JPH07238284A - 地山固結用薬液 - Google Patents
地山固結用薬液Info
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- JPH07238284A JPH07238284A JP5268394A JP5268394A JPH07238284A JP H07238284 A JPH07238284 A JP H07238284A JP 5268394 A JP5268394 A JP 5268394A JP 5268394 A JP5268394 A JP 5268394A JP H07238284 A JPH07238284 A JP H07238284A
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- JP
- Japan
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- liquid
- flame retardant
- component
- chemical
- ground
- Prior art date
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- Pending
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/24—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing alkyl, ammonium or metal silicates; containing silica sols
- C04B28/26—Silicates of the alkali metals
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/00474—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
- C04B2111/00732—Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 for soil stabilisation
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- Ceramic Engineering (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 固形分含有量が5〜30重量%である、ケイ
酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤水懸濁液を主
成分とし、所望によりポリオールを含有するA液と、ポ
リイソシアネートおよび難燃剤を主成分とし難燃剤含有
量がポリイソシアネートとの合計量の5〜35重量%で
あるB液とからなる硬化時難燃性を有する2液硬化型地
山固結用薬液。 【効果】 低粘度で地盤への浸透性が高く、硬化時間も
短い2液硬化型地山固結薬液が提供される。ポリオール
の添加でケイ酸ソーダ水溶液中の固形分濃度が抑えられ
薬液の皮膚刺激性が低くなり、無機充填剤の含有量が抑
えられ浸透性が改善される。また、発泡性であるため、
少ない薬液で広い範囲の固結安定化を図ることができ経
済的である。
酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤水懸濁液を主
成分とし、所望によりポリオールを含有するA液と、ポ
リイソシアネートおよび難燃剤を主成分とし難燃剤含有
量がポリイソシアネートとの合計量の5〜35重量%で
あるB液とからなる硬化時難燃性を有する2液硬化型地
山固結用薬液。 【効果】 低粘度で地盤への浸透性が高く、硬化時間も
短い2液硬化型地山固結薬液が提供される。ポリオール
の添加でケイ酸ソーダ水溶液中の固形分濃度が抑えられ
薬液の皮膚刺激性が低くなり、無機充填剤の含有量が抑
えられ浸透性が改善される。また、発泡性であるため、
少ない薬液で広い範囲の固結安定化を図ることができ経
済的である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、破砕帯を有する岩盤や
砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤の固結安定化、
漏水、湧水のある地盤ないし岩盤の止水、シールド掘削
工事におけるコンクリートセグメントと地山との間の空
隙等の人工物と地山との間の空隙の充填、土砂、岩石、
石炭等の堆積構造における空洞の封止、レンガやコンク
リート等の建築材中のクラックや空隙の補修等に用いる
注入薬液組成物(以下、「地山固結用薬液」という)に
関する。
砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤の固結安定化、
漏水、湧水のある地盤ないし岩盤の止水、シールド掘削
工事におけるコンクリートセグメントと地山との間の空
隙等の人工物と地山との間の空隙の充填、土砂、岩石、
石炭等の堆積構造における空洞の封止、レンガやコンク
リート等の建築材中のクラックや空隙の補修等に用いる
注入薬液組成物(以下、「地山固結用薬液」という)に
関する。
【0002】
【従来技術】地山の固結安定化や止水、空隙、空洞の充
填や封止には、薬液の注入が行なわれるのが通常であ
る。こうした地山固結用薬液としては、セメントミルク
等の懸濁液型薬液、水ガラス(ケイ酸ソーダ水溶液)系
薬液などが古くから用いられてきた。このうち、硬化時
の圧縮強度という点では、セメント懸濁液からなるもの
が優れている。しかし、懸濁液型薬液は、地盤等への浸
透性が悪く、また、固結速度が遅い。一方、水ガラス系
薬液は、固結速度の速さで優れているものの、固結強度
は通常数kg/cm2 と低い。そこで、近年では、有機
系の高分子系成分を含む2液硬化型の注入液が広く用い
られるようになってきている。例えば、軟弱地盤(岩盤
を含む)のトンネル工事を行なう場合、トンネル切羽の
天盤の落下防止のために、切羽先端の天盤部に天盤のア
ーチに沿って孔を穿設し、この孔に硬化時間が1〜5分
である2液硬化型薬液を注入して地盤に浸透させること
により、地盤を強化することが行なわれている。
填や封止には、薬液の注入が行なわれるのが通常であ
る。こうした地山固結用薬液としては、セメントミルク
等の懸濁液型薬液、水ガラス(ケイ酸ソーダ水溶液)系
薬液などが古くから用いられてきた。このうち、硬化時
の圧縮強度という点では、セメント懸濁液からなるもの
が優れている。しかし、懸濁液型薬液は、地盤等への浸
透性が悪く、また、固結速度が遅い。一方、水ガラス系
薬液は、固結速度の速さで優れているものの、固結強度
は通常数kg/cm2 と低い。そこで、近年では、有機
系の高分子系成分を含む2液硬化型の注入液が広く用い
られるようになってきている。例えば、軟弱地盤(岩盤
を含む)のトンネル工事を行なう場合、トンネル切羽の
天盤の落下防止のために、切羽先端の天盤部に天盤のア
ーチに沿って孔を穿設し、この孔に硬化時間が1〜5分
である2液硬化型薬液を注入して地盤に浸透させること
により、地盤を強化することが行なわれている。
【0003】例えば、特開昭 55-160079号公報には、水
ガラスを主成分とするA液とポリイソシアネートからな
るB液とからなる硬化組成物の使用例が記載され、特開
昭55-38862号、特開平4-283290号、特開平4-318096号公
報等には、ポリイソシアネートとして各種のポリフェニ
ルポリメチレンポリイソシアネートの混合物であるクル
ードジフェニルメタンイソシアネート(以下、C−MD
Iと略す。)を用いた例が記載されている。これらの薬
液は、低粘度で地盤への注入が容易であるといった利点
を有するとされているが、水ガラスが高アルカリ性(p
H11〜12程度)であるため、作業者の皮膚に付着す
ると化学火傷を起こすなど取扱面で問題がある。
ガラスを主成分とするA液とポリイソシアネートからな
るB液とからなる硬化組成物の使用例が記載され、特開
昭55-38862号、特開平4-283290号、特開平4-318096号公
報等には、ポリイソシアネートとして各種のポリフェニ
ルポリメチレンポリイソシアネートの混合物であるクル
ードジフェニルメタンイソシアネート(以下、C−MD
Iと略す。)を用いた例が記載されている。これらの薬
液は、低粘度で地盤への注入が容易であるといった利点
を有するとされているが、水ガラスが高アルカリ性(p
H11〜12程度)であるため、作業者の皮膚に付着す
ると化学火傷を起こすなど取扱面で問題がある。
【0004】無機充填剤懸濁液からなる成分Aとポリイ
ソシアネートからなる成分Bとの組み合わせも提案され
ている。特開昭44-9011 号、特開平5-320648号などがそ
の例である。この系では、無機充填剤懸濁液の混合量を
増すことによりコストおよび可燃性を減少することはで
きるが、地盤への浸透性が低下するという問題があり、
一方、ポリイソシアネートの混合量を増すとコストが増
大し可燃性が増すという問題がある。特開平5-320644号
公報には、上記の2成分に加えて水ガラスを用いた3成
分系が提案されているが、水ガラスの高アルカリ性に起
因する問題に加え、薬液のゲル化を防ぐために使用直前
まで3成分を別々に取り扱わなければならず、大量の薬
液を注入する現場では作業効率が悪い。
ソシアネートからなる成分Bとの組み合わせも提案され
ている。特開昭44-9011 号、特開平5-320648号などがそ
の例である。この系では、無機充填剤懸濁液の混合量を
増すことによりコストおよび可燃性を減少することはで
きるが、地盤への浸透性が低下するという問題があり、
一方、ポリイソシアネートの混合量を増すとコストが増
大し可燃性が増すという問題がある。特開平5-320644号
公報には、上記の2成分に加えて水ガラスを用いた3成
分系が提案されているが、水ガラスの高アルカリ性に起
因する問題に加え、薬液のゲル化を防ぐために使用直前
まで3成分を別々に取り扱わなければならず、大量の薬
液を注入する現場では作業効率が悪い。
【0005】また、A液とB液のいずれにも有機成分を
用いた薬液も提案されている(特開昭63-8477 号、特開
平4-73313 号)。しかし、有機成分系薬液は、成分化合
物が高価である上、硬化生成物が可燃性であるという問
題がある。特にトンネルのような密閉空間においては、
工事中の火災は極めて重大な結果をもたらすおそれがあ
り、可燃性は大きな問題である。そこで、薬液成分に有
機含リン化合物と難燃剤とを添加し、さらにC成分とし
て水を用いる薬液も提案されている(特開平5-320647号
公報)。しかし、この系では、発泡倍率が5倍程度であ
るにも拘らず圧縮強度が15〜30kg/cm2 であり
十分な強度が得られない。
用いた薬液も提案されている(特開昭63-8477 号、特開
平4-73313 号)。しかし、有機成分系薬液は、成分化合
物が高価である上、硬化生成物が可燃性であるという問
題がある。特にトンネルのような密閉空間においては、
工事中の火災は極めて重大な結果をもたらすおそれがあ
り、可燃性は大きな問題である。そこで、薬液成分に有
機含リン化合物と難燃剤とを添加し、さらにC成分とし
て水を用いる薬液も提案されている(特開平5-320647号
公報)。しかし、この系では、発泡倍率が5倍程度であ
るにも拘らず圧縮強度が15〜30kg/cm2 であり
十分な強度が得られない。
【0006】
【発明が解決使用とする課題】このように、十分な圧縮
強度と地盤への浸透性を備え、かつ難燃性、経済性に優
れ、皮膚刺激性の低い2液硬化型地山固結用薬液が求め
られている。
強度と地盤への浸透性を備え、かつ難燃性、経済性に優
れ、皮膚刺激性の低い2液硬化型地山固結用薬液が求め
られている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点を解決するため、鋭意検討を行なった結果、A液の
主成分としてケイ酸ソーダ水溶液および/または無機充
填剤水懸濁液を用い、B液の主成分としてポリイソシア
ネートと難燃剤を用いることにより上記課題を解決した
2液硬化型地山固結用薬液が得られることを見出し本発
明に至った。
題点を解決するため、鋭意検討を行なった結果、A液の
主成分としてケイ酸ソーダ水溶液および/または無機充
填剤水懸濁液を用い、B液の主成分としてポリイソシア
ネートと難燃剤を用いることにより上記課題を解決した
2液硬化型地山固結用薬液が得られることを見出し本発
明に至った。
【0008】すなわち、本発明は以下の2液硬化型地山
固結用薬液を提供する。 (1)ケイ酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤水
懸濁液を主成分とするA液と、ポリイソシアネートおよ
び難燃剤を主成分とするB液とからなることを特徴とす
る硬化時難燃性を有する2液硬化型地山固結用薬液。 (2)A液がさらにポリオールを含有する上記(1)に
記載の地山固結用薬液。 (3)ケイ酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤水
懸濁液中の固形分含有量が5〜30重量%である上記
(1)または(2)に記載の地山固結用薬液。 (4)難燃剤が液体であり、その粘度が500cps
(25℃)以下である上記(1)〜(3)のいずれかに
記載の地山固結用薬液。 (5)B液中の難燃剤含有量がポリイソシアネートとの
合計量の5〜35重量%である上記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の地山固結用薬液。 (6)A液とB液の粘度がそれぞれ200cps(25
℃)以下である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の
地山固結用薬液。
固結用薬液を提供する。 (1)ケイ酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤水
懸濁液を主成分とするA液と、ポリイソシアネートおよ
び難燃剤を主成分とするB液とからなることを特徴とす
る硬化時難燃性を有する2液硬化型地山固結用薬液。 (2)A液がさらにポリオールを含有する上記(1)に
記載の地山固結用薬液。 (3)ケイ酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤水
懸濁液中の固形分含有量が5〜30重量%である上記
(1)または(2)に記載の地山固結用薬液。 (4)難燃剤が液体であり、その粘度が500cps
(25℃)以下である上記(1)〜(3)のいずれかに
記載の地山固結用薬液。 (5)B液中の難燃剤含有量がポリイソシアネートとの
合計量の5〜35重量%である上記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の地山固結用薬液。 (6)A液とB液の粘度がそれぞれ200cps(25
℃)以下である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の
地山固結用薬液。
【0009】A液は、主成分としてケイ酸ソーダ水溶液
および/または無機充填剤の水懸濁液を含有し、この他
に、ポリオールおよび硬化促進剤を含有することが好ま
しい。
および/または無機充填剤の水懸濁液を含有し、この他
に、ポリオールおよび硬化促進剤を含有することが好ま
しい。
【0010】本発明で用いられるケイ酸ソーダ水溶液
は、一般式Na2 O・nSiO2 ・xH2 O(式中、n
は1.3 以上、4未満である。)で表わされるケイ酸ソー
ダの水溶液である。上記式中のnが1.3 未満であると水
ガラス水溶液が不安定なゲルになる。また、nが4を超
えても、水ガラス水溶液が不安定なゲルになり、反応時
不均一な硬化が起こり強度も低下する。したがって、ケ
イ酸ソーダ水溶液は、nが 2.0以上 3.0未満の範囲のケ
イ酸ソーダ、すなわち日本工業規格で1号(n=2)、
2号(n=2.5 )および3号(n=3)として知られて
いるもの、中でも1号および2号が好適に用いられる。
上記の範囲内であれば、混合物を使用してもよく、これ
らを純水にて所定の固形分濃度まで希釈して用いる。水
溶液中の固形分濃度は5〜30重量%が好ましく、10
〜20重量%がより好ましい。5重量%未満であるとポ
リイソシアネートとの粘度差が顕著になり。均一に混合
ができない。また、ケイ酸ソーダによる補強効果が不十
分となり強度が大幅に低下する。一方、30重量%を超
えると、皮膚刺激性が現れる。
は、一般式Na2 O・nSiO2 ・xH2 O(式中、n
は1.3 以上、4未満である。)で表わされるケイ酸ソー
ダの水溶液である。上記式中のnが1.3 未満であると水
ガラス水溶液が不安定なゲルになる。また、nが4を超
えても、水ガラス水溶液が不安定なゲルになり、反応時
不均一な硬化が起こり強度も低下する。したがって、ケ
イ酸ソーダ水溶液は、nが 2.0以上 3.0未満の範囲のケ
イ酸ソーダ、すなわち日本工業規格で1号(n=2)、
2号(n=2.5 )および3号(n=3)として知られて
いるもの、中でも1号および2号が好適に用いられる。
上記の範囲内であれば、混合物を使用してもよく、これ
らを純水にて所定の固形分濃度まで希釈して用いる。水
溶液中の固形分濃度は5〜30重量%が好ましく、10
〜20重量%がより好ましい。5重量%未満であるとポ
リイソシアネートとの粘度差が顕著になり。均一に混合
ができない。また、ケイ酸ソーダによる補強効果が不十
分となり強度が大幅に低下する。一方、30重量%を超
えると、皮膚刺激性が現れる。
【0011】本発明で用いられる無機充填剤の懸濁液
は、既知の無機充填剤を水中に懸濁させたものである。
無機充填剤の具体例としては、セメント、シリカ、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、高炉スラグ、フ
ライアッシュ、ベントナイトのような粘土(クレー)、
水酸化アルミニウム、生石灰、消石灰、三酸化アンチモ
ン、酸化チタン等が挙げられる。上記の範囲内であれ
ば、混合物を使用してもよく、これらを所定の固形分濃
度となるように水に添加し撹拌して懸濁液とする。
は、既知の無機充填剤を水中に懸濁させたものである。
無機充填剤の具体例としては、セメント、シリカ、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、高炉スラグ、フ
ライアッシュ、ベントナイトのような粘土(クレー)、
水酸化アルミニウム、生石灰、消石灰、三酸化アンチモ
ン、酸化チタン等が挙げられる。上記の範囲内であれ
ば、混合物を使用してもよく、これらを所定の固形分濃
度となるように水に添加し撹拌して懸濁液とする。
【0012】無機充填剤の粒子径は、最大粒子径が50
μm以下であることが好ましく、40μm以下であるこ
とがより好ましい。最大粒子径が大きいと注入ポンプの
ギア部等での目詰まりを引き起こす原因となる。平均粒
子径は10μm以下であることが好ましく、8μm以下
であることがより好ましい。平均粒子径が大きいと、懸
濁液としての安定性が悪くなる。懸濁液中の固形分濃度
は5〜30重量%が好ましく、10〜20重量%がより
好ましい。5重量%未満であるとポリイソシアネートと
の粘度差が顕著になり。均一に混合ができない。また、
ケイ酸ソーダによる補強効果が不十分となり強度が大幅
に低下する。一方、30重量%を超えると、懸濁液の粘
度が大幅に増大し、ポリイソシアネートとの均一混合が
できなくなり、地盤への浸透性も悪くなる。ケイ酸ソー
ダ水溶液と無機充填剤水懸濁液は組み合わせて用いても
よい。これによりそれぞれの欠点が低減されたり、ある
いは、ケイ酸ソーダとポリイソシアネートとの反応の際
に発生する熱によってセメント等の無機充填剤の水和反
応が進行する等の複合的効果が期待できる。しかし、こ
の場合でも、浸透性や補強効果の面から混合液中の固形
分濃度は5〜30重量%とすることが好ましい。
μm以下であることが好ましく、40μm以下であるこ
とがより好ましい。最大粒子径が大きいと注入ポンプの
ギア部等での目詰まりを引き起こす原因となる。平均粒
子径は10μm以下であることが好ましく、8μm以下
であることがより好ましい。平均粒子径が大きいと、懸
濁液としての安定性が悪くなる。懸濁液中の固形分濃度
は5〜30重量%が好ましく、10〜20重量%がより
好ましい。5重量%未満であるとポリイソシアネートと
の粘度差が顕著になり。均一に混合ができない。また、
ケイ酸ソーダによる補強効果が不十分となり強度が大幅
に低下する。一方、30重量%を超えると、懸濁液の粘
度が大幅に増大し、ポリイソシアネートとの均一混合が
できなくなり、地盤への浸透性も悪くなる。ケイ酸ソー
ダ水溶液と無機充填剤水懸濁液は組み合わせて用いても
よい。これによりそれぞれの欠点が低減されたり、ある
いは、ケイ酸ソーダとポリイソシアネートとの反応の際
に発生する熱によってセメント等の無機充填剤の水和反
応が進行する等の複合的効果が期待できる。しかし、こ
の場合でも、浸透性や補強効果の面から混合液中の固形
分濃度は5〜30重量%とすることが好ましい。
【0013】また、A液中には、ポリオールを添加する
ことが好ましい。ポリオールを添加することによりケイ
酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤の含有量を抑
えることができ、薬液の皮膚刺激性の低減化が図られ、
また岩盤への浸透性を一層改善することができる。こう
したポリオールの例としては、ブタンジオールやエチレ
ングリコールのようなジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパンのようなトリオール、ジグリセリンのよ
うなテトラオールが挙げられる。これらのポリオールや
ポリアミンにプロピレンオキシドやエチレンオキシド等
を付加重合したポリオールも好適に用いられる。ポリオ
ールのヒドロキシル(OH)価は50〜500とするこ
とが好ましい。OH値が50を下回ると、十分な強度が
得られず、500を上回ると粘度が上昇するため均一混
合性や浸透性が低下する。これらのポリオールの使用量
は、A液に対して好ましくは5〜50重量%、より好ま
しくは5〜20重量%である。5重量%を下回ると、十
分な強度が得られず、20重量%を上回ると粘度が上昇
するため、均一混合性や浸透性が低下する。
ことが好ましい。ポリオールを添加することによりケイ
酸ソーダ水溶液および/または無機充填剤の含有量を抑
えることができ、薬液の皮膚刺激性の低減化が図られ、
また岩盤への浸透性を一層改善することができる。こう
したポリオールの例としては、ブタンジオールやエチレ
ングリコールのようなジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパンのようなトリオール、ジグリセリンのよ
うなテトラオールが挙げられる。これらのポリオールや
ポリアミンにプロピレンオキシドやエチレンオキシド等
を付加重合したポリオールも好適に用いられる。ポリオ
ールのヒドロキシル(OH)価は50〜500とするこ
とが好ましい。OH値が50を下回ると、十分な強度が
得られず、500を上回ると粘度が上昇するため均一混
合性や浸透性が低下する。これらのポリオールの使用量
は、A液に対して好ましくは5〜50重量%、より好ま
しくは5〜20重量%である。5重量%を下回ると、十
分な強度が得られず、20重量%を上回ると粘度が上昇
するため、均一混合性や浸透性が低下する。
【0014】A液にはB液との反応を促進させるための
触媒である硬化促進剤を添加してもよい。かかる硬化促
進剤の例としては、ジメチルオクチルアミン、ジメチル
ラウリルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミ
ン、ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン等の脂肪族モノアミン、エチレン
ジアミン、トリメチレンジアミン、1,6−ヘキサンジ
アミン、テトラメチルヘキサンジアミン等の脂肪族ジア
ミン、モルホリンやピペラジン等の環状アミン、イミダ
ゾール置換体やイミダゾリン、2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノ−ル−N,N,N' ,N'
−テトラメチルメタンジアミン、4,4'−ジアミノジ
フェニルアミン等の芳香族アミン、あるいは、ジブチル
錫ジラウレ−ト、オクチル酸錫、塩化第二錫、オクテン
酸鉛、ナフテン酸鉛等の有機金属系触媒が挙げられる。
硬化促進剤の使用量は、B成分に対して好ましくは0.01
〜3.0 重量%、より好ましくは0.3 〜1.0 重量%であ
る。
触媒である硬化促進剤を添加してもよい。かかる硬化促
進剤の例としては、ジメチルオクチルアミン、ジメチル
ラウリルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミ
ン、ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン等の脂肪族モノアミン、エチレン
ジアミン、トリメチレンジアミン、1,6−ヘキサンジ
アミン、テトラメチルヘキサンジアミン等の脂肪族ジア
ミン、モルホリンやピペラジン等の環状アミン、イミダ
ゾール置換体やイミダゾリン、2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノ−ル−N,N,N' ,N'
−テトラメチルメタンジアミン、4,4'−ジアミノジ
フェニルアミン等の芳香族アミン、あるいは、ジブチル
錫ジラウレ−ト、オクチル酸錫、塩化第二錫、オクテン
酸鉛、ナフテン酸鉛等の有機金属系触媒が挙げられる。
硬化促進剤の使用量は、B成分に対して好ましくは0.01
〜3.0 重量%、より好ましくは0.3 〜1.0 重量%であ
る。
【0015】無機充填剤や硬化促進剤を注入液中に分散
させるために界面活性剤を用いてもよい。かかる界面活
性剤の例としては、アルキルサルフェート、アルキルベ
ンゼンスルホネート、エトキシアルキルサルフェート、
エトキシアルキルベンゼンサルフェート等のナトリウム
塩、アミン塩またはアンモニウム塩、アルキルリン酸塩
のような陰イオン性界面活性剤、ポリエチレングリコー
ルアルキルエーテルのような非イオン性界面活性剤等が
挙げられる。この他、使用する硬化促進剤に応じて、陽
イオン性、あるいは両イオン性界面活性剤を使用するこ
ともできる。これらの界面活性剤の添加量は、硬化促進
剤に対して100重量%以下、好ましくは10〜20重
量%である。
させるために界面活性剤を用いてもよい。かかる界面活
性剤の例としては、アルキルサルフェート、アルキルベ
ンゼンスルホネート、エトキシアルキルサルフェート、
エトキシアルキルベンゼンサルフェート等のナトリウム
塩、アミン塩またはアンモニウム塩、アルキルリン酸塩
のような陰イオン性界面活性剤、ポリエチレングリコー
ルアルキルエーテルのような非イオン性界面活性剤等が
挙げられる。この他、使用する硬化促進剤に応じて、陽
イオン性、あるいは両イオン性界面活性剤を使用するこ
ともできる。これらの界面活性剤の添加量は、硬化促進
剤に対して100重量%以下、好ましくは10〜20重
量%である。
【0016】本発明においては、A液と組み合わせて用
いられるB液は、ポリイソシアネートと難燃剤を主成分
とする。上記A液とポリイソシアネートとの反応の詳細
は明らかではないが、例えば、A液がケイ酸ソーダ水溶
液である場合、ケイ酸ソーダ中のシラノール基とB液中
のイソシアネート基が反応して無水ケイ酸−ウレタン複
合体を形成し(式I)、
いられるB液は、ポリイソシアネートと難燃剤を主成分
とする。上記A液とポリイソシアネートとの反応の詳細
は明らかではないが、例えば、A液がケイ酸ソーダ水溶
液である場合、ケイ酸ソーダ中のシラノール基とB液中
のイソシアネート基が反応して無水ケイ酸−ウレタン複
合体を形成し(式I)、
【0017】
【化1】
【0018】また、A液中の水とB液中のイソシアネー
ト基が反応して炭酸ガスを発生するとともに尿素結合を
形成する(式II)等の反応が進行すると考えられる。
ト基が反応して炭酸ガスを発生するとともに尿素結合を
形成する(式II)等の反応が進行すると考えられる。
【0019】
【化2】
【0020】実際には、本発明で使用するイソシアネー
ト成分は1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基
を有しているため、上記(I) 〜(II)式においては、無水
ケイ酸の尿素架橋体が生じる。無機充填剤が存在する場
合には、こうした反応の際に発生する熱によりセメント
等の水和反応が進行して無機−有機複合体が短時間で形
成される。また、A液中にポリオールを使用するとこれ
を介した架橋も生じるため、結果として複雑な複合体が
形成され、ケイ酸ソーダ等水溶液等の固形分含有量を減
らしても十分な強度が保たれることになる。
ト成分は1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基
を有しているため、上記(I) 〜(II)式においては、無水
ケイ酸の尿素架橋体が生じる。無機充填剤が存在する場
合には、こうした反応の際に発生する熱によりセメント
等の水和反応が進行して無機−有機複合体が短時間で形
成される。また、A液中にポリオールを使用するとこれ
を介した架橋も生じるため、結果として複雑な複合体が
形成され、ケイ酸ソーダ等水溶液等の固形分含有量を減
らしても十分な強度が保たれることになる。
【0021】ポリイソシアネートの例としては、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート、液状ジフェニルメ
タンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、トリメチレンキシレンジイソシア
ネートなどのポリイソシアネートが挙げられる。これら
は単独でも混合物としても用いられる。また、上記のポ
リイソシアネートを水やアルコールで変性した化合物、
各種のポリオールと反応させた末端イソシアネート基含
有ウレタンプレポリマーとして用いてもよい。
チレンポリフェニルイソシアネート、液状ジフェニルメ
タンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、トリメチレンキシレンジイソシア
ネートなどのポリイソシアネートが挙げられる。これら
は単独でも混合物としても用いられる。また、上記のポ
リイソシアネートを水やアルコールで変性した化合物、
各種のポリオールと反応させた末端イソシアネート基含
有ウレタンプレポリマーとして用いてもよい。
【0022】これらの中でも、固結強度の点から、フェ
ニル基を含有するポリイソシアネートが好ましく、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネートの混合物(C−M
DI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)
単量体(4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネー
ト)、またはこれを多官能性アルコールと反応させたウ
レタンプレポリマーが好適に用いられる。これらは混合
物として使用できるほか、イソシアネートと反応する水
酸基を有する適当な化合物と反応させて末端にNCO基
を有するウレタンプレポリマーと組合わせて用いてもよ
い。
ニル基を含有するポリイソシアネートが好ましく、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネートの混合物(C−M
DI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)
単量体(4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネー
ト)、またはこれを多官能性アルコールと反応させたウ
レタンプレポリマーが好適に用いられる。これらは混合
物として使用できるほか、イソシアネートと反応する水
酸基を有する適当な化合物と反応させて末端にNCO基
を有するウレタンプレポリマーと組合わせて用いてもよ
い。
【0023】C−MDIは、上記のとおり、含水酸基化
合物を部分的に重合させて末端にNCO基を有するウレ
タンプレポリマーとして用いてもよい。こうした目的に
用いられる含水酸基化合物の例としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ルなどのジオール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどのトリオール、および、
ポリエチレングリコール(以下、PEGと略す。)およ
びポリプロピレングリコール(以下、PPGと略す。)
などのエーテル系ポリオールが挙げられる。これらの中
では特にPEGおよびPPGが好ましい。
合物を部分的に重合させて末端にNCO基を有するウレ
タンプレポリマーとして用いてもよい。こうした目的に
用いられる含水酸基化合物の例としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ルなどのジオール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトールなどのトリオール、および、
ポリエチレングリコール(以下、PEGと略す。)およ
びポリプロピレングリコール(以下、PPGと略す。)
などのエーテル系ポリオールが挙げられる。これらの中
では特にPEGおよびPPGが好ましい。
【0024】B液の成分としてウレタンプレポリマーを
用いることにより、B液の親水性や粘度、A液との反応
の結果生じる無機−有機複合体の硬さ等を調整すること
が可能である。一般にオキシエチレン鎖を導入すること
により親水性を付与することができ、A液であるケイ酸
水溶液との相溶性が改善される。
用いることにより、B液の親水性や粘度、A液との反応
の結果生じる無機−有機複合体の硬さ等を調整すること
が可能である。一般にオキシエチレン鎖を導入すること
により親水性を付与することができ、A液であるケイ酸
水溶液との相溶性が改善される。
【0025】B液には、A液との樹脂化反応の結果生成
する硬化物質に難燃性を付与するために難燃剤を含有さ
せる。難燃剤としては、既知の難燃剤が使用できる。具
体的には、含リン難燃剤、含ハロゲン難燃剤のいずれも
用いることができる。含リン難燃剤の例としては、各種
のリン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物およ
びこれらの縮合化合物ならびに含リンポリオール等が挙
げられる。リン酸エステル化合物の例としては、トリブ
チルホスフェートのようなアルキルエステル、トリス
(βータクロロエチル)ホスフェート、トリス(β−ク
ロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピ
ル)ホスフェート、トリス(β−ブロモエチル)ホスフ
ェート、トリス(ジブロモブロプロピル)ホスフェート
のようなハロゲン化アルキルエステル、トリクレジルホ
スフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジ
フェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェ
ート、トリフェニルホスフェート、レゾルシノールビス
(ジフェニルホスフェート)、2−エチルヘキシルジフ
ェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェートのよ
うなアリールエステルが挙げられる。また、亜リン酸エ
ステル化合物の例としてはジエチル−N,N−ビス(2
−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネート、O,
O−ジエチル−N,N−ジヒドロキシエチルアミノメチ
ルホスホネート、ジメチルメチルホスホネートが挙げら
れる。含ハロゲン難燃剤の例としては、塩素化パラフィ
ン、ペンタブロモエチルベンゼン、デカブロモジフェニ
ルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコール、テトラ
ブロモビスフェノールA等が挙げられる。上記の中で
は、含ハロゲンリン酸エステル化合物が好適に用いられ
る。
する硬化物質に難燃性を付与するために難燃剤を含有さ
せる。難燃剤としては、既知の難燃剤が使用できる。具
体的には、含リン難燃剤、含ハロゲン難燃剤のいずれも
用いることができる。含リン難燃剤の例としては、各種
のリン酸エステル化合物、亜リン酸エステル化合物およ
びこれらの縮合化合物ならびに含リンポリオール等が挙
げられる。リン酸エステル化合物の例としては、トリブ
チルホスフェートのようなアルキルエステル、トリス
(βータクロロエチル)ホスフェート、トリス(β−ク
ロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピ
ル)ホスフェート、トリス(β−ブロモエチル)ホスフ
ェート、トリス(ジブロモブロプロピル)ホスフェート
のようなハロゲン化アルキルエステル、トリクレジルホ
スフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジ
フェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェ
ート、トリフェニルホスフェート、レゾルシノールビス
(ジフェニルホスフェート)、2−エチルヘキシルジフ
ェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェートのよ
うなアリールエステルが挙げられる。また、亜リン酸エ
ステル化合物の例としてはジエチル−N,N−ビス(2
−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネート、O,
O−ジエチル−N,N−ジヒドロキシエチルアミノメチ
ルホスホネート、ジメチルメチルホスホネートが挙げら
れる。含ハロゲン難燃剤の例としては、塩素化パラフィ
ン、ペンタブロモエチルベンゼン、デカブロモジフェニ
ルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコール、テトラ
ブロモビスフェノールA等が挙げられる。上記の中で
は、含ハロゲンリン酸エステル化合物が好適に用いられ
る。
【0026】難燃剤の使用量は、B液中、ポリイソシア
ネートと難燃剤との合計量の好ましくは5〜35重量
%、より好ましくは10〜20重量%である。5重量%
未満であると難燃性が不十分になる。また、35重量%
を超えるとB液との反応によって得られる硬化体の強度
に悪影響を与える。これら難燃剤の中では常温で液体の
もの、特に粘度が500cps以下のものが望ましい。
500cpsを超えると、B液の他の成分との均一混合
性が低下する。このような液体難燃剤の例としては、ト
リスクロロエチルホスフェート、トリス−β−クロロプ
ロピルホスフェート、トリス−ジクロロプロピルホスフ
ェート、含ハロゲン縮合リン酸エステル等が挙げられ
る。
ネートと難燃剤との合計量の好ましくは5〜35重量
%、より好ましくは10〜20重量%である。5重量%
未満であると難燃性が不十分になる。また、35重量%
を超えるとB液との反応によって得られる硬化体の強度
に悪影響を与える。これら難燃剤の中では常温で液体の
もの、特に粘度が500cps以下のものが望ましい。
500cpsを超えると、B液の他の成分との均一混合
性が低下する。このような液体難燃剤の例としては、ト
リスクロロエチルホスフェート、トリス−β−クロロプ
ロピルホスフェート、トリス−ジクロロプロピルホスフ
ェート、含ハロゲン縮合リン酸エステル等が挙げられ
る。
【0027】また、難燃剤と合わせて難燃補助剤を添加
してもよい。難燃補助剤の例としては、三酸化アンチモ
ン、酸化モリブデン、メタホウ酸バリウム、ホウ酸亜
鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、メラミ
ン、メラミンイソシアヌレート、赤リン、リン酸チタ
ン、ポリリン酸アンモニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸
カルシウム等が挙げられる。
してもよい。難燃補助剤の例としては、三酸化アンチモ
ン、酸化モリブデン、メタホウ酸バリウム、ホウ酸亜
鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、メラミ
ン、メラミンイソシアヌレート、赤リン、リン酸チタ
ン、ポリリン酸アンモニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸
カルシウム等が挙げられる。
【0028】B液は、上記の成分に加え、希釈剤を含ん
でもよい。希釈剤の例としては、ジオクチルフタレ−
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、塩素
化パラフィン、プロセスオイル等が挙げられる。これら
は単独でも組み合わせて用いてもよい。また、発泡性を
調整するため、発泡性希釈剤を使用してもよい。ここ
で、発泡性希釈剤とは、A液とB液との反応の際発生す
る熱によって揮発し、両液の反応の結果生じる無機−有
機複合体を発泡させる有機溶媒である。発泡性希釈剤
は、希釈作用によってB液成分の岩盤への浸透性を高め
るとともに、発泡作用によって上記複合体を岩盤内によ
り深く浸透させ岩盤の強化に寄与する。発泡性希釈剤の
例としては、アセトン、メチルエチルケトン、エタン、
ブタン、ペンタン、ヘキサンなどが挙げられる。使用が
許容されるならば揮発性のハロゲン化アルキルを用いて
もよい。発泡性希釈剤の使用量は、A・B両液の反応の
際の発泡倍率が3倍以上となるように決定される。その
上限は、作業環境によって、また、対象とする地盤等の
強弱に関する考慮から決定される。通常は、A液とB液
との合計量の20重量%以下である。
でもよい。希釈剤の例としては、ジオクチルフタレ−
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、塩素
化パラフィン、プロセスオイル等が挙げられる。これら
は単独でも組み合わせて用いてもよい。また、発泡性を
調整するため、発泡性希釈剤を使用してもよい。ここ
で、発泡性希釈剤とは、A液とB液との反応の際発生す
る熱によって揮発し、両液の反応の結果生じる無機−有
機複合体を発泡させる有機溶媒である。発泡性希釈剤
は、希釈作用によってB液成分の岩盤への浸透性を高め
るとともに、発泡作用によって上記複合体を岩盤内によ
り深く浸透させ岩盤の強化に寄与する。発泡性希釈剤の
例としては、アセトン、メチルエチルケトン、エタン、
ブタン、ペンタン、ヘキサンなどが挙げられる。使用が
許容されるならば揮発性のハロゲン化アルキルを用いて
もよい。発泡性希釈剤の使用量は、A・B両液の反応の
際の発泡倍率が3倍以上となるように決定される。その
上限は、作業環境によって、また、対象とする地盤等の
強弱に関する考慮から決定される。通常は、A液とB液
との合計量の20重量%以下である。
【0029】A液成分とB液成分との種々の組み合わせ
において、B液中のNCO含有量(Yモル)はA液中の
H2 O含有量(Xモル)とのモル比(X:Y)で1:1
〜1:0.05の範囲とすることが好ましい。X=1に対し
Yが0.05未満であると十分な発泡が得られない。一方、
Yが1を超えるとA・B両液の混合時の発泡倍率が大き
くなるためやはり強度が低下する。なお、A液中の無機
成分の固形分量を上述の範囲内としつつ水分量を調製す
るのは従来の無機成分水溶液/懸濁液では困難であった
が、本発明では、A液中の有効成分としてポリオールを
添加することにより、これらの成分の効果を発現させつ
つ、しかも、イソシアネート:水分比を好適な範囲内と
することが可能となる。
において、B液中のNCO含有量(Yモル)はA液中の
H2 O含有量(Xモル)とのモル比(X:Y)で1:1
〜1:0.05の範囲とすることが好ましい。X=1に対し
Yが0.05未満であると十分な発泡が得られない。一方、
Yが1を超えるとA・B両液の混合時の発泡倍率が大き
くなるためやはり強度が低下する。なお、A液中の無機
成分の固形分量を上述の範囲内としつつ水分量を調製す
るのは従来の無機成分水溶液/懸濁液では困難であった
が、本発明では、A液中の有効成分としてポリオールを
添加することにより、これらの成分の効果を発現させつ
つ、しかも、イソシアネート:水分比を好適な範囲内と
することが可能となる。
【0030】岩盤等への浸透性を考慮して、B液として
は、粘度200cps(25℃)以下のC−MDI、M
DI単独(各種異性体や多核体の混合物であってもよ
い)、または、MDIとエーテル系ポリオールもしくは
この混合物との反応物からなる粘度200cps(25
℃)以下の末端NCOウレタンプレポリマーとMDIと
の組合わせが好適に用いられる。また、必要に応じて、
老化防止剤、耐熱性付与剤、抗酸化剤のような安定化剤
を用いてもよい。
は、粘度200cps(25℃)以下のC−MDI、M
DI単独(各種異性体や多核体の混合物であってもよ
い)、または、MDIとエーテル系ポリオールもしくは
この混合物との反応物からなる粘度200cps(25
℃)以下の末端NCOウレタンプレポリマーとMDIと
の組合わせが好適に用いられる。また、必要に応じて、
老化防止剤、耐熱性付与剤、抗酸化剤のような安定化剤
を用いてもよい。
【0031】本発明の地山改良用薬液は、上記A液とB
液とを組み合わせたもので、両液は使用時に混合され
る。混合比は、A液中の全水酸基含有量とB液中のNC
O基含有量によっても異なるが、通常は、10:1〜
1:10の範囲内、好ましくは2:1〜1:3の範囲内
とする。上記の範囲外では、いずれか一方の反応液が過
剰となるため強度の高い硬化体は得られず、良好な地山
改良効果が達成されない。
液とを組み合わせたもので、両液は使用時に混合され
る。混合比は、A液中の全水酸基含有量とB液中のNC
O基含有量によっても異なるが、通常は、10:1〜
1:10の範囲内、好ましくは2:1〜1:3の範囲内
とする。上記の範囲外では、いずれか一方の反応液が過
剰となるため強度の高い硬化体は得られず、良好な地山
改良効果が達成されない。
【0032】本発明の地山改良用薬液は、破砕帯を有す
る岩盤や砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤、ある
いは、コンクリート中のクラックや空隙に注入され、こ
れらを固結安定化するのに用いることができる。注入方
法については、注入に際してまたは注入の直前に二液の
混合が確実に行なわれる方法であれば特に限定はなく、
任意の方法が使用できる。典型的な方法は、以下のとお
りである。まず、注入を行なうべき岩盤等にあらかじめ
所定間隔で孔を穿ち、逆止弁および静止ミキサーを備え
た有孔のロックボルトまたはロッドを固定する。一方、
A液とB液は各成分を予め混合して調製したものをそれ
ぞれタンクに装入し、ホースおよび継手を通して各液を
上記ロックボルトまたはロッド内に3〜10kg/cm
2 の圧力で注入する。両液は、静止ミキサーを通して均
一混合され、地盤等の対象物中に注入される。こうした
岩盤固結方法の詳細については、例えば本出願人の出願
にかかる特開昭 62-288213号公報に記載されている。
る岩盤や砂礫層等の堆積層に代表される軟弱地盤、ある
いは、コンクリート中のクラックや空隙に注入され、こ
れらを固結安定化するのに用いることができる。注入方
法については、注入に際してまたは注入の直前に二液の
混合が確実に行なわれる方法であれば特に限定はなく、
任意の方法が使用できる。典型的な方法は、以下のとお
りである。まず、注入を行なうべき岩盤等にあらかじめ
所定間隔で孔を穿ち、逆止弁および静止ミキサーを備え
た有孔のロックボルトまたはロッドを固定する。一方、
A液とB液は各成分を予め混合して調製したものをそれ
ぞれタンクに装入し、ホースおよび継手を通して各液を
上記ロックボルトまたはロッド内に3〜10kg/cm
2 の圧力で注入する。両液は、静止ミキサーを通して均
一混合され、地盤等の対象物中に注入される。こうした
岩盤固結方法の詳細については、例えば本出願人の出願
にかかる特開昭 62-288213号公報に記載されている。
【0033】なお、対象とする地盤等の種類または部位
に応じて注入方法や注入量は適宜変更される。例えば、
トンネルまたは坑道の天蓋部の補強を目的とする場合に
は、天蓋に沿って、例えば約2m間隔で、深さ約2〜約
3m、穿孔角度10〜20°、径4〜6cmのロックボ
ルト挿入孔を設け、各孔に全長3m程度のロックボルト
を挿入する。
に応じて注入方法や注入量は適宜変更される。例えば、
トンネルまたは坑道の天蓋部の補強を目的とする場合に
は、天蓋に沿って、例えば約2m間隔で、深さ約2〜約
3m、穿孔角度10〜20°、径4〜6cmのロックボ
ルト挿入孔を設け、各孔に全長3m程度のロックボルト
を挿入する。
【0034】ロックボルトは、例えば、中空パイプ状の
パッカー部と中空のボルト部をねじ継手で連結したもの
である。一般的にはボルト部はパッカー部の2倍程度の
長さを有する。薬液は逆止弁付き継手からそれぞれ注入
され、パッカー内に固定された静止ミキサーを通して混
合され、パッカーの先端近くの外周に設けられた薬液吐
出孔から岩盤中に注入される。薬液が確実に岩盤中に注
入されるように、ロックボルト挿入孔はロックボルト挿
入後、急結セメントまたは発泡硬質ウレタンウレタン樹
脂を塗布もしくは含浸させたウェス等でシールしておく
ことが好ましい。薬液が岩盤空隙に行き渡り固化する
と、注入圧が急激に上昇するのでその時点で注入を停止
する。一般にロックボルト1本につき20〜200kg
程度の薬液の注入が行なわれる。
パッカー部と中空のボルト部をねじ継手で連結したもの
である。一般的にはボルト部はパッカー部の2倍程度の
長さを有する。薬液は逆止弁付き継手からそれぞれ注入
され、パッカー内に固定された静止ミキサーを通して混
合され、パッカーの先端近くの外周に設けられた薬液吐
出孔から岩盤中に注入される。薬液が確実に岩盤中に注
入されるように、ロックボルト挿入孔はロックボルト挿
入後、急結セメントまたは発泡硬質ウレタンウレタン樹
脂を塗布もしくは含浸させたウェス等でシールしておく
ことが好ましい。薬液が岩盤空隙に行き渡り固化する
と、注入圧が急激に上昇するのでその時点で注入を停止
する。一般にロックボルト1本につき20〜200kg
程度の薬液の注入が行なわれる。
【0035】コンクリート等の補修を目的とする場合に
は、数十cm間隔で、深さ約5〜10cm、径約1cm
の注入孔を穿ち注入パイプを打ち込むか、クラック発生
箇所にUまたはV字型の凹部を設けてここに注入パイプ
を固定する。注入パイプに静止ミキサー等を備えたY字
管またはT字管の一端を接合し、比例配合ポンプ等を用
いて残りの二端から上記A液およびB液を注入する。注
入圧は 0.5〜20kg/cm2 程度とする。
は、数十cm間隔で、深さ約5〜10cm、径約1cm
の注入孔を穿ち注入パイプを打ち込むか、クラック発生
箇所にUまたはV字型の凹部を設けてここに注入パイプ
を固定する。注入パイプに静止ミキサー等を備えたY字
管またはT字管の一端を接合し、比例配合ポンプ等を用
いて残りの二端から上記A液およびB液を注入する。注
入圧は 0.5〜20kg/cm2 程度とする。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。なお、以下の例で挙げた各液の詳細
は以下の通りである。A液 以下の各成分を所定(表中に記載)の割合で混合して調
製した。 (i) ケイ酸ソーダ水溶液:ケイ酸ソーダ2号(Na
2 O:SiO2 = 2.5,水分49.5重量%)を純水にて表
1〜2に記載の固形分濃度まで希釈したものをそれぞれ
用いた。
具体的に説明する。なお、以下の例で挙げた各液の詳細
は以下の通りである。A液 以下の各成分を所定(表中に記載)の割合で混合して調
製した。 (i) ケイ酸ソーダ水溶液:ケイ酸ソーダ2号(Na
2 O:SiO2 = 2.5,水分49.5重量%)を純水にて表
1〜2に記載の固形分濃度まで希釈したものをそれぞれ
用いた。
【0037】(ii)無機充填剤水懸濁液: 炭酸カルシウム懸濁液:ホワイトンSB(白石カルシ
ウム工業(株)製)および界面活性剤(日本油脂
(株)、ポリスターSM−1020K)1重量%ならび
に純水をボールミルにて5時間混合し、表1〜2に記載
の固形分濃度の懸濁液を得た。 石膏懸濁液:日東石膏(株)製の石膏粉、および界面
活性剤(日本油脂(株)、ポリスターSM−1020
K)1重量%ならびに純水をボールミルにて5時間混合
し、表1〜2に記載の固形分濃度の懸濁液を得た。 クレー懸濁液:白石カルシウム工業(株)製のクレー
(商品名:ハードトップ)および界面活性剤(日本油脂
(株)、ポリスターSM−1020K)1重量%ならび
に純水をボールミルにて5時間混合し、表1〜2に記載
の固形分濃度の懸濁液を得た。 (iii) ポリオール:三井東圧化学(株)製プロピレング
リコールトリオールNM−700(OH価:235)。 (iv)硬化促進剤:トリエチルアミン。
ウム工業(株)製)および界面活性剤(日本油脂
(株)、ポリスターSM−1020K)1重量%ならび
に純水をボールミルにて5時間混合し、表1〜2に記載
の固形分濃度の懸濁液を得た。 石膏懸濁液:日東石膏(株)製の石膏粉、および界面
活性剤(日本油脂(株)、ポリスターSM−1020
K)1重量%ならびに純水をボールミルにて5時間混合
し、表1〜2に記載の固形分濃度の懸濁液を得た。 クレー懸濁液:白石カルシウム工業(株)製のクレー
(商品名:ハードトップ)および界面活性剤(日本油脂
(株)、ポリスターSM−1020K)1重量%ならび
に純水をボールミルにて5時間混合し、表1〜2に記載
の固形分濃度の懸濁液を得た。 (iii) ポリオール:三井東圧化学(株)製プロピレング
リコールトリオールNM−700(OH価:235)。 (iv)硬化促進剤:トリエチルアミン。
【0038】B液 以下のポリイソシアネートと難燃剤と希釈剤を表1〜2
に記載の割合で混合し調製した。 (i) ポリイソシアネート C-MDI-1 :三井東圧化学(株)製クルードジフェニル
メタンジイソシアネートMDI-CR100 。 C-MDI-2 :オキシプロピレン鎖80重量%とオキシエ
チレン鎖20重量%とからなる分子量2000のポリオール
100gに対して上記MDI-CR100 を1073g反応させて製
造した末端NCO基のウレタンセミプレポリマー(NC
O含有量:28%)。
に記載の割合で混合し調製した。 (i) ポリイソシアネート C-MDI-1 :三井東圧化学(株)製クルードジフェニル
メタンジイソシアネートMDI-CR100 。 C-MDI-2 :オキシプロピレン鎖80重量%とオキシエ
チレン鎖20重量%とからなる分子量2000のポリオール
100gに対して上記MDI-CR100 を1073g反応させて製
造した末端NCO基のウレタンセミプレポリマー(NC
O含有量:28%)。
【0039】(ii)難燃剤:表1〜2に記載の難燃剤を表
中記載の量用いた。なお、表中の略号の意味は以下の通
りである。 CLP:大八化学工業(株)製難燃剤(トリスクロロ
エチルホスフェート(分子量:285))。 TMCPP:大八化学工業(株)製難燃剤(トリス−
β−クロロプロピルホスフェート(分子量:32
8))。 CR−530:大八化学工業(株)製難燃剤(含ハロ
ゲン縮合リン酸エステル)。 CRP:大八化学工業(株)製難燃剤(トリス−ジク
ロロプロピルホスフェート(分子量:431))。 (iii) 希釈剤:ジオクチルフタレート
中記載の量用いた。なお、表中の略号の意味は以下の通
りである。 CLP:大八化学工業(株)製難燃剤(トリスクロロ
エチルホスフェート(分子量:285))。 TMCPP:大八化学工業(株)製難燃剤(トリス−
β−クロロプロピルホスフェート(分子量:32
8))。 CR−530:大八化学工業(株)製難燃剤(含ハロ
ゲン縮合リン酸エステル)。 CRP:大八化学工業(株)製難燃剤(トリス−ジク
ロロプロピルホスフェート(分子量:431))。 (iii) 希釈剤:ジオクチルフタレート
【0040】実施例1〜14 上記A液とB液とを全H2 OとNCOのモル比が表1に
示す割合で撹拌機にて均一に混合し、以下の試験法によ
り、混合液の硬化時間、硬化体の強度、燃焼時間等を測
定した。結果を、各液の粘度と併せて表3〜4に示す。
なお、粘度はB型粘度計にて測定した。その他の特性の
測定方法は以下の通りである。
示す割合で撹拌機にて均一に混合し、以下の試験法によ
り、混合液の硬化時間、硬化体の強度、燃焼時間等を測
定した。結果を、各液の粘度と併せて表3〜4に示す。
なお、粘度はB型粘度計にて測定した。その他の特性の
測定方法は以下の通りである。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】[試験方法] 均一混合性 プラスチック製カップにA液とB液と各50g入れて5
秒間均一に混合し、すばやく200ccのビーカーに移
し、10秒後の混合状態を目視観察した。 皮膚刺激性 A液薬液をガーゼに軽く含ませ、モルモットの皮膚に貼
り付け1日放置した後の状態を観察した。皮膚が赤く腫
れたもの×を、異常が認められないものを○として表3
〜4に表わす。 ゲル化時間および浸透性 直径25cm、長さ100cmのガラス管に4号硅砂を
入れ、砂の上面が下がらなくなるまでバイブレーターを
用いて振動を与え、可能な限り堅く締めた砂柱を形成す
る。このガラス管内に50gの薬液を注ぎ、ガラス管上
端を密閉する。液の流れを目視観測し、注入から液の流
れが停止するまでの時間を計測し、これをもってゲル化
時間とした。また、液の流れが停止した時点での浸透深
さを測定し,これをもって浸透性を評価した。 発泡倍率 表1に記載する量のA液とB液とを混合して、硬化後の
体積を測定し、反応前の両液の体積の合計値でこれを割
って発泡倍率とした。 圧縮強度 上記の試験で得られた砂柱のうち、その上端面から2
0〜30cmの間の部分を試料として採取し、φ40×
80mmに調整し、ストログラフにて圧縮速度5mm/
分で圧縮して破壊時の強度を測定した。 燃焼時間 JIS K9514にしたがって測定した。
秒間均一に混合し、すばやく200ccのビーカーに移
し、10秒後の混合状態を目視観察した。 皮膚刺激性 A液薬液をガーゼに軽く含ませ、モルモットの皮膚に貼
り付け1日放置した後の状態を観察した。皮膚が赤く腫
れたもの×を、異常が認められないものを○として表3
〜4に表わす。 ゲル化時間および浸透性 直径25cm、長さ100cmのガラス管に4号硅砂を
入れ、砂の上面が下がらなくなるまでバイブレーターを
用いて振動を与え、可能な限り堅く締めた砂柱を形成す
る。このガラス管内に50gの薬液を注ぎ、ガラス管上
端を密閉する。液の流れを目視観測し、注入から液の流
れが停止するまでの時間を計測し、これをもってゲル化
時間とした。また、液の流れが停止した時点での浸透深
さを測定し,これをもって浸透性を評価した。 発泡倍率 表1に記載する量のA液とB液とを混合して、硬化後の
体積を測定し、反応前の両液の体積の合計値でこれを割
って発泡倍率とした。 圧縮強度 上記の試験で得られた砂柱のうち、その上端面から2
0〜30cmの間の部分を試料として採取し、φ40×
80mmに調整し、ストログラフにて圧縮速度5mm/
分で圧縮して破壊時の強度を測定した。 燃焼時間 JIS K9514にしたがって測定した。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】上記の実施例中、1〜9は、本発明の好適
範囲内であり、いずれも均一混合性および浸透性がよ
く、ほぼ50kg/cm2以上の圧縮強度を有し、難燃
性も高い。また、6倍以上の発泡倍率を有しているため
経済的に使用することができ、皮膚刺激性がないなど取
扱性も良いことがわかる。一方、実施例10と11は固
形分含有量を好適範囲を超える35%としたものであ
り、ケイ酸水溶液を用いた実施例10では皮膚刺激性が
認められ、一方、無機充填剤を使用した実施例11では
浸透性が低下した。実施例12〜13は、同じく好適範
囲を超える500cps以上の粘度の難燃剤を使用した
例で、均一混合性および浸透性が低い。実施例14は、
同じく好適範囲を超える量の難燃剤を使用した例であ
り、難燃性は高いものの圧縮強度の点で他の実施例の結
果に劣っている。しかし、これらにおいても難燃性は認
められる。
範囲内であり、いずれも均一混合性および浸透性がよ
く、ほぼ50kg/cm2以上の圧縮強度を有し、難燃
性も高い。また、6倍以上の発泡倍率を有しているため
経済的に使用することができ、皮膚刺激性がないなど取
扱性も良いことがわかる。一方、実施例10と11は固
形分含有量を好適範囲を超える35%としたものであ
り、ケイ酸水溶液を用いた実施例10では皮膚刺激性が
認められ、一方、無機充填剤を使用した実施例11では
浸透性が低下した。実施例12〜13は、同じく好適範
囲を超える500cps以上の粘度の難燃剤を使用した
例で、均一混合性および浸透性が低い。実施例14は、
同じく好適範囲を超える量の難燃剤を使用した例であ
り、難燃性は高いものの圧縮強度の点で他の実施例の結
果に劣っている。しかし、これらにおいても難燃性は認
められる。
【0047】比較例1〜3 上記A液とB液とを全H2 OとNCOのモル比が表2に
示す割合で撹拌機にて均一に混合し、上記と同様に、混
合液の硬化時間、硬化体の強度、燃焼時間等を測定し
た。結果を、各液の粘度と併せて表4に示す。比較例1
と3はそれぞれケイ酸水溶液と無機充填剤懸濁液中の固
形分含有量を4%としたものであり、圧縮強度が低く難
燃性も十分でないことが表4の結果からわかる。比較例
3は、難燃剤の量を3重量%として使用した例であり、
難燃性が認められない。
示す割合で撹拌機にて均一に混合し、上記と同様に、混
合液の硬化時間、硬化体の強度、燃焼時間等を測定し
た。結果を、各液の粘度と併せて表4に示す。比較例1
と3はそれぞれケイ酸水溶液と無機充填剤懸濁液中の固
形分含有量を4%としたものであり、圧縮強度が低く難
燃性も十分でないことが表4の結果からわかる。比較例
3は、難燃剤の量を3重量%として使用した例であり、
難燃性が認められない。
【0048】
【発明の効果】本発明の薬液は、ケイ酸ソーダ水溶液中
および/または無機充填剤水懸濁液をA液とし、ポリイ
ソシアネートと難燃剤をB液として組み合わせることに
より、低粘度で地盤への浸透性が高く、硬化時間も短い
2液硬化型地山固結薬液が提供される。本発明の薬液は
ケイ酸ソーダ水溶液中の固形分濃度を抑えることにより
皮膚刺激性が低くなり、また、無機充填剤の含有量を抑
えることにより浸透性を改善することができる。これら
はA液中へのポリオールの添加により実現できる。ま
た、本発明の地山固結用薬液は発泡性であるため、少な
い薬液で広い範囲の固結安定化を図ることができ経済的
である。
および/または無機充填剤水懸濁液をA液とし、ポリイ
ソシアネートと難燃剤をB液として組み合わせることに
より、低粘度で地盤への浸透性が高く、硬化時間も短い
2液硬化型地山固結薬液が提供される。本発明の薬液は
ケイ酸ソーダ水溶液中の固形分濃度を抑えることにより
皮膚刺激性が低くなり、また、無機充填剤の含有量を抑
えることにより浸透性を改善することができる。これら
はA液中へのポリオールの添加により実現できる。ま
た、本発明の地山固結用薬液は発泡性であるため、少な
い薬液で広い範囲の固結安定化を図ることができ経済的
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 107:00 (72)発明者 夏堀 功 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 脇坂 治 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 満留 康幸 愛知県名古屋市西区鳥見町2丁目21番地 シンク化学工業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 ケイ酸ソーダ水溶液および/または無機
充填剤水懸濁液を主成分とするA液と、ポリイソシアネ
ートおよび難燃剤を主成分とするB液とからなる硬化時
難燃性を有する2液硬化型地山固結用薬液。 - 【請求項2】 A液がさらにポリオールを含有する請求
項1に記載の地山固結用薬液。 - 【請求項3】 ケイ酸ソーダ水溶液および/または無機
充填剤水懸濁液中の固形分含有量が、5〜30重量%で
ある請求項1または2に記載の地山固結用薬液。 - 【請求項4】 難燃剤が液体であり、その粘度が500
cps(25℃)以下である請求項に記載の地山固結用
薬液。 - 【請求項5】 B液中の難燃剤含有量がポリイソシアネ
ートとの合計量の5〜35重量%である請求項1乃至4
のいずれかの項に記載の地山固結用薬液。 - 【請求項6】 A液とB液の粘度がそれぞれ200cp
s(25℃)以下である請求項1乃至5のいずれかの項
に記載の地山固結用薬液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5268394A JPH07238284A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 地山固結用薬液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5268394A JPH07238284A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 地山固結用薬液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238284A true JPH07238284A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12921694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5268394A Pending JPH07238284A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 地山固結用薬液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07238284A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006078400A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Ntt Neomeit Chugoku Corp | 超音波探傷用接触媒質 |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP5268394A patent/JPH07238284A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006078400A (ja) * | 2004-09-10 | 2006-03-23 | Ntt Neomeit Chugoku Corp | 超音波探傷用接触媒質 |
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