JPH07240634A - 増幅回路 - Google Patents

増幅回路

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JPH07240634A
JPH07240634A JP6054606A JP5460694A JPH07240634A JP H07240634 A JPH07240634 A JP H07240634A JP 6054606 A JP6054606 A JP 6054606A JP 5460694 A JP5460694 A JP 5460694A JP H07240634 A JPH07240634 A JP H07240634A
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voltage
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Hidekazu Saeki
英一 佐伯
Kozo Ichimaru
浩三 一丸
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Texas Instruments Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】温度変化、特に温度上昇に対して動作点を自動
的に補正して、常に最大限のダイナミックレンジを保証
する。 【構成】バイアス電圧発生回路10は、抵抗106,1
08を介して演算増幅器100の両入力端子100a,
100bにそれぞれ所定の入力バイアス電圧を与えると
ともに出力端子100cに抵抗106,102を介して
所定の出力バイアス電圧を与える。出力バイアス補正回
路30は、温度の上昇に応じた電流Id を帰還抵抗12
を介して演算増幅器100の出力端子100cより引き
込んで出力バイアス電圧VBoutを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、演算増幅器からなる増
幅回路に係り、特に線形増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に、演算増幅器で構成した非反転増
幅回路の基本構成を示す。演算増幅器100の出力端子
100cは帰還抵抗102を介して反転入力端子100
aに接続される。非反転入力端子100bには結合コン
デンサ103を介して信号入力端子104が接続され
る。反転入力端子100aおよび非反転入力端子100
bにはそれぞれ抵抗106,108を介して基準電圧源
(図示せず)からのバイアス電圧VB が与えられる。出
力端子100cにも抵抗106,102を介して同一の
バイアス電圧VB が与えられる。演算増幅器100の出
力端子は結合コンデンサ110を介して信号出力端子1
12に接続されている。
【0003】この非反転増幅回路において、信号入力端
子104にはたとえばアナログ映像信号vinが入力さ
れ、この入力映像信号vinに対して所定の増幅率μだけ
線形的に大きな振幅を有する出力映像信号vout が信号
出力端子112に得られる。抵抗106,102の抵抗
値をそれぞれR1,R2 とすると、増幅率μは(1+R2
/R1 )で近似される。
【0004】図7は、上記非反転増幅回路の具体的構成
例を示す。図中のブロック120内には、演算増幅器1
00の内部回路と、帰還抵抗102およびバイアス抵抗
106,108が含まれている。
【0005】演算増幅回路100内では、一対のNPN
トランジスタ122,124とそれらのエミッタ端子に
共通接続されたカレント・ミラー回路126とで入力差
動増幅段が構成されている。カレント・ミラー回路12
6は、定電流源128からの基準電流を入力し、定電流
回路として機能する。この入力差動増幅段の負荷はカレ
ント・ミラー回路130で構成されており、カレント・
ミラー回路130の出力端子に接続されたエミッタ・フ
ォロアのNPNトランジスタ132と定電流源134と
で出力段が構成されている。入力差動増幅段の両NPN
トランジスタ122,124のベース端子は演算増幅器
100の反転入力端子100a,非反転入力端子100
bに対応し、出力段のNPNトランジスタ132のエミ
ッタ端子は演算増幅器100の出力端子100cに対応
する。
【0006】基準電圧源150は、電圧源Vccとアース
間に直列接続された抵抗152,154と、両抵抗15
2,154の接続点に入力端子が接続されたバッファ回
路156とから構成されている。両抵抗152,154
の接続点には演算増幅器100側からの影響を受けない
基準電圧VS が得られ、バッファ回路136の出力端子
には基準電圧VS に等しいバイアス電圧VB が得られ
る。
【0007】この種の増幅回路を線形増幅回路として動
作させる際に出力ダイナミックレンジを大きくとれるか
どうかはバイアス電圧VB の設定如何にかかっている。
この例の非反転増幅回路の場合、出力端子100cの電
圧Vout は電源電圧Vccから負荷トランジスタ130A
のコレクタ・エミッタ間電圧VCE(130A)および出力段ト
ランジスタのベース・エミッタ間電圧VBE(132) だけ低
い電圧であるから、次式のように表される。 Vout =Vcc−VCE(130A)−VBE(132) ‥‥‥‥(1)
【0008】出力電圧Vout が最大になるときは、VCE
(130A)はほぼ零とみなしてよく、次式のようになる。 Vout(MAX)=Vcc−VBE(132) ‥‥‥‥(2)
【0009】出力電圧Vout が最小になるときは、定電
流源134の電圧降下分は無視できるので、Vout(MIN)
=0とみなすことができる。Vout(MIN)〜Vout(MAX)の
範囲内で入力トランジスタ122が非飽和状態つまり線
形領域で動作するものとすると、可能な最大出力ダイナ
ミックレンジDRout は、次のようになる。 DRout =Vout(MAX)〜Vout(MIN) =Vcc−VBE(132) ‥‥‥‥(3)
【0010】したがって、出力動作点つまり出力バイア
ス電圧を上記可能な最大出力ダイナミックレンジDRou
t の中心点(Vcc−VBE(132) )/2に設定すれば、最
も広いダイナミックレンジを得ることができる。この例
の非反転増幅回路の場合、入力動作点と出力動作点は等
しい関係にあるので、入力バイアス電圧および出力バイ
アス電圧VB =(Vcc−VBE(132) )/2となるように
基準電圧VS を設定すればよい。
【0011】図8は、上記の増幅回路において電源電圧
Vccを6ボルト、R1 =R2 (μ=6dB)とした場合
の入出力電圧直流特性を示す。この例の出力ダイナミッ
クレンジはほぼ5.2ボルトであり、動作点はほぼ2.
6ボルトに設定されている。直線SLは、Vin=Vout
つまり入力電圧と出力電圧とが等しいという条件を表す
直線であり、この直線SL上に入力動作点(入力バイア
ス電圧)VBin および出力動作点(出力バイアス電圧)
VBoutが設定される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】一般に、図8の入出力
電圧直流特性(AL)は常温(23゜C付近)下で得ら
れるものである。しかし、温度が上昇してたとえば10
0゜C程にもなると、入力ダイナミックレンジの端付近
で、演算増幅器内のトランジスタが飽和状態で動作し、
鎖線A’Lのように直線性が失われてしまうという不具
合がある。
【0013】上記の増幅回路の場合、動作点よりも低い
領域で入出力関係が直線性を保てる範囲は出力ダイナミ
ックレンジでみると、次式(4)で表される。 DRout /2=(1+R1 /R2)(VBE(122) −VCE(122) +VBE(132) ) ≒2VBE(122) ・(1+R1 /R2) ‥‥‥(4)
【0014】この式(4)は次のようにして導かれる。
図7において、帰還抵抗R2 における電圧降下が(VBE
(122) −VCE(122) +VBE(132) )よりも低いうちは、
入力トランジスタ122が直線領域で動作するので、入
出力関係が直線性を保つ。動作点よりも低い電圧領域で
は、帰還抵抗R2 に接続点N1 から出力端子側に電流I
2 が流れる。入出力関係の直線性が保たれる限界点の電
流I2 は次式(5)で表される。 I2 =(VBE(122) −VCE(122) +VBE(132) )/R2 ‥‥‥(5)
【0015】抵抗R1 にもこの電流I2 と等しい電流が
流れる。このときの出力電圧Voutと出力動作点VBout
との差は、入出力電圧直流特性では出力動作点VBoutよ
りも下側のダイナミックレンジに相当し、増幅回路内で
は基準電圧源150から出力端子100cまでの電圧降
下に相当する。つまり、次式(6)が成立する。 DRout /2=VBout−Vout =(R1 +R2 )I2 ‥‥‥(6)
【0016】式(5)および(6)から式(4)が導か
れる。
【0017】式(4)から、温度が上昇して入力トラン
ジスタ122のベース・エミッタ間電圧VBE(122) が減
少すると、それに比例して出力ダイナミックレンジDR
outも狭くなることがわかる。
【0018】この問題に対処するため、従来は、図9に
示すように、出力トランジスタ132のエミッタ端子と
出力端子100cとの間にダイオード138を順方向に
挿入していた。ダイオード138の順方向電圧降下は入
力トランジスタ122のベース・エミッタ間電圧VBE(1
22) にほぼ等しいので、式(4)は次式(7)のように
なり、出力ダイナミックレンジが拡がる。 DRout /2≒3VBE(122) ・(1+R1 /R2) ‥‥‥(7)
【0019】しかし、この方式では、電源電圧Vccから
出力電圧Vout までの電圧降下分が増えるため、電源電
圧Vccが十分に高くないと、出力動作点VBoutよりも上
側の出力ダイナミックレンジが制限されてしまうという
不具合がある。
【0020】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、温度変化、特に温度上昇に対して動作点を自動
的に補正して、常に最大限のダイナミックレンジを保証
するようにした増幅回路を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1の増幅回路は、演算増幅器と、前記
演算増幅器の出力端子と一方の入力端子との間に接続さ
れた帰還抵抗と、前記演算増幅器の前記一方の入力端子
および前記出力端子にそれぞれ所定の入力および出力バ
イアス電圧を与えるバイアス電圧発生回路と、前記演算
増幅器の一方の入力端子に接続され、温度の上昇に応じ
た電流を前記帰還抵抗を介して前記演算増幅器の出力端
子より引き込んで前記出力バイアス電圧を補正する出力
バイアス補正回路とを有する構成とした。
【0022】また、本発明の第2の増幅回路は、前記バ
イアス電圧発生回路に、温度変化に応じて前記入力およ
び出力バイアス電圧を可変制御するための温度補償回路
を設ける構成とした。
【0023】
【作用】演算増幅器を含む増幅回路では、温度が高くな
ると、入出力電圧直流特性の最も高い電圧側で直線領域
が広がり、最も低い電圧側で直線領域が失われる。本発
明の増幅回路では、温度上昇に応じた電流が演算増幅器
の出力端子から帰還抵抗を通って出力バイアス補正回路
側へ流れることにより、出力動作点が持ち上げられて出
力ダイナミックレンジの中心点付近までシフトまたは戻
ることができる。バイアス電圧発生回路に温度補償機能
を備えた場合には、温度上昇に応じて入力バイアス電圧
または入力動作点が低くなって入力ダイナミックレンジ
の中心点付近までシフトまたは戻ることができる。
【0024】
【実施例】以下、添付図を参照して本発明の実施例を説
明する。
【0025】図1は、本発明の一実施例による非反転増
幅回路の基本構成を示すブロック図である。図中、従来
回路(図6)のものと共通する部分には同一の符号を付
してある。
【0026】この非反転増幅回路は、演算増幅器100
の両入力端子100a,100bに抵抗106,108
を介してそれぞれ所定の入力バイアス電圧を与えるとと
もに出力端子100cに抵抗106,102を介して所
定の出力バイアス電圧を与えるバイアス電圧発生回路1
0と、演算増幅器100の一方の入力端子100aに接
続され、温度の上昇に応じた電流Id を帰還抵抗12を
介して演算増幅器100の出力端子100cより引き込
んで出力バイアス電圧VBoutを補正する出力バイアス補
正回路30とを有している。この実施例では、バイアス
電圧発生回路10の出力(バイアス電圧)が出力バイア
ス補正回路30にも与えられる。
【0027】図2は、本実施例による非反転増幅回路の
具体的構成例を示す回路図である。図中、従来回路(図
7)のものと共通する部分には同一の符号を付してあ
る。
【0028】バイアス電圧発生回路10は、電圧源Vcc
とアース間に直列接続された抵抗12,14およびNP
Nトランジスタ16,18と、両抵抗12,14の接続
点に入力端子が接続されたバッファ回路20とから構成
されている。両NPNトランジスタ16,18は、各々
コレクタ端子にベース端子が共通接続されており、ダイ
オードとして動作する。両抵抗12,14の接続点には
演算増幅器100側からの影響を受けない基準電圧VS
が得られ、バッファ回路20の出力端子には基準電圧V
S に等しいバイアス電圧VB が得られる。
【0029】このバイアス電圧発生回路10において
は、温度の上昇につれて、両トランジスタ16,18の
電圧降下分つまりベース・エミッタ間電圧VBE(16),V
BE(18)が減少するため、基準電圧VS が下がり、したが
ってバイアス電圧VB が下がるようになっている。
【0030】出力バイアス補正回路30は、差動増幅器
を構成する一対のNPNトランジスタ32,34と、両
トランジスタ32,34のエミッタ端子とアース間にそ
れぞれ接続された定電流源36,38と、両トランジス
タ32,34のエミッタ端子間に接続された抵抗40
と、電圧源Vccと両トランジスタ32,34のコレクタ
端子との間に接続された第1カレント・ミラー回路42
と、電圧源Vccとアース間に直列接続された温度補償型
基準電圧発生回路43を構成するNPNトランジスタ4
4および抵抗46,48と、一方の電流出力端子が第1
カレント・ミラー回路42の出力端子に接続された第2
カレント・ミラー回路50と、一方の電流出力端子が第
2カレント・ミラー回路50の出力端子に接続され、一
方の電流入力端子が演算増幅器100の一方の入力端子
100a(抵抗106,102の接続点N1 )に接続さ
れた第3カレント・ミラー回路52とを有している。
【0031】基準電圧発生回路43において、NPNト
ランジスタ44のベース・エミッタ間電圧VBE(44)は、
演算増幅器100内の出力トランジスタ102のベース
・エミッタ間電圧VBE(102) とほぼ等しい値に選ばれ
る。両抵抗46,48の抵抗値R46,R48は互いにほぼ
等しい値に選ばれる。したがって、両抵抗46,48の
接続点には、(Vcc−VBE(102) )/2に相当する基準
電圧VF が得られる。この基準電圧VF は、最大の出力
ダイナミックレンジが得られる理想的な出力バイアス電
圧VBoutに相当する電圧値であり、温度の上昇につれて
VBE(44)が小さくなるぶんVF が高くなるという特性を
有している。
【0032】基準電圧発生回路43で得られる基準電圧
VF は、差動入力段の一方のNPNトランジスタ32の
ベース端子に入力される。差動入力段の他方のNPNト
ランジスタ34のベース端子にはバイアス電圧発生回路
10からのバイアス電圧VBが入力される。両NPNト
ランジスタ32,34のエミッタ面積はほぼ等しい値に
選ばれる。定電流源36,38を流れる定電流は互いに
ほぼ等しい値Io に選ばれる。
【0033】したがって、温度が高くなると、基準電圧
発生回路43からの基準電圧VF は常温時の出力バイア
ス電圧VBoutよりも高い値VF ↑になる一方でバイアス
電圧発生回路10からのバイアス電圧VB が常温時の値
よりも低い値VB ↓になり、両電圧VF ↑,VB ↓間の
電圧差(VF ↑−VB ↓)がそのまま抵抗40に印加さ
れ、抵抗40に電流Ia が流れる。抵抗40の抵抗値を
R40とし、電流Ia は次式(8)で表される。 Ia =(VF ↑−VB ↓)/R40 ‥‥‥(8)
【0034】抵抗40に電流Ia が流れるとき、トラン
ジスタ32のコレクタ電流は(Io+Ia )で、トラン
ジスタ34のコレクタ電流は(Io −Ia )である。第
1カレント・ミラー回路42において両トランジスタ4
2A,42Bのコレクタ電流は等しいから、つまりトラ
ンジスタ42Bからの出力電流は(Io −Ia)であるか
ら、第2カレント・ミラー回路50のトランジスタ50
Aからトランジスタ32のコレクタに供給される電流は
2Ia である。したがって、第2カレント・ミラー回路
50のトランジスタ50Bにもほぼ等しい電流(2Ia
)が流れ、第3カレント・ミラー回路52のトランジ
スタ52Aおよびトランジスタ52Bにも電流(2Ia
)が流れる。このトランジスタ52Bに流れる電流
(2Ia )は、演算増幅器100の出力端子100cよ
り帰還抵抗102を介して引き込まれたものである。こ
れにより、演算増幅器100の出力端子100cにおけ
る出力バイアス電圧VBoutは、出力バイアス補正回路3
0側への引込み電流(2Ia )による帰還抵抗102の
電圧降下分(2Ia ・R2 )だけ持ち上げられる。
【0035】このように、本実施例の増幅回路では、バ
イアス電圧発生回路10により、演算増幅器100の入
力端子100a,100bおよび出力端子100cに常
温下で等しいバイアス電圧VB がそれぞれ入力バイアス
電圧VBin および出力バイアス電圧VBoutとして与えら
れる。このとき、出力バイアス補正回路30内ではバイ
アス電圧VB (VBout)にほぼ等しい基準電圧VF が得
られ、抵抗40に電流は実質的に流れない。したがっ
て、演算増幅器100の出力端子100cから帰還抵抗
102を介しての出力バイアス補正回路30への実質的
な電流引込みはない。
【0036】そして、温度が高くなると、バイアス電圧
発生回路10内の両トランジスタ16,18の温度特性
によりバイアス電圧VB が常温時の値よりも低い値VB
↓になり、これに応じて入力バイアス電圧VBin および
出力バイアス電圧VBoutもそれぞれ常温時の値VBin ,
VBoutよりも低い値VBin ↓,VBout↓になる。しか
し、これと同時に、出力バイアス補正回路30内で基準
電圧VF が常温時の値よりも高い値VF ↑になり、電圧
差(VF ↑−VB ↓)に比例した電流(2Ia )が演算
増幅器100の出力端子100cより帰還抵抗102を
介して出力バイアス補正回路30へ引き込まれる。この
電流引込みによって、演算増幅器100の出力端子10
0cの基準電位つまり出力バイアス電圧は、VBout↓よ
りも2Ia・R2 だけ高い値になる。入力バイアス電圧
はVBin ↓のままである。
【0037】このようにして、本実施例の増幅回路で
は、温度が高くなるにつれて、バイアス電圧発生回路1
0が入力バイアス電圧VBin を常温時の設定値よりも下
げるような温度補償を行うと同時に、出力バイアス補正
回路30が出力バイアス電圧VBoutに対してバイアス電
圧発生回路10の作用を相殺または補正するような温度
補償を行うようになっている。
【0038】次に、図2の増幅回路において、バイアス
電圧発生回路10および出力バイアス補正回路30にお
ける特性値の設定方法について説明する。
【0039】バイアス電圧発生回路10においては、増
幅器本体120内のトランジスタ特に入力段のトランジ
スタ122を飽和状態にさせないようなバイアス電圧V
B を設定する必要がある。
【0040】帰還抵抗R102 の電圧降下は、次式(9)
で表される。 VBin −(R1 /(R1 +R2 ))VBout ‥‥‥(9)
【0041】上式(4)を導いたときと同様に、入出力
関係に直線性が保たれるには、この式(9)の電圧が
(VBE(122) −VCE(122) +VBE(132) )よりも低くな
っていなければならない。すなわち、次式(10)が成
立しなければならない。 VBin −(R1 /(R1 +R2 ))VBout < (VBE(122) −VCE(122) +VBE(132) ) ‥‥‥(10)
【0042】一方、入力段トランジスタ122のベース
端子つまり接続点N1 の電圧が低くなりすぎると、定電
流回路126のNPNトランジスタ126Aのコレクタ
端子に与えられる電圧も低くなり、定電流回路126が
正常に動作し得なくなる。これを避けるには、式(9)
の電圧が(VE(126A) +VCE(126A)+VBE(122) )より
も高くなっていなければならない。すなわち、次式(1
1)が成立しなければならない。 VBin −(R1 /(R1 +R2 ))VBout > (VE(126A) +VCE(126A)+VBE(122) ) ‥‥‥(11)
【0043】ここで、VE(126A) はトランジスタ126
Aのエミッタ電圧、VCE(126A)はトランジスタ126A
のコレクタ・エミッタ間電圧である。
【0044】したがって、バイアス電圧発生回路10に
おいては、上式(10),(11)を同時に満たすバイ
アス電圧VB を出力するように、抵抗12,14の抵抗
値およびトランジスタ16,18の温度特性を設定すれ
ばよい。
【0045】もっとも、バイアス電圧発生回路10によ
る温度補償では、温度が高くなった場合に、入力バイア
ス電圧VBin と一緒に出力バイアス電圧VBoutも低くな
るので、式(10)を満足させるのが難しくなり、動作
点よりも下側のダイミックレンジが狭くなってしまう。
本実施例では、出力バイアス補正回路30によってこの
点を補うようにしている。
【0046】出力バイアス補正回路30においては、上
記のように、基準電圧発生回路43より現時の温度に対
して最も広いダイナミックレンジを得るための出力バイ
アス電圧VBoutに相当する基準電圧VF が得られる。し
たがって、増幅回路本体120より引き込む電流(2I
a )によって出力バイアス電圧VBoutが基準電圧VFに
一致するようにすればよい。すなわち、次式(12)が
成立すればよい。 VBout=VBin +R2 ・2Ia =VF ‥‥‥(12)
【0047】この式(12)におけるVBin ,VF はそ
れぞれ上式(8)におけるVB ↓,VF ↑に対応するも
のである。したがって、式(8)および(12)より次
式(13)を満たすように抵抗40の抵抗値R40を選定
すればよい。 R40=2R2 ‥‥‥(13)
【0048】図3は、本実施例の増幅回路によって得ら
れる入出力電圧直流特性を表す。曲線ALは23゜C付
近の常温での特性であり、曲線BLは100゜C付近の
高温での特性である。鎖線CLは、出力バイアス補正回
路30を使わないで、バイアス電圧発生回路10だけを
動作させた場合の特性である。この図からわかるよう
に、温度が高くなると、バイアス電圧発生回路10の温
度補償によって入力および出力動作点(入力および出力
バイアス電圧)が同じ割合で低くなり、入力バイアス電
圧VBin は入力ダイナミックレンジの中心点にシフトす
る。そして、出力バイアス補正回路30の出力バイアス
電圧補正によって出力バイアス電圧VBoutが持ち上げら
れ出力ダイナミックレンジの中心点にシフトする。
【0049】上記実施例では、温度が常温よりも高くな
った場合について説明したが、常温よりも低くなった場
合には、演算増幅器100内のトランジスタが飽和し難
くなるので、ダイナミックレンジはより広くなり、温度
補償ないし補正機能の負担は軽くなる。
【0050】図4は、上記した実施例の一変形例におけ
る回路構成を示す。この例では、演算増幅器100の出
力段でトランジスタ140,132をダーリントン接続
しているので、出力動作点の設定についてはトランジス
タ140のベース・エミッタ間電圧VBE(140) も見込ま
なくてはならない。このため、出力バイアス補正回路3
0において基準電圧発生回路43にトランジスタ(ダイ
オード)54を追加している。これにより、基準電圧発
生回路43は演算増幅器100の出力段と等価な関係に
なり、最大の出力ダイナミックレンジを得るための基準
電圧VF を得ることができる。また、バイアス電圧発生
回路10においても、温度補償用のトランジスタ(ダイ
オード)22を1つ増設し、演算増幅器100の出力段
に合わせている。
【0051】このように、出力バイアス補正回路30お
よびバイアス電圧発生回路10の回路構成または設定値
は、演算増幅器100の回路構成または設定値に対応し
て適宜変形されるものである。なお、出力バイアス補正
回路30による出力バイアス電圧の補正は任意の加減に
設定することが可能であり、式(13)の条件にとらわ
れずに抵抗値R40を選んで任意に出力動作点を設定する
ことが可能である。また、電源電圧Vccが十分高いとき
は、バイアス電圧発生回路10に温度補償機能を設けな
くても、出力バイアス補正回路30の補正だけで済ます
ことも可能である。
【0052】図5は、上記した実施例における非反転増
幅回路を反転増幅回路に変形した例を示す。この増幅回
路でも上記実施例と同様の温度補償ないし補正が行え
る。本発明は演算増幅器を最も広いダイナミックレンジ
で線形動作させるための技術であるから、非反転増幅回
路や反転増幅回路に限るものではなく、演算増幅器を用
いる任意の線形増幅回路に適用可能なものである。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の増幅回路
によれば、温度変化、特に温度上昇に対して動作点を自
動的に補正して、常に最大限のダイナミックレンジを保
証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による非反転増幅回路の基本
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の増幅回路の具体的回路構成例を示す回路
図である。
【図3】図2の回路構成によって得られる入出力電圧直
流特性を示す図である。
【図4】実施例の一変形例による回路構成を示す図であ
る。
【図5】別の変形例による反転増幅回路の基本構成を示
すブロック図である。
【図6】従来の非反転増幅回路の基本構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】図6の増幅回路の具体的構成例を示す回路図で
ある。
【図8】図7の回路構成によって得られる入出力電圧直
流特性を示す図である。
【図9】図7の回路構成の一変形例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
10 バイアス電圧発生回路 12,14 抵抗 16,18,22 トランジスタ(ダイオード) 20 バッファ回路 30 出力バイアス補正回路 40 抵抗 100 演算増幅器 102 帰還抵抗 104,106 抵抗

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演算増幅器と、前記演算増幅器の出力端
    子と一方の入力端子との間に接続された帰還抵抗と、前
    記演算増幅器の前記一方の入力端子および前記出力端子
    にそれぞれ所定の入力および出力バイアス電圧を与える
    バイアス電圧発生回路と、前記演算増幅器の一方の入力
    端子に接続され、温度の上昇に応じた電流を前記帰還抵
    抗を介して前記演算増幅器の出力端子より引き込んで前
    記出力バイアス電圧を補正する出力バイアス補正回路と
    を有する増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記バイアス電圧発生回路に、温度変化
    に応じて前記入力および出力バイアス電圧を可変制御す
    るための温度補償回路を設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の増幅回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015115881A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 株式会社東芝 差動増幅回路およびマイクアンプシステム
CN114995572A (zh) * 2022-06-20 2022-09-02 北京智芯微电子科技有限公司 碳化硅mosfet去饱和保护的温度补偿电路及方法

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