JPH0724451Y2 - シャワーハンガー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴室内に配置されるシャワーヘッドの収納係止
用シャワーハンガーに関するものである。

（従来技術） 従来、シャワーヘッドは浴室内のシャワーハンガー部分
に係止されており、シャワーヘッドを係止するためシャ
ワーハンガー部分を構成する係止凹部が、浴室の洗い場
壁部に突出されていた。

（考案が解決しようとする課題） シャワーヘッドは入浴者が、浴室床の洗い場椅子に腰掛
けた状態で取れる位置と、入浴者が立った状態で頭にシ
ャワー水を浴びせる位置の２ヵ所に係止する必要があ
り、該上下の２ヵ所に係止凹部が配置されている。

しかし、該シャワーヘッドはいつも使用するものでは無
いので、非使用時は収納すべきであるが、送水パイプ５
が付設されている為に他の位置に収納することは出来
ず、この洗い場壁部より突出したシャワーヘッドが浴室
のデザインを悪くし、また突出したシャワーヘッドが邪
魔となっていた。

本考案はこのような点を改善したものである。

（課題を解決するための手段） 本考案の解決すべき課題は以上の如くであり、次に該課
題を解決する為の手段を説明する。

洗い場壁部に、嵌入凹部2aと、その下方の係止凹部2b
と、更にその下方に送水パイプガイド凹部2cを設け、係
止凹部2bは入口が狭くて縦に開放され、送水パイプ５が
通過可能な幅とし、係止凹部2bの内部は彎曲凹部に構成
し、シャワーヘッド３のシャワーヘッド基部４を嵌装可
能に構成し、シャワーヘッド３は該係止凹部2bにシャワ
ーの使用状態の向きに挿入した場合には、シャワーヘッ
ド３が嵌入凹部2aから突出し、非使用状態の向きに係止
凹部2bに挿入した場合には、シャワーヘッド３が嵌入凹
部2a内に収納される形状に構成したものである。

（作用） シャワーヘッド３を手持ちの状態で使用する場合には、
シャワーヘッド基部４を係止凹部2bから外して使用し、
シャワーヘッド３を高い位置に固定する場合には、係止
凹部2bにシャワーヘッド基部４を係止、シャワーヘッド
３は３′の位置に突出させるのである。

そしてシャワーヘッド３を使用しない場合には、シャワ
ーヘッド３を内向きにして、嵌入凹部2a内に収納状態に
嵌挿するのである。

（実施例） 本考案の解決すべき課題及び課題を解決する手段は以上
の如くであり、次に添付の図面に示した実施例の構成を
説明する。

第１図は、浴室内の洗い場パネル７と洗い場壁部２とを
一体型に構成した洗い場ユニットを設け、該洗い場ユニ
ットの洗い場壁部２の部分にシャワーハンガーを設けた
ものである。

そして該洗い場壁部２の下方に下部シャワーハンガーを
設け、上方に上部シャワーハンガーを設けている。

第２図に示す如く、洗い場ユニットには鏡面11と、該鏡
面11の後面の照明灯10が構成されており、鏡面11の、向
かって右側には浴室用品ボックス13が嵌挿されている。

また洗い場壁部２の左側下方に水洗ユニット12が配置さ
れており、該水洗ユニット12より送水パイプ５が延設さ
れ、送水パイプ５の先端にシャワーヘッド３が連結され
ている。

水栓ユニット12の切換弁14によりカラン側とシャワーヘ
ッド３側へ送水方向が切換られる。

該シャワーヘッド３の係止部として、下部シャワーハン
ガーと上部シャワーハンガーが構成されている。

下部シャワーハンガーは、送水パイプガイド凹部2fと係
止凹部2eと嵌入凹部2dにより構成されており、また上部
シャワーハンガーは、送水パイプガイド凹部2cと係止凹
部2bと嵌入凹部2aにより構成されている。

第３図より第７図においてはシャワーハンガーの具体的
な構成が拡大して開示されている。

即ち、シャワーヘッド３は円弧状に反らせて構成されて
おり、そのシャワーヘッド基部４の部分を係止凹部2b,2
eに嵌挿係止すべく構成している。

そしてシャワーヘッド基部４を中心に、シャワーヘッド
３の部分を３の位置と３′の位置に回転することによ
り、収納状態のシャワーヘッド３と、突出使用状態のシ
ャワーヘッド３′の位置に変更可能としている。

係止凹部2bは入口が狭く、中が円弧で彎曲状の構成とし
ており、突出状態のシャワーヘッド３′の状態で、送水
パイプ５をまず係止凹部2bを通過させ、次に上方からシ
ャワーヘッド基部４の部分を嵌挿すべく構成している。

該シャワーヘッド基部４を嵌挿した位置で、シャワーヘ
ッド３の位置に回動することにより収納することが出来
る。

故にシャワーヘッド３は３の位置では、シャワーヘッド
３を上方へ向けて抜くことが出来ない。

以上の構成においては、シャワーヘッド基部４を係止凹
部2bに嵌入状態で、シャワーヘッド基部４を中心に回転
すべく構成しているので、嵌入凹部2aの部分の幅が広く
なっている。

これに対して第８図，第９図の実施例においては、シャ
ワーヘッド基部４を中心にシャワーヘッド３を回転し
て、収納状態と使用状態を切換えるのではなく、最初か
らシャワーヘッド３を、３又は３′の方向に向けて上方
から嵌挿すべく構成している。

故に嵌入凹部2aの部分はシャワーヘッド３が回転する程
の広さを必要としないが、上方へ抜挿自在とする間隙が
必要であり、嵌入凹部2aが上方へ長くなる。

第10図と第11図の実施例においては、シャワーヘッド３
の部分を直線的に構成しており、シャワーヘッド基部４
をシャワーヘッド３に対して角度を以て突出している。
このようにシャワーヘッド３とシャワーヘッド基部４を
角度を以て突出させることにより、シャワーヘッド３が
直線的な形状であっても、嵌入凹部2a内に収納配置する
ことが可能となる。

第12図においては、シャワーヘッド３から下方へ延びる
送水パイプ５の部分を洗い場壁部２の前面に出すことな
く、洗い場壁部２の裏面に収納可能に構成している。

この構成においては、送水パイプ５は係止凹部2bの部分
の孔から洗い場壁部２の裏側に弾性付勢されて収納され
ており、シャワーヘッド３を引っ張り出して使用した後
に、シャワーヘッド３を係止凹部2bに戻すと、送水パイ
プ５は自動的に洗い場壁部２の裏側に引っ張りこまれ
る。

また送水パイプ５とシャワーヘッド３との継手部分にお
いてシャワーヘッド３を回転可能とする回転継手を介装
し、これにより送水パイプ５の捩れが発生しないように
構成している。

（考案の効果） 本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏
するものである。

第１に、係止凹部2bを送水パイプ５が嵌入される縦の開
口部と、シャワーヘッド基部４の部分が挿入される彎曲
凹部により構成したので、シャワーヘッド基部４の直下
の送水パイプ５を、開口から挿入し、次にシャワーヘッ
ド基部４を係止凹部2bの彎曲凹部に挿入することによ
り、簡単にシャワーヘッド３を係止凹部2bに係止できる
のである。

第２に、シャワーヘッド３を非使用の場合には、該シャ
ワーヘッド３を洗い場壁部２の凹部内に収納することが
出来るので、シャワーヘッド３が壁面から突出せず、浴
室に余分な突出部を無くすことができる。これにより、
浴室内のデザイン性を向上し、また浴室内で転倒した場
合等において、衝突する部分を無くすことが出来た。

第３に、シャワーヘッド３を使用状態で係止凹部2bに係
合嵌入した場合には、シャワーヘッド３が嵌入凹部2aか
ら突出して、丁度良い方向へシャワー水が吐水される方
向となるのである。

第４に、送水パイプガイド凹部2cを設けたことにより、
シャワーヘッド３の下方に沿設された送水パイプ５が、
シャワーヘッド３を突出状態とした場合にも収納状態と
した場合にも、強制的に曲げられることなく、自由な状
態で配置される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、洗い場ユニットに本考案のシャワーハンガー
を構成した実施例の斜視図、第２図は洗い場ユニットに
設けたシャワーハンガーの前面図、第３図はシャワーハ
ンガー部分の前面拡大図、第４図は同じく側面断面図、
第５図は同じく斜視図、第６図はシャワーヘッド３を突
出した状態の斜視図、第７図はシャワーヘッド３を収納
した状態の斜視図、第８図，第９図は他の形状実施例の
前面図と側面断面図、第10図，第11図はシャワーヘッド
３を直線的に構成した実施例の図面、第12図は送水パイ
プ５を洗い場壁部２の内部に配置した実施例の側面断面
図である。 ２…洗い場壁部 2a,2b…嵌入凹部 2b,2e…係止凹部 2c,2f…送水パイプガイド凹部 ３…シャワーヘッド ４…シャワーヘッドガイド基部 ５…送水パイプ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 太田 明良 愛知県常滑市鯉江本町３丁目６番地 株式 会社イナックス内 (72)考案者 鹿島 陽介 愛知県常滑市鯉江本町３丁目６番地 株式 会社イナックス内 (56)参考文献 実開 昭63−196283（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】洗い場壁部に、嵌入凹部2aと、その下方の
   係止凹部2bと、更にその下方に送水パイプガイド凹部2c
   を設け、係止凹部2bは入口が狭くて縦に開放され、送水
   パイプ５が通過可能な幅とし、係止凹部2bの内部は彎曲
   凹部に構成し、シャワーヘッド３のシャワーヘッド基部
   ４を嵌装可能に構成し、シャワーヘッド３は該係止凹部
   2bにシャワーの使用状態の向きに挿入した場合には、シ
   ャワーヘッド３が嵌入凹部2aから突出し、非使用状態の
   向きに係止凹部2bに挿入した場合には、シャワーヘッド
   ３が嵌入凹部2a内に収納される形状に構成したことを特
   徴とするシャワーハンガー。