JPH0723837U - トーショナル・ベンディングダンパ - Google Patents

トーショナル・ベンディングダンパ

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JPH0723837U
JPH0723837U JP5782693U JP5782693U JPH0723837U JP H0723837 U JPH0723837 U JP H0723837U JP 5782693 U JP5782693 U JP 5782693U JP 5782693 U JP5782693 U JP 5782693U JP H0723837 U JPH0723837 U JP H0723837U
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JP
Japan
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vibration
bending
crankshaft
hub
columnar
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Withdrawn
Application number
JP5782693U
Other languages
English (en)
Inventor
俊彦 伊藤
Original Assignee
エヌ・オー・ケー・メグラスティック株式会社
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランクシャフトの捩り振動に対する有効な
制振機能のほかに、曲げ振動に対する有効な制振機能を
有するダンパを提供する。 【構成】 クランクシャフトの軸端に固定されるハブ1
0に環状エラストマー部材23を介して第一の環状質量
体22が弾性的に連結された捩り方向共振部20と、ハ
ブ10に180°対称位置に配置された一対の柱状エラ
ストマー部材33を介して第二の環状質量体32が弾性
的に連結された曲げ方向共振部30とを備え、曲げ方向
共振部30が、柱状エラストマー部材33によって振動
の指向性が与えられている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、エンジンのクランクシャフトの軸端に装着されてこのクランクシャ フトの捩り振動及び曲げ振動を制振するトーショナル・ベンディングダンパに関 する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの駆動は、吸気、圧縮、爆発(膨張)及び排気の各行程を繰り返しな がら行われるため、そのクランクシャフトには、回転に伴って、捩り振動(回転 方向の振動)が生じる。このような捩り振動を制振するダンパとしては、クラン クシャフトの捩り振動を打ち消す方向に共振することによる動的吸振作用を行う トーショナルダンパがあり、典型的には、実開平4−114148号公報に開示 された構造のものが周知である。
【0003】 すなわち、このトーショナルダンパは、エンジンのクランクシャフトの軸端に 固定されるハブに、それぞれ環状のエラストマー部材(弾性体)を介して内側及 び外側の二つの振動リング(質量体)が設けられた、いわゆるダブルマス型と呼 ばれるもので、内側振動リング及びこれをハブに連結している外側の弾性体から なる共振部と、外側振動リング及びこれをハブに連結している外側の弾性体から なる共振部には、互いに異なる固有振動数が設定されており、これによって、広 い振動数域での捩り振動の低減を図っている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、クランクシャフトには、上述のような捩り振動ばかりでなく、エン ジンの爆発行程による曲げ振動(軸直角方向の振動)も加わるため、このような 曲げ振動に対しても効果的に制振することのできるダンパが要求されるが、上記 従来のトーショナルダンパによれば、内側、外側の弾性体はいずれも環状を呈す るものであって、曲げ振動の入力に対しては弾性体が円周方向一部で圧縮となる ため、バネ定数が高く、したがってこのような曲げ振動を有効に低減することが できなかった。
【0005】 このため、本考案が解決しようとする主な技術的課題は、クランクシャフトの 捩り振動に対する有効な制振機能のほかに、曲げ振動に対する有効な制振機能を 有するダンパを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した技術的課題は、本考案によって有効に解決することができる。 すなわち本考案のトーショナル・ベンディングダンパは、クランクシャフトの 軸端に固定されるハブと、このハブに環状エラストマー部材を介して第一の環状 質量体が弾性的に連結された捩り方向共振部と、前記ハブに180°対称位置に 配置された一対の柱状エラストマー部材を介して第二の環状質量体が弾性的に連 結された曲げ方向共振部とを備えるものである。
【0007】
【作用】
捩り方向共振部は、捩り方向に所定の固有振動数が設定されており、主にクラ ンクシャフトの捩り振動に対して共振による有効な制振機能を発揮する。また、 曲げ方向共振部は、軸直角方向の振動において、一対の柱状エラストマー部材を 通る直線と直交する方向に指向性を持っており、この方向に対して所定の固有振 動数が設定されているので、クランクシャフトの曲げ振動に対して共振による有 効な制振機能を発揮する。
【0008】 またこの場合、柱状エラストマー部材を円柱状とすることによって、曲げ方向 共振部における第二の環状質量体がこの柱状エラストマー部材の中心線の周りに 容易にこじり運動可能となり、このため、実際には軸心上の一点を中心とする円 弧運動となるクランクシャフトの曲げ振動に対して、より効果的な制振機能を得 ることができる。
【0009】
【実施例】
図1は、本考案に係るトーショナル・ベンディングダンパの第一の実施例を、 軸心を通る平面で切断して示すものである。すなわちこの実施例において、参照 符号10は、内周孔11においてエンジンのクランクシャフト(図示省略)の軸 端に装着される金属製のハブであり、このハブ10の外周部に形成された筒状縁 12の外周側には捩り方向共振部20が、また前記筒状縁12の内周側には曲げ 方向共振部30がそれぞれ設けられている。
【0010】 捩り方向共振部20は、ハブ10の外周筒状縁12の外周面に嵌着される金属 製のスリーブ21と、その外周側に配置された金属製の第一の環状質量体22の 互いの対向周面間に、環状エラストマー部材23を一体的に加硫成形・接着した ブッシュ型の構造を有する。すなわち、第一の環状質量体22が、環状エラスト マー部材23を介してハブ10側に弾性的に連結されており、この第一の環状質 量体22の外周面には、エンジン外部への動力伝達用のベルト(図示省略)を掛 け渡すためのプーリ溝22aが形成されている。
【0011】 図2は、この実施例における曲げ方向共振部30をハブ10から分離して示す ものであり、図3(a)は図2のA−O線断面図、同(b)は図2のB−O線断 面図、同(c)は図2の矢印C方向から見た図である。これらの図からも明らか なように、曲げ方向共振部30は、ハブ10の外周筒状縁12の内周面に嵌着さ れる金属製のスリーブ31と、その内周側に配置された金属製の第二の環状質量 体32との互いの対向周面間に、円周方向180°間隔で一対の柱状エラストマ ー部材33を一体的に加硫成形・接着したブッシュ型の構造を有し、すなわち、 第二の環状質量体32が直径方向に配置された柱状エラストマー部材33を介し てハブ10側に弾性的に連結されている。
【0012】 各柱状エラストマー部材33は、図3(c)に示すように、軸心を通る平面に 平行であってスリーブ31及び第二の環状質量体32の軸方向両端に達する面と 、軸心と直交する平面に平行な面とを有する四角柱状に形成されている。また、 これら各柱状エラストマー部材33の間には、軸方向に対して薄肉であって、ス リーブ31の内周面と第二の環状質量体32の外周面に接着されたエラストマー 膜33aが連続的に形成されている。
【0013】 すなわち、このトーショナル・ベンディングダンパによれば、捩り方向共振部 20は、ハブ10を介してクランクシャフトの捩り振動が入力されることによっ て、振動変位が入力振動変位と逆向きの捩り共振運動を生じて第一の環状質量体 22が振れ回り、これによってクランクシャフトの捩り振動を有効に低減するこ とができる。
【0014】 一方、曲げ方向共振部30は、一対の柱状エラストマー部材33,33を通る 直線と直交する軸直角方向Dに対して第二の環状質量体32を振動変位させた場 合は、柱状エラストマー部材33が剪断となるのでバネ定数が低く、また、柱状 エラストマー部材33,33を通る軸直角方向(Dと直角な方向)に第二の環状 質量体32を振動変位させた場合は、柱状エラストマー部材33が圧縮となるの でバネ定数が高くなるため、曲げ方向共振部30の振動はD方向に対して指向性 を有する。したがって、ハブ10を介してD方向の振動が入力されると、振動変 位が入力振動変位と逆向きの顕著なD方向共振運動を生じる。
【0015】 したがって、このトーショナル・ベンディングダンパは、柱状エラストマー部 材33,33が、クランクシャフトのD方向の曲げ振動による振動面と直交する 線上に位置するように、言い換えれば、クランクシャフトに曲げ振動を与えるエ ンジンのストロークの方向及びクランクシャフトの軸心に対して直交する線上に 位置するようにクランクシャフトに装着される(図5参照)。これによって、曲 げ方向共振部30の共振の振動面が曲げ振動の振動面と一致するので、クランク シャフトの曲げ振動を有効に低減することができる。なお、第二の環状質量体3 2の内径は、共振運動時にクランクシャフトの軸端と干渉しない寸法に設定され ている。
【0016】 図4は、本考案に係るトーショナル・ベンディングダンパの第二の実施例を、 軸心を通る平面で切断して示すものである。すなわちこの実施例は、曲げ方向共 振部30の各柱状エラストマー部材33が円柱状に形成されている点のみが、上 述の第一の実施例と異なっている。したがって、第一の実施例のように、曲げ方 向共振部30の柱状エラストマー部材33をスリーブ31及び第二の環状質量体 32の軸方向両端に達するような四角柱状に形成した場合に比較すると、第二の 環状質量体32は、柱状エラストマー部材33の中心を通る直線Lの周りで、こ の柱状エラストマー部材33を容易に捩り変形させながらこじり運動(角変位) することができる。このことは、次に述べるような利点がある。
【0017】 すなわち、図5にこの第二の実施例における曲げ方向共振部30とクランクシ ャフト1に発生する曲げ振動との関係を示すように、クランクシャフト1の曲げ 振動は、エンジンの爆発(膨張)行程において、シリンダ内をピストン2が下死 点へ向けて押し下げられる過程で、クランク1aを下方へ押圧することによって 発生するものである。したがって、クランクシャフト1の軸端は、実際には、軸 心上の点Oを中心とする円弧を描くように振動変位(こじり振動)されるが、こ のトーショナル・ベンディングダンパによれば、クランクシャフト1の軸端と共 にこじり振動されるハブ10に対して、第二の環状質量体32が柱状エラストマ ー部材33の周りで相対的な角変位を伴いながら共振運動するから、第一の実施 例に比較して一層優れた曲げ方向の制振機能を得ることができるのである。
【0018】
【考案の効果】
本考案によれば、従来のトーショナルダンパと同様に、捩り方向共振部によっ て、クランクシャフトの捩り振動を有効に制振することができるばかりでなく、 曲げ方向共振部によって、クランクシャフトの曲げ振動も有効に制振することが できる。とくに、前記曲げ方向共振部を、環状質量体が180°間隔で配置され た一対の柱状エラストマー部材を介してハブに弾性的に連結された構造とするこ とによって、曲げ振動に対する共振の指向性を与えたことから、その共振の振動 面をクランクシャフトの曲げ振動の振動面と一致させ、曲げ振動に対する制振機 能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るトーショナル・ベンディングダン
パの第一の実施例を軸心を通る平面で切断して示す断面
斜視図である。
【図2】上記実施例における曲げ方向共振部30をその
軸心の延長方向から見た図である。
【図3】上記実施例における曲げ方向共振部30を示す
もので、(a)は図2のA−O線上で切断した半断面
図、(b)は図2のB−O線上で切断した半断面図、
(c)は図2の矢印C方向から見た部分的な図である。
【図4】本考案に係るトーショナル・ベンディングダン
パの第二の実施例を軸心を通る平面で切断して示す断面
斜視図である。
【図5】上記実施例における曲げ方向共振部30とクラ
ンクシャフト1に発生する曲げ振動との関係を示す説明
図である。
【符号の説明】
10 ハブ 11 内周孔 12 筒状縁 20 捩り方向共振部 21,31 スリーブ 22 第一の環状質量体 22a プーリ溝 23 環状エラストマー部材 30 曲げ方向共振部 32 第二の環状質量体 33 柱状エラストマー部材 33a エラストマー膜

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトの軸端に固定されるハ
    ブ(10)と、 このハブ(10)に環状エラストマー部材(23)を介
    して第一の環状質量体(22)が弾性的に連結された捩
    り方向共振部(20)と、 前記ハブ(10)に180°対称位置に配置された一対
    の柱状エラストマー部材(33)を介して第二の環状質
    量体(32)が弾性的に連結された曲げ方向共振部(3
    0)と、 を備えることを特徴とするトーショナル・ベンディング
    ダンパ。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 柱状エラストマー部材(33)が円柱状であることを特
    徴とするトーショナル・ベンディングダンパ。
JP5782693U 1993-10-01 1993-10-01 トーショナル・ベンディングダンパ Withdrawn JPH0723837U (ja)

Priority Applications (1)

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JP5782693U JPH0723837U (ja) 1993-10-01 1993-10-01 トーショナル・ベンディングダンパ

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JP5782693U JPH0723837U (ja) 1993-10-01 1993-10-01 トーショナル・ベンディングダンパ

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JPH0723837U true JPH0723837U (ja) 1995-05-02

Family

ID=13066736

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JP5782693U Withdrawn JPH0723837U (ja) 1993-10-01 1993-10-01 トーショナル・ベンディングダンパ

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JP (1) JPH0723837U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115199692A (zh) * 2021-04-09 2022-10-18 威巴克欧洲股份公司 轴减振器

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19980305