に格納され、ページバッ
ファ10からHD11に書き込まれることになり、ま
た、HD11に格納されている画像データを出力装置5
に送り出す場合は、まずHD11から読み出した画像デ
ータを一旦ページバッファ10に格納し、ページバッフ
ァ10から出力装置5に送り出されるのである。なお、
HD11への画像データの格納及びHD11からの画像
データの読み出しはHD制御部12の制御の下に行われ
ることは当然である。
【0009】UI2は、ユーザがコピージョブ(以下、
単にジョブと称す)を行う場合に、出力部数、用紙サイ
ズ、倍率、後処理の要否等の種々の設定を行うためのも
のであり、液晶表示装置やCRT等の表示装置、及びテ
ンキー、スタートボタン等の種々のコントロールボタン
を備えているものである。なお、UI2は周知のもので
あるのでその構成の説明は省略する。
【0010】ADF3はセットされた原稿を自動的に搬
送するものであり、その原稿の画像は原稿読み取り装置
4によって読み取られる。なお、ADF3の構成は周知
であるので説明は省略する。
【0011】画像読み取り装置4は、プラテンにセット
された原稿をイメージセンサで読み取り、読み取って得
た画像データを画像処理部1に送り出すものである。な
お、画像読み取り装置4の構成は周知であるので説明は
省略する。
【0012】出力装置5は、画像データから2値データ
を生成し、その2値データに基づいてレーザ光のオン/
オフを各画素毎に制御し、網点によって中間調画像を再
現することにより画像形成を行うものである。なお、出
力装置5の構成は周知であるので説明は省略する。
【0013】後処理装置6は、出力した各部毎にステー
プル止め等の後処理を行うものであり、後処理を行うか
否か、行う場合にはどのような後処理を行うかはユーザ
によってUI2により設定されるものである。なお、後
処理装置6の構成については周知であるので説明は処理
略する。
【0014】また、図10に示す各部は時分割で処理を
行うようになされているので、画像データを読み取る入
力処理と出力処理を並列的に行うことが可能であり、従
って、先行するジョブの画像データがHD11から読み
出されて出力装置5において出力の処理がなされいてる
間に、ADF3または画像読み取り装置4から次のジョ
ブの原稿を読み込み、その画像データをHD11に格納
することが可能である。なお、ページバッファ10への
アクセス要求が複数部署から同時に発生した場合に対処
するために、イメージバス13のバス調停を行うように
してもよいことは当然である。
【0015】以上、図10の構成の各部の概略について
説明したが、次に基本的な動作について説明すると次の
ようである。
【0016】いま、複数頁の原稿を複数部出力する場合
を例にとると、まずユーザはADF3または原稿読み取
り装置4のプラテン上に原稿をセットし、UI2によっ
てジョブの設定を行った後にスタートボタンを押下す
る。これにより原稿の画像は原稿読み取り装置4によっ
て読み取られ、その画像データはI/F8、イメージバ
ス13を介してページバッファ10に順次格納される。
【0017】このとき、出力装置5が出力可能な状態に
ある場合には画像データはページバッファ10から直接
I/F9を介して出力装置5へ転送され、出力処理が実
行される。これが1部目である。そして、このとき同時
にHD11への当該画像データの書き込みが開始され
る。
【0018】その後、1部目の出力が終了すると、2部
目の出力が行われるが、このときにはHD11から当該
原稿の画像データが1頁目から順次読み出されてページ
バッファ10に書き込まれ、ページバッファ10から出
力装置5に転送されて出力される。3部目以降は2部目
と同じ処理が繰り返される。
【0019】しかし、原稿画像の読み込み時に出力装置
5が出力可能な状態にない場合には、HD11への書き
込みのみが開始される。その後、出力装置5が当該ジョ
ブの出力が可能な状態になると、HD11から当該原稿
の画像データが1頁目から順次読み出してページバッフ
ァ10に書き込み、ページバッファ10から出力装置5
に転送して出力する処理が設定された部数の回数繰り返
される。
【0020】以上の説明から明らかなように、ページバ
ッファ10への画像データの書き込みは、画像読み取り
装置4からの画像データが書き込まれる場合と、HD1
1から読み出された画像データが書き込まれる場合の二
通りの場合がある。
【0021】ところで、ページバッファ10の制御方法
としては、例えば特開昭60−100872号公報に示
されているように、ページバッファの最終番地の次の番
地を先頭番地とすることによって環状にしたページバッ
ファ(以下、リングバッファと称す)を利用し、書き込
んだ画像データの格納終了番地に連続して次の画像デー
タを格納し、格納した画像データは順次HD等の記憶装
置に格納するが、当該記憶装置への格納が終了していな
い画像データの領域は上書きを禁止するように制御する
ことによってリングバッファを頁単位でシーケンシャル
に管理することが知られている。このような方法によれ
ばページバッファの小型化及び効率化を計ることができ
る。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開昭60
−100872号公報に示されているような、画像デー
タを頁単位で入力順に連続的にリングバッファに格納す
る方法においては、格納が要求されている画像データの
総データ量がリングバッファ10の容量を越えている場
合には、HD11に格納が済んだ画像データの領域から
順に上書きされることになる。
【0023】このため、画像の読み込み順に出力すると
いう一般的なジョブの場合、早く出力する画像データの
領域が上書きされ、そこに遅く出力される頁の画像デー
タが書き込まれてしまうために、1頁目、2頁目等を出
力する際には当該頁の画像データをHD11から読み出
してページバッファ10上に復元する処理が必要にな
り、その分出力の開始時期が遅れるばかりでなく、単位
時間当たりの出力枚数も低下してしまうという問題があ
る。
【0024】また、上書きした結果ページバッファ10
上から消去されてしまった画像データをHD11から読
み出してページバッファ10に復元するに際して、更に
別の頁の画像データの領域を上書きする場合もあり、こ
のような場合にはこの上書きされた画像データを出力す
るときにはHD11から読み出してページバッファ10
に復元しなければならないので、出力の効率は著しく低
下してしまうものである。
【0025】模式的に例を説明すると次のようである。
いま、8頁の原稿を1頁から順に読み取り、読み取った
順序に1部だけ出力するものとし、図11Aに示すよう
に、ページバッファ10には1頁〜6頁の画像データが
書き込まれ、このときページバッファ10には空き領域
がなくなったとする。なお、図11において、「1」と
書かれているブロックはページバッファ10上の1頁目
の画像データが格納されている領域を示している。その
他の数字についても同様である。また、ここでは理解を
容易にするために全ての画像データのデータ量は同一で
あるとする。
【0026】さて、図11Aに示す状態において、この
次には7頁目の画像データ及び8頁目の画像データを格
納する必要があるのであるが、このときページバッファ
10上の1頁目の画像データ、2頁目の画像データ、3
頁目の画像データ及び4頁目の画像データが既にHD1
1に格納されているものとすると、図11Bに示すよう
に、7頁目の画像データは1頁目の画像データが格納さ
れていた領域に上書きされ、8頁目の画像データは2頁
目の画像データが格納されていた領域に上書きされるこ
とになる。
【0027】8頁目の画像データのページバッファ10
への書き込みが終了すると、次に出力の処理が開始され
る。そこで、まず1頁目の画像データを出力装置5に転
送する必要があるが、当該画像データは現在ページバッ
ファ10上には存在しないのでHD11から読み出して
ページバッファ10上に復元する必要が生じる。このと
き3頁目の画像データのHD11への格納が終了してい
るとすると、HD11から読み出された1頁目の画像デ
ータは、図11Cに示すように3頁目の画像データが格
納されていた領域に上書きされる。そして、当該1頁目
の画像データはページバッファ10から読み出されて出
力装置5に転送され、出力されることになる。
【0028】次に、2頁目の画像データを出力装置5に
転送する必要があるが、当該画像データは現在ページバ
ッファ10上には存在しないのでHD11から読み出し
てページバッファ10上に復元する必要が生じる。この
とき4頁目の画像データのHD11への格納が終了して
いるとすると、HD11から読み出された1頁目の画像
データは、図11Dに示すように4頁目の画像データが
格納されていた領域に上書きされ、そこから読み出され
て出力装置5に転送され、出力される。以下、同様の処
理が繰り返され、8頁目の画像データを出力する際に
は、ページバッファ10は図11Eに示すような状態に
なる。
【0029】以上、画像読み取り装置4からの画像デー
タの格納、及びHD11からの画像データの復元がペー
ジバッファ10上でどのように行われるかを述べたが、
次にこの例において出力がどのように行われるかを図1
2Aを参照して説明する。
【0030】図12Aは、HD11からページバッファ
10上への画像データの復元と、出力装置5の出力ピッ
チと、出力装置5における出力のタイミングの一例を示
す図であり、図中、「復元1」とあるのは1頁目の画像
データをHD11から読み出してページバッファ10上
に復元する処理を示し、「出力1」とあるのは1頁目の
出力を示している。その他についても同様である。ま
た、図12Aにおいては出力装置5が1頁分の画像デー
タを受信してから当該頁の出力処理が終了するまでの時
間を 1単位時間とし、HD11の画像データの書き込み
時間及び読み出し時間は共に 1.5単位時間かかるものと
している。これらの事項については図12Bについても
同様である。
【0031】さて、1頁目の画像データのページバッフ
ァ10への復元が終了すると、当該画像データは即座に
出力装置5に転送されるが、出力装置5では当該画像デ
ータ復元後の最初の出力ピッチが到来したとき(t1
に出力の処理が開始され、符号20で示すように1頁目
が出力される。2頁目以降も同様である。
【0032】このように、従来においては、ページバッ
ファ10上においては画像データは頁単位で入力順に連
続的に格納されているため、上述したように出力に際し
て全ての頁の画像データをHD11からページバッファ
10に復元しなければならないような場合が生じ、この
ような場合には出力する画像は復元を待つ必要があるた
め、出力装置5での出力の処理がHD11の動作速度に
よって制限されてしまい、そのために出力に時間がかか
り、効率が悪いものとなっていたのである。
【0033】従来のものにおいては上述した問題点以外
にも次のような問題があった。即ち、電子RDHが可能
な画像処理装置においては、先行するジョブの画像デー
タを出力している間に次のジョブの原稿の画像の読み取
りを並列的に行うことができることについては上述した
通りであるが、この場合、先行するジョブの画像データ
の総量がページバッファの容量未満であったとしても、
次のジョブの画像読み込みを行った結果、先のジョブと
今回のジョブの画像データの総量がページバッファの容
量を越えてしまった場合には上述したと同様にHDへの
格納が終了した画像データの領域に今回読み取った画像
データを上書きすることになるので、上述したと同じ問
題を引き起こす場合があるという問題を内包しているも
のである。
【0034】また、電子RDHには、一旦HDに蓄積し
た画像データに対して任意の出力順で出力することが比
較的容易に行えるという特徴を有している。しかしなが
ら、このように画像の出力の順序を画像の読み込みの順
序と異ならせる設定を行った場合、従来のように先に読
み込んだ画像データに連続させてページバッファ上に格
納する方法においては出力する順番は考慮されないた
め、出力しようとしている頁の画像データの復元のため
に、その次に出力する頁の画像データの領域に上書きし
てしまうという事態が生じる場合がある。このような事
態が発生した場合には、この上書きされてしまった画像
データを出力するに際してはHDからページバッファ上
に復元する処理が必要になり、それだけ出力の開始が遅
れてしまうものである。
【0035】また、上書きされてしまった頁の画像デー
タをHDからページバッファに復元する際に、更に別の
頁の画像データの領域を上書きすることにもつながり、
出力を効率よく行うことができず、画像処理装置のスル
ープットを低下させてしまうという問題点があった。
【0036】これらの問題点を解決する方法として、ペ
ージバッファの容量を増大させることが考えられる。こ
れによれば、上述したような上書きが必要となる確率を
低下させることができることは明かであるが、コストが
増加するという問題が生じてしまう。
【0037】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、出力を行うのに際してHDからページバッファ上
に画像データを復原する必要が生じたとしても、従来よ
り短時間で、効率よく出力を行い、以てスループットを
向上させることができる画像処理装置を提供することを
目的とするものである。
【0038】また、本発明は、上記の目的を達するため
にページバッファの容量を増大させる必要がなく、従っ
て安価に構成できる画像処理装置を提供する。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の画像処理装置は、画像データを頁単位に
一つの領域として格納する画像記憶手段と、画像記憶手
段を制御する制御手段とを少なくとも備える画像処理装
置において、前記制御手段は、画像記憶手段の各領域に
ついて、当該領域が空き領域であるか、上書き可能な領
域であるか、上書き不可能な領域であるかを設定し、且
つ上書き可能な領域については当該領域に格納されてい
る画像データの上書き優先順位を設定してなり、画像記
憶手段に画像データの格納要求があったときに当該格納
要求された画像データを格納できる容量を有する空き領
域が存在しなかった場合には、上書き可能な領域と設定
されている領域の上書き優先順位に基づいて当該格納要
求された画像データを上書きする領域を選択することを
特徴とする。
【0040】
【作用】画像データは頁単位に一つの領域となされて画
像記憶手段に格納されるが、制御手段は、それぞれの領
域が空き領域であるか、上書き可能な領域であるか、ま
たは上書き不可能な領域であるか、更に上書き可能であ
る領域については当該領域に格納されている画像データ
の上書き優先順位を設定して管理している。
【0041】ここで、上書き優先順位は、新たな画像デ
ータの格納が要求されたときに画像記憶手段に当該格納
要求された画像データを格納するに足る空き領域がない
場合、当該画像データを現在画像記憶手段に格納されて
いる領域の中のどの領域に上書きするかを決定するため
の順位である。従って、現在画像記憶手段に格納されて
いる画像データの出力の順番が遅い順に上書き優先順位
を高くすればよい。
【0042】そして、制御手段は、画像記憶手段に画像
データの格納要求があったときに当該格納要求された画
像データを格納できる容量を有する空き領域が存在しな
かった場合には、上書き可能な領域と設定されている領
域の上書き優先順位に基づいて当該格納要求された画像
データを上書きする領域を選択する。
【0043】これにより、画像記憶手段に格納されてい
る画像データのうち、出力の順番が迫った画像データの
領域に上書きされるのを避けることができ、出力の順番
が遅い画像データの領域を選択的に上書きすることによ
り、出力を効率よく行うことができ、以て画像処理装置
のスループットを従来に比して向上させることができ
る。
【0044】次に、上書き優先順位を出力が遅い順とし
た場合を例にとって本発明の画像処理装置の動作の一例
について説明すると次のようである。なお、図13にお
いて、「1」と書かれているブロックは画像記憶手段上
の1頁目の画像データが格納されている領域を示してい
る。その他の数字についても同様である。また、ここで
は理解を容易にするために全ての画像データのデータ量
は同一であるとする。
【0045】いま、図11Aに述べた場合を例にとれ
ば、図11Aに示す状態においては、画像記憶手段には
1頁目〜6頁目までの画像データが格納されているが、
1頁目〜4頁目の画像データは他の記憶手段への格納が
終了しているから上書き可能領域であり、しかもここで
は1頁から順に出力するように設定されているから出力
の順序は1頁目が一番早く、次いで2頁目、3頁目、4
頁目の順序であり、従って制御手段は上書き優先順位を
4頁目、3頁目、2頁目、1頁目の順に設定する。ま
た、5頁目及び6頁目の画像データは他の記憶手段への
格納が終了していないので、上書き不可能な領域と設定
している。
【0046】さて、この状態で7頁目の画像データの格
納要求があると、この場合には7頁目の画像データを格
納できるに足る空き領域は存在しないから、制御手段は
この7頁目の画像データを上書きすべき領域として上書
き優先順位が最上位の4頁目の画像データが格納されて
いる領域を選択する。
【0047】これにより、画像記憶手段は図13Aに示
す状態となる。次に、8頁目の画像データの格納要求が
あるが、このときに5頁目〜7頁目の画像データの他の
記憶手段への格納が終了していないとすると、上書き可
能な領域は1頁目〜3頁目の画像データが格納されてい
る領域であり、しかも上書き優先順位は3頁目の画像デ
ータの領域が最上位であるから、制御手段はこの8頁目
の画像データを上書きすべき領域として上書き優先順位
が最上位の3頁目の画像データが格納されている領域を
選択する。これにより、画像記憶手段は図13Bに示す
状態となる。
【0048】次に、図13Bに示す状態において出力可
能になったとすると、1頁目と2頁目の画像データは画
像記憶手段に格納されているから、ここから読み出され
て出力手段に転送される。そして、出力が終了すると制
御手段はこれらの領域を空き領域と設定する。即ち、1
頁目と2頁目については他の記憶手段から画像記憶手段
に復元する手間を省くことができることが分かる。
【0049】そしてこのとき同時に3頁目を出力するた
めに他の記憶手段から3頁目の画像データを画像記憶手
段に復元する必要があるが、このときに8頁目までの全
ての画像データが他の記憶手段に格納されているとする
と、制御手段は3頁目の画像データを上書きする領域と
して、上書き優先順位が最上位の8頁目の画像データが
格納されている領域を選択する。これによって画像記憶
手段は図13Cに示す状態となる。
【0050】次に、4頁目を出力するために他の記憶手
段から4頁目の画像データを画像記憶手段に復元する必
要があるが、このときに1頁目の画像データは既に出力
が終了していて当該領域が空き領域となっているとする
と、制御手段は4頁目の画像データを空き領域に復元す
るので、画像記憶手段は図13Dに示す状態になる。
【0051】図13Dに示す状態においては5頁目〜7
頁目の画像データは画像記憶手段に格納されているの
で、出力を行うときにはここから読み出されて転送され
る。8頁目の画像データは画像記憶手段上に格納されて
いないので復元する必要があるが、このときには2頁目
の画像データが格納されていた領域は空き領域となって
いるので、制御手段は8頁目の画像データを上書きする
領域として、空き領域となっている2頁目の画像データ
が格納されていた領域を選択する。このときの画像記憶
手段は図13Eに示す状態となる。
【0052】次にこの例において出力がどのように行わ
れるかを図12Bを参照して説明する。図12Bは、画
像記憶手段上への画像データの復元と、出力手段の出力
ピッチと、出力手段における出力のタイミングの一例を
示す図であり、1頁目は画像記憶手段上に格納されてい
るので、出力手段の最初の出力ピッチのときに出力さ
れ、2頁目は1頁目の出力が終了した後の最初の出力ピ
ッチのときに出力される。そして、1頁目と2頁目の出
力が行われているときに3頁目の復元が行われるので、
3頁目の出力は2頁目の出力が終了した後の最初の出力
ピッチのときに行われる。4頁目の画像データの復元は
3頁目の画像データの復元の終了の後引き続いて行われ
るので、4頁目の出力は3頁目の出力が終了した後の最
初の出力ピッチのときに行われる。5頁目〜7頁目まで
は図13Dに示すように画像記憶手段上に格納されてい
るから、そのまま出力手段に転送されて出力される。同
様に、8頁目の画像データの復元は4頁目の画像データ
の復元の終了の後引き続いて行われるので、8頁目の出
力は7頁目の出力が終了した後の最初の出力ピッチのと
きに行われる。
【0053】以上のようであるので、図12Aと図12
Bとを比較すれば明らかなように、本発明の画像処理装
置によれば、画像記憶手段上に復元させる画像データの
数を従来に比して減少させることが可能であり、また復
元させる時間的な余裕を生むため、従来の方法として比
較して出力効率が向上するものである。
【0054】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
本発明に係る画像処理装置のブロック構成は図10に示
すと同様であるが、制御装置7の行う処理が従来とは異
なっている。その処理を説明する前に、まず制御装置7
がページバッファ10上において論理的に分割されてい
る各領域を管理するために用いる管理テーブル、及び管
理テーブルにキューイングされる領域ノードについて説
明する。なお、ここでは一つの画像データはページバッ
ファ10上の連続したアドレスを有する一つの領域に格
納され、複数の領域に分割して格納されることはないも
のとする。
【0055】まず、制御装置7は、ページバッファ10
上の各領域について領域ノードを作成し、更にページバ
ッファ10の領域を、空き領域、上書き可能領域、上書
き不可能領域の3種類の状態に分類し、現在ページバッ
ファ10上にある各領域が何れの状態にあるかをそれぞ
れ設定する。空き領域とは、未だに何等のデータも書き
込まれていない状態にある領域、または画像データは書
き込まれているが出力が既に終了している状態の領域を
いい、上書き可能領域とは、HD11への格納は終了し
ているが、出力は終了していない状態の領域をいい、上
書き不可能領域とは、HD11への格納が終了していな
い状態にある領域をいう。
【0056】そして、制御装置7は図1Aに示すような
管理テーブルを作成し、内部メモリに格納する。管理テ
ーブルには、空き領域キュー、上書き可能領域キュー、
上書き不可能領域キュー及びその他の情報が書き込まれ
る。空き領域キューには、図1Bに示すように空き領域
と設定した領域の領域ノードをキューイングし、上書き
可能領域キューには、図1Cに示すように上書き可能領
域と設定した領域の領域ノードをキューイングし、上書
き不可能領域キューには、図1Dに示すように上書き不
可能領域と設定した領域の領域ノードをキューイングす
る。また、その他の情報の項目には所定の種々の情報を
書き込む。なお、キューイングの順序は任意に定めるこ
とができるが、ここでは空き領域キューにおいては領域
のサイズの順にキューイングされ、上書き可能領域キュ
ーにおいては上書き優先順位の順にキューイングされる
ものとする。なお、上書き優先順位については後述す
る。
【0057】従って、いま、例えばページバッファ10
が図2に示す状態にあるとし、領域Aには3Mバイト
(以下、バイトをBと記す。)の画像データが格納され
ているが、上書き可能な状態にあり、領域Bは2MBの
空き領域であり、領域Cは3MBの画像データが格納さ
れているが、未だHD11への格納が終了していないの
で上書き不可能な状態にあり、領域Dは3MBの画像デ
ータが格納されているが上書き可能な状態にあり、領域
Eは5MBの空き領域であるとすると、このときの管理
テーブルは図3に示すような構造になる。なお、図3に
おいて、「領域ノードB」とあるのは領域Bの領域ノー
ドであることを示している。以下、同様である。
【0058】図3において、空き領域キューには領域B
の領域ノードと領域Eの領域ノードが領域のサイズの順
にキューイングされ、上書き可能領域キューには領域A
の領域ノードと領域Dの領域ノードが上書き優先順位の
順にキューイングされ、上書き不可能領域キューには領
域Cの領域ノードがキューイングされている。
【0059】次に、領域ノードについて説明する。領域
ノードは、ページバッファ10上の画像データ領域の一
つ一つについての種々の情報を保管しているものであ
り、図4に示す構造を備えている。
【0060】次のキュー要素へのポインタの項目には、
当該領域ノードが管理テーブルの空き領域キュー、上書
き可能領域キューまたは上書き不可能領域キューにキュ
ーイングされたときに次にキューイングされている領域
ノードがどの領域の領域ノードであるか、そのポインタ
が書き込まれている。なお、管理テーブルの各キューの
最後の領域ノードにおいては、この次のキュー要素への
ポインタの項目にはヌル(NULL)が書き込まれる。
【0061】前の領域ノードへのポインタの項目には、
ページバッファ10のアドレス上で当該領域の前の連続
した領域の領域ノードへのポインタが書き込まれてい
る。また、次の領域ノードへのポインタの項目には、ペ
ージバッファ10のアドレス上で当該領域の次の連続し
た領域の領域ノードへのポインタが書き込まれている。
【0062】先頭アドレスの項目には、当該領域がペー
ジバッファ10のどのアドレスから始まっているか、そ
の開始アドレスが書き込まれる。サイズの項目には当該
領域のサイズが書き込まれる。
【0063】領域の状態の項目には、当該領域が空き領
域の状態にあるか、あるいは上書き可能な状態にある
か、または上書き不可能な状態にあるか、その状態が書
き込まれる。
【0064】上書き優先順位の項目には、ページバッフ
ァ10に新たな画像データの格納が要求され、そのとき
当該画像データを格納できる空き領域がなかった場合
に、ページバッファ10上のどの領域を上書きするか、
その優先順位が書き込まれる項目であるが、この上書き
優先順位は上書き可能な状態にある領域についてのみ設
定される。ここでは、この上書き優先順位は、出力の遅
い順とする。即ち、現在ページバッファ10上に格納さ
れている上書き可能な領域の画像データで、最も遅く出
力される画像データの領域が上書き優先順位が最も高
く、最も早く出力される画像データの領域が上書き優先
順位が最も低くなされる。この上書き優先順位は、ユー
ザによりUI2から設定されたジョブの内容に基づいて
制御装置7が設定するものである。
【0065】また、ページ情報の項目には、出力用紙の
サイズ、出力部数、後処理装置6を使用するか否か等の
種々の情報が書き込まれる。これらの情報はユーザによ
ってUI2から設定されたジョブの内容に基づいて制御
装置7がこの項目に書き込むものである。
【0066】以上のところから明らかなように、制御装
置7はページバッファ10上の論理的に分割された画像
データ領域の一つ一つについて領域ノードを作成するの
であり、従って、これまで一つとして扱っていた領域を
論理的に複数に分割する際には領域ノードを相当分新た
に作成し、複数の連続する領域を統合する際には、余分
になった領域ノードを開放するのである。
【0067】従って、図3の空き領域キューにキューイ
ングされている領域Bの領域ノードにおいては、次のキ
ュー要素へのポインタの項目には領域Eが書き込まれ、
サイズの項目には2MBが書き込まれ、領域の状態の項
目には空き領域が書き込まれている。同様に、図3の空
き領域キューにキューイングされている領域Eの領域ノ
ードにおいては、次のキュー要素へのポインタの項目に
はヌルが書き込まれ、サイズの項目には5MBが書き込
まれ、領域の状態の項目には空き領域が書き込まれてい
る。
【0068】以上のように、制御装置7は、管理テーブ
ルの空き領域キューを辿ることによって、現在空き領域
となっている領域をサイズが少ない順に調べることは容
易に行うことができ、また、上書き可能領域キューを辿
ることによって、上書き可能な状態にある領域、その上
書き優先順位、その領域のサイズ等も容易に調べること
が可能である。
【0069】また、制御装置7は、領域ノードの前の領
域ノードへのポインタの項目及び次の領域ノードへのポ
インタの項目を参照することによって、ページバッファ
10上における各領域のつながりを認識することができ
る。例えば図2に示す場合には、制御装置7は、A,
B,C,D,Eの各領域は図5に示すようなリング状に
双方向に連結していることを容易に知ることができる。
また、及び各領域がどのような状態にあるか、どのよう
なサイズを有しているか等の情報をも容易に知ることが
できることは明かである。
【0070】さて、次に制御装置7が行う処理につい
て、図6を参照して説明する。ページバッファ10に新
たな画像データの格納要求があると、制御装置7は、ま
ず当該格納要求されている画像データを格納できるだけ
のサイズを有する空き領域が有るか否かを判断する(ス
テップS1)。この判断処理は、格納要求されている画
像データのデータ量と、管理テーブルの空き領域キュー
にキューイングされている領域ノードのサイズの項目を
キューイングされている順に比較することによって行
う。なお、ページバッファ10に新たに格納要求される
画像データとしては、画像読み取り装置4で読み取られ
た画像データと、出力のためにHD11から復元される
画像データの2種類あることは上述したところから明か
である。
【0071】ステップS1の判断の結果、格納要求され
ている画像データを格納するに足るサイズの空き領域が
ある場合には、制御装置7は当該領域に格納要求されて
いる画像データを格納することを決定(ステップS4)
し、この処理は終了となる。
【0072】しかし、ステップS1の判断で格納要求さ
れている画像データを格納するに足るサイズの空き領域
がなかった場合には、既に画像データが格納されている
領域に上書きする必要がある。そこで、制御装置7は、
ステップS2の処理に移行し、管理テーブルの上書き可
能領域キューにキューイングされている領域ノードの上
書き優先順位の高い順から、即ち出力の順が遅い順か
ら、当該格納要求されている画像データを格納するに足
りるサイズを有する上書き可能領域を探す。
【0073】そして、上書き可能な状態にある領域の中
に当該格納要求されている画像データを格納するに足り
るサイズを有する領域が存在した場合には、その領域を
上書きする領域と決定する(ステップS3)。しかし、
上書き可能な領域の中に格納要求されている画像データ
を格納するに足りるサイズを有する領域がなかった場合
には、制御装置7は、上書き優先順位が高い順にその領
域の前後の領域の状態を調べて、その領域の前後に空き
領域または上書き可能領域がある場合には、それらの領
域のサイズの合計値が当該格納要求されている画像デー
タを格納できるものであるか否かを調べ、格納できる場
合は当該領域を上書きする領域と決定(ステップS3)
し、どのようにしても格納要求されている画像データを
格納する領域を確保できない場合は、格納要求を出して
いる部署、即ち画像読み取り装置4またはHD11に対
して待機を指示する。
【0074】なお、制御装置7は、図6に示す処理を行
った後に格納要求があった画像データを決定した領域に
書き込む処理を行うのであるが、実際のページバッファ
10への画像データの書き込みに際して、図6の処理で
決定された上書き可能領域の先頭アドレスから書き込み
が開始されるとは限らないものである。即ち、本発明で
特徴とするところのものは、格納要求があった画像デー
タを格納するに足るサイズの空き領域がない場合におい
て、上書き可能な状態にある領域の中の何れの領域に上
書きするかを決定する処理であって、実際に決定された
領域に書き込む処理を特徴とするものではない。けだ
し、上書きする領域を決定する処理と、その後の画像デ
ータの書き込み処理とは別な処理であるのである。
【0075】以下、例をあげて説明する。いま、ページ
バッファ10が図2に示す状態にあるときに画像読み取
り装置4またはHD11から3MBの画像データの格納
要求があったとする。このとき制御装置7は図6に示す
処理を行うが、この場合には空き領域状態にある領域E
のサイズが5MBであるので、ステップS1の判断は
「Yes」となり、ステップS4でこの領域Eを書き込
み領域として決定する。
【0076】これにより、当該画像データは領域Eの先
頭アドレスから格納され、その結果ページバッファ10
は図7Aに示すような状態になる。またこのとき制御装
置7は各領域ノードについて更新すべきものは更新す
る。この場合、領域Eを上書き不可能領域と設定すると
共に、新たに領域Fの領域ノードを作成し、管理テーブ
ルの対応するキューにキューイングする。領域Eのサイ
ズは3MBであり、領域Fは空き領域でそのサイズは2
MBであることは当然である。これにより管理テーブル
は図7Bに示すように更新される。更に、制御装置7は
各領域ノードの前の領域ノードへのポインタ及び次の領
域ノードへのポインタを調べて、各領域が双方向にどの
ように連結されているかを確定し、それに基づいて必要
があれば領域ノードの前の領域ノードへのポインタ、次
の領域ノードへのポインタを書き換える。
【0077】以上が第1の例であるが、次に第2の例に
ついて説明する。いま、ページバッファ10が図7Aに
示す状態にあるときに画像読み取り装置4またはHD1
1から3MBの画像データの格納要求があったとする。
このとき制御装置7は図6に示す処理を行うが、この場
合には空き領域状態にある領域B、領域Fのサイズは共
に2MBであり、当該画像データは格納できないので、
ステップS1の判断は「No」となり、ステップS4で
上書き可能領域の中から上書きする領域を探索する。
【0078】この場合、領域Aよりも領域Dの方が上書
き優先順位が高いものとすると、制御装置7は領域ノー
ドDのサイズと画像データのデータ量を比較する。この
例では領域ノードDのサイズと画像データのデータ量は
同じであるので、制御装置7は当該画像データを領域D
に上書きするものと決定する。もし、当該領域のサイズ
が画像データのデータ量未満であった場合には、制御装
置7は次の上書き優先順位を有する領域の領域ノードの
サイズと画像データのデータ量とを比較する処理を、上
書き可能領域キューにキューイングされている全ての領
域ノードについて順次行い、画像データ以上のサイズを
有する領域が存在した場合には、その領域を上書きする
領域と決定する。
【0079】これにより、当該画像データは領域Dの先
頭アドレスから格納され、その結果ページバッファ10
は図8Aに示すような状態になる。またこのとき制御装
置7は各領域ノードについて更新すべきものは更新す
る。この場合、領域Dは完全に上書きされてしまったの
で領域Dの領域ノードを消去し、新たに画像データを上
書きした領域を領域Gとしてこの領域Gの領域ノードを
新たに作成し、管理テーブルの対応するキューにキュー
イングする。領域Gのサイズは3MBであり、上書き不
可能な状態に設定される。これにより管理テーブルは図
8Bに示すように更新される。更に、制御装置7は各領
域ノードの前の領域ノードへのポインタ及び次の領域ノ
ードへのポインタを調べて、各領域が双方向にどのよう
に連結されているかを確定し、それに基づいて必要があ
れば領域ノードの前の領域ノードへのポインタ、次の領
域ノードへのポインタを書き換える。
【0080】次に第3の例について説明する。いま、ペ
ージバッファ10が図2に示す状態にあるときに画像読
み取り装置4またはHD11から6MBの画像データの
格納要求があったとする。このとき制御装置7は図6に
示す処理を行うが、この場合には6MBの画像データを
格納できる空き領域はなく、しかも上書き可能な状態に
ある領域のサイズも6MB未満であるから当該画像デー
タを単独で上書きできる領域は存在しない。
【0081】この場合には、制御装置7は、ステップS
2の処理において、まず上書き優先順位が最上位の領域
ノードの前後の領域ノードからこれらの領域の状態を調
べ、当該前後の領域が空き領域または上書き可能領域で
ある場合には、それらの領域のサイズを合計し、画像デ
ータが格納できるサイズになるか否かを判断する。
【0082】この例において、領域Aよりも領域Dの方
が上書き優先順位が高いものとすると、制御装置7は領
域Dの前の領域である領域Cの領域ノードと、後の領域
である領域Eの領域ノードを参照するが、領域Cは上書
き不可能な状態、領域Eは空き領域であるため、領域D
のサイズと領域Eのサイズを合計し、6MB以上かどう
かを判断する。この場合は領域Dと領域Eのサイズの合
計値は8MBであるので、制御装置7は領域Dを上書き
すべき領域と決定する。これにより、当該画像データは
領域Dの先頭アドレスから格納され、その結果ページバ
ッファ10は図9Aに示すような状態になる。またこの
とき制御装置7は各領域ノードについて更新すべきもの
は更新することは上述した例に述べたと同様である。
【0083】しかし、仮に図2の例において、領域Aよ
りの方が領域Dよりも上書き優先順位が高いものとする
と、制御装置7は領域Aの前の領域である領域Eの領域
ノードと、後の領域である領域Bの領域ノードを参照す
る。この場合、領域Bと領域Eは共に空き領域である
が、領域Bのサイズは2MBであり、領域Aのサイズと
合計しても5MBにしかならないので、制御装置7は次
に領域Aのサイズと領域Eのサイズを合計し、6MB以
上かどうかを判断する。この場合は領域Aと領域Eのサ
イズの合計値は8MBであるので、制御装置7は領域A
を上書きすべき領域と決定する。
【0084】このようにして上書きする領域が決定され
ると画像データの書き込みが開始されるが、この場合に
は画像データの書き込みは領域Aの先頭アドレスから行
われるのではなく、その前の領域である領域Eの先頭ア
ドレスから開始される。つまり、この場合には図6のス
テップS2の処理において、領域Eと領域Aは統合され
て一つの領域とみなされているのである。これにより、
当該画像データは領域Eの先頭アドレスから格納され、
その結果ページバッファ10は図9Bに示すような状態
になる。またこのとき制御装置7は各領域ノードについ
て更新すべきものは更新することは上述した例に述べた
と同様である。
【0085】次に、ジョブ設定により原稿画像の読み取
り順とは異なる順序で出力することが設定された場合に
ついて説明する。この機能は、任意な順で読み取った原
稿画像を、UI2で指定した順序に並び替えて出力でき
るものである。
【0086】さて、5枚の原稿をそれぞれA,B,C,
D,Eとし、これをB,D,E,A,Cの順で入力さ
せ、UI2によりA,B,C,D,Eの順に出力を設定
し、出力させるジョブにおいて、例えば一番最後の原稿
Cの画像を読み取ったときにページバッファ10の空き
領域がなくなり、先に書き込んだB,Dの画像データが
既にHD11への格納が終了している場合を考えると、
従来においては一番最初にページバッファ10に格納し
たBの領域に上書きするようになされていたが、この場
合、Aの画像を出力した直後にBの画像データをHD1
1からページバッファ10上に復元しなければならず、
その分出力に時間がかかることになる。
【0087】しかし、本発明では、上書き優先順位を設
定しており、この場合上書き優先順位はEの画像データ
領域が最上位で、次いでD,C,BとなりAの画像デー
タ領域が最下位になる。このことにより、ページバッフ
ァ10にCの画像データの格納要求があったときに上書
きする領域として、既にHD11への格納が終了してい
るB,Dのうち、Dの画像領域を選択することができ、
A,B,Cの画像の出力を行っている間に、出力が済ん
で空いた領域にDの画像データをHD11から復元して
おけばよいため、終了を遅らせることなく出力できる。
【0088】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の変形が可能である。
【0089】例えば、上記実施例ではページバッファ1
0上の論理的に分割された領域の状態を3種類に分け、
それぞれを別のキューで管理しているが、これは上書き
する領域を選択する際の手順を軽減させるためであっ
て、例えばページバッファ10上の論理的に分割された
領域を分類せずに一つのキューで管理し、上書きする領
域を選択させる際に全ての領域について「空き領域」
か、「上書き可能領域」か、あるいは「上書き不可能領
域」かを判別するようにしてもよいものである。
【0090】また、上記実施例においては画像処理装置
の機能についてはふれていないが、本発明は、原稿画像
中の指定された範囲内を削除する削除処理、原稿画像中
の指定された範囲内の画像のみを抽出する抽出処理、画
像を指定された角度だけ回転する回転処理等の種々の編
集機能を備えた画像処理装置にも適用できるものである
ことは当然である。
【0091】更に、本発明は、両面コピーや、通常シグ
ニチャと称されている読み取った原稿の全頁を小冊子形
状にして出力する機能を備えた画像処理装置にも適用す
ることができる。
【0092】また更に、上記実施例においては画像デー
タをそのまま直接取り扱っているが、ページバッファ1
0あるいはHD11に格納する際に圧縮処理を施し、出
力時に伸長処理を施すようにしてもよいものであり、こ
れによればページバッファ10、HD11の容量を削減
することができる。
【0093】また、上記実施例においてはページバッフ
ァ10は最終番地の次の番地が先頭番地であるような環
状に構成したリングバッファを用いているが、通常の帯
状に構成したメモリであってもよいものである。
【0094】更には、上記実施例においてはHD11を
備えるものとしたが、これは複数頁分の画像データを格
納可能であればどのような記憶手段でもよいものであ
る。
【0095】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、従来と比較して画像記憶手段をより効率的に
利用することが可能になるため、画像処理装置のスルー
プットを向上させることができ、作業効率の高い画像処
理装置を安価に提供することができるという効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において使用される管理テーブルの構
造例を示す図である。
【図2】 ページバッファの状態の例を示す図である。
【図3】 ページバッファが図2に示す状態にあるとき
の管理テーブルの内容を示す図である。
【図4】 領域ノードの構造例を示す図である。
【図5】 ページバッファ上の領域がリング上に双方向
に連結されていることを説明するための図である。
【図6】 制御装置が行う処理を説明するためのフロー
チャートである。
【図7】 本発明による処理の第1の例を説明するため
の図である。
【図8】 本発明による処理の第2の例を説明するため
の図である。
【図9】 本発明による処理の第3の例を説明するため
の図である。
【図10】 画像処理装置のブロック構成を示す図であ
る。
【図11】 図10の構成における従来のページバッフ
ァの使用方法を説明するための図である。
【図12】 画像データの復元と、出力、そして出力ピ
ッチの関係の例を説明するための図である。
【図13】 本発明の作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1…画像処理部、2…ユーザインターフェース、3…自
動原稿給紙装置、4…画像読み取り装置、5…出力装
置、6…後処理装置、7…制御装置、8、9…インター
フェース、10…ページバッファメモリ、11…ハード
ディスク、12…HD制御部、13…イメージバス。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データを頁単位に一つの領域として格
    納する画像記憶手段と、画像記憶手段を制御する制御手
    段とを少なくとも備える画像処理装置において、 前記制御手段は、 画像記憶手段の各領域について、当該領域が空き領域で
    あるか、上書き可能な領域であるか、上書き不可能な領
    域であるかを設定し、且つ上書き可能な領域については
    当該領域に格納されている画像データの上書き優先順位
    を設定してなり、画像記憶手段に画像データの格納要求
    があったときに当該格納要求された画像データを格納で
    きる容量を有する空き領域が存在しなかった場合には、
    上書き可能な領域と設定されている領域の上書き優先順
    位に基づいて当該格納要求された画像データを上書きす
    る領域を選択することを特徴とする画像処理装置。
JP3589194A 1994-03-07 1994-03-07 画像処理装置 Pending JPH07244727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055205A (ja) * 2007-08-24 2009-03-12 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、画像データ処理方法、プログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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