JPH07238825A - 電気ヒータ付触媒装置 - Google Patents

電気ヒータ付触媒装置

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JPH07238825A
JPH07238825A JP6028550A JP2855094A JPH07238825A JP H07238825 A JPH07238825 A JP H07238825A JP 6028550 A JP6028550 A JP 6028550A JP 2855094 A JP2855094 A JP 2855094A JP H07238825 A JPH07238825 A JP H07238825A
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JP
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electrode
pipe
catalyst
metal foil
hollow pipe
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JP6028550A
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English (en)
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Kazuhiro Sakurai
計宏 桜井
Koji Shimoji
浩二 下地
Toru Yoshinaga
融 吉永
Masahiko Watanabe
聖彦 渡辺
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Nippon Steel Corp
Toyota Motor Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
Nippon Steel Corp
Toyota Motor Corp
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Publication date
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気ヒータ付触媒の昇温速度を速めて機関始
動後短時間で触媒を活性化させる。 【構成】 ヒータ付触媒10に接続される電極20を中
空パイプ状に形成する。電極20の熱容量が低減される
ため、ヒータ通電時に電極に奪われる熱量が減少し、ヒ
ータ付触媒10の温度上昇が促進される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気ヒータ付触媒装置
に関し、詳細には電気ヒータ付触媒装置のヒータの電極
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の排気通路に排気浄化触媒を設
け、排気中のHC、CO、NOX 等の有害成分を浄化す
る技術が知られている。また、排気浄化触媒を加熱する
電気ヒータを設け、機関始動時にヒータにより触媒を加
熱して排気浄化触媒を活性化温度まで昇温することによ
り、始動後短時間で触媒の排気浄化作用を開始させるよ
うにした電気ヒータ付触媒装置が開発されている。
【0003】この種の電気ヒータ付触媒装置の例として
は、例えば特開平4−203416号公報に記載された
ものがある。同公報の電気ヒータ付触媒装置は、表面に
電気的絶縁層を形成した波板状と平板状の金属箔(以
下、それぞれ「波箔」、「平箔」という)を重ねて中実
棒状の中心電極回りに巻回すことによりハニカム構造の
渦巻状金属箔積層体を形成し、この渦巻状金属箔積層体
の金属箔表面に触媒を担持させた構成とされている。ま
た、上記渦巻状金属箔積層体は円筒状のケーシングに収
納され、このケーシングは排気通路に接続される。機関
運転中は、排気ガスは渦巻状金属積層体の波箔と平箔と
の間に形成された軸線方向通路を通過し、これらの金属
箔表面に担持された排気浄化触媒と接触することにより
排気中のHC、CO、NOX 等の有害成分が除去され
る。
【0004】上記中心電極は金属箔積層体から軸線方向
に延びたあと、折り曲げられて上記ケーシング側面を貫
通して外部に取り出され、ケーシング外部で電力供給用
導線に接続される。さらに、上記金属箔積層体の外周
は、接地されたケーシングに導通可能に接続されてお
り、機関始動時に上記中心電極とケーシングとの間に電
圧を印加することにより、金属箔積層体を構成する金属
箔中に電流が流れ、金属箔が発熱することにより、金属
箔に担持された排気浄化触媒が短時間で活性化温度に到
達するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−203
416号公報の電気ヒータ付触媒装置では、ヒータ(金
属箔積層体)に電力を供給する中心電極は中実の金属棒
から形成されており、金属箔積層体からケーシング貫通
部に至る中心電極部分の熱容量はかなり大きくなってい
る。また、中心電極はヒータに接合されているため、ヒ
ータで発生した熱と機関の排気熱はヒータ部のみならず
中心電極にも伝達され、ヒータ(金属箔積層体)と中心
電極とは同時に加熱される。従って、ヒータの発熱と排
気から与えられる熱とのうちの、かなりの割合が中心電
極を加熱するのに消費されてしまい、ヒータの昇温に比
較的長い時間を要することになる。このため、機関始動
後、触媒が活性化温度に到達するまでに時間を要し、始
動後の排気性状が悪化する問題がある。
【0006】また、中心電極は電気抵抗が低い(すなわ
ち熱伝導率も大きい)金属材料を用いて形成されるた
め、機関の通常運転時には、ケーシング外側に位置す
る、中心電極と電力供給用導線との接続部近傍の温度も
高くなる。このため電力供給用導線が高熱により劣化し
てしまう問題が生じる。本発明は、上記問題に鑑み、ヒ
ータに接続される電極の熱容量を低減し、機関始動後に
触媒が活性化温度に到達するまでの時間を短縮可能とす
るとともに、電力供給用導線との接続部の温度を低下さ
せて、導線の熱劣化を防止することが可能な電気ヒータ
付触媒装置の電極構造を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
によれば、排気通路内に、排気浄化触媒と触媒加熱用電
気ヒータとを配置し、前記電気ヒータから排気通路壁面
を貫通して外部に延設された棒状電極を介して前記電気
ヒータに通電を行う電気ヒータ付触媒装置において、前
記棒状電極を中空パイプ状に形成したことを特徴とする
電気ヒータ付触媒装置が提供される。
【0008】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1において、前記中空パイプ状電極の前記排気通路内に
位置する部分を圧潰してパイプ内部空間を閉塞するとと
もに、前記排気通路外側に位置する中空パイプ状電極の
端部の中空部内に電力供給用電線を嵌挿したことを特徴
とする電気ヒータ付触媒装置が提供される。また、請求
項3に記載の本発明では、請求項1において、前記中空
パイプ状電極内部の中空部分に電極冷却用空気を供給す
る手段を設けたことを特徴とする電気ヒータ付触媒装置
が提供される。
【0009】更に、請求項4に記載の本発明によれば、
請求項1において、前記電気ヒータは、前記中空パイプ
状電極に導通可能に接続された中心電極の周りに金属箔
を巻回して形成した渦巻状金属箔積層体からなり、前記
中空パイプ状電極は、中空パイプ状電極の排気通路内に
位置する部分に形成された不連続部分と、前記不連続部
分の中空パイプ状電極内に嵌挿され前記中空パイプ状電
極の前記不連続部分の両側を導通可能に接合する撚り線
からなる電線とを備えたことを特徴とする電気ヒータ付
触媒装置が提供される。
【0010】また、請求項5に記載の本発明によれば、
請求項4において、前記中空パイプ状電極の前記不連続
部は、第1のパイプ状電極と、該第1のパイプ状電極内
にテレスコピック状に挿入された第2のパイプ状電極と
から構成されることを特徴とする電気ヒータ付触媒装置
が提供される。更に、請求項6に記載の本発明によれ
ば、請求項1において、前記中空パイプ状電極の前記排
気通路壁面貫通部は、前記中空パイプ状電極外周面に形
成されたフランジ状部分と、該フランジ状部分と排気通
路壁面との間に介挿された金属箔積層体と、前記フラン
ジ状部分及び前記積層体の外周を覆うホルダーとを備え
るとともに、前記金属箔積層体は、前記ホルダ内面との
間に空隙を隔てて配置された、表面に電気的絶縁被膜を
有する第1の金属箔と、前記中心電極外周面との間に空
隙を隔てて配置された、表面に電気的絶縁被膜を有する
第2の金属箔とを積層して構成されたことを特徴とする
電気ヒータ付触媒装置が提供される。
【0011】また、請求項7に記載の本発明によれば、
請求項1において、前記電気ヒータは、前記中空パイプ
状電極に導通可能に接続された中心電極の周りに金属箔
を巻回して形成した渦巻状金属箔積層体からなり、前記
中空パイプ状電極は、前記渦巻状金属箔積層体の排気流
れ方向下流側で前記中心電極に接続されるとともに、前
記中心電極の排気流れ方向上流側端部は、前記渦巻状金
属箔積層体の排気流れ方向上流側端面より下流側に位置
することを特徴とする電気ヒータ付触媒装置が提供され
る。
【0012】更に、請求項8に記載の本発明によれば、
請求項1において、前記電気ヒータは、前記中空パイプ
状電極に導通可能に接続された中心電極の周りに金属箔
を巻回して形成した渦巻状金属箔積層体からなり、前記
中空パイプ状電極と前記中心電極との長さは、機関冷間
時に前記中空パイプ状電極と前記中心電極とにそれぞれ
引張応力が生じるように所定量短く設定されたことを特
徴とする電気ヒータ付触媒装置が提供される。
【0013】
【作用】請求項1に記載の本発明では、ヒータ付触媒に
接続される棒状電極は中空パイプで構成されているた
め、中実棒状電極を使用した場合に較べて電極の熱容量
が大幅に低減される。また、電極を中空パイプ状に構成
したことにより、電極の金属部質量に対する電極外周部
面積の比は中実棒状電極を使用した場合に較べて大きく
なる。このため、排気通路外部の大気に接触している部
分では放熱が促進され、機関通常運転時の電力供給導線
接続部近傍の電極温度が低下する。
【0014】また、従来中実棒状電極を使用する場合に
は、電極端部に電力供給用導線を接続するために孔加工
などを必要としていたため、電極の加工工数が増大する
問題があった。請求項2に記載の本発明では、請求項1
の作用に加えて、パイプ状電極の内径部に直接導線を挿
入、接続するため、電極端部への導線接続が容易にな
る。また、排気通路内の中空パイプ電極部分を圧潰して
内部の空間を閉塞したため、パイプ電極内に高温の排気
ガスが進入することが防止され、導線接続部の電極温度
上昇防止効果が高められる。
【0015】更に、請求項3に記載の本発明では、請求
項1においてパイプ状電極の中空部分に冷却空気を流す
ことにより、機関通常運転時の電極温度はさらに低下す
る。一方、請求項1の発明のように、ヒータから排気通
路外部に延設された電極を有する構造の電気ヒータで
は、機関通常運転時に排気通路内の電極が排気により高
温になり熱膨張するため、ヒータに電極から力が加わり
ヒータの耐久性が低下する問題がある。特に中心電極周
りに金属箔を巻回した渦巻状金属箔積層体の場合には、
中心電極の熱膨張により金属箔積層体中央部が軸線方向
に押圧され、金属箔の層間接合部に無理な力が加わるた
め、耐久性の低下が大きくなる。
【0016】請求項4に記載の発明では、上記渦巻状金
属箔積層体の中心電極に接続されたパイプ状電極に不連
続な部分を形成し、この不連続部分のパイプ状電極を撚
り線で導通可能に接続したため、電極の熱膨張による変
位は上記不連続部の撚り線の変形により吸収される。こ
れにより、請求項1の作用に加え、電極の熱膨張により
ヒータに加わる力が低減される。
【0017】さらに、請求項5に記載の本発明では、請
求項4のパイプ状電極の不連続部分を、第1のパイプ状
電極に第2のパイプ状電極をテレスコピック状に挿入す
ることにより形成している。これにより、請求項4の作
用に加え、第1と第2のパイプ状電極を接続する撚り線
に直接排気ガスが接触することが防止される。また、請
求項6に記載の本発明では、請求項1において、排気通
路壁面貫通部の、パイプ状電極のフランジ状部分と排気
通路壁面との間には絶縁被膜を有する金属箔積層体を介
挿し、金属箔積層体を構成する金属箔のうち、第1の金
属箔はホルダと接触せず、第2の金属箔は中心電極と接
触していないようにしたことにより、金属箔外周部で絶
縁被膜が欠落しているような場合にも、中心電極と排気
通路壁面とが金属箔とホルダとを介して導通することが
ない。このため、請求項1の作用に加え、中心電極と排
気通路壁面との絶縁を確実に行いながら貫通部からの排
気の洩れが防止される。
【0018】請求項7に記載の本発明では、中空パイプ
状電極は排気流れ方向下流側で渦巻状金属箔積層体の中
心電極に接続されているため、機関始動時に金属箔積層
体に流入する排気の熱を中空状パイプ電極が奪うことが
防止され、排気による触媒加熱が良好になる。また、中
心電極が金属箔積層体上流側端面まで到達しておらず、
積層体上流側端面近傍では中心電極が存在しないため、
請求項1の作用に加え、上流側端面近傍では一層ヒータ
熱容量が低減され、触媒の温度上昇が速くなる。
【0019】前述のように、機関通常運転時には電極の
熱膨張により電極からヒータに押圧力が加わる。請求項
8に記載の本発明では、請求項1に加え、パイプ電極と
中心電極とは、低温時に引張応力が生じるように、それ
ぞれ長さが短く設定されているため、機関通常運転時に
電極に熱膨張が生じた場合、熱膨張により生じる電極の
圧縮応力は上記引張応力と相殺されるので、電極がヒー
タを押す力は上記引張応力分だけ小さくなる。このた
め、請求項1の作用に加え、機関通常運転時に電極から
ヒータに加わる力が低減され、ヒータ耐久性が向上す
る。
【0020】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の電気ヒータ付
触媒装置の複数の実施例を説明するが、それぞれの実施
例を説明する前に、先ず図1から図4を用いて、以下に
説明する実施例に共通した構成について説明する。な
お、各実施例の説明において、同一の部材は同一の参照
符号を付して説明する。
【0021】図1は、電気ヒータ付触媒装置の全体を示
す断面図である。図1において、1は触媒装置全体、3
は触媒装置1のケーシングを示す。ケーシング3は円筒
状ケーシング部5と、この円筒状ケーシング部5と排気
入口フランジ7とを接続する拡管形状のコーン9、円筒
状ケーシング5と排気出口フランジ13とを接続する縮
管形状の出口管14とから構成される。
【0022】また、図1に15で示すのは、円筒状ケー
シング部5内に収納された比較的大容量の排気浄化触
媒、10で示すのは、排気浄化触媒15の上流側のコー
ン9内に収納されたヒータ付触媒である。また、図1に
おいて、20はヒータ付触媒10に電力を供給する電極
である。電極20は、後述するようにヒータ付触媒10
の下流側からコーン9の軸線に沿って延び、その後折り
曲げられてコーン9の壁面を貫通して外部に取り出され
る。電極20がコーン9壁面を貫通する部分(貫通部)
25では、電極20はコーン9壁面とは電気的に絶縁さ
れ、コーン9に保持されている。また、コーン9の外部
側の電極20の端部30は図示しないバッテリのプラス
端子に導線35、通電制御回路(図示せず)を介して接
続されている。図1に36で示すのは、電極20と導線
35との接続部を覆う保護カバーである。一方、コーン
9は図示しない接地端子を介してバッテリのマイナス端
子に接続されている。
【0023】ヒータ付触媒10は、以下の実施例では後
述する渦巻状金属箔積層体に排気浄化触媒を担持した構
成とされ、その外周部はコーン9に、また中心部は電極
20にそれぞれ導通可能に接続されている。また、下流
側の触媒15は、金属またはセラミック等の円筒ハニカ
ム状担体に排気浄化触媒を担持させた公知の構造であ
り、ヒータ付触媒10は下流側触媒15に較べて容量は
かなり小さい。
【0024】機関始動時に通電制御回路を作動させ、電
極20とバッテリとを接続すると、後述のようにヒータ
付触媒10内を電極20からコーン9に向かう半径方向
の電流が流れ、ヒータ付触媒10は通電により発熱す
る。ヒータ付触媒10は小容量であるため、この発熱に
より極めて短時間で昇温し、担持された触媒が活性化温
度に到達する。このため、ヒータ付触媒10では機関始
動後短時間で触媒作用が開始され、始動後の排気が浄化
される。また、機関始動時には、排気中に比較的多量の
未燃HC成分が含まれるため、これらの未燃HC成分は
ヒータ付触媒10により酸化され、発生する酸化熱によ
りヒータ付触媒10全体の温度が上昇するとともに、ヒ
ータ付触媒10で高温になった排気が下流側触媒15に
流入する。これにより、比較的短時間で大容量の下流側
触媒15の温度も上昇し、下流側触媒15でも排気浄化
作用が開始される。
【0025】図2から図4はヒータ付触媒の詳細を示す
図である。以下の実施例では、ヒータ付触媒10は図2
に示すように、金属製の波箔11と平箔12とを重ねて
それぞれの長手方向端部を電極20に接合した後、波箔
11と平箔12とを重ねた状態のまま電極20の周りに
巻回し、巻き締めた構造の渦巻状の金属箔積層体として
構成されている。また、このように渦巻状金属箔積層体
10を形成した後、積層体10はコーン9内に挿入さ
れ、積層体10の外周部はコーン9内周面に導通可能に
接続される。
【0026】図3は上記により構成された渦巻状金属箔
積層体(ヒータ付触媒)10の、図1の矢印III-III 側
からみた端面(排気流れ方向上流側端面)を示す。上記
のように波箔11と平箔12とを重ねて中心電極周りに
巻回した結果、渦巻状積層体2は、図3に示すように波
箔11と平箔12との間の空隙により形成された軸線方
向の通路31が中心電極3の周りに渦巻き状に配列した
構成となっている。また、後述のように、波箔11、平
箔12の表面には排気浄化触媒が担持されており、触媒
装置1のコーン9を内燃機関の排気系に接続して排気を
上記軸線方向通路31を通して流すことにより、排気中
の有害成分を触媒と接触させて浄化する。
【0027】波箔11と平箔12とは、以下の実施例で
はともにアルミニウムを含有する鉄系合金(例えば、2
0%Cr−5%Al−75Fe)等の、厚さ50ミクロ
ン程度の箔材から構成される。また、以下に説明する実
施例では、これら波箔11と平箔12の表面には必要に
応じて予め、例えばアルミナ(Al2 3 )等の金属酸
化物からなる厚さ1ミクロン程度の電気的絶縁層が形成
されている。このアルミナ層は、電気的絶縁層として機
能する他、触媒を担持する担持層としての機能を有する
ため、上記アルミナ絶縁層を有していない金属箔(以下
「生箔」という)を使用して積層体を形成した場合に
は、積層体形成後に全体を焼成することにより生箔表面
に絶縁層を形成する。このアルミナ層には、含浸等によ
り白金Pt、ロジウムRh、パラジウムPd等の触媒成
分が担持せしめられる。
【0028】また、以下の実施例では、渦巻状金属箔積
層体10の上流側端面では、波箔11と平箔12とは局
所的に導通可能に接合され、これらの接合部により中心
電極20からコーン9に向かう放射状の電流路が形成さ
れている。図3に黒塗りの点で示したのは波箔11と平
箔12とが導通可能に接続された点であり、図3の例で
はこれらの接合部により中心電極から十字状に延びる電
流路32が形成されている。
【0029】図4は、図3の IV − IV 線に沿った断面
を示す。図4に示すように、波箔11と平箔12との導
通可能な接合部43は箔の幅方向全体には設けられてお
らず、渦巻状金属箔積層体10の上流側端面近傍(例え
ば、端面から3ミリメータ程度以下の深さ)にのみ設け
られている。これらの導通接合部43は、例えば金属箔
積層体形成時にレーザ溶接等により、金属箔表面の絶縁
層を破壊して金属箔母材を接合することによって形成す
る。また、導通接合部43を形成する部分の波箔11と
平箔12との間に、絶縁被膜(Al2 3 )を構成する
金属(アルミニウムAl)より還元性の強い金属(例え
ば、ジルコニウムZr)を含むロウ材箔を巻き込んで積
層体を構成し、全体を加熱することにより酸化被膜を還
元しつつ波箔11と平箔12とをロウ付け接合するよう
にしてもよい。
【0030】上記のように渦巻状金属箔積層体10に極
めて狭い断面積の電流路32を形成した結果、通電時に
は電流はこの電流路32に局部的に集中して流れるた
め、電流路32では短時間で温度が上昇し、担持された
触媒が活性化温度(例えば300から400度C)に到
達する。なお、このように電流路32を形成したため、
通電時には電流路32(正確には波箔11と平箔12と
の導通接合部)のみが集中的に加熱され、他の部分より
早く触媒活性化温度に到達することになるが、これらの
導通接合部で触媒作用が開始されると、未燃HC等の酸
化により発生した熱が導通接合部の周囲に伝達され、周
囲の部分でも連鎖的に触媒が活性化して行くため、短時
間で渦巻状金属箔積層体10の全体が活性化温度に到達
する。すなわち、電流路32を構成する波箔11と平箔
12との導通接合部は、いわば火種としての機能を果た
している。
【0031】従って、短時間で全体の温度を上昇させる
ためには、金属箔積層体(ヒータ付触媒)10の熱容量
をできるだけ小さくすることが好ましい。ところが、従
来のように、電極20を中実の金属棒で構成している
と、積層体を構成する金属箔の熱容量に対して中心電極
の熱容量が大きくなるため、ヒータ付触媒の熱容量全体
が増大し、前述のようにヒータ付触媒全体の昇温に時間
を要する問題が生じる。本発明は、電極20を中空パイ
プ状に形成することにより解決している。
【0032】図5は、本発明の第1の実施例の電気ヒー
タ付触媒装置1のヒータ付触媒10部分の拡大断面図を
示している。なお、図5において、図1から図4とおな
じ参照符号はこれらと同一の部材を示している。また、
本実施例の、図5に図示していない部分は図1と同様な
構成とされている。図5に示すように、本実施例におい
ては、電極20は中実金属棒ではなく、耐熱金属(例え
ば、ステンレス鋼)製の中空パイプから形成されてい
る。電極20は、図1と同様に、ヒータ付触媒10下流
側で折り曲げられ、コーン9を貫通して外部に取り出さ
れている。この電極20の貫通部25の構造について
は、後に詳述する。
【0033】このように中空パイプ状の電極を採用した
ことにより、中実の電極を使用した場合に較べて、電極
の曲げ剛性等の強度を高く維持しながら電極の熱容量を
大幅に低減することが可能となる。このため、機関始動
時にヒータ付電極10の導通接合部で発生した熱量のう
ち、電極の温度を上昇させるために消費される熱量の割
合が低減され、同一の発生熱量でも短時間でヒータ付電
極全体の温度を上昇させることが可能となる。これによ
り、機関始動後の排気性状の悪化を効果的に防止するこ
とが可能となる。また、従来の中実電極に較べて中空パ
イプ状電極を使用したことにより、電極の重量を低減す
ることができ、触媒装置全体の軽量化を図ることが可能
となる。
【0034】さらに、電極20を中空パイプ状に形成し
たことにより、電極の金属部質量に対する電極外周部面
積の比は中実棒状電極を使用した場合に較べて極めて大
きくなる。このため、貫通部25の外側で大気に接触し
ている電極20の部分では放熱が促進され、機関通常運
転時の電力供給導線接続部近傍の電極温度の上昇を抑制
することができ、電極20に接続される導線35の耐久
性を向上させることができる効果が得られる。
【0035】次に、本実施例の電極20のコーン9貫通
部25の構成について説明する。前述のように、貫通部
25は排気流や車両の振動に対して電極20をコーン9
に堅固に固定するとともに、電極20とコーン9とを電
気的に絶縁して電極20とコーン9との間で短絡が生じ
ることを防止する必要がある。また、貫通部から排気ガ
スが外部に洩れることを防止するため、ガスシールの機
能を備える必要がある。
【0036】図6は、本実施例の貫通部25の構成の一
例を示す詳細図である。図6において、コーン9のパイ
プ状電極20貫通部25には、コーン9に溶接固定され
た円筒状のホルダ61が設けられている。また、貫通部
25部分の電極の外周には後に説明するフランジ部62
が形成されている。ホルダ61は金属製の円筒の両端を
折り曲げて断面をコ字形状になるように形成しており、
ホルダ61の上面61aと下面61bの内径はパイプ状
電極20の外径より大きい。また、ホルダ61の円筒側
面部61cの内径は前述のフランジ62の外径より大き
く形成されている。電極20のフランジ部62は、図に
65a、65bで示す、例えばセラミック材料等からな
る絶縁部材を介してホルダー61に保持される。環状の
絶縁部材65a、65bは、外周部がホルダー61の円
筒状側面内面に、また内周部が電極20の外周面にそれ
ぞれ気密に接触しており、これらの部分からの排気ガス
の洩れが封止されている。
【0037】電極20をコーン9に固定する際には、先
ず、下面61bのみを折り曲げたホルダー61をコーン
9の開口部に溶接し、絶縁部材65b、65aとともに
電極20のフランジ部62をホルダー61内に挿入し、
その後ホルダー上面61aを内側に折り曲げ、カシメる
ことにより貫通部25を形成する。このように貫通部2
5を形成した結果、電極20(及びフランジ部62)の
外周は、ホルダー61(及びその上下面61a、61
b)の内面とは接触することなく絶縁部材65a、65
bにより堅固に支持されるため、電極とホルダー(コー
ン)との絶縁、およびガスシールが維持される。
【0038】従来のように、中実の電極を使用している
場合、電極20のフランジ部62は、電極20と一体に
削り出すか、フランジ部62を別途製作して後から電極
外周に溶接することにより形成する必要があった。本実
施例では、フランジ部62は、パイプ電極20をプレス
により塑性加工してパイプ電極20と一体に形成され
る。これにより、従来のように切削加工や溶接によりフ
ランジ部を形成する必要がないため、加工工数を低減す
ることが可能となっている。
【0039】次に、図7に貫通部25の構成の別の例を
示す。中心電極20には、排気流や車両走行中の振動、
熱膨張などにより複雑な力が作用しており、貫通部25
近傍で電極を軸線周りに回転させようとするモーメント
が生じる場合がある。このため、貫通部25でナット等
の締結部材を用いて電極20を固定していると、この回
転モーメントによりナット等の締結部材に緩みを生じる
場合があった。
【0040】図7の実施例は、ナット等の締結部材を使
用する形式の貫通部25の構成において、上記回転電極
20に加わる上記回転モーメントにより締結部材の緩み
が生じることを防止することを目的としている。図7に
おいて、61はコーン9に溶接された円筒状ホルダーを
示す。本実施例では、ホルダー61の内周面にはネジ山
が刻設されており、このネジ山にキャップ71が螺合す
るようになっている。本実施例では、パイプ状電極20
の外周には、図6と同様なフランジ62が形成されてお
り、このフランジ62の上下にセラミック材料(例え
ば、アルミナ等)から成形した絶縁部材72a、72b
を介挿して、キャップ71をホルダー61に締結するこ
とにより電極20の絶縁と固定とを行う。なお、フラン
ジ部62の外径は絶縁部材72a、72bの外側にフラ
ンジが突出することがないように絶縁部材72a、72
bより小さく設定されており、フランジ62とホルダー
61内面とが接触することはない。
【0041】次に、本実施例の緩み防止機構について説
明する。図8、図9、図10は、図7のB−B断面にお
ける、それぞれ電極20、絶縁部材72a、ホルダー6
1の形状を示している。本実施例では、図8に示すよう
に、貫通部25部分におけるパイプ状電極20の断面は
真円形状ではなく、回り止めのための平坦部81を有す
る形状とされており、図9に示すように、絶縁部材72
a、72bの電極を挿通する中心孔も、図8の電極断面
形状に合致するように平坦部91を有する形状とされて
いる。更に、上記に加えて絶縁部材72a、72bの外
周部は、一部が切り欠かれて平坦部92を形成してい
る。また、図7、図10に示すように本実施例のホルダ
ー61には、内部に上記絶縁部材の平坦部92に係合す
る突起101が形成されている。
【0042】電極20を貫通部25に固定する際には、
先ず電極20の平坦部81と絶縁部材72a、72bの
平坦部91とを合致させて電極20を絶縁部材72a、
72bの中心孔に挿入する。次いで、絶縁部材72a、
72bの外周の平坦部92とホルダー61の突起101
の位置とを合致させて電極20と絶縁部材72a、72
bとをホルダー内に挿入し、キャップ71をホルダー6
1に締結する。
【0043】このように貫通部25を構成した結果、本
実施例では絶縁部材72a、72bはホルダー61内の
突起101により回転を阻止され、電極20は絶縁部材
72a、72bの平坦部91により回転を阻止される。
このため、電極20に回転モーメントが作用した場合で
も、電極20と絶縁部材72a、72bは回転しないた
め、キャップ71に緩みを生じない。
【0044】また、図11は上記のように、電極20や
絶縁部材72a、72bに平坦部を形成したりホルダー
61内に突起101を設けることなく簡易にキャップ7
1の緩みを防止する構成を示している。図11では、パ
イプ状電極20、絶縁部材72a、72bの断面は真円
形状とされているが、キャップ71と絶縁部材72a、
絶縁部材72aとフランジ62、フランジ62と絶縁部
材72b、及び絶縁部材72bとホルダー61との間に
は、それぞれ可撓性を有する金属箔(例えば、厚さ30
から100ミクロンメータ程度のステンレス箔)111
が介挿されている。従来、セラミック製絶縁部材72
a、72bを用いる場合には絶縁部材の割れを防止する
ため、キャップ71の締結力を低く設定する必要があ
り、このため、キャップの緩みが生じることとなってい
た。本実施例では、各部材の間に介挿された可撓性を有
する金属箔が、クッションとしての役割を果たすため、
キャップ71を高いトルクで締結しても絶縁部材72
a、72bが損傷することがない。このため、キャップ
71の締結力を高く設定することができるため、簡易な
構成でキャップ71の緩みを防止することができる。
【0045】なお、部材間に介挿する金属箔の数は、好
ましくはそれぞれ複数枚(2〜3枚)とされるが、各部
材間に一枚だけ金属箔を介挿した場合でも充分な緩み止
め効果を得ることができる。また、図7から図11の貫
通部構成は中実電極を用いた場合にも採用することがで
きる。
【0046】次に図12(A) 、(B) に貫通部25の構成
の他の実施例を示す。前述の貫通部の構成例では、セラ
ミック材料などからなる絶縁部材を介して電極20をホ
ルダー61に固定することにより、貫通部の絶縁性とガ
スシール性を維持していた。しかし、セラミック製の絶
縁部材は割れ、欠け、等の損傷が生じやすい。そこで、
図12(A) 、(B) に示す実施例では絶縁部材を介挿する
ことなく貫通部25を構成している。
【0047】図12(A) において、ホルダー61はパイ
プの一端をプレス加工により拡管して形成される。すな
わち、ホルダー61のコーン9に接続される側はプレス
加工により拡管され、パイプ電極20の径に対して比較
的大きい空洞部121が形成されている。また、ホルダ
ー61形成後、ホルダー内周面には後述する方法により
絶縁被膜が形成される。また、本実施例では、ホルダー
61の直管部122の内径はパイプ状電極20の径より
僅かに大きく設定されている。
【0048】パイプ電極20は、ホルダー61に挿入し
た状態で、拡管を行い、パイプ電極20の外周をホルダ
ー61の直管部122内周面に密着させるとともに、直
管部122の両側部分のパイプ電極外周にフランジ12
4を形成する。これにより、パイプ電極20はホルダー
61に密着して堅固に固定されるとともに、パイプ電極
外周とホルダー61内面との間からの排気ガスの洩れが
阻止される。
【0049】なお、ホルダー61内周面に形成する絶縁
性被膜は、ホルダー61内周面との密着性が良好で、か
つ剥離が生じにくい被膜を形成できるものであれば使用
可能であるが、例えば、CVD(化学蒸着)法により形
成したTiCN、TiN、Al2 3 等の被膜が好まし
い。また、ホルダー61をアルミニウムを含む鉄系合金
(例えば、20%Cr−5%Al−75Fe)等を用い
て製作し、その後酸化雰囲気で高温焼成(例えば110
0〜1300度C程度で1〜3時間)することにより、
ホルダー61表面全体にAl2 3 の被膜を析出させる
ようにしてもよい。また、パイプ電極20の拡管は、例
えば、パイプ電極20の拡管箇所の両側からパイプ軸線
方向に圧縮応力を与える方法、パイプに液体により内圧
を加える方法、ウレタン等により内圧を加える方法等に
より行うことができる。
【0050】また、ホルダー61はパイプから製作する
必要はなく、金属ブロック等から機械加工等によって製
作しても良い。さらに、パイプ電極20との密着部は、
図12(A) のように直管状以外にも、例えば図12(B)
に示すように中央が膨らんだ紡錘形状、或いは、逆に両
端が膨らんだ鼓形状(図示せず)としても良い。また、
上記紡錘形状、鼓形状の両端に図12(A) のようなフラ
ンジ状部分124を形成するようにすれば、シール性能
と強度とをさらに向上させることができる。
【0051】次に図13、図14に、上記と同様の絶縁
被膜を用いて電極とコーンとを絶縁する別の貫通部25
の構成例を示す。図13においてホルダー61は直管状
に形成され、パイプ状電極20は金属円筒状のスペーサ
131を介してホルダー61に固定されている。本実施
例では、ホルダー61、スペーサ131、パイプ状電極
20のいずれか1つまたはそれ以上の部材の、他の部材
との接触面には、前述の方法のいずれかにより絶縁被膜
が形成されている。また、パイプ電極20とスペーサ1
31およびスペーサ131とホルダー61とは、形成さ
れた絶縁被膜を保持したまま圧入、焼き嵌め、ロウ付け
などを行うことにより相互に固定される。図13のよう
に貫通部25を構成することにより、電極20を堅固に
ホルダー61に固定できる。また、この方法によれば、
各部材の寸法精度を高く維持することができるため、接
触部のガスシールを完全に行うことが可能となるととも
に、複数の部材に上記絶縁被膜を形成するようにすれ
ば、電極20とホルダー61との絶縁をより確実に行う
ことが可能となる。
【0052】図14は、ナット141でパイプ電極20
を固定する形式の貫通部25の構成を示す。本実施例で
はパイプ電極20には、フランジ62が形成されてお
り、ホルダー61は電極20を挿通する中央孔を有する
上面61aを備えている。また、パイプ電極20の外周
には、ナット141と螺合するネジ山142が刻設され
ている。本実施例では、パイプ電極20をホルダー61
の上面61aの中央孔に挿通し、フランジ62とホルダ
ー上面61a、及びホルダー上面61aとナット141
との間にそれぞれ金属製のスペーサ143a、143b
を介挿してナット141を締結することによりパイプ電
極20をホルダー61に固定する。本実施例において
も、パイプ電極20、ホルダー61、ナット141、ま
たはスペーサ143a、143b等の部材表面に前述の
絶縁被膜を形成することにより電極とホルダーとの絶縁
性を保つことができる。また、本実施例によれば、金属
製のスペーサが絶縁部材として機能するため、ナット1
41の締結力を高く設定することができ、ナット141
の緩み防止、及びガスシール性能の向上を図ることがで
きる。
【0053】図15は、貫通部25のみならず、パイプ
電極20の外周面全体に絶縁被膜151(図15に斜線
で示す)を形成した例を示す。本実施例では、絶縁被膜
151は、電気的絶縁とともに電極20への排気ガスか
らの熱伝達を防止する目的で設けられており、図12か
ら図14に示すものより厚く、セラミック材の溶射など
により形成される。また、貫通部25では、電極は図1
2から14に示した方法のいずれかでホルダーに固定さ
れる。
【0054】このように、電極20の排気ガスと接する
部分の表面ににセラミック等の絶縁層を設けたことによ
り、通常運転時に排気ガスから電極に伝達される熱量が
低減するため、電極の温度を低く維持することが可能と
なるため、パイプ電極20を採用した効果とあいまっ
て、導線接続部での電極温度を低下させ、導線の耐久性
を更に向上させることが可能となる。
【0055】なお、排気ガスからの熱伝達を低減するた
めに、排気通路内に位置する電極20部分の絶縁層の厚
さを貫通部25部分の絶縁層より厚くするようにしても
よい。次に、図16に、上記と同様の絶縁層をパイプ電
極20の表面全体に設けた構成の別の実施例を示す。
【0056】本実施例では、パイプ電極20の表面全体
には図15と同様の絶縁層151が設けられているのに
加え、パイプ電極20の外周全体を蛇腹状の伸縮管16
1で覆っている。蛇腹管161は、例えばステンレス鋼
等の耐熱金属からなり、パイプ電極20の外径より僅か
に小さい内径を有している。このため蛇腹管161にパ
イプ電極20を挿入することにより、蛇腹管161がパ
イプ電極20外周部に固定される。また、本実施例で
は、蛇腹管161はパイプ電極20の貫通部25も覆っ
ており、蛇腹管161の外径よりやや小さい内径を有す
るホルダー62に電極20と蛇腹管161とを挿入する
ことにより、蛇腹管161の外周部とホルダー61内周
部とが密着する。これによりパイプ電極20は蛇腹管1
61を介してホルダー61に保持され、同時にホルダー
61と蛇腹管161外周、及び蛇腹管161内周とパイ
プ電極20外周との間のガスシールが行われる。
【0057】本実施例によれば、パイプ電極20外周の
絶縁層の効果に加え、蛇腹管161で電極20の周囲を
覆ったことにより、通常運転時に高温の排気ガスが電極
に直接接触しないため、更に電極の温度上昇を低下させ
ることが可能となる。また、本実施例では、貫通部25
において、蛇腹管161はホルダー61内周面及び電極
20外周面とは接触しているだけであり、これらとは強
固に接合されていない。このため、通常運転時にパイプ
電極20等に熱膨張が生じた場合でも、蛇腹管161と
ホルダー61または電極20との接触部が僅かに移動、
変形することにより電極20の支持とガスシールとの効
果を損なうことなく熱膨張を吸収することが可能とな
り、電極20や触媒を担持する金属箔積層体10に過大
な熱応力が加わることを防止できる。
【0058】図16の実施例では、熱膨張による電極2
0等の変形を貫通部25の電極支持部分で吸収すること
により電極や金属箔積層体に過大な熱応力が生じること
を防止している。このように貫通部25での電極20に
対する拘束を比較的弱くして電極を支持する構成(以下
「電極のフローティング支持」という)は、熱膨張の吸
収以外にも、電極20や他の部材の製作公差による寸法
のばらつきを吸収して組付けを容易に行うことができる
利点がある。以下に、電極20をフローティング支持す
る貫通部25の構成の他の実施例について幾つか説明す
る。
【0059】図17は、クッション部材171とシール
部材172とを用いたフローティング支持構造の例を示
している。図17において、貫通部25部分ではパイプ
電極20は、フランジを有さない直管状に形成され、そ
の外周面には図12または図15の例で説明したと同様
な絶縁被膜173が形成されている。また、本実施例で
は、キャップ174は、上記クッション部材171、シ
ール部材172をパイプ電極20に装着してホルダー6
1に挿入した後でホルダー61上部に溶接される。
【0060】クッション部材171は、ステンレス鋼等
の耐熱金属繊維を綿状又はメッシュ状に成形したもの
を、弾力性を失わない程度に圧縮することにより中心孔
を有する円板状に形成している。また、シール部材17
2は、セラミックス、ガラス等の繊維を綿状又はメッシ
ュ状に成形したものを、同様に弾力性を失わない程度に
圧縮して中心孔を有する円板状に形成している。クッシ
ョン部材171、シール部材172は、ホルダー61に
挿入する際にキャップ174により所定の圧縮力が加え
られる。また、キャップ174のパイプ電極20挿通孔
は、キャップ174がパイプ電極20外周と接触しない
ようにパイプ電極20の外径より大きな径とされてい
る。
【0061】図17の実施例では、クッション部材17
1とシール部材172とによりパイプ電極20がフロー
ティング支持される。また、本実施例では、電極20外
周は弾力性のあるクッション部材171、シール部材1
72のみと接触しており、ホルダー61やキャップ17
4等の硬度の高い金属部と接触していないため、パイプ
電極20外周の絶縁被膜の耐久性が向上する効果があ
る。また、シール部材172の両側をクッション部材1
71で挟む構造としているため、大気側からの泥水の侵
入や、排気ガス圧力の脈動が直接シール部材に到達する
ことを効果的に阻止でき、シール部材172の劣化が防
止される。
【0062】図18は、外周にフランジ部62を形成し
たパイプ電極20と、図17と同様なホルダー61、キ
ャップ174とを用いて電極20のフローティング支持
を行った例を示す。本実施例では、パイプ電極20外周
には絶縁被膜は形成されておらず、フランジ62の両側
に絶縁碍子181を配置することにより電極20の絶縁
を行っている。また、絶縁碍子181とキャップ17
4、ホルダー61との間には、図17と同様なクッショ
ン部材171が配置されており、フランジ部62の外周
とホルダー61との間には、図17と同様なシール部材
172が配置されている。本実施例では、絶縁用に碍子
181を用いているが各部材の熱膨張や振動をシール部
材で吸収できるため、碍子181に過大な力が加わって
損傷することが防止される。
【0063】図19(A) (B) は、ロックナット191を
使用したフローティング支持構造を示す。図19(A)
(B) において、パイプ電極20にはフランジ62と外周
ネジ部142が形成されており、このネジ部にロックナ
ット191を螺合して押圧部材192を押圧することに
よりパイプ電極20を支持する構造とされる。また、図
19(A) (B) において、172で示したのは、図17と
同様なシール部材、193で示したのは、中心孔を有す
る円板状の碍子である。図19(A) (B) では、シール部
材172と碍子193とにより、ホルダー61との絶縁
を維持しながらパイプ電極20を支持している。また、
ロックナット191を使用したことにより、パイプ電極
20をフランジ部62とロックナット191との2か所
で支持することができ、電極20のフローティング支持
を行いながら支持強度を向上させることができる。ま
た、図19(B) では、ロックナット191側にシール部
材172を配置したことにより、大気側からの泥水の侵
入を効果的に防止することが可能となっている。
【0064】以上、パイプ電極20のコーン9貫通部2
5の構成について説明したが、後述するように、上記以
外の貫通部構成も可能である。次に、パイプ電極20の
断面形状について説明する。図5で説明したように、本
発明では電極20を中空パイプ形状とすることにより電
極20の熱容量を低減するとともに、運転中の電極端部
30の温度上昇を抑制して端部30に接続される導線3
5の耐久性を向上させている。この温度上昇抑制効果
は、パイプ電極20の断面形状を適切な形状にすること
により、さらに向上させることができる。
【0065】図20は、中実丸棒で電極20を構成した
場合の問題点を示す図である。図20に示すように、電
極20の横断面を円形にした場合、排気流を電極が横切
る部分では排気流は電極前面に衝突して急激に流れ方向
を変えられることになる。このため、電極20の前面
(排気流れ方向上流側の面)201では排気流の運動エ
ネルギーが電極20に与えられ温度が上昇する。このた
め、運転中の電極20の温度は排気流の全温度(排気の
温度に排気の運動エネルギーを温度上昇に換算した値を
加えた温度)近くまで上昇する問題がある。
【0066】図21に示す例では、電極20の排気流を
横切る部分の断面形状を、排気の流れを乱さない形状に
することにより、排気の運動エネルギーに相当する量だ
け中心電極温度を低下させている。図21(A) はパイプ
電極20断面を中空楕円形状とした場合、図21(B) は
電極20の断面を図21(A) の中空楕円を半割りにした
形状とした場合、図21(C) は断面を涙滴型形状(また
は翼型)とした場合、図21(D) はパイプ電極20の断
面を偏平にした場合を示す。電極断面形状を図21のよ
うに形成することにより、排気流の流線は電極の前面に
衝突することなく電極断面に沿って流れるため、排気の
運動エネルギーによる電極温度上昇が防止される。
【0067】また、本発明では電極20を中空パイプ構
造とすることにより、電極20の曲げ剛性(断面係数)
を大幅に低下させることなく電極断面積(金属質量部体
積)を低減することにより電極20の熱容量低下と軽量
化とを図っている。しかし、電極20の熱容量低減と軽
量化のみに着目すれば、中実の電極を使用した場合でも
断面形状の工夫によりある程度の効果を達成することが
可能である。図22(A) (B) は本発明を構成するもので
はないが、中実電極を用いて電極20の熱容量低下と軽
量化とを達成可能な電極断面形状の例を示している。す
なわち、図22(A) は電極20の断面を十字型にした場
合、図22(B) は電極20の断面を偏平な楕円形状とし
た場合を示す。図22(A) では、電極横断面の断面係数
を高く維持しつつ断面積(金属質量部体積)を低減して
いる。また、図22(B) では、電極20を断面の楕円長
軸が排気流に沿う向きに配置することにより、排気流に
よる抵抗を低減するとともに、曲げ剛性を向上させてい
る。
【0068】次に、図5のコーン9について説明する。
図5において、コーン9は、排気入口フランジ7が接続
される入口部分9a、ヒータ付触媒10が収納される円
筒状部分9c及び入口部分9aと円筒状部分9cとを接
続する拡大管部分9b、円筒状部分9cと下流側触媒1
5を収納する円筒状ケーシング5とを接続する第2の拡
大管部分9dとから構成される複雑な形状をしている。
従来、コーン9は9aから9dの4つの部分を別々に製
作し、これらを互いに溶接することにより形成していた
ため、部材間の溶接箇所が多く、溶接による歪が生じた
り製作工数が多くなる問題があった。図5の実施例で
は、この問題を、コーンをステンレス管を拡径及び縮径
加工することによりコーン9全体を一体に成形すること
により解決している。
【0069】すなわち、図5に示したコーン9は、円筒
状部分9cと同じ径のステンレス素管を用いて、入口部
分9a及び拡大管部分9bに相当する部分を縮径加工に
より形成するとともに、第2の拡大管部分9dに相当す
る部分を拡径加工により形成している。このように、コ
ーン9をステンレス管の拡縮加工で一体に形成したこと
により、溶接部の数は、円筒状ケーシング5及び排気入
口フランジ7とコーン9との接続部のみに低減できるた
め、コーン9の製作工数を大幅に低減することができる
とともに、各部分の寸法精度(特に、ヒータ付触媒10
を収納する円筒状部分9cの内径の寸法精度)を向上さ
せることができる。
【0070】また、従来、コーン9の接地電極はコーン
9の円筒状部分9c側面に溶接することにより取付けて
いた。このため、接地電極はコーン9から半径方向に突
出することとなり、コーン9の搬送や組付けの際に破損
が生じ易くなっていた。また、コーン9に接地電極を直
接溶接するため、円筒状部分9cに溶接歪を生じたり、
コーン9の周囲に均一に保温材を巻く際の障害となる問
題が生じていた。
【0071】本実施例では、従来のように接地電極を別
途溶接することを止めて排気入口フランジ7を接地電極
として使用している。すなわち、本実施例では、図5に
示すように排気入口フランジ7を排気通路に取り付ける
フランジボルト52を利用して接地導線53の端子54
を共締めしている。これにより、接地電極を別途設ける
ことなくコーン9を接地することが可能となるため、溶
接による歪を防止し、保温材の均一な取付けを行うこと
ができる他、コーンの製作及び組付け工数を低減するこ
とが可能となっている。
【0072】次に、図23を用いて請求項2に対応する
本発明の実施例について説明する。図23(A) は本実施
例の電極231を排気流れ方向下流側から見た図、図2
3(B) は電極231を側面方向から見た図である。本実
施例では、ヒータ付触媒10の中心電極230部分は中
実の金属丸棒で形成され、排気流を横断する電極部分2
31のみが中空パイプから形成されている。また、パイ
プ電極231は中途から軸線方向に沿って半割りにさ
れ、半割り部分の一方を除去するとともに、残りの半割
り部分を平板状に圧延している。また、この電極231
の平板状に形成された部分231aには、湾曲部231
bが形成されており、平板状部分231aの端部は排気
流れ方向に延設された前記中心電極230の端部に溶接
されている。また、この平板状部分231aは排気流に
対する投影面積が最小になるように排気流れ方向に沿っ
て形成されている。
【0073】また、平板状部分231aと中空パイプ部
分との境界では、パイプ電極231端部231cは挟み
潰され、更に本実施例ではこの部分を溶接して密封する
ことによりパイプ内部空間を閉塞してパイプ内部に排気
が侵入することを防止している。また、コーン9を貫通
して外部側に取り出されたパイプ電極231の端部は、
拡管され、この拡管部分に被覆233を有する電力供給
導線35が挿入され、被覆から露出した導線35の先端
はパイプ電極231内周面にカシメまたは溶接により導
通可能に接合されている。
【0074】本実施例では、導線35は耐熱性に優れた
ニッケル線が使用され、その周囲をガラス繊維等被覆材
233で覆ってある。図23のように、中空パイプ電極
端の拡管部に被覆233とともに導線35を挿入し、拡
管部をカシメることにより、被覆233端部はパイプ電
極231内に保持されるため、被覆233端部のほつれ
による被覆の剥離等が防止される。
【0075】なお、図24は従来の中実電極を用いた場
合の電極と導線との接続部を示す図である。従来の中実
電極では、電極241の端部に段付の孔加工を施し、段
付孔の大径部242に被覆233とともに導線35を挿
入して被覆端部を保持するとともに、段付孔小径部24
3には被覆を取り除いた導線35部分を挿入する。ま
た、電極241の側面に段付孔小径部243に達する孔
244を穿設して、孔244部分で外部から導線35を
電極の小径部243に溶接している。このため、従来の
中実電極では、電極241の端部に段付孔の加工が必要
とされ、工数が増大する問題があった。
【0076】これに対して、図23の実施例によれば、
電極を中空パイプで形成し、その端部を拡径加工してい
るため、導線35挿入のための段付孔加工が不要とな
り、電極の製作工数を低減できる効果がある。また、排
気通路中の中空パイプ電極231を途中から平板状に形
成し、湾曲部231bを形成しているため、パイプ電極
231の熱膨張は湾曲部231bの弾性変形により吸収
され、ヒータ付触媒10に過大な応力が作用することを
防止することができる。
【0077】なお、湾曲部231bは、図25(A) 示す
ように二重に構成してもよいし、図25bに示すよう
に、中空パイプ電極231の半割り部分の一方を除去せ
ずに両方を平板状にして互いに反対方向に2つの湾曲部
を形成するようにしてもよい。また、図26に示すよう
に、湾曲部を形成する代わりに、平板状部分231aを
90度捩じって中心電極230に接続するようにすれ
ば、中心電極230の熱膨張も同時に吸収することがで
きる。さらに、図23の実施例では、湾曲部231bは
排気流に直角な面内に形成されているが、ヒータ付触媒
10の金属箔の巻き方に応じて湾曲部231の方向を変
えることにより、ヒータ付触媒10に加わる熱応力を更
に低減することも可能である。
【0078】なお、図23から図26の実施例ではヒー
タ付触媒10の中心電極230は中実電極としている
が、中心電極230は中実である必要はなく、一端を閉
塞したパイプ状の中心電極を使用することも可能であ
る。この場合、好ましくは排気下流側の端部を閉塞し、
ヒータ付触媒10の電流路32(局部的に発熱する部
分)近傍の熱容量を低減し、昇温時間を早めるととも
に、排気ガスの洩れを防ぐようにすると良い。また、パ
イプ電極231のコーン貫通部25は、例えば図12
(A) に示すような方法でコーン9に堅固に固定されてい
る。
【0079】図27は、導線35の被覆の他の例を示す
図である。前述のように、導線35の被覆はガラス繊
維、セラミック繊維等をチューブ状に編んで形成したも
のが一般的であるが、このような被覆を使用した場合、
他の部材との接触による被覆の破れやほつれが問題とな
る。この問題を解決するため、図27の実施例では、絶
縁材料から形成したコイル271を導線35の電源側端
子35aと電極231との間の部分の外周全体に被せて
絶縁被覆として使用している。図27(A) において、コ
イル271はアルミナ(Al2 3 )等のセラミック線
材をコイル状に加工して成形される。また、アルミニウ
ムを含む鉄系合金(例えば、20%Cr−5%Al−7
5Fe)の線材をコイル状に成形して、高温焼成するこ
とによりコイル271の表面にアルミナの絶縁被膜を析
出させても良い。
【0080】本実施例では、コイル271の内径を電極
231の外径より小さく形成して、図27(B) に示すよ
うに、電極231端部をコイル271内に嵌入するよう
にしている。このため、コイル271の弾性により電極
231とコイル271との結合が保持され、電極231
端部での導線35の絶縁が確保される。また、コイル2
71により補強されるため、電極231端部では導線3
5の急な曲がりが生じないので、電極との接続部におけ
る導線35の損傷が防止される。
【0081】図28(A) (B) は、パイプ電極231と導
線35との接続部の温度を低下させるための構成例を示
す図である。機関運転中、電極231と導線35との接
続部は高温となるため、導線35としては一般に耐熱性
の良好なニッケル線等が使用される。しかし、導線35
と電極231との接続部の温度を低下させることができ
れば導線35として、ニッケル線に代えて安価な銅線等
を使用することが可能となり、装置コストを低減するこ
とができる。図28(A) (B) では、電極231の導線3
5との接続部に冷却用フィンを設けることにより電極2
31の温度を低下させた例を示している。
【0082】図28(A) においてパイプ電極231は、
ホルダー61と接触する部分の外周にセラミック溶射、
アルミナ被膜の形成等により絶縁被膜281を設け、こ
の絶縁被膜を保持しながらロウ付け、圧入、焼き嵌めな
どによりホルダー61に密着固定されている。また、本
実施例では、ホルダー61の上部(パイプ電極231端
部近傍)には冷却フィン283が形成されている。ホル
ダー61とパイプ電極231とは、密着しているため、
パイプ電極231とフィン283との熱伝達は極めて良
好になり、パイプ電極231と導線35との接合部近傍
の熱を冷却フィン283を介して効率的に外気に放出す
ることが可能となる。このため、パイプ電極231と導
線35との接合部の温度は大幅に低下し、安価な銅線を
使用することが可能となる。
【0083】図28(B) は図28(A) と同様に冷却フィ
ン284を用いた方法を示しているが、フィン284は
ホルダー61とは別体に構成されている点が相違する。
また、本実施例では冷却フィン284部分のパイプ電極
231外周部には絶縁被膜281は形成されておらず、
直接フィン284内周部と接触しており、その代わりに
フィン284の表面全体に絶縁被膜286が形成されて
いる。このため、フィン284とパイプ電極231との
間の熱伝達が更に良好となり、放熱効果が向上する利点
がある。
【0084】次に、図29を用いて請求項3に対応する
本発明の実施例について説明する。図29において、ヒ
ータ付触媒10に接続されたパイプ電極291の外気側
端部は、細い金属線を編み合わせたチューブ状導線29
3に挿入され、バンド294で導線チューブ293がパ
イプ電極291上に固定されている。また、導線チュー
ブ293の反対側からは、耐熱樹脂製のチューブ295
が挿入され、パイプ電極291端部と所定の距離を隔て
てチューブ295に固定されている。また、パイプ電極
291の大気側に突出している部分と、導線チューブ内
にある部分には複数の空気孔297が設けられ、更に樹
脂チューブ295のパイプ電極291側端部近傍にも同
様な複数の空気孔299が設けられている。
【0085】本実施例では、電極が所定の温度以上にな
ったとき(または機関始動後所定時間が経過したとき)
に樹脂製チューブ295内に、パイプ電極291と反対
側の端部から冷却空気を供給することにより、パイプ電
極291及び導線チューブ295の冷却を行う。すなわ
ち、樹脂チューブ295内に供給された冷却空気は、樹
脂チューブ295とパイプ電極291に設けられた空気
孔299、297から放出され、この空気により導線チ
ューブ293及びパイプ電極291がが冷却される。こ
のように、パイプ電極291の内部に冷却空気を送り、
積極的に電極と導線とを冷却することにより導線と電極
との接合部の温度は大幅に低下し、耐熱性の低い安価な
銅線を用いて導線チューブ293を形成することが可能
となる。
【0086】また、冷却空気の供給源としては、エアポ
ンプ、流量制御弁等の加圧空気供給源を別途設けても良
いが、過給機を有する機関では過給機の吐出空気の一部
を冷却空気として使用してもよい。この場合、機関負荷
(すなわち排気温度)に応じて過給圧力が変化するた
め、電極が受ける熱負荷に応じて冷却空気の供給量が自
動的に変化し、複雑な流量制御装置を設けなくとも冷却
空気の供給量が適切に制御される。
【0087】次に、図30を用いて請求項4に対応する
本発明の実施例について説明する。本実施例は、パイプ
電極を不連続に形成し、この不連続部分を柔軟な撚り線
からなる導線で接続することにより、各部材の熱膨張に
よりヒータ付触媒や貫通部に過大な応力が加わることを
防止する構成を開示している。ヒータ付触媒に過大な応
力が加わることを防止するための構成としては、図17
等に説明したように貫通部25で電極をフローティング
支持する構成があるが、電極の支持強度が要求されるよ
うな場合にはフローティング支持によらず、貫通部25
で電極を堅固に固定するほうが好ましい。本実施例で
は、このような場合に、貫通部25で電極を堅固に固定
しながら、各部材の熱膨張を吸収することができる構成
を提供するものである。
【0088】図30において、301はヒータ付触媒1
0の中心電極、302は中心電極301に溶接された中
空状パイプ電極を示す。本実施例では、パイプ電極30
2は2つのパイプ部分302aと302bとから構成さ
れる。パイプ部分302aと302bとは互いに接触し
ないように所定の間隔Lをあけて、内部に挿入した導線
305により接続されている。この間隔Lは、導線30
5が排気と直接接触する長さを少なくするために、パイ
プ部分302a、302bが機関運転中に熱膨張したと
きに互いに接触しない範囲でできるだけ小さくすること
が好ましい。導線305は、図31に示すようにニッケ
ルの細線を撚りあわせたケーブル状の撚り線として構成
され、この導線305の両端をそれぞれパイプ部分30
2a、302bの内面に溶接することにより、パイプ部
分302a、302bが導線305を介して接続され
る。
【0089】また、パイプ部分302aのコーン9貫通
部25は、本実施例では図12(A)に説明した方法でホ
ルダー61に固定されている。本実施例では、電流はパ
イプ部分302aから導線(撚り線)305を介してパ
イプ部分302bに供給され、中心電極301から触媒
担体10に流れる。また、本実施例では、中心電極30
1の熱膨張による伸びは、撚り線305の撓みにより吸
収されるため、中心電極301の熱膨張によりヒータ付
触媒10に軸線方向の力が加わることはない。また、パ
イプ部分302a、302b、または撚り線305自体
の熱膨張により、排気通路半径方向の伸びが発生する
が、この伸びは撚り線305の伸縮により吸収される。
すなわち、撚り線305を構成する金属細線の撚りが僅
かに変化することにより撚り線305は伸縮可能となっ
ているため、撚り線305により上記の半径方向の伸び
を吸収することができる。パイプ部分302a、302
bを直線状の金属線を束ねた導線で接続した場合には、
半径方向の伸びを吸収するために、導線に曲がりが生じ
ることになり、耐久性が低下する問題があるが、本実施
例では撚り線305を使用したことにより導線に曲がり
を生じることなく半径方向の伸びを吸収することができ
るため、導線の耐久性が向上する利点がある。
【0090】また、本実施例では、撚り線305はパイ
プ部分302a、302bに覆われており、直接排気流
と接触しないため排気中の腐食成分による撚り線305
の劣化や、排気流により撚り線が振動する(バタつく)
ことが防止される。このように、本実施例では撚り線3
05を用いてパイプ電極302の不連続なパイプ部分3
02a、302bを接続したことにより、パイプ電極3
02を貫通部25に固定しながら、熱膨張によりヒータ
付触媒に過大な応力が作用することが防止可能となって
いる。
【0091】図32は請求項4に対応する本発明の別の
実施例を示している。図30では撚り線状の導線305
はパイプ電極302の不連続部分302aと302b近
傍のみに設けられ、これらの部分を接続していたが、本
実施例では撚り線305はパイプ電極302全長にわた
って嵌挿され、電極端部から外部にとり出されている。
すなわち、本実施例では、撚り線305は電極302と
電源を接続する導線35の役割を兼ねている。また、撚
り線305の各導線の隙間から排気ガスが外部にもれる
ことを防止するため、電極端部302c部分では導線3
05はパイプ電極302にカシメ、または溶接等によっ
て固定されている。すなわち、パイプ部分302bは、
パイプ電極端部302cから撚り線305を介して支持
されている。
【0092】図30の実施例では、導線35と撚り線3
05との間では、パイプ電極の管壁を通じて電流が流れ
るため、電極の電気抵抗を小さく保つためにはパイプ電
極の管径や肉厚を大きくする必要が生じるが、本実施例
のように撚り線305に導線35の役割を兼ねさせるこ
とにより、電流路の抵抗を小さく抑えることができ、パ
イプ電極の径や肉厚を低減することが可能となる。ま
た、本実施例では、電流が流れる接合点はパイプ部分3
02bと中心電極30側端部との接合点のみになるの
で、電気的接続の信頼性が向上する利点がある。さら
に、本実施例では、可撓性の撚り線305の固定点は電
極端部302cとパイプ部分302b端部となり、固定
点間の距離を大きくとることができるため、撚り線30
5が変形する際の単位長さ当たりの変形量を小さくする
ことができ、撚り線305の耐久性を更に向上させるこ
とができる利点がある。
【0093】次に、図33に、請求項5に対応する本発
明の実施例を示す。図30、図32では、パイプ電極3
02のパイプ部分302aと302bとは、間隔Lをあ
けて互いに接触しないようにされていたが、本実施例で
は、パイプ部分の一方(図33ではパイプ部分302
a)の端部は適当な長さにわたって拡径されており、こ
の拡径部に他のパイプ部分(302b)が挿入されてい
る。また、この拡径部の内径は挿入されるパイプ部分の
外径より大きく設定されている。すなわち、パイプ部分
302a、302bの挿入部分は互いに伸縮可能(テレ
スコピック状)に形成されている。このため、中心電極
301の熱膨張は上記テレスコピック部分の半径方向の
遊びで吸収されるとともに、パイプ部分302a、30
2bの熱膨張が相互に干渉することがない。このよう
に、パイプ電極302の不連続部分をテレスコピック状
に形成したことにより、撚り線305は排気流から遮断
されることになり、撚り線305の耐久性を更に向上さ
せることができる。
【0094】図34は、パイプ電極302の不連続部分
の形成方法の他の例を示している。図30、図32及び
図33ではパイプ部分302aと302bとは完全に分
離した部材としていたが、本実施例ではパイプ電極30
2に図34に示すような複数のスリット330を形成す
ることにより、パイプ部分302aと302bとがスリ
ットに挟まれた部分331により接続された状態になっ
ている。この場合、接続部分331は、弱いバネとして
機能するため、中心電極301の熱膨張やパイプ部分3
02a302bの熱膨張に応じて自由に撓むため、この
接続部分を介してヒータ付触媒に応力が作用することは
ない。
【0095】次に、図35を用いて請求項6に対応する
本発明の実施例について説明する。本実施例は、電極の
絶縁とガスシール効果とを向上させることのできる貫通
部25の構成を示すものである。図35において、貫通
部25は、図6に説明した方法で形成したホルダー61
が溶接されており、パイプ電極20の貫通部部分には図
6と同様にフランジ状部分62が形成されている。本実
施例では、絶縁部材65a、65bは表面に絶縁被膜を
形成した金属箔から構成されている。絶縁部材65a、
65bはそれぞれ、図2の渦巻状金属箔積層体を構成す
る金属箔と同様、アルミニウムを含有する鉄系合金(例
えば、20%Cr−5%Al−75Fe)等の金属製
の、厚さ50ミクロン程度の箔材から構成され、これら
を酸素雰囲気下で焼成することにより、表面にアルミナ
(Al2 3 )の金属酸化物からなる厚さ1ミクロン程
度の電気的絶縁層を形成している。
【0096】また、絶縁部材65aは、外径がホルダー
61の内径と略等しく、パイプ電極20の外径より大き
い内径の中心孔を有する円板状に形成されており、一方
絶縁部材65bは、外径がホルダー61の内径より小さ
く、パイプ電極20の外径と略等しい内径の中心孔を有
する円板状に形成されている。図35では、パイプ電極
20のフランジ部62の両側に絶縁部材65a、65b
をそれぞれ積層して当て板341を介して、ホルダー6
1の上面61aと下面61bとを折り曲げて絶縁部材6
5a、65bの積層体を保持した構成としている。
【0097】従来、絶縁部材65a、65bの表面に絶
縁被膜を形成する際、絶縁部材外周部、内径部などの金
属箔端面に安定した絶縁被膜を形成することは困難であ
ったため、絶縁部材の上記端面とホルダー61、パイプ
電極20とが接触するとホルダーと電極との絶縁を維持
することができない問題があったが、本実施例では絶縁
部材65aの内径部はパイプ電極20とは接触しておら
ず、絶縁部材65bの外周部はホルダー61の内面とは
接触していない。このため絶縁部材65a、65bの金
属箔端面での絶縁被膜形成が不十分であった場合でも、
部材65a、65bを介してパイプ電極20とホルダー
61とが導通することがなく、絶縁を維持することが可
能となる。また、本実施例では金属箔を積層して絶縁部
材を構成しているため、各金属箔間及び金属箔とフラン
ジ部62、当て板341との間の面接触によりガスシー
ルが効果的に行われる。また、絶縁部材として金属箔を
使用したことにより絶縁部材に割れや欠けを生じること
なく強い圧縮力を加えることができるため、貫通部にお
けるガスシール効果を高め、電極20を堅固に支持する
ことが可能となる。
【0098】絶縁部材65a、65bとして使用する金
属箔は平箔のみを用いても良いが、波箔、または図35
に示したように波箔と平箔との両方を使用すれば絶縁部
材にクッション性を持たせることができるため、電極2
0のフローティング支持効果を得ることができる。 ま
た、絶縁部材65aと65bとは、交互に積層して貫通
部を構成しても良いし、絶縁部材65aのみの積層体と
65bのみの積層体を交互に重ねるようにしても良い。
但し、絶縁性を保つためにはパイプ電極20のフランジ
部の両側に必ず絶縁部材65aと65bとの両方を配置
する必要がある。
【0099】図36は図35の貫通部25のガスシール
性をさらに高めた構成を示す。図36では、図35の金
属箔からなる絶縁部材65a、65bに加えて熱膨張性
のシール材351を金属箔間に配置した例を示してい
る。熱膨張性シール材351は、熱膨張率が比較的大き
な絶縁材料からなるシール材で機関運転中に貫通部25
が高温になると熱膨張して部材間の隙間を塞ぐことによ
り高いシール性を発揮する。このような熱膨張シール材
としては、例えば雲母を主成分とした「インタラム」
(住友スリーエム(株)登録商標)が市販されている。
【0100】次に、図37に請求項7に対応する本発明
の実施例を示す。本発明では、中実電極の代わりに中空
パイプ状の電極を使用して電極部の熱容量を低減するこ
とにより、ヒータ付触媒の昇温時間を短縮しているが、
本実施例は、ヒータ付触媒の昇温時間を更に短縮するこ
とが可能な構成を開示するものである。
【0101】図37は、渦巻状金属箔積層体として構成
したヒータ付触媒10の、前述の図4と同様な断面図を
示している。図4と図37とを比較すると判るように、
本実施例ではパイプ電極20は図4のものより短い寸法
とされ、電極先端361は渦巻状金属箔積層体10の排
気流れ方向上流側端面より下流側の積層体内部に位置し
ている。前述のように、ヒータ付触媒10の発熱部(導
通接合部)は積層体10の上流側端面に分布している
が、本実施例では、発熱部近傍に電極質量がないため、
発熱部近傍の熱容量を大幅に低減することが可能とな
る。従って、通電による発熱および、発熱部の触媒作用
開始時に、積層体10の上流側部分では発熱部からの熱
伝達による温度上昇が速められるため、積層体10の上
流側部分全体での触媒作用が早期に開始されるようにな
る利点がある。また、本実施例によれば、従来(図2)
の場合に較べて電極20の重量が低減されるため、触媒
装置全体の軽量化を図ることができる利点がある。な
お、図37では、パイプ電極20の先端部361を閉塞
して排気ガスの侵入を防止しているが、パイプ電極20
内部を閉塞する位置は先端部361でなくとも良く、例
えばヒータ付触媒10の外部に位置する部分(すなわ
ち、ヒータ付触媒10の排気流れ方向下流側端面よりさ
らに下流側の部分)でパイプ電極20内部を閉塞するよ
うにしても良い。
【0102】本実施例のヒータ付触媒10を形成する際
には、図38に示すように、中心電極20端面ににダミ
ーの心棒371を当接した状態で、中心電極20と金属
箔(波箔11または平箔12)との接合を行った後に中
心電極20と心棒371の周囲に金属箔を巻回して金属
箔積層体10を形成する。この状態で金属箔相互を接合
して導通接合部を形成した後、心棒371を引き抜くこ
とにより、金属箔の巻回状態を乱すことなく図37に示
す金属箔積層体10を構成することができる。
【0103】なお、上記実施例では、金属箔積層体10
の上流側端面にのみ発熱部(導通接合部)を設けた場合
について説明したが、積層体内部全体に発熱部を分布さ
せるような形式のヒータ付触媒の場合においても、図3
7のように積層体内部の電極長さを短くして電極熱容量
を低減することにより、触媒の昇温時間を短縮すること
ができることはいうまでもない。
【0104】次に、図38を用いて請求項8に対応する
本発明の実施例を説明する。前述の、図30の実施例で
はパイプ電極302に不連続部分を形成することによ
り、貫通部25で電極を堅固に固定しながら電極302
の熱膨張によりヒータ付触媒10に過大な熱応力が加わ
ることを防止していたが、本実施例では、電極に不連続
部分を設けることなく簡易な構成でヒータ付触媒に過大
な熱応力が加わることを防止している。
【0105】図38は、本実施例の冷間時におけるパイ
プ電極381の取付け状態を示している。本実施例で
は、予め機関冷間時に機関通常運転中の高温によるパイ
プ電極381の熱膨張量に相当する量だけ、パイプ電極
381をオフセットして貫通部25に固定している。す
なわち、本実施例では、機関通常運転時にパイプ電極3
81が熱膨張することにより図38に点線で示した状態
になるように、パイプ電極381のヒータ付触媒10の
半径方向長さ(図38、L1 )及び中心電極部分長さ
(図38、L2 )をこれらの部分の熱膨張に相当する量
(図38、X1 、X 2 )だけ短く設定してある。このた
め、本実施例では機関冷間時にはパイプ電極381のL
1 及びL2 部分には引張応力が生じている。また、本実
施例では、電極381は貫通部25では、例えば図12
(A) に説明した構成等を用いてコーン9に堅固に固定さ
れている。
【0106】機関通常運転時に電極381が高温になる
と、電極381のL1 、L2 部分はそれぞれX1 、X2
だけ熱膨張し、電極381に圧縮応力が生じる。しか
し、電極381のL1 、L2 部分には冷間状態で予め引
張応力が生じているため、電極の熱膨張により生じる圧
縮応力はこの引張応力により相殺され、通常運転時には
電極381のL1 、L2 部分には殆ど応力が生じなくな
る。このため、通常運転時にはヒータ付触媒10は電極
381から殆ど力を受けることがなくなるので、ヒータ
付触媒の耐久性が向上する。また、従来、全負荷運転時
等の排気温度が極めて高い状態(例えば900度C程
度)では、電極の熱膨張により極めて大きな熱応力がヒ
ータ付触媒に作用するため、ヒータ付触媒は高温、高応
力の状態になり耐久性が著しく低下する問題があった
が、本実施例のように予め通常運転時の熱膨張量だけ電
極381をオフセットして固定することにより、通常運
転領域でヒータ付触媒10に加わる熱応力を略ゼロにす
ることができるのみならず、機関全負荷時に電極381
からヒータ付触媒10に加わる力を大幅に低減し、機関
全負荷運転時のヒータ付触媒の耐久性を向上させること
が可能となる。なお、本実施例によれば、機関冷間時に
はヒータ付触媒10に比較的大きな応力が作用すること
になるが、低温時の材料強度は高温時に較べて大きいた
め、この応力により各部材の耐久性が低下する問題は生
じない。
【0107】図40は、同様に電極に不連続部分を設け
ることなくヒータ付触媒に過大な熱応力が加わることを
防止する構成の他の例を示している。本実施例では、金
属箔積層体10の電極391との接合部近傍はパイプ電
極391の熱膨張による変位を吸収することができるよ
うに自由度を持たせて形成されており、パイプ電極39
1自体は図39とは異なり、予めオフセットを与えるこ
となく貫通部25でコーン9に固定されている。すなわ
ち、本実施例では、電極391の周囲に金属箔を巻回し
て金属箔積層体を形成する際に、電極391周りの最初
の数層の金属箔は張力を低減して巻回しており、電極3
91の熱膨張による変位を金属箔の層間の移動と弾性変
形とにより吸収するようにしている。これにより、電極
391が、熱膨張により図40に点線で示す状態に変形
する際に、金属箔積層体10から抵抗を受けないため、
電極391の熱膨張によりヒータ付触媒10に過大な熱
応力が加わることが防止される。
【0108】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、ヒー
タ付触媒に接続する棒状電極を中空パイプ状に構成した
ことにより電極の熱容量が大幅に低減され、ヒータ付触
媒の昇温時間が短縮される効果が得られる。また、電極
を中空パイプ状に構成したことにより、電極の表面積が
相対的に大きくなるため電極空の放熱が促進され、機関
通常運転時の電極と電力供給導線との接合部温度を低く
保つことができるので、電極に接続される導線の耐久性
が向上する効果が得られる。
【0109】請求項2に記載の本発明によれば、パイプ
状電極の内径部に直接導線を挿入、接続するようにした
ことにより、請求項1の効果に加えて更に、電極端部へ
の導線接続を容易に行うことが可能となる効果が得られ
る。また、排気通路内の中空パイプ電極部分を圧潰して
内部の空間を閉塞したため、パイプ電極内に高温の排気
ガスが進入することが防止され、導線接続部の電極温度
上昇防止効果をより高めることができる効果が得られ
る。
【0110】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1において、パイプ状電極の中空部分に冷却空気を流す
ことにより、請求項1の効果に加え、機関通常運転時の
電極温度を更に低下させることができるという効果が得
られる。請求項4に記載の発明では、ヒータ付触媒中心
電極に接続したパイプ状電極に不連続な部分を形成し、
この不連続部分のパイプ状電極を撚り線で導通可能に接
続したため、電極の熱膨張による変位を撚り線の変形で
吸収することが可能になり、請求項1の効果に加え、電
極の熱膨張によるヒータの応力を低減することが可能と
なる効果が得られる。
【0111】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
4のパイプ状電極の不連続部分を、第1のパイプ状電極
に第2のパイプ状電極をテレスコピック状に挿入するこ
とにより形成したことにより、第1と第2のパイプ状電
極を接続する撚り線に直接排気ガスが接触することが防
止され、請求項4の効果に加えて、撚り線の耐久性を向
上させることができる効果を得られる。
【0112】請求項6に記載の本発明によれば、排気通
路壁面貫通部の、パイプ状電極のフランジ状部分と排気
通路壁面との間に絶縁被膜を有する金属箔積層体を介挿
し、金属箔積層体を構成する金属箔のうち、第1の金属
箔はホルダと接触せず、第2の金属箔は中心電極と接触
していないようにしたことにより、請求項1の効果に加
え、中心電極と排気通路壁面との絶縁を確実に行いなが
ら貫通部からの排気の洩れを防止することが可能となる
効果が得られる。
【0113】請求項7に記載の本発明によれば、請求項
1の効果に加えて、中空パイプ状電極を排気流れ方向下
流側で渦巻状金属箔積層体の中心電極に接続したことに
より、機関始動時に金属箔積層体に流入する排気の熱を
中空状パイプ電極が奪うことが防止され、排気による触
媒加熱が良好になる。また、中心電極が金属箔積層体上
流側端面まで到達しておらず、積層体上流側端面近傍で
は中心電極が存在しないため、請求項1の効果に加え、
上流側端面近傍で一層ヒータ熱容量が低減され、触媒の
温度上昇が速くなるという効果が得られる。
【0114】請求項8に記載の本発明によれば、パイプ
電極と中心電極とを、低温時に引張応力が生じるよう
に、それぞれ長さを短く設定したため、電極に熱膨張が
生じた場合でも、電極がヒータを押す力を小さくするこ
とができ、請求項1の効果に加え、ヒータの耐久性を向
上させることができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気ヒータ付触媒の一般的構造を示す断面図で
ある。
【図2】ヒータ付触媒の形成方法を説明する図である。
【図3】図1の矢印III-III 線側の端面を示す図であ
る。
【図4】図3のIV-IV 線に沿った断面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図6】図1の電極貫通部の構成の一例を説明する図で
ある。
【図7】電極貫通部の他の構成例を説明する図である。
【図8】電極貫通部の他の構成例を説明する図である。
【図9】電極貫通部の他の構成例を説明する図である。
【図10】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図11】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図12】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図13】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図14】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図15】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図16】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図17】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図18】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図19】電極貫通部の他の構成例を説明する図であ
る。
【図20】従来の電極断面形状における問題点を説明す
る図である。
【図21】図1の実施例の電極断面形状の例を示す図で
ある。
【図22】電極断面形状の他の例を説明する図である。
【図23】請求項2に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図24】従来の中実電極への導線の接続方法を説明す
る図である。
【図25】図23の熱応力緩和部の他の例を説明する図
である。
【図26】図23の熱応力緩和部の他の例を説明する図
である。
【図27】導線の被覆の一例を示す図である。
【図28】導線と電極との接続部の冷却方法の例を示す
図である。
【図29】請求項3に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図30】請求項4に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図31】図30の撚り線の形状を説明する図である。
【図32】請求項4に対応する、図30とは別の実施例
を説明する図である。
【図33】請求項5に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図34】電極の不連続部の形成方法の他の例を示す図
である。
【図35】請求項6に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図36】請求項6に対応する本発明の別の実施例を説
明する図である。
【図37】請求項7に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図38】請求項7に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図39】請求項8に対応する本発明の実施例を説明す
る図である。
【図40】中心電極の取付け方法の他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…触媒装置全体 10…ヒータ付触媒 20…電極 25…貫通部 35…導線 61…ホルダー 62…フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/40 Z 7512−3K (72)発明者 下地 浩二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 吉永 融 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 渡辺 聖彦 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気通路内に、排気浄化触媒と触媒加熱
    用電気ヒータとを配置し、前記電気ヒータから排気通路
    壁面を貫通して外部に延設された棒状電極を介して前記
    電気ヒータに通電を行う電気ヒータ付触媒装置におい
    て、 前記棒状電極を中空パイプ状に形成したことを特徴とす
    る電気ヒータ付触媒装置。
  2. 【請求項2】 前記中空パイプ状電極の前記排気通路内
    に位置する部分を圧潰してパイプ内部空間を閉塞すると
    ともに、前記排気通路外側に位置する中空パイプ状電極
    の端部の中空部内に電力供給用導線を嵌挿したことを特
    徴とする請求項1に記載の電気ヒータ付触媒装置。
  3. 【請求項3】 前記中空パイプ状電極内の中空部に電極
    冷却用空気を供給する手段を設けたことを特徴とする請
    求項1に記載の電気ヒータ付触媒装置。
  4. 【請求項4】 前記電気ヒータは、前記中空パイプ状電
    極に導通可能に接続された中心電極の周りに金属箔を巻
    回して形成した渦巻状金属箔積層体からなり、前記中空
    パイプ状電極は、中空パイプ状電極の排気通路内に位置
    する部分に形成された不連続部分と、前記不連続部分の
    中空パイプ状電極内に嵌挿され前記中空パイプ状電極の
    前記不連続部分の両側を導通可能に接合する撚り線から
    なる導線とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    電気ヒータ付触媒装置。
  5. 【請求項5】 前記中空パイプ状電極の前記不連続部
    は、第1のパイプ状電極と、該第1のパイプ状電極内に
    テレスコピック状に挿入された第2のパイプ状電極とか
    ら構成されることを特徴とする請求項4に記載の電気ヒ
    ータ付触媒装置。
  6. 【請求項6】 前記中空パイプ状電極の前記排気通路壁
    面貫通部は、前記中空パイプ状電極外周面に形成された
    フランジ状部分と、該フランジ状部分と排気通路壁面と
    の間に介挿された金属箔積層体と、前記フランジ状部分
    及び前記積層体の外周を覆うホルダーとを備えるととも
    に、前記金属箔積層体は、前記ホルダ内面との間に空隙
    を隔てて配置された、表面に電気的絶縁被膜を有する第
    1の金属箔と、前記中心電極外周面との間に空隙を隔て
    て配置された、表面に電気的絶縁被膜を有する第2の金
    属箔とを積層して構成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の電気ヒータ付触媒装置。
  7. 【請求項7】 前記電気ヒータは、前記中空パイプ状電
    極に導通可能に接続された中心電極の周りに金属箔を巻
    回して形成した渦巻状金属箔積層体からなり、前記中空
    パイプ状電極は、前記渦巻状金属箔積層体の排気流れ方
    向下流側で前記中心電極に接続されるとともに、前記中
    心電極の排気流れ方向上流側端部は、前記渦巻状金属箔
    積層体の排気流れ方向上流側端面より下流側に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気ヒータ付触媒装
    置。
  8. 【請求項8】 前記電気ヒータは、前記中空パイプ状電
    極に導通可能に接続された中心電極の周りに金属箔を巻
    回して形成した渦巻状金属箔積層体からなり、前記中空
    パイプ状電極と前記中心電極との長さは、機関冷間時に
    前記中空パイプ状電極と前記中心電極とにそれぞれ引張
    応力が生じるように所定量短く設定されたことを特徴と
    する請求項1に記載の電気ヒータ付触媒装置。
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