JPH07239347A - 磁気平衡式電流計測装置 - Google Patents

磁気平衡式電流計測装置

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JPH07239347A
JPH07239347A JP6030058A JP3005894A JPH07239347A JP H07239347 A JPH07239347 A JP H07239347A JP 6030058 A JP6030058 A JP 6030058A JP 3005894 A JP3005894 A JP 3005894A JP H07239347 A JPH07239347 A JP H07239347A
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JP
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magnetic
measuring device
magnetic balance
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balance type
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JP6030058A
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Inventor
Tomoya Kato
智也 加藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置自体を大型化することなく磁気特性の劣
化を防止できる磁気平衡式電流計測装置を得ることであ
る。 【構成】 環状の一部にギャップを有する磁性材料の薄
板であり保磁力Hcの小さいパーマロイシート101、
このパーマロイシート101を平行になるように複数個
積層したコア10、コア10を収納している樹脂ケース
20、磁気平衡回路を有しコア10の環中心よりも片側
に配置された電子回路基板60から成る。また樹脂ケー
ス20にはその外周に、トロイダル巻線40が巻かれて
おり、更にギャップにはこのギャップ内の磁束を検出す
るホール素子50が設けられている。また、樹脂ケース
20には、トロイダル巻線が端部からほつれてしまうこ
と防止する樹脂ケース巻線側枠203、トロイダル巻線
を外部と接続する巻線端子206が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁束検出素子を備えた電
流計測装置に係わり、特に磁束検出素子の出力を常にゼ
ロになるように電線に電流を流す磁気平衡回路を備えた
磁気平衡式電流計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電流線に流れる被検出電流を検出
する電流計測装置は、電流線の周りに配置された磁性体
であるコア部が、被検出電流が流れることによって電流
線周囲に発生する磁界を検出し、その被検出電流の大き
さに応じた磁束を発生する。そして、コア部の一部に形
成された間隙部に配置された磁束検出素子によりその磁
束を検出し、その磁束の大きさにより被検出電流を検出
していた。しかし、このような電流計測装置は、コア部
の断面積により測定可能な被検出電流の範囲が決ってし
まい、大電流を検出する場合、コア部及び電流計測装置
自体の大型化を招いていた。
【0003】磁気平衡式電流計測装置は、そのような問
題を解決するものであり、その仕組みは、被測定電流線
をコア部内に配設し、被測定電流線に流れる電流により
発生する磁界により、その電流に応じた磁束をコア部は
発生する。そして間隙部に挿入された磁束検出素子は、
その磁束に応じた出力電圧を発生し、磁気平衡回路に出
力する。また、コア部の外周にはトロイダル巻線が巻い
てあり、磁気平衡回路はトロイダル巻線に対し、この被
測定電流線による磁界を打ち消すように電流を流す。そ
して、磁気平衡回路の流す電流の大小により上記被測定
電流に流れている電流を検出するというものである。
【0004】上記のような磁気平衡式電流計測装置にお
いて、その検出精度はコア部として用いられる磁性体に
より大きく左右する。すなわち、コア部の着磁による残
留磁束は、磁束検出時における誤差の原因となるため、
一般的に保磁力の小さい軟磁性材料である電磁鋼帯やパ
ーマロイ等が用いられ、さらに被測定電流の周波数によ
る効果を減らすため、軟性材料のシート等が用いられて
いる。
【0005】そして従来の軟性材料のシート等を用いた
磁気平衡式電流計測装置は、軟性材料のシートを巻いた
巻きコアに粘性流体を含浸し、絶縁シートを巻いてその
外周にトロイダル巻線を行っていた。しかしながら、こ
のような装置において、単に材料にパーマロイを用いた
だけでもコア部の着磁による残留磁束を低減することは
できるが、粘性流体の含浸や巻線応力によりパーマロイ
シートが歪みを受け、磁気特性の劣化が著しいという問
題があった。なお、この磁気特性の劣化は、従来の電流
計測装置ではさほど問題にはならなかったが、パーマロ
イを用いた磁気平衡式電流計測装置ではその影響が大き
く重大な問題となってしまう。
【0006】そして、従来このようなパーマロイシート
の磁気特性の劣化防止には、コアの断面積を大きくして
巻線応力による歪みを小さくすることが行われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方式ではトロイダル巻線の巻枠が大きくなり、巻線体格
や巻線材長さも大きくなってしまう。この結果、電流計
測装置の大型化や巻線抵抗の増加による動作電圧の上昇
という問題が生じていた。本発明は、上記問題に鑑みた
ものであり、その目的は装置自体を大型化することなく
磁気特性の劣化を防止できる磁気平衡式電流計測装置を
得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで上記目的を達成す
るために構成された本発明の磁気平衡式電流計測装置
は、被検出電流を検出する磁気平衡式電流計測装置であ
って、環状の一部に間隙部を有するパーマロイシートが
複数個積層されたコア部と、このコア部の周囲に設けら
れ、前記コア部を包含するとともに、前記パーマロイシ
ートに外力が加わりにくくするケース部と、このケース
部の外周に巻かれた電線から成る巻線部と、前記間隙部
に配置され、前記間隙部の磁束を検出する磁束検出素子
と、この磁束検出素子の出力を常にゼロになるように前
記電線に平衡電流を流す磁気平衡回路とを備え、前記磁
気平衡回路が前記電線に流す前記平衡電流により、前記
被検出電流を検出することを特徴としている。
【0009】ここで、前記ケース部は、上面が開口した
略U字断面を持つケース本体と、前記ケース本体の開口
した上面に蓋をするケース蓋とを有することが好まし
い。また、前記ケース部における前記電線の巻かれる外
周は、前記電線の電界の集中を防止する丸み構造を有す
ることが好ましい。さらに、前記ケース本体の内部の幅
は、前記パーマロイシートの幅よりも大きく、前記ケー
ス本体の内壁と前記パーマロイシートの外壁との間に形
成される空間に粘性流体を注入することも好ましい。
【0010】そして前記ケース部は、樹脂でできた部分
を有することが好ましく、特にエンジニアリングプラス
チックでできた部分を有することが好ましい。なお、本
発明において、前記ケース本体内部における前記コア部
と前記間隙部との境界に、積層された前記複数のパーマ
ロイシートの前記間隙部に面する各々の端部を、均一に
保持する突起である端部保持突起部を備えていても良
く、さらに前記ケース本体内部における前記間隙部内
に、前記パーマロイシートの前記間隙部に面する端部
と、前記磁束検出素子とを平行に保つ突起である検出素
子保持突起部を備えていても良い。
【0011】そして、前記磁気平衡回路は前記磁気平衡
回路を固定する電子回路基板を有し、さらに前記電気回
路基板は前記コア部の環中心よりも片側に配置すること
が好ましい。
【0012】
【作用】上記構成の請求項1記載の発明である磁気平衡
式電流計測装置によれば、コア部は環状の一部に間隙部
を有するパーマロイシートを複数個積層することで構成
されている。そして、積層したパーマロイシートをケー
ス部に収納することで、外力によりパーマロイシートが
歪むということ防止する。これにより、パーマロイシー
トが歪むことから生じる磁気特性の劣化を抑制する。
【0013】請求項2記載の発明によれば、上面が開口
した略U字断面を持つケース本体に前記コア部を収納
し、この上にケース蓋で蓋をする。そして、外力により
パーマロイシートが歪むということ防止する。これによ
り、パーマロイシートが歪むことから生じる磁気特性の
劣化を抑制する。請求項3記載の発明によれば、ケース
部における外周は、丸み構造を有しており、巻線部の電
線は、この丸み構造をしたケース部の外周に巻かれる。
これにより、電線の電界の集中を防止する。
【0014】請求項4記載の発明によれば、ケース本体
の内部の幅は、パーマロイシートの幅よりも大きく、ケ
ース本体の内壁とパーマロイシートの外壁との間に形成
される空間に粘性流体を注入している。これにより、ケ
ース部の微少な変形を吸収し、磁気平衡式電流計測装置
本体に外部から力が加わった場合においても、パーマロ
イシートが移動したり、パーマロイシートがケース部内
で衝突することを防止する。
【0015】請求項7記載の発明によれば、ケース本体
内部におけるコア部と間隙部との境界に端部保持突起部
を備え、積層された複数のパーマロイシートの間隙部に
面する各々の端部を均一に保持する。これにより、ケー
ス部内でパーマロイシートが移動することを防止する。
よって、パーマロイシートが歪むことから生じる磁気特
性の劣化を抑制する。
【0016】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、パーマロ
イシートが歪むことから生じる磁気特性の劣化を抑制す
る。よって、磁気特性の劣化を抑制するためにコア部の
断面積を大きくする必要がなくなるため、磁気平衡式電
流計測装置自体の大型化を抑制することができる。
【0017】請求項2記載の発明によれば、外力により
パーマロイシートが歪むということ防止する。これによ
り、パーマロイシートが歪むことから生じる磁気特性の
劣化を抑制する。よって、磁気特性の劣化を抑制するた
めにコア部の断面積を大きくする必要がなくなるため、
磁気平衡式電流計測装置自体の大型化を抑制することが
できる。
【0018】請求項3記載の発明によれば、巻線部の電
線の電界の集中を防止することができる。請求項4記載
の発明によれば、ケース部の微少な変形を吸収し、磁気
平衡式電流計測装置本体に外部から力が加わった場合に
おいても、パーマロイシートが移動したり、パーマロイ
シートがケース部内で衝突することを防止することがで
きる。
【0019】請求項7記載の発明によれば、ケース部内
でパーマロイシートが移動することを防止することがで
き、さらに間隙部における磁束を安定させることができ
る。よって、磁気特性の劣化を抑制するためにコア部の
断面積を大きくする必要がなくなるため、磁気平衡式電
流計測装置自体の大型化を抑制することができる。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の一実施例である磁気平衡式
電流計測装置を図面に基づき説明する。図1は、本実施
例における磁気平衡式電流計測装置を示す図であり、図
2は図1におけるA−A断面図である。
【0021】本実施例の磁気平衡式電流計測装置は、概
略的には図1に示すように、環状の一部にギャップ(間
隙部に相当)を有する磁性材料の薄板であり保磁力Hc
の小さいパーマロイシート101、このパーマロイシー
ト101を平行になるように複数個積層したコア10
(コア部に相当)、コア10を収納している樹脂ケース
20(ケース部に相当)、磁気平衡回路(図示せず)を
有しコア10の環中心よりも片側に配置された電子回路
基板60から成る。また図2に示すように樹脂ケース2
0にはその外周に、トロイダル巻線40(巻線部に相
当)が巻かれており、更にギャップにはこのギャップ内
の磁束を検出するホール素子50(磁束検出素子に相
当)が設けられている。また、樹脂ケース20には、ト
ロイダル巻線が端部からほつれてしまうこと防止する樹
脂ケース巻線側枠203、トロイダル巻線を外部と接続
する巻線端子206が備えられている。
【0022】また、図3は図2に示す断面図のBの部分
を拡大した図である。図3において環状軸に平行方向
(紙面上下方向)に積層されたパーマロイシート101
は、略U字断面を有する樹脂ケース本体201(ケース
本体に相当)に納められ、更にその上から樹脂ケース蓋
202(ケース蓋に相当)で蓋をされている。ここで本
実施例において、樹脂ケース本体201及び樹脂ケース
蓋202は、強靱なエンジニアプラスチックが使用され
ている。また、パーマロイシート101と樹脂ケース本
体201内壁との間には隙間であるクリアランス70
(空間に相当)があり、この中にグリース30(粘性流
体に相当)が注入されている。
【0023】また、図4は図2に示す電流計測装置のC
−C断面図、すなわち図1を紙面に平行に切断した場合
のギャップ付近を示す図である。この図に示すように、
樹脂ケース20の内壁には、積層された複数のパーマロ
イシート101のギャップに面する各々の端部が均一に
整うように、シート端ガイド204(端部保持突起部に
相当)が設けられており、更にホール素子50をパーマ
ロイシート101におけるギャップに面する端部に対し
て常に平行に保たせるホール素子ガイド205(検出素
子保持突起部に相当)が設けられている。図5は図1に
示す電流計測装置を紙面左方向から見た図である。
【0024】図6は樹脂ケース20を示す図であり、図
7は図6におけるD−D断面図を示す図である。また、
図8は樹脂ケース20にパーマロイシート101を組み
込む様子を示す図である。(a)は樹脂ケース蓋20
2、(b)はパーマロイシート101、(c)は樹脂ケ
ース本体201を表している。そして、図9は図8
(a),(b),(c)を組み立てた様子を示す図であ
る。
【0025】上記構成を有する本実施例の磁気平衡式電
流計測装置は、以下のように電流を検出する。先ず、図
示しない被測定電流線を図1における環状のコア10の
環内に配設し、この被測定電流線に電流を流す。コア1
0は、被測定電流線に流れる電流により発生する磁界に
より、その電流に応じた磁束を発生する。そしてギャッ
プに挿入されたホール素子は、その磁束(磁束密度)に
応じたホール電圧を発生し、図示しない磁気平衡回路に
出力する。磁気平衡回路はトロイダル巻線40に対し、
この被測定電流線による磁界を打ち消すように電流を流
す。そして、磁気平衡回路の流す電流の大小により上記
被測定電流に流れている電流を検出する。
【0026】なお、樹脂ケース20はパーマロイシート
101の保護手段であると同時にトロイダル巻線40の
巻枠となるため、コア10とトロイダル巻線40との間
の絶縁性を確保しつつ樹脂厚を極力薄くする必要があ
る。従って、先の頑丈さを保つため、この樹脂ケースの
材質はエンジニアリングプラスチック等の強靭な樹脂が
使用される。またその形状は、トロイダル巻線を巻く工
程において巻線ストレスに対する円環強度を損なわない
ように、リング形状(環状)を成している。
【0027】また、トロイダル巻線40は、測定電流に
よって発生する磁束を打ち消す磁束を発生するコイル
で、磁束平衡巻線とも言う。このターン数(巻線数)は
測定電流に応じて、大きなターン数で設計される(例え
ば、100A当り1000T)。大電流計測用のセンサ
ではターン数が大きくなるため、コイル線長が長くなり
コイル体格が増加する。またこれにより、コイル抵抗も
増加する。コイル体格を低減するために巻線径を細くす
と、巻線抵抗はさらに増大してしまい、また既定のコイ
ル電流を流すためには大きなコイル印加電圧が必要とな
る。これにより、動作電源電圧が不足する場合が多い。
従って巻枠径を小さくし、1T当りの巻線長を短かくす
る必要がある。
【0028】以下に本実施例における作用効果を説明す
る。本実施例において、コア10は薄板状のパーマロイ
シート101を積層することで構成されている。これに
より、コア10の着磁による磁束の変化を抑制すること
ができ、またコア10の周波数特性を一定に保つことが
できる。そして、積層したパーマロイシート101を頑
丈な樹脂ケース20に収納することで、外力がパーマロ
イシート101に加わらないようにしている。このよう
に、パーマロイシート101が歪むことから生じる保磁
力Hcの上昇を抑制することができ、コア10の磁気特
性劣化を防止することができる。従って、装置自体を大
型化することなく磁気特性の劣化を防止できる電流計測
装置を得ることができる。
【0029】また、樹脂ケース20とパーマロイシート
101との間には、クリアランス70が設けてあり、そ
の中に粘性流体であるグリース30が注入されている。
これにより、樹脂ケース20の微少な変形を吸収し、電
流計測装置に外部から振動が加わった場合においても、
パーマロイシート101が移動したり、パーマロイシー
ト101が樹脂ケース20内で衝突すること防止するこ
とができる。
【0030】樹脂ケース20中にパーマロイシート10
1を積層する時、パーマロイシート101端が均一に揃
わないとギャップ中の磁束が不均一となってしまう。そ
こで、本実施例では、シート端ガイド204に沿ってパ
ーマロイシート101を組付ることにより、パーマロイ
シート101端を揃えることができ、ギャップ中の磁束
を均一にすることができる。また、組付作業性も向上さ
せることができる。
【0031】またこのような電流計測装置において、ギ
ャップ内の磁束をホール素子50によって検出するが、
この磁束を効率よく検出することが好ましいため、本実
施例では、ホール素子ガイド205が備えられている。
これにより、ホール角(磁束とホール素子の成す角度)
を常に90°に保ち、安定して最大ホール電圧出力を得
ることができるため、高精度の磁束検出を行うことがで
きる。
【0032】トロイダル巻線を巻く場合、トロイダル巻
線はコアのギャップ部を乗り越えられないため、ギャッ
プ部分に面する所で送りが反転される。本実施例では、
樹脂ケース巻線側枠203により、トロイダル巻線40
側面がほつれてしまうことを防止することができる。な
お、トロイダル巻線行程では送りが外周面にローラを当
てて樹脂ケースを自転させる事から、樹脂ケース外周に
突出させてはローラが当たって送りが出来ない。したが
って樹脂ケース巻線側枠203は外周に突出させないよ
うに形成する。さらに、トロイダル巻線40の送りの反
転精度により、側枠に巻線が衝突する場合があるため、
樹脂ケース巻線側枠203外周には面取り80をつけ
る。これにより、巻線性を向上させることができる。ま
た、側枠端は、センサケース内面凹部に勘合し、組付に
利用される。そして、樹脂ケース20における巻線材4
01の巻かれる外周は、巻線材401の電界の集中を防
止するように丸み(丸み構造に相当)が施されている。
【0033】樹脂ケース20は、トロイダル巻線の巻き
枠も兼ねる構造のため、その巻線ほつれ防止,電子回路
基板との電気的導通を確保することが必要となる。そこ
で、本実施例においては、巻線端子206により巻線ほ
つれ防止,電子回路基板との電気的導通を確保してい
る。なお、巻線端子206はトロイダル巻線行程で巻線
と衝突しない、巻側枠上に設けられる。
【0034】本実施例では、ホール素子50の検出出力
が常にゼロになるようになるトロイダル巻線40に対し
電流を流す磁気平衡回路を有しているが、磁気平衡回路
を固定する電子回路基板60を前記コア10の環中心よ
りも片側に配置する。これにより、コア10の環内に貫
通穴を確保でき被測定電流線を容易に配設することがで
きる。また、配設される被測定電流線の径の範囲もある
程度の幅を持つことができる。
【0035】上記実施例の構成(保磁力Hcが0.01
Ocを補償されたパーマロイシートを使用)により本発
明者が特性を調べた結果、コア10が最大着磁した時の
着磁による誤差は、従来の巻きコア構造においては±
0.6A前後であったのに対し、本発明の構造において
は±0.2A以下と3分の1程度とすることができた。
よって、材質補償特性を製品特性に反映させることがで
きた。また、トロイダル巻線40の巻枠を5×5と小さ
くすることができ、低電圧動作可能な磁気平衡式電流計
測装置において、従来構造と比較して4分の1程度の体
格にすることができた。
【0036】なお本実施例において、樹脂ケース20は
強靱なエンジニアリングプラスチックを用いたが、絶縁
皮膜処理等を施した金属材料を用いても良い。また、磁
束検出素子はホール素子50に限られたわけではなく、
例えばファラデー効果素子等を用いていも良い。さら
に、粘性流体はグリース30に限られたわけではなく、
シリコンゲル等の粘性の小さいゴムを用いていも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である磁気平衡式電流計測装
置を示す図である。
【図2】図1に示した磁気平衡式電流計測装置における
A−A断面図である。
【図3】図2に示した磁気平衡式電流計測装置における
Bの部分の拡大図である。
【図4】図2に示した磁気平衡式電流計測装置における
C−C断面図である。
【図5】図1に示した磁気平衡式電流計測装置を横から
見た場合の図である。
【図6】図1に示した磁気平衡式電流計測装置における
樹脂ケースを示す図である。
【図7】図1に示した磁気平衡式電流計測装置における
樹脂ケースを示す図である。
【図8】(a)は、図1に示した磁気平衡式電流計測装
置における樹脂ケース蓋の断面図である。(b)は、図
1に示した磁気平衡式電流計測装置におけるパーマロイ
シートの断面図である。(c)は、図1に示した磁気平
衡式電流計測装置における樹脂ケース本体の断面図であ
る。
【図9】図1に示した磁気平衡式電流計測装置における
樹脂ケースの断面図である。
【符号の説明】
10 コア(コア部) 101 パーマロイシート(パーマロイシート) 20 樹脂ケース(ケース部) 201 樹脂ケース本体(ケース本体) 202 樹脂ケース蓋(ケース蓋) 203 樹脂ケース巻線側枠 204 シート端ガイド(端部保持突起部) 205 ホール素子ガイド(検出素子保持突起部) 206 巻線端子 30 グリース(粘性流体) 40 トロイダル巻線(巻線部) 401 巻線材(電線) 50 ホール素子(磁束検出手段) 60 電子回路基板(電子回路基板) 70 クリアランス(空間) 80 面取り

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出電流を検出する磁気平衡式電流計
    測装置であって、 環状の一部に間隙部を有するパーマロイシートが複数個
    積層されたコア部と、 このコア部の周囲に設けられ、前記コア部を包含すると
    ともに、前記パーマロイシートに外力が加わりにくくす
    るケース部と、 このケース部の外周に巻かれた電線から成る巻線部と、 前記間隙部に配置され、前記間隙部の磁束を検出する磁
    束検出素子と、 この磁束検出素子の出力を常にゼロになるように前記電
    線に平衡電流を流す磁気平衡回路とを備え、前記磁気平
    衡回路が前記電線に流す前記平衡電流により、前記被検
    出電流を検出することを特徴とする磁気平衡式電流計測
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ケース部は、上面が開口した略U字
    断面を持つケース本体と、前記ケース本体の開口した上
    面に蓋をするケース蓋とを有することを特徴とする請求
    項1記載の磁気平衡式電流計測装置。
  3. 【請求項3】 前記ケース部における前記電線の巻かれ
    る外周は、前記電線の電界の集中を防止する丸み構造を
    有することを特徴とする請求項1乃至請求項2記載の磁
    気平衡式電流計測装置。
  4. 【請求項4】 前記ケース本体の内部の幅は、前記パー
    マロイシートの幅よりも大きく、前記ケース本体の内壁
    と前記パーマロイシートの外壁との間に形成される空間
    に粘性流体を注入したことを特徴とする請求項2乃至請
    求項7記載の磁気平衡式電流計測装置。
  5. 【請求項5】 前記ケース部は、樹脂でできた部分を有
    することを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の磁気
    平衡式電流計測装置。
  6. 【請求項6】 前記ケース部は、エンジニアリングプラ
    スチックでできた部分を有することを特徴とする請求項
    1乃至請求項5記載の磁気平衡式電流計測装置。
  7. 【請求項7】 前記ケース本体内部における前記コア部
    と前記間隙部との境界に、積層された前記複数のパーマ
    ロイシートの前記間隙部に面する各々の端部を、均一に
    保持する突起である端部保持突起部を備えたことを特徴
    とする請求項2乃至請求項6記載の磁気平衡式電流計測
    装置。
  8. 【請求項8】 前記ケース本体内部における前記間隙部
    内に、前記パーマロイシートの前記間隙部に面する端部
    と、前記磁束検出素子とを平行に保つ突起である検出素
    子保持突起部を備えたことを特徴とする請求項2乃至請
    求項7記載の磁気平衡式電流計測装置。
  9. 【請求項9】 前記磁気平衡回路は前記磁気平衡回路を
    固定する電子回路基板を有し、さらに前記電気回路基板
    は前記コア部の環中心よりも片側に配置したことを特徴
    とする請求項1乃至請求項8記載の磁気平衡式電流計測
    装置。
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