JPH07238890A - 可変容量型ポンプ - Google Patents

可変容量型ポンプ

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JPH07238890A
JPH07238890A JP2987994A JP2987994A JPH07238890A JP H07238890 A JPH07238890 A JP H07238890A JP 2987994 A JP2987994 A JP 2987994A JP 2987994 A JP2987994 A JP 2987994A JP H07238890 A JPH07238890 A JP H07238890A
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JP
Japan
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piston
pressure
pump
cam ring
rotor
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JP2987994A
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English (en)
Inventor
Yoshio Okubo
好夫 大久保
Toshiaki Hori
俊明 堀
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプ回転速度が低速域である場合の作動油
のリークを補う。リークによる吐出流量の低下を無く
す。 【構成】 ロータ1の外周にカムリング3を偏心回動可
能に配置し、ロータ1とカムリング3の間でポンプ室c
を形成する。ポンプ吐出側通路にオリフィス27を介装
する。復帰用スプリング10によって初期規制位置に付
勢されたピストン9をカムリング3に連結する。ピスト
ン9をオリフィス27の前後差圧に応動させる。オリフ
ィス27の前方圧が導入される第1圧力室29に、前方
圧が設定値以上になると、ピストン9の規制位置を後退
させる規制位置調整機構31を設ける。ポンプ回転速度
が低速域である場合に、負荷圧力が増大すると、オリフ
ィス27の前方圧の増大によって規制位置調整機構31
がピストン9の規制位置を後退させる。これにより、ピ
ストン9が後退してポンプ室cの吐出容量を増大させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のパワーステア
リング装置等に用いられる可変容量型ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の可変容量型ポンプとして、従
来、図7に示すようなものが案出されている。
【0003】この可変容量型ポンプは、ロータ1上の隣
接するベーン2,2がロータ1とその外周に配置された
カムリング3との間でポンプ室cを形成する所謂ベーン
式のポンプであり、ポンプ室cの吐出容量を決定するロ
ータ1とカムリング3との偏心量が流量制御装置4によ
って制御されるようになっている。カムリング3は、ピ
ン5を中心に偏心回動してロータ1との偏心量を調整で
きるようになっており、流量制御装置4は、ポンプ吐出
側通路6に介装されたオリフィス7と、カムリング3に
ピン8を介して連結される一方でオリフィス7の前後差
圧に応動するピストン9と、このピストン9を初期規制
位置に付勢する復帰用スプリング10とを備え、ポンプ
回転速度が高まりオリフィス7の前後差圧が設定値以上
になると、ピストン9が復帰用スプリング10の力に抗
して作動して吐出流量がほぼ一定になるようカムリング
3を偏心回動させるようになっている。尚、図中aは、
カムリング3内の吸入領域を示し、bは、同吐出領域、
11は、オイルタンク、12は、リリーフ弁を示す。
【0004】この類似技術は、例えば、特開昭57−6
2986号公報に開示されている
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の可
変容量型ポンプにおいては、オリフィス7の前後差圧が
設定値に達するまで流量制御装置4のピストン9が初期
規制位置に固定される構造となっているため、ポンプ回
転速度が設定値に満たない低速域において吐出側の負荷
が増大すると、ポンプ室cの圧力の増大に伴って構成部
品間(例えば、ベーン2,カムリング3間)の隙間から
の作動油のリーク量が増大し、それによって吐出流量が
減少する不具合を招く。つまり、上記ポンプの場合、ポ
ンプ回転速度が図8のgの領域(設定値R1以上の領
域)では、負荷圧力の増大によって作動油のリーク量が
増大しても、そのリーク分を補うようにピストン9が後
退してポンプ室cの吐出容量を増大させるようになる
が、ポンプ回転速度が同図のfの領域(設定値R1に満
たない領域)においては、この時点でピストン9がもは
やこれ以上後退できない状態となっているため、負荷圧
力の増大によって作動油のリーク量が増大すると、吐出
流量は図9に示すように次第に減少する結果となる。
【0006】そこで本発明は、ポンプ回転速度が低速域
にある場合であっても、負荷圧力の増大に伴う作動油の
リーク分を補えるようにして常時安定した吐出流量を得
ることのできる可変容量型ポンプを提供しようとするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上述
した課題を解決するための手段として、駆動回転するロ
ータと、このロータの外周に配置されてロータとの間で
ポンプ室を形成するカムリングと、このロータとカムリ
ングの偏心量を調整して吐出流量を制御する流量制御装
置とを備え、この流量制御装置が、ポンプ吐出側通路に
介装されたオリフィスと、前記オリフィスの前後差圧に
応動してロータとカムリングの偏心量を変化させるピス
トンと、このピストンを初期規制位置に付勢する復帰用
スプリングとを備えて成る可変容量型ポンプにおいて、
前記流量制御装置に、ポンプ吐出側通路の圧力が設定値
以上になると、その圧力に応じてカムリングの偏心量が
大きくなる位置に前記初期規制位置を後退させる規制位
置調整機構を設けるようにした。
【0008】また、請求項2の発明は、ポンプ吐出側通
路のオリフィスの前方圧が導入される圧力室に、サブピ
ストンを摺動自在に収容し、このサブピストンをサブス
プリングによって前記ピストンに向けて付勢すると共
に、付勢による前記サブピストンの移動を規制するスト
ッパを設け、オリフィスの前方圧が設定値以上になった
ときにのみ、その圧力に応じてサブピストンを後退させ
るようにして前記ピストンの規制位置調整機構を構成す
るようにした。
【0009】
【作用】請求項1の発明の場合、ポンプ回転速度が低速
である状態において、負荷圧力が高まってポンプ吐出側
通路の圧力が設定値以上になると、規制位置調整機構が
ピストンの初期規制位置を後退させ、ロータとカムリン
グの偏心量が大きくなる方向にピストンが移動する。こ
の結果、ポンプ室の吐出容量が増大して作動油のリーク
分が補われることとなる。
【0010】請求項2の発明の場合、ポンプ回転速度が
低速である状態において、負荷圧力が高まってオリフィ
スの前方圧が設定値以上になると、その圧力がサブスプ
リングの力に打ち勝つこととなってサブピストンが後退
する。この結果、ピストンが後退してロータとカムリン
グとの偏心量が増大し、作動油のリーク分を補うように
ポンプ室の吐出容量が増大する。
【0011】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図1〜図6に基づ
いて説明する。尚、図7に示した従来のものと同一部分
には同一符号を用いるものとする。
【0012】このポンプは、所謂ベーン式の可変容量型
ポンプであり、図面において、15は、このポンプのポ
ンプボディである。ポンプボディ15は、図2に示すよ
うに、フロントボディ15a、センターボディ15b、
サイドプレート15c及びリヤカバー15dから構成さ
れている。そして、このポンプボディ15には、駆動軸
16が回転可能に支持され、この駆動軸16にロータ1
が一体回転可能に結合されている。ロータ1は、その外
周側に略放射状に複数のスロット17が形成されてい
て、この各スロット17にベーン2が出没自在に収容さ
れている。
【0013】3は、前記ロータ1の外周側に配置された
カムリングであり、このカムリング3には前記各ベーン
2の先端が摺接する円形状の内側カム面3aが設けら
れ、隣接するベーン2,2が、ロータ1とこの内側カム
面3aとの間でポンプ室cを形成するようになってい
る。また、このカムリング3は、ポンプボディ15の内
部空間に収容され、その一端部(図中上端部)がピン5
を介してフロントボディ15a及びリヤカバー15dに
回動可能に支持される一方で、他端部(図中下端部)に
回動操作用のアーム3bが延設され、このアーム3bの
先端部がピン8を介して後述する流量制御装置18のピ
ストン9に連結されている。そして、カムリング3はピ
ン5を中心とした偏心回動により、内側カム面3aの中
心O’とロータ1の回転中心Oとの偏心量を調整し、そ
れによって各ポンプ室cの吐出容量を変えられるように
なっている。
【0014】19,20は、フロントボディ15aとリ
ヤカバー15dのロータ1側の側面に円弧状に形成され
た吸入溝と吐出溝であり、これら吸入溝19と吐出溝2
0は、カムリング3内の吸入領域aと吐出領域bに臨む
一方で、リヤカバー15dに形成された吸入ポート21
と吐出ポート22に夫々連通している。また、23,2
4は、フロントボディ15aとサイドプレート15cの
ロータ1側の側面に円弧状に形成された油圧導入溝であ
り、この各油圧導入溝23,24はロータ1のスロット
17の底部に臨む一方で、通路25,26を介して前記
吐出領域b(吐出溝20)に夫々連通している(図1参
照)。また、油圧導入溝24と吐出領域b(吐出溝2
0)を連通する通路26には、流量制御装置18を構成
する可変オリフィス27が介装されており、ポンプ回転
に伴ってこの可変オリフィス27の前後に回転速度に応
じた差圧が生じるようになっている。つまり、各ベーン
2はスロット17内の出没動作に伴い、一方の油圧導入
溝23の作動油をスロット17の底部側に吸い込み、そ
の作動油を他方の油圧導入溝24に吐出するポンプ作用
を行うため、通路26に介装した可変オリフィス27の
前後にはポンプ回転速度に応じた差圧が生じることとな
る。尚、可変オリフィス27は、カムリング3の回動に
応じて開口面積を変化させるもので、カムリング3がロ
ータ1との偏心量を小さくする方向に設定角度以上回動
すると、それ以降カムリング3の回動角度に比例して開
口面積を縮小させるようになっている。
【0015】一方、流量制御装置18は、前記通路26
に介装された可変オリフィス27と、フロントボディ1
5aに形成されたシリンダ28と、このシリンダ28内
に摺動可能に収容されて、その内部を、可変オリフィス
27の前方圧が導入される第1圧力室29と同オリフィ
ス27の後方圧が導入される第2圧力室30とに画成す
るピストン9と、第2圧力室30に収容されてピストン
9を初期規制位置に付勢する復帰用スプリング10と、
第1圧力室29に配置されてピストン9の初期規制位置
を調整する規制位置調整機構31とを備えている。前記
ピストン9の略中央部側面には係合孔32が形成されて
おり、この係合孔32に前記カムリング3のピン8が挿
入されてピストン9とカムリング3とが連結されてい
る。したがって、カムリング3は、可変オリフィス27
の前後差圧に応動するピストン9に連動し、それによっ
てロータ1に対する偏心回動量を調整する。尚、図中3
3は、第1圧力室29と油圧導入溝24を連通する分岐
通路であり、34は、第2圧力室30と油圧導入溝23
を連通する分岐通路である。
【0016】ここで、規制位置調整機構31は、第1圧
力室29に進退可能に収容されて、その一方の端面に前
記ピストン9が直接接触するサブピストン35と、この
サブピストン35をピストン9方向に付勢するサブスプ
リング36と、シリンダ28の内面に係着されてサブピ
ストン35のピストン9方向の移動位置を規制するスナ
ップリング37(ストッパ)とを備え、第1圧力室29
内の圧力が設定圧力P1よりも小さい状態において、サ
ブピストン35がサブスプリング36の弾発力によって
スナップリング37(ストッパ)に当接し、この位置で
ピストン9の初期位置を規制するようになっている。サ
ブピストン35は、その外形が段差状に形成されてピス
トン9側が大径部35a、その反対側が小径部35bと
なっており、この大径部35aと小径部35bが、第1
圧力室29の一般径部分とそれよりも内径の小さい底面
の凹状部38とに夫々シールリング39を介して摺動可
能に嵌合されている。そして、サブピストン35には軸
方向に貫通する貫通孔40が形成され、前記凹状部38
に導入される可変オリフィス27の前方圧を、この貫通
孔40を通してピストン9の端面とこれに対向する大径
部35aの端面とに作用させるようになっている。ま
た、サブピストン35の大径部35aと前記凹状部38
の外縁部とに挟まれた空間41は通路42を介して低圧
のカムリング3内の吸入領域aに導通しており、この空
間41には常時高圧が作用しないようになっている。こ
のため、図4に示すようにサブピストン35のピストン
9側の受圧面積A1はその逆側の受圧面積A2よりも所定
面積だけ大きくなっている。したがって、可変オリフィ
ス27の前方圧Pvが設定値以上になると、サブピスト
ン35のピストン9側に作用する力とその逆側に作用す
る力が下式を満たすこととなり、その結果、サブピス
トン35がスナップリング37(ストッパ)による規制
位置から後退することとなる。
【0017】
【数1】A1・Pv>A2・Pv+Fs … Fs;サブスプリング36のセット荷重 尚、この実施例においては、カムリング3内の吐出領域
bから吐出ポート22までの通路と、通路25,26、
油圧導入溝23,24等が本発明におけるポンプ吐出側
通路を構成している。
【0018】以上の構成において、ロータ1が駆動軸1
6と共に図1の矢印方向に回転すると、各ベーン2が内
側カム面3aに摺接しつつスロット17内で出没動作を
繰り返し、それによって隣接するベーン2,2間の容積
を増減させて吸入領域aから吐出領域bに作動油を送り
出す。こうして吐出領域bに送り出された作動油は、吐
出ポート22に吐出される一方で通路25から油圧導入
溝23に導入され、油圧導入溝23に導入された作動油
はベーン2の底部によるポンプ作用によって他方の油圧
導入溝24に吐出される。油圧導入溝24,23の各油
圧、即ち、可変オリフィス27の前方側と後方側の各油
圧は、夫々分岐通路33,34を通して流量制御装置1
8の第1圧力室29と第2圧力室30に導入され、ピス
トン9の両端部に作用する。
【0019】ここで、まず、吐出側の負荷圧力が小さい
ものとして、ポンプ回転速度の変化に対する流量制御装
置18の動作と、その際の吐出流量について図5を参照
して説明する。尚、この場合、可変オリフィス27の前
方圧Pvが小さいため、サブピストン35はスナップリ
ング37による規制位置に留まっている。
【0020】ポンプ回転速度が小さい間は、可変オリフ
ィス27の前後差圧が小さいために、流量制御装置18
のピストン9は復帰用スプリング10の力によって第1
圧力室29側に押圧され、カムリング3を図1に示すよ
うにロータ1に対して大きく偏心させ、可変オリフィス
27の開口面積を最大にした状態となっている。この状
態でポンプ回転速度が上昇すると、その回転速度が設定
値R1に達するまで吐出流量はポンプ回転速度に略比例
して増大する。
【0021】つづいて、この状態からポンプ回転速度が
設定値R1以上に上昇すると、可変オリフィス27の前
後差圧が流量制御装置18の復帰用スプリング10の力
に打ち勝ち、ピストン9が可変オリフィス20の前後差
圧に応じて変位するようになる。すると、これによりカ
ムリング3が可変オリフィス27の前後差圧に応じて回
動して、カムリング3とロータ1の偏心量を減少方向に
調整し、作動油の吐出流量を、ポンプ回転速度が設定値
2に達するまでほぼ一定に制御する。
【0022】さらに、この状態からポンプ回転速度が設
定値R2以上に上昇してカムリング3の回動量が設定角
度以上になると、可変オリフィス27の開口面積がカム
リング3の回動量に応じて縮小されるようになり、可変
オリフィス27の前後差圧はより増大する傾向となる。
この結果、カムリング3とロータ1の偏心調整量が次第
に大きくなり、作動油の吐出流量は、ポンプ回転速度の
増大に比例して減少することとなる。
【0023】つづいて、吐出側の負荷圧力が増大した場
合の、流量制御装置18の動作と、その際の吐出流量に
ついて説明する。尚、ポンプ回転速度が図5のgの領域
(ポンプ回転速度がR1以上の領域)にある場合におい
ては、負荷圧力の増大に伴って構成部品間の隙間からの
作動油のリーク量が増大しても、流量制御装置18のピ
ストン9が通常の作動によってリーク分を補うため、こ
の領域についての詳しい説明は省略する。
【0024】ポンプ回転速度が図5のfの領域(ポンプ
回転速度がR1に満たない領域)にある場合において
は、可変オリフィス27の前後差圧が小さいために、流
量制御装置18のピストン9はカムリング3とロータ1
の偏心量を減少させる方向(図1中左側方向)に作動す
ることはなく、負荷圧力が図6のP1に達するまでの間
は、サブピストン35がスナップリング37に当接する
初期規制位置で停止している(図1参照。)。この状態
においては負荷圧力が小さいために、構成部品間からの
作動油のリーク量は極く僅かで、問題になるほどの吐出
流量の減少は生じない。
【0025】この状態から負荷圧力が図6のP1以上に
なると、可変オリフィス27の前方圧Pvが設定値以上
になって、サブピストン35の前後に作用する力が前記
式を満たすこととなり、サブピストン35がその受圧
面積A1,A2の差によって生じる推力によって、前方圧
vに応じた量だけ第1圧力室29内を後退するように
なる(図3参照。)。この結果、サブピストン35に後
退位置を規制されるピストン9がこれに伴って後退し、
ポンプ室cの吐出容量を増大させるようにカムリング3
を回動させるようになる。このとき、カムリング3は可
変オリフィス27の前方圧Pvに応じて回動するため、
負荷圧力に比例して増大する作動油のリーク分はポンプ
室cの吐出容量の増大によって補われることとなる。し
たがって、吐出流量は負荷圧力の増大に拘わらず図6の
実線に示すようにほぼ一定に維持されるようになる。
【0026】尚、この発明の実施例は以上で説明したも
のに限るものでなく、例えば、カムリングを偏心回動さ
せるのでなく直線的に変位させてロータとの偏心量を調
整するようにしたり、可変オリフィスに代えて固定オリ
フィスを用いることも可能である。また、ポンプの形式
もベーン式に限らず、カムリングとロータの偏心量を調
整してそれによって吐出流量を制御するものであれば、
プランジャ式のものであっても良い。さらに、上記実施
例では一つのピストンによってカムリングを回動調整す
るものについて説明したが、第1圧力室と第2圧力室を
カムリングの両側に配設し、この各圧力室に夫々別のピ
ストンを収容してこの両ピストンによってカムリングを
移動調整することも可能である。この場合には、前記実
施例と同様の規制位置調整機構を一方の圧力室(第1圧
力室)に配置するようにすれば良い。また、規制位置調
整機構は、ポンプ吐出側通路の圧力をセンサによって検
出すると共に、ピストンの初期規制位置をこのセンサの
検出値に基づいて電磁バルブ、モータ等の電気的アクチ
ュエータで制御する構成とすることも可能である。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明は、流量制御装置
に、ポンプ吐出側通路の圧力が設定値以上になると、そ
の圧力に応じてカムリングの偏心量が大きくなる位置に
ピストンの初期規制位置を後退させる規制位置調整機構
を設け、ポンプ回転速度が低速域にある場合であって
も、負荷圧力の増大と共に規制位置調整機構がピストン
の初期規制位置を後退させてロータとカムリングとの偏
心量を増大させられるようにしたため、流量制御装置が
ポンプ回転速度に関係なく常時作動油のリーク分を補う
ように作動することとなり、その結果、常時安定した吐
出流量を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図2のA矢視図。
【図2】同実施例を示す断面図。
【図3】同実施例を示す図2のA矢視図。
【図4】同実施例を示す拡大断面図。
【図5】同実施例のポンプにおける吐出流量−ポンプ回
転速度特性を示すグラフ。
【図6】同実施例のポンプにおける吐出流量−負荷圧力
特性を示すグラフ。
【図7】従来の技術を示す概略図。
【図8】従来のポンプにおける吐出流量−ポンプ回転速
度特性を示すグラフ
【図9】従来のポンプにおける吐出流量−負荷圧力特性
を示すグラフ。
【符号の説明】
1…ロータ、 3…カムリング、 9…ピストン、 10…復帰用スプリング、 18…流量制御装置、 27…可変オリフィス(オリフィス)、 31…規制位置調整機構、 37…スナップリング(ストッパ)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動回転するロータと、このロータの外
    周に配置されてロータとの間でポンプ室を形成するカム
    リングと、このロータとカムリングの偏心量を調整して
    吐出流量を制御する流量制御装置とを備え、この流量制
    御装置が、ポンプ吐出側通路に介装されたオリフィス
    と、前記オリフィスの前後差圧に応動してロータとカム
    リングの偏心量を変化させるピストンと、このピストン
    を初期規制位置に付勢する復帰用スプリングとを備えて
    成る可変容量型ポンプにおいて、前記流量制御装置に、
    ポンプ吐出側通路の圧力が設定値以上になると、その圧
    力に応じてカムリングの偏心量が大きくなる位置に前記
    初期規制位置を後退させる規制位置調整機構を設けたこ
    とを特徴とする可変容量型ポンプ。
  2. 【請求項2】 ポンプ吐出側通路のオリフィスの前方圧
    が導入される圧力室に、サブピストンを摺動自在に収容
    し、このサブピストンをサブスプリングによって前記ピ
    ストンに向けて付勢すると共に、付勢による前記サブピ
    ストンの移動を規制するストッパを設け、オリフィスの
    前方圧が設定値以上になったときにのみ、その圧力に応
    じてサブピストンを後退させるようにして前記ピストン
    の規制位置調整機構を構成したことを特徴とする請求項
    1記載の可変容量型ポンプ。
JP2987994A 1994-02-28 1994-02-28 可変容量型ポンプ Pending JPH07238890A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107110155A (zh) * 2015-01-13 2017-08-29 日立汽车系统株式会社 自动变速器用泵装置或泵装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107110155A (zh) * 2015-01-13 2017-08-29 日立汽车系统株式会社 自动变速器用泵装置或泵装置

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