JPH07243124A - 光沢特性に優れた共重合ポリエステル繊維 - Google Patents

光沢特性に優れた共重合ポリエステル繊維

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JPH07243124A
JPH07243124A JP3578494A JP3578494A JPH07243124A JP H07243124 A JPH07243124 A JP H07243124A JP 3578494 A JP3578494 A JP 3578494A JP 3578494 A JP3578494 A JP 3578494A JP H07243124 A JPH07243124 A JP H07243124A
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JP
Japan
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copolyester
cyclohexanediol
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JP3578494A
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English (en)
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Yasuhiro Kinoshita
康弘 木下
Motoyuki Nakamura
元之 仲村
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸成分としてテレフタル酸及び/又はその低
級アルキルエステル、ジオール成分としてエチレングリ
コール及び1,2−シクロヘキサンジオールを用いてな
る共重合ポリエステル繊維であって、スーパーブライト
ポリマーからなる丸断面のポリエステル繊維の光沢度に
対して1.30倍以上の光沢度を有する共重合ポリエス
テル繊維。 【効果】 1,2−シクロヘキサンジオールを共重合し
たポリエステル繊維はこれまでにない強烈なメタリック
な光沢を示し、インテリア分野、スポ−ツ分野に対し非
常に好適な素材を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光沢特性に非常に優れた
共重合ポリエステル繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレ−トは多くの優れた特性を有している為種々の用
途、特に繊維、フィルムに広く利用されている。特にポ
リエステル繊維は種々の改質がなされ所謂新合繊なる独
自の分野を築いた。その中で光沢特性はシルクを彷彿さ
せる極めて重要な特徴であり、これまで種々の方法が提
案されている。例えば、ポリマーサイドからのアプロ−
チとしては艶消し剤として使用される酸化チタンを添加
せずに製造された所謂スーパーブライトポリマーを用い
る方法、更に屈折率がポリエステルに近い二酸化シリカ
を添加したポリマーを用いる方法がある。また、これら
の方法と共に組み合わせ技術として、例えば酢酸コバル
トを添加して更に黄色味をカバ−する方法が一般的であ
る。また紡糸技術サイドからは糸の断面を異形にする方
法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現状技術では上記両者
の組み合わせで対応している。しかしながらこの様な方
法では光沢度に限度があり、さらに強烈なメタリックな
光沢が要求される分野には未だその要求に応えられない
のが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、更に強烈
なメタリックな光沢を発揮させるべく種々の検討を実施
したが、触媒、添加剤の種々の組み合わせや糸断面の工
夫では光沢度に限度があることが分かった。そこで共重
合タイプの改質ポリエステルポリマーによる光沢度の飛
躍的な向上が出来ないかを検討した結果、1,2−シク
ロヘキサンジオールを第3成分として共重合したポリマ
ーを繊維化すると従来のポリマーでは発揮できない非常
に光沢特性に優れた繊維が得られる事を発見し本発明に
達した。
【0005】即ち本発明は酸成分としてテレフタル酸及
び/又はその低級アルキルエステル、ジオール成分とし
てエチレングリコール及び1,2−シクロヘキサンジオ
ールを用いてなる共重合ポリエステル繊維であって、ス
ーパーブライトポリマーからなる丸断面のポリエステル
繊維の光沢度に対して1.30倍以上の光沢度を有する
共重合ポリエステル繊維である。
【0006】本発明で言う共重合ポリエステル繊維を構
成するポリマーはテレフタル酸を主たる酸成分とし、エ
チレングリコール及び1,2−シクロヘキサンジオール
を主たるジオール成分とするが、テレフタル酸の一部を
全酸成分の15重量%以下の範囲で他の二官能性カルボ
ン酸成分で置き換えても良く、又、ジオール成分の一部
をエチレングリコール及び1,2−シクロヘキサンジオ
ール成分の合計量の10重量%以下の範囲で他のジオー
ル成分で置き換えても良い。
【0007】ここで使用されるテレフタル酸以外の二官
能性カルボン酸成分としては、例えばイソフタル酸、ナ
フタリンジカルボン酸、ジフェニルカルボン酸、5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸等が挙げられる。また他の
ジオール化合物としてはシクロヘキサン−1,4−ジメ
タノ−ル、1,4シクロヘキサンジオール、1,3シク
ロヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ビスフ
ェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノー
ルSのエチレンオキサイド付加物等を挙げることができ
る。
【0008】また繊維にする方法としては、紡糸速度1
500m/分前後にて未延伸糸として一旦巻き取った
後、所定の延伸倍率で延伸し、延伸糸として製品にする
方法でも良いし、紡糸と延伸を一工程で実施する所謂ス
ピンドローテークアップ法でも良いし、6000m/分
付近以上の紡糸速度で一気に延伸糸に仕上げる所謂超高
速紡糸法でも良い。
【0009】ポリエステル繊維において光沢性を付与す
る手段としてはスーパーブライトポリマーを使用する方
法が一般的である。スーパーブライトポリマーとは艶消
し剤として用いる二酸化チタン等の無機系不活性粒子の
添加をしない無色透明ポリマーのことであり、一般的に
は例えば下記の方法で製造される。即ちジメチルテレフ
タレ−ト100重量部に対しエチレングリコール63.
9重量部を添加しエステル交換触媒として酢酸マンガン
を0.048重量部添加後温度を150℃から220℃
まで昇温させながらエステル交換反応を実施後、トリメ
チルフォスフェ−トを0.03重量部添加し、さらに三
酸化アンチモンを0.05重量部添加してその後重合反
応槽に移槽後、重縮合反応を実施する事により得られ
る。
【0010】本発明においては上記方法で製造されたス
ーパーブライトポリマーを使用し、且つ75デニール3
6フィラメントの丸断面になるように紡糸延伸された繊
維の光沢度をブランク値として評価した。尚、光沢度の
測定はアルミプレート上に糸が弛まないように1/30
(g/デニール)程度の張力をかけながら下地が完全に
隠れるまで巻いた試料をミノルタ製光沢度計GM−26
8を用いて受光角度60度にて測定した光沢度で評価し
た。
【0011】本発明で述べる強烈なメタリックな光沢と
はブランク値に対して1.30倍以上の光沢度を示す性
能が必要である。冒頭でも述べた様に従来は繊維の断面
を異形にする方法や、使用するエステル交換触媒を酢酸
マンガンから酢酸コバルトに変更したり、二酸化シリカ
等を添加したり、更にはこれらの組み合わせ技術で対応
してきた。本発明者らが検討した結果、従来技術におい
てはエステル交換反応触媒として酢酸カルシウムと酢酸
コバルトを併用したポリマーが最も光沢度の高いもので
あり、且つ繊維断面を異形にすることにより光沢度アッ
プを狙ったが光沢度はブランク値に対してせいぜい1.
18倍付近であった。これに対し1,2−シクロヘキサ
ンジオールを共重合したポリマーを繊維化すると1.3
0倍以上の光沢度を示し、このような光沢度を示す繊維
はこれまでにない新規なものである。
【0012】ブランクに対する光沢度は高い程メタリッ
クな性質が強いわけであるが、本発明のポリマーを使用
し、且つ上述した従来からの方法、例えば、エステル交
換触媒を酢酸カルシウムと酢酸コバルトの併用とし、且
つ糸断面を異形に、例えば三角断面、中空断面、W型断
面等にする事により更に光沢度はアップする。しかしそ
れでもポリエステルポリマーである限り事実上の上限が
あり、本発明者らの検討結果ではブランク値に対し1.
90倍がほぼ上限であると考えられる。
【0013】本発明で使用するシクロヘキサンジオール
とは純粋なシス体、又は純粋なトランス体、もしくはこ
れらの任意の量比の混合物など、いかなる手段で合成し
たものでも良い。本発明ではこの様な1,2−シクロヘ
キサンジオールを最終的に得られる共重合ポリエステル
中の全ジオール成分の残基のうち1,2−シクロヘキサ
ンジオール成分の残基が、好ましくは1〜20モル%、
より好ましくは3〜15モル%となるように添加して重
合する事が重要である。1,2−シクロヘキサンジオー
ルがこの範囲を満たしていれば、その他に二酸化シリカ
の如きポリエステルの屈折率に近い無機粒子を添加した
り、酢酸カルシウム、酢酸コバルトの如きエステル交換
触媒を使用する事は勿論自由である。1,2−シクロヘ
キサンジオール成分の残基が1モル%未満では光沢特性
がスーパーブライトポリマーの場合と殆ど差が無くな
り、一方、20モル%を超えると光沢度は再び低下傾向
となり更には重合性、紡糸性も悪化してくる。
【0014】最終的に得られる共重合ポリエステル中の
全ジオール成分の残基のうち、1,2−シクロヘキサン
ジオール成分の残基を所定量にするためには、予め原料
のジオール添加量を種々変更させて重合反応を実施し、
その時得られる1,2−シクロへキサンジオール残基か
ら、重合条件を定める。例えば本発明についての重合条
件は表1のようにして決定した。
【0015】
【実施例】以下、実施例にて本発明を説明する。
【0016】
【実施例1〜4、比較例1〜3】表1をベ−スにテレフ
タル酸ジメチルに対し100重量部に対しエチレングリ
コールと1,2−シクロヘキサンジオール(シス/トラ
ンス=2/1)をそれぞれ表2に示す如く変化せしめて
添加し、さらに酢酸マンガンを0.048重量部添加し
て150℃から220℃まで昇温させながらエステル交
換反応を実施後、トリメチルフォスフェ−トを0.03
重量部添加し、さらに三酸化アンチモンを0.05重量
部添加してその後重合反応槽に移槽後重縮合反応を実施
し、固有粘度0.61のポリマーを得た。得られたポリ
マーを紡糸速度1500m/分にて紡糸し、その後延伸
を実施し残留伸度が28%の75デニール36フィラメ
ントの延伸糸を得た。糸断面は丸断面とした。その結果
を表2に示す。
【0017】
【比較例4】エステル交換触媒として、酢酸マンガンの
代わりに酢酸カルシウムと酢酸コバルトを用いた以外は
比較例1と全く同一方法で重合を実施し、同一方法で紡
糸評価を実施した。その結果を表2に示す。
【0018】
【比較例5】比較例4のポリマーを使用し、糸断面を三
角断面にして比較例4と同一方法で紡糸評価を実施し
た。その結果を表2に示す。
【0019】
【比較例6】二酸化シリカを添加した以外は比較例4と
全く同一方法で重合を実施し、同一方法で紡糸評価を実
施した。その結果を表2に示す。表2の結果から明らか
な様に、1,2−シクロヘキサンジオールを添加した場
合は光沢度が向上する事がわかる。
【0020】
【実施例5】エステル交換触媒として、酢酸マンガンの
代わりに酢酸カルシウムと酢酸コバルトを用いた以外は
実施例2と全く同一方法で重合を実施し、糸断面を三角
断面にした以外は同一方法で紡糸評価を実施した。その
結果を表2に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明の1,2−シクロヘキサンジオー
ルを共重合したポリエステル繊維はこれまでにない強烈
なメタリックな光沢を示し、インテリア分野、スポ−ツ
分野に対し非常に好適な素材を提供するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分としてテレフタル酸及び/又はそ
    の低級アルキルエステル、ジオール成分としてエチレン
    グリコール及び1,2−シクロヘキサンジオールを用い
    てなる共重合ポリエステル繊維であって、スーパーブラ
    イトポリマーからなる丸断面のポリエステル繊維の光沢
    度に対して1.30倍以上の光沢度を有する共重合ポリ
    エステル繊維。
  2. 【請求項2】 共重合ポリエステルの全ジオール成分の
    残基のうち1,2−シクロヘキサンジオール成分の残基
    が1〜20モル%である請求項1記載の共重合ポリエス
    テル繊維。
JP3578494A 1994-03-07 1994-03-07 光沢特性に優れた共重合ポリエステル繊維 Withdrawn JPH07243124A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002088611A (ja) * 2000-04-14 2002-03-27 Schmitz Werke Gmbh & Co 日よけ布およびその製造方法
CN104264241A (zh) * 2014-06-17 2015-01-07 福建百宏聚纤科技实业有限公司 一种高异形度有光聚酯涤纶纤维及其制备方法

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