JPH11107038A - 高熱応力ポリエステル繊維 - Google Patents

高熱応力ポリエステル繊維

Info

Publication number
JPH11107038A
JPH11107038A JP27937897A JP27937897A JPH11107038A JP H11107038 A JPH11107038 A JP H11107038A JP 27937897 A JP27937897 A JP 27937897A JP 27937897 A JP27937897 A JP 27937897A JP H11107038 A JPH11107038 A JP H11107038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
yarn
fiber
fabric
spinning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27937897A
Other languages
English (en)
Inventor
Jinichiro Kato
仁一郎 加藤
Katsuhiro Fujimoto
克宏 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP27937897A priority Critical patent/JPH11107038A/ja
Publication of JPH11107038A publication Critical patent/JPH11107038A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 実質的にポリトリメチレンテレフタレー
トから構成される繊維であって、強度が3.5g/d以
上、沸水収縮率が13〜15%、熱応力のピーク値が
0.4〜0.5g/d、熱応力のピーク温度が160〜
180℃、弾性率Q(g/d)と20%伸長時の弾性回
復率R(%)の関係が下記式(1)を満足し、損失正接
のピーク温度が100〜120℃であることを特徴とす
るポリエステル繊維。 0.20≦Q/R≦0.45 ・・・式(1) 【効果】 本発明のポリエステル繊維は、布帛にした時
にソフトな風合いを示し、収縮の結果、得られた布帛が
10%程度のストレッチを示すので、肘、膝を曲げた時
や腕を伸ばした時の突っ張り感がなくなり、非常に着心
地のよい衣料となる。従って、アウター、裏地、スポー
ツ等の用途に極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱セット時に適切
な量の収縮が生じるポリトリメチレンテレフタレート繊
維に関し、更に詳しくは、ソフトな風合いを示し、収縮
の結果、得られた布帛が10%程度のストレッチを示す
ので、肘、膝を曲げた時や腕を伸ばした時の突っ張り感
がなくなり、非常に着心地のよい衣料となり得るポリト
リメチレンテレフタレート繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチ
ルに代表されるテレフタル酸の低級アルコールエステル
とトリメチレングリコール(1,3−プロパンジオー
ル)とを重縮合させて得られるポリトリメチレンテレフ
タレートは、優れた弾性回復性、低弾性率(ソフトな風
合い)、易染性といったポリアミドに類似した性質と、
耐光性、熱セット性、寸法安定性、低吸水率といったポ
リエチレンテレフタレートに類似した性能を併せ持つ画
期的なポリマーであり、その特徴を生かしてBCFカー
ペット、ブラシ、テニスガット等に応用されている(特
開平9−3724号公報、特開平8−173244号公
報、特開平5−262862号公報)。
【0003】更に、ポリトリメチレンテレフタレート繊
維を衣料用に展開する場合も考えられる。例えば、アウ
ター用に用いるとそのソフトな風合い、熱セット性、寸
法安定性のよさから、肌触りのよい衣料にすることがで
きる。一方、アウター用の要求として服地に10%程度
の伸びがほしいということがある。この程度のストレッ
チがあれば、肘、膝を曲げた時や腕を伸ばした時の突っ
張り感がなくなり、非常に着心地のよい衣料となる。し
かしながら、公知のポリトリメチレンフタレート繊維を
用いてもそのようなストレッチ性を付与することはでき
なかった。もちろん、例えば、ポリトリメチレンテレフ
タレート繊維にポリテトラメチレングリコールのような
ソフトセグメントを共重合すれば、優れたストレッチ性
を付与できるが、このような繊維は、ゴム状の粗悪な風
合いしか示さず、また染色堅牢性が著しく低下するため
に、このような共重合体を100%使いの繊維をアウタ
ーには用いることができない。
【0004】本発明者らは、布帛に10%程度の伸びを
布帛の製造過程で付与できることを見出した。すなわ
ち、ポリトリメチレンテレフタレート繊維の沸水収縮
率、熱応力のピーク値とその温度をある特定の極めて限
られた範囲に設定することで、布帛で10%程度の伸び
を発現できる。この現象は、布帛を形成後、収縮をうま
く行うことで繊維が適度にクリンプし、いわばバネのよ
うになって適度な伸びを発現することによる。このよう
な現象を引き起こすのに必要な物性値は、本発明で規定
したように、沸水収縮率が12〜15%、熱応力値が
0.4g/d以上、熱応力のピーク温度が150〜17
0℃であるが、このようなポリトリメチレンテレフタレ
ート繊維を工業的に安定な方法で製造する技術はこれま
でに知られていない。
【0005】例えば、弾性回復性に優れたポリトリメチ
レンテレフタレート繊維が開示されている(特開昭52
−5320号公報)。この文献では、沸水収縮率、熱応
力値等について何らふれられていないが、紡糸速度が3
60m/minと低く、更に紡糸温度が265℃と低目
に設定されている場合には、本発明者らの検討によれ
ば、熱応力のピーク値とその温度が本発明の目標値を達
成しない。尚、詳細なデーター比較は、比較例に記載す
る。
【0006】特開昭52−8123号公報には、複屈折
率が0.0025以上の未延伸糸を140〜210℃で
熱処理するポリトリメチレンテレフタレート繊維の製造
法が開示されている。この文献においてもやはり紡糸速
度が900m/min以下と低く、更に紡糸温度が26
5℃と低めに設定されているために、熱応力のピーク値
とその温度が本発明の目標値を達成しない。
【0007】特開昭52−8124号公報には、ポリト
リメチレンテレフタレート繊維の延伸糸を2段加熱する
方法が開示されている。しかしながら、この文献でも紡
糸速度が360m/minと低く、更に最終的には18
0℃を越える温度で熱セットしているために熱応力のピ
ーク値が低くなると同時に、熱応力のピーク温度が高す
ぎて布帛を収縮させる温度が高くなり、黄変等の問題が
生じる。特開昭58−104216号公報には、ポリト
リメチレンテレフタレートを2000m/min以上で
紡糸し、更に熱延伸して繊維を得る方法が開示されてい
る。しかし、この方法では予備加熱のみ行い熱セットを
施さないため、強度、熱安定性が低く、巻き締まりを起
こしやすい繊維にしかならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、服地
にした時にソフトな風合いと肘、膝を曲げた時や腕を伸
ばした時の突っ張り感がなく、非常に着心地のよい衣料
となり得るポリトリメチレンテレフタレート繊維を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
行い、ポリマーの重合から紡糸までの詳細な検討を行っ
た結果、上記の課題を解決できる可能性を見い出し、更
に検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち本発
明は、実質的にポリトリメチレンテレフタレートから構
成される繊維であって、強度が3.5g/d以上、沸水
収縮率が13〜15%、熱応力のピーク値が0.4〜
0.5g/d、熱応力のピーク温度が160〜180
℃、弾性率Q(g/d)と20%伸長時の弾性回復率R
(%)の関係が下記式(1)を満足し、損失正接のピー
ク温度が100〜120℃であることを特徴とするポリ
エステル繊維である。 0.20≦Q/R≦0.45 ・・・式(1)
【0010】本発明に用いるポリマーは、実質的にテレ
フタル酸と1、3−プロパンジオールとを重縮合せしめ
て得られるポリトリメチレンテレフタレートである。本
発明において実質的にとは、ポリトリメチレンテレフタ
レートホモポリマーであっても以下に示すポリトリメチ
レンテレフタレートコポリマーであってもよいことを示
す。すなわち、本発明の効果を損なわない範囲で、イソ
フタル酸、コハク酸、アジピン酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸テトラブチルポ
スホニウム塩等の酸成分や、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノー
ル等のグリコール成分、ε−カプロラクトン、4−ヒド
ロキシ安息香酸、ポリオキシエチレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール等が10wt%未満共重合さ
れていてもよい。
【0011】また、ポリトリメチレンテレフタレートに
は、必要に応じて、各種の添加剤、例えば、艶消し剤、
熱安定剤、消泡剤、整色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、蛍光増白剤などを
共重合、または混合してもよい。本発明に用いるポリマ
ーには、トリメチレンテレフタレートのオリゴマーが3
wt%以下含まれることが好ましく、これによって毛羽
による強度低下を避けることが可能になるほか、工業的
に必要な紡糸安定性を確保することできる。尚、トリメ
チレンテレフタレートオリゴマーとは、通常トリメチレ
ンテレフタレート単位が2〜4個繋がったオリゴマーで
あり、線状構造であっても、環状構造であってもよい。
トリメチレンテレフタレートオリゴマーの含有量が3w
t%を越える場合には、例えば、紡糸する場合、オリゴ
マ−が紡口周りに析出し、糸切れ、毛羽が起こってしま
う。尚、ここで長時間紡糸を行うためには、1.5wt
%以下が好ましく、更に好ましくは1wt%以下であ
る。更に、得られた繊維の毛羽が少なくなるという点で
は、0.5wt%以下、更に好ましくは0.3wt%以
下が好ましく、もちろん理想的は不含である。
【0012】更に、本発明に用いるポリマー中には、分
子量300以下の有機物の含有量が1wt%以下である
ことが好ましく、この範囲内で一層のワイピング周期の
延長と着色しないとか、耐光性に優れるといった性能を
確保することができる。ここで言う分子量300以下の
有機物とは、ポリマーに共重合されていない有機物であ
る。本発明者らの検討によれば、分子量300以下の有
機物としては、アリルアルコール、アクロレイン、2−
ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、グリシジル
メチルエーテル、オキシプロピルメチルエーテル等が存
在し、これらの化合物の総量が成形性、製品耐久性、耐
候性に大きな影響を与えることを見出した。分子量30
0以下の有機物の含有量が1wt%を越える場合には、
例えば、紡糸する時に糸切れや毛羽が発生しやすくなっ
たり、光で着色しやすいものになってしまう。好ましく
は、分子量300以下の有機物の含有量が5000pp
m以下であり、特に好ましくは、1000ppm以下で
ある。もちろん、理想的には不含である。
【0013】本発明に用いるポリマーの融点としては、
227℃以上であることが好ましい。ここで融点とは、
220〜250℃の範囲で融解と考えられるピークのピ
ーク値と定義する。融解ピークが複数存在する場合(シ
ョルダーピークも含む)は、低い温度のピークを融点と
する。融点が227℃未満では耐候性の低下が起こりや
すくなる。例えば、一度ポリトリメチレンテレフタレー
トを合成し、そのポリマーを200℃程度で固相重合す
ると、オリゴマー量は大きく低下させることができる。
しかしながら、固相重合を行うと、原料ポリマーの融点
は、大きく低下し、225℃にも満たない状態となる。
このようなポリマーの中には、トリメチレングリコール
が2量化して生成するビス−3−ヒドロキシプロピルエ
ーテルが大量に共重合されたり、末端カルボキシル基量
が増えたりする結果、紡糸安定性や耐候性が低下しやす
い。好ましいポリマーの融点としては230℃以上であ
り、更に好ましくは233℃以上である。
【0014】本発明に用いるポリマーの極限粘度[η]
は0.4〜1.5が好ましく、更に好ましくは0.7〜
1.2の範囲である。この範囲で、強度、紡糸性に優れ
た繊維を得ることができる。極限粘度が0.4未満の場
合は、ポリマーの分子量が低すぎるため強度発現が困難
となる。逆に極限粘度が1.5を越える場合は、溶融粘
度が高すぎるために紡糸時にメルトフラクチャーや紡糸
不良が生じるので好ましくはない。
【0015】本発明に用いるポリマーの製法として、好
ましい一例を挙げるならば、テレフタル酸、またはテレ
フタル酸ジメチルを原料とし、これにトリメチレングリ
コールを酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜
鉛、酢酸コバルト、酢酸マンガンといった金属酢酸塩1
種あるいは2種以上を0.03〜0.1wt%加え、常
圧下あるいは加圧下でエステル交換率90〜98%でビ
スヒドロキシプロピルテレフタレートを得る。このよう
に本発明の目的を達成させるためには、遷移金属以外の
金属の酢酸塩を用いることが好ましい。
【0016】次に、チタンテトライソプロピオキシド、
チタンテトラブトキシド、三酸化アンチモンといった触
媒の1種あるいは2種以上を0.03〜0.15wt
%、好ましくは0.03〜0.1wt%添加し、250
〜270℃で減圧下反応させる。重合の任意の段階で、
好ましくは重縮合反応の前に安定剤を入れることが樹脂
組成物の白度、ポリトリメチレンテレフタレートオリゴ
マーや分子量が300以下の有機物量を特定量に制御で
きる観点で好ましい。この場合の安定剤としては、5価
または/および3価のリン化合物やヒンダードフェノー
ル系化合物が好ましい。
【0017】5価または/および3価のリン化合物とし
ては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェー
ト、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイ
ト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイ
ト等が挙げられ、特に、トリメチルホスファイトが好ま
しい。ヒンダードフェノール系化合物とは、フェノール
系水酸基の隣接位置に立体障害を有する置換基を持つフ
ェノール系誘導体であり、分子内に1個以上のエステル
結合を有する化合物である。
【0018】具体的には、ペンタエリスリトール−テト
ラキス[3(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニ
ル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−[3−(3−tert
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒド
ロキシ−2,6−ジメチルベンゼン)イソフタル酸、ト
リエチルグリコール−ビス[3(3−tert−ブチル−5
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、2,2−チオ−ジエチレン−ビス[3
(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]などを例示し得る。中でもペンタエリスリトール−
テトラキス[3(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]が好ましい。
【0019】上記の方法で得られたポリマーには、一般
的に次に示す性質を持つ。共重合されたビス−3−ヒド
ロキシプロピルエーテルの含有量は0.1wt%以下で
ある。また、色相をb値で示すと10以下、場合によっ
ては3以下である。また、末端カルボキシル基量は10
〜35mg当量/kgの範囲である。本発明のポリエス
テル繊維の強度は3.5g/d以上である。3.5g/
d未満では、布帛の耐久性が低下したり、織編物を作る
際の張力で毛羽が起こりやすくなる。好ましくは、4g
/d以上である。
【0020】本発明のポリエステル繊維の沸水収縮率は
13〜15%の範囲であることが必要である。従来技術
で述べたように、布帛に適度なストレッチ性を付与させ
るためには、繊維を収縮させることが必要である。沸水
収縮率は、繊維を収縮させた時に収縮する割合(収縮
率)を示すパラメーターであり、この範囲で得られた布
帛に適度な収縮率を与えることができる。13%未満で
は、そのような収縮を与えることができず、15%を越
えると収縮が大きすぎて後加工での取り扱いが難しくな
る。好ましくは、13.5〜14.5%の範囲である。
【0021】また、本発明のポリエステル繊維の熱応力
のピーク値は、0.4〜0.5g/dの範囲である。布
帛を構成する繊維は拘束を受けているために、収縮を起
こさせるため(布帛に適度なストレッチ性を付与させる
ため)にはこの拘束に打ち勝つための収縮力が必要とな
る。熱応力のピーク値は、この繊維の収縮力を示すパラ
メーターとなる。0.4g/d未満では収縮力が小さす
ぎて、十分な収縮を起こすことができない。0.5g/
dを越えると収縮力が強すぎて、その制御がやりにくく
なる。好ましくは、0.45〜0.5g/dの範囲であ
る。本発明の目的とする布帛に適度なストレッチ性を付
与するためには、必要な収縮率、すなわち適切な沸水収
縮率と、その収縮率を発現させるために、布帛の拘束力
に打ち勝つ力、すなわち、適切な熱応力のピーク値の両
方が必要となる。そして、もう一つ重要なパラメーター
は熱応力のピーク温度がある。本発明のポリエステル繊
維の熱応力のピーク温度が160〜180℃であること
が必要である。この温度で熱応力が最大を示すことで、
この温度範囲で布帛のセット温度を設定すると、布帛を
十分に収縮させることができる。160℃未満では温度
が低すぎるために、アイロンを当てる程度の使用時の付
与される温度で繊維が構造変化を起こし寸法安定性が低
下してしまう。180℃よりも高いと理由は不明だが本
発明者らの検討によれば、熱応力のピーク値が0.4g
/d以上を示さなくなる。好ましくは、165〜175
℃である。
【0022】本発明のポリエステル繊維の弾性率Q(g
/d)と、20%伸長後、1分間放置後の弾性回復率R
(%)が下記式(1)を満足することが必要である。 0.18≦Q/R≦0.45 ・・・式(1) Q/R>0.45では弾性率が高すぎるために、ソフト
な風合いが得られないか、あるいは弾性回復性が不足
し、一度応力が加わって変形した繊維は元に戻らなくな
ってしまい、形態安定性の悪い布帛しか得ることができ
なかったりする。逆に、Q/R<0.20となる領域は
実質存在しないため、本発明においては、0.18をQ
/Rの下限界としている。式(1)の範囲となりうる具
体的な弾性率は通常25〜40g/dの範囲であり、弾
性回復率は80〜99%の範囲となる。
【0023】本発明の高強度ポリエステル繊維では、動
的粘弾性測定から求められる損失正接のピーク温度(以
下「Tmax」と略記する)が100〜120℃である
ことが必要である。Tmaxは、非晶部分の分子密度に
対応するので、この値が大きくなるほど非晶部分の分子
密度が高くなる。Tmaxが100℃未満では、非晶部
分の分子密度が低すぎて、必要な強度を達成できない。
また、Tmaxが120℃よりも高いと、非晶部分の配
向が高すぎて圧縮や屈曲に対して繊維が弱くなり、毛羽
が発生しやすくなる。好ましくは、107〜115℃で
ある 本発明のポリエステル繊維は、衣料用途を前提に考えら
れているので、マルチフィラメントが好ましく、総繊度
は20〜200d、好ましくは30〜100d、単糸繊
度は0.5〜5d、好ましくは1〜3dである。また、
繊維の断面形状は丸、三角、その他の多角形、扁平、L
型、W型、ドッグボーン型等、制限はなく、中実繊維で
あっても中空繊維であってもよい。
【0024】以下、本発明の高強度ポリエステル繊維の
好ましい紡糸方法を示す。紡口より押出した溶融マルチ
フィラメントを紡口直下に設けた30〜200℃の雰囲
気温度に保持した長さ2〜80cmの保温領域を通過さ
せて急激な冷却を抑制した後、この溶融マルチフィラメ
ントを急冷して固体マルチフィラメントに変え、100
0〜2000m/minで引き取り、まず未延伸マルチ
フィラメントをボビンに巻き取る。次に、得られた未延
伸マルチフィラメントを直径10〜30cmで40〜6
0℃に加熱した余熱ロールに3〜10回巻き付け、延伸
しながら、余熱後140〜150℃の熱を付与する。延
伸された糸は無撚あるいは、2〜1000T/mの撚り
を掛けた後、500〜1000m/minの速度でボビ
ンに巻き取られる。
【0025】本発明においてポリマーを溶融紡糸する際
の紡糸温度は270〜290℃であり、更に好ましくは
270〜280℃の範囲である。紡糸温度が270℃未
満では、発現される強度が低くなる傾向がある。また、
紡糸温度が290℃を越えると熱分解が激しくなり、得
られた糸は着色し、また満足し得る強度、伸度を示さな
くなる。
【0026】糸の紡糸速度については、1000〜20
00m/minの範囲である。紡糸速度が1000m/
min未満では、紡糸安定性は優れるが熱応力のピーク
値が0.4g/d以上とならなくなる他、生産性が大き
く低下する。また、2000m/minを越えると、巻
き取る前に非晶部の配向や部分的な結晶化が進み、延伸
行程で延伸倍率を上げることができないために、分子を
配向させることができず、十分な糸強度を発現できにく
い。また、延伸時の延伸倍率は、紡糸速度に依存するた
めに一概にいうことはできないが、通常は2〜4倍、好
ましくは2.5〜3.5倍がよい。延伸倍率が2倍以下
では、延伸により十分にポリマーを配向させることがで
きず、得られた糸の強度や弾性回復率は低いものとなっ
てしまう。また4倍以上では毛羽が激しく、安定して延
伸を行うことができない。尚、紡糸速度の変化による非
晶部の配向については、通常複屈折率で測定できるが、
同じ複屈折率の未延伸糸であっても紡糸温度や紡糸速度
が異なると、異なった繊維物性を示す。従って、複屈折
率で未延伸糸の物性を規定することはあまり意味がな
く、紡糸温度、紡糸速度で未延伸糸の性能を区別をする
ことが好ましい。従って、本発明において製造法を述べ
る際には、紡糸温度と紡糸速度を重点において説明をし
た。
【0027】紡口から出た溶融マルチフィラメントは直
ちに急冷させず、紡口直下に設けた30〜200℃の雰
囲気温度に保持した長さ2〜80cmの保温領域を通過
させて急激な冷却を抑制した後、この溶融マルチフィラ
メントを急冷して固体マルチフィラメントに変えて続く
延伸工程に供することが極めて好ましい。この保温領域
を通過させることで、ポリマーを急冷による微細な結晶
や極度に配向した非晶部分の生成を抑制し、延伸工程で
延伸されやすい非晶構造を作ることができ、その結果、
本発明で必要な強度、熱応力のピーク値、沸水収縮率を
達成できる。
【0028】ポリトリメチレンテレフタレートは、例え
ば、ポリエチレンテレフタレートといったポリエステル
に比較して遥かに速い結晶化速度を有しているので、こ
のような徐冷を行うことは、微細な結晶や極度に配向し
た非晶部分の生成を抑制する上で極めて有効な方法であ
る。30℃未満では急冷となり、延伸倍率を上げにくく
なる。また、200℃以上では糸切れが起こりやすくな
る。このような保温領域の温度は40〜200℃が好ま
しく、更に好ましくは50〜150℃である。また、こ
の保温領域の長さは5〜80cmが好ましく、更に好ま
しくは10〜50cmの範囲である。
【0029】延伸の際に40〜60℃に加熱した余熱ロ
ールに3〜10回巻き付け、繊維に熱を付与する。この
熱付与によって分子が動きやすくなり、毛羽が発生する
ことなく安定な延伸を行うことができる。用いる熱付与
装置はロールが好ましく、ロールの直径は10〜30c
mが好ましい。熱ピン等の直径が短い熱付与装置を用い
ると、力が加わりやすく未延伸糸が脆いことと重なって
毛羽が出るので好ましくはない。更に好ましくは50〜
55℃の熱付与である。余熱ロールの温度が40℃未満
では熱量が足らず、延伸の際に糸切れが多発し、連続し
て繊維を得ることができない。また60℃を越えると延
伸ロールなどの加熱ゾーンに対する繊維の滑り性が悪化
するため単糸切れが多発し、毛羽が出やすくなる。特に
80℃を越えると、毛羽だらけの糸になる他、糸切れが
多発し、結果として繊維全体にかかる張力が不足し、十
分な配向がかからなくなり弾性回復率が低下する。
【0030】延伸過程で行う熱処理は140〜150℃
が好ましい。驚くべきことに、この範囲の熱処理で本発
明のポリエステル繊維の大きな特徴の一つである熱応力
のピーク温度が160〜180℃であることが達成され
ると同時に、熱応力のピーク値を高くすることができる
からである。例えば、ポリエチレンテレフタレートで
は、通常熱処理温度が熱応力のピーク値に熱処理温度が
対応するが、ポリトリメチレンテレフタレートの場合に
は、本発明の好ましい紡糸条件を適用すると、熱処理温
度を上げなくても熱応力のピーク温度を160〜180
℃にすることができる。150℃よりも高い温度で熱処
理することを避ける理由は、毛羽が発生しやすくなり、
パーン等に巻き取った時の側面にわずかな単糸切れが認
められ選別での収率が低下するからである。140℃未
満では熱応力のピーク値の低下とピーク温度が本発明の
範囲からはずれやすい。また、熱処理温度が140〜1
50℃であっても弛緩状態では毛羽や糸切れが生じやす
いので、緊張下で熱処理することが好ましい。以上、好
ましい紡糸方法を説明したが、紡糸速度、紡糸温度、熱
の付与方法を極めて狭い範囲に設定することで初めて本
発明のポリエステル繊維を得ることができるのである。
【0031】
【発明の実施形態】以下、実施例などを挙げて本発明を
より詳細に説明するが、言うまでもなく本発明は実施例
などにより何ら限定されるものでない。尚、実施例中の
主な測定値は以下の方法で測定した。 (1)極限粘度 この極限粘度[η]は次の定義式に基づいて求められる
値である。 定義式のηrは純度98%以上のo−クロロフェノール
で溶解したポリエステルポリマーの希釈溶液の35℃で
の粘度を、同一温度で測定した上記溶剤自体の粘度で割
った値であり、相対粘度と定義されているものである。
またCは、上記溶液100ml中のグラム単位による溶
質重量値である。
【0032】(2)損失正接 オリエンテック社製レオバイブロンを用い、乾燥空気
中、測定周波数110Hz、昇温速度5℃/分にて、各
温度における損失正接(tanδ)、および動的弾性率
を測定した。その結果から、損失正接−温度曲線を求
め、この曲線上で損失正接のピーク温度であるTmax
(℃)を求めた。 (3)融点 セイコー電子社製DSCを用い、20℃/minの昇温
速度で100ml/minの窒素気流下中で測定した。
ここでは、融解のピークのピーク値を融点とした。
【0033】(4)PTTオリゴマーの定量 微細化したポリエステル樹脂組成物、ポリエステル繊維
を、ソックスレー抽出器を用いて、クロロホルムで50
時間抽出し、得られた残査に含まれるオリゴマーを用い
た試料に対する重量%で示した。 (5)分子量300以下の有機物の構造決定と定量 (4)で得たクロロホルム液からポリエステル樹脂組成
物、繊維に含まれる分子量300以下の有機物を求め
た。キャピラリーカラムを備えたガスクロマトグラフィ
ーを用いて分析を行った。用いたカラムはシリコン系と
ポリエチレングリコール系の2種を用いた。分離した各
成分について、構造決定にはマススペクトル(GC−M
S)を用い、その秤量は検量線を作成し、用いた試料に
対する濃度をppmで求めた。
【0034】(6)沸水収縮率 繊維を20cmのかせにし、沸騰した水に10分間浸け
て、以下の式に従って求めた。ここで、元の長さ
(L)、処理後の長さ(L’)である。 沸水収縮率=(L−L’)×100/L (7)弾性回復率 弾性回復性は、下記の方法で得られる弾性回復率として
求めた。繊維をチャック間距離20cmで引っ張り試験
機に取り付け、伸長率20%まで引っ張り速度20cm
/minで伸長し1分間放置する。この後、再び同じ速
度で元の長さ(L)までもどし、この時応力がかかって
いる状態でのチャックの移動距離(残留伸び:L’)を
読みとり、以下の式に従って求めた。 弾性回復率(%)=(L−L’)×100/L
【0035】(8)損失正接のピーク温度 オリエンテック社製のレオバイブロンを用い、乾燥空気
中、周波数110Hz、昇温速度5℃/minにて、各
温度における損失正接(tanδ)、および動的弾性率
を測定した。その結果から、損失正接−温度曲線を求
め、この曲線上で損失正接のピーク温度であるTmax
を求めた。 (9)熱応力 鐘紡エンジニアリング社製のKE−2を用いた。初過重
0.05g/d、昇温速度100℃/minで測定し
た。
【0036】(実施例1、2)テレフタル酸ジメチルと
1,3−プロパンジオールを1:2のモル比で仕込み、
理論ポリマー量の0.1wt%に相当する酢酸カルシウ
ムと酢酸コバルトの混合物(9:1)をエステル変換触
媒として加え、徐々に昇温し240℃でエステル交換反
応を完結させた。得られたエステル交換物にチタンテト
ラブトキシドを理論ポリマー量の0.1wt%添加し、
270℃で2時間反応させた。得られたポリマーの極限
粘度は1.6であった。オリゴマー量は0.1wt%で
あり、分子量300以下の有機物量は330ppm、融
点は234℃であった。紡糸は糸切れもなく、毛羽もな
かった。このポリマーを用いて、表1に示す紡糸条件で
75d/36fの繊維を作成した。尚、未延伸糸の複屈
折率は実施例1で0.020、実施例2で0.016で
あった。延伸速度は800m/minで固定し、10T
/mの撚りを掛けてパーンに巻き取った。繊維物性は表
1に示した。
【0037】(比較例1〜5)実施例1のポリマーを用
いて、75d/36fの繊維を得た。紡糸条件、繊維物
性は表1に示した。比較例3、4、5のパーンには毛羽
が多く認められた。特に、比較例4、5については糸切
れも起こった。尚、比較例2の未延伸糸の複屈折率は
0.030であった。
【0038】
【表1】
【0039】(比較例6)エステル交換触媒としてチタ
ンテトラブトキシド0.1wt%を用いた以外は実施例
1を繰り返した。得られたポリマーのオリゴマー量は
3.5wt%であり、分子量300以下の有機物量は、
1700ppm、融点は233℃であった。このポリマ
ーを用いて紡糸を行ったが、紡口面に白い有機物が析出
し、その影響を受けてパーンの端面に毛羽が発生するも
のが認められた。物性は、実施例1と同等であった。
【0040】(比較例7)余熱ロールの温度を30℃と
した以外は実施例1と同様な方法で重合・紡糸を行っ
た。延伸の際には糸切れが多発し、連続して繊維を得る
ことができなかった。 (比較例8)余熱ロールの温度を85℃とした以外は実
施例1と同様な方法で重合・紡糸を行った。延伸の際に
ホットロールに糸が融着するため単糸切れが多発し、得
られた繊維は毛羽だらけであった。
【0041】(比較例9)ホットプレートの温度を20
0℃とした以外は実施例1と同様な方法で重合・紡糸を
行った。繊維はホットプレートのところで切れ、延伸を
行うことができなかった。 (参考例1)実施例1の繊維を経糸、緯糸に用いて、平
織り物を作成した。定法による精練、ピンテンターを用
いて、20%巾入れをしながら、1750℃、30秒プ
レセットを行った後、カヤロンポリエステルブルー3R
SF2%owfを用いて、pH5、分散剤存在下、13
0℃、60分間分散染料を用いて染色した。染色後、水
洗し、170℃、30秒でファイナルセットを行った。
得られた布帛はソフトな風合いを示し、経緯共に10%
程度のストレッチを示した。一方、比較例1の繊維を用
いて同様の布帛を作成したところ、風合いはソフトで良
好なものであったが、ストレッチ性は経緯共に5%程度
のストレッチ性した示さなかった。
【0042】
【発明の効果】本発明のポリエステル繊維は、布帛にし
た時にソフトな風合いを示し、収縮の結果、得られた布
帛が10%程度のストレッチを示すので、肘、膝を曲げ
た時や腕を伸ばした時の突っ張り感がなくなり、非常に
着心地のよい衣料となる。従って、アウター、裏地、ス
ポーツ等の用途に極めて有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にポリトリメチレンテレフタレー
    トから構成される繊維であって、強度が3.5g/d以
    上、沸水収縮率が13〜15%、熱応力のピーク値が
    0.4〜0.5g/d、熱応力のピーク温度が160〜
    180℃、弾性率Q(g/d)と20%伸長時の弾性回
    復率R(%)の関係が下記式(1)を満足し、損失正接
    のピーク温度が100〜120℃であることを特徴とす
    る高熱応力ポリエステル繊維。 0.20≦Q/R≦0.45 ・・・式(1)
JP27937897A 1997-09-29 1997-09-29 高熱応力ポリエステル繊維 Pending JPH11107038A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27937897A JPH11107038A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 高熱応力ポリエステル繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27937897A JPH11107038A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 高熱応力ポリエステル繊維

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11107038A true JPH11107038A (ja) 1999-04-20

Family

ID=17610317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27937897A Pending JPH11107038A (ja) 1997-09-29 1997-09-29 高熱応力ポリエステル繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11107038A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6287688B1 (en) 2000-03-03 2001-09-11 E. I. Du Pont De Nemours And Company Partially oriented poly(trimethylene terephthalate) yarn
WO2001088237A1 (fr) * 2000-05-18 2001-11-22 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Fil teint
US6383632B2 (en) 2000-03-03 2002-05-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fine denier yarn from poly (trimethylene terephthalate)
US6458455B1 (en) 2000-09-12 2002-10-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Poly(trimethylene terephthalate) tetrachannel cross-section staple fiber
US6685859B2 (en) 2000-03-03 2004-02-03 E. I. Du Pont De Nemours And Company Processes for making poly(trimethylene terephthalate) yarn
US6692671B2 (en) 1997-11-26 2004-02-17 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Process for producing a polyester fiber
US6752945B2 (en) 2000-09-12 2004-06-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for making poly(trimethylene terephthalate) staple fibers
CN109183388A (zh) * 2018-08-01 2019-01-11 苏州大学 耐久性高回弹ptt纤维及其制备方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6692671B2 (en) 1997-11-26 2004-02-17 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Process for producing a polyester fiber
US6672047B2 (en) 2000-03-03 2004-01-06 E. I. Du Pont De Nemours And Company Processes of preparing partially oriented and draw textured poly(trimethylene terephthalate) yarns
US6333106B2 (en) 2000-03-03 2001-12-25 E. I. Du Pont De Nemours And Company Draw textured poly(trimethylene terephthalate) yarn
US6383632B2 (en) 2000-03-03 2002-05-07 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fine denier yarn from poly (trimethylene terephthalate)
US6998079B2 (en) 2000-03-03 2006-02-14 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process of making partially oriented poly(trimethylene terephthalate) yarn
US6663806B2 (en) 2000-03-03 2003-12-16 E. I. Du Pont De Nemours And Company Processes for making poly (trimethylene terephthalate) yarns
US6287688B1 (en) 2000-03-03 2001-09-11 E. I. Du Pont De Nemours And Company Partially oriented poly(trimethylene terephthalate) yarn
US6685859B2 (en) 2000-03-03 2004-02-03 E. I. Du Pont De Nemours And Company Processes for making poly(trimethylene terephthalate) yarn
WO2001088237A1 (fr) * 2000-05-18 2001-11-22 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Fil teint
US6926962B2 (en) 2000-05-18 2005-08-09 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Dyed yarn
US6752945B2 (en) 2000-09-12 2004-06-22 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for making poly(trimethylene terephthalate) staple fibers
US6835339B2 (en) 2000-09-12 2004-12-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process for preparing poly(trimethylene terephthalate) tetrachannel cross-section staple fiber
US6872352B2 (en) 2000-09-12 2005-03-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process of making web or fiberfill from polytrimethylene terephthalate staple fibers
US6458455B1 (en) 2000-09-12 2002-10-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Poly(trimethylene terephthalate) tetrachannel cross-section staple fiber
CN109183388A (zh) * 2018-08-01 2019-01-11 苏州大学 耐久性高回弹ptt纤维及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11172526A (ja) 低熱応力ポリエステル繊維及びその紡糸方法
US7052764B2 (en) Shaped articles comprising poly[(trimethylene-co-dianhydrosugar ester) dicarboxylate] or poly(trimethylene-co-dianhydro-dicarboxylate with improved stability
JP4649089B2 (ja) ポリ(トリメチレンテレフタラート)糸
JP3630662B2 (ja) 共重合ポリトリメチレンテレフタレート
KR102356959B1 (ko) 폴리에스테르
US6663806B2 (en) Processes for making poly (trimethylene terephthalate) yarns
JP2001512509A (ja) 低ピルポリエステル
US6254987B1 (en) Monofil bicomponent fibres of the sheath/core type
US4975233A (en) Method of producing an enhanced polyester copolymer fiber
JP2002515948A (ja) ナフタレート単位を含有するポリエステル繊維
JPH11107038A (ja) 高熱応力ポリエステル繊維
JP3789030B2 (ja) 高強度ポリエステル繊維およびその製造法
KR940002693B1 (ko) 고무 보강용 폴리에스테르 섬유 및 이의 제조방법
JP2013087153A (ja) 共重合ポリエステル及びそれからなる吸湿性に優れたポリエステル繊維
US5464694A (en) Spinnable polyester based on modified polyethylene terephthalate and aliphatic dicarboxylic acids
JPH11200175A (ja) 発色性の優れた織編物
KR970001080B1 (ko) 고탄성을 갖는 직물 또는 편성물의 제조방법
JP3506500B2 (ja) ポリエステル系高収縮応力繊維
JPH03241024A (ja) カチオン可染極細仮撚加工糸の製造方法
JP3069426B2 (ja) カチオン染料可染性ポリエステル仮撚加工糸の製造方法
WO1996030427A1 (fr) Fibres elastiques, procede de fabrication et elastomere de polyester a employer a cet effet
JPH08113826A (ja) 高収縮繊維およびその製造法
KR100587123B1 (ko) 폴리에스테르 고수축사 및 그 제조방법
JP3523433B2 (ja) ポリエステル異収縮混繊糸およびその製造方法
JPH11124732A (ja) 耐候、難燃性ポリエステル繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040413

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051107

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20060110

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060328

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02