JPH07240398A - シリコン基板のエッチング方法およびエッチング装置 - Google Patents

シリコン基板のエッチング方法およびエッチング装置

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JPH07240398A
JPH07240398A JP5462794A JP5462794A JPH07240398A JP H07240398 A JPH07240398 A JP H07240398A JP 5462794 A JP5462794 A JP 5462794A JP 5462794 A JP5462794 A JP 5462794A JP H07240398 A JPH07240398 A JP H07240398A
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JP
Japan
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etching
silicon substrate
wafer
ultrasonic vibration
groove
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Application number
JP5462794A
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English (en)
Inventor
Akihiko Shibata
明彦 柴田
Yoshihiro Konaka
義宏 小中
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコン基板にアスペクト比の大きく、深さ
が均一な溝をエッチング加工する。 【構成】 エッチング装置31を、エッチング液Eが充
填された石英角槽33と、マスキングが施されたウェハ
41を該石英角槽33内のエッチング液E内に保持する
ウェハケース34と、前記石英角槽33を介して、エッ
チング液Eに超音波振動を付与する圧電振動子36等と
から構成し、ウェハ41をエッチング加工するに際し
て、圧電振動子36によって超音波振動を付与する。こ
れにより、エッチング時に発生する気体が気泡となって
ウェハ41に形成される溝内に付着するのを効果的に防
止でき、エッチングの進行を促すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体センサ,
半導体集積回路部品等の電子デバイスの材料となるシリ
コン材料にウエットエッチングを施すシリコン基板のエ
ッチング方法およびエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリコン材料にパターニングし
た後、ウェットエッチングまたはドライエッチングを施
すことにより、各種形状の半導体センサ、半導体集積回
路部品等を成形する。
【0003】このようなシリコン材料を用いた電子デバ
イスのうち、例えば低抵抗のシリコン材料から形成され
たシリコン基板をエッチング加工することにより製造さ
れる静電容量センサがある。
【0004】ここで、従来技術による静電容量センサ等
の一例として、図12ないし図15に示す加速度センサ
を例に挙げて述べる。
【0005】1は従来技術による加速度センサを示し、
該加速度センサ1は後述のガラス基板2とセンサ部3と
から構成されている。
【0006】2はガラス材料からなるガラス基板を示
し、該ガラス基板2の一側表面の中央には凹溝2Aが形
成されている。3は該ガラス基板2上に設けられたセン
サ部を示し、該センサ部3は低抵抗のシリコン材料によ
り形成され、前記ガラス基板2上の左右両側に固着され
た一対の固定部4,4と、前記ガラス基板2の凹溝2A
の上方に位置し、該各固定部4の間に設けられた可動部
5とから大略構成されている。
【0007】また、前記可動部5はガラス基板2上に
前,後に離間して固着された支持部6,6と、該各支持
部6に梁7,7を介して支持され、前記各固定部4の間
に配設された質量部8とから大略構成され、該質量部8
は矢示X方向(加速度が加わる方向)に変位可能となっ
ている。さらに、前記各固定部4にはくし状電極4A,
4A,…が形成されると共に、可動部5の質量部8に
は、くし状電極8A,8A,…が形成され、該各くし状
電極4A,8Aはそれぞれが微小間隔離間して互いに噛
み合うように形成されている。
【0008】このような構成の加速度センサ1は、各く
し状電極4A,8A間の静電容量の変化に基づいて加速
度を検出するものである。即ち、矢示X方向に外部から
の加速度が加わると、質量部8は梁7を介して変位し、
該質量部8の各くし状電極8Aが各固定部4の各くし状
電極4Aに対して接近または離間するので、このときの
離間寸法の変位を静電容量の変化として外部の信号処理
回路(図示せず)に出力する。そして、該信号処理回路
では、この静電容量の変化に基づき加速度に応じた信号
を出力する。
【0009】次に、該加速度センサ1の製造は、凹溝2
A等が形成されたガラス基板2と、固定部4,可動部5
等が形成されたセンサ部3を接合することによりなされ
る。また、センサ部3の固定部4,可動部5等は(11
0)シリコン基板(ウェハ)をエッチング加工すること
で形成される。
【0010】ここで、従来から(110)シリコン基板
の一側表面をマスキングし、KOH水溶液等のエッチン
グ液を用いて異方性エッチングを施すことで、該シリコ
ン基板の一側表面に対して垂直な溝を形成する方法は知
られている。これは図14に示すように(110)シリ
コン基板11の(110)面方向Aのエッチング速度が
(110)面に垂直な(111)面方向Bのエッチング
速度と比較して極めて速いという性質を利用したもので
ある。
【0011】即ち、上記性質を利用して(110)シリ
コン基板11にセンサ部3を形成するには、まず、図1
4に示すように該シリコン基板11の(110)面にS
iN膜等のマスク膜12を形成することによりパターニ
ングを施した後、該シリコン基板11をKOH等の水溶
液中に所定時間、例えば50分程度だけ浸す。これによ
り、該シリコン基板11の(110)面に垂直な方向A
にエッチングが進行し、図14に示すように所定パター
ンの溝11A,11A,…が形成される。この後マスク
膜12を除去する等の工程を経て図12,図13に示す
ような固定部4,可動部5,くし状電極4A,8A等が
成形される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、(110)シリコン基板(ウェハ)をKO
H等の水溶液中に単に浸漬させ、該シリコン基板に所定
の溝をウエットエッチングにより加工するが、このとき
図15に示すように、シリコン基板21に形成される溝
21A,21A,…の深さにバラツキが生じる場合があ
るという問題がある。
【0013】即ち、KOH水溶液による(110)シリ
コン基板のエッチングは以下の化1に示すような化学反
応によってなされる。
【0014】
【化1】 Si+2KOH+H2 O → K2 SiO3 +2H2 ↑ このように、(110)シリコン基板21がエッチング
されると水素ガスが発生するため、エッチング中に、水
素ガスが気泡22となって該シリコン基板21の各溝2
1A内、特に各溝21Aの底面に付着してしまう。この
結果、エッチングの進行がこの気泡22によって妨げら
れ、各溝21Aが所定の深さに形成されない場合があ
る。従って、図15に示すようにシリコン基板21に形
成される各溝21Aの深さが不均一になってまう。
【0015】また、この傾向はシリコン基板に形成する
溝が深く、溝幅が狭いほど顕著になるため、アスペクト
比(溝の深さd/溝の幅w)の大きい溝を形成しようと
すると各溝の深さのバラツキも大きくなってしまうとい
う問題がある。
【0016】一方、加速度センサ1の小型化や精度の向
上を図るには、センサ部3のくし状電極4A,8Aの面
積を大きくすると共に、各くし状電極4A,8Aの離間
間隔を狭くする必要がある。従って、アスペクト比の大
きく溝を形成することが要請される。しかし、上述の理
由からアスペクト比の大きい溝を形成すると溝の深さに
バラツキが生じるため、加速度センサ1の製造の歩留が
著しく悪化し、事実上、加速度センサ1の小型化や精度
の向上を図ることができないという問題がある。
【0017】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、シリコン基板にアスペクト比の大きな溝
をエッチング加工することができるシリコン基板のエッ
チング方法およびエッチング装置を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1記載のシリコン基板のエッチング方法
は、一側表面が(110)面となったシリコン基板の当
該一側表面にマスキングを施す工程と、該シリコン基板
をエッチング液内に浸漬する工程と、該シリコン基板に
超音波振動を付与した状態で、該シリコン基板にエッチ
ングを施し、該シリコン基板の前記一側表面と垂直な溝
を形成する工程とからなる。
【0019】また、請求項2記載のシリコン基板のエッ
チング装置は、エッチング液が充填された容器と、(1
10)面にマスキングが施されたシリコン基板を該容器
のエッチング液内に保持するため、該容器内に配設され
た基板保持手段と、該基板保持手段に前記シリコン基板
を保持した状態でシリコン基板に超音波振動を与える超
音波振動付与手段とからなる構成を採用している。
【0020】さらに、前記エッチング液の温度制御用の
ヒータを配設し、エッチング液をエッチングに適した温
度制御を行うことが望ましい。
【0021】
【作用】上記請求項1記載のシリコン基板のエッチング
方法によれば、マスキング工程で、シリコン基板の一側
表面に所定のパターンをマスキングし、シリコン基板を
エッチング液内に浸漬する工程で、マスキングが施され
たシリコン基板をエッチング液に浸漬し、次のシリコン
基板エッチング工程で、シリコン基板に対して超音波振
動を付与しつつエッチングすることにより、エッチング
時の化学反応により発生する気体が気泡となってシリコ
ン基板に付着するのを防止し、シリコン基板に形成され
る溝の深さを均一にすると共に、シリコン基板にアスペ
クト比の大きい溝を形成する。
【0022】また、請求項2記載のシリコン基板のエッ
チング装置では、マスキングが施された一側表面が(1
10)面となったシリコン基板を基板保持手段で保持
し、容器内に充填されたエッチング液内に浸漬させる。
そして、超音波振動付与手段によりシリコン基板に超音
波振動を付与する。これにより、エッチング時の化学反
応により発生する気体が気泡となってシリコン基板に付
着するのを防止し、シリコン基板に形成される溝の深さ
を均一にすると共に、シリコン基板にアスペクト比の大
きい溝をエッチング加工する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例によるシリコン基板の
エッチング方法およびエッチング装置を図1ないし図1
1に基づいて説明する。
【0024】まず、図1ないし図9に本発明の第1の実
施例を示す。
【0025】図において、31は本実施例によるシリコ
ン基板のエッチング装置(以下、エッチング装置31と
いう)を示し、該エッチング装置31は搭載台32と、
該搭載台32上に搭載された容器としての石英角槽33
と、該石英角槽33内に配設された基板支持手段として
のウェハケース34等とから大略構成されている。
【0026】また、前記石英角槽33内にはエッチング
液Eが充填されている。ここで、(110)シリコン基
板を異方性エッチングする場合には、エッチング液Eに
KOH等の水溶液が用いられる。なお、石英角槽33
は、強アルカリのエッチング液Eを保護するために用い
られるものである。
【0027】さらに、ウェハケース34は、図2に示す
ように上部が開口した箱形状に形成され、各側面にはエ
ッチング液を流通させるための穴34A,34A,…が
形成されている。そして、該ウェハケース34の内部に
は仕切板34B,34B,…が設けられ、図3に示すよ
うな後述のウェハ41を複数枚立てかけた状態で収容で
きるようになっている。また、該ウェハケース34は支
持部材35,35を介して石英角槽33内の中央付近に
宙吊りの状態となるように支持され、ウェハ41をエッ
チング液E中に浸漬させるようになっている。
【0028】36は搭載台32に設けられた超音波振動
付与手段としての圧電振動子を示し、該圧電振動子36
は結晶振動子,セラミック振動子等の圧電形振動子から
なり、圧電効果を利用して超音波振動を発生させるもの
である。そして、該圧電振動子36から超音波振動が発
せられると、この超音波振動は石英角槽33を介して石
英角槽33内のエッチング液Eに伝達される。また、該
圧電振動子36は図示しない給電手段(例えば、後述の
温度コントローラ39内に設けられている)から給電さ
れることによって超音波振動するようになっている。な
お、該圧電振動子36は図1中に二点鎖線で示す如く、
石英角槽33内の底側に取付けるようにしてもよい。
【0029】37は石英角槽33内に充填されたエッチ
ング液E内に浸漬するように配設されたエッチング液の
温度制御用ヒータを示し、該ヒータ37は後述の温度コ
ントローラ39に接続され、温度コントローラ39から
電流が供給されることによって発熱し、エッチング液E
を加熱するものである。
【0030】38は石英角槽33内のエッチング液E内
にヒータ37と共に配設された温度計を示し、該温度計
38はエッチング液Eの温度を測定し、温度コントロー
ラ39に出力するものである。
【0031】39は温度コントローラを示し、該温度コ
ントローラ39にはヒータ37および温度計38が接続
されている。そして、温度コントローラ39は温度計3
8で測定されたエッチング液Eの温度に基づいてヒータ
37に電流を供給し、エッチング液Eを加熱してエッチ
ング液Eの温度がウェハ41をエッチングするのに適切
な70℃程度の温度を保持するように調整するものであ
る。
【0032】本実施例によるシリコン基板のエッチング
装置は上述のような構成を有するものである。
【0033】次に、エッチング装置31を用いて、従来
技術で述べた加速度センサ1を製造する場合を例に挙
げ、図4ないし図9に基づいて説明する。
【0034】まず、図4において、41はシリコン基板
としてのウェハを示し、該ウェハ41は0.01〜0.
02Ωcm程度の低抵抗で、その一側表面が(110)
面となり、図3に示すように、例えば直径約7.5〜1
5cm,厚さ約300μmの程度の円板状に形成されて
いる。
【0035】次に、図5に示すマスキング工程により、
ウェハ41の一側表面を所定パターンにマスキングす
る。即ち、ウェハ41に各固定部4と可動部5を形成す
るために、ウェハ41の一側表面に位置した各固定部4
と可動部5となる部分に、LPCVD法によってSiN
の数百nmの薄膜としてのマスク膜42を形成する。
【0036】次に、シリコン基板浸漬工程により、ウェ
ハ41をエッチング装置31のウェハケース34に図2
に示すように収容し、図1に示すように石英角槽33内
に充填されたエッチング液E内に浸漬させる。
【0037】次に、図6に示すようにエッチング工程に
より、圧電振動子36に給電して超音波振動を発生さ
せ、石英角槽33を介してエッチング液Eに超音波振動
を付与する。
【0038】そして、この状態で所定時間放置すると、
ウェハ41のエッチングが進行し、化学反応により水素
ガスが発生する。しかし、超音波振動を付与しているた
め水素ガスが気泡となって、溝加工が進行中のウェハ4
1の溝内に付着するのを効果的に防止できる。これによ
り、溝加工中において、ウェハ41に形成される溝の底
側までエッチング液Eを十分に還流させることができ、
エッチングの進行を促すことができる。
【0039】この結果、図6に示すように、該ウェハ4
1には一定の深さとなった溝43,43,…を形成する
ことができる。また、各溝43を従来と比較してもアス
ペクト比が大きいものとすることができる。
【0040】このようにして、各固定部4と可動部5を
ウェハ41に形成し、その後にエッチング液Eを除去す
るため純水による洗浄工程と、この純水を乾燥する乾燥
工程を行う。
【0041】次に、図7に示すマスク除去工程により、
ウェハ41の一側表面からRIE(リアクティブイオン
エッチング)を施し、ウェハ41の一側表面に残ったマ
スク膜42を除去する。
【0042】次に、図8に示す接合工程により、ウェハ
41を反転させて、各溝43が形成されたウェハ41の
一側面とガラス基板44の一側面とをガラス等の接着層
45を介して接合する。ここで、44はガラス材料から
なる絶縁基板としてのガラス基板であり、該ガラス基板
44は従来技術のガラス基板2と同様に一側面には矩形
状の凹溝44Aが形成されている。
【0043】次に、図9に示すウェハ除去工程により、
図9において上側に位置したウェハ41の他側面からR
IEまたはウエットエッチングを施し、各溝43が露出
するまでウェハ41(図9中に二点鎖線で示す部分)を
溶かして除去する。これにより、ガラス基板44上にく
し状電極4A,8A等が分離形成され、図12,図13
に示すようなセンサ部3が完成する。
【0044】なお、最終的には、図3に示すように、ウ
ェハ41に形成された複数個の加速度センサ1はチップ
の大きさに点線の位置で切断される。
【0045】而して、前記製造工程のマスキング工程
で、シリコン基板の一側表面に所定のパターンをマスキ
ングし、次にシリコン基板浸漬工程で、シリコン基板を
エッチング液内に浸漬し、次にエッチング工程で前記シ
リコン基板に超音波振動を付与した状態で、エッチング
を施すようにしたから、エッチング時に発生する水素ガ
スが気泡となってウェハ41に形成される各溝43内に
付着するのを効果的に防止でき、エッチングの進行を促
すことができる。
【0046】これにより、ウェハ41に形成される各溝
43の深さを均一にすることができる。また、各溝43
のアスペクト比を大きく設定することができ、各溝43
の深さ寸法を大きくし、幅寸法を小さく設定しても、確
実に設定した通りの寸法の溝を形成することができる。
【0047】ここで、具体的な実験結果から、その効果
を説明すると、下の表1に示す如くである。
【0048】
【表1】
【0049】即ち、従来のようにエッチング時に超音波
振動を付与しない場合は、アスペクト比が11であるの
に対し、本実施例のように超音波振動を付与した場合は
アスペクト比が17と大きくなっている。これは、超音
波振動を付与してエッチングすることにより、従来のも
のより、深くかつ幅の狭い溝を形成することができるこ
とを示している。
【0050】また、エッチング装置31を、エッチング
液Eが充填された石英角槽33と、マスキング工程でマ
スキングが施されたウェハ41を該石英角槽33内のエ
ッチング液E内に保持するウェハケース34と、前記石
英角槽33を介して、エッチング液Eに超音波振動を付
与する圧電振動子36等とから構成したことにより、当
該エッチング装置31を、前記製造工程のシリコン基板
浸漬工程,エッチング工程に用いれば、シリコン基板に
超音波振動を付与しながらのエッチング加工を容易に施
すことができ、製造工程を従来より増加させることな
く、上述の如く優れたエッチング加工を施すことができ
る。
【0051】従って、加速度センサ1を製造する場合に
は、製造工程数を増やすことなくセンサ部3のくし状電
極4A,8Aの面積を従来のものより大きくできると共
に、各くし状電極4A,8Aの離間間隔を従来のものよ
り狭くでき、小型でかつ高精度の加速度センサ1を製造
することができる。また、エッチング装置31は実施例
で説明したくし形の加速度センサ1に限らず、他の形状
の加速度センサや、種々の半導体センサ、半導体集積回
路部品等の製造にも適用でき、これら電子デバイスの小
型化,高精度化のニーズに対応することができる。
【0052】次に、図10は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例によるシリコン基板のエッチング装置の特
徴は、超音波振動付与手段を基板保持手段に超音波振動
を与えるように配設したことにある。なお、本実施例で
は、前述した図1ないし図9に示す第1の実施例の構成
要素と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を
省略するものとする。
【0053】図において、51は本実施例によるシリコ
ン基板のエッチング装置(以下、エッチング装置51と
いう)を示し、該エッチング装置51は、搭載台52
と、該搭載台52上に設けられ、内部にKOH水溶液等
のエッチング液Eが充填された容器としての石英角槽5
3と、該石英角槽53に支持部材54,54を介して支
持され、エッチング液E内に浸漬して設けられた基板保
持手段としてのウェハケース55と、前記石英角槽53
上のエッチング液E内に浸漬して設けられたヒータ56
と、該ヒータ56と共にエッチング液E内に設けられた
温度計57と、前記ヒータ56および温度計57が接続
され、エッチング液Eを所定温度に調節する温度コント
ローラ58とから大略構成されている。
【0054】以上の構成については前記第1の実施例に
よるエッチング装置31とほぼ同様であるが、本実施例
によるエッチング装置51は、超音波付与手段としての
圧電振動子59が、ウェハケース55の底側に取付けら
れている。ここで、圧電振動子59は前記第1の実施例
による圧電振動子36とほぼ同様に構成され、図示しな
い給電手段(例えば、温度コントローラ58内に設けら
れている)から給電されることによって超音波振動を発
生するものである。
【0055】そして、圧電振動子59から超音波振動が
発生されると、この超音波振動は、ウェハケース55を
介して、ウェハケース55内に収容されたウェハ41に
伝達される。
【0056】このように構成される本実施例において
も、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得ること
ができる。即ち、シリコン基板としてのウェハ41をエ
ッチングするときには、圧電振動子59によってウェハ
ケース55を介してウェハ41に超音波振動を付与する
ことで、エッチング時に発生する水素ガスの気泡がウェ
ハ41に形成される溝内に付着するのを効果的に防止す
ることができ、エッチングの進行を促すことができる。
【0057】次に、図11は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例によるシリコン基板のエッチング装置の特
徴は、容器を水が貯留された水槽内に設け、該水槽側に
超音波振動付与手段を配設したことにある。なお、本実
施例では、前述した図1ないし図9に示す第1の実施例
の構成要素と同一の構成要素に同一の符号を付し、その
説明を省略するものとする。
【0058】図において、61は本実施例によるシリコ
ン基板のエッチング装置(以下、エッチング装置61と
いう)を示し、該エッチング装置61は、搭載台62上
に、水が貯留された水槽63を設け、該水槽63内に後
述する容器64,ウェハケース66等が浸漬されてい
る。
【0059】64は水槽63内に設けられた容器を示
し、該容器64内には前記各実施例と同様のエッチング
液Eが充填されている。そして、該容器64は、水槽6
3の上方に位置して左右方向に伸長して設けられた掛棒
65に、把手64Aを掛けることによって、容器64底
側が水に浸漬し、容器64上側の開口部が水面から出る
ように位置決めされている。
【0060】66は容器64内のエッチング液E内に浸
漬して設けられた基板保持手段としてのウェハケースを
示し、該ウェハケース66は前記第1の実施例によるウ
ェハケース34とほぼ同様に形成され、内部にウェハ4
1を収容するようになっている。また、ウェハケース6
6は支持部材67,67を介して容器64に支持され、
容器64内で宙吊りとなるように位置決めされている。
【0061】68は搭載台62に設けられた超音波振動
付与手段としての圧電振動子を示し、該圧電振動子68
は、前記第1の実施例による圧電振動子36とほぼ同様
に構成され、図示しない給電手段(例えば、後述の温度
コントローラ71内に設けられている)から給電される
ことによって超音波振動を発生するものである。
【0062】そして、圧電振動子68から超音波振動が
発生されると、この超音波振動は、水槽63内の水を介
して、容器64に伝達され、さらに容器64内のエッチ
ング液Eに伝達される。これにより、エッチング時に発
生する水素ガスが気泡となってウェハ41に形成される
溝内に付着するのを防止できる。なお、該圧電振動子3
6は図11に二点鎖線で示す如く、石英角槽33内の底
側に取付けるようにしていもよい。
【0063】また、水槽63内には、前記各実施例とほ
ぼ同様のヒータ69,温度計70が設けられ、温度コン
トローラ71に接続されている。そして、温度コントロ
ーラ71は温度計70が測定する水槽63内の水温に基
づいて、ヒータ69に電流を供給し水槽63内の水温調
節をする。そして、水槽63内の水を介して容器64内
のエッチング液Eをエッチングに適切な温度に設定す
る。
【0064】このように構成された本実施例において
も、前記各実施例と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0065】なお、前記各実施例によるエッチング装置
31(51,61)では、超音波振動付与手段として電
歪振動子である圧電振動子36(59,68)を設ける
構成としたが、本発明はこれに限らず、磁歪振動子によ
って超音波振動を付与する構成としてもよい。
【0066】また、前記第1の実施例では加速度センサ
1の製造方法について図4ないし図9による各工程を例
示したが、これに限るものでなくてもよく、例えば、ウ
ェハ(シリコン基板)とガラス基板とを接合した後に、
ウェハをエッチングするという工程順序であってもよ
い。
【0067】さらに、前記各実施例では、エッチング装
置31(51,61)を加速度センサ1の製造に用いた
場合を例に挙げて説明したが、本発明のシリコン基板の
エッチング装置は、シリコン基板をエッチング加工して
形成する種々の半導体センサ,集積回路部品等に広く適
用できる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1記載のシリ
コン基板のエッチング方法によれば、マスキングが施さ
れた一側表面が(110)面となったシリコン基板をエ
ッチング液内に浸漬する工程と、前記シリコン基板に超
音波振動を付与した状態で、該シリコン基板にエッチン
グを施す工程によって、エッチング時に化学反応により
発生する気体が気泡となってシリコン基板に付着するの
を効果的に防止できる。
【0069】これにより、シリコン基板に形成する溝の
深さを均一にすることができると共に、溝の深さ寸法が
大きく、溝幅が狭い、即ちアスペクト比の大きい溝をエ
ッチング加工することが可能となり、小型でかつ高精度
の半導体センサ,集積回路部品等を製造することができ
る。
【0070】また、請求項2記載のシリコン基板のエッ
チング装置によれば、マスキングが施された一側表面が
(110)面となったシリコン基板を基板保持手段に保
持し、その状態で超音波振動付与手段により前記シリコ
ン基板に超音波振動を付与する構成としているため、当
該エッチング装置を用いれば、前記シリコン基板に超音
波振動を付与しつつエッチング加工を施すことができ、
アスペクト比の大きな溝を簡単に形成することができ
る。
【0071】さらに、請求項3記載の如く、温度制御用
のヒータを配設したから、エッチング液をエッチングに
最適な温度とすることができ、エッチングの進行を早め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるエッチング装置を
示す構成図である。
【図2】ウェハをウェハケース内に収容した状態を示す
外観斜視図である。
【図3】ウェハに複数個の加速度センサを形成した状態
を示す平面図である。
【図4】加速度センサのセンサ部を形成するために用い
るウェハの縦断面図である。
【図5】マスキング工程により、ウェハの一側表面にマ
スク膜を形成した状態を示す縦断面図である。
【図6】エッチング工程により、ウェハに溝をエッチン
グ加工した状態を示す縦断面図である。
【図7】マスク除去工程により、ウェハに形成されたマ
スク膜を除去した状態を示す縦断面図である。
【図8】接合工程により、ウェハとガラス基板とを接合
させた状態を示す縦断面図である。
【図9】ウェハ除去工程により、ウェハに形成された各
溝を露出させた状態を示す縦断面図である。
【図10】本発明の第2の実施例によるエッチング装置
を示す構成図である。
【図11】本発明の第3の実施例によるエッチング装置
を示す構成図である。
【図12】従来技術による加速度センサを示す平面図で
ある。
【図13】図12中の矢示XIII−XIII方向断面図であ
る。
【図14】シリコン基板に溝が良好にエッチング加工さ
れた状態を示す縦断面図である。
【図15】シリコン基板の溝内に気泡が付着し、エッチ
ングが良好に行われない状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
31,51,61 エッチング装置 33,53 石英角槽(容器) 34,55,66 ウェハケース(基板保持手段) 36,59,68 圧電振動子(超音波振動付与手段) 41 ウェハ(シリコン基板) 63 水槽 64 容器 E エッチング液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側表面が(110)面となったシリコ
    ン基板の当該一側表面にマスキングを施す工程と、該シ
    リコン基板をエッチング液内に浸漬する工程と、該シリ
    コン基板に超音波振動を付与した状態で、該シリコン基
    板にエッチングを施し、該シリコン基板の前記一側表面
    と垂直な溝を形成する工程とからなるシリコン基板のエ
    ッチング方法。
  2. 【請求項2】 エッチング液が充填された容器と、(1
    10)面にマスキングが施されたシリコン基板を該容器
    のエッチング液内に保持するため、該容器内に配設され
    た基板保持手段と、該基板保持手段に前記シリコン基板
    を保持した状態でシリコン基板に超音波振動を与える超
    音波振動付与手段とから構成してなるシリコン基板のエ
    ッチング装置。
  3. 【請求項3】 前記エッチング液の温度制御用のヒータ
    を配設してなる請求項2記載のシリコン基板のエッチン
    グ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000147474A (ja) * 1998-11-02 2000-05-26 System Technology Inc 薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ用ガラスの自動エッチング装置
KR20000067106A (ko) * 1999-04-23 2000-11-15 구본준 유리기판 에칭장치
KR100524156B1 (ko) * 1998-12-17 2006-01-12 엘지마이크론 주식회사 금속시트재의 프리에칭 방법 및 그 장치_
JP2007240572A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Casio Comput Co Ltd 液晶表示装置の製造方法
JP2010191446A (ja) * 2010-03-19 2010-09-02 Casio Computer Co Ltd 液晶表示装置の製造方法

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