JPH07243344A - エンジンの燃料噴射制御方法 - Google Patents

エンジンの燃料噴射制御方法

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JPH07243344A
JPH07243344A JP6032511A JP3251194A JPH07243344A JP H07243344 A JPH07243344 A JP H07243344A JP 6032511 A JP6032511 A JP 6032511A JP 3251194 A JP3251194 A JP 3251194A JP H07243344 A JPH07243344 A JP H07243344A
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intake
engine
basic fuel
pulse width
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晃久 中村
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ブローバイガス還元装置における新気導入通
路の新気導入口が吸入空気量センサ近傍の吸気通路に連
通されたエンジンにおいて、吸気変動による吸入空気量
センサの誤検出に基づく空燃比変動を防止する。 【構成】 エンジン低回転数域のとき、スロットル弁下
流の吸気管圧力Pに基づき設定したDジェトロ基本燃料
噴射パルス幅DPTに基づいて燃料噴射パルス幅Ti を設
定する。エンジン回転数Nの上昇に応じ、漸次的に上記
Dジェトロ基本燃料噴射パルス幅DTPの利用率を減じる
と共に、吸入空気量センサにより検出される吸入空気量
Qに基づき算出されるLジェトロ基本燃料噴射パルス幅
LTPの利用率を増加して両基本燃料噴射パルス幅DTP,
LTPに基づき燃料噴射パルス幅Ti を設定する。所定回
転数以上のときには、吸入空気量センサにより検出され
る吸入空気量Qに基づき算出されたLジェトロ基本燃料
噴射パルス幅LTPに基づいて燃料噴射パルス幅Ti を設
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブローバイガス還元装
置における新気導入通路の新気導入口が吸入空気量セン
サの近傍の吸気通路に連通されたエンジンの燃料噴射制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのクランク室内、動弁室内で発
生したブローバイガスを処理するため、エンジンには、
ブローバイガス還元装置が設けられている。このブロー
バイガス還元装置は、特開平3−206313号公報等
に示されるように、エンジンのクランク室に連通するブ
ローバイガス通路を備え、ブローバイガス通路の負圧側
放出口をスロットル弁下流の吸気通路に、スロットル弁
下流の吸気管圧力に応じてブローバイガスの流入量を自
動的に調整するPCVバルブを介して連通し、大気側放
出口をスロットル弁上流の吸気通路に連通させている。
そして、軽負荷でスロットル弁が絞られているときに
は、スロットル弁下流の吸気管圧力が負圧になり、クラ
ンク室内、動弁室内で発生したブローバイガスは、上記
負圧によりブローバイガス通路の負圧側放出口を通して
PCVバルブを介し、スロットル弁下流の吸気通路に吸
入され、高負荷時にはスロットル弁下流の吸気管圧力が
上昇することで、負圧側放出口からはブローバイガスが
流れず、スロットル弁上流に連通する大気側放出口を通
して吸気通路に吸入される。
【0003】また、上記ブローバイガス通路の他に、エ
ンジンのクランク室に動弁室を介して新気を導入するた
め、エンジンのクランク室に連通する動弁室に新気導入
通路を接続し、新気導入通路の新気導入口をスロットル
弁上流の吸気通路に連通するようにしている(LEGA
CY新型車解説書,富士重工業株式会社,1991年6
月発行,第1版,2−B−46頁)。
【0004】そして、エンジンの燃料噴射制御において
は、通常、吸入空気量センサによって吸入空気量を検出
し、この吸入空気量とエンジン回転数とに基づき基本燃
料噴射量を演算し、この基本燃料噴射量に各種の補正を
行って燃料噴射量を設定する、いわゆるLジェトロニッ
ク方式が採用されている。
【0005】ここで、問題となるのは、エンジンのレイ
アウト上、ブローバイガス還元装置における上記新気導
入通路の新気導入口を吸入空気量センサの近傍の吸気通
路に連通したとき、特に、アイドル時等のエンジン低回
転時において、吸気脈動を生じると共に、エンジン回転
に同期してクランク室からのブローバイガスが上記新気
導入通路を介して新気導入口から間欠的に吸気通路に逆
流し、これらの相乗作用により吸気変動を生じ、吸入空
気量センサによる出力が、図19に破線で示すように、
実線の正規の吸入空気量に対し大きく変動し、正しい吸
入空気量を示さなくなり、この吸入空気量センサによる
吸入空気量に基づき演算される基本燃料噴射量が正規の
値よりシフトし、この結果、適正な空燃比を得ることが
できず、空燃比変動により回転数変動、アイドル回転数
のハンチングを生じ、エンジン振動を生じる不都合があ
る。
【0006】なお、特開昭63−1744号公報、及び
特開昭63−129142号公報には、低吸気量運転領
域では吸入空気量センサによる吸入空気量に基づき燃料
噴射量を算出するLジェトロニック方式を採用し、高吸
気量運転領域では吸気管圧力に基づき燃料噴射量を算出
するDジェトロニック方式を採用することで、動圧計測
用プレートによる変位角により吸入空気量を検出するフ
ラップ式吸入空気量センサを用いた際の、高吸気量運転
領域での吸入空気量検出精度の悪化に基づく燃料噴射制
御の悪化を防止する技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ホット
ワイヤ式、ホットフィルム式等の熱線式の吸入空気量セ
ンサを採用すれば、高吸気量運転領域であっても正しく
吸入空気量を検出することができ、上記先行例に開示さ
れている課題は生じない。そして、上記先行例は、高吸
気量運転領域において吸気管圧力に基づき燃料噴射量を
算出するDジェトロニック方式を採用し、低吸気量運転
領域において吸入空気量センサによる吸入空気量に基づ
き燃料噴射量を算出するLジェトロニック方式を採用し
ているため、アイドル時等のエンジン低回転時には、低
吸気量運転領域において吸入空気量に基づき燃料噴射量
を算出するLジェトロニック方式が採用され、ブローバ
イガス還元装置における新気導入通路の新気導入口を吸
入空気量センサの近傍の吸気通路に連通するエンジンに
適用した場合、前述のように、吸気変動による吸入空気
量センサの吸入空気量の誤検出によって、燃料噴射量が
正規の値よりシフトして空燃比変動を生じることによる
回転数変動、アイドル回転数のハンチングを生じ、エン
ジン振動を生じてしまう。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、ブローバイガス還元装置における新気導入通路の新
気導入口が吸入空気量センサの近傍の吸気通路に連通さ
れたエンジンにおいて、吸気変動による吸入空気量セン
サの誤検出に基づく空燃比変動を防止して、回転数変動
及びエンジン振動を防止することが可能なエンジンの燃
料噴射制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ブローバイガス還元装置を備え、エンジ
ンのクランク室内で発生したブローバイガスを上記エン
ジンの吸気系に導くブローバイガス通路の大気側放出口
をスロットル弁上流の吸気通路に連通すると共に負圧側
放出口をスロットル弁下流の吸気通路に連通し、上記エ
ンジンのクランク室内に新気を導く新気導入通路の新気
導入口を、吸入空気量センサの近傍の吸気通路に連通す
るエンジンにおいて、上記吸入空気量センサにより検出
される吸入空気量に基づいて第1の基本燃料噴射量を算
出すると共に、スロットル弁下流の吸気管圧力に基づき
第2の基本燃料噴射量を設定し、エンジン低回転数域の
ときには上記第2の基本燃料噴射量に基づいて燃料噴射
量を設定し、エンジン回転数の上昇に応じて漸次的に第
2の基本燃料噴射量の利用率を減じると共に第1の基本
燃料噴射量の利用率を増加して、両基本燃料噴射量に基
づき燃料噴射量を設定し、所定回転数以上のときには上
記第1の基本燃料噴射量に基づいて燃料噴射量を設定す
ることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記エンジンの燃料噴射制御方法では、エンジ
ン低回転数域のとき、新気導入通路の新気導入口からの
ブローバイガス逆流による吸気変動の影響を受けないス
ロットル弁下流の吸気管圧力に基づき設定した第2の基
本燃料噴射量に基づいて燃料噴射量が設定される。そし
て、エンジン回転数の上昇に応じ、漸次的に上記第2の
基本燃料噴射量の利用率を減じると共に、吸入空気量検
出センサにより検出される吸入空気量に基づき算出され
る第1の基本燃料噴射量の利用率を増加して両基本燃料
噴射量に基づき燃料噴射量が設定される。また、新気導
入通路の新気導入口からのブローバイガス逆流による吸
気変動の影響が無い、あるいは無視できる所定回転数以
上のときには、吸入空気量センサにより検出される吸入
空気量に基づき算出された第1の基本燃料噴射量に基づ
いて燃料噴射量が設定される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。まず、図14において、本発明が適用されるエ
ンジンの全体構成について説明する。
【0012】図14は過給機付エンジンを示し、符号1
は水平対向式エンジン(本実施例においては4気筒エン
ジン)のエンジン本体であり、クランクケース2の左右
バンク3,4に、燃焼室5、吸気ポート6、排気ポート
7、点火プラグ8、動弁機構9等が設けられている。そ
して左バンク3側に#2,#4気筒を、右バンク4側に
#1,#3気筒を備える。また、このエンジン短縮形状
により左右バンク3,4の直後に、プライマリターボ過
給機40とセカンダリターボ過給機50とがそれぞれ配
設されている。排気系として、左右両バンク3,4から
の共通の排気管10が両ターボ過給機40,50のター
ビン40a,50aに連通され、タービン40a,50
aからの排気管11が1つの排気管12に合流して触媒
コンバータ13、マフラ14に連通される。
【0013】上記プライマリターボ過給機40は、低中
速域で過給能力の大きい小容量の低速型であり、これに
対してセカンダリターボ過給機50は、中高速域で過給
能力の大きい大容量の高速型である。このためプライマ
リターボ過給機40の方が容量が小さいことで、排気抵
抗が大きくなる。
【0014】吸気系として、エアクリーナ15に接続す
る吸気管16から2つに分岐した吸気管17a,17b
がそれぞれ両ターボ過給機40,50のコンプレッサ4
0b,50bに連通され、このコンプレッサ40b,5
0bからの吸気管18,19がインタークーラ20に連
通される。そしてインタークーラ20からスロットル弁
21を有するスロットルボディー27を介してチャンバ
22に連通され、チャンバ22から吸気マニホールド2
3を介して左右バンク3,4の各気筒の吸気ポート6に
連通されている。また、アイドル制御系として、スロッ
トル弁21をバイパスしエアクリーナ15の直下流の吸
気管16と吸気マニホールド23とを連通するバイパス
通路24に、アイドル制御弁(ISCV)と負圧で開く
逆止弁26が、アイドル時や減速時に吸入空気量を制御
するため、設けられている。
【0015】また、燃料系として、吸気マニホールド2
3の各気筒における吸気ポート6直上流にインジェクタ
30が配設され、燃料ポンプ31を有する燃料タンク3
2からの燃料通路33が、フィルタ34、燃料圧レギュ
レータ35を備えてインジェクタ30に連通される。燃
料圧レギュレータ35は、吸気マニホールド23内の吸
気圧力に応じて調整作用するものであり、これによりイ
ンジェクタ30に供給する燃料圧力を吸気圧力に対して
常に一定の高さに保ち、後述する電子制御装置120か
らの噴射信号のパルス幅によりインジェクタ30を駆動
して燃料噴射量制御することが可能になっている。ま
た、点火系として、各気筒の点火プラグ8毎に連設する
点火コイル8aにイグナイタ36からの点火信号が入力
するよう接続されている。
【0016】次に、プライマリターボ過給機40の作動
系について説明する。
【0017】プライマリターボ過給機40は、タービン
40aに導入する排気のエネルギによりコンプレッサ4
0bを回転駆動し、空気を吸入、加圧して常に過給する
ように作動する。タービン40a側にはダイヤフラム式
アクチュエータ42を備えたプライマリウエストゲート
弁41が設けられる。アクチュエータ42の圧力室には
コンプレッサ40bの直下流からの制御圧通路44がオ
リフィス48を有して連通し、過給圧が設定値以上に上
昇すると応答良くウエストゲート弁41を開くように連
通される。また、この制御圧通路44は更に過給圧をコ
ンプレッサ40bの上流側にリークするデューティソレ
ノイド弁D.SOL.1 に連通し、このデューティソレノイド
弁D.SOL.1 により所定の制御圧を生じてアクチュエータ
42に作用し、ウエストゲート弁41の開度を変化して
過給圧制御する。ここで、デューティソレノイド弁D.SO
L.1 は後述する電子制御装置120からのデューティ信
号により作動し、デューティ信号のデューティ比が小さ
い場合には高い制御圧でウエストゲート弁41の開度を
増して過給圧を低下し、デューティ比が大きくなるほど
リーク量の増大により制御圧を低下し、ウエストゲート
弁41の開度を減じて過給圧を上昇する。
【0018】一方、スロットル弁急閉時のコンプレッサ
回転の低下や吸気騒音の発生を防止するため、コンプレ
ッサ40bの下流としてスロットル弁21近くのインタ
ークーラ20の出口側と、コンプレッサ40bの上流と
の間にバイパス通路46が連通される。そして、このバ
イパス通路46にエアバイパス弁45が、スロットル弁
急閉時に通路47によりマニホールド負圧を導入して開
き、コンプレッサ40b下流に封じ込められる加圧空気
を迅速にリークするように設けられる。
【0019】セカンダリターボ過給機50の作動系につ
いて説明する。
【0020】セカンダリターボ過給機50は同様に排気
によりタービン50aとコンプレッサ50bが回転駆動
して過給するものであり、タービン50a側にアクチュ
エータ52を備えたセカンダリウエストゲート弁51が
設けられている。また、タービン50aの上流の排気管
10には、ダイヤフラム式アクチュエータ54を備えた
下流開き式の排気制御弁53が設けられ、コンプレッサ
50bの下流には同様のアクチュエータ56を備えたバ
タフライ式の吸気制御弁55が設けられ、コンプレッサ
50bの上、下流間を連通するリリーフ通路58に過給
圧リリーフ弁57が設けられる。
【0021】これら各弁の作動系について説明する。
【0022】まず、負圧源のサージタンク60がチェッ
ク弁62を有する通路61により吸気マニホールド23
に連通して、スロットル弁21の全閉時に負圧を貯え且
つ脈動圧を緩衝する。また、過給圧リリーフ弁57を開
閉する過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.
1、吸気制御弁55を開閉する吸気制御弁用切換ソレノ
イド弁SOL.2、排気制御弁53を開閉する第1と第
2の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3,4、排
気制御弁53を小開制御するデューティソレノイド弁D.
SOL.2 、及びセカンダリウエストゲート弁51を開閉す
るセカンダリウエストゲート弁用切換ソレノイド弁SO
L.Wを有する。各切換ソレノイド弁SOL.W,SO
L.1〜4は電子制御装置120からのON,OFF信
号によりサージタンク60からの負圧通路63を介して
の負圧、吸気制御弁55下流に連通する正圧通路64
a,64bからの正圧、あるいは大気圧等を選択し、各
制御圧通路70a〜74aによりアクチュエータ側に導
いて、セカンダリウエストゲート弁51、過給圧リリー
フ弁57、各制御弁55,53を作動する。また、デュ
ーティソレノイド弁D.SOL.2 は電子制御装置120から
のデューティ信号によりアクチュエータ54の正圧室5
4aに作用する正圧を調圧し、排気制御弁53を小開制
御する。
【0023】上記過給圧リリーフ弁用切換ソレノイド弁
SOL.1は、通電がOFFされると、正圧通路64a
側を閉じて負圧通路63側を開き、制御圧通路71aを
介して過給圧リリーフ弁57のスプリングが内装された
圧力室に負圧を導くことでスプリングの付勢力に抗して
過給圧リリーフ弁57を開く。また、ONされると、逆
に負圧通路63側を閉じて正圧通路64a側を開き過給
圧リリーフ弁57の圧力室に正圧を導くことで過給圧リ
リーフ弁57を閉じる。
【0024】吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2
は、OFFされると、大気ポートを閉じて負圧通路63
側を開き、制御圧通路72aを介してアクチュエータ5
6のスプリングが内装された圧力室に負圧を導くことで
スプリングの付勢力に抗して吸気制御弁55を閉じ、O
Nされると、負圧通路63側を閉じ大気ポートを開きア
クチュエータ56の圧力室に大気圧を導くことで圧力室
内のスプリングの付勢力により吸気制御弁55を開く。
【0025】セカンダリウエストゲート弁用切換ソレノ
イド弁SOL.Wは、電子制御装置120により点火進
角量等に基づきハイオクガソリン使用と判断されたとき
のみOFFされ、レギュラーガソリン使用と判断された
ときにはONされる。そしてセカンダリウエストゲート
弁用切換ソレノイド弁SOL.Wは、OFFされると吸
気制御弁55の上流に連通する通路65を閉じて大気ポ
ートを開き、大気圧を制御圧通路70aを介してアクチ
ュエータ52に導入することで、アクチュエータ52内
に配設されたスプリングの付勢力によりセカンダリウエ
ストゲート弁51を閉じる。また、ONで大気ポートを
閉じて通路65側を開き、両ターボ過給機40,50作
動時のセカンダリターボ過給機50下流の過給圧がアク
チュエータ52に導かれ、この過給圧に応じてセカンダ
リウエストゲート弁51を開き、レギュラーガソリン使
用時にはハイオクガソリン使用時に比べて相対的に過給
圧が低下される。
【0026】また、第1の排気制御弁用切換ソレノイド
弁SOL.3からの制御圧通路73aが排気制御弁53
を作動するアクチュエータ54の正圧室54aに、第2
の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4からの制御
圧通路74aがアクチュエータ54のスプリングを内装
した負圧室54bにそれぞれ連通されている。そして、
両切換ソレノイド弁SOL.3,4が共にOFFのと
き、第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は
正圧通路64b側を閉じて大気ポートを開き、第2の排
気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4は負圧通路63
側を閉じて大気ポートを開くことで、アクチュエータ5
4の両室54a,54bが大気開放され、負圧室54b
に内装されたスプリングの付勢力により排気制御弁53
が全閉する。また、両切換ソレノイド弁SOL.3,4
が共にONのとき、それぞれ大気ポートを閉じ、第1の
排気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.3は正圧通路6
4b側を開き、第2の排気制御弁用切換ソレノイド弁S
OL.4は負圧通路63側を開くことで、アクチュエー
タ54の正圧室54aに正圧を、負圧室54bに負圧を
導き、スプリングの付勢力に抗して排気制御弁53を全
開する。
【0027】上記第1の排気制御弁用切換ソレノイド弁
SOL.3からの制御圧通路73aにはオリフィス67
が設けられ、このオリフィス67の下流側と吸気管17
aにリーク通路66が連通され、このリーク通路66に
上述の排気制御弁小開制御用のデューティソレノイド弁
D.SOL.2 が設けられている。そして第1の排気制御弁用
切換ソレノイド弁SOL.3のみがONで、正圧をアク
チュエータ54の正圧室54aに供給し負圧室54bを
大気開放する状態で、デューティソレノイド弁D.SOL.2
によりその正圧をリークして排気制御弁53を小開す
る。ここで、デューティソレノイド弁D.SOL.2 は、電子
制御装置120からのデューティ信号におけるデューテ
ィ比が大きいと、リーク量の増大により正圧室54aに
作用する正圧を低下して排気制御弁53の開度を減じ、
デューティ比が小さくなるほど、リーク量を減じて正圧
を高く保持し、排気制御弁53の開度を増すように動作
する。そして、プライマリターボ過給機40のみを過給
作動とするシングルターボモード下でエンジン運転領域
が所定の排気制御弁小開制御領域にあるとき、デューテ
ィソレノイド弁D.SOL.2 による排気制御弁53の開度で
過給圧をフィードバック制御し、この過給圧制御に伴う
排気制御弁53の小開によりセカンダリターボ過給機5
0のタービン50aに排気を導きセカンダリターボ過給
機50を予備回転させる。
【0028】次に、図15に基づきブローバイガス還元
装置について説明する。
【0029】符号80はブローバイガス還元装置であ
り、クランクケース2内のクランク室2aに連通する左
右バンク3,4の動弁室3a,4aに新気導入通路81
がそれぞれ接続され、新気導入通路81は、途中で1本
に合流し、吸入空気量センサ近傍の吸気通路として新気
導入口82により吸入空気量センサ96の直下流の吸気
管16に連通される。また、エンジン本体1のクランク
室2aに連通するブローバイガス通路83は、その負圧
側放出口83aが公知のPCVバルブ84を介してスロ
ットル弁21下流の吸気通路としてチャンバ22に連通
している。ブローバイガス通路83の大気側放出口83
bは、吸気通路16から分岐した後のプライマリターボ
過給機40のコンプレッサ40b上流の吸気通路17a
に連通される。
【0030】次いで、各種のセンサについて説明する。
【0031】差圧センサ90が吸気制御弁55の上、下
流の差圧を検出するように設けられ、絶対圧センサ91
が切換ソレノイド弁76により吸気管圧力(吸気マニホ
ールド23内の吸気圧)と大気圧とを選択して検出する
ように設けられる。
【0032】またエンジン本体1にノックセンサ92が
取付けられると共に、左右両バンク3,4を連通する冷
却水通路に水温センサ93が臨まされ、排気管10にO
2 センサ94が臨まされている。さらに、スロットル弁
21にスロットル開度センサとスロットル全閉を検出す
るアイドルスイッチとを内蔵したスロットルセンサ95
が連設され、エアクリーナ15の直下流に吸入空気量セ
ンサ96が配設されている。なお、上記吸入空気量セン
サ96は、ホットワイヤ式あるいはホットフィルム式等
の熱線式の吸入空気量センサが採用される。
【0033】また、エンジン本体1に支承されたクラン
クシャフト1aにクランクロータ100が軸着され、こ
のクランクロータ100の外周に、電磁ピックアップ等
からなるクランク角センサ97が対設されている。さら
に、動弁機構9におけるカムシャフト9aに連設するカ
ムロータ101に、電磁ピックアップ等からなる気筒判
別用のカム角センサ98が対設されている。
【0034】上記クランクロータ100には、図16に
示すように、その外周に突起100a,100b,10
0cが各気筒(#1,#2と#3,#4)のBTDCθ
1 ,θ2 ,θ3 の位置(例えば、θ1 =97°、θ2 =
65°、θ3 =10°)に形成されている。また、上記
カムロータ101には、図17に示すように、気筒判別
用の突起101a,101b,101cが形成され、突
起101aが#3,#4気筒の圧縮上死点後(ATD
C)θ4 の位置(例えばθ4 =20°)に形成され、突
起101bが3個の突起で構成されて最初の突起が#1
気筒のATDCθ5 の位置(例えばθ5 =5°)に形成
されている。さらに、突起101cが2個の突起で構成
され、最初の突起が#2気筒のATDCθ6 の位置(例
えばθ6 =20°)に形成されている。
【0035】上記クランク角センサ97、カム角センサ
98では、それぞれ上記クランクロータ100、カムロ
ータ101にそれぞれ形成された突起をエンジン運転に
伴い検出し、クランクパルス、カムパルスを電子制御装
置120に出力する。そして電子制御装置120におい
て、クランクパルス(検出した突起)の間隔時間からエ
ンジン回転数を算出すると共に、点火時期及び燃料噴射
開始時期等を演算し、さらに、クランクパルス及びカム
パルスの入力パターンから気筒判別を行う(図11参
照)。
【0036】次に、図18に基づき電子制御系の構成に
ついて説明する。電子制御装置(ECU)120は、C
PU121、ROM122、RAM123、バックアッ
プRAM124、及びI/Oインターフェイス125を
バスラインを介して接続したマイクロコンピュータを中
心として構成され、各部に所定の安定化電源を供給する
定電圧回路126や駆動回路127が組込まれている。
【0037】上記定電圧回路126は、ECUリレー1
05のリレー接点を介してバッテリ106に接続され、
このバッテリ106に、上記ECUリレー105のリレ
ーコイルがイグニッションスイッチ107を介して接続
されている。また、上記バッテリ106には、上記定電
圧回路126が直接接続され、さらに、燃料ポンプリレ
ー108のリレー接点を介して燃料ポンプ31が接続さ
れている。
【0038】すなわち、上記定電圧回路126は、上記
イグニッションスイッチ107がONされ、上記ECU
リレー105のリレー接点が閉となったとき、制御用電
源を各部に供給し、また、イグニッションスイッチ10
7がOFFされたとき、バックアップ用の電源をバック
アップRAM124に供給する。
【0039】また、上記I/Oインターフェイス125
の入力ポートに、各種センサ90〜98、車速センサ9
9、リードメモリコネクタ102、及びバッテリ106
が接続されている。このリードメモリコネクタ102
は、工場の検査ラインあるいはディーラ等での検査の際
にONすることで、ECU120における制御が通常制
御モードからチェックのための特殊制御モードに切換え
られ、燃料噴射量が通常制御時に比べ減量された値に設
定される。
【0040】また、I/Oインターフェイス125の出
力ポートには、イグナイタ36が接続され、さらに、駆
動回路127を介してISCV25、インジェクタ3
0、各切換ソレノイド弁76、SOL.W、SOL.1
〜4、デューティソレノイド弁D.SOL.1,2、及び燃料ポ
ンプリレー108のリレーコイルが接続されている。
【0041】そして、イグニッションスイッチ107が
ONされると、ECUリレー105がONし、定電圧回
路126を介して各部に定電圧が供給され、ECU12
0は各種制御を実行する。すなわち、ECU120にお
いてCPU121が、ROM122にメモリされている
プログラムに基づき、I/Oインターフェイス125を
介して各種センサ90〜99からの検出信号、及びバッ
テリ電圧等を入力処理し、RAM123及びバックアッ
プRAM124に格納された各種データ、ROM122
にメモリされている固定データ、テーブル値に基づき、
各種制御量を演算する。そして、駆動回路127により
燃料ポンプリレー108をONし燃料ポンプ31を通電
して駆動させると共に、駆動回路127を介して各切換
ソレノイド弁76、SOL.W、SOL.1〜4にO
N,OFF信号を、デューティソレノイド弁D.SOL.1,2
にデューティ信号を出力してターボ過給機切換制御及び
過給圧制御を行い、演算した燃料噴射パルス幅に相応す
る駆動パルス幅信号を所定のタイミングで該当気筒のイ
ンジェクタ30に出力して燃料噴射制御を行い、また、
演算した点火時期に対応するタイミングでイグナイタ3
6に点火信号を出力して点火時期制御を実行し、ISC
V25に制御信号を出力してアイドル回転数制御等を実
行する。
【0042】上記過給機切換制御について簡単に説明す
ると、図12に示すように、エンジン回転数N及びエン
ジン負荷を表す基本燃料噴射パルス幅TP (詳細は後述
する)による運転領域が、プライマリターボ過給機40
のみを過給作動させるシングルターボ状態から両ターボ
過給機40,50を過給作動させるツインターボ状態へ
切換えるシングル→ツイン切換ラインL2 よりも低速域
のシングルターボ領域にあり、且つ、図13に示すよう
に、シングル→ツイン切換ラインL2 と予め設定された
吸気管圧力P1 及びエンジン回転数N1 とで囲まれる排
気制御弁小開制御領域外の低回転、低負荷域にあると
き、4つの切換ソレノイド弁SOL.1〜4がいずれも
OFFされる。そこで過給圧リリーフ弁57は、過給圧
リリーフ弁用切換ソレノイド弁SOL.1のOFFによ
りサージタンク60からの負圧が圧力室に導入されるこ
とでスプリングの付勢力に抗して開弁し、吸気制御弁5
5は、吸気制御弁用切換ソレノイド弁SOL.2のOF
Fによりアクチュエータ56の圧力室に負圧が導入され
ることでスプリングの付勢力に抗して逆に閉弁する。ま
た排気制御弁53は、両排気制御弁用切換ソレノイド弁
SOL.3,4のOFFによりアクチュエータ54の両
室54a,54bに大気圧が導入されることでスプリン
グの付勢力により閉弁する。そして、排気制御弁53の
閉弁によりセカンダリターボ過給機50への排気の導入
が遮断され、セカンダリターボ過給機50が不作動とな
り、プライマリターボ過給機40のみ過給作動のシング
ルターボ状態となる。そしてプライマリターボ過給機4
0のみの過給作動により、低速域で高いトルクが得られ
る。また、吸気制御弁55の閉弁により、プライマリタ
ーボ過給機40からの過給圧の吸気制御弁55を介して
のセカンダリターボ過給機50側へのリークが防止さ
れ、過給圧の低下が防止される。
【0043】そして、エンジン回転数N、基本燃料噴射
パルス幅TP が増大して運転領域が、図13に示す排気
制御弁小開制御領域に入ると、第1の排気制御弁用切換
ソレノイド弁SOL.3のみをONする。そこで排気制
御弁53はアクチュエータ54の正圧室54aに正圧が
導入されることで開くが、このときデューティソレノイ
ド弁D.SOL.2 によりアクチュエータ54の正圧室54a
に作用する正圧が調圧され、排気制御弁53が小開して
セカンダリターボ過給機50が予備回転される。またこ
のとき、過給圧リリーフ弁57が開かれていることで、
予備回転によるセカンダリターボ過給機50によるコン
プレッサ圧がリークされ、予備回転の円滑化が図られ
る。
【0044】そして、エンジン回転数N及び基本燃料噴
射パルス幅TP による運転領域がシングルターボ領域か
らシングル→ツイン切換判定ラインL2 を境にツインタ
ーボ領域側に移行すると(図12参照)、直ちに過給圧
リリーフ弁用切換ソレノイドSOL.1をONし、過給
圧リリーフ弁57を閉弁する。なお、これに同期して排
気制御弁小開制御用デューティソレノイド弁D.SOL.2 が
全閉されて正圧通路64bを介しての正圧がリークされ
ることなく直接アクチュエータ54の正圧室54aに導
入され、排気制御弁53の開度が増大される。そして、
過給圧リリーフ弁57の閉弁によりリリーフ通路58が
遮断され、且つ排気制御弁53の開度増大によりセカン
ダリターボ過給機50の回転数がさらに上昇して吸気制
御弁55上流のセカンダリターボ過給機50によるコン
プレッサ圧が次第に上昇され、ツインターボ状態への移
行に備えられる。その後、所定時間経過後に第2の排気
制御弁用切換ソレノイド弁SOL.4をONして排気制
御弁53を全開にし、さらにセカンダリターボ過給機5
0の予備回転数を上昇させる。さらにそれから所定時間
経過後、セカンダリターボ過給機50によるコンプレッ
サ圧が上昇し、吸気制御弁55の上流圧PU と下流圧P
D との差圧DPS(差圧センサ90の読込み値、DPS
=PU −PD )が設定値に達した時点で吸気制御弁用切
換ソレノイド弁SOL.2をONして吸気制御弁55を
開弁させ、プライマリターボ過給機40の過給作動に加
えてセカンダリターボ過給機50を本格的に過給作動さ
せる。これにより高速域の排気流量の大きい領域では両
ターボ過給機40,50の過給作動によるツインターボ
状態となり、高い軸トルクが得られて出力が向上され
る。
【0045】また、エンジン回転数N、基本燃料噴射パ
ルス幅TP が減少して、エンジン運転領域がツインター
ボ領域からツイン→シングル切換判定ラインL1 (図1
2参照)を境にシングルターボ領域側へ移行すると、所
定時間経過後に4つの切換ソレノイド弁SOL.1〜4
がOFFされる。これにより、過給圧リリーフ弁57が
開弁されて排気制御弁53及び吸気制御弁55が共に閉
弁され、セカンダリターボ過給機50の過給作動が停止
されて、プライマリターボ過給機40のみ過給作動のシ
ングルターボ状態に戻る。
【0046】なお、過給圧制御については、シングルタ
ーボ状態下での排気制御弁小開制御領域では、排気制御
弁53の小開開度制御による過給圧変化が大きいことか
ら、ウエストゲート弁41を閉弁し、この状態で目標過
給圧と実過給圧(絶対圧センサ91による吸気管圧力)
との比較に基づきPI制御によるデューティ信号を排気
制御弁小開制御用デューティソレノイド弁D.SOL.2 に与
え、排気制御弁53のみを用いて過給圧をフィードバッ
ク制御する。また、シングルターボ状態下で排気制御弁
小開制御領域外のとき、及びツインターボ状態下では、
プライマリターボ過給機40側のデューティソレノイド
弁D.SOL.1 に上述と同様、PI制御によるデューティ信
号を与え、プライマリターボ過給機40のウエストゲー
ト弁41により過給圧をフィードバック制御する。
【0047】また、図15に示すブローバイガス還元装
置80におけるブローバイガス処理については、まず、
エンジン低負荷運転時には、スロットル弁21が絞られ
るため、スロットル弁21下流の吸気管圧力Pが負圧と
なる。このため、吸気通路16に開口する新気導入口8
2から新気導入通路81を介して左右バンク3,4の動
弁室3a,4aに新気が導入され、動弁室3a,4aを
介してこの動弁室3a,4aに連通するクランク室2a
が掃気されてクランク室2aからブローバイガス通路8
3内に流入したブローバイガスは、負圧側放出口83
a、PCVバルブ84を介してチャンバ22内に吸入さ
れる。そしてチャンバ22内に吸入されたブローバイガ
スは、吸入空気と共に吸気マニホールド23を通してエ
ンジン本体1に吸入される。
【0048】シングルターボ状態下での高負荷運転時に
は、新気通路81を介して動弁室3a,4aに新気が導
入される。このとき前述のように、吸気制御弁55が閉
弁、排気制御弁53が全閉あるいは小開とされて、プラ
イマリターボ過給機40のみによる過給が行われる。そ
して、スロットル弁21下流の吸気管圧力Pがプライマ
リターボ過給機40による過給によって正圧となること
で、PCVバルブ84が閉じ、クランク室2aからブロ
ーバイガス通路83に流入したブローバイガスは、低圧
の大気側放出口83b側のブローバイガス通路を流れ、
吸気通路16から分岐した後のプライマリターボ過給機
40のコンプレッサ40b上流の吸気管17aに大気側
放出口83bから排出され、吸入空気と共にプライマリ
ターボ過給機40のコンプレッサ40bを介して過給さ
れてインタークーラ20、チャンバ22、吸気マニホー
ルド23を介してエンジン本体1に吸入される。
【0049】また、ツインターボ状態での高負荷運転時
には、排気制御弁53及び吸気制御弁55が共に全開と
されて、プライマリターボ過給機40とセカンダリター
ボ過給機50との双方による過給が行われる。このとき
にもスロットル弁21下流の吸気管圧力Pが正圧となる
ので、ブローバイガス通路83内に流入したブローバイ
ガスは、低圧の大気側放出口83b側に流れる。そし
て、大気側放出口83bから吸気通路17aに排出され
たブローバイガスは、同様にプライマリターボ過給機4
0のコンプレッサ40bにより吸入空気と共に過給され
た後、インタークーラ20、チャンバ22、吸気マニホ
ールド23を介してエンジン本体1に吸入される。
【0050】しかして、エンジン低回転数域のときに
は、エンジン回転に同期してピストン上下に伴うクラン
ク室容積の変化に伴いクランク室容積の減少時にクラン
ク室2aからのブローバイガスが、動弁室3a,4a、
新気導入通路81を介して逆流し、新気導入口82から
間欠的に吸気管16に吐出される。ここで、吸入空気量
センサ96の近傍の吸気通路として吸入空気量センサ9
6の直下流の吸気管16に新気導入口82が連通してい
ることから、吸気脈動と共に、新気導入口82から間欠
的に逆流するブローバイガスとの相乗作用により吸気変
動を生じ、吸入空気量センサ96により検出される吸入
空気量Qは、図19に破線で示すように、実線の正規の
吸入空気量に対して大きく変動し、正しい吸入空気量を
示さない。
【0051】このため、後述するようにエンジン低回転
数域では、吸入空気量センサ96による吸入空気量Qを
用いること無く、絶対圧センサ91により検出される新
気導入通路81の新気導入口82からのブローバイガス
逆流による吸気変動の影響を受けないスロットル弁21
下流の吸気管圧力Pを用いてDジェトロニック方式によ
る基本燃料噴射パルス幅TP を採用し、燃料噴射量とし
ての燃料噴射パルス幅Ti を設定する。
【0052】また、エンジン回転数Nの上昇に応じて、
吸気脈動が減じると共に、新気導入口82からの吸気管
16へのブローバイガスの逆流が減少し、所定回転数以
上になると、吸入空気量センサ96により検出される吸
入空気量Qは、吸気変動の影響を受けなくなるか、ある
いは吸気変動による影響が無視できるようになる。この
ため、エンジン回転数が所定回転数以上のときには、D
ジェトロニック方式に対して、正確に吸入空気量Qに基
づき燃料噴射量を得ることのできるLジェトロニック方
式を採用することで、制御性を向上する。
【0053】次に、本発明の要旨とする上記ECU12
0による燃料噴射制御を図1〜図7に示すフローチャー
トに基づき説明する。
【0054】まず、気筒判別・エンジン回転数算出ルー
チンについて、図5のフローチャートに従い説明する。
【0055】この気筒判別・エンジン回転数算出ルーチ
ンは、イグニッションスイッチ107をONした後、エ
ンジン運転に伴いクランク角センサ97から出力される
クランクパルスの入力により割込み起動される。
【0056】まず、ステップS1で、今回入力したクラ
ンクパルスがθ1 〜θ3 の何れであるのかをカム角セン
サ98からの出力に基づき識別し、ステップS2で、ク
ランクパルスとカムパルスの入力パターンから燃料噴射
対象気筒を判別する。
【0057】すなわち、図11のタイムチャートに示す
ように、例えば、前回クランクパルスが入力してから今
回クランクパルスが入力されるまでの間にカムパルス入
力があれば、今回のクランクパルスはθ1 パルスである
と識別でき、さらに次回入力されるクランクパルスはθ
2 パルスと識別できる。また、前回と今回とのクランク
パルス入力間にカムパルス入力が無く前々回と前回との
クランクパルス入力間にカムパルス入力があったときに
は今回のクランクパルスはθ2 パルスと識別でき、次回
入力されるクランクパルスはθ3 パルスと識別できる。
また、前回と今回との間、及び前々回と前回とのクラン
クパルス入力間に、何れもカムパルス入力が無いときに
は、今回入力されたクランクパルスはθ3 パルスと識別
でき、次回入力されるクランクパルスはθ1 パルスと識
別できる。
【0058】さらに、前回と今回とのクランクパルス入
力間にカムパルスが3個入力(突起101bに対応する
θ5 パルス)したときには、次の圧縮上死点は#3気筒
であり、燃料噴射対象気筒は、その2つ後の#4気筒と
なることが判別することができる。また、前回と今回と
のクランクパルス入力間にカムパルスが2個入力(突起
101cに対応するθ6 パルス)したときには、次の圧
縮上死点は#4気筒であり、燃料噴射対象気筒は#3気
筒と判別できる。また、前回と今回とのクランクパルス
入力間にカムパルスが1個入力(突起101aに対応す
るθ4 パルス)し、前の圧縮上死点判別が#4気筒であ
ったときには次の圧縮上死点は#1気筒であり、燃料噴
射気筒は#2気筒と判別できる。同様に、前回と今回と
のクランクパルス入力間にカムパルスが1個入力し、前
の圧縮上死点判別が#3気筒であったときには次の圧縮
上死点は#2気筒であり、燃料噴射対象気筒は#1気筒
と判別できる。
【0059】本実施例では、4サイクル4気筒エンジン
で、燃焼行程は#1→#3→#2→#4の気筒順であ
り、カムパルス出力後の圧縮上死点となる#i気筒を#
1気筒とすると、エンジン始動後の通常時には、このと
きの燃料噴射対象気筒#i(+2)は#2気筒であり、次の
燃料噴射対象気筒は#4気筒となり、燃料噴射は該当気
筒に対して720°CA(エンジン2回転)毎に1回の
シーケンシャル噴射が行われる。また、図に示すよう
に、吸気タイミングは、各気筒において吸気バルブが圧
縮行程初期に閉弁し、吸気行程の開始直前(例えばBT
DC5°CA)に開弁するように設定されている。従っ
て、当該気筒の吸気バルブが開き始める直前に燃料噴射
を完了させるためには、少なくとも2気筒前のクランク
パルスに基づいて燃料噴射タイミングを設定する必要が
ある。
【0060】その後、ステップS3で、クランク角セン
サ97から前回クランクパルスが入力されてから今回ク
ランクパルスが入力された間のパルス入力間隔周期(時
間)を検出する。このクランクパルス入力間隔周期はθ
1 パルスあるいはθ3 パルス入力時に検出するもので、
θ3 パルスが入力されてからθ1 パルスが入力されるま
での周期(時間)Tθ3・1 、あるいは、θ2 パルスが
入力されてからθ3 パルスが入力されるまでの周期(時
間)Tθ2・3 である。
【0061】次いで、ステップS4で、上記周期Tθ3
・1 、あるいはTθ2・3 からエンジン回転数Nを算出
し、RAM123の所定アドレスに回転数データとして
ストアしてルーチンを抜ける。この回転数データは、前
述の過給機切換制御や後述する各ルーチン実行の際に読
み出されて使用される。
【0062】次に、燃料噴射パルス幅設定ルーチンにつ
いて図1乃至図3に示すフローチャートに従い説明す
る。この燃料噴射パルス幅設定ルーチンはイグニッショ
ンスイッチ107をONした後、設定時間(例えば10
msec)毎に実行される。
【0063】イグニッションスイッチ107のONによ
りECU120に電源が投入されると、システムがイニ
シャライズ(各フラグ、カウント値をクリア)され、ま
ず、ステップS10で、基本燃料噴射パルス幅設定のサ
ブルーチンを実行し、基本燃料噴射量として同時噴射1
気筒1回当たりの基本燃料噴射パルス幅TP を算出す
る。
【0064】図4に、基本燃料噴射パルス幅設定サブル
ーチンのフローチャートを示す。
【0065】この基本燃料噴射パルス幅設定サブルーチ
ンでは、まずステップS60で、冷却水温TW とエンジ
ン冷態状態を判断するため予め設定された設定値TWLTP
とを比較し、TW ≦TWLTPのエンジン冷態状態と判断さ
れるときにはステップS63へ分岐して、吸入空気量セ
ンサ96による吸入空気量Qに基づいて算出する第1の
基本燃料噴射量としてのLジェトロ基本燃料噴射パルス
幅LTPと、絶対圧センサ91による吸気管圧力Pに基づ
いて算出する第2の基本燃料噴射量としてのDジェトロ
基本燃料噴射パルス幅DTPとの利用率を定めるL←→D
ジェトロ切換係数KTPを、KTP=0に設定する。
【0066】ここで、吸気管圧力Pに基づき基本燃料噴
射パルス幅を設定するDジェトロ方式は、吸気管圧力に
より間接的に基本燃料噴射パルス幅を設定しているた
め、吸入空気量Q、及び、エンジン回転数Nにより基本
燃料噴射パルス幅を直接算出するLジェトロ方式よりも
精度が悪い。また、エンジン冷態時には、後述のように
水温増量補正による燃料増量分が多く、燃料噴射量Ti
は相対的に吸入空気量センサ96による誤検出の影響が
少ない。このためエンジン冷態時には、KTP=0とし、
Lジェトロ基本燃料噴射パルス幅LTPのみによって基本
燃料噴射パルス幅TP を設定するのである。
【0067】一方、上記ステップS60で、TW >TWL
TPのエンジン暖機完了と判断されるときには、ステップ
S61へと進み、絶対圧センサ91が正常か異常かを判
断する。絶対圧センサ91に対する正常、異常の判断
は、例えば絶対圧センサ91による吸気管圧力の検出
時、絶対圧センサの出力値が通常とり得ない値を示した
とき、絶対圧センサ91の異常と判断する。
【0068】そして、絶対圧センサ91の異常と判断さ
れるときには、吸気管圧力PによるDジェトロ基本燃料
噴射パルス幅DTPを用いることなく、吸入空気量Qによ
るLジェトロ基本燃料噴射パルス幅LTPのみを用いて基
本燃料噴射パルス幅TP を設定すべく、同様にステップ
S63へ進み、L←→Dジェトロ切換係数KTPを、KTP
=0に設定する。
【0069】従って、エンジン暖機完了且つ絶対圧セン
サ91の正常時にのみ、ステップS61からステップS
62へ進み、L←→Dジェトロ切換係数KTPを、エンジ
ン回転数Nに基づきL←→Dジェトロ切換係数テーブル
を補間計算付きで参照することにより設定する。
【0070】図8に、L←→Dジェトロ切換係数テーブ
ルの概念図を示す。同図に示すように、L←→Dジェト
ロ切換係数KTPは、エンジン回転数Nが600rpm 以下
のエンジン低回転数域のときを1.0とし、エンジン回
転数Nの上昇に伴い漸次、小さい値に設定され、所定回
転数(900rpm)以上では0に設定される。
【0071】次いでステップS64で、大気圧ALTに
基づきDTP大気圧補正係数テーブル(図中に示す)を補
間計算付きで参照してDTP大気圧補正係数KDALTを設定
し、ステップS65へ進む。このDTP大気圧補正係数K
DALTは、吸気管圧力Pに基づき設定されるDジェトロ基
本燃料噴射パルス幅DTPのベース値となるDTP基本値を
大気圧補正するためのもので、大気圧変化に拘らず常に
Dジェトロ基本燃料噴射パルス幅DTPを適正値に保つ。
【0072】ステップS65では、DTP基本値TPPND
を、DTP基本値テーブルを補間計算付きで参照すること
で設定する。上記DTP基本値TPPNDは、Dジェトロ基本
燃料噴射パルス幅DTPを演算する際のベース値であり、
図中に示すように吸気管圧力Pが高いほど、1行程当た
りの吸入空気量が増すため、大きな値に設定される。
【0073】そしてステップS66で、DTP基本値TPP
NDを上記DTP大気圧補正係数KDALTにより補正し、1気
筒1回転1回噴射当たりのDジェトロ基本燃料噴射パル
ス幅DTPを算出する。
【0074】DTP←KDALT×TPPND その後ステップS67へ進み、エンジン回転数Nと吸入
空気量Qとから1気筒1回転1回噴射当たりのLジェト
ロ基本燃料噴射パルス幅LTPを算出する。
【0075】LTP←K×Q/N K;定数 そして、ステップS68で、下式によりDジェトロ基本
燃料噴射パルス幅DTP、Lジェトロ基本燃料噴射パルス
幅LTPをそれぞれL←→Dジェトロ切換係数KTPによる
利用率に応じて補正し、基本燃料噴射パルス幅TP を設
定してルーチンを抜ける。
【0076】TP ←KTP×DTP+(1−KTP)×LTP ここで、Dジェトロ基本燃料噴射パルス幅DTPはL←→
Dジェトロ切換係数KTPにより直接補正され、Lジェト
ロ基本燃料噴射パルス幅LTPは補正項(1−KTP)によ
り補正されることで、前述のようにエンジン低回転数域
(本実施例では600rpm 以下)では、KTP=1.0に
より、基本燃料噴射パルス幅TP は、吸気管圧力Pに基
づくDジェトロ基本燃料噴射パルス幅DTPのみにより設
定されることになる。
【0077】従って、エンジン低回転数域では、新気導
入通路81を介してのブローバイガス逆流による新気導
入口82からの間欠的なブローバイガス吐出と、吸気脈
動とによる吸気変動によって吸入空気量センサ96によ
り誤検出される吸入空気量Qを用いるLジェトロニック
方式を採用すること無く、絶対圧センサ91により検出
される吸気変動の影響を受けないスロットル弁21下流
の吸気管圧力Pを用いてDジェトロニック方式により基
本燃料噴射パルス幅TP が設定される。
【0078】また、吸気変動による影響を受けない、あ
るいは吸気変動による影響を無視できる所定回転数(本
実施例では900rpm)以上のときには、L←→Dジェト
ロ切換係数KTPがKTP=0に設定されることで、Lジェ
トロ基本燃料噴射パルス幅LTPのみを用いて基本燃料噴
射パルス幅TP が設定され、Dジェトロニック方式より
も精度の良いLジェトロニック方式により適正な燃料噴
射パルス幅Ti が得られる。
【0079】さらに、エンジン回転数が低回転数域から
上述の所定回転数に達するまでの間、エンジン回転数の
上昇に応じ、L←→Dジェトロ切換係数KTPを減少させ
ることで、基本燃料噴射パルス幅TP 算出の際に、上記
Dジェトロ基本燃料噴射パルス幅DTPの利用率を減じる
と共に、Lジェトロ基本燃料噴射パルス幅LTPの利用率
を増加させ、Dジェトロニック方式からLジェトロニッ
ク方式に移行する際の繋がりをスムーズとし、燃料噴射
量の急変を防止するのである。
【0080】そして、上記基本燃料噴射パルス幅設定サ
ブルーチンで基本燃料噴射パルス幅TP を設定した後、
燃料噴射パルス幅設定ルーチンに戻り、ステップS11
以下の処理を実行する。
【0081】ステップS11では、スタータスイッチの
動作状態を検出し、ON(クランキング中)のときには
ステップS12へ進み、始動増量係数KSTを設定値CK
ST(但しCKST>1.0)により設定し、OFFの
ときにはステップS13で、始動増量係数KSTを1.0
(始動増量補正無し)とし、ステップS14へ進む。
【0082】上記始動増量係数KSTは、エンジン始動性
を向上するため、スタータモータ作動中の始動時にのみ
燃料増量させるためのものである。
【0083】ステップS14では、上記基本燃料噴射パ
ルス幅TP 、及びエンジン回転数Nに基づき混合比割付
係数KMRを設定する。この混合比割付係数KMRは、RO
M122の一連のアドレスに格納されたテーブルを参照
して設定するもので、テーブルには、基本燃料噴射パル
ス幅TP とエンジン回転数Nで特定されるエンジン運転
状態の各領域において適正空燃比を得られるように予め
実験等により求めた最適な係数がストアされている。こ
の混合比割付係数KMRにより、インジェクタ30、吸入
空気量センサ96の固有性に対してずれが生じた場合で
も、きめの細かい制御性を得ることができる。
【0084】次いで、ステップS15へ進み、スロット
ルセンサ95を構成するスロットル開度センサにより検
出したスロットル開度TH、上記基本燃料噴射パルス幅
TP、及びエンジン回転数Nに基づきフル増量係数KFUL
Lを設定する。このフル増量係数KFULLは、スロットル
開度THがスロットル全開のとき、あるいは基本燃料噴
射パルス幅TP が高負荷状態を示すとき、エンジン回転
数をパラメータとして予め設定されたテーブルを参照し
て設定する。これにより、スロットル全開、あるいは高
負荷時等、出力が要求される運転状態のとき、燃料増量
されて出力性能が向上する。なお、スロットル開度TH
が全開以外、且つエンジン負荷が高負荷以外のときに
は、KFULL=0に設定される。
【0085】次いで、ステップS16で、リードメモリ
コネクタ102の接続状態を検出し、ON(接続)のと
きステップS17へ進み、水温センサ93による冷却水
温TW に基づきラインオフ燃料係数KPKBAを設定し、ス
テップS19へ進む。このラインオフ燃料係数KPKBA
は、エンジン再始動を繰り返し行う際に空燃比が過濃と
なるのを防止するためのものである。例えば、工場での
ラインエンド、すなわち検査ライン、あるいはディーラ
等での検査の際に、リードメモリコネクタ102をON
(接続)することで、通常制御モードからチェックのた
めの特殊制御モードとなり、ラインオフ燃料係数KPKBA
により燃料噴射量が減量補正されて、前回エンジン停止
時の残留燃料等による点火プラグ8のくすぶり等が防止
される。なお、空燃比は冷却水温TW が低くエンジン温
度が低いほど濃く制御されているため、ラインオフ燃料
係数KPKBAは、図中に示すように、冷却水温TW が低く
なるに従い減少率を増すように設定されている。
【0086】また、リードメモリコネクタ102がOF
F(開放)のときにはステップS18へ進み、ラインオ
フ燃料係数KPKBAを1.0(補正無し)に設定してステ
ップS19へ進む。
【0087】ステップS19では、冷却水温TW に基づ
き水温増量係数KTWを設定する。この水温増量係数KTW
は、エンジン冷態時の運転性を確保するため燃料噴射量
を増量補正するためのもので、図中に示すように、冷却
水温TW が低いほど燃料増量率を増すように設定されて
いる。
【0088】次いで、ステップS20へ進み、始動後増
量係数KASを設定してステップS21へ進む。始動後増
量係数KASは、エンジン始動直後のエンジン回転数の安
定性を確保するためのもので、図中に示すように、スタ
ータスイッチがONのときに初期値に設定され、スター
タスイッチのON→OFF後、0になるまでルーチン実
行毎に設定値ずつ減少させる。
【0089】ステップS21では、アイドル後増量係数
KAIを設定する。アイドル後増量係数KAIは、アイドル
解除時のもたつきを防止するためのもので、設定車速以
下で、且つスロットル弁全閉から開への移行時、冷却水
温TW に基づき初期値設定し、図中に示すように、その
後、ルーチン実行毎に0になるまで設定値ずつ減少させ
る。
【0090】その後、ステップS22へ進み、上記各係
数に基づき増量補正係数KCOEFを次式から算出する。
【0091】 KCOEF←KFULL+KPKBA×(KTW+KAS+KAI) そして、ステップS23で、前記始動増量係数KST、空
燃比割付係数KMR、及び増量補正係数KCOEFに基づき各
種増量係数COEFを次式から算出する。
【0092】 COEF←KST×(1+KMR+KCOEF) 次いでステップS24で、O2 センサ94の出力電圧に
基づき空燃比を目標空燃比に近付けるための空燃比フィ
ードバック補正係数αを設定すると共に、基本燃料噴射
パルス幅TP に対する修正補正量としての学習補正係数
KBLRC、減速時、空吹かし時、所定車速以上のとき、あ
るいは過給圧異常上昇時等に燃料カットを行うための燃
料カット係数KFC(通常時はKFC=1、燃料カット時に
はKFC=0)、加速時における吸入吸気量センサ96に
よる吸入空気量Qの計測遅れ、及びこれに伴う燃料増量
遅れを補償して応答性を確保するための加速増量係数K
ACC 、並びに、減速時の空燃比のリッチ化を防止するた
めの減速減量係数KDCを設定する。
【0093】そして、ステップS25で、基本燃料噴射
パルス幅TP を、上記各種増量係数COEF、及び上記
ステップS24で設定した各係数α,KBLRC,KFC,K
ACC,KDCにより補正し、1気筒1回転1回噴射に適合
する有効パルス幅Teを算出する。
【0094】Te←TP ×α×(COEF×KBLRC+K
ACC −KDC)×KFC その後、ステップS26へ進み、通常時制御判別フラグ
FFU(イニシャル値は0)を参照し、FFU=0(前回始
動時制御)のときステップS27へ進み、始動時制御と
通常時制御とを判別する際の基準値としての通常時制御
判別回転数NSTを予め設定された設定値NST1 (例えば
500rpm)で更新し、FFU=1(前回通常時制御)のと
きには、ステップS28へ進み、通常時制御判別回転数N
STを設定値NST2 (但し、NST1 >NST2 、例えば30
0rpm)で更新して、ステップS29へ進む。
【0095】上記通常時制御判別フラグFFUは、通常時
制御のとき後述するステップS31でセットされ、始動
時制御のとき後述するステップS52でクリアされ、図
9に示すように、上記通常時制御判別回転数NSTにヒス
テリシスを設けることで、始動時噴射制御から通常時噴
射制御に移行するときの制御ハンチングを防止する。
【0096】ステップS29では、エンジン回転数Nと
上記通常時制御判別回転数NSTとを比較し、N>NSTの
ときには、通常時噴射制御を実行するためステップS3
0へ進み、N≦NSTのときには、ステップS40に分岐
して始動時制御を実行する。
【0097】以下の説明では、まず、始動時噴射制御手
順について説明し、次に、通常時噴射制御手順について
説明する。
【0098】上記ステップS29からステップS40へ
分岐すると、前記有効パルス幅Teに、無効時間を補正
するためバッテリ電圧に基づき設定される電圧補正パル
ス幅TS を加算して始動時噴射パルス幅TiOを算出す
る。
【0099】TiO←Te+TS 次いで、ステップS41で、リードメモリコネクタ10
2の接続状態を検出し、OFFのときステップS42へ
進み、冷却水温TW に基づき第1の基本値テーブルを補
間計算付きで参照して基本値TCST を設定し、ONのと
きには、ステップS43へ進み、冷却水温に基づき第2
の基本値テーブルを補間計算付きで参照して基本値TCS
T を設定して、ステップS44へ進む。
【0100】上記基本値TCST は、始動時のコールドス
タートパルス幅TiST を演算する際のベース値であり、
図10に示すように、冷却水温TW が低いほど大きい値
に設定される。また、同図に破線で示すリードメモリコ
ネクタ102がONのとき選択される第2の基本値テー
ブルに格納されている基本値TCST は、実線で示すリー
ドメモリコネクタがOFFのとき選択される第1の基本
値テーブルに格納されている基本値TCST よりも小さい
値に設定されている。前述のように、リードメモリコネ
クタ102は、工場の検査ライン、あるいはディーラ等
での検査の際に、エンジンの再始動を繰り返し行う場合
等にON(接続)するものであり、通常はOFF(開
放)状態にある。
【0101】従って、リードメモリコネクタ102をO
Nすることで、第2の基本値テーブルによる小さい値の
基本値TCST が選択されて、これに伴いコールドスター
トパルス幅TiST の演算時にも同様に燃料減量補正さ
れ、再始動を繰り返すときでも、点火プラグ8のくすぶ
りが防止される。
【0102】ステップS44では、エンジン回転数に基
づきテーブル参照により回転補正係数TCSN を設定し、
ステップS45へ進み、時間補正係数TKCS を設定す
る。時間補正係数TKCS は、図中に示すように、スター
タスイッチがONされると所定時間の間、1.0に固定
され、その後、漸次的に0になるまで減少する。従っ
て、スタータスイッチのON後、所定時間内に始動時噴
射制御が終了しなければ、後述するステップS48で設
定されるコールドスタートパルス幅TiST は、その後、
漸次減少し、最終的にTiST =0となる。
【0103】次いで、ステップS46で、バッテリ電圧
に基づきテーブルを補間計算付きで参照して、無効時間
を補償する電圧補正係数TCSL を設定し、ステップS4
7へ進む。電圧補正係数TCSL は、バッテリ電圧が低い
ほど、無効時間が長くなるため大きい値に設定される。
【0104】ステップS47では、スロットル開度TH
に基づきテーブル参照によりスロットル開度補正係数T
CSA を設定する。スロットル開度補正係数TCSA は、ス
ロットル開度THが大きいほど、増量補正すべく大きい
値に設定される。
【0105】そして、ステップS48で、基本値TCST
を上記各補正係数TCSN ,TKCS ,TCSL ,TCSA によ
り補正し、コールドスタートパルス幅TiST を算出す
る。
【0106】 TiST ←TCST ×TCSN ×TKCS ×TCSL ×TCSA その後、ステップS49へ進み、前記始動時噴射パルス
幅TiOとコールドスタートパルス幅TiST とを比較し、
TiO≧TiST のときにはステップS50へ進み、燃料噴
射パルス幅Ti を始動時燃料噴射パルス幅TiOで設定
し、TiO< TiSTのときにはステップS51へ進み、燃
料噴射パルス幅Ti をコールドスタートパルス幅TiST
で設定した後、ステップS52で、通常時制御判別フラ
グFFUをクリアしてステップS32へ戻り、上記燃料噴
射パルス幅Ti をセットしてルーチンを抜ける。
【0107】ここで、始動時噴射制御においては、始動
時噴射パルス幅TiOとコールドスタートパルス幅TiST
とを比較し、その大きい方を燃料噴射パルス幅Ti とし
て採用することで、コールドスタートパルス幅TiST か
ら始動時噴射パルス幅TiOによる燃料噴射量の繋がりを
スムーズにし、燃料噴射量の急変を防ぎ、空燃比の急変
を抑制して空燃比急変に伴うエンジン運転性の悪化、エ
ンスト等を防止する。
【0108】一方、前記ステップS29においてN>N
STのエンジン完爆状態にあり、通常時制御と判断される
ときには、ステップS30へ進み、有効噴射パルス幅T
eの2倍に無効時間を補償する電圧補正パルス幅TS を
加算して、燃料噴射パルス幅Ti を設定する。
【0109】Ti ←2×Te+TS 図11に示すように、通常時噴射制御においては、シー
ケンシャル噴射(エンジン2回転に1回噴射)を実行す
るため、始動時噴射制御による同時噴射(エンジン1回
転に1回噴射)に対し、2倍の燃料量(2×Te)が必
要となる。
【0110】その後、ステップS31へ進み、通常時制
御判別フラグFFUをセットし、ステップS32で、上記
ステップS30で算出した燃料噴射パルス幅Ti をセッ
トしてルーチンを抜ける。
【0111】始動時噴射制御における燃料噴射パルス幅
Ti の出力、あるいは完爆後の通常時噴射制御における
燃料噴射タイミングの設定は、θ3 パルスの入力によっ
て割込みスタートする図6のルーチンによって実行され
る。
【0112】このθ3 パルス割込みルーチンでは、まず
ステップS80で通常時制御判別フラグFFUの値を参照
し、FFU=0の始動時噴射制御が選択されているときに
は、ステップS81へ進み、入力されたθ3 パルスが#
3気筒あるいは#4気筒の圧縮上死点前のものかを判別
し、#1気筒あるいは#2気筒の圧縮上死点前のθ3パ
ルスであればそのままルーチンを抜け、また#3気筒あ
るいは#4気筒の圧縮上死点前のθ3 パルスのときには
ステップS82へ進み、燃料噴射パルス幅Tiの駆動パ
ルス信号を全気筒のインジェクタ30に同時出力し、ル
ーチンを抜ける。その結果、図11に示すように、始動
時燃料噴射制御においては、エンジン1回転当たり1
回、θ3 パルス入力を基準として、前記コールドスター
トパルス幅TiST あるいは始動時噴射パルス幅TiOによ
る燃料噴射量の燃料が全気筒同時噴射される。
【0113】一方、FFU=1で通常時噴射制御が選択さ
れているときにはステップS83へ進み、噴射開始タイ
ミングTMSTARTを演算する。なお、本実施例では、いわ
ゆる時間制御方式を採用しており、噴射開始タイミング
を時間で設定する。
【0114】上記噴射開始タイミングTMSTARTは、吸気
開始タイミング(例えば、BTDC5°CA)よりも早
く燃料噴射を完了させるため、各気筒の吸気上死点より
設定角度TENDIJ(例えば、30°CA)前に燃料
噴射が終了するよう設定する。この設定角度TENDI
J前に燃料噴射を完了させるためには、前回の該当噴射
対象気筒における噴射終了後より入力されるθ1 パルス
あるいはθ3 パルス入力毎に、噴射対象気筒の吸気上死
点までのクランク角度θM (730°CA〜10°CA
のうちの特定された角度)、上記パルス信号入力毎に更
新される最新の周期Tθ2・3 (θ2 パルスが入力され
てからθ3 パルスが入力されるまでの時間)、周期Tθ
3・1 (θ3 パルスが入力されてからθ1 パルスが入力
されるまでの時間)、及び最新の燃料噴射パルス幅Ti
に基づいて、噴射開始タイミングTMSTARTを算出する。
【0115】なお、このステップでは、図11に示すよ
うに、例えば、燃料噴射対象気筒が#1気筒で、吸気上
死点前θM (=190°CA)のθ3 パルスを基準とし
て燃料噴射開始タイミングTMSTARTを設定する一例を示
し、このときの燃料噴射開始タイミングTMSTARTは、次
式により算出される。
【0116】TMSTART←(Tθ2・3 /θ2・3 )×θM
−(Ti +(Tθ2・3 /θ2・3 )× TE
NDIJ) θ2・3 ;θ2 ,θ3 パルス間の角度(本実施例では、
55°CA) θ3・1 ;θ3 ,θ1 パルス間の角度(本実施例では、
93°CA) そして、ステップS84で、噴射開始タイミングTMSTA
RTを該当気筒に対する噴射タイマにセットしてルーチン
を抜ける。
【0117】その後、θ3 パルス入力に同期してスター
トしたタイマの計時が噴射開始タイミングTMSTARTに達
すると、図7に示すシーケンシャル噴射の制御ルーチン
が割込み起動し、ステップS90で、燃料噴射対象気筒
のインジェクタ30に、通常時噴射制御における燃料噴
射パルス幅Ti の駆動パルス信号を出力し、ルーチンを
抜ける。
【0118】従って、図11に示すように、通常時燃料
噴射制御においては、該当気筒に対し2回転当たり1回
のシーケンシャル噴射が実行される。
【0119】しかして、エンジン低回転数域のときに
は、吸気脈動、及び新気導入通路81の新気導入口82
からのブローバイガス逆流による吸気変動の影響を受け
ないスロットル弁21下流の吸気管圧力Pに基づき設定
したDジェトロ基本燃料噴射パルス幅DTPのみにより基
本燃料噴射パルス幅TP が設定され、Dジェトロニック
方式により燃料噴射パルス幅Ti が設定されることで、
吸気変動に伴う吸入空気量センサ96の誤検出による基
本燃料噴射パルス幅TP のシフトが解消されて空燃比変
動が防止される。
【0120】また、吸入空気量センサ96により検出さ
れる吸入空気量Qが吸気変動による影響を受けない、あ
るいは吸気変動による影響を無視できる所定回転数以上
のときには、吸入空気量センサ96による吸入空気量
Q、及びエンジン回転数Nにより算出されるLジェトロ
基本燃料噴射パルス幅LTPのみを用いて基本燃料噴射パ
ルス幅TP を算出し、Dジェトロニック方式よりも精度
の良いLジェトロニック方式による基本燃料噴射パルス
幅TP により燃料噴射パルス幅Ti が設定され、適正な
燃料噴射量を得ることができて制御性が向上する。
【0121】更に、エンジン回転数Nの上昇により低回
転数域から所定回転数に達するまでの間は、上記Dジェ
トロ基本燃料噴射パルス幅DTP、及びLジェトロ基本燃
料噴射パルス幅LTPの両方を用いて基本燃料噴射パルス
幅TP を設定するが、このときエンジン回転数Nの上昇
に応じ、L←→Dジェトロ切換係数KTPを漸次的に減少
して、Dジェトロ基本燃料噴射パルス幅DTPの利用率を
減じると共にLジェトロ基本燃料噴射パルス幅LTPの利
用率を増加させ、エンジン回転数Nの上昇に伴うDジェ
トロニック方式からLジェトロニック方式への切換わり
に際して燃料噴射量の繋がりをスムーズとし、燃料噴射
量の急変が防止される。また、エンジン回転数の低下に
伴うLジェトロニック方式からDジェトロニック方式へ
の切換えに際しても、同様に燃料噴射量の繋がりがスム
ーズとなり、燃料噴射量の急変が防止されることにな
る。
【0122】以上、本発明の一実施例について説明した
が、これに限定されず、過給機付エンジンのみならず自
然吸気式のエンジンに用いるようにしても良い。また、
水平対向エンジン以外のエンジンにも適用することがで
きる。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、エ
ンジン低回転数域のとき、吸気脈動、及びブローバイガ
ス還元装置における新気導入通路の新気導入口からのブ
ローバイガス逆流による吸気変動の影響を受ないスロッ
トル弁下流の吸気管圧力に基づき設定した第2の基本燃
料噴射量に基づいて燃料噴射量が設定されるので、吸気
変動に伴う吸入空気量センサの誤検出による基本燃料噴
射量のシフトが防止されて空燃比変動が解消し、空燃比
変動による回転数変動、アイドル回転数のハンチング、
及びエンジン振動を防止することができる。
【0124】また、エンジン回転数の上昇に応じ、漸次
的に第2の基本燃料噴射量の利用率を減じると共に、吸
入空気量センサにより検出される吸入空気量に基づき算
出される第1の基本燃料噴射量の利用率を増加して両基
本燃料噴射量に基づき燃料噴射量が設定されるので、基
本燃料噴射量の算出方法の切換わりの際の燃料噴射量の
繋がりがスムーズとなり、基本燃料噴射量の算出方法の
切換わりに伴う燃料噴射量の急変が防止されて制御性が
向上する。
【0125】更に、吸気脈動、及び新気導入通路の新気
導入口からのブローバイガス逆流による吸気変動の影響
が無い、あるいは無視できる所定回転数以上のときに
は、吸入空気量センサにより検出される吸入空気量に基
づき算出した第1の基本燃料噴射量に基づいて燃料噴射
量が設定されるので、吸入空気量センサによる誤検出の
おそれが無い所定回転数以上のときには吸入空気量に基
づき精度良く基本燃料噴射量が算出されて、これに伴い
適正な燃料噴射量が得られ、制御性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料噴射パルス幅設定ルーチンを示すフローチ
ャート
【図2】燃料噴射パルス幅設定ルーチンを示すフローチ
ャート(続き)
【図3】燃料噴射パルス幅設定ルーチンを示すフローチ
ャート(続き)
【図4】基本燃料噴射パルス幅設定サブルーチンを示す
フローチャート
【図5】気筒判別・エンジン回転数算出ルーチンを示す
フローチャート
【図6】噴射タイミング設定ルーチンを示すフローチャ
ート
【図7】シーケンシャル噴射の制御ルーチンを示すフロ
ーチャート
【図8】L←→Dジェトロ切換係数テーブルの説明図
【図9】始動時噴射制御と通常時噴射制御との切換え状
態を示す説明図
【図10】基本値テーブルの説明図
【図11】クランク角センサ出力、カム角センサ出力、
吸気タイミング、始動時噴射、及び通常時噴射の関係を
示すタイムチャート
【図12】各切換ライン、及びシングルターボ領域とツ
インターボ領域との関係を示す説明図
【図13】排気制御弁小開制御領域を示す説明図
【図14】エンジンの全体構成図
【図15】ブローバイガス還元装置の説明図
【図16】クランクロータとクランク角センサの正面図
【図17】カムロータとカム角センサの正面図
【図18】制御装置の回路図
【図19】吸入空気量センサの出力特性を示す説明図
【符号の説明】
1…エンジン 2a…クランク室 16…吸気管(吸気通路) 17a…吸気管(吸気通路) 21…スロットル弁 22…チャンバ(吸気通路) 80…ブローバイガス還元装置 81…新気導入通路 82…新気導入口 83…ブローバイガス通路 83a…負圧側放出口 83b…大気側放出口 96…吸入空気量センサ 120…電子制御装置(ECU) Q…吸入空気量 P…吸気管圧力 N…エンジン回転数 LTP…Lジェトロ基本燃料噴射パルス幅(第1の基本燃
料噴射量) DTP…Dジェトロ基本燃料噴射パルス幅(第2の基本燃
料噴射量) KTP…L←→Dジェトロ切換係数 Ti…燃料噴射パルス幅(燃料噴射量)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブローバイガス還元装置(80)を備
    え、エンジン(1)のクランク室(2a)内で発生した
    ブローバイガスを上記エンジン(1)の吸気系に導くブ
    ローバイガス通路(83)の大気側放出口(83b)を
    スロットル弁(21)上流の吸気通路(17a)に連通
    すると共に負圧側放出口(83a)をスロットル弁(2
    1)下流の吸気通路(22)に連通し、上記エンジン
    (1)のクランク室(2a)内に新気を導く新気導入通
    路(81)の新気導入口(82)を、吸入空気量センサ
    (96)の近傍の吸気通路(16)に連通するエンジン
    において、 上記吸入空気量センサ(96)により検出される吸入空
    気量(Q)に基づいて第1の基本燃料噴射量(LTP)を
    算出すると共に、スロットル弁(21)下流の吸気管圧
    力(P)に基づき第2の基本燃料噴射量(DTP)を設定
    し、 エンジン低回転数域のときには上記第2の基本燃料噴射
    量(DTP)に基づいて燃料噴射量(Ti)を設定し、 エンジン回転数の上昇に応じて漸次的に第2の基本燃料
    噴射量(DTP)の利用率を減じると共に第1の基本燃料
    噴射量(LTP)の利用率を増加して、両基本燃料噴射量
    (LTP,DTP)に基づき燃料噴射量(Ti)を設定し、 所定回転数以上のときには上記第1の基本燃料噴射量
    (LTP)に基づいて燃料噴射量(Ti)を設定すること
    を特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
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