JP4673492B2 - 可変容量型ポンプ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のパワーステアリング装置等に用いられる可変容量型ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の油圧パワーステアリング装置で操舵力をアシストするために、特許2932236号公報に記載の如くの可変容量型ポンプが提案されている。この従来の可変容量型ポンプは、自動車のエンジンで直接回転駆動されるものであり、ポンプケーシングに嵌装したアダプタリングに移動変位可能に嵌装されたカムリング内にロータを設け、カムリングとロータの外周部との間にポンプ室を形成している。
【0003】
そして、この従来技術では、カムリングをアダプタリング内で移動変位可能とし、且つポンプ室の容積が最大となるような付勢力をばねによりカムリングに付与するとともに、カムリングとアダプタリングとの間に第1と第2の流体圧室を分割形成し、ポンプ吐出側通路に設けた主絞りの上、下流側の圧力差によって作動し、ポンプ室からの圧力流体の吐出流量に応じて両流体圧室への供給流体圧を制御することによりカムリングを移動させる切換弁を有し、結果として、ポンプ室の容積を変化させてポンプ室からの吐出流量を制御する。これにより、この可変容量型ポンプでは、回転数が低い自動車の停車時や低速走行時には大きな操舵アシスト力が得られるように吐出流量を大とし、回転数の高い高速走行時には操舵アシスト力を小さくするように吐出流量を一定量以下に制御し、パワーステアリング装置に要求される操舵アシスト力を発生可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来技術(特許2932236)では、カムリングの外周の流体圧室のうち、ポンプ室の容積を最小とする方向への移動変位をカムリングに与える第1の流体圧室に主絞りの上流側を導入し、ポンプ室の容積を最大とする方向への移動変位をカムリングに与える第2の流体圧室に主絞りの下流側を導入している。このため、低温作動時に、圧力流体(油)の粘度が高い故に主絞りの上流側の圧力が異常に高くなると、この高圧が第1の流体圧室に作用してカムリングがポンプ室の容積を最小とする方向へオーバーシュートし、ポンプが吐出不能になる虞がある。
【0005】
本発明の課題は、ポンプの低温作動時の吐出性能を向上することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ポンプケーシングに挿入されるポンプ軸に固定して回転駆動されるとともに、多数のベーンを溝に収容して半径方向に移動可能としてなるロータと、ポンプケーシング内の嵌装孔に嵌装され、ロータの外周部との間にポンプ室を形成するとともに、ポンプケーシング内で移動変位可能とされ、ポンプケーシングとの間に第1と第2の流体圧室を形成するカムリングと、ポンプ吐出側通路に設けた主絞りの上、下流側の圧力差によって作動し、ポンプ室からの圧力流体の吐出流量に応じて第2の流体圧室への供給流体圧を制御することにより、カムリングを移動させてポンプ室の容積を変化させ、ポンプ室からの吐出流量を制御可能とする切換弁とを有してなる可変容量型ポンプにおいて、前記カムリングの外周の流体圧室のうち、ポンプ室の容積を最大とする方向への移動変位をカムリングに与える第2の流体圧室に前記主絞りの上流側を連絡路により常時導入し、ポンプ室の容積を最小とする方向への移動変位をカムリングに与える第1の流体圧室に前記主絞りの下流側を連絡路により常時導入してなるようにしたものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記切換弁が、高回転域で第2の流体圧室をドレン室に接続するようにしたものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記第2の流体圧室を切換弁につなぐ連絡路系に絞りを設けたものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記主絞りの上流側を第2の流体圧室につなぐ連絡路系に絞りを設けたものである。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記主絞りの下流側を第1の流体圧室につなぐ連絡路系に絞りを設けたものである。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において更に、前記カムリングをポンプ室の容積が最大となる方向に付勢する付勢手段を設けたものである。
【0012】
請求項7の発明は、請求項6の発明において更に、前記カムリングと付勢手段の間にピストンを介装し、該ピストンをポンプ吐出側通路に対して移動可能にし、ポンプ吐出側通路の通路面積をピストンの移動によって変化させるように構成した可変絞りを前記主絞りとしたものである。
【0013】
【作用】
請求項1の発明によれば下記▲1▼の作用がある。
▲1▼低温作動時に、圧力流体の粘度が高い故に主絞りの上流側の圧力が異常に高くなっても、この高圧は第2の流体圧室に作用し、第1の流体圧室には作用しないので、カムリングがポンプ室の容積を最小とする方向へオーバーシュートすることがなく、ポンプは必要な流量を吐出できる。
【0014】
請求項2の発明によれば下記▲2▼の作用がある。
▲2▼切換弁が、低回転域で第2の流体圧室を閉じるので、低回転時には主絞りの上流側の圧力を第2の流体圧室に閉じ込めるものとなり、第2の流体圧室に閉じ込めた圧力によりカムリングをポンプ室の容積が最大となる側に確実に維持できる。また、高回転域で第2の流体圧室をドレン室に接続するので、高回転時には第2の流体圧室に供給された主絞りの上流側からの流量をドレン室へ逃がし、第1の流体圧室に印加される主絞りの下流側の圧力によりカムリングをポンプ室の容積が最小となる方向へ確実に移動できる。これにより、カムリングの移動制御を確実化できる。
【0015】
請求項3の発明によれば下記▲3▼の作用がある。
▲3▼第2の流体圧室と切換弁との連絡路系に絞りを設けたから、切換弁が上述▲2▼により高回転域で第2の流体圧室をドレン室へ接続した以後、第2の流体圧室に主絞りの上流側の圧力を適度に確保でき、カムリングの移動制御を安定化し、ポンプの流量変動を抑えることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば下記▲4▼の作用がある。
▲4▼主絞りの上流側と第2の流体圧室との連絡路系に絞りを設けたから、主絞りの上流側からの脈動をこの絞りにより吸収し、切換弁と組合せて第2の流体圧室の圧力を制御でき、カムリングの移動制御を安定化し、ポンプの流量変動を抑えることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば下記▲5▼の作用がある。
▲5▼主絞りの下流側と第1の流体圧室との連絡路系に絞りを設けたから、主絞りの下流側の脈動をこの絞りにより吸収し、カムリングの急激な移動を防止するようにカムリングの移動制御を安定化し、ポンプの流量変動を抑えることができる。
【0018】
請求項6の発明によれば下記▲6▼の作用がある。
▲6▼カムリングをポンプ室の容積が最大となる方向に付勢する付勢手段を設けたから、ポンプの回転開始時にカムリングを必ずポンプ室の容積が最大となる原状態に維持し、カムリングの移動制御を安定化する。
【0019】
請求項7の発明によれば下記▲7▼の作用がある。
▲7▼主絞りがポンプ吐出側通路の通路面積をピストンの移動によって変化させる可変絞りにて構成したから、ポンプの吐出流量を、ポンプの回転数と、カムリングの移動によるポンプ室の容積変化により制御することに加え、主絞りの絞り量によっても制御できる。従って、ポンプの吐出流量を高回転域で次第に低減し、ひいては一定の小流量を維持する等、ポンプの吐出性能を多様に制御できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は可変容量型ポンプを示す断面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は油圧回路図、図4は切換弁を示す断面図、図5は可変容量型ポンプの変形例を示す断面図である。
【0021】
可変容量型ポンプ10は、自動車の油圧パワーステアリング装置の油圧発生源となるベーンポンプであり、図1〜図3に示す如く、ポンプケーシング11に挿入されるポンプ軸12にセレーションにより固定されて回転駆動されるロータ13を有している。ポンプケーシング11は、ポンプハウジング11Aとカバー11Bをボルト14で一体化して構成され、軸受15A〜15Cを介してポンプ軸12を支持している。ポンプ軸12は、自動車のエンジンで直接回転駆動可能とされている。
【0022】
ロータ13は周方向の多数位置のそれぞれに設けた溝16にベーン17を収容し、各ベーン17を溝16に沿う半径方向に移動可能としている。
【0023】
ポンプケーシング11のポンプハウジング11Aの嵌装孔20には、プレッシャプレート18、アダプタリング19が積層状態で嵌着され、これらは後述する支点ピン21によって周方向に位置決めされた状態でカバー11Bにより側方から固定保持されている。支点ピン21の一端はカバー11Bに装着固定されている。
【0024】
ポンプケーシング11のポンプハウジング11Aに固定されている上述のアダプタリング19にはカムリング22が嵌装されている。カムリング22は、ロータ13とある偏心量をもってロータ13を囲み、プレッシャプレート18とカバー11Bの間で、ロータ13の外周部との間にポンプ室23を形成する。そして、ポンプ室23のロータ回転方向上流側の吸込領域には、カバー11Bに設けた吸込ポート24が開口し、この吸込ポート24にはハウジング11A、カバー11Bに設けた吸込通路(ドレン通路)25A、25Bを介してポンプ10の吸込口26が連通せしめられている。他方、ポンプ室23のロータ回転方向下流側の吐出領域には、プレッシャプレート18に設けた吐出ポート27が開口し、この吐出ポート27にはハウジング11Aに設けた高圧力室28A、吐出通路28Bを介してポンプ10の吐出口29が連通せしめられている。
【0025】
これにより、可変容量型ポンプ10にあっては、ポンプ軸12によってロータ13を回転駆動し、ロータ13のベーン17が遠心力でカムリング22に押し付けられて回転するとき、ポンプ室23のロータ回転方向上流側では隣り合うベーン17間とカムリング22とが囲む容積を回転とともに拡大して作動流体を吸込ポート24から吸込み、ポンプ室23のロータ回転方向下流側では隣り合うベーン17間とカムリング22とが囲む容積を回転とともに減縮して作動流体を吐出ポート27から吐出する。
【0026】
しかるに、可変容量型ポンプ10は、吐出流量制御装置40を有している。
吐出流量制御装置40は、ポンプケーシング11に固定されている上述のアダプタリング19の鉛直最下部に前述の支点ピン21を載置し、カムリング22の鉛直最下部をこの支点ピン21に支持し、カムリング22をアダプタリング19内で揺動変位可能としている。
【0027】
吐出流量制御装置40は、ポンプケーシング11を構成するポンプハウジング11Aに設けた、後述する第2流体圧室44Bに導通しているばね室41Aにスプリング42を納め、このスプリング42にバックアップされるピストン43を、アダプタリング19に設けたピストン孔19Aに貫通させてカムリング22の外周部に圧接せしめることにより、ポンプ室23の容積が最大となるような付勢力をカムリング22に付与可能としている。スプリング42は、ばね室41Aの開口部に螺着されるコネクタ41によりバックアップされる。ピストン43は、中空状本体部43Aと突状先端部43Bとを有し、本体部43Aの中空部にスプリング42を納めるとともに該本体部43Aをコネクタ41の空洞部に摺接可能とし、先端部43Bをカムリング22の外周部に圧接可能とし、本体部43Aがコネクタ41とともに形成するばね室41Aの背圧を第2流体圧室44Bに解放するための連通孔43Cを備える。
【0028】
尚、アダプタリング19は第2流体圧室44Bを形成する内周部の一部にカムリング移動規制ストッパ19Bを凸状形成され、後述するようにポンプ室23の容積を最小とするカムリング22の移動限を規制可能としている。また、アダプタリング19は後述する第1流体圧室44Aを形成する内周部の一部にカムリング移動規制ストッパ19Cを凸状形成され、後述するようにポンプ室23の容積を最大とするカムリング22の移動限を規制可能としている。
【0029】
また、吐出流量制御装置40は、カムリング22とアダプタリング19との間に第1と第2の流体圧室44A、44Bを形成している。即ち、第1流体圧室44Aと第2流体圧室44Bは、カムリング22とアダプタリング19の間で、支点ピン21と、その軸対称位置に設けたシール材45とで分割される。このとき、第1と第2の流体圧室44A、44Bは、カムリング22とアダプタリング19の間の両側方をカバー11Bとプレッシャプレート18により区画され、アダプタリング19の前述したカムリング移動規制ストッパ19B、19Cにカムリング22が衝合したときに、ストッパ19Cの両側に分離される第1流体圧室44A同士を連絡する連絡溝18A、ストッパ19Bの両側に分離される第2流体圧室44B同士を連絡する連絡溝18Bをプレッシャプレート18に備える。
【0030】
ここで、前述したポンプ10の吐出経路において、ポンプ室23から吐出されてプレッシャプレート18の吐出ポート27からポンプハウジング11Aの高圧力室28Aに送出された圧力流体は、主絞り46を介する吐出通路28Bに圧送されるようになっている。主絞り46は、吐出通路28Bの中間部で、カムリング22とスプリング42の間にピストン43を介装することにて可変絞りをなすように構成され、ピストン43の外周に広巾環状溝43Dを、コネクタ41に連通孔41B、絞り孔41C、環状溝41Dを形成し、吐出通路28Bの上流側と下流側をポンプハウジング11Aに設けた環状溝、コネクタ41の連通孔41B、ピストン43の環状溝43D、コネクタ41の絞り孔41C、環状溝41Dにより連絡し、カムリング22の移動変位に伴うピストン43の移動によって絞り孔41Cの通路面積を環状溝43Dのエッジで増減変化せしめる。
【0031】
そして、吐出流量制御装置40は、▲1▼カムリング22の外周の流体圧室のうち、ポンプ室23の容積を最大とする方向への移動変位をカムリング22に与える第2流体圧室44Bに主絞り46の上流側を連絡路101を介して導入し、▲2▼ポンプ室23の容積を最小とする方向への移動変位をカムリング22に与える第1流体圧室44Aに主絞り46の下流側を連絡路102を介して導入し、両流体圧室44A、44Bに作用する圧力の差圧によりカムリング22を前述のスプリング42の付勢力に抗して移動させ、ポンプ室23の容積を変化させてポンプ10の吐出流量を制御する。
【0032】
ここで、吐出流量制御装置40にあっては、主絞り46の上、下流側の圧力差によって作動し、ポンプ室23からの圧力流体の吐出流量に応じて第2流体圧室44Bへの供給流体圧を制御することにより、カムリング22を移動させてポンプ室23の容積を変化させ、ポンプ室23からの吐出流量を制御する切換弁装置48を有する。具体的には、切換弁装置48は、第2流体圧室44Bに接続された連絡路49とドレン通路25A(後述のドレン室56C)との間に介装され、連絡路49に設けた絞り49Aとの連携により、ポンプ10の低回転域では第2流体圧室44Bをドレン通路25A(ドレン室56C)に対して閉じ、高回転域では第2流体圧室44Bをドレン通路25A(ドレン室56C)に接続する。
【0033】
尚、切換弁装置48は、ポンプハウジング11Aに穿設した弁格納孔51にスプリング52、切換弁53を収容し、スプリング52で付勢される切換弁53をポンプハウジング11Aに螺着したキャップ54で担持している。切換弁53は、弁体55A、切換弁体55Bを備え、弁体55Aの一端側に設けた加圧室56Aに吐出通路28Bの主絞り46より上流側の連絡路57を連通し、切換弁体55Bの他端側に設けたスプリング52が格納されている背圧室56Bに吐出通路28Bの主絞り46より下流側の連絡路58を連通している。また、弁体55Aと切換弁体55Bの間のドレン室56Cには前述した吸込通路(ドレン通路)25Aが貫通して形成され、タンクに連絡される。切換弁体55Bは、前述の連絡路49を開閉可能としている。即ち、ポンプ10の吐出圧力が低い低回転域では、スプリング52の付勢力により切換弁53を図2に示す原位置に設定し、切換弁体55Bにより第2流体圧室44Bとの連絡路49を閉じ、ポンプ10の中高回転域では加圧室56Aに加えられる高圧流体により切換弁53を移動させて連絡路49を開き、第2流体圧室44Bの高圧流体をドレン室56Cに排出することを可能とする。
【0034】
尚、吐出流量制御装置40において、主絞り46の上流側を第2流体圧室44Bにつなぐ連絡路101には絞り101Aが設けられ、主絞り46の上流側からの脈動を吸収可能とする。
【0035】
また、主絞り46の下流側を第1流体圧室44Aへつなぐ連絡路102には絞り102Aが設けられ、主絞り46の下流側からの脈動を吸収可能とする。
【0036】
また、切換弁装置48の加圧室56Aに連通する連絡路57には絞り57Aが設けられ、主絞り46の上流側からの脈動を吸収可能とする。
【0037】
従って、吐出流量制御装置40を用いたポンプ10の吐出流量特性は以下の如くになる。
【0038】
(1)ポンプ10の回転数が低い自動車の低速走行域では、ポンプ室23から吐出されて切換弁装置48の加圧室56Aに及ぶ流体の圧力が未だ低く、切換弁53は原位置に位置し、切換弁53は第2流体圧室44Bのドレン室56Cへの連絡路49を閉じる。このため、主絞り46の上流側の圧力が第2流体圧室44Bに供給されて閉じ込められ、第1流体圧室44Aには主絞り46の下流側の圧力が印加される。このため、カムリング22は第1流体圧室44Aと第2流体圧室44Bの圧力差とスプリング42の付勢力によりポンプ室23の容積を最大とする側に維持され、ポンプ10の吐出流量は、回転数に比例して増加する。
【0039】
(2)ポンプ10の回転数の増加により、ポンプ室23から吐出されて切換弁装置48の加圧室56Aに及ぶ流体の圧力が高くなると、切換弁装置48はスプリング52の付勢力に抗して切換弁53を移動させて第2流体圧室44Bのドレン室56Cへの連絡路49を開く。これにより、第2流体圧室44Bの圧力が下がり、カムリング22は第1流体圧室44Aと第2流体圧室44Bの圧力差によりポンプ室23の容積を小さくする側に移動していく。従って、ポンプ10の吐出流量は、回転数の増加に対し、回転数の増加による流量増加分と、ポンプ室23の容積減縮による流量減少分とを相殺し、一定の大流量を維持する。
【0040】
(3)ポンプ10の回転数が継続して更に増加し、カムリング22が更に移動することにより、カムリング22がスプリング42を一定量超えて押動すると、このカムリング22の移動変位に伴うピストン43の移動により主絞り46を絞り始める。従って、ポンプ10の吐出通路28Bの下流側に圧送される吐出流量は、この主絞り46の絞り量に比例して低減する。
【0041】
(4)ポンプ10の回転数が一定値を超える自動車の高速運転域に達すると、カムリング22がアダプタリング19のストッパ19Bに衝合する移動限に達し、主絞り46の絞り量も最大となり、ポンプ10の吐出流量は一定の小流量を維持する。
【0042】
尚、ポンプ10にあっては、高圧力室28Aと吸込通路(ドレン通路)25Aと、ドレン室56Cの間に、ポンプ吐出側での過大流体圧をリリーフする切換弁としてのリリーフ弁70を有している。また、ポンプ10は、吸込通路25Bからポンプ軸12の軸受15Cに向かう潤滑油供給路121をカバー11Bに穿設し、ポンプ軸12の軸受15Bまわりから吸込通路25Aに戻る潤滑油戻り路122をポンプハウジング11Aに穿設してある。
【0043】
リリーフ弁70は、切換弁装置48に内蔵され、切換弁53そのものからなる主弁71にパイロット弁を構成するボール73を付帯させたパイロット作動型にて構成されている。そして、主弁71は、ポンプ吐出側通路に設けた主絞り46の上流側通路、換言すれば第1弁室(加圧室56Aと同じ)81をドレン通路25A(吸込通路)に対し開閉可能とする。また、ボール73には、ポンプ吐出側通路に設けた主絞り46の下流側の流体圧、ひいては第2弁室(背圧室56Bと同じ)82の流体圧が印加される。
【0044】
具体的には、リリーフ弁70は、下記(a) 〜(c) の構成を備える。
(a)リリーフ弁70は、弁格納孔51内に摺動可能に主弁71(切換弁53)を設け、弁格納孔51の主弁71に対する一端側に定めた第1弁室81(加圧室56A)には、ポンプ10の吐出側通路に設けた主絞り46の上流側の流体圧を印加する。また、弁格納孔51の主弁71に対する他端側に定めた第2弁室82(背圧室56B)には、該メータリングオリフィス46の下流側の流体圧を印加する。そして、リリーフ弁70は、第1弁室81をドレン室56C経由でドレン通路25Aに連絡するリリーフ路83(不図示)を弁格納孔51に設け、主弁71を第1弁室81の側に付勢して主弁71をリリーフ路83の閉じ位置に設定するスプリング84(スプリング52と同じ)を備える。
【0045】
(b) リリーフ弁70は、流体圧をリリーフするための軸孔71Aが形成されるとともに該軸孔71Aに交差するリリーフ孔71Bが形成されて弁格納孔51に摺動可能に設けられる主弁71と、主弁71の軸孔71Aの流入側開口端に挿着されて該軸孔71Aの内外を連通する連通孔72Aを備えるとともに該連通孔72Aの流出側端にボール受面72Bが形成された弁シート72と、主弁71の軸孔71Aに移動可能に設けられていて弁シート72のボール受面72Bに当接可能とされるボール73と、主弁71の軸孔71Aに設けられていてスプリング75にバックアップされる状態でボール73を弁シート72のボール受面72Bに押圧するボール押面74Aを備えたスプリング押え74とを有する。尚、71Cは主弁71のスプリング75を収容する軸孔71Aの側壁に設けられてスプリング押え74の移動をスムースにするためにドレン室56C、ドレン通路25Aに対向している流体圧逃し孔(リリーフ孔)である。
【0046】
(c)リリーフ弁70の弁シート72のボール受面72Bを、その連通孔72Aの軸方向で流体が流出する方向に向けて拡開するテーパ面とする。同時に、スプリング押え74のボール押面74Aの周辺端面74Bを、該スプリング押え74の軸方向で反ボール押圧方向に向けて拡開するテーパ面とする。
【0047】
リリーフ弁70は、ポンプ10が用いられているパワーステアリング装置による操舵の据え切り状態が持続する等により、ポンプ吐出側での流体圧が過大になり、主絞り46の下流側の吐出通路につながっている第2弁室82の流体圧がリリーフ設定圧に達すると、第2弁室82の流体圧がボール73をスプリング75に抗して開動作せしめる。これにより、第2弁室82の流体圧をリリーフ孔71Bからドレン室56C経由でドレン通路25Aへリリーフし、このリリーフによる第2弁室82の流体圧の低減状態下で、主弁71を第1弁室81の流体圧によりスプリング84に抗して開動作させ、結果として第1弁室81の流体圧をリリーフ路83からドレン室56C経由でドレン通路25Aへリリーフ可能とする。これにより、ポンプ吐出側の過大流体圧をリリーフできるものとなる。
【0048】
本実施形態によれば、以下の作用がある。
▲1▼低温作動時に、圧力流体の粘度が高い故に主絞り46の上流側の圧力が異常に高くなっても、この高圧は第2流体圧室44Bに作用し、第1流体圧室44Aには作用しないので、カムリング22がポンプ室23の容積を最小とする方向へオーバーシュートすることがなく、ポンプ10は必要な流量を吐出できる。
【0049】
▲2▼切換弁装置48が、低回転域で第2流体圧室44Bを閉じるので、低回転時には主絞り46の上流側の圧力を第2流体圧室44Bに閉じ込めるものとなり、第2流体圧室44Bに閉じ込めた圧力によりカムリング22をポンプ室23の容積が最大となる側に確実に維持できる。また、高回転域で第2流体圧室44Bをドレン室56Cに接続するので、高回転時には第2流体圧室44Bに供給された主絞り46の上流側からの流量をドレン室56Cへ逃がし、第1流体圧室44Aに印加される主絞り46の下流側の圧力によりカムリング22をポンプ室23の容積が最小となる方向へ確実に移動できる。これにより、カムリング22の移動制御を確実化できる。
【0050】
▲3▼第2流体圧室44Bと切換弁装置48との連絡路49に絞り49Aを設けたから、切換弁装置48が上述▲2▼により高回転域で第2流体圧室44Bをドレン室56Cへ接続した以後、第2流体圧室44Bに主絞り46の上流側の圧力を適度に確保でき、カムリング22の移動制御を安定化し、ポンプ10の流量変動を抑えることができる。
【0051】
▲4▼主絞り46の上流側と第2流体圧室44Bとの連絡路101に絞り101Aを設けたから、主絞り46の上流側からの脈動をこの絞り101Aにより吸収し、切換弁としてのリリーフ弁70と組合せて第2流体圧室44Bの圧力を制御でき、カムリング22の移動制御を安定化し、ポンプ10の流量変動を抑えることができる。
【0052】
▲5▼主絞り46の下流側と第1流体圧室44Aとの連絡路102に絞り102Aを設けたから、主絞り46の下流側の脈動をこの絞り102Aにより吸収し、カムリング22の急激な移動を防止するようにカムリング22の移動制御を安定化し、ポンプ10の流量変動を抑えることができる。
【0053】
▲6▼カムリング22をポンプ室23の容積が最大となる方向に付勢するスプリング42を設けたから、ポンプ10の回転開始時にカムリング22を必ずポンプ室23の容積が最大となる原状態に維持し、カムリング22の移動制御を安定化する。
【0054】
▲7▼主絞り46が吐出通路28Bの通路面積をピストン43の移動によって変化させる可変絞りにて構成したから、ポンプ10の吐出流量を、ポンプ10の回転数と、カムリング22の移動によるポンプ室23の容積変化により制御することに加え、主絞り46の絞り量によっても制御できる。従って、ポンプ10の吐出流量を高回転域で次第に低減し、ひいては一定の小流量を維持する等、ポンプ10の吐出性能を多様に制御できる。
【0055】
図5の可変容量型ポンプ10が図1〜図4のポンプ10と実質的に異なる点は、ピストン43を丸棒状中実体からなるものとし、ばね室41Aの背圧を解放するように環状溝43Dに連通する連通孔43Eを設け、ばね室41Aをそれらの連通孔43E、環状溝43Dを介して、第2流体圧室44Bに導通されている、主絞り46の上流側の吐出通路28Bに連通させたことにある。尚、コネクタ41は、連通孔41Bに連通する状態で、主絞り46の上流側の吐出通路28Bに連通する環状溝41Eを備える。
【0056】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ポンプの低温作動時の吐出性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は可変容量型ポンプを示す断面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3は油圧回路図である。
【図4】図4は切換弁を示す断面図である。
【図5】図5は可変容量型ポンプの変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 可変容量型ポンプ
11 ポンプケーシング
12 ポンプ軸
13 ロータ
16 溝
17 ベーン
19 アダプタリング
20 嵌装孔
22 カムリング
23 ポンプ室
25A ドレン通路(吸込通路)
42 スプリング(付勢手段)
43 ピストン
44A 第1流体圧室
44B 第2流体圧室
46 主絞り
48 切換弁装置
49 連絡路
49A 絞り
53 切換弁
56C ドレン室
70 リリーフ弁(切換弁)
101 連絡路
101A 絞り
102 連絡路
102A 絞り

Claims (7)

  1. ポンプケーシングに挿入されるポンプ軸に固定して回転駆動されるとともに、多数のベーンを溝に収容して半径方向に移動可能としてなるロータと、
    ポンプケーシング内の嵌装孔に嵌装され、ロータの外周部との間にポンプ室を形成するとともに、ポンプケーシング内で移動変位可能とされ、ポンプケーシングとの間に第1と第2の流体圧室を形成するカムリングと、
    ポンプ吐出側通路に設けた主絞りの上、下流側の圧力差によって作動し、ポンプ室からの圧力流体の吐出流量に応じて第2の流体圧室への供給流体圧を制御することにより、カムリングを移動させてポンプ室の容積を変化させ、ポンプ室からの吐出流量を制御可能とする切換弁とを有してなる可変容量型ポンプにおいて、
    前記カムリングの外周の流体圧室のうち、ポンプ室の容積を最大とする方向への移動変位をカムリングに与える第2の流体圧室に前記主絞りの上流側を連絡路により常時導入し、ポンプ室の容積を最小とする方向への移動変位をカムリングに与える第1の流体圧室に前記主絞りの下流側を連絡路により常時導入してなることを特徴とする可変容量型ポンプ。
  2. 前記切換弁が、高回転域で第2の流体圧室をドレン室に接続する請求項1に記載の可変容量型ポンプ。
  3. 前記第2の流体圧室を切換弁につなぐ連絡路系に絞りを設けた請求項1又は2に記載の可変容量型ポンプ。
  4. 前記主絞りの上流側を第2の流体圧室につなぐ連絡路系に絞りを設けた請求項1〜3のいずれかに記載の可変容量型ポンプ。
  5. 前記主絞りの下流側を第1の流体圧室につなぐ連絡路系に絞りを設けた請求項1〜4のいずれかに記載の可変容量型ポンプ。
  6. 前記カムリングをポンプ室の容積が最大となる方向に付勢する付勢手段を設けた請求項1〜5のいずれかに記載の可変容量型ポンプ。
  7. 前記カムリングと付勢手段の間にピストンを介装し、該ピストンをポンプ吐出側通路に対して移動可能にし、ポンプ吐出側通路の通路面積をピストンの移動によって変化させるように構成した可変絞りを前記主絞りとした請求項6に記載の可変容量型ポンプ。
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