JP3211327B2 - 通電加熱可能な金属担体触媒装置 - Google Patents
通電加熱可能な金属担体触媒装置Info
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Landscapes
- Exhaust Gas After Treatment (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関の排気
浄化装置として使用するのに適した、通電加熱可能な金
属担体触媒装置に関する。
浄化装置として使用するのに適した、通電加熱可能な金
属担体触媒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の冷間始動時には、排気浄化装
置の触媒も温度が低下しているから、それが排気の熱、
或いは排気の酸化による熱によって加熱されて数百度の
活性化温度に達するまでは排気浄化機能が十分に発揮さ
れない。そこで、触媒を加熱して急速に活性化温度に到
達させる手段が考えられ、その一種として、触媒物質を
表面に被覆される触媒担体を金属板で構成し、機関始動
時に金属担体自体に通電して発熱させ、急速に触媒温度
を上昇させるものがある。この場合は、触媒の骨格とな
る触媒担体自体が電気的なヒータを兼ねている。
置の触媒も温度が低下しているから、それが排気の熱、
或いは排気の酸化による熱によって加熱されて数百度の
活性化温度に達するまでは排気浄化機能が十分に発揮さ
れない。そこで、触媒を加熱して急速に活性化温度に到
達させる手段が考えられ、その一種として、触媒物質を
表面に被覆される触媒担体を金属板で構成し、機関始動
時に金属担体自体に通電して発熱させ、急速に触媒温度
を上昇させるものがある。この場合は、触媒の骨格とな
る触媒担体自体が電気的なヒータを兼ねている。
【0003】特表平3−500911号公報には、通電
加熱可能な金属担体触媒装置に属する第1の従来技術が
記載されている。この触媒装置においては、金属の平坦
な薄板と金属の波状の薄板とを交互に重なるように巻い
てハニカム状の触媒担体を形成し、その際に、触媒担体
を中間絶縁層によって半径方向又は軸方向に複数の電流
路を構成するように分割し、電流路が0.2〜2Ω程度
の電気抵抗値を持つようにして、これに電流を通じて発
熱させる。
加熱可能な金属担体触媒装置に属する第1の従来技術が
記載されている。この触媒装置においては、金属の平坦
な薄板と金属の波状の薄板とを交互に重なるように巻い
てハニカム状の触媒担体を形成し、その際に、触媒担体
を中間絶縁層によって半径方向又は軸方向に複数の電流
路を構成するように分割し、電流路が0.2〜2Ω程度
の電気抵抗値を持つようにして、これに電流を通じて発
熱させる。
【0004】また、第2の従来技術として、米国特許第
4,928,485号明細書には、触媒を担持する複数
枚の波状の金属薄板の各一端を中央部の電極棒に取り付
けて接続し、それらの複数枚の波状の金属薄板を電極棒
の周りに巻き上げて形成した触媒担体を、外部電極を兼
ねている外筒内に収容して、波状の金属薄板の各他端を
外筒に接続することにより構成される通電加熱可能な金
属担体触媒装置が記載されている。
4,928,485号明細書には、触媒を担持する複数
枚の波状の金属薄板の各一端を中央部の電極棒に取り付
けて接続し、それらの複数枚の波状の金属薄板を電極棒
の周りに巻き上げて形成した触媒担体を、外部電極を兼
ねている外筒内に収容して、波状の金属薄板の各他端を
外筒に接続することにより構成される通電加熱可能な金
属担体触媒装置が記載されている。
【0005】前述の従来の金属担体触媒装置において
は、波状の金属薄板のみ、或いは金属の平坦な薄板と金
属の波状の薄板が、交互に重なるように巻かれてハニカ
ム状の触媒担体を形成し、その際に絶縁層を層間に設け
るか、又は金属薄板の表面の酸化被膜を絶縁層となすこ
とにより、ヒータとして適当な電気抵抗値が得られるよ
うに構成されている。
は、波状の金属薄板のみ、或いは金属の平坦な薄板と金
属の波状の薄板が、交互に重なるように巻かれてハニカ
ム状の触媒担体を形成し、その際に絶縁層を層間に設け
るか、又は金属薄板の表面の酸化被膜を絶縁層となすこ
とにより、ヒータとして適当な電気抵抗値が得られるよ
うに構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の触媒担体では、
隣接して重なり合う波状の金属薄板相互間、或いは平坦
な金属薄板と波状の金属薄板相互間は、半径方向に重な
り合っているだけで、相互に接合されてはいないし、層
間に十分な圧着力が作用するようになっていないので、
それを内燃機関の排気浄化装置として使用した場合、排
気の熱を受けて高温になったときには、ハニカム状の金
属担体内部の温度差によって発生する熱応力と排気圧に
より、主として波状の金属薄板が軸方向にずれ、外筒や
中央部の電極が設けられている場合にはそれらに接続さ
れた部分を残して、中間層部分が排気の下流側に大きく
突出するという現象(以下これをスコーピング現象とい
う)が起こりやすい。
隣接して重なり合う波状の金属薄板相互間、或いは平坦
な金属薄板と波状の金属薄板相互間は、半径方向に重な
り合っているだけで、相互に接合されてはいないし、層
間に十分な圧着力が作用するようになっていないので、
それを内燃機関の排気浄化装置として使用した場合、排
気の熱を受けて高温になったときには、ハニカム状の金
属担体内部の温度差によって発生する熱応力と排気圧に
より、主として波状の金属薄板が軸方向にずれ、外筒や
中央部の電極が設けられている場合にはそれらに接続さ
れた部分を残して、中間層部分が排気の下流側に大きく
突出するという現象(以下これをスコーピング現象とい
う)が起こりやすい。
【0007】図11は、スコーピング現象を説明するた
めに、前記の従来技術の場合とは多少構造を異にする
が、比較のために本発明の装置により近い構造を持つ通
電加熱可能な金属担体触媒装置101を示したものであ
る。触媒装置101において、外筒102内に収容され
る金属担体103は、中心電極106の周りに平坦な金
属薄板と波状の金属薄板が交互に重なるように巻き上げ
られたものであり、金属担体103を巻き上げたのち、
外筒102内に挿入して中心電極106を少し逆方向に
回転させ、渦巻き状の金属担体3を膨らませて、金属担
体103の外周を外筒102の内面に接触、支持させて
いる。
めに、前記の従来技術の場合とは多少構造を異にする
が、比較のために本発明の装置により近い構造を持つ通
電加熱可能な金属担体触媒装置101を示したものであ
る。触媒装置101において、外筒102内に収容され
る金属担体103は、中心電極106の周りに平坦な金
属薄板と波状の金属薄板が交互に重なるように巻き上げ
られたものであり、金属担体103を巻き上げたのち、
外筒102内に挿入して中心電極106を少し逆方向に
回転させ、渦巻き状の金属担体3を膨らませて、金属担
体103の外周を外筒102の内面に接触、支持させて
いる。
【0008】図11に示した金属担体触媒装置101で
は、金属担体103を膨らませているので、金属担体1
03を構成する平坦な金属薄板と波状の金属薄板の層間
の圧接力が非常に小さいため、これが排気の熱と排気圧
に曝されると、外筒102及び中心電極106に支持さ
れない部分では、主として波状の金属薄板が下流側に距
離Sだけ突出してスコーピング現象を呈する。一旦スコ
ーピング現象が起こると、温度が低下しても金属担体1
03が原形に復することはなく、僅か10回前後の加
熱、冷却の繰り返しでも、加熱する度に突出量が次第に
大きくなる結果、金属薄板が外筒102や中心電極10
6に取り付けられている部分等で破断し、金属担体10
3が使用不能な程度まで破損してしまうという実験結果
もある。金属担体を外筒内に挿入したあと、特に中心電
極を逆転させて膨らませるというようなことをしなくて
も、従来技術の場合は金属担体の層間の結合が弱いの
で、遅かれ早かれスコーピング現象を起こすのである。
は、金属担体103を膨らませているので、金属担体1
03を構成する平坦な金属薄板と波状の金属薄板の層間
の圧接力が非常に小さいため、これが排気の熱と排気圧
に曝されると、外筒102及び中心電極106に支持さ
れない部分では、主として波状の金属薄板が下流側に距
離Sだけ突出してスコーピング現象を呈する。一旦スコ
ーピング現象が起こると、温度が低下しても金属担体1
03が原形に復することはなく、僅か10回前後の加
熱、冷却の繰り返しでも、加熱する度に突出量が次第に
大きくなる結果、金属薄板が外筒102や中心電極10
6に取り付けられている部分等で破断し、金属担体10
3が使用不能な程度まで破損してしまうという実験結果
もある。金属担体を外筒内に挿入したあと、特に中心電
極を逆転させて膨らませるというようなことをしなくて
も、従来技術の場合は金属担体の層間の結合が弱いの
で、遅かれ早かれスコーピング現象を起こすのである。
【0009】本発明は、従来技術において起こりやすい
ハニカム状金属担体のスコーピング現象を防止し得る有
効な手段を提供することを、発明が解決しようとする課
題とするものである。
ハニカム状金属担体のスコーピング現象を防止し得る有
効な手段を提供することを、発明が解決しようとする課
題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、平坦な金属箔と波状の金属箔
とを重ね合わせてそれらの接触部分の少なくとも一部を
接合して一体化することにより一面が平坦で他面が波状
の帯状体となし、複数枚の前記帯状体の各一端を棒状の
中心電極の周りに取り付けて、その周りに前記複数枚の
帯状体を渦巻き状に巻き上げることによりハニカム状の
金属担体を形成し、前記金属担体をケーシングとなる外
筒内に挿入して前記帯状体の各他端を前記外筒の内面に
取り付けたのち、前記中心電極を前記外筒に対して相対
回転させることにより前記平坦な金属箔に張力を与え
て、渦巻き状に巻き上げられた前記帯状体を巻き締め、
積層状態の前記帯状体の層間にスコーピング現象の発生
を防止するのに十分な大きさの圧接力を発生させると共
に、その巻き締め状態を維持し得る支持手段を用いて前
記中心電極と前記外筒を連結し、前記中心電極の前記外
筒に対する相対回転及び相対位置の移動を阻止したこと
を特徴とする通電加熱可能な金属担体触媒装置を提供す
る。
決するための手段として、平坦な金属箔と波状の金属箔
とを重ね合わせてそれらの接触部分の少なくとも一部を
接合して一体化することにより一面が平坦で他面が波状
の帯状体となし、複数枚の前記帯状体の各一端を棒状の
中心電極の周りに取り付けて、その周りに前記複数枚の
帯状体を渦巻き状に巻き上げることによりハニカム状の
金属担体を形成し、前記金属担体をケーシングとなる外
筒内に挿入して前記帯状体の各他端を前記外筒の内面に
取り付けたのち、前記中心電極を前記外筒に対して相対
回転させることにより前記平坦な金属箔に張力を与え
て、渦巻き状に巻き上げられた前記帯状体を巻き締め、
積層状態の前記帯状体の層間にスコーピング現象の発生
を防止するのに十分な大きさの圧接力を発生させると共
に、その巻き締め状態を維持し得る支持手段を用いて前
記中心電極と前記外筒を連結し、前記中心電極の前記外
筒に対する相対回転及び相対位置の移動を阻止したこと
を特徴とする通電加熱可能な金属担体触媒装置を提供す
る。
【0011】
【作用】本発明の通電加熱可能な金属担体触媒装置にお
いては、その触媒の金属担体を構成する帯状体が、あら
かじめ波状の金属箔を平坦な金属箔に接合して一体化し
たものであり、それを中心電極の周りに渦巻き状に巻き
上げ、且つ巻き締めた状態で、支持手段によって中心電
極と外筒とを相対的に固定しているので、積層された帯
状体の層間には十分な大きさの圧接力が発生していると
共に、平坦な金属箔には大きな張力が作用しており、そ
の両端が中心電極と外筒に取り付けられていることか
ら、波状の金属箔がスコーピング現象を起こそうとして
も、それと一体の平坦な金属箔によって阻止されて、軸
方向及び半径方向のいづれの方向にも動くことができな
いので、スコーピング現象の発生が未然に防止される。
いては、その触媒の金属担体を構成する帯状体が、あら
かじめ波状の金属箔を平坦な金属箔に接合して一体化し
たものであり、それを中心電極の周りに渦巻き状に巻き
上げ、且つ巻き締めた状態で、支持手段によって中心電
極と外筒とを相対的に固定しているので、積層された帯
状体の層間には十分な大きさの圧接力が発生していると
共に、平坦な金属箔には大きな張力が作用しており、そ
の両端が中心電極と外筒に取り付けられていることか
ら、波状の金属箔がスコーピング現象を起こそうとして
も、それと一体の平坦な金属箔によって阻止されて、軸
方向及び半径方向のいづれの方向にも動くことができな
いので、スコーピング現象の発生が未然に防止される。
【0012】
【実施例】本発明の第1実施例を図1〜図4に示す。通
電加熱可能な金属担体触媒装置1は、接地電極を兼ねた
ケーシングである外筒2と、その内部に収容された触媒
の金属担体3、及びそれらに付帯する部分からなってい
る。金属担体3は、厚さが50μm程度の帯状の平坦な
金属箔4と、同じ材料からなる波状の金属箔5とを重ね
合わせたものを複数組用意し、それらの一端を棒状の中
心電極6の周りに均等に取り付けて、中心電極6の上に
積層されるように巻き上げ、それを外筒2内に収容して
他端を外筒2に取り付け、適度の張力が平坦な金属箔4
に生じるようにトルクFをかけて巻き締めた状態で、外
筒2に対して中心電極6が回転しないように、且つ外筒
2と中心電極6の相対的な位置関係が変化しないよう
に、後述のような手段により相互に固定することによっ
て構成されたものである。
電加熱可能な金属担体触媒装置1は、接地電極を兼ねた
ケーシングである外筒2と、その内部に収容された触媒
の金属担体3、及びそれらに付帯する部分からなってい
る。金属担体3は、厚さが50μm程度の帯状の平坦な
金属箔4と、同じ材料からなる波状の金属箔5とを重ね
合わせたものを複数組用意し、それらの一端を棒状の中
心電極6の周りに均等に取り付けて、中心電極6の上に
積層されるように巻き上げ、それを外筒2内に収容して
他端を外筒2に取り付け、適度の張力が平坦な金属箔4
に生じるようにトルクFをかけて巻き締めた状態で、外
筒2に対して中心電極6が回転しないように、且つ外筒
2と中心電極6の相対的な位置関係が変化しないよう
に、後述のような手段により相互に固定することによっ
て構成されたものである。
【0013】金属箔4及び5は、その材質を例えば、2
0%のクローム及び5%のアルミニウムと残部が鉄から
なる鉄系合金とすることができ、この板状材料を50μ
m程度の厚さになるまで圧延し、帯状に裁断して平坦な
金属箔4を製造するが、波状の金属箔5は、それを更に
歯車状に噛み合う回転工具の間に挟み込んで波形に成形
することによって製造される。
0%のクローム及び5%のアルミニウムと残部が鉄から
なる鉄系合金とすることができ、この板状材料を50μ
m程度の厚さになるまで圧延し、帯状に裁断して平坦な
金属箔4を製造するが、波状の金属箔5は、それを更に
歯車状に噛み合う回転工具の間に挟み込んで波形に成形
することによって製造される。
【0014】本発明の金属担体3を組み立てるときは、
金属担体3を構成する平坦な金属箔4と波状の金属箔5
の1枚ずつを、あらかじめ重ね合わせた状態で所々を溶
接或いはロウ付け等によって相互に固定して、一面が平
坦で他面が波状の凹凸をもっている二重の帯状体7を製
造し、その帯状体7を数組用いて、図3に示したよう
に、それぞれの帯状体7の一端を中心電極6の周囲の均
等位置に設けられた軸方向の溝等に挟み込んで固定し、
帯状体7が積層するように中心電極6上に巻き上げると
いう方法をとる。
金属担体3を構成する平坦な金属箔4と波状の金属箔5
の1枚ずつを、あらかじめ重ね合わせた状態で所々を溶
接或いはロウ付け等によって相互に固定して、一面が平
坦で他面が波状の凹凸をもっている二重の帯状体7を製
造し、その帯状体7を数組用いて、図3に示したよう
に、それぞれの帯状体7の一端を中心電極6の周囲の均
等位置に設けられた軸方向の溝等に挟み込んで固定し、
帯状体7が積層するように中心電極6上に巻き上げると
いう方法をとる。
【0015】図4は、平坦な金属箔4と波状の金属箔5
とを重ね合わせて相互に固定するための一つの手段の例
を示したもので、帯状体7の縁部に近いところの谷の一
部分に、数ピッチ毎に軸方向に二箇所ずつ短く、レーザ
溶接8を行ったものである。レーザ溶接8によって金属
箔4と波状の金属箔5とが相互に固定される結果、帯状
体7の軸方向の剛性は波状の金属箔5単体に比べて格段
に大きくなる。なお、この場合、レーザ溶接8は、同様
な位置に施される電気的なスポット溶接、或いはロウ付
け等の手段によって代えることもできる。
とを重ね合わせて相互に固定するための一つの手段の例
を示したもので、帯状体7の縁部に近いところの谷の一
部分に、数ピッチ毎に軸方向に二箇所ずつ短く、レーザ
溶接8を行ったものである。レーザ溶接8によって金属
箔4と波状の金属箔5とが相互に固定される結果、帯状
体7の軸方向の剛性は波状の金属箔5単体に比べて格段
に大きくなる。なお、この場合、レーザ溶接8は、同様
な位置に施される電気的なスポット溶接、或いはロウ付
け等の手段によって代えることもできる。
【0016】図5によって模式的に示したように、波状
の金属箔5単体の両端を外筒2と中心電極6に相当する
部分との間に取り付けて支持した場合に、中央部分は自
重によってアコーディオン状に大きく垂れ下がるのに対
し、図6に示したように、平坦な金属箔4と波状の金属
箔5とを重ね合わせて所々を溶接8によって相互に固定
した帯状体7の場合には、帯状体7の構成部分である平
坦な金属箔4が、支持部分の間に大きな張力Tを発生し
て軸方向の力A(この場合は重力)に抵抗するので、平
坦な金属箔4に固定された波状の金属箔5も垂れ下がる
ことがない。
の金属箔5単体の両端を外筒2と中心電極6に相当する
部分との間に取り付けて支持した場合に、中央部分は自
重によってアコーディオン状に大きく垂れ下がるのに対
し、図6に示したように、平坦な金属箔4と波状の金属
箔5とを重ね合わせて所々を溶接8によって相互に固定
した帯状体7の場合には、帯状体7の構成部分である平
坦な金属箔4が、支持部分の間に大きな張力Tを発生し
て軸方向の力A(この場合は重力)に抵抗するので、平
坦な金属箔4に固定された波状の金属箔5も垂れ下がる
ことがない。
【0017】しかしながら、帯状体7は実際には中心電
極6の周りに巻かれているので、模式的に描いた図5や
図6のように張力Tだけが発生する訳ではなく、巻き重
ねられた帯状体7の層の間に作用する半径方向の力(層
間の圧着力)Rも考えなければならない。張力Tは、帯
状体7が中心電極6の周りに単に巻き付けられるだけで
なく、巻き締められて帯状体7の層の間に半径方向の力
Rが発生したときに、はじめて有効な大きさとなって平
坦な金属箔4に発生して、軸方向力Aに抵抗して金属担
体3のスコーピング現象を防止することができる。
極6の周りに巻かれているので、模式的に描いた図5や
図6のように張力Tだけが発生する訳ではなく、巻き重
ねられた帯状体7の層の間に作用する半径方向の力(層
間の圧着力)Rも考えなければならない。張力Tは、帯
状体7が中心電極6の周りに単に巻き付けられるだけで
なく、巻き締められて帯状体7の層の間に半径方向の力
Rが発生したときに、はじめて有効な大きさとなって平
坦な金属箔4に発生して、軸方向力Aに抵抗して金属担
体3のスコーピング現象を防止することができる。
【0018】従って、このような場合に重要なことは、
平坦な金属箔4と波状の金属箔5とを重ね合わせて、溶
接等の手段により所々を相互に固定して帯状体7を作る
だけでなく、それを中心電極6の周りに所定のトルクF
によって巻き締めることによって、帯状体7の層の間に
半径方向の力Rを発生させ、それに伴って十分大きな張
力Tを平坦な金属箔4に発生させることと、更に、トル
クFが常に略同じ大きさで維持されるように、外筒2に
対して中心電極6の回転方向の相対的な位置を固定する
ことである。更に、全体的な型崩れを防止するために
は、帯状体7を巻き締めて固定する際に、回転方向の固
定だけでなく、外筒2と中心電極6の相対的な位置関係
も不変に維持することが望ましい。
平坦な金属箔4と波状の金属箔5とを重ね合わせて、溶
接等の手段により所々を相互に固定して帯状体7を作る
だけでなく、それを中心電極6の周りに所定のトルクF
によって巻き締めることによって、帯状体7の層の間に
半径方向の力Rを発生させ、それに伴って十分大きな張
力Tを平坦な金属箔4に発生させることと、更に、トル
クFが常に略同じ大きさで維持されるように、外筒2に
対して中心電極6の回転方向の相対的な位置を固定する
ことである。更に、全体的な型崩れを防止するために
は、帯状体7を巻き締めて固定する際に、回転方向の固
定だけでなく、外筒2と中心電極6の相対的な位置関係
も不変に維持することが望ましい。
【0019】そのため、本発明の第1実施例では、図1
に示すように、中心電極6の一端に形成された雄ねじ部
9に、中心電極6と直角方向に支持棒10をナット11
によって取り付け、支持棒10を外筒2の貫通孔12に
おいて固定している。支持棒10はそのフランジ部を電
気的な絶縁材料からなる一対のガスケット13、14に
よって挟んで、貫通孔12の周りに突出して形成された
螺子部15に対して袋ナット16によって螺着して固定
されるから、外筒2と中心電極6間の電気的な導通はな
く、支持棒10は中心電極6へ電力を供給するための導
線として利用することができる。中心電極6と支持棒1
0の結合を螺子部によらずに例えば溶接によって行って
もよいことは言うまでもない。
に示すように、中心電極6の一端に形成された雄ねじ部
9に、中心電極6と直角方向に支持棒10をナット11
によって取り付け、支持棒10を外筒2の貫通孔12に
おいて固定している。支持棒10はそのフランジ部を電
気的な絶縁材料からなる一対のガスケット13、14に
よって挟んで、貫通孔12の周りに突出して形成された
螺子部15に対して袋ナット16によって螺着して固定
されるから、外筒2と中心電極6間の電気的な導通はな
く、支持棒10は中心電極6へ電力を供給するための導
線として利用することができる。中心電極6と支持棒1
0の結合を螺子部によらずに例えば溶接によって行って
もよいことは言うまでもない。
【0020】中心電極6の上に巻き上げられた帯状体7
の渦巻き状積層体は外筒2の中に挿入されて、各帯状体
7の外端が外筒2内に適当な止め具や溶接等の方法で接
続される。その後、中心電極6を支持棒10に取り付け
るが、その際には先に説明したような理由から、金属担
体3を構成する帯状体7を所定の大きさのトルクFで巻
き締めている状態で、ナット11を締めつけて固定す
る。そのために、中心電極6の雄ねじ部9が挿入される
支持棒10の孔との間等には、適当な回り止め手段を施
してもよい。このようにして、金属担体3を構成する渦
巻き状に巻き締められた状態の多くの帯状体7の積層体
が外筒2の中に収容され、各帯状体7の外端は外筒2に
対し、また内端は中心電極6に対して電気的にも接続さ
れる。
の渦巻き状積層体は外筒2の中に挿入されて、各帯状体
7の外端が外筒2内に適当な止め具や溶接等の方法で接
続される。その後、中心電極6を支持棒10に取り付け
るが、その際には先に説明したような理由から、金属担
体3を構成する帯状体7を所定の大きさのトルクFで巻
き締めている状態で、ナット11を締めつけて固定す
る。そのために、中心電極6の雄ねじ部9が挿入される
支持棒10の孔との間等には、適当な回り止め手段を施
してもよい。このようにして、金属担体3を構成する渦
巻き状に巻き締められた状態の多くの帯状体7の積層体
が外筒2の中に収容され、各帯状体7の外端は外筒2に
対し、また内端は中心電極6に対して電気的にも接続さ
れる。
【0021】金属担体3はその表面に触媒物質が被覆さ
れていて、触媒装置1が内燃機関の排気通路に接続され
て、機関の排気がハニカム状の金属担体3の孔を通過す
るときに、排気に含まれるHCやCO等の有害な物質を
無害化するのに役立つ。機関の冷間始動時等において
は、金属担体3の温度も低く触媒が活性化されていない
ので、急速に金属担体3の温度を上昇させるために、中
心電極6をバッテリーの+極に、外筒2を−極に接続し
て金属担体3に直接電流を流し、ジュール熱を発生させ
て触媒を加熱する。金属担体3を直接発熱させるので、
熱が無駄なく利用され、比較的少ない電力によって触媒
を活性化させることができる。
れていて、触媒装置1が内燃機関の排気通路に接続され
て、機関の排気がハニカム状の金属担体3の孔を通過す
るときに、排気に含まれるHCやCO等の有害な物質を
無害化するのに役立つ。機関の冷間始動時等において
は、金属担体3の温度も低く触媒が活性化されていない
ので、急速に金属担体3の温度を上昇させるために、中
心電極6をバッテリーの+極に、外筒2を−極に接続し
て金属担体3に直接電流を流し、ジュール熱を発生させ
て触媒を加熱する。金属担体3を直接発熱させるので、
熱が無駄なく利用され、比較的少ない電力によって触媒
を活性化させることができる。
【0022】内燃機関の運転中には、排気の熱と、排気
中の物質が触媒によって酸化されるときに発生する熱に
よって、金属担体3の温度が最高の部分で900℃程度
にも達し、触媒装置1内でも部分的に温度差が生じるの
と、排気圧によって下流側に向かう力が加わるため、金
属担体3には軸方向下流側向きの力Aが作用して、スコ
ーピング現象を起こさせようとするが、本発明の第1実
施例においては、波状の金属箔5を平坦な金属箔4にレ
ーザ溶接8等によって固定して一体化した帯状体7を使
用しているのと、帯状体7を中心電極6の周りに巻き締
めて、平坦な金属箔4に有効な張力Tを発生させた状態
で、中心電極6を外筒2に対して固定しているので、熱
応力による力や外力が作用している状態においても、渦
巻き状に積層された帯状体7の層間には半径方向の動き
が殆ど生じることがなく、張力Tが安定に保持されるの
で、帯状体7が軸方向に移動することが防止されて、ス
コーピング現象の発生が予防される。
中の物質が触媒によって酸化されるときに発生する熱に
よって、金属担体3の温度が最高の部分で900℃程度
にも達し、触媒装置1内でも部分的に温度差が生じるの
と、排気圧によって下流側に向かう力が加わるため、金
属担体3には軸方向下流側向きの力Aが作用して、スコ
ーピング現象を起こさせようとするが、本発明の第1実
施例においては、波状の金属箔5を平坦な金属箔4にレ
ーザ溶接8等によって固定して一体化した帯状体7を使
用しているのと、帯状体7を中心電極6の周りに巻き締
めて、平坦な金属箔4に有効な張力Tを発生させた状態
で、中心電極6を外筒2に対して固定しているので、熱
応力による力や外力が作用している状態においても、渦
巻き状に積層された帯状体7の層間には半径方向の動き
が殆ど生じることがなく、張力Tが安定に保持されるの
で、帯状体7が軸方向に移動することが防止されて、ス
コーピング現象の発生が予防される。
【0023】図7は、本発明によるものと従来例とを比
較実験した結果を示したもので、通電加熱可能な金属担
体触媒装置に加熱、冷却を繰り返してスコーピング現象
を発生させ、その金属担体3と突出量(スコーピング量
S)と加熱、冷却の回数とを測定して記録したものであ
る。従来例では、僅か5〜10回でも金属担体3が破損
するほどのスコーピング量を生じるのに対し、本発明に
よればスコーピング量が少なくなり、実用上殆ど問題に
ならない程度であることがわかった。
較実験した結果を示したもので、通電加熱可能な金属担
体触媒装置に加熱、冷却を繰り返してスコーピング現象
を発生させ、その金属担体3と突出量(スコーピング量
S)と加熱、冷却の回数とを測定して記録したものであ
る。従来例では、僅か5〜10回でも金属担体3が破損
するほどのスコーピング量を生じるのに対し、本発明に
よればスコーピング量が少なくなり、実用上殆ど問題に
ならない程度であることがわかった。
【0024】図8は図4に示した例と異なり、レーザ溶
接を帯状体7の谷の方向とは直角の方向(長手方向)
に、しかも波状の金属箔5の側からレーザビームを照射
して行う例を示している。このような方法によると、レ
ーザビームが帯状体7の谷底に照射された時だけ溶接点
17が形成され、平坦な金属箔4と波状の金属箔5とを
溶接することができるが、それ以外のところでは2枚の
金属箔4、5が接触していないために溶接が行われず、
波状の金属箔5に切れ18が入ることもあるが、図4の
場合のようにレーザビームを帯状体7の谷に合わせて照
射する必要がないので、波状の金属箔5の波山のピッチ
pよりも大きい長さにわたって照射するだけでよく、そ
れによって必ず谷底に溶接点17を形成することができ
るという利点がある。従って、図8のようにランダムに
レーザビームの照射位置を選択してもよい訳で、レーザ
溶接機の制御が簡単になるし、加工速度も大きくするこ
とができるので大量生産に適している。なおこの場合に
は、切れ18が波状の金属箔5にできる可能性がある
が、張力Tを負担している平坦な金属箔4には傷がつか
ないので、切れ18によって金属担体3が破断するよう
な恐れはない。
接を帯状体7の谷の方向とは直角の方向(長手方向)
に、しかも波状の金属箔5の側からレーザビームを照射
して行う例を示している。このような方法によると、レ
ーザビームが帯状体7の谷底に照射された時だけ溶接点
17が形成され、平坦な金属箔4と波状の金属箔5とを
溶接することができるが、それ以外のところでは2枚の
金属箔4、5が接触していないために溶接が行われず、
波状の金属箔5に切れ18が入ることもあるが、図4の
場合のようにレーザビームを帯状体7の谷に合わせて照
射する必要がないので、波状の金属箔5の波山のピッチ
pよりも大きい長さにわたって照射するだけでよく、そ
れによって必ず谷底に溶接点17を形成することができ
るという利点がある。従って、図8のようにランダムに
レーザビームの照射位置を選択してもよい訳で、レーザ
溶接機の制御が簡単になるし、加工速度も大きくするこ
とができるので大量生産に適している。なおこの場合に
は、切れ18が波状の金属箔5にできる可能性がある
が、張力Tを負担している平坦な金属箔4には傷がつか
ないので、切れ18によって金属担体3が破断するよう
な恐れはない。
【0025】図9及び図10は本発明の第2実施例とし
ての通電加熱可能な金属担体触媒装置1’を示したもの
である。図1等に示した第1実施例の場合は中心電極6
を支持棒10によって支持、固定したが、第2実施例で
は図10のような形状の支持部材19を用いている。支
持部材19は環状部分20と直径部分21、更に外方に
突出した電極部分22からなっている。環状部分20の
中には排気の通過する大きな開口23が形成され、排気
の流れを阻害しないように、直径部分21にも捩じった
部分24を形成して軸方向の投影面積を減少させると共
に、直径部分21の軸方向の剛性を高めている。また、
直径部分21の中央に孔25を開口し、中心電極6の一
端の雄ねじ部9をナット11によって固定している。支
持部材19は、外筒2’のフランジ部26と排気管27
のフランジ部28との間に、絶縁材料からなるガスケッ
ト29を介在させて、図示しないボルト等によって締結
される。金属担体3は第1実施例と同様に、平坦な金属
箔4と波状の金属箔5を接合した帯状体7を、中心電極
6の周りに巻き締めたものである。
ての通電加熱可能な金属担体触媒装置1’を示したもの
である。図1等に示した第1実施例の場合は中心電極6
を支持棒10によって支持、固定したが、第2実施例で
は図10のような形状の支持部材19を用いている。支
持部材19は環状部分20と直径部分21、更に外方に
突出した電極部分22からなっている。環状部分20の
中には排気の通過する大きな開口23が形成され、排気
の流れを阻害しないように、直径部分21にも捩じった
部分24を形成して軸方向の投影面積を減少させると共
に、直径部分21の軸方向の剛性を高めている。また、
直径部分21の中央に孔25を開口し、中心電極6の一
端の雄ねじ部9をナット11によって固定している。支
持部材19は、外筒2’のフランジ部26と排気管27
のフランジ部28との間に、絶縁材料からなるガスケッ
ト29を介在させて、図示しないボルト等によって締結
される。金属担体3は第1実施例と同様に、平坦な金属
箔4と波状の金属箔5を接合した帯状体7を、中心電極
6の周りに巻き締めたものである。
【0026】第2実施例では支持部材19が直径部分2
1に捩じった部分24を備えているのと、直径部分21
の両端で外筒2’に接続されるので、中心電極6の支持
が安定であり、支持部材19の強度が高くなるため、そ
の厚さを薄くすることができて開口23の断面積を大き
くとることが可能になり、排気の流路抵抗も低減され
る。しかも、第2実施例の場合は部品点数が少なく組立
が容易になる。電極部分22は中心電極6に導通するの
で配線に便利であるだけでなく、金属担体3に与えられ
る巻き締めトルクFを維持するための、回り止めとして
利用することもできる。その場合は、支持部材19を回
転させ中心電極6に外筒2’に対する相対回転を加え
て、金属担体3の帯状体7の層間に必要な半径方向力R
を発生させる大きさの張力Tを平坦な金属箔4に与えた
のち、電極部分22をフランジ部26又は28に設けら
れた図示しない回り止め部に係合させ、フランジ部をボ
ルト等によって締結するという組立手順をとることにな
る。金属担体触媒装置1’の基本的な作動は第1実施例
の場合と同様である。
1に捩じった部分24を備えているのと、直径部分21
の両端で外筒2’に接続されるので、中心電極6の支持
が安定であり、支持部材19の強度が高くなるため、そ
の厚さを薄くすることができて開口23の断面積を大き
くとることが可能になり、排気の流路抵抗も低減され
る。しかも、第2実施例の場合は部品点数が少なく組立
が容易になる。電極部分22は中心電極6に導通するの
で配線に便利であるだけでなく、金属担体3に与えられ
る巻き締めトルクFを維持するための、回り止めとして
利用することもできる。その場合は、支持部材19を回
転させ中心電極6に外筒2’に対する相対回転を加え
て、金属担体3の帯状体7の層間に必要な半径方向力R
を発生させる大きさの張力Tを平坦な金属箔4に与えた
のち、電極部分22をフランジ部26又は28に設けら
れた図示しない回り止め部に係合させ、フランジ部をボ
ルト等によって締結するという組立手順をとることにな
る。金属担体触媒装置1’の基本的な作動は第1実施例
の場合と同様である。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、簡単な手段によって通
電加熱可能な金属担体触媒装置のハニカム状の金属担体
に生じやすいスコーピング現象の発生を未然に防止する
ことができる。その結果、金属担体触媒装置の信頼性を
高め、その耐用期間を大幅に延長することが可能とな
る。
電加熱可能な金属担体触媒装置のハニカム状の金属担体
に生じやすいスコーピング現象の発生を未然に防止する
ことができる。その結果、金属担体触媒装置の信頼性を
高め、その耐用期間を大幅に延長することが可能とな
る。
【図1】本発明の第1実施例としての金属担体触媒装置
を示す縦断正面図である。
を示す縦断正面図である。
【図2】図1の金属担体触媒装置を上方から見た平面図
である。
である。
【図3】図1の金属担体触媒装置の一部を展開して示す
斜視図である。
斜視図である。
【図4】図1の金属担体触媒装置に使用される帯状体を
示すもので、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
示すもので、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
【図5】本発明の作用効果を説明するための波状の金属
箔の正面図である。
箔の正面図である。
【図6】本発明の作用効果を説明するために帯状体を示
したもので、(a)は正面図、(b)は端面図である。
したもので、(a)は正面図、(b)は端面図である。
【図7】本発明の作用効果を従来例と比較して示す線図
である。
である。
【図8】帯状体を作るための他の方法を示したもので、
(a)は端面図、(b)は正面図である。
(a)は端面図、(b)は正面図である。
【図9】本発明の第2実施例としての金属担体触媒装置
を示す縦断正面図である。
を示す縦断正面図である。
【図10】図9の金属担体触媒装置に用いる支持部材を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図11】スコーピング現象を説明するための金属担体
触媒装置の断面図である。
触媒装置の断面図である。
1、101…通電加熱可能な金属担体触媒装置 2、2’、102…外筒 3、103…金属担体 4…平坦な金属箔 5…波状の金属箔 6、106…中心電極 7…帯状体 8…レーザ溶接点 10…支持棒 13、14…ガスケット 17…溶接点 18…切れ 19…支持部材 20…環状部分 21…直径部分 22…電極部分 24…捩じった部分 26、28…フランジ部 27…排気管 29…ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤城 修 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 川辺 泰之 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 小倉 義次 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 平山 洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 伊藤 啓司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−131142(JP,A) 特開 平5−179939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/94 F01N 3/20 F01N 3/28 301
Claims (1)
- 【請求項1】 平坦な金属箔と波状の金属箔とを重ね合
わせてそれらの接触部分の少なくとも一部を接合して一
体化することにより一面が平坦で他面が波状の帯状体と
なし、複数枚の前記帯状体の各一端を棒状の中心電極の
周りに取り付けて、その周りに前記複数枚の帯状体を渦
巻き状に巻き上げることによりハニカム状の金属担体を
形成し、前記金属担体をケーシングとなる外筒内に挿入
して前記帯状体の各他端を前記外筒の内面に取り付けた
のち、前記中心電極を前記外筒に対して相対回転させる
ことにより前記平坦な金属箔に張力を与えて、渦巻き状
に巻き上げられた前記帯状体を巻き締め、積層状態の前
記帯状体の層間にスコーピング現象の発生を防止するの
に十分な大きさの圧接力を発生させると共に、その巻き
締め状態を維持し得る支持手段を用いて前記中心電極と
前記外筒を連結し、前記中心電極の前記外筒に対する相
対回転及び相対位置の移動を阻止したことを特徴とする
通電加熱可能な金属担体触媒装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02693992A JP3211327B2 (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 通電加熱可能な金属担体触媒装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02693992A JP3211327B2 (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 通電加熱可能な金属担体触媒装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220404A JPH05220404A (ja) | 1993-08-31 |
JP3211327B2 true JP3211327B2 (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=12207123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02693992A Expired - Fee Related JP3211327B2 (ja) | 1992-02-13 | 1992-02-13 | 通電加熱可能な金属担体触媒装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3211327B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07238825A (ja) * | 1994-02-25 | 1995-09-12 | Toyota Motor Corp | 電気ヒータ付触媒装置 |
JPH0871430A (ja) * | 1994-09-07 | 1996-03-19 | Nippon Soken Inc | 通電加熱式触媒装置 |
JPH08218846A (ja) * | 1995-02-17 | 1996-08-27 | Nippon Soken Inc | 内燃機関の排気浄化装置用電気ヒータ |
KR100340802B1 (ko) | 2000-06-13 | 2002-06-20 | 황해웅 | 배기가스 정화용 금속담체의 대량생산용 제조장치 및 그를이용한 금속담체의 제조방법 |
KR100351203B1 (ko) | 2000-06-13 | 2002-09-05 | 한국기계연구원 | 하니컴체 제조장치 |
DE102011051605A1 (de) * | 2011-07-06 | 2013-01-24 | Dbk David + Baader Gmbh | Heizeinrichtung |
-
1992
- 1992-02-13 JP JP02693992A patent/JP3211327B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05220404A (ja) | 1993-08-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |