JPH07239716A - 位置検出装置、補正機能付位置検出装置、位置検出方法、および、位置検出装置の補正方法 - Google Patents

位置検出装置、補正機能付位置検出装置、位置検出方法、および、位置検出装置の補正方法

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JPH07239716A
JPH07239716A JP6028175A JP2817594A JPH07239716A JP H07239716 A JPH07239716 A JP H07239716A JP 6028175 A JP6028175 A JP 6028175A JP 2817594 A JP2817594 A JP 2817594A JP H07239716 A JPH07239716 A JP H07239716A
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喜充 佐藤
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    • G01D5/244Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing characteristics of pulses or pulse trains; generating pulses or pulse trains
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    • G01D5/2449Error correction using hard-stored calibration data

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  • Numerical Control (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転検出器の検出誤差とボールネジのピッチ
誤差の補正を行うための演算時間を短縮化でき、サーボ
システムの追従性を改善できる位置検出装置、補正機能
付位置検出装置、位置検出方法、および、位置検出装置
の補正方法を得る。 【構成】 サーボモータ3に取り付けられた回転検出器
6とボールネジ4に取り付けられた測定器7の出力値を
もとに、制御器24がボールネジ4のピッチ誤差補正値
を算出し、これを補正用ROM23内に既に書き込まれ
ている1回転内の分割角度誤差補正値と合成し、該合成
補正値を補正用ROM23に再度書き込む。以後は、測
定器7と制御器24が取り外され、回転検出器内の上記
合成補正値を用いて、誤差補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、テーブルを駆動する
モータの回転回数にもとづき示される回転位置の範囲別
に記憶された補正値にもとづき補正された補正回転位置
を検出出力する位置検出装置、補正機能付位置検出装
置、位置検出方法、および、位置検出装置の補正方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】テーブルを駆動するモータの回転位置を
検出する回転検出器を用いてテーブルの位置を検出する
従来のサーボ制御装置において、回転軸の回転位置の範
囲別に補正された補正回転位置を得るようにする場合
は、数値制御装置(以下NC装置と称する)内の補正値
記憶部にあらかじめ補正値を格納しておき、この補正値
を用いて補正された回転位置を算出していた。なお、こ
の補正された回転位置は精度よく求められたテーブルの
位置を示している。
【0003】図34は従来の回転検出装置を用いた場合
において、回転軸の回転位置の範囲別に補正してテーブ
ルの位置を検出するための補正値をNC装置内の補正値
記憶部に書き込む際におけるサーボ装置全体の構成図で
ある。図35は、NC装置の補正値記憶部に補正値が書
き込まれた後、測定器が取り外された状態、すなわち、
通常運転時の状態における従来のサーボ装置を示す構成
図である。図36は図34、図35における回転検出器
の構成図である。
【0004】図34において、101はNC装置、10
1aは制御部、101bは演算部、101cは差分演算
回路、101dは補正値記憶部である。1eはフィード
バック入力部であり、入力部101fと入力部101g
で構成されている。2はサーボアンプ、3はモータ、例
えば、サーボモータである。4はカップリング4aによ
りサーボモータ3に連結され、所定ピッチのボールねじ
である。5はテーブル、例えば、移動テーブルである。
なお、ボールねじ4は移動テーブル5の脚体5aに螺合
されている。5bは移動テーブル5の移動原点である。
610または611はサーボモータ3に取り付けられた
回転検出器、7は移動テーブル5に着脱自在に取り付け
られ、移動テーブル5の現在位置を検出するテーブル位
置検出手段、例えば、測定器である。測定器7は高精度
分割のリニアスケールである。この測定器7は、ボール
ねじ4とほぼ同一長でボールねじ4と並設されたスケー
ル7aと、検出素子7cと、信号処理回路7d等から構
成されている。なお、スケール7aには移動テーブル5
の移動とともに位相が90゜ずれたA、B相出力が電気
的信号として信号出力回路7dから出力されるように目
盛7bが設けられている。
【0005】図35は、図34において測定器7を取り
外している外は、同一の構成である。また、点線の矢印
は使用されない命令あるいはデータの流れを示してい
る。図36において、610は回転検出器であり、一般
に光学式インクリメンタルエンコーダと称されるもので
ある。なお、この回転検出器610は回転軸10がカッ
プリング9を介してサーボモータ3の回転軸3aに連結
されている。11は回転軸10に取り付けられ、電気的
に位相が90゜ずれたA、B相出力が得られるようにス
リット窓(図示せず)が設けられたコード円板で、発光
素子12と複数の受光素子13とが対向配置されてい
る。14は受光素子13により検出された回転位置信号
に所要の信号処理を施す信号処理回路である。なお、上
述の従来例と同様な装置が特開昭62-39159号公報に開示
されている。
【0006】次に動作について説明する。図34に示す
ように、ボールねじ4のピッチ誤差を補正するため、測
定器7を移動テーブル5に取り付けた状態で、機械操作
パネル(図示せず)の操作により、以下に説明するよう
に、移動テーブル5の全ストロークを移動させる動作を
行う。まず、電源を入れるとNC装置101、サーボア
ンプ102、サーボモータ3が駆動待機状態になり、回
転検出器6の発光素子12も点灯状態になり、さらに測
定器7も測定可能状態になる。
【0007】次に、NC指令により駆動命令がサーボア
ンプ102に与えられ、サーボモータ3の回転軸3aが
回転すると、回転検出器6の回転軸10が回転し、さら
にコード円板11も回転し、発光素子12の光がコード
円板11のスリット窓により透過・遮断される。受光素
子13が透過した光を電流に変換することにより、電気
的に位相が90゜ずれた疑似正弦波のA、B相回転位置
信号が得られる。信号処理回路14はこのA、B相回転
位置信号を矩形波電圧に変換して回転位置データとして
出力する。この回転位置データはフィ−ドバック入力部
101eの入力部101fへ入力される。
【0008】また、サーボモータ3の回転によりカップ
リング4aを介してボールねじ4が回転し移動テーブル
5を移動させるので、測定器7は検出素子7Cにより、
スケール7aの目盛り7bを検出し、信号処理回路7d
で、A、B相の矩形波信号に変換し、この変換結果を現
在位置データとして出力する。この現在位置データはフ
ィ−ドバック入力部101eの入力部101gへ入力さ
れる。フィ−ドバック入力部101eは、回転位置デー
タと現在位置データを受け取ると、制御部101aがサ
ンプリング命令を差分演算回路101cに送出するよう
に制御部101aに対し要求信号を送る。また、同時
に、入力部101fは、A、B相の位相の進み方向によ
り回転検出器610の回転方向を判別するとともに、
A、B相の立ち上がり、立ち下がりを微分し、この微分
出力にもとづくパルスを作成し、分割量を4倍にした回
転位置データを差分演算回路1Cへ出力する。また、入
力部101gは、A、B相の位相の進み方向により測定
器7の移動方向を判別するとともに、A、B相の立ち上
がり、立ち下がりを微分し、この微分出力にもとづくパ
ルスを作成し、分割量を4倍にした現在位置データを差
分演算回路1Cへ出力する。
【0009】ところで、移動テーブル5の移動量とサー
ボモータ3の回転量を移動量に変換した値はボールねじ
4のピッチ誤差のため一致しないのは言うまでもない。
次に、制御部101aからのサンプリング命令により差
分演算回路1Cは、入力された上述の回転位置データと
現在位置データとの差分を算出し、この算出結果を現在
位置におけるボールねじピッチ誤差補正値として補正値
記憶部101dに記憶させる。なお、ピッチ誤差補正値
はボールねじピッチ誤差の補正値以外に、回転系のねじ
れ誤差の補正値等も含まれることは言うまでもない。
【0010】NC指令の指令位置を順次所定量づつ変化
させて、移動テーブル5の全移動範囲にわたり上述の動
作が完了した後、測定器7を移動テーブル5から取り外
し、通常運転状態に入る。図35において、補正値記憶
部101dに記憶されているボールねじピッチ誤差補正
値と、入力部101fを介し入力された回転検出器6の
回転位置データと、にもとづき移動テーブル5の移動デ
ータを演算部101bが制御部101aの制御のもとに
算出する。制御部101aは、この算出された移動デー
タとNC指令との差分にもとづく駆動命令をサーボアン
プ102に出力し、このサーボアンプ102を介してサ
ーボモータ3を閉ループ制御する。なお、移動テーブル
5の移動速度は単位時間当りの移動データの変化量を算
出することにより求められる。
【0011】また、光学式インクリメンタルエンコーダ
を高級化したものとして、1回転を複数に分割したそれ
ぞれの回転角度範囲について角度検出誤差が記憶された
メモリを有し、このメモリの記憶内容にもとづきエンコ
ーダ自体の1回転内の角度検出誤差を補正し、この補正
結果を出力する光学式絶対値エンコーダが最近広く使用
されている。図37はこのような光学式絶対値エンコー
ダである回転検出器611の構成図である。図におい
て、11は1回転内の絶対値回転位置と多回転量を示す
信号が得られるように、所定のスリット窓(図示せず)
が設けられたコード円板で、15は第一の発光素子、1
6は第2の発光素子、17は複数の第1の受光素子であ
る。18は複数の第2の受光素子、19は1回転内信号
処理回路、20は多回転量信号処理回路、21はカウン
ター回路である。
【0012】122は中央処理回路であり、制御部12
2a、演算部122bとを有している。また、23は分
割角度誤差補正値を記憶した補正用ROMである。な
お、この分割角度誤差補正値は、1回転を複数に分割し
たそれぞれの回転角度範囲毎に設定される誤差補正値で
ある。この分割角度誤差補正値によりコード円板11の
スリット窓のピッチ誤差や、コード円板11と回転軸1
0の取付け時の芯ずれによるコード円板11のぶれ等が
原因で起こるコード円板11の1回転内の検出誤差を回
転角度範囲別に補正することが可能になる。図38はこ
の回転検出器6の1回転内の分割角度累積誤差を示す説
明図である。
【0013】次に、図37における回転検出器6の動作
について説明する。サーボモータ3の回転軸3aの回転
により回転軸10が回転し、さらにコード円板11も回
転し、第一の発光素子15、第2の発光素子16の光が
コード円板11のスリット窓により透過・遮断される。
受光素子17は透過した光を電流に変換し、1回転内
の絶対値回転位置を示す電流信号を出力する。1回転内
信号処理回路19はこの出力を矩形波電圧に変換し、中
央処理回路122へ出力する。また、受光素子18は透
過した光を電流に変換し、何回転したかを示す多回転量
信号を出力する。また、多回転量信号処理回路20はこ
の出力を矩形波電圧に変換する。また、カウンター回路
21は多回転量信号をカウントし、カウント結果を中央
処理回路122へ出力する。
【0014】次に、1回転内信号処理回路19の出力と
補正用ROM23に格納されている補正値(1回転内の
分割角度誤差補正値)とから、制御部122aの制御の
もとに演算部122bが、1回転内の補正された絶対値
回転位置信号を算出する。次に、この算出結果とカウン
ター回路21の内容とを合成した回転位置データを外部
からリクエスト命令が入力される度にシリアル信号化し
て外部へ出力する。また、回転検出器6の電源がOFF
した時は、第2の発光素子16、第2の受光素子18、
多回転量信号処理回路20、カウンター回路21を電池
(図示せず)でバックアップするようにしているので、
電源を再投入した時に、電源をOFFしたときの状態か
ら継続して装置を動作させることができる。
【0015】なお、補正用ROM23内に記憶されてい
る1回転内の分割角度誤差補正値は、回転検出器611
の製造時において補正値演算器(図示せず)によって求
められ、制御部122aの制御のもとに補正用ROM2
3に書き込まれている。上述の補正値演算器において
は、回転検出器6の1回転をn分割(nは所要の整数)
したそれぞれの分割角度範囲毎に分割角度誤差の最大値
と最小値とを算出するとともに、この最大値と最小値か
ら分割角度誤差の代表値を求め、この代表値を回転位置
データとして出力する。
【0016】例えば、図38は、1回転を8分割(n=
8)した時のそれぞれの分割角度範囲の代表値を示して
いる。図において、横軸は1回転内の回転位置であり、
縦軸は1回転内の分割角度累積誤差である。それぞれの
分割角度範囲において、分割角度累積誤差の最大値と最
小値の半値として求められた代表値ε1〜ε8を補正用R
OMに格納している。なお、分割数nは補正用ROM2
3の容量に応じて設定されている。
【0017】ここで、図34、図35において回転検出
器611を用いた場合の動作について、図39、図4
0、図41、および、図42により説明する。なお、図
39、および、図40は補正動作時の動作フロー図、図
41は通常動作時の動作フロー図、図42は通常動作時
のタイムチャート図である。なお、図42のタイムチャ
ート図においては、横軸に時間がとられ、それぞれの装
置内における所定の動作実行時点が太線の矢印で示され
るとともに、経過時間および時間間隔が示されている。
図34、図37において、ボールねじ4のピッチ誤差を
含めて補正するため、測定器7を移動テーブル5に取り
付けた状態(ステップS101)で、機械操作パネル
(図示せず)の操作により、以下に説明するように移動
テーブル5の全ストロークを移動させる動作を実行す
る。まず、電源を入れるとNC装置101、サーボアン
プ102、サーボモータ3が駆動待機状態になり、回転
検出器6の第1の発光素子15と第2の発光素子16も
点灯状態になり、さらに、測定器7も測定可能状態にな
る。
【0018】次に、NC指令により制御部101aが
(ステップS102)、演算部101bで演算した移動
データをもとにした駆動命令を、サーボアンプ102に
与え(ステップS103)、原点5bを基準としてサー
ボモータ3を駆動させる(ステップS104)。サーボ
モータ3が回転すると回転検出器611の回転軸10が
回転し、さらにコード円板11も回転し、第1の発光素
子15と第2の発光素子16の光がコード円板11のス
リット窓により透過・遮断される。受光素子17は透過
した光を電流に変換し、1回転内の絶対値回転位置信号
を出力する。1回転内信号処理回路19はこの出力を矩
形波電圧に変換し、中央処理回路122へ出力する。ま
た、受光素子18は透過した光を電流に変換し、何回転
したかを示す多回転量信号を出力する。多回転量信号処
理回路20はこの出力を矩形波電圧に変換する。カウン
ター回路21は多回転量信号をカウントし、カウント結
果を中央処理回路122へ出力する。
【0019】次に、1回転内信号処理回路19の出力
と、補正用ROM23内にすでに書き込まれている補正
値(1回転内の分割角度誤差補正値)とから制御部12
2aの制御のもとに演算部122bが1回転内の絶対値
回転位置信号を算出する(ステップS105)。次に、
この算出結果とカウンター回路21の内容から回転位置
データを合成し、この回転位置データをサーボアンプ1
02からリクエスト命令が入力される度にシリアル信号
化してフィ−ドバック入力部101eへ出力する。(ス
テップS106)次に、回転検出器611からの回転位
置データをもとに制御部101aが所要の回転位置に達
しているか否かを判断し(ステップS107)、達して
いないと判断すればサーボアンプ102に対して差分の
駆動命令を与える(ステップS108)。
【0020】また、サーボモータ3の回転によりカップ
リング4aを介してボールねじ4が回転し、移動テーブ
ル5が移動する。そして、測定器7は検出素子7Cによ
り、スケール7aの目盛り7bを検出し、信号処理回路
7dによりA、B相の矩形波信号に変換し、現在位置デ
ータとしてフィ−ドバック入力部101eへ出力する
(ステップS109)。フィ−ドバック入力部101e
は、回転位置データと現在位置データを受け取ると、制
御部101aが差分演算回路1Cにサンプリング命令を
出力するように、制御部101aに対して要求信号を送
る。同時に、入力部101fは、回転検出器611から
の回転位置データ方向を差分演算回路1Cへ出力すると
ともに、入力部101gはA、B相の位相の進み方向に
より測定器7の移動方向を判別するとともに、A、B相
の立ち上がり、立ち下がりを微分し、この微分出力にも
とづくパルスを作成し、分割量を4倍にした回転位置デ
ータを差分演算回路1Cへ出力する。
【0021】ところで、移動テーブル5の移動量とサー
ボモータ3の回転量を移動量に変換した値はボールねじ
4のピッチ誤差のため一致しないのは言うまでもない。
制御部101aのサンプリング命令により、差分演算回
路1Cは、入力された上述の回転位置データと現在位置
データの差分を算出し、この算出結果を現在位置におけ
るボールねじピッチ誤差補正値として(ステップS11
0)、補正値記憶部101dに記憶する(ステップS1
11)。なお、ピッチ誤差補正値はボールねじピッチ誤
差の補正値以外に、回転系のねじれ誤差の補正値等も含
まれる。
【0022】NC指令の指令位置を順次所定量づつ変化
させて、ボールねじ4の全ストロークにわたり上述の動
作を行った(ステップS112)後、測定器7を移動テ
ーブル5から取り外し、図35に示す通常運転時の構成
にする(ステップS113)。NC指令を制御部1aに
与える(経過時間0)(ステップS114)と、制御部
1aは回転検出器611からの回転位置データをもとに
現在位置を把握し(経過時間t1)(ステップS11
5)、この現在位置に該当するボールねじピッチ誤差補
正値を補正値記憶部1dより読み出し(経過時間t1+
t2)移動テーブル5の移動データを演算部1bが算出
する(ステップS116)。制御部1aはこの算出され
た移動データを駆動命令とし(経過時間t1+t2+t
3)(ステップS117)、サーボアンプ2を介して
(経過時間t1+t2+・・・+t4)サーボモータ3を
駆動する(経過時間t1+t2+・・・+t5)(ステッ
プS118)。
【0023】サーボモータ3の回転により、回転検出器
611が回転すると回転検出器611内において、回転
軸10が回転し、さらにコード円板11も回転し、第一
の発光素子15、第2の発光素子16の光がコード円板
11のスリット窓により透過・遮断される。受光素子1
7は透過した光を電流に変換し、1回転内の絶対値回転
位置信号を出力する。1回転内信号処理回路19はこの
出力を矩形波電圧に変換し、中央処理回路122へ出力
する。また、受光素子18は透過した光を電流に変換
し、何回転したかを示す多回転量信号を出力する。多回
転量信号処理回路20はこの出力を矩形波電圧に変換す
る。カウンター回路21は多回転量信号をカウントし、
カウント結果を中央処理回路122へ出力する(経過時
間t1+t2+・・・+t6)。
【0024】次に、演算部122bが制御部122aの
制御のもとに、1回転内信号処理回路19から出力され
る1回転内の絶対値回転位置信号を補正用ROM23内
の補正値(1回転内の分割角度誤差補正値)により補正
するとともに(経過時間t1+t2+・・・+t7)、こ
の補正値とカウンター回路21の内容から回転位置デー
タを合成し(ステップS119)、この合成された回転
位置データをサーボアンプ102からリクエスト命令が
入力される度にシリアル信号化してフィ−ドバック入力
部101eへ出力する(経過時間t1+t2+・・・+t
8)(ステップS120)。また、回転検出器611か
らの回転位置データをもとに(経過時間t1+t2+・・
・+t9)制御部101aが所要の回転位置に達してい
るか否かを判断し(ステップS121)、達していない
と判断すればサーボアンプ102に対して差分の駆動命
令を与える(経過時間t1+t2+・・・+t10)(ステ
ップS122)。以上のようにNC装置101へフィー
ドバックする閉ループ制御により、移動テーブル5を移
動させる。また、NC指令が与えられてから次の駆動命
令を与えることができる状態、または、次のNC指令を
受けることができる状態になるまでのフィードバック時
間は図42のタイムチャート図より(t1+t2+・・・
+t10)となる。
【0025】なお、上述のように従来はNC装置101
において、補正値書き込み時における測定器7からのフ
ィードバック信号が入力される入力部101gと、回転
位置検出器611からの検出出力および測定器7からの
測定出力との差分を算出する差分演算回路101cと、
は通常の運転時には不用であるが、測定器7以外は取り
外しが困難なため通常運転時におけるサーボ制御装置が
コスト高になっていた。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転位置検出装
置は以上の様に構成されているので、これを用いて1回
転内の分割角度誤差補正およびボールネジのピッチ誤差
補正を行う場合、1回転内の分割角度誤差補正の演算処
理が回転位置検出装置内部で行われ、さらにボールネジ
ピッチ誤差補正等のため回転軸の回転位置の範囲別に補
正演算が行われることになる。すなわち、この2回に分
けた演算処理により演算時間が長くかかり、これを用い
た装置の追従性を低下させ、加工速度、加工精度を低下
させるという問題点があった。
【0027】この発明は、上記のような問題点を解決す
る為になされたもので、これを使用したサーボ制御装置
が測定器の入力部と差分演算回路が通常運転時は取り外
すことができるとともに、テーブルの位置の範囲別に1
回転内の分割角度誤差の補正が行われた検出出力が1回
の演算により得られ、これを用いたサーボ制御装置を高
速、高精度にする位置検出装置、補正機能付位置検出装
置、位置検出方法、および、位置検出装置の補正方法を
得ることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる位置検
出装置は回転軸の回転をカウントすることにより回転軸
の回転回数を検出する回転回数検出手段と、回転軸の回
転角度を検出する回転角度検出手段と、回転角度検出手
段の検出出力の補正値であって回転軸の1回転内の複数
の回転角度範囲のそれぞれに対する補正値が、回転軸の
回転回数の範囲別に記憶されている記憶手段と、回転回
数検出手段により検出された回転軸の回転回数がいずれ
の範囲に属しているか、および、回転角度検出手段の検
出出力がいずれの回転角度範囲に属しているかにより記
憶手段より当該する補正値を読み出すとともに、この読
み出された補正値および回転角度検出手段の検出出力お
よび回転回数検出手段の検出出力にもとづき回転軸の補
正回転位置を算出する回転位置算出手段とを備えるよう
にしたものである。
【0029】また、回転軸の回転とともに回転する回転
体を介して駆動されるテーブルおよび回転体間のバック
ラッシュ量を記憶するバックラッシュ記憶手段と回転軸
の回転方向を判別する判別手段とを有し、回転位置算出
手段はバックラッシュ記憶手段の記憶内容と判別手段の
判別出力とにもとづく補正がさらに加えられた回転軸の
補正回転位置を算出するようにしたものである。
【0030】また、温度検出手段を有し、回転位置算出
手段は温度検出手段の検出出力にもとづく補正がさらに
加えられた回転軸の補正回転位置を算出するようにした
ものである。
【0031】また、所定の温度範囲別に温度にもとづく
補正値が記憶された温度補正用記憶手段と温度検出手段
とを有し、回転位置算出手段は温度検出手段の検出出力
と温度補正用記憶手段の記憶内容にもとづく補正がさら
に加えられた回転軸の補正回転位置を算出するようにし
たものである。
【0032】また、この発明に係わる位置検出方法は、
回転軸の回転角度を検出する回転角度検出手段の検出出
力の補正値であって回転軸の1回転内の複数の回転角度
範囲のそれぞれに対する補正値が、回転軸の回転回数の
範囲別に記憶手段に記憶される段階と、回転回数検出手
段により検出された回転軸の回転回数がいずれの範囲に
属しているか、および、回転角度検出手段の検出出力が
いずれの回転角度範囲に属しているかにより記憶手段よ
り当該する補正値が読み出されるとともに、この読み出
された補正値および回転角度検出手段の検出出力および
回転回数検出手段の検出出力にもとづき回転軸の補正回
転位置が算出される段階と、を有するようにしたもので
ある。
【0033】この発明に係わる位置検出装置の補正方法
は、回転軸の回転回数を検出する回転回数検出手段の検
出出力および回転軸の回転角度を検出する回転角度検出
手段の検出出力およびこの回転角度検出手段の検出出力
の補正値を記憶する記憶手段の記憶内容にもとづき補正
された現在回転位置を算出する位置検出装置を有すると
ともにこの補正された現在回転位置および所定の指令位
置との差分にもとづきモータを駆動して回転軸を回転さ
せこの回転軸に螺合または歯合するテーブルを移動させ
るサーボ制御装置に、テーブルの位置を検出するテーブ
ル位置検出手段および所定の制御装置が装着接続される
段階と、サーボ制御装置に指令位置を順次変化させて入
力する等によりモータの回転位置を順次変化させ、制御
装置によりテーブル位置検出手段の検出出力と補正され
た現在回転位置との差分にもとづき回転軸の1回転内の
複数の回転角度範囲のそれぞれに対する補正値が回転軸
の回転回数の範囲別に算出され、この算出されたそれぞ
れの補正値が位置検出装置の記憶手段に書き込まれる段
階と、テーブル位置検出手段および制御装置がサーボ制
御装置より取り外される段階とを有するようにしたもの
である。
【0034】また、テーブル位置検出手段は、モータに
より回転駆動されるボールねじのモータから離隔した側
に取り付けられた位置検出装置であるようにしたもので
ある。
【0035】
【作用】この発明における位置検出装置は、回転軸の回
転角度を検出する回転角度検出手段の検出出力の補正値
であって回転軸の1回転内の複数の回転角度範囲のそれ
ぞれに対する補正値が回転軸の回転回数の範囲別に記憶
されている記憶手段を有し、回転回数検出手段により検
出された回転軸の回転回数がいずれの範囲に属している
か、および、回転角度検出手段の検出出力がいずれの回
転角度範囲に属しているかにより記憶手段より当該する
補正値が読み出され、この読み出された補正値および回
転角度検出手段の検出出力および回転回数検出手段の検
出出力にもとづき回転位置算出手段により回転軸の補正
回転位置が算出される。
【0036】また、回転軸の回転とともに回転する回転
体を介して駆動されるテーブルおよび回転体間のバック
ラッシュ量を記憶するバックラッシュ記憶手段と回転軸
の回転方向を判別する判別手段とを有し、バックラッシ
ュ記憶手段の記憶内容と判別手段の判別出力とにもとづ
く補正がさらに加えられた回転軸の補正回転位置が回転
位置算出手段により算出される。
【0037】また、温度検出手段を有し、温度検出手段
の検出出力にもとづく補正がさらに加えられた回転軸の
補正回転位置が回転位置算出手段により算出される。
【0038】また、所定の温度範囲別に温度にもとづく
補正値が記憶された温度補正用記憶手段と温度検出手段
とを有し、温度検出手段の検出出力と温度補正用記憶手
段の記憶内容にもとづく補正がさらに加えられた回転軸
の補正回転位置が回転位置算出手段により算出される。
【0039】また、この発明における位置検出方法は、
回転軸の回転角度を検出する回転角度検出手段の検出出
力の補正値であって回転軸の1回転内の複数の回転角度
範囲のそれぞれに対する補正値が、回転軸の回転回数の
範囲別に記憶手段に記憶され、回転回数検出手段により
検出された回転軸の回転回数がいずれの範囲に属してい
るか、および、回転角度検出手段の検出出力がいずれの
回転角度範囲に属しているかにより記憶手段より当該す
る補正値が読み出されるとともに、この読み出された補
正値および回転角度検出手段の検出出力および回転回数
検出手段の検出出力にもとづき回転軸の補正回転位置が
算出される。
【0040】この発明に係わる位置検出装置の補正方法
は、回転軸の回転回数を検出する回転回数検出手段の検
出出力および回転軸の回転角度を検出する回転角度検出
手段の検出出力およびこの回転角度検出手段の検出出力
の補正値を記憶する記憶手段の記憶内容にもとづき補正
された現在回転位置を算出する位置検出装置を有すると
ともに、この補正された現在回転位置および所定の指令
位置との差分にもとづきモータを駆動し回転軸を回転さ
せこの回転軸に螺合または歯合するテーブルを移動させ
るサーボ制御装置に、テーブルの位置を検出するテーブ
ル位置検出手段および所定の制御装置が装着接続され、
サーボ制御装置に指令位置を順次変化させて入力する等
によりモータの回転位置を順次変化させ、制御装置によ
りテーブル位置検出手段の検出出力と補正された現在回
転位置との差分にもとづき回転軸の1回転内の複数の回
転角度範囲のそれぞれに対する補正値が回転軸の回転回
数の範囲別に算出され、この算出されたそれぞれの補正
値が位置検出装置の記憶手段に書き込まれ、テーブル位
置検出手段および制御装置がサーボ制御装置より取り外
される。
【0041】また、テーブル位置検出手段は、モータに
より回転駆動されるボールねじのモータから離隔した側
に取り付けられた位置検出装置であるようにしたもので
ある。
【0042】
【実施例】
実施例1.この発明の一実施例を図1、図2、図3、図
4、図5、図6により説明する。図1は従来例の図34
に、図2は従来例の図35に、図3、図4は従来例の図
37にそれぞれ相当する。図1、図2は全体の構成図で
ある。図3は図1における回転検出器の構成図であり、
図4は図2における回転検出器の構成図である。なお、
図1、図3は補正動作時の構成図であり、図2、図4は
補正動作終了後の通常運転時の構成図である。図5はボ
ールねじピッチ誤差補正値等の概念図であり、図6はボ
ールねじピッチ累積誤差を示す図である。
【0043】図1において、1はNC装置、1aは制御
部、1bは演算部、2はサーボアンプ、3はサーボモー
タである。4はカップリング4aによりサーボモータ3
に連結された所定ピッチのボールねじであり、移動テー
ブル5の脚体5aに螺合されている。5bは移動テーブ
ル5の移動原点である。6はサーボモータ3に取り付け
られた回転検出装置、例えば、回転検出器である。7は
移動テーブル5に着脱自在に取り付けられ、移動テーブ
ル5の現在位置を検出するテーブル位置検出手段、例え
ば、測定器である。この測定器7は高精度分割のリニア
スケールである。また、この測定器7は、ボールねじ4
とほぼ同一長でボールねじ4に並設されたスケール7a
と、検出素子7cと、信号処理回路7dとから構成され
ている。なお、スケール7aには電気的に位相が90゜
ずれたA、B相出力が得られるように目盛7bが設けら
れている。24は回転検出器6と測定器7の出力値を入
力とする制御装置、例えば、制御器である。この制御器
24は入力部24a、入力部24b、制御部24c、差
分演算回路24d、ROMライター24e、および、R
AM24fから構成されている。
【0044】図3により回転検出器6について説明す
る。回転検出器6は従来例の図37に示した光学式絶対
値エンコーダを改良したものであり、回転検出器6の回
転軸10はカップリング9を介してサーボモータ3の回
転軸3aに連結されている。図において、11は1回転
内の絶対値の回転位置信号と多回転量信号が検出できる
ように、所定のスリット窓(図示せず)が設けられたコ
ード円板である。15は第一の発光素子、16は第2の
発光素子、17は複数の第1の受光素子、18は複数の
第2の受光素子、19は1回転内信号処理回路、20は
多回転量信号処理回路、21はカウンター回路、22は
中央処理回路、22aは制御部、22bは演算部であ
る。なお、複数の第1の受光素子17と1回転内信号処
理回路19と中央処理回路22から回転角度検出手段が
構成され、複数の第2の受光素子18と多回転量信号処
理回路20とカウンター回路21から回転回数検出手段
が構成される。23は1回転内の分割角度誤差補正値す
なわち回転検出器6自体の分割角度誤差補正値がすでに
書き込み済みであり、さらに、以下の説明で述べるよう
にボールねじ4のピッチ誤差を含めた補正値が書き込ま
れる記憶手段、例えば、補正用ROMである。図2は測
定器7と制御器24を取り外している外は、図1と同一
の構成である。また、図4はサーボアンプ2と回転検出
器6との間で授受される信号内容および回転検出器6内
の信号の流れ等に差異がある他は図3と同様である。な
お、点線の矢印は使用されない命令あるいはデータの流
れである。
【0045】次に動作について、図7および図8に示す
補正動作時の動作フロー図、図9に示す通常動作時の動
作フロー図、および、図10に示す通常動作時のタイム
チャート図により説明する。なお、図10のタイムチャ
ート図においては、従来例における図42と同様に、横
軸に時間がとられ、それぞれの装置内における所定の動
作実行時点が太線の矢印で示されるとともに、経過時間
および時間間隔が示されている。図1、図3において、
ボールねじ4のピッチ誤差補正を含めて補正を行うた
め、測定器7を移動テーブル5に取り付けた状態(ステ
ップS1)で、機械操作パネル(図示せず)の操作によ
り、次に説明するように移動テーブル5の全ストローク
を移動させる動作を行う。はじめに、電源を投入すると
NC装置1、サーボアンプ2、サーボモータ3が駆動待
機状態になり、回転検出器6の第1の発光素子15と第
2の発光素子16も点灯状態になり、さらに、測定器7
と制御器24も測定あるいは演算可能状態になる。次
に、制御部22aと制御部24cにより、補正用ROM
23にすでに記憶されている1回転内の分割角度誤差補
正値をRAM24fに全て書き写しておく(ステップS
2)。なお、従来例の図37において説明したように、
1回転内の分割角度誤差補正値はコード円板11上のス
リット窓のピッチ誤差や、コード円板11と回転軸10
の取付け時の芯ずれによるコード円板11のぶれ等が原
因で起こる1回転内の分割角度誤差を補正する補正値で
ある。
【0046】NC指令により制御部1aが(ステップS
3)、演算部1bで算出した移動データをもとにした駆
動命令を、サーボアンプ2に与え(ステップS4)、原
点5bを基準としてサーボモータ3を駆動させる(ステ
ップS5)。サーボモータ3の回転軸3aが回転すると
回転検出器6の回転軸10が回転し、さらに、コード円
板11も回転し、第1の発光素子15と第2の発光素子
16の光がコード円板11のスリット窓により透過・遮
断される。受光素子17は透過した光を電流に変換し、
1回転内の絶対値回転位置信号を出力する。また、1回
転内信号処理回路19はこの出力を矩形波電圧に変換
し、中央処理回路22へ出力する。また、受光素子18
は透過した光を電流に変換し、何回転したかを示す多回
転量信号を出力する。多回転量信号処理回路20はこの
出力を矩形波電圧に変換してカウンター回路21に出力
する。カウンター回路21はこの出力をカウントし、カ
ウント結果を中央処理回路22へ出力する。
【0047】次に、1回転内信号処理回路19の出力
と、補正用ROM23内にすでに書き込まれている補正
値(1回転内の分割角度誤差補正値)から制御部22a
の制御のもとに演算部22bが1回転内の補正された絶
対値回転位置信号を算出出力する。次に、この算出結果
とカウンター回路21の内容とを合成して回転位置デー
タとし、サーボアンプ2からリクエスト命令が入力する
度に、この回転位置データをシリアル信号化してサーボ
アンプ2へ出力する(ステップS7)。回転検出器6か
らの回転位置データをもとにして制御部1aが所要の回
転位置に達しているか否かを判断し(ステップS8)、
達していないと判断すればサーボアンプ2に対して差分
の駆動命令を与える(ステップS9)。そして、所要の
回転位置に達すると、上述の回転位置データが入力部2
4bを介して入力され、制御部24cの制御のもとに、
差分演算回路24dへ出力される。
【0048】また、サーボモータ3の回転により、カッ
プリング4aを介しボールねじ4が回転するとともに移
動テーブル5が移動し、測定器7の検出素子7Cはスケ
ール7aの目盛り7bを検出し、信号処理回路7dに出
力する。信号処理回路7dはこの出力をA、B相の矩形
波信号に変換し、現在位置データとして制御器24へ出
力する(ステップS10)。制御器24において、上述
の現在位置データが入力部24aを介して入力され、制
御部24cの制御のもとに差分演算回路24dへ出力さ
れる。ところで、サーボモータ3の所要の回転量によっ
て本来移動すべき移動テーブル5の移動量と、測定器7
によって測定された実際の移動量はボールねじ4のピッ
チ誤差のため一致しないのは言うまでもない。
【0049】次に、制御部24cのサンプリング命令に
より、差分演算回路24dは回転位置データと現在位置
データから、現在位置におけるボールねじピッチ誤差補
正値を演算する(ステップS11)。また、この時の回
転位置データに対応した1回転内の分割角度誤差補正値
をRAM24fから読み出すとともに、この読み出し内
容と算出されたボールねじピッチ誤差補正値とを加算し
合成補正値を作成し(ステップS12)、この合成補正
値をROMライター24eに出力する。ROMライター
24eはこの合成補正値をサーボアンプ2、制御部22
aを介して補正用ROM23に書き込む(ステップS1
3)。なお、ボールねじピッチ誤差補正値にはピッチ誤
差の補正値以外に、回転系の回転角度誤差(ねじれ誤
差)の補正値等も含まれる。
【0050】NC指令の指令位置を順次所定量づつ変化
させて、ボールねじ4の全ストロークにわたり上述の動
作を行った後(ステップS14)、測定器7と制御器2
4とを取り外し通常運転時の状態にする(ステップS1
5)。図2、図4において、NC指令により(経過時間
0)(ステップS16)、制御部1aは回転検出器6か
らの回転位置データをもとに現在位置を把握し(経過時
間t1)、演算部1bで算出された移動データを駆動命
令とし(経過時間t1+t3)、サーボアンプ2を介して
(経過時間t1+t3+t4)(ステップS17)、サー
ボモータ3を駆動する(経過時間t1+t3+t4+t5)
(ステップS18)。
【0051】次に、サーボモータ3の回転軸3aの回転
により回転検出器6が回転すると、回転検出器6内にお
いて回転軸10が回転し、さらに、コード円板11も回
転し、第一の発光素子15、第2の発光素子16の光が
コード円板11のスリット窓により透過・遮断される。
受光素子17は透過した光を電流に変換し、1回転内の
絶対値回転位置信号を出力する。また、1回転内信号処
理回路19はこの出力を矩形波電圧に変換し、中央処理
回路22へ出力する。受光素子18は透過した光を電流
に変換し、何回転したかを示す多回転量信号を出力す
る。多回転量信号処理回路20はこの出力を矩形波電圧
に変換する。また、カウンター回路21はこの変換出力
をカウントし、カウント結果を中央処理回路22へ出力
する(経過時間t1+t3+t4+t5+t6)。
【0052】次に、演算部22bは制御部22aの制御
のもとにカウンター回路21の内容から、補正用ROM
23内の合成補正値(1回転内の分割角度誤差補正値と
ボールねじピッチ誤差補正値との合成補正値)のうち該
当する合成補正値を選択するとともに、この選択された
合成補正値を補正用ROM23から読み出す(経過時間
t1+t3+t4+・・・+t7)。また、この読み出し内
容にもとづき1回転内信号処理回路19の出力を補正
し、この補正結果とカウンター回路21の内容とから補
正された回転位置データを算出する(ステップS1
9)。そして、サーボアンプ2からリクエスト命令が入
力される度にシリアル信号化された上述の補正された回
転位置データをサーボアンプ2へ出力する(経過時間t
1+t3+t4+・・・+t9)(ステップS20)。回転
検出器6からの回転位置データをもとに(経過時間t1
+t3+t4+・・・+t8)サーボアンプ2が所要の回
転位置に達しているか否かを判断し(ステップS2
1)、達していないと判断すればサーボモータ3に対し
て差分の駆動命令を与える(経過時間t1+t3+t4+
・・・+t10)(ステップS22)。以上のようにサー
ボアンプ2へフィードバックする閉ループ制御により、
移動テーブル5を移動させる。また、NC指令が与えら
れてから次の駆動命令を与えることができる状態、また
は、次のNC指令を受けることができる状態になるまで
のフィードバック時間は図10のタイムチャート図より
(t1+t3+t4+・・・+t10)となる。
【0053】なお、上述のように合成補正値(1回転内
の分割角度誤差補正値とボールねじピッチ誤差補正値と
の合成補正値)は、多回転量信号をもとに選択されてお
り、移動テーブル5の位置に応じたボールねじピッチ誤
差補正を可能にしている。すなわち、1回の補正値の読
み出し、および、この読み出し内容にもとづく補正演算
により1回転内の分割角度誤差とボールねじピッチ誤差
の補正が同時に行われることになる。また、図10のタ
イムチャート図および図42のタイムチャート図に示さ
れるように、本実施例によれば通常運転時におけるフィ
ードバック時間が従来例に比べてt2だけ短縮され、高
速位置決めが可能になる。なお、中央処理回路22によ
り回転位置算出手段を具現している。また、停電等が原
因でシステム電源がOFFし、その後復帰した場合も、
回転検出器6は絶対値エンコーダであり、システム電源
がOFFししても回転検出器6内のカウンター回路21
等の電源は電池によりバックアップされるので、停電発
生時の状態から継続して装置を動作させることができ
る。
【0054】ここで、図5において、制御器24内にお
けるボールねじピッチ誤差補正値の算出過程について説
明する。図において、a+εは、1回転内信号処理回路
19の出力値である絶対値回転位置信号aと、補正用R
OM23に書き込まれている1回転内の分割角度誤差補
正値εを加えた回転検出器6からの回転位置データであ
る。εは従来例で述べた図38におけるε1〜ε8に相当
している。bは測定器7の出力値にもとづく現在位置デ
ータである。なお、この現在位置データは回転検出器6
からの回転位置データの尺度に変換されれている。な
お、図において、bー(a+ε)により示されるε’が
ボールねじピッチ誤差である。この発明の実施例によれ
ば、ε+ε’が補正用ROM23に合成補正値として書
き込まれる。なお、図において、εとε’はともに正の
値としている。ε+ε’が合成補正値として補正用RO
M23に書き込まれることにより、補正値を読み出すた
めの補正用ROM23へのアクセス回数は増えることな
く(従来例に示した場合と同じ1回のままで)、1回転
内の分割角度誤差補正値εだけでなく、ボールねじピッ
チ誤差補正値ε’も同時に補正することができる。
【0055】例えば、ボールねじ4の各ピッチ毎に合成
補正値を補正用ROM23に記憶させることは補正用R
OM23の記憶容量の大きさの制限より困難な場合があ
るとともに無駄も多い。図6は、一例のボールねじ4の
ボールねじピッチ累積誤差と、このボールねじ4をn分
割し、各分割区間ごとに設定した代表値で上述のボール
ねじピッチ累積誤差を補正する場合を示している。な
お、図において、横軸はボールねじピッチ数、縦軸はボ
ールねじピッチ累積誤差である。この例においては、全
ピッチ数が80のボールねじに対し、n=8、すなわち
10ピッチごとに補正している。すなわち、10ピッチ
間隔ごとに、ボールねじピッチ累積誤差の最大値と最小
値の半値を求め、こうして求められたε1’〜ε8’をそ
れぞれ各分割区間におけるボールねじピッチ誤差の代表
値とし、当該分割区間におけるボールねじピッチ誤差補
正値としている。このように、補正用ROM23の容量
に応じて分割区間数nを設定することにより補正用RO
M23は必ずしも大きな記憶容量のものでなくてもよ
い。
【0056】実施例2.この発明の他の実施例について
図3、図11、図12、図13、図14、図15、図1
6、および、図17により説明する。図11は図1に、
図12は図2に、図13は図4に、図14は図37に、
図16は図5にそれぞれ相当している。図14において
8はテーブル位置検出手段、例えば、回転検出器であ
る。なお、この回転検出器8は図3に示される回転検出
器6と同一のものである。また、回転検出器8は従来例
で用いた図37に示される光学式絶対値エンコーダと同
様のものであってもよい。図11、図12は全体の構成
図を示している。図3は図11における回転検出器6の
構成図であり、図13は図12における回転検出器6の
構成図である。なお、図11および図3は補正動作時の
構成図であり、図12、図13は補正動作終了後の通常
運転時の構成図である。図14は回転検出器8の構成
図、図15は角度変化量(ねじれ)の図、図16はボー
ルねじ回転量誤差補正値の概念図、図17はボールねじ
回転量累積誤差図をそれぞれ示している。
【0057】図11に示すように回転検出器6と同一の
回転検出器8をボールねじ4の他端に取り付けた状態
で、機械操作パネル(図示せず)の操作により、以下に
説明するように移動テーブル5の全ストロークを移動さ
せる動作を実行する。まず、電源を投入するとNC装置
1、サーボアンプ2、サーボモータ3が駆動待機状態に
なり、回転検出器6の第1の発光素子15および第2の
発光素子16と、回転検出器8の第1の発光素子15お
よび第2の発光素子16も点灯状態になり、さらに、制
御器24も演算可能状態になる。次に、制御部22aと
制御部24cの制御のもとに、補正用ROM23にすで
に記憶されている1回転内の分割角度誤差補正値がRA
M24fに全て書き写される。
【0058】次に、NC指令により制御部1aが、演算
部1bで演算した移動データをもとにした駆動命令を、
サーボアンプ2に与え、原点5bを基準としてサーボモ
ータ3を駆動させる。 回転検出器6は、サーボアンプ
2からのリクエスト命令が入力する度に、回転位置デー
タをサーボアンプ2を介し制御器24へ出力する。この
回転位置データは制御器24の入力部24bに入力さ
れ、制御部24cの制御のもとに差分演算回路24dへ
出力される。なお、上述の回転位置データはすでに1回
転内の分割角度誤差補正が行われていることはいうまで
もない。また、サーボモータ3の回転により、カップリ
ング4aを介しボールねじ4が回転するので、回転検出
器6の場合と同様に回転検出器8の回転位置データも差
分演算回路24dへ出力される。ところで、サーボモー
タ3の回転量とボールねじ4の回転量は、ボールねじ4
自身のねじれ等の影響で回転量誤差が生じ、一致しない
のは言うまでもない。
【0059】次に、制御部24cからのサンプリング命
令により、差分演算回路24dは回転検出器6からの回
転位置データと回転検出器8からの回転位置データとか
ら、移動テーブル5の現在位置におけるボールねじ回転
量誤差補正値を算出する。同時に、制御部24cは回転
検出器6からの回転位置データにもとづく1回転内の現
在回転位置に該当する1回転内の分割角度誤差補正値を
RAM24fから読み出すとともに、この読み出し内容
と算出された上述のボールねじ回転量誤差補正値とを加
算して合成補正値を作成し、この合成補正値をROMラ
イター24eに出力する。ROMライター24eはこの
合成補正値をサーボアンプ2、制御部22aを介し、補
正用ROM23に書き込む。
【0060】NC指令の指令値を順次所定量づつ変化さ
せて、ボールねじ4の全ストロークにわたり上述の動作
を行った後、回転検出器8と制御器24を取り外し、装
置を通常運転時の状態にする。図12、図13におい
て、NC指令により、制御部1aは演算部1bで演算さ
れた移動データをもとにした駆動命令をサーボアンプ2
に与え、サーボモータ3を駆動させる。なお、図13に
おいて、点線で示された信号経路は通常運転時において
使用されない情報の流れを示している。
【0061】回転検出器6内において、中央処理回路2
2の制御部22aは、カウンター回路21の内容にもと
づき、補正用ROM23から当該する合成補正値(1回
転内の分割角度誤差補正値とボールねじ回転量誤差補正
値との合成補正値)を読み出すとともに、この読み出し
内容により1回転内信号処理回路19の出力を補正す
る。そして、この補正結果とカウンター回路21の内容
とにもとづき補正された回転位置データを作成し、サー
ボアンプ2からリクエスト命令が入力される度にシリア
ル信号化してサーボアンプ2へ出力する。以上のよう
に、サーボアンプ2へフィードバックする閉ループ制御
により移動テーブル5を移動させる。
【0062】なお、合成補正値(1回転内の分割角度誤
差補正値とボールねじ回転量誤差補正値との合成補正
値)は多回転量信号をもとに選択するようにしているの
で、ボールねじピッチ数に応じた補正が可能になってい
る。なお、この補正により1回転内の分割角度誤差とボ
ールねじ回転量誤差の補正とが同時に行われる。また、
停電等が原因でシステム電源がOFFしその後復帰した
場合も、回転検出器6は絶対値エンコーダであり、カウ
ンター回路21等の電源はシステム電源のOFF時には
電池によりバックアップされるので、システム電源OF
F発生時の状態から継続して動作させることができる。
【0063】次に、補正用ROM23に書き込まれるボ
ールねじ回転量誤差補正値について説明する。上述のよ
うに、ボールねじ4自身の捻れはボールねじ回転量誤差
の主要因であり、移動テーブル5の高精度位置決めにお
いては無視できないことが確認されている。図15に示
すように、ボールねじ4の長さをL、ボールねじ4のサ
ーボモータ3側の端を始端4b、反対側の端を終端4
c、始端4bから移動テーブル5の脚体5aまでの距離
をl、距離lの位置でねじれによって発生する始点に対
した角度変化量をθとする。
【0064】サーボモータ3から駆動力が与えられ、ボ
ールねじ4が回転し、移動テーブル5が距離lの位置に
ある時、ボールねじ4上の任意の位置の角度変化量は図
15の太線で示すようになる。なお、図において、横軸
は始端4bからの距離、縦軸は角度変化量を表してい
る。また、角度変化量は移動テーブル5の位置lまでは
始点からの距離に比例し、位置lからボールねじ4の終
端4cまでほとんど変化しない。従って、ボールねじ4
の終端4cに移動テーブル5の位置lにおける角度変化
量θが現れる。
【0065】そして、ボールねじ4の終端4cに取り付
けられた回転検出器8によって、移動テーブル5の位置
lにおける捻れによる角度変化量θを含む回転位置デー
タが測定できる。この実施例においては、この角度変化
量θを差分演算回路24dで算出し、1回転内の分割角
度誤差補正値εを加え、ε+θを合成補正値として補正
用ROM23に書き込むようにしている。
【0066】次に、図16により、制御器24内におけ
るボールねじ回転量誤差補正値の算出過程について述べ
る。図において、a+εは1回転内信号処理回路19の
出力値である絶対値回転位置信号aと、補正用ROM2
3に書き込まれている1回転内の分割角度誤差補正値ε
を加えた回転検出器6から出力される回転位置データで
ある。εは従来例で述べた図38におけるε1〜ε8に相
当している。bはボールねじ4が実際に回転した時の回
転検出器8の出力値により示される回転位置データであ
る。図において、|(a+ε)ーb|により示されるθ
がボールねじ回転量誤差であり、ε+θを補正用ROM
23に合成補正値として書き込むようにする。なお、図
において、εは正の値、θは負の値としている。
【0067】ε+θを合成補正値としてROM23に書
き込むことにより、補正値の読み出しのための補正用R
OM23へのアクセス回数は増えることなく(従来例と
同じく1回のままで)、1回転内の分割角度誤差補正値
εおよびボールねじ回転量誤差補正値θを同時に補正す
ることができる。
【0068】実施例1の場合と同様に、例えば、ボール
ねじ4の各ピッチ毎に移動テーブル5の全ストロークに
わたり合成補正値を補正用ROM23に記憶させること
は補正用ROM23の記憶容量の大きさの制限より困難
な場合があるとともに無駄も多い。図17は、一例のボ
ールねじ4のボールねじ回転量累積誤差と、このボール
ねじ4をn分割し、各分割区間ごとに設定した代表値で
上述のボールねじピッチ累積誤差を補正する場合を示し
ている。なお、図において、横軸はボールねじピッチ
数、縦軸はボールねじ回転量累積誤差である。この例に
おいては、全ピッチ数が80のボールねじに対し、n=
8、すなわち10ピッチごとに補正を行っている。すな
わち、10ピッチ間隔ごとに、ボールねじ回転量累積誤
差の最大値と最小値の半値を求め、こうして求められた
θ1〜θ8をそれぞれ各分割区間におけるボールねじ回転
量誤差の代表値とし、当該分割区間におけるボールねじ
回転量誤差補正値としている。
【0069】また、実施例1および実施例2においては
制御器24において予め回転検出器6自体の分割角度補
正値を回転検出器6から読み出しRAM24fに記憶し
ておき、このRAM24fの記憶内容と、回転検出器6
から出力される回転検出器6自体の分割角度補正がなさ
れた検出出力と、測定器7または回転検出器8の出力と
にもとづき補正用ROM23への書き込み信号を出力す
るようにしているが、回転検出器6からの回転検出器6
自体の分割角度補正がなされていない検出出力と、測定
器7または回転検出器8の出力とにもとづき補正用RO
M23への書き込み信号を出力するようにしてもよい。
【0070】実施例3.この発明のさらに他の実施例を
図18、図19、図20、図21、図22、図23、図
24により説明する。図18、図19、図20、図2
1、図22、図23、図24は、それぞれ実施例2にお
ける図11、図12、図3、図13、図14、図16、
図17に相当している。図22に示される回転検出器8
は、図3に示される回転検出器6と同一のものである。
なお、回転検出器8は、従来例で用いた図37に示され
る光学式絶対値エンコーダと同様のものであってもよ
い。図18、図19は全体の構成図を示している。図2
0は図18における回転検出器6の構成図であり、図2
1は図19における回転検出器6の構成図である。な
お、図18および図20は補正動作時の構成図であり、
図19、図21は補正動作終了後の通常運転時の構成図
である。図22は回転検出器8の構成図、図23はバッ
クラッシュ誤差補正値の算出概念図、図24はバックラ
ッシュ累積誤差図をそれぞれ示している。
【0071】図18において、4dは、カップリング4
aを介しサーボモータ3に連結された歯車である。50
1はテーブル、例えば回転テーブルである。また、4e
は歯車4dと噛み合い、回転テーブル5の回転軸5cを
回転軸とする歯車である。すなわち、回転テーブル50
1はサーボモータ3の回転により歯車4dおよび歯車4
eを介して回転する。また、回転検出器6と同一の回転
検出器8が回転テーブル501の回転軸5cの一端に取
り付けられている。図20において、25は判別手段、
例えば、回転方向判別部である。また、26はバックラ
ッシュ記憶手段、例えば、バックラッシュ補正用ROM
である。また、図20および図21において、使用され
ていない信号経路は点線で示されている。
【0072】補正用ROM23内には、合成補正値(1
回転内の分割角度誤差補正値とテーブル回転量誤差補正
値との合成補正値)がすでに書き込まれているものとす
る。なお、テーブル回転量誤差補正値は、カップリング
4a、歯車4d、および歯車4eから構成される減速機
や、回転軸5c等の回転系による回転テーブル501の
回転量の誤差等を補正するための補正値であり、実施例
2におけるボールねじ回転量誤差補正値に相当してい
る。この実施例3においては、実施例2におけるボール
ねじ回転量誤差補正の動作と同様の動作によりテーブル
回転量誤差補正の動作を行った上に、さらに、回転テー
ブル501の回転方向の変化時に発生するバックラッシ
ュ誤差の補正を行うようにしている。
【0073】次に、このバックラッシュ誤差の補正に必
要になるバックラッシュ誤差補正値の算出について説明
する。この算出は、機械操作パネル(図示せず)の操作
により、以下に説明するように、回転テーブル501を
所定の回転位置で停止させ、逆回転させる操作を回転テ
ーブル5の1回転を複数に分割したそれぞれの回転位置
について行われる。まず、電源を投入するとNC装置
1、サーボアンプ2、サーボモータ3が駆動待機状態に
なり、回転検出器601の第1の発光素子15および第
2の発光素子16と、回転検出器8の第1の発光素子1
5および第2の発光素子16も点灯状態になり、さら
に、制御器24も演算可能状態になる。
【0074】次に、NC指令により制御部1aが、演算
部1bで演算した移動データをもとにした駆動命令をサ
ーボアンプ2に与え、回転テーブル501の回転位置の
原点を基準としてサーボモータ3を駆動させ、所要の回
転位置で停止させる。回転検出器601は、サーボアン
プ2からのリクエスト命令が入力される度に回転位置デ
ータをサーボアンプ2を介し制御器24へ出力する。制
御器24内において、この回転位置データは入力部24
bを介し、制御部24cの制御のもとに、差分演算回路
24dへ出力される。なお、この回転位置データはすで
に1回転内の分割角度誤差補正とテーブル回転量誤差補
正とが行われているものとする。サーボモータ3の回転
により、カップリング4aを介して歯車4dを回転させ
るとともにこの歯車4dに噛合している歯車4eが回転
し、回転検出器8の回転位置データが差分演算回路24
dへ出力される。
【0075】回転検出器601の回転位置データはすで
にテーブル回転量誤差補正が行われているので、回転テ
ーブル501が停止している現在位置において回転検出
器601と回転検出器8からの回転位置データが現在一
致しているとする。ここで、NC指令により、サーボモ
ータ3を逆回転に駆動させると、回転検出器601と回
転検出器8の回転位置データには、ある一定のずれが生
じる。このずれはカップリング4aのガタや、歯車4d
と歯車4eとの噛合のガタにより生じるバックラッシュ
によるものである。制御部24cからの指令により、差
分演算回路24dは回転検出器601からの回転位置デ
ータと回転検出器8からの回転位置データとの差にもと
づき求められたバックラッシュ誤差補正値をROMライ
ター24eに出力する。ROMライター24eはこのバ
ックラッシュ誤差補正値をサーボアンプ2および制御部
22aを介してバックラッシュ補正用ROM26に書き
込む。上述の動作を回転テーブル501の1回転を複数
に分割したそれぞれの回転位置について行う。
【0076】以上に説明した動作が完了した後、回転検
出器8と制御器24を取り外し通常運転に入る。図1
9、図21において、NC指令により、制御部1aは演
算部1bで演算された移動データをもとにした駆動命令
をサーボアンプ2に与え、サーボモータ3を駆動させ
る。サーボモータ3の回転軸3aの回転により回転検出
器601が回転する。回転検出器601内において、中
央処理回路22の制御部22aは、カウンター回路21
の内容にもとづき補正用ROM23内の当該合成補正値
(1回転内の分割角度誤差補正値とテーブル回転量誤差
補正値との合成補正値)を読み出し、この読み出し内容
と1回転内信号処理回路19の出力とを合成して補正さ
れた回転位置信号(バックラッシュは未補正)を算出す
る。回転方向判別部25が回転テーブル501の回転方
向の変化を検出すると、回転方向判別部25は制御部2
2aへ回転方向変化検出信号を送る。なお、回転方向判
別部25は回転位置データの増減から回転方向の判別を
行うようにしている。制御部22aは、この回転方向変
化検出信号が送られてくると現在の多回転量信号に該当
するバックラッシュ誤差補正値をバックラッシュ補正用
ROM26から読み出し、この読み出し内容と上述の補
正された回転位置信号とを合成信号を作成する。
【0077】制御部22aは、サーボアンプ2からリク
エスト命令が入力される度に上述の合成信号をシリアル
信号化し、回転位置データとしてサーボアンプ2へ出力
する。以上のように、サーボアンプ2へフィードバック
する閉ループ制御により、回転テーブル501を回転さ
せる。なお、バックラッシュ誤差補正値の読み出しは、
上述のように多回転量信号をもとに選択されるので回転
テーブル501の回転位置に応じた補正が可能になって
いる。また、停電等が原因でシステム電源がOFFし、
その後復帰した場合も回転検出器601は絶対値エンコ
ーダであり、システム電源がOFFしている間カウンタ
ー回路21等の電源が電池によりバックアップされるの
でシステム電源OFFの発生時に継続して装置を動作さ
せることができる。
【0078】次に、制御器24内におけるバックラッシ
ュ誤差補正値の算出過程について、図23により説明す
る。a+εはサーボモータ3を逆回転させた後における
1回転内信号処理回路19の出力値である絶対値回転位
置信号aと、補正用ROM23に書き込まれている1回
転内の分割角度誤差補正値εを加えた、回転検出器60
1からの回転位置データである。εは従来例で述べた図
38におけるε1〜ε8に相当する。bは回転検出器8の
出力値である回転位置データである。なお、この回転位
置データは回転テーブル501の回転位置を示してい
る。Nbは、回転位置データbを回転検出器601の回
転位置データに変換した値である。なお、1/Nは、歯
車4dと歯車4eの歯数をそれぞれZ1、Z2としたと
き、Z1/Z2で表される減速比である。図において、|
(a+ε)ーNb|で示されるずれθ’がバックラッシ
ュ誤差である。このθ’がバックラッシュ誤差補正値と
してバックラッシュ補正用ROM26に書き込まれる。
上述のように回転方向の変化時に、制御部22aがバッ
クラッシュ補正用ROM26からバックラッシュ誤差補
正値θ’を読み出し、a+εと合成し、合成回転位置デ
ータをa+ε+θ’とする。なお、図において、εは正
の値、θ’は負の値としている。
【0079】実施例2の場合と同様に、例えば、回転テ
ーブル501の1回転を多数に分割しそれぞれの分割範
囲毎に合成補正値を補正用ROM23に記憶させること
は補正用ROM23の記憶容量の大きさの制限より困難
な場合があるとともに無駄も多い。図24は、一例のバ
ックラッシュ累積誤差と、回転テーブル501の1回転
をn分割し、各分割角度範囲ごとに設定した代表値で上
述のバックラッシュ累積誤差を補正する場合を示してい
る。なお、図において、横軸は1回転内の回転位置、縦
軸はバックラッシュ累積誤差である。
【0080】この例においては、n=8、すなわちテー
ブル5の45度の回転毎に補正を行っている。すなわ
ち、回転テーブル501の45度の回転間隔ごとに、バ
ックラッシュ累積誤差の最大値と最小値の半値を求め、
こうして求められたθ1’〜θ8’をそれぞれ各分割範囲
におけるバックラッシュ累積誤差の代表値とし、当該分
割範囲におけるバックラッシュ累積誤差補正値としてい
る。なお、バックラッシュ累積誤差は主に、常に一定値
を示すバックラッシュ誤差と、減速歯車の歯車4dおよ
び歯車4eの単一ピッチ誤差とからなっている。なお、
単一ピッチ誤差は、歯車において隣あった同じ側の歯面
のピッチ円上における実際のピッチと、その正しいピッ
チとの差を意味する。すなわち、上述のθ1’〜θ8’が
バックラッシュ補正用ROM26にバックラッシュ誤差
補正値として書き込まれる。このように、バックラッシ
ュ補正用ROM26の残り容量に応じて分割数nを設定
するようにすれば、バックラッシュ補正用ROM26は
必ずしも容量の大きいものを使用しなくてもよい。
【0081】また、減速は通常の歯車減速によるように
しているが、他の減速方法、例えば、ウォームギア減速
やハーモニックドライブ減速などによるようにしてもよ
い。
【0082】実施例4.この発明のさらに他の実施例に
ついて図25、図26、図27、図28、図29、図3
0により説明する。図25、図26、図27、図28、
図29は、それぞれ実施例1における図1、図2、図
3、図4、図5に相当している。図25、図26は全体
構成図であり、図27は図25における回転検出器60
2の構成図、図28は図26における回転検出器602
の構成図である。また、図25、図27は補正動作時を
示す図であり、図26、図28は補正動作終了後の通常
運転時を示す図である。
【0083】図29はボールねじピッチ誤差の温度補正
値等の概念図、図30は温度変化によるボールねじピッ
チ累積誤差図を示している。図25において、24gは
回転検出器602からの温度データが入力される入力
部、24hは温度補正差分演算回路である。図27にお
いて、27は温度検出手段、例えば、温度センサーであ
る。28はインターフェイス部、29は温度補正用記憶
手段、例えば、温度補正用ROMである。また、図27
において、使用されていない信号経路は点線で示されて
いる。補正用ROM23内には、合成補正値(1回転内
の分割角度誤差補正値とボールねじピッチ誤差補正値と
が合成された補正値)がすでに書き込まれているものと
する。この実施例4は、実施例1で説明したボールねじ
ピッチ誤差補正の動作が完了し、さらに、ボールねじピ
ッチ誤差の温度補正を行うようにしている。
【0084】次に動作について説明する。図25に示す
ように測定器7を移動テーブル5に取り付けた状態で、
機械操作パネル(図示せず)の操作により、以下に説明
するように移動テーブル5の全ストロークにわたり移動
テーブル5を移動させる動作を行う。まず電源を投入す
るとNC装置1、サーボアンプ2、サーボモータ3が駆
動待機状態になり、回転検出器602の第1の発光素子
15および第2の発光素子16も点灯状態になり、さら
に、測定器7と制御器24も測定または演算可能状態に
なる。
【0085】次に、環境温度を所定の温度に設定し、N
C指令により制御部1aが、演算部1bで演算した移動
データをもとにした駆動命令を、サーボアンプ2に与
え、原点5bを基準としてサーボモータ3を駆動させ
る。回転検出器602は、サーボアンプ2からのリクエ
スト命令が入力される度に回転位置データをサーボアン
プ2を介し制御器24へ出力する。制御器24内におい
て、この回転位置データは入力部24bを介し制御部2
4cに入力され、制御部24cの制御のもとに温度補正
差分演算回路24hへ出力される。なお、回転位置デー
タはすでに1回転内の分割角度誤差補正とボールねじピ
ッチ誤差補正とが行われているものとする。温度センサ
ー27により検出された温度データは、インターフェイ
ス部28を介し制御部22aに入力され、制御部22a
の制御のもとにサーボアンプ2を介して制御器24の入
力部24gへ出力される。さらに、この温度データは入
力部24gから制御部24cの制御のもとに温度補正差
分演算回路24hへ出力される。
【0086】サーボモータ3の回転により、カップリン
グ4aを介しボールねじ4が回転し、移動テーブル5を
移動させると、測定器7は検出素子7Cによりスケール
7aの目盛り7bにもとづきA、B相の検出出力を出力
する。信号処理回路7dはこの検出出力を矩形波信号に
変換し、現在位置データとして制御器24へ出力する。
この現在位置データは制御器24cの制御のもとに入力
部24aを介し温度補正差分演算回路24hへ出力され
る。入力部24aは、A、B相の位相の進み方向によ
り、移動テーブル5の移動方向を判別するとともに、
A、B相の立ち上がり、立ち下がりを微分し、この微分
出力にもとづくパルスを作成し、分割量を4倍にしてい
る。ところで、温度変化によるボールねじピッチの伸縮
等のため、上述の実施例1等に示したようにボールねじ
ピッチ誤差補正を行っても、ボールねじピッチ誤差の補
正値を求めた時と環境温度が異る場合は回転検出器60
2の検出出力をフィードバック信号にした閉ループ制御
において、NC指令による指定位置と測定器7により検
出された実際の移動テーブルの位置とは一致しない。
【0087】制御部24cからのサンプリング命令を受
けると、温度補正差分演算回路24hは回転位置データ
と現在位置データとから、現在位置における温度による
ボールねじピッチ誤差の補正値、すなわち、温度補正値
を算出する。なお、温度は温度センサー27により検出
されるものとする。温度補正差分演算回路24hは入力
部24gを介して入力される温度データとともに上述の
温度補正値をROMライター24eに出力する。ROM
ライター24eは、温度データと温度補正値をサーボア
ンプ2および制御部22aを介し温度補正用ROM29
に書き込む。次に、環境温度を順次変化させて上述の動
作を繰り返し行うことにより、補正を行いたい環境温度
の全範囲について温度補正値を採取する。なお、この温
度によるピッチ誤差補正値にはボールねじピッチ誤差の
温度補正値以外に回転系の回転角度誤差(ねじれ誤差)
の温度補正値等も含まれる。
【0088】以上の動作により補正動作が完了した後、
図26に示すように測定器7と制御器24とが取り外さ
れた状態にして通常運転に入る。NC指令により、制御
部1aは演算部1bで演算された移動データをもとにし
た駆動命令をサーボアンプ2に与え、サーボモータ3を
駆動させる。サーボモータ3の回転により回転検出器6
02が回転すると回転検出器602内において、中央処
理回路22の制御部22aは、カウンター回路21の内
容にもとづき、補正用ROM23から当該する合成補正
値(1回転内の分割角度誤差補正値とボールねじピッチ
誤差補正値との合成補正値)を読み出し、この読み出し
内容により1回転内信号処理回路19の出力を補正し、
この補正結果とカウンター21の内容とから補正された
回転位置信号を算出する。
【0089】温度センサー27により検出された温度デ
ータにもとづき、補正を行うべき温度に達しているとイ
ンターフェイス部28が判断すると、インターフェイス
部28は制御部22aへ温度補正要求信号を出す。制御
部22aは、この温度補正要求信号を受けると上述の温
度データにより示される当該温度補正値を温度補正用R
OM29から読み出し、この読み出し内容と上述の補正
された回転位置信号とを演算部22bが合成し、合成信
号を作成する。そして、この合成信号をサーボアンプ2
からリクエスト命令が入力される度にシリアル信号化
し、回転位置データとしてサーボアンプ2へ出力する。
以上のようにして、補正用ROM23の記憶内容により
1回転内の分割角度誤差補正とボールねじピッチ誤差補
正とが行われるとともに温度補正用ROM29の記憶内
容により温度補正が行われた回転位置データが得られ
る。
【0090】上述のようにこの回転位置データがサーボ
アンプ2へフィードバックされた閉ループ制御により、
移動テーブル5を環境温度の変化があっても高精度で位
置決めすることができる。また、停電等が原因でシステ
ム電源がOFFし、その後復帰した場合も、回転検出器
6は絶対値エンコーダであり、カウンター回路等の電源
がシステム電源OFFの間は電池によりバックアップさ
れるので、システム電源OFF発生時に継続して装置を
動作させることができる。
【0091】次に、図29により制御器24内における
温度補正値の算出過程について説明する。図において、
a+ε+ε’は1回転内信号処理回路19の出力値であ
る絶対値回転位置信号aと、補正用ROM23に書き込
まれている補正値ε+ε’(1回転内の分割角度誤差補
正値εとボールねじピッチ誤差補正値ε’との合成補正
値)を加えた、回転検出器602からの回転位置データ
である。すなわち、εは従来例で述べた図38における
ε1〜ε8に相当し、ε’は図6におけるε1’〜ε8’に
相当する。bは、測定器7の出力にもとづく現在位置デ
ータである。なお、この現在位置データは回転位置デー
タの尺度に変換されている。また、bー(a+ε+
ε’)により示されるεtが温度によるボールねじピッ
チ誤差であり、このεtが温度データと共に温度補正用
ROM29に書き込まれる。なお図において、εとε’
とεtとはともに正の値としている。
【0092】なお、εtを温度補正用ROM29から読
み出すために、補正用ROM23に加えて、温度補正用
ROM29にもアクセスする必要があり、フィードバッ
ク時間が長くなるという問題点が考えられる。しかし、
温度変化は急激に起こるものではないので、この問題点
はさほど大きいものとはならない。
【0093】温度補正用ROM29の記憶容量の制限か
ら環境の温度変化範囲を細分化して細分化されたそれぞ
れの温度範囲についてこの補正を行うことは困難であ
る。そこで、環境の温度変化範囲をn分割し、そのn分
割区間ごとに代表値で補正を行うようにしてもよい。図
30は一例の温度によるボールネジピッチ累積誤差につ
いて、NC工作機械等の通常運転温度をT(゜c)と
し、T±To(゜c)の温度変化範囲内において、n=
10、すなわち、2To/10(゜c)間隔で補正を行
う場合を示している。図において、横軸は温度、縦軸は
温度によるボールねじピッチ累積誤差を表している。
図に示されるように、2To/10(゜c)間隔ごと
に、ボールねじピッチ累積誤差の最大値と最小値の半値
を代表値とし、代表値εt1〜εt10を求た後、これらの
代表値εt1〜εt10を温度補正用ROM29に温度補正
値として書き込むようにしている。このように、温度補
正用ROM29の容量に応じて分割区間数nを設定すれ
ば温度補正用ROM29の記憶容量は必ずしも大きくな
くてもよい。なお、それぞれの分割区間の温度が温度補
正用ROM29に記憶されていれば、分割は等間隔でな
くてもそれぞれの分割区間の温度とそれぞれの代表値に
より温度補正を行うことは可能である。
【0094】なお、測定器7を回転検出器6と同一品と
し、ボールねじ回転量誤差の温度補正を行うようにして
もよい。
【0095】また、移動テーブル5をテーブルを回転テ
ーブル501とし、測定器7を回転検出器6と同一品と
し、テーブル回転量誤差の温度補正を行うようにしても
よい。
【0096】また、温度センサー27を回転検出器60
2内でなく、移動テーブル等他の場所に取り付けるよう
にしてもよい。
【0097】また、温度補正用ROM29に書き込む補
正値は実測により求めるようにしたが、実測せずにボー
ルねじの温度膨張係数を用いて求めるようにしてもよ
い。
【0098】実施例5.この発明のさらに他の実施例に
ついて図31、図32により説明する。なお、図31は
全体の構成図、図32は差分演算方法のフロー図であ
る。図31において、2401はパーソナルコンピュー
タ、30は測定器7からの現在位置データをパーソナル
コンピュータ2401に取り入れるためのインターフェ
イス、31は回転検出器6からの回転位置データをパー
ソナルコンピュータ2401に取り入れるためのインタ
ーフェイスである。また、30は差分演算ソフトが格納
されるフロッピーディスクである。なお、差分演算ソフ
トは差分演算を行うプログラムである。
【0099】次に、動作について差分演算方法のフロー
を示す図32により説明する。なお、この実施例におい
ては、図1における制御器24の機能をパーソナルコン
ピュータ2401、インターフェイス30、インターフ
ェース31、および、メモリ書き込み手段、例えば、R
OMライター33が代行する他は実施例1と同様の動作
である。まず、フロッピーディスク32内の差分演算ソ
フトをパーソナルコンピュータ2401の内部記憶装置
であるRAM2401fにあらかじめ転送しておく。図
32において、インターフェイス30は、測定器7から
の現在位置データにおけるA、B相出力信号の位相の進
み方向により、移動テーブル5の移動方向を判別すると
ともに、A、B相の立ち上がり、立ち下がりを微分し、
この微分出力にもとづくパルスを作成することにより分
割量を4倍にした現在位置データを得る(ステップS3
01)。
【0100】次に、RAM2401fに格納されている
差分演算ソフトにもとづく制御部2401cの制御のも
とに動作する演算部24iにより、上述の現在位置デー
タと回転検出器6からの回転位置データとの差分ε’を
算出する。なお、この差分の算出に当っては実施例1と
同様に測定器7からの現在位置データと回転検出器6か
らの回転位置データとの尺度をあわせた上で行わねばな
らないことは言うまでもない。また、この差分は図5に
おいて差分ε’で示される(ステップS302)。次
に、この差分ε’をボールねじピッチ誤差補正値として
ROMライター33へ出力し、回転検出器6の補正用R
OM23の内容を書き換える(ステップS303)。
【0101】なお、測定器7を回転検出器6と同一品と
して、ボールねじ回転量誤差の補正を行うようにしても
よい。
【0102】また、移動テーブル5を回転テーブル50
1とするとともに測定器7を回転検出器6と同一品と
し、テーブル回転量誤差の補正を行うようにしてもよ
い。
【0103】また、フロッピーディスク32内に温度補
正差分演算ソフトを格納し、回転検出器6内に図27に
おける温度センサー27、インターフェイス部28、温
度補正用ROM29を設けて、ボールねじピッチ誤差の
温度補正を行うようにしてもよい。なお、上述の温度補
正差分演算ソフトは温度補正の差分演算を行うプログラ
ムを意味している。
【0104】また、フロッピーディスク32内に温度補
正差分演算ソフトを格納し、回転検出器6内に図27に
おける温度センサー27、インターフェイス部28、温
度補正用ROM29を設け、さらに、測定器7を回転検
出器6と同一品として、ボールねじ回転量誤差の温度補
正を行うようにしてもよい。
【0105】また、フロッピーディスク32内に温度補
正差分演算ソフトを格納し、回転検出器6内に図27に
おける温度センサー27、インターフェイス部28、温
度補正用ROM29を設けて、テーブルを回転テーブル
とし、測定器7を回転検出器6と同一品とし、テーブル
回転量誤差の温度補正を行うようにしてもよい。
【0106】実施例6.また、上述の実施例1〜実施例
5での補正値は、補正用ROM23または温度補正用R
OM29の容量を考慮しているために、図6、図17、
図24、図30、図38に示したように、n分割された
それぞれの分割区間の累積誤差の最大値と最小値の半値
を代表値として求め、これを当該分割区間における累積
誤差としている。このようにすると、それぞれの分割区
間内では補正値が一定なので必ずしも十分な補正が行わ
れるとはいえない。
【0107】次に、補正用ROM23または温度補正用
ROM29の記憶容量の制限を考慮した上で、さらに精
度のよい誤差補正を可能にする補正方法について説明す
る。図33は、実施例1の図6の場合と同様に、全ピッ
チ数が80のボールねじを8分割(n=8)して10ピ
ッチごとに補正を行う場合を示している。なお、図にお
いて、横軸はボールねじピッチ数、縦軸はボールねじピ
ッチ累積誤差を表している。それぞれの分割区間の区間
始点の累積誤差値ε01〜ε08と、それぞれの分割区間に
おけるボールねじピッチ累積誤差を直線近似した直線
(図33における太線)の傾きα1〜α8と、を補正用R
OM23にボールねじピッチ誤差補正値として書き込
む。
【0108】通常運転時において、実施例1と同様に補
正用ROM23よりボールねじピッチ誤差補正値(区間
始点の累積誤差値ε01〜ε08と傾きα1〜α8)を読み出
し、この読み出された区間始点の累積誤差値ε01〜ε08
と傾きα1〜α8を用いて直線近似補正された回転位置デ
ータを得るようにすれば、より精度の高い累積誤差補正
が可能になる。
【0109】また、この直線近似による高精度化につい
て実施例1の場合を例にとり説明したが、実施例2〜実
施例5についても同様に直線近似による補正を行うよう
にしてもよい。
【0110】実施例7.また、上述の実施例1〜実施例
6において、回転検出器6、回転検出器601、およ
び、回転検出器602は光学式絶対値エンコーダとした
が、磁気式絶対値エンコーダであってもよい。
【0111】なお、上述の実施例1、実施例2、実施例
4〜実施例6においては、移動テーブル5がボールねじ
4により駆動される場合について説明したが、ラック・
ピニオン駆動によるようにしてもよい。この場合は、歯
車のピッチ誤差や歯車間のバックラッシュに対して補正
を行うことによりさらに高精度化される。
【0112】また、上述実施例1〜実施例6において、
制御器24はサーボアンプ2と測定器7または回転検出
器8の間に設けるようにしているが、例えば、サーボア
ンプ2と回転検出器6(または、回転検出器601、ま
たは、回転検出器602)の間に設けるようにしてもよ
い。
【0113】
【発明の効果】以上のようにこの発明における位置検出
装置によればは、回転軸の回転角度を検出する回転角度
検出手段の検出出力の補正値であって回転軸の1回転内
の複数の回転角度範囲のそれぞれに対する補正値が回転
軸の回転回数の範囲別に記憶されている記憶手段を有
し、回転回数検出手段により検出された回転軸の回転回
数がいずれの範囲に属しているか、および、回転角度検
出手段の検出出力がいずれの回転角度範囲に属している
かにより記憶手段より当該する補正値が読み出され、こ
の読み出された補正値および回転角度検出手段の検出出
力および回転回数検出手段の検出出力にもとづき回転位
置算出手段により回転軸の補正回転位置が算出されるの
で、高速に補正回転位置が算出され、これを用いたサー
ボ制御装置を高速、高精度化できる効果がある。
【0114】また、回転軸の回転とともに回転する回転
体を介して駆動されるテーブルおよび回転体間のバック
ラッシュ量を記憶するバックラッシュ記憶手段と回転軸
の回転方向を判別する判別手段とを有し、バックラッシ
ュ記憶手段の記憶内容と判別手段の判別出力とにもとづ
く補正がさらに加えられた回転軸の補正回転位置が回転
位置算出手段により算出されるので、これを用いたサー
ボ制御装置を高速、高精度化できるとともにバックラシ
ュを補正できる効果がある。
【0115】また、温度検出手段を有し、温度検出手段
の検出出力にもとづく補正がさらに加えられた回転軸の
補正回転位置が回転位置算出手段により算出されるの
で、これを用いたサーボ制御装置を高速、高精度化でき
るとともに温度にもとづく誤差を補正できる効果があ
る。
【0116】また、所定の温度範囲別に温度にもとづく
補正値が記憶された温度補正用記憶手段と温度検出手段
とを有し、温度検出手段の検出出力と温度補正用記憶手
段の記憶内容にもとづく補正がさらに加えられた回転軸
の補正回転位置が回転位置算出手段により算出されの
で、これを用いたサーボ制御装置を高速、高精度化でき
るとともに温度にもとづく誤差を一層精度よく補正でき
る効果がある。
【0117】また、この発明における位置検出方法は、
回転軸の回転角度を検出する回転角度検出手段の検出出
力の補正値であって回転軸の1回転内の複数の回転角度
範囲のそれぞれに対する補正値が、回転軸の回転回数の
範囲別に記憶手段に記憶され、回転回数検出手段により
検出された回転軸の回転回数がいずれの範囲に属してい
るか、および、回転角度検出手段の検出出力がいずれの
回転角度範囲に属しているかにより記憶手段より当該す
る補正値が読み出されるとともに、この読み出された補
正値および回転角度検出手段の検出出力および回転回数
検出手段の検出出力にもとづき回転軸の補正回転位置が
算出されるので、高速に補正回転位置が算出され、これ
を用いたサーボ制御装置を高速、高精度化できる効果が
ある。
【0118】この発明に係わる位置検出装置の補正方法
は、回転軸の回転回数を検出する回転回数検出手段の検
出出力および回転軸の回転角度を検出する回転角度検出
手段の検出出力およびこの回転角度検出手段の検出出力
の補正値を記憶する記憶手段の記憶内容にもとづき補正
された現在回転位置を算出する位置検出装置を有すると
ともに、この補正された現在回転位置および所定の指令
位置との差分にもとづきモータを駆動し回転軸を回転さ
せこの回転軸に螺合または歯合するテーブルを移動させ
るサーボ制御装置に、テーブルの位置を検出するテーブ
ル位置検出手段および所定の制御装置が装着接続され、
サーボ制御装置に指令位置を順次変化させて入力する等
によりモータの回転位置を順次変化させ、制御装置によ
りテーブル位置検出手段の検出出力と補正された現在回
転位置との差分にもとづき回転軸の1回転内の複数の回
転角度範囲のそれぞれに対する補正値が回転軸の回転回
数の範囲別に算出され、この算出されたそれぞれの補正
値が位置検出装置の記憶手段に書き込まれ、テーブル位
置検出手段および制御装置がサーボ制御装置より取り外
されるので、高速、高精度なサーボ制御装置が安価小形
に構成できる効果がある。
【0119】また、テーブル位置検出手段は、モータに
より回転駆動されるボールねじのモータから離隔した側
に取り付けられた位置検出装置であるようにしたので、
ボールねじのねじれの補正が容易にできるとともに補正
値書込み時における装置全体を小形安価に構成できる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による補正用ROMへの補
正値書き込み時における装置全体のブロック構成図であ
る。
【図2】この発明の実施例1による通常運転時における
装置全体のブロック構成図である。
【図3】この発明の実施例1による補正用ROMへの補
正値書き込み時における回転検出器の動作を示すブロッ
ク構成図である。
【図4】この発明の実施例1による通常運転時における
回転検出器の動作を示すブロック構成図である。
【図5】この発明の実施例1におけるボールねじピッチ
誤差補正値等の概念を示す説明図である。
【図6】この発明の実施例1にによるボールねじピッチ
累積誤差の説明図である。
【図7】この発明の実施例1による補正用ROMへの補
正値書き込み時における動作を示すフロー図である。
【図8】この発明の実施例1による補正用ROMへの補
正値書き込み時における動作を示すフロー図である。
【図9】この発明の実施例1による通常運転時における
動作を示すフロー図である。
【図10】この発明の実施例1による通常運転時におけ
るタイムチャート図である。
【図11】この発明の実施例2による補正用ROMへの
補正値書き込み時における装置全体のブロック構成図で
ある。
【図12】この発明の実施例2による通常運転時におけ
る装置全体のブロック構成図である。
【図13】この発明の実施例2による通常運転時におけ
る回転検出器の動作を示すブロック構成図である。
【図14】この発明の実施例2による測定器(回転検出
器)の動作を示すブロック構成図である。
【図15】この発明の実施例2による角度変化量(ねじ
れ)を示す説明図である。
【図16】この発明の実施例2によるボールねじ回転量
誤差補正値等の概念の説明図である。
【図17】この発明の実施例2によるボールねじ回転量
累積誤差を示す説明図である。
【図18】この発明の実施例3による補正用ROMへの
補正値書き込み時における装置全体のブロック構成図で
ある。
【図19】この発明の実施例3による通常運転時におけ
る装置全体のブロック構成図である。
【図20】この発明の実施例3による補正用ROMへの
補正値書き込み時における回転検出器の動作を示すブロ
ック構成図である。
【図21】この発明の実施例3による通常運転時におけ
る回転検出器の動作を示すブロック構成図である。
【図22】この発明の実施例3による測定器(回転検出
器)の動作を示すブロック構成図である。
【図23】この発明の実施例3によるテーブル回転量誤
差補正値等の概念を示す説明図である。
【図24】この発明の実施例3によるテーブル回転量累
積誤差を示す説明図である。
【図25】この発明の実施例4による補正用ROMへの
補正値書き込み時における装置全体のブロック構成図で
ある。
【図26】この発明の実施例4による通常運転時におけ
る装置全体のブロック構成図である。
【図27】この発明の実施例4による補正用ROMへの
補正値書き込み時における回転検出器の動作を示すブロ
ック構成図である。
【図28】この発明の実施例4による通常運転時におけ
る回転検出器の動作を示すブロック構成図である。
【図29】この発明の実施例4によるボールねじピッチ
誤差の温度補正値等の概念を示す説明図である。
【図30】この発明の実施例4における温度変化による
ボールねじピッチ累積誤差を示す説明図である。
【図31】この発明の実施例5による補正用ROMへの
補正値書き込み時における装置全体のブロック構成図で
ある。
【図32】この発明の実施例5による差分演算方法を示
すフロー図である。
【図33】この発明の実施例5に示されたボールねじピ
ッチ累積誤差の補正方法を示す説明図である。
【図34】従来装置において、補正値記憶部への補正値
書き込み時における装置全体の動作を示すブロック構成
図である。
【図35】従来装置において、通常運転時における装置
全体の動作を示すブロック構成図である。
【図36】従来の回転検出器のブロック構成図である。
【図37】従来の絶対値検出型の回転検出器のブロック
構成図である。
【図38】従来の絶対値検出型の回転検出器における1
回転内の分割角度累積誤差を示す説明図である。
【図39】従来装置において、補正値記憶部のへの補正
値書き込み時における動作を示すフロー図である。
【図40】従来装置において、補正値記憶部のへの補正
値書き込み時における動作を示すフロー図である。
【図41】従来装置において、通常運転時における動作
を示すフロー図である。
【図42】従来装置において、通常運転時におけるタイ
ムチャート図である。
【符号の説明】
1 NC装置 1a 制御部 1b 演算部 1c 差分演算回路 1d 補正値記憶部 1e フィードバック入力部 1f 入力部 1g 入力部 2 サーボアンプ 3 サーボモータ 3a 回転軸 4 ボールねじ 4a カップリング 4b 始端 4c 終端 4d 歯車 4e 歯車 5 移動テーブル 5a 脚体 5b 原点 5c 回転軸 6 回転検出器 7 測定器 7a リニアスケール 7b 目盛り 7c 検出素子 7d 信号処理回路 8 回転検出器 9 カップリング 10 回転軸 11 コード円板 12 発光素子 13 受光素子 14 信号処理回路 15 第1の発光素子 16 第2の発光素子 17 第1の受光素子 18 第2の受光素子 19 1回転内信号処理回路 20 多回転量信号処理回路 21 カウンター回路 22 中央処理回路 22a 制御部 22b 演算部 23 補正用ROM 24 制御器 24a 入力部 24b 入力部 24c 制御部 24d 差分演算回路 24e ROMライター 24f RAM 24g 入力部 24h 温度補正差分演算回路 24i 演算部 25 回転方向判別部 26 バックラッシュ補正用ROM 27 温度センサー 28 インターフェイス部 29 温度補正用ROM 30 インターフェイス器 31 インターフェイス器 32 フロッピーディスク 33 ROMライター 101 NC装置 101a 制御部 101b 演算部 101c 差分演算回路 101d 補正値記憶部 101e フィードバック入力部 101f 入力部 101g 入力部 102 サーボアンプ 601 回転検出器 602 回転検出器 610 回転検出器 611 回転検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/19 F 7531−3H G05D 3/00 J 7609−3H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の回転をカウントすることにより
    上記回転軸の回転回数を検出する回転回数検出手段と、
    上記回転軸の回転角度を検出する回転角度検出手段と、
    上記回転角度検出手段の検出出力の補正値であって上記
    回転軸の1回転内の複数の回転角度範囲のそれぞれに対
    する補正値が、上記回転軸の回転回数の範囲別に記憶さ
    れている記憶手段と、上記回転回数検出手段により検出
    された上記回転軸の回転回数がいずれの上記範囲に属し
    ているか、および、上記回転角度検出手段の検出出力が
    いずれの上記回転角度範囲に属しているかにより上記記
    憶手段より当該する上記補正値を読み出すとともに、こ
    の読み出された上記補正値および上記回転角度検出手段
    の検出出力および上記回転回数検出手段の検出出力にも
    とづき上記回転軸の補正回転位置を算出する回転位置算
    出手段とを備えた位置検出装置。
  2. 【請求項2】 回転軸の回転とともに回転する回転体を
    介して駆動されるテーブルおよび上記回転体間のバック
    ラッシュ量を記憶するバックラッシュ記憶手段と上記回
    転軸の回転方向を判別する判別手段とを有し、回転位置
    算出手段は上記バックラッシュ記憶手段の記憶内容と上
    記判別手段の判別出力とにもとづく補正がさらに加えら
    れた上記回転軸の補正回転位置を算出することを特徴と
    する請求項1記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 温度検出手段を有し、回転位置算出手段
    は上記温度検出手段の検出出力にもとづく補正がさらに
    加えられた上記回転軸の補正回転位置を算出することを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の位置検出装
    置。
  4. 【請求項4】 所定の温度範囲別に温度にもとづく補正
    値が記憶された温度補正用記憶手段と温度検出手段とを
    有し、回転位置算出手段は温度検出手段の検出出力と上
    記温度補正用記憶手段の記憶内容にもとづく補正がさら
    に加えられた上記回転軸の補正回転位置を算出すること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の位置検出装
    置。
  5. 【請求項5】回転軸の回転角度を検出する回転角度検出
    手段の検出出力の補正値であって上記回転軸の1回転内
    の複数の回転角度範囲のそれぞれに対する補正値が、上
    記回転軸の回転回数の範囲別に記憶手段に記憶される段
    階と、 回転回数検出手段により検出された上記回転軸の回転回
    数がいずれの上記範囲に属しているか、および、上記回
    転角度検出手段の検出出力がいずれの上記回転角度範囲
    に属しているかにより上記記憶手段より当該する上記補
    正値が読み出されるとともに、この読み出された上記補
    正値および上記回転角度検出手段の検出出力および上記
    回転回数検出手段の検出出力にもとづき上記回転軸の補
    正回転位置が算出される段階と、を有することを特徴と
    する位置検出方法。
  6. 【請求項6】 回転軸の回転回数を検出する回転回数検
    出手段の検出出力および上記回転軸の回転角度を検出す
    る回転角度検出手段の検出出力およびこの回転角度検出
    手段の検出出力の補正値を記憶する記憶手段の記憶内容
    にもとづき補正された現在回転位置を算出する位置検出
    装置を有するとともにこの補正された現在回転位置およ
    び所定の指令位置との差分にもとづきモータを駆動して
    回転軸を回転させこの回転軸に螺合または歯合するテー
    ブルを移動させるサーボ制御装置に、上記テーブルの位
    置を検出するテーブル位置検出手段および所定の制御装
    置が装着接続される段階と、 上記サーボ制御装置に上記指令位置を順次変化させて入
    力する等により上記モータの回転位置を順次変化させ、
    上記制御装置により上記テーブル位置検出手段の検出出
    力と上記補正された現在回転位置との差分にもとづき上
    記回転軸の1回転内の複数の回転角度範囲のそれぞれに
    対する補正値が上記回転軸の回転回数の範囲別に算出さ
    れ、この算出されたそれぞれの補正値が上記位置検出装
    置の記憶手段に書き込まれる段階と、 上記テーブル位置検出手段および上記制御装置が上記サ
    ーボ制御装置より取り外される段階とを有することを特
    徴とする位置検出装置の補正方法。
  7. 【請求項7】 テーブル位置検出手段は、モータにより
    回転駆動されるボールねじの上記モータから離隔した側
    に取り付けられる請求項1記載の位置検出装置であるこ
    とを特徴とする請求項6記載の位置検出装置の補正方
    法。
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